JPH06289181A - 燃料被覆管の健全性診断方法 - Google Patents
燃料被覆管の健全性診断方法Info
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- JPH06289181A JPH06289181A JP5077315A JP7731593A JPH06289181A JP H06289181 A JPH06289181 A JP H06289181A JP 5077315 A JP5077315 A JP 5077315A JP 7731593 A JP7731593 A JP 7731593A JP H06289181 A JPH06289181 A JP H06289181A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】核分裂生成物の漏洩発生前に燃料検査を行わな
くても異常腐食の発生の有無を診断できる。 【構成】沸騰水型原子炉圧力容器1内の炉心5における
ジルカロイ製燃料被覆管の腐食状態を原子力発電所の停
止操作時と、制御棒パターン変更時、または制御棒パタ
ーン調整操作時と、予定外の出力変動操作時のいずれか
に炉水水質を測定し、その測定結果をあらかじめ設定さ
れた基準値と比較する。すなわち、BWR発電所の停止
操作時に沸騰濃縮していた不純物が炉内に溶出し、炉水
導電率が変化する現象においてジルカロイ酸化膜の厚さ
と不純物溶出率に相関があることを利用し、ジルカロイ
の異常腐食の発生の有無を診断する。
くても異常腐食の発生の有無を診断できる。 【構成】沸騰水型原子炉圧力容器1内の炉心5における
ジルカロイ製燃料被覆管の腐食状態を原子力発電所の停
止操作時と、制御棒パターン変更時、または制御棒パタ
ーン調整操作時と、予定外の出力変動操作時のいずれか
に炉水水質を測定し、その測定結果をあらかじめ設定さ
れた基準値と比較する。すなわち、BWR発電所の停止
操作時に沸騰濃縮していた不純物が炉内に溶出し、炉水
導電率が変化する現象においてジルカロイ酸化膜の厚さ
と不純物溶出率に相関があることを利用し、ジルカロイ
の異常腐食の発生の有無を診断する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子力発電所
(以下、BWR発電所と記す)の原子炉用燃料棒に使用
されている燃料被覆管の腐食状態を監視して診断する燃
料被覆管の健全性診断方法に関する。
(以下、BWR発電所と記す)の原子炉用燃料棒に使用
されている燃料被覆管の腐食状態を監視して診断する燃
料被覆管の健全性診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】BWR発電所における燃料被覆管は、低
濃縮ウラン燃料をペレット状に焼き固めたものを装填し
て燃料棒に組立てるものであり、その材質にはジルコニ
ウム合金(ジルカロイ)が使用されている。この燃料被
覆管は燃料の使用期間に応じて表面の腐食が進行するこ
とが知られている。
濃縮ウラン燃料をペレット状に焼き固めたものを装填し
て燃料棒に組立てるものであり、その材質にはジルコニ
ウム合金(ジルカロイ)が使用されている。この燃料被
覆管は燃料の使用期間に応じて表面の腐食が進行するこ
とが知られている。
【0003】この腐食速度は一般には十分小さく、燃料
の使用期間中に燃料被覆管の強度が設計基準以下になる
ような減肉を起こすことや、局部的に腐食が進行して燃
料被覆管を貫通する穴が生ずるなどの不具合は発生する
ことはほとんどない。
の使用期間中に燃料被覆管の強度が設計基準以下になる
ような減肉を起こすことや、局部的に腐食が進行して燃
料被覆管を貫通する穴が生ずるなどの不具合は発生する
ことはほとんどない。
【0004】しかしながら、諸外国では炉水に含まれる
不純物の影響で局部的に腐食が進行して燃料被覆管を貫
通する穴が生じ、炉水中に核分裂生成物が漏洩する事例
が報告されている。このような腐食を引き起こす不純物
としては、銅イオンが知られている。
不純物の影響で局部的に腐食が進行して燃料被覆管を貫
通する穴が生じ、炉水中に核分裂生成物が漏洩する事例
が報告されている。このような腐食を引き起こす不純物
としては、銅イオンが知られている。
【0005】また、塩素イオンやアルカリイオンも燃料
被覆管の腐食を促進するとされている。したがって、国
内においてもこのような腐食がまったく起こらないとは
断定できない。
被覆管の腐食を促進するとされている。したがって、国
内においてもこのような腐食がまったく起こらないとは
断定できない。
【0006】炉水中への核分裂生成物の漏洩は、炉水中
の核分裂生成物濃度や、オフガス中の核分裂生成物濃度
の測定によって検出される。核分裂生成物の漏洩が検出
された場合には、燃料交換のための停止期間中や、ある
いは核分裂生成物の漏洩が多い場合には臨時に原子炉を
停止して、漏洩のある燃料被覆管を含む燃料集合体を特
定するための検査を行う。
の核分裂生成物濃度や、オフガス中の核分裂生成物濃度
の測定によって検出される。核分裂生成物の漏洩が検出
された場合には、燃料交換のための停止期間中や、ある
いは核分裂生成物の漏洩が多い場合には臨時に原子炉を
停止して、漏洩のある燃料被覆管を含む燃料集合体を特
定するための検査を行う。
【0007】漏洩に至った燃料棒を含む燃料集合体は炉
心から取り出され、以後の使用が禁止される。また、そ
の他の燃料集合体に対しても腐食の状況の調査が必要と
なる。通常、腐食状況の調査は、渦電流を利用した方法
で行われる。
心から取り出され、以後の使用が禁止される。また、そ
の他の燃料集合体に対しても腐食の状況の調査が必要と
なる。通常、腐食状況の調査は、渦電流を利用した方法
で行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとき従来技術
では、燃料被覆管の腐食状況は燃料からの核分裂生成物
の漏洩が検出された後に渦電流法等により調査される。
燃料被覆管の腐食状況調査には長時間を要し、発電所の
停止期間は大幅に延長される。また、核分裂生成物の漏
洩は原子力発電所の安全性の対する国民の不安を増大さ
せる一因となる。
では、燃料被覆管の腐食状況は燃料からの核分裂生成物
の漏洩が検出された後に渦電流法等により調査される。
燃料被覆管の腐食状況調査には長時間を要し、発電所の
停止期間は大幅に延長される。また、核分裂生成物の漏
洩は原子力発電所の安全性の対する国民の不安を増大さ
せる一因となる。
【0009】したがって、燃料被覆管の腐食状況は、腐
食が進行し燃料からの核分裂生成物の漏洩が発生するに
至る前に把握されることが望ましい。しかしながら、渦
電流法等による燃料被覆管の腐食状況調査を発電所の定
期点検ごとに実施すると、定期点検のための停止期間は
大幅に延長され、発電所の稼働率の減少をもたらす。
食が進行し燃料からの核分裂生成物の漏洩が発生するに
至る前に把握されることが望ましい。しかしながら、渦
電流法等による燃料被覆管の腐食状況調査を発電所の定
期点検ごとに実施すると、定期点検のための停止期間は
大幅に延長され、発電所の稼働率の減少をもたらす。
【0010】したがって、定期点検の期間以外の時期に
燃料被覆管の腐食状況を診断し、核分裂生成物の漏洩が
発生する前にその可能性を検知することにより、しかる
べき手段を講じることが望まれる。
燃料被覆管の腐食状況を診断し、核分裂生成物の漏洩が
発生する前にその可能性を検知することにより、しかる
べき手段を講じることが望まれる。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、BWR発電所の運転中あるいは停止操作中に
核分裂生成物の漏洩発生前に燃料検査を行わなくても異
常腐食の発生の有無を診断できる燃料被覆管の健全性診
断方法を提供することを目的としている。
たもので、BWR発電所の運転中あるいは停止操作中に
核分裂生成物の漏洩発生前に燃料検査を行わなくても異
常腐食の発生の有無を診断できる燃料被覆管の健全性診
断方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述のごとき目的は、本
発明によれば、BWR発電所における燃料被覆管の腐食
状態を、BWR発電所の停止操作時と、BWR発電所の
制御棒パターン変更あるいは制御棒パターン調整操作あ
るいはBWR発電所の予定外の出力変動操作などのBW
R発電所の出力減少操作時に、炉水水質を測定し、その
測定結果をあらかじめ設定された基準値と比較して燃料
被覆管の健全性を診断することにより達成できる。
発明によれば、BWR発電所における燃料被覆管の腐食
状態を、BWR発電所の停止操作時と、BWR発電所の
制御棒パターン変更あるいは制御棒パターン調整操作あ
るいはBWR発電所の予定外の出力変動操作などのBW
R発電所の出力減少操作時に、炉水水質を測定し、その
測定結果をあらかじめ設定された基準値と比較して燃料
被覆管の健全性を診断することにより達成できる。
【0013】この際、炉水水質の測定とは炉水導電率測
定、pH測定および溶解イオン種測定の少なくとも一つ
について行うことである。また、溶解イオン種とはナト
リウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、
硫酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、炭酸イオン、硅
酸イオン、クロム酸イオン、水素イオン、ヒドロキシイ
オンの少なくとも一つを含んでいる。
定、pH測定および溶解イオン種測定の少なくとも一つ
について行うことである。また、溶解イオン種とはナト
リウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、
硫酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、炭酸イオン、硅
酸イオン、クロム酸イオン、水素イオン、ヒドロキシイ
オンの少なくとも一つを含んでいる。
【0014】
【作用】BWR発電所で使用される燃料被覆管の表面に
は、燃料被覆管の腐食酸化皮膜層、炉水中の腐食生成物
が付着した層(通常クラッドと呼ばれる)が存在する。
BWR発電所では、運転中に燃料表面で常時沸騰が起こ
っている結果として、炉水中のイオン不純物がこれらの
腐食酸化皮膜層やクラッド中に存在する空隙中に濃縮す
る。
は、燃料被覆管の腐食酸化皮膜層、炉水中の腐食生成物
が付着した層(通常クラッドと呼ばれる)が存在する。
BWR発電所では、運転中に燃料表面で常時沸騰が起こ
っている結果として、炉水中のイオン不純物がこれらの
腐食酸化皮膜層やクラッド中に存在する空隙中に濃縮す
る。
【0015】BWR発電所の出力減少操作時には、沸騰
が減少あるいは停止する結果、沸騰表面に濃縮していた
イオン不純物は炉水中に放出される。沸騰表面に濃縮し
ていたイオン不純物量は燃料被覆管の腐食酸化皮膜層と
クラッド層が厚いほど多い。
が減少あるいは停止する結果、沸騰表面に濃縮していた
イオン不純物は炉水中に放出される。沸騰表面に濃縮し
ていたイオン不純物量は燃料被覆管の腐食酸化皮膜層と
クラッド層が厚いほど多い。
【0016】そこで、BWR発電所の出力減少操作時に
炉水水質を測定し、測定結果から計算される沸騰表面に
濃縮していたイオン不純物量を、クラッド量やイオン不
純物持込み量などから発電所ごとに定まるあらかじめ設
定された基準値と比較することにより、燃料被覆管の健
全性を診断することができる。
炉水水質を測定し、測定結果から計算される沸騰表面に
濃縮していたイオン不純物量を、クラッド量やイオン不
純物持込み量などから発電所ごとに定まるあらかじめ設
定された基準値と比較することにより、燃料被覆管の健
全性を診断することができる。
【0017】したがって、本発明によれば、BWR発電
所における燃料被覆管の腐食に対する健全性を、BWR
発電所の稼働率に影響を与えずに、また腐食が進行し燃
料被覆管の破損による核分裂生成物の漏洩が起こる前に
診断することができる。
所における燃料被覆管の腐食に対する健全性を、BWR
発電所の稼働率に影響を与えずに、また腐食が進行し燃
料被覆管の破損による核分裂生成物の漏洩が起こる前に
診断することができる。
【0018】
【実施例】本発明に係る燃料被覆管の健全性診断方法の
一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は本実施
例に係る燃料被覆管の健全性診断方法の一実施例を説明
するための装置を概略的に示すブロック系統図である。
一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は本実施
例に係る燃料被覆管の健全性診断方法の一実施例を説明
するための装置を概略的に示すブロック系統図である。
【0019】すなわち、BWR発電所では原子炉圧力容
器1内で発生した蒸気を主蒸気配管2を経由してタービ
ン3に送り、発電機を回転させ発電を行う。タービン3
で仕事をした蒸気は復水器で冷却され給水として給水ポ
ンプ4により再び原子炉圧力容器1に戻る。
器1内で発生した蒸気を主蒸気配管2を経由してタービ
ン3に送り、発電機を回転させ発電を行う。タービン3
で仕事をした蒸気は復水器で冷却され給水として給水ポ
ンプ4により再び原子炉圧力容器1に戻る。
【0020】原子炉圧力容器1で炉水は炉心5に装荷さ
れている集合体の燃料棒表面において加熱され、沸騰に
より再び蒸気が生成される。なお、タービン3からはタ
ービン復水器、空気抽出器を通してオフガス系9に接続
している。
れている集合体の燃料棒表面において加熱され、沸騰に
より再び蒸気が生成される。なお、タービン3からはタ
ービン復水器、空気抽出器を通してオフガス系9に接続
している。
【0021】BWR発電所では原子炉圧力容器1内の炉
水を再循環ポンプ6により再循環配管7内を循環させて
いるが、通常炉水のサンプリング系8は再循環配管7か
ら分岐される。
水を再循環ポンプ6により再循環配管7内を循環させて
いるが、通常炉水のサンプリング系8は再循環配管7か
ら分岐される。
【0022】本実施例では炉水サンプリング系8の導電
率計10とイオン種分析計11により炉水導電率の計測、お
よびナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウム
イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、炭酸イ
オン、硅酸イオン、クロム酸イオン、水素イオン、ヒド
ロキシイオンの溶解イオン種の少なくとも一つを測定す
る。
率計10とイオン種分析計11により炉水導電率の計測、お
よびナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウム
イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、炭酸イ
オン、硅酸イオン、クロム酸イオン、水素イオン、ヒド
ロキシイオンの溶解イオン種の少なくとも一つを測定す
る。
【0023】図1の実施例では、炉水の導電率はインラ
イン型導電率計で連続して測定されるが、炉水をサンプ
リングして実験室型の導電率計で測定しても差支えな
い。溶解イオン種の測定において、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝
酸イオン、塩素イオン、クロム酸イオンの測定はイオン
選択電極あるいはイオンクロマトグラフ装置を用いるの
が適当である。
イン型導電率計で連続して測定されるが、炉水をサンプ
リングして実験室型の導電率計で測定しても差支えな
い。溶解イオン種の測定において、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝
酸イオン、塩素イオン、クロム酸イオンの測定はイオン
選択電極あるいはイオンクロマトグラフ装置を用いるの
が適当である。
【0024】炭酸イオンの測定の一例としては、サンプ
リングした炉水を酸性とした後にガスにより溶解してい
る炭酸を気相に追い出し赤外吸収法により炭酸濃度を測
定する方法がある。水素イオンはpHメータにより測定
できる。ヒドロキシイオンはこれらのイオンの測定結果
から、計算により求めることができる。
リングした炉水を酸性とした後にガスにより溶解してい
る炭酸を気相に追い出し赤外吸収法により炭酸濃度を測
定する方法がある。水素イオンはpHメータにより測定
できる。ヒドロキシイオンはこれらのイオンの測定結果
から、計算により求めることができる。
【0025】以上の測定データはデータ処理解析装置12
に送られる。データ処理解析装置12では、送られた測定
結果を用いて計算されるイオン不純物発生量をあらかじ
め設定された基準値と比較し、燃料被覆管の健全性を診
断することができる。
に送られる。データ処理解析装置12では、送られた測定
結果を用いて計算されるイオン不純物発生量をあらかじ
め設定された基準値と比較し、燃料被覆管の健全性を診
断することができる。
【0026】BWR発電所では、通常プラントの各種プ
ロセスデータをオンラインまたはオフラインで計算機処
理しているが、本実施例で述べている診断方法をこのよ
うな計算機システムに組み込むことも可能である。
ロセスデータをオンラインまたはオフラインで計算機処
理しているが、本実施例で述べている診断方法をこのよ
うな計算機システムに組み込むことも可能である。
【0027】図2および図3は一定期間炉心5内に装荷
された後の燃料棒および燃料棒表面の診断状態を模式的
に拡大して示したもので、図3は図2の状態から被覆管
腐食膜15がさらに進んだ状態を示している。
された後の燃料棒および燃料棒表面の診断状態を模式的
に拡大して示したもので、図3は図2の状態から被覆管
腐食膜15がさらに進んだ状態を示している。
【0028】燃料棒は前述したように燃料被覆管13内に
複数の燃料ペレット14が装填されたものからなってい
る。燃料棒が一定期間炉心5内に燃料集合体の形で装荷
された後には燃料被覆管13の表面が腐食して腐食膜15が
生成される。さらに腐食膜15上に、炉水中に懸濁してい
る不純物であるクラッドが堆積してクラッド堆積層16が
生成する。
複数の燃料ペレット14が装填されたものからなってい
る。燃料棒が一定期間炉心5内に燃料集合体の形で装荷
された後には燃料被覆管13の表面が腐食して腐食膜15が
生成される。さらに腐食膜15上に、炉水中に懸濁してい
る不純物であるクラッドが堆積してクラッド堆積層16が
生成する。
【0029】図2は燃料被覆管13の腐食膜15が薄い場合
で、図3は燃料被覆管13の腐食膜15が厚い場合を示して
いる。燃料被覆管13上の腐食膜15とクラッド堆積層16に
は空隙が存在し、炉水の沸騰は燃料被覆管13の腐食膜15
と燃料被覆管13の界面で起こる。
で、図3は燃料被覆管13の腐食膜15が厚い場合を示して
いる。燃料被覆管13上の腐食膜15とクラッド堆積層16に
は空隙が存在し、炉水の沸騰は燃料被覆管13の腐食膜15
と燃料被覆管13の界面で起こる。
【0030】炉水中に含まれるイオン不純物は炉水と共
に腐食膜15と燃料被覆管13の界面に運ばれる。炉水は沸
騰により蒸気となって燃料被覆管13の表面から離脱する
が、イオン不純物は蒸気中には溶解しないので、燃料被
覆管13の表面から離脱する機構は拡散のみとなる。
に腐食膜15と燃料被覆管13の界面に運ばれる。炉水は沸
騰により蒸気となって燃料被覆管13の表面から離脱する
が、イオン不純物は蒸気中には溶解しないので、燃料被
覆管13の表面から離脱する機構は拡散のみとなる。
【0031】以上の結果、燃料被覆管13の腐食膜15とク
ラッド堆積層16におけるイオン不純物の濃度は、燃料被
覆管13の腐食膜15とクラッド堆積層16の厚さと拡散速度
および炉水中のもともとの濃度に依存することとなる。
ラッド堆積層16におけるイオン不純物の濃度は、燃料被
覆管13の腐食膜15とクラッド堆積層16の厚さと拡散速度
および炉水中のもともとの濃度に依存することとなる。
【0032】図4は、図2および図3に示した燃料被覆
管13の腐食膜(酸化膜)15が薄い場合と、燃料被覆管13
の腐食膜(酸化膜)15が厚い場合における燃料被覆管13
の腐食膜15およびクラッド堆積層16内のイオン不純物濃
度と被覆管表面からの距離との関係を示したものであ
る。このような濃度および濃度勾配は、原子炉が運転さ
れ燃料被覆管13の表面で沸騰が定常的に継続している間
は維持される。
管13の腐食膜(酸化膜)15が薄い場合と、燃料被覆管13
の腐食膜(酸化膜)15が厚い場合における燃料被覆管13
の腐食膜15およびクラッド堆積層16内のイオン不純物濃
度と被覆管表面からの距離との関係を示したものであ
る。このような濃度および濃度勾配は、原子炉が運転さ
れ燃料被覆管13の表面で沸騰が定常的に継続している間
は維持される。
【0033】図5は原子炉の停止に伴う原子炉出力、原
子炉水温度の変化およびその際に起こる炉水導電率の変
化を示したものである。原子炉の出力が低下するのに伴
い燃料被覆管表面に濃縮していたイオン不純物が炉水中
に拡散してくるため、炉水導電率が上昇する。
子炉水温度の変化およびその際に起こる炉水導電率の変
化を示したものである。原子炉の出力が低下するのに伴
い燃料被覆管表面に濃縮していたイオン不純物が炉水中
に拡散してくるため、炉水導電率が上昇する。
【0034】原子炉水温度の低下に伴ってもイオン不純
物の発生が起こるが、これは原子炉運転中に構造材料の
表面に生成する腐食生成物の溶解に伴うものであり、燃
料被覆管の健全性診断には関係しない。
物の発生が起こるが、これは原子炉運転中に構造材料の
表面に生成する腐食生成物の溶解に伴うものであり、燃
料被覆管の健全性診断には関係しない。
【0035】図5には、図2および図3に示した燃料被
覆管の腐食膜15が薄い場合と、燃料被覆管の腐食膜15が
厚い場合における出力または濃度と炉水導電率の上昇の
差を時間との関係で示している。
覆管の腐食膜15が薄い場合と、燃料被覆管の腐食膜15が
厚い場合における出力または濃度と炉水導電率の上昇の
差を時間との関係で示している。
【0036】一旦上昇した導電率は原子炉水浄化系によ
る除去効果のため発生が止まるに伴い減少する。この導
電率の測定と同時に行われる導電率を構成するイオン種
の測定から原子炉停止時の不純物発生量が計算される。
る除去効果のため発生が止まるに伴い減少する。この導
電率の測定と同時に行われる導電率を構成するイオン種
の測定から原子炉停止時の不純物発生量が計算される。
【0037】図6はこのように計算される不純物発生量
から燃料被覆管の腐食状況の健全性を判定する方法を示
したものである。図6によれば、原子炉停止時の不純物
発生量は通常運転中の炉水導電率に比例する。図6中、
Iは異常腐食の可能性領域、IIは正常領域である。
から燃料被覆管の腐食状況の健全性を判定する方法を示
したものである。図6によれば、原子炉停止時の不純物
発生量は通常運転中の炉水導電率に比例する。図6中、
Iは異常腐食の可能性領域、IIは正常領域である。
【0038】一方、燃料被覆管の腐食が正常と分かって
いる場合の原子炉停止時の不純物発生量が測定されてい
れば、図6に示す正常領域IIが決定される。この正常領
域IIは発電所特有であるので、それぞれのBWR発電所
で図6に相当する相関をあらかじめ確認しておく必要が
ある。
いる場合の原子炉停止時の不純物発生量が測定されてい
れば、図6に示す正常領域IIが決定される。この正常領
域IIは発電所特有であるので、それぞれのBWR発電所
で図6に相当する相関をあらかじめ確認しておく必要が
ある。
【0039】燃料被覆管の異常腐食の発生頻度は国内プ
ラントでは僅かであるので、燃料被覆管の異常腐食が発
生していない期間に図6に相当する相関をあらかじめ確
認しておくことは容易である。
ラントでは僅かであるので、燃料被覆管の異常腐食が発
生していない期間に図6に相当する相関をあらかじめ確
認しておくことは容易である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、BWR発電所における
燃料被覆管の腐食に対する健全性を、BWR発電所の稼
働率に影響を与えずに、また腐食が進行し燃料被覆管の
破損による核分裂生成物の漏洩が起こる前に診断するこ
とができる。
燃料被覆管の腐食に対する健全性を、BWR発電所の稼
働率に影響を与えずに、また腐食が進行し燃料被覆管の
破損による核分裂生成物の漏洩が起こる前に診断するこ
とができる。
【図1】本発明に係る燃料被覆管の健全性診断方法の一
実施例を説明するためのブロック系統図。
実施例を説明するためのブロック系統図。
【図2】一定期間炉心に装荷された後の燃料棒および燃
料棒表面の部分断面図。
料棒表面の部分断面図。
【図3】図2の状態からさらに進展した状態を示す部分
断面図。
断面図。
【図4】図2および図3に示した燃料被覆管の腐食皮膜
が薄い場合と、燃料被覆管の腐食皮膜が厚い場合におけ
る燃料被覆管の腐食皮膜とクラッド堆積層内のイオン不
純物の濃度を示す特性図。
が薄い場合と、燃料被覆管の腐食皮膜が厚い場合におけ
る燃料被覆管の腐食皮膜とクラッド堆積層内のイオン不
純物の濃度を示す特性図。
【図5】原子炉の停止に伴う原子炉圧力、原子炉水温度
の変化およびその際に起こる炉水導電率の変化を示す特
性図。
の変化およびその際に起こる炉水導電率の変化を示す特
性図。
【図6】不純物発生量から燃料被覆管の腐食状況の健全
性を判定する方法を説明するための特性図。
性を判定する方法を説明するための特性図。
1…原子炉圧力容器、2…主蒸気配管、3…タービン、
4…給水ポンプ、5…炉心、6…再循環ポンプ、7…再
循環配管、8…炉水サンプリング系、9…オフガス系、
10…導電率計、11…イオン種分析計、12…データ処理解
析装置、13…燃料被覆管、14…燃料ペレット、15…腐食
膜、16…クラッド堆積層。
4…給水ポンプ、5…炉心、6…再循環ポンプ、7…再
循環配管、8…炉水サンプリング系、9…オフガス系、
10…導電率計、11…イオン種分析計、12…データ処理解
析装置、13…燃料被覆管、14…燃料ペレット、15…腐食
膜、16…クラッド堆積層。
Claims (4)
- 【請求項1】 沸騰水型原子力発電所の原子炉用燃料棒
に使用されている燃料被覆管の腐食状態を、前記発電所
の停止操作時と、制御棒パターン変更時、または制御棒
パターン調整操作時と、予定外の出力変動操作時のいず
れかに炉水水質を測定し、その測定結果をあらかじめ設
定された基準値と比較することを特徴とする燃料被覆管
の健全性診断方法。 - 【請求項2】 導電率計、イオン種分析計およびデータ
解析システムを備えた炉水サンプリング系により炉水水
質を測定し、この測定結果と前記発電所の過去の炉水水
質履歴のデータベースをもとにあらかじめ設定された基
準値を比較して燃料被覆管の腐食状態を診断することを
特徴とする請求項1記載の燃料被覆管の健全性診断方
法。 - 【請求項3】 前記炉水水質測定は前記炉水の導電率、
pHまたは溶解イオン種の少なくとも一つを計測するこ
とを特徴とする請求項1記載の燃料被覆管の健全性診断
方法。 - 【請求項4】 前記溶解イオン種はナトリウムイオン、
カリウムイオン、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝
酸イオン、塩素イオン、炭酸イオン、硅酸イオン、クロ
ム酸イオン、水素イオン、ヒドロキシイオンの少なくと
も一つを含んでいることを特徴とする請求項1記載の燃
料被覆管の健全性診断方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5077315A JPH06289181A (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | 燃料被覆管の健全性診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5077315A JPH06289181A (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | 燃料被覆管の健全性診断方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06289181A true JPH06289181A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=13630498
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5077315A Pending JPH06289181A (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | 燃料被覆管の健全性診断方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06289181A (ja) |
-
1993
- 1993-04-05 JP JP5077315A patent/JPH06289181A/ja active Pending
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