JPH06290809A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
非水電解液二次電池Info
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- JPH06290809A JPH06290809A JP5073191A JP7319193A JPH06290809A JP H06290809 A JPH06290809 A JP H06290809A JP 5073191 A JP5073191 A JP 5073191A JP 7319193 A JP7319193 A JP 7319193A JP H06290809 A JPH06290809 A JP H06290809A
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- aqueous electrolyte
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解液の溶媒の改良によって、サイクル寿命
特性と低温特性に優れた非水電解液二次電池を提供す
る。 【構成】 リチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素材か
らなる負極と、非水電解液と、リチウム含有酸化物から
なる正極とを備え、非水電解液の溶媒は、環状カーボネ
ートと一般式ROCOOR′(ただし、R≠R′、R,
R′は炭素数1〜4のアルキル基)で示される鎖状カー
ボネートとの混合溶媒を含み、鎖状カーボネートの体積
/環状カーボネートの体積の比率が1以上9以下であ
り、負極炭素材のX線回折法による002面の面間隔
(d002)が3.39Å以下の場合には環状カーボネー
トにエチレンカーボネートを、3.40Å以上の場合に
はプロピレンカーボネートを用いることとした。
特性と低温特性に優れた非水電解液二次電池を提供す
る。 【構成】 リチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素材か
らなる負極と、非水電解液と、リチウム含有酸化物から
なる正極とを備え、非水電解液の溶媒は、環状カーボネ
ートと一般式ROCOOR′(ただし、R≠R′、R,
R′は炭素数1〜4のアルキル基)で示される鎖状カー
ボネートとの混合溶媒を含み、鎖状カーボネートの体積
/環状カーボネートの体積の比率が1以上9以下であ
り、負極炭素材のX線回折法による002面の面間隔
(d002)が3.39Å以下の場合には環状カーボネー
トにエチレンカーボネートを、3.40Å以上の場合に
はプロピレンカーボネートを用いることとした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非水電解液二次電池に関
し、さらに詳しくはこの電池のサイクル寿命および低温
における容量特性の改善に関するものである。
し、さらに詳しくはこの電池のサイクル寿命および低温
における容量特性の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のポータブル化,コード
レス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として
小形・軽量で、高エネルギー密度を有する二次電池への
要望が高い。このような点で非水電解液系の二次電池、
特にリチウム二次電池はとりわけ高電圧・高エネルギー
密度を有する電池として期待が大きい。
レス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として
小形・軽量で、高エネルギー密度を有する二次電池への
要望が高い。このような点で非水電解液系の二次電池、
特にリチウム二次電池はとりわけ高電圧・高エネルギー
密度を有する電池として期待が大きい。
【0003】非水電解液電池を二次電池化する場合、そ
の正極活物質には高容量かつ高電圧のものが望まれる。
この要望を満たすものとしてLiCoO2やLiMn2O
4系の4Vの高電圧を示す材料が挙げられる。
の正極活物質には高容量かつ高電圧のものが望まれる。
この要望を満たすものとしてLiCoO2やLiMn2O
4系の4Vの高電圧を示す材料が挙げられる。
【0004】一方、負極材料としては金属リチウムをは
じめ、リチウム合金やリチウムイオンを吸蔵・放出でき
る炭素材などが検討されている。しかし金属リチウムに
は充放電に伴う樹枝状生成物(デンドライト)による短
絡発生の問題があり、リチウム合金には充放電に伴う膨
脹収縮に起因した電極の崩れなどの問題がある。従っ
て、最近ではこれらの問題の生じない炭素材がリチウム
二次電池の負極材料として有望視されている。
じめ、リチウム合金やリチウムイオンを吸蔵・放出でき
る炭素材などが検討されている。しかし金属リチウムに
は充放電に伴う樹枝状生成物(デンドライト)による短
絡発生の問題があり、リチウム合金には充放電に伴う膨
脹収縮に起因した電極の崩れなどの問題がある。従っ
て、最近ではこれらの問題の生じない炭素材がリチウム
二次電池の負極材料として有望視されている。
【0005】一般に、負極材料に金属リチウムを用いた
場合、充電時に負極表面に生成される活性なデンドライ
トが非水溶媒と反応して溶媒の一部に分解反応を引き起
こし、そのことが充電効率を下げることは良く知られて
いる。その解消の方策として特開昭57−170463
号公報では、エチレンカーボネートが充電効率に優れて
いることに着目し、このエチレンカーボネートとプロピ
レンカーボネートとの混合溶媒を用いることが提案され
ている。さらに特開平3−55770号公報では電池の
低温特性を改良するためエチレンカーボネートとジエチ
ルカーボネートとの混合溶媒に2メチルテトラヒドロフ
ラン、1,2−ジメトキシエタン、4メチル1,3−ジ
オキソランなどを混合し、非水電解液の溶媒として用い
ることが提案されている。
場合、充電時に負極表面に生成される活性なデンドライ
トが非水溶媒と反応して溶媒の一部に分解反応を引き起
こし、そのことが充電効率を下げることは良く知られて
いる。その解消の方策として特開昭57−170463
号公報では、エチレンカーボネートが充電効率に優れて
いることに着目し、このエチレンカーボネートとプロピ
レンカーボネートとの混合溶媒を用いることが提案され
ている。さらに特開平3−55770号公報では電池の
低温特性を改良するためエチレンカーボネートとジエチ
ルカーボネートとの混合溶媒に2メチルテトラヒドロフ
ラン、1,2−ジメトキシエタン、4メチル1,3−ジ
オキソランなどを混合し、非水電解液の溶媒として用い
ることが提案されている。
【0006】しかしながら、これらの系を用いても充電
効率は最大でも98〜99%程度にとどまり、依然とし
て充電効率を十分に高めるまでには至っていない。これ
は負極にリチウム合金を用いた場合でも同様である。
効率は最大でも98〜99%程度にとどまり、依然とし
て充電効率を十分に高めるまでには至っていない。これ
は負極にリチウム合金を用いた場合でも同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】負極材料に炭素材を用
いた場合、充電反応は電解液中のリチウムイオンが炭素
材の層間にインターカレートするという反応であるた
め、リチウムのデンドライトは生成されず、上記のよう
な負極表面での溶媒の分解反応は生じないはずである。
しかし実際には、その充電効率は100%に満たず、負
極にリチウムもしくはリチウム合金を用いた場合と同様
の課題が残る。
いた場合、充電反応は電解液中のリチウムイオンが炭素
材の層間にインターカレートするという反応であるた
め、リチウムのデンドライトは生成されず、上記のよう
な負極表面での溶媒の分解反応は生じないはずである。
しかし実際には、その充電効率は100%に満たず、負
極にリチウムもしくはリチウム合金を用いた場合と同様
の課題が残る。
【0008】本発明者等は、この現象はリチウム金属を
負極に用いた場合のような負極表面における溶媒の分解
反応によるものではなく、負極炭素材の層間にリチウム
がインターカレートするときにリチウムのみならずリチ
ウムに配位した溶媒も共に層間に引きこまれ、その際溶
媒の一部に分解反応を引き起こすことによると考えた。
負極に用いた場合のような負極表面における溶媒の分解
反応によるものではなく、負極炭素材の層間にリチウム
がインターカレートするときにリチウムのみならずリチ
ウムに配位した溶媒も共に層間に引きこまれ、その際溶
媒の一部に分解反応を引き起こすことによると考えた。
【0009】つまり、分子半径が大きい溶媒は負極炭素
材の層間にスムーズにインターカレートされずに負極材
料の層間の入口で分解されるということである。
材の層間にスムーズにインターカレートされずに負極材
料の層間の入口で分解されるということである。
【0010】一般的にリチウム電池の電解液として優れ
た溶媒に求められる要件として、誘電率が大、すなわち
溶質である無機塩を多量に溶解できることが挙げられ
る。プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートな
どの環状カーボネート類はこの要件を満たす優れた溶媒
であると言われているが、これらはいずれもその環状構
造ゆえに分子半径が大きく、負極に炭素材を用いた場
合、上述した如く充電時に溶媒の分解反応を伴うという
問題点を持つ。ただし、その際に負極の炭素材として層
間距離が比較的大きい非晶質のものを用いると、溶媒の
分解度合は低下する傾向にある。
た溶媒に求められる要件として、誘電率が大、すなわち
溶質である無機塩を多量に溶解できることが挙げられ
る。プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートな
どの環状カーボネート類はこの要件を満たす優れた溶媒
であると言われているが、これらはいずれもその環状構
造ゆえに分子半径が大きく、負極に炭素材を用いた場
合、上述した如く充電時に溶媒の分解反応を伴うという
問題点を持つ。ただし、その際に負極の炭素材として層
間距離が比較的大きい非晶質のものを用いると、溶媒の
分解度合は低下する傾向にある。
【0011】また、これらの溶媒は高粘性であるため、
単独で用いると電解液の粘度が高く高率での充放電に難
があると共に、低温時の電池容量が小さいという欠点も
持つ。特にエチレンカーボネートは凝固点が36.4℃
と高く、単独で用いることはできない。この欠点を補う
ものとして上述した如く、2メチルテトラヒドロフラ
ン、1,2ジメトキシエタン、4メチル1,3ジオキソ
ラン等のエーテル類を混合するという方法が一般的に取
られている。その反面これらのエーテル類は酸化分解電
圧が低く、二次電池に用いた場合には電池充電時に、そ
の分解反応が起きるためサイクル寿命が短くなる。
単独で用いると電解液の粘度が高く高率での充放電に難
があると共に、低温時の電池容量が小さいという欠点も
持つ。特にエチレンカーボネートは凝固点が36.4℃
と高く、単独で用いることはできない。この欠点を補う
ものとして上述した如く、2メチルテトラヒドロフラ
ン、1,2ジメトキシエタン、4メチル1,3ジオキソ
ラン等のエーテル類を混合するという方法が一般的に取
られている。その反面これらのエーテル類は酸化分解電
圧が低く、二次電池に用いた場合には電池充電時に、そ
の分解反応が起きるためサイクル寿命が短くなる。
【0012】一方、鎖状カーボネートはその構造上、炭
素材の層間に入り易く、充電時の分解反応は起こりにく
いが、逆にこれらの溶媒は誘電率が比較的低く、溶質で
ある無機塩を溶解しにくいという欠点がある。特に構造
式ROCOOR′中の炭化水素基RとR′が等しい対称
形のカーボネート、たとえばR中の炭素数が1であるジ
メチルカーボネートは、構造的に対称性が良いため融点
0.5℃と高く、その低温特性上リチウム二次電池の溶
媒としては使いがたい。また、炭素数2の炭酸ジエチル
は炭素数が多いだけ構造的自由度が高く融点も低くなる
が、逆に誘電率が低くなり、電解質の溶解度が低くなる
ためやはり溶媒としては使いがたい。
素材の層間に入り易く、充電時の分解反応は起こりにく
いが、逆にこれらの溶媒は誘電率が比較的低く、溶質で
ある無機塩を溶解しにくいという欠点がある。特に構造
式ROCOOR′中の炭化水素基RとR′が等しい対称
形のカーボネート、たとえばR中の炭素数が1であるジ
メチルカーボネートは、構造的に対称性が良いため融点
0.5℃と高く、その低温特性上リチウム二次電池の溶
媒としては使いがたい。また、炭素数2の炭酸ジエチル
は炭素数が多いだけ構造的自由度が高く融点も低くなる
が、逆に誘電率が低くなり、電解質の溶解度が低くなる
ためやはり溶媒としては使いがたい。
【0013】それらの対称形鎖状カーボネートに比べ上
記構造式中のRとR′が異なる非対称形のカーボネー
ト、例えばR,R′中の炭素数がそれぞれ1と2である
エチルメチルカーボネートが優れた溶媒であることは特
開平2−148665号で報告されているが、これを単
独で用いると低温での溶質溶解能力が不十分なため、低
温での放電特性に問題があった。
記構造式中のRとR′が異なる非対称形のカーボネー
ト、例えばR,R′中の炭素数がそれぞれ1と2である
エチルメチルカーボネートが優れた溶媒であることは特
開平2−148665号で報告されているが、これを単
独で用いると低温での溶質溶解能力が不十分なため、低
温での放電特性に問題があった。
【0014】さらに、環状および鎖状カーボネートを混
合して用いた場合は、それぞれを単独で用いた場合に生
じていた上記の問題が解消でき、常温での電池の充放電
特性を改良できることを特開平2−289150号で述
べている。この発明はその中でも非対称形鎖状カーボネ
ートが特に優れたものであることを見い出し、報告する
ものである。
合して用いた場合は、それぞれを単独で用いた場合に生
じていた上記の問題が解消でき、常温での電池の充放電
特性を改良できることを特開平2−289150号で述
べている。この発明はその中でも非対称形鎖状カーボネ
ートが特に優れたものであることを見い出し、報告する
ものである。
【0015】本発明は、上記の課題を解決するもので、
長寿命であり、しかも低温での容量保持率にも優れた非
水電解液二次電池を提供することを、主たる目的とした
ものである。
長寿命であり、しかも低温での容量保持率にも優れた非
水電解液二次電池を提供することを、主たる目的とした
ものである。
【0016】また、本発明は非水電解液二次電池にとっ
て好ましい非水電解液の溶媒組成を提供することも目的
としている。
て好ましい非水電解液の溶媒組成を提供することも目的
としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、先
に述べた目的を達成するため、本発明は一般式ROCO
OR′(ただし、R≠R′、R,R′は炭素数1〜4の
アルキル基)で示される鎖状カーボネートと環状カーボ
ネートとを電解液の溶媒に含むものである。特に鎖状カ
ーボネートの体積/エチレンカーボネートの体積の比率
を1以上9以下とし、その体積の合計を全溶媒中の70
%以上とすることにより、優れた非水電解液二次電池用
の電解液を提供するものである。
に述べた目的を達成するため、本発明は一般式ROCO
OR′(ただし、R≠R′、R,R′は炭素数1〜4の
アルキル基)で示される鎖状カーボネートと環状カーボ
ネートとを電解液の溶媒に含むものである。特に鎖状カ
ーボネートの体積/エチレンカーボネートの体積の比率
を1以上9以下とし、その体積の合計を全溶媒中の70
%以上とすることにより、優れた非水電解液二次電池用
の電解液を提供するものである。
【0018】又、その際X線回折法による002面の面
間隔(d002)が3.39Å以下である炭素材料を負極
に用いた場合の環状カーボネートはエチレンカーボネー
トが、3.40Å以上の炭素材料を負極に用いた場合の
環状カーボネートはプロピレンカーボネートが最適な組
合せである。
間隔(d002)が3.39Å以下である炭素材料を負極
に用いた場合の環状カーボネートはエチレンカーボネー
トが、3.40Å以上の炭素材料を負極に用いた場合の
環状カーボネートはプロピレンカーボネートが最適な組
合せである。
【0019】
【作用】電解液中の環状カーボネートは、溶質である無
機塩を多量に溶かすことにより電解液の電導度を上げる
ことに効果があり、鎖状カーボネートは電池の充電時に
リチウムに配位して容易に炭素材の層間に入りうるた
め、溶媒の分解を抑えることができる。
機塩を多量に溶かすことにより電解液の電導度を上げる
ことに効果があり、鎖状カーボネートは電池の充電時に
リチウムに配位して容易に炭素材の層間に入りうるた
め、溶媒の分解を抑えることができる。
【0020】特に非対称形の鎖状カーボネートを用いる
ことにより、高い電導度と低い融点とを備えた電解液と
することができ、その結果優れた低温特性を発揮する。
ことにより、高い電導度と低い融点とを備えた電解液と
することができ、その結果優れた低温特性を発揮する。
【0021】
【実施例】以下、図面とともに本発明の実施例を説明す
る。なお、これらの実施例においては円筒形の電池を構
成してその評価を行った。
る。なお、これらの実施例においては円筒形の電池を構
成してその評価を行った。
【0022】(実施例1)図1に円筒形電池の縦断面図
を示す。図において1は正極を示し、活物質であるLi
CoO2に導電材としてカーボンブラックを、結着剤と
してポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンを重
量比で100:3:10の割合で混合したものをアルミ
ニウム箔の両面に塗着,乾燥し、圧延した後所定の大き
さに切断したものである。これには2のチタン製リード
板をスポット溶接している。なお結着剤のポリ四フッ化
エチレンの水性ディスパージョンの混合比率は、その固
形分で計算している。3は負極で、メソカーボンマイク
ロビーズを2800℃で熱処理して黒鉛化したもの(d
002=3.38Å)を主材料とし、これとアクリル系結
着剤とを重量比で100:5の割合で混合したものをニ
ッケル箔の両面に塗着,乾燥し、圧延した後所定の大き
さに切断したものである。これにもその下側に4で示す
ニッケル製の負極リード板をスポット溶接している。5
はポリプロピレン製の微孔性フィルムからなるセパレー
タで、正極1と負極3との間に介在し、全体が渦巻状に
捲回されて極板群を構成している。この極板群の上下の
端にはそれぞれポリプロピレン製の絶縁板6,7を配し
て鉄にニッケルメッキしたケース8に挿入する。そして
正極リード2をチタン製の封口板10に、負極リード4
をケース8の底部にそれぞれスポット溶接した後、所定
量の電解液をケース内に注入し、ガスケット9を介して
電池を封口板10で封口して完成電池とする。この電池
の寸法は直径14mm、高さ50mmである。なお、11は
電池の正極端子であり、負極端子は電池ケース8がこれ
を兼ねている。
を示す。図において1は正極を示し、活物質であるLi
CoO2に導電材としてカーボンブラックを、結着剤と
してポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンを重
量比で100:3:10の割合で混合したものをアルミ
ニウム箔の両面に塗着,乾燥し、圧延した後所定の大き
さに切断したものである。これには2のチタン製リード
板をスポット溶接している。なお結着剤のポリ四フッ化
エチレンの水性ディスパージョンの混合比率は、その固
形分で計算している。3は負極で、メソカーボンマイク
ロビーズを2800℃で熱処理して黒鉛化したもの(d
002=3.38Å)を主材料とし、これとアクリル系結
着剤とを重量比で100:5の割合で混合したものをニ
ッケル箔の両面に塗着,乾燥し、圧延した後所定の大き
さに切断したものである。これにもその下側に4で示す
ニッケル製の負極リード板をスポット溶接している。5
はポリプロピレン製の微孔性フィルムからなるセパレー
タで、正極1と負極3との間に介在し、全体が渦巻状に
捲回されて極板群を構成している。この極板群の上下の
端にはそれぞれポリプロピレン製の絶縁板6,7を配し
て鉄にニッケルメッキしたケース8に挿入する。そして
正極リード2をチタン製の封口板10に、負極リード4
をケース8の底部にそれぞれスポット溶接した後、所定
量の電解液をケース内に注入し、ガスケット9を介して
電池を封口板10で封口して完成電池とする。この電池
の寸法は直径14mm、高さ50mmである。なお、11は
電池の正極端子であり、負極端子は電池ケース8がこれ
を兼ねている。
【0023】以下実施例1−1について述べる。 (実施例1−1)電解液の溶媒には環状カーボネートで
あるエチレンカーボネート(以下ECという)と、環状
エーテルであるテトラヒドロフラン(以下THFとい
う)と、鎖状エーテルであるジメトキシエタン(以下D
MEという)と、鎖状カーボネートであるエチルメチル
カーボネート(以下EMCという)を用いて以下に示し
た円筒形電池A〜Eの試作を行った。混合比は体積比で
示している。なお電解液の溶質には六フッ化リン酸リチ
ウムを用い、それぞれ1モル/lの濃度になるように調
整した。以下、全ての実施例において溶質の種類および
濃度は同一にした。
あるエチレンカーボネート(以下ECという)と、環状
エーテルであるテトラヒドロフラン(以下THFとい
う)と、鎖状エーテルであるジメトキシエタン(以下D
MEという)と、鎖状カーボネートであるエチルメチル
カーボネート(以下EMCという)を用いて以下に示し
た円筒形電池A〜Eの試作を行った。混合比は体積比で
示している。なお電解液の溶質には六フッ化リン酸リチ
ウムを用い、それぞれ1モル/lの濃度になるように調
整した。以下、全ての実施例において溶質の種類および
濃度は同一にした。
【0024】電池A……EC=100 電池B……EC:THF=20:80 電池C……EC:DME=20:80 電池D……EC:EMC=20:80 電池E……EMC=100 評価した電池特性はサイクル寿命特性と低温特性であ
る。
る。
【0025】試験条件は、充放電電流100mA,充電終
止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vとし、20℃で
一度充放電を行ない、更に充電した後、温度を−10℃
に変えて放電し、その放電容量の大きさで低温特性を評
価した。その後温度を20℃に戻し、同様の電圧、電流
条件で充放電を繰り返し、放電容量が初期の50%に劣
化した時点で試験を終了し、そのサイクル数をサイクル
寿命とした。以下全ての実施例において同一の条件で試
験を行った。
止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vとし、20℃で
一度充放電を行ない、更に充電した後、温度を−10℃
に変えて放電し、その放電容量の大きさで低温特性を評
価した。その後温度を20℃に戻し、同様の電圧、電流
条件で充放電を繰り返し、放電容量が初期の50%に劣
化した時点で試験を終了し、そのサイクル数をサイクル
寿命とした。以下全ての実施例において同一の条件で試
験を行った。
【0026】電池A〜Eのサイクル寿命特性を図2に示
す。図2よりサイクル寿命特性のよい順にD−E−A−
C−Bとなった。中でもエーテル系溶媒を含むB,Cの
サイクル寿命が短かったが、これは上述した如く充電時
にエーテルであるTHFやDMEが分解するためと考え
られる。次に環状エステルを単独で用いたAのサイクル
寿命が短かった。これは充電時に負極では炭素材の層間
へリチウムイオンがインターカレートする反応が起きる
が、その際リチウムイオンに配位した溶媒分子も共に層
間に引き込まれようとするため、環状構造を持ち分子の
大きい溶媒は一部分解し、その結果サイクル特性が低下
すると考えられる。また、鎖状カーボネート単独系のE
は2番目にサイクル寿命が長かったものの、放電容量は
小さかった。これは溶媒の誘電率が低いために電解液の
電導度が低く、電池の分極が大きくなり、早く放電終止
電圧に達したためと考えられる。Dの環状カーボネート
と鎖状カーボネートの混合系は、環状エステルのもつ溶
質である無機塩を多量に溶かすことにより電解液の電導
度を上げる効果と、鎖状カーボネートのもつ電池の充電
時にリチウムを配位して容易に炭素材の層間に入りうる
ことによる溶媒の分解を抑える効果によりサイクル寿命
が最も長かった。
す。図2よりサイクル寿命特性のよい順にD−E−A−
C−Bとなった。中でもエーテル系溶媒を含むB,Cの
サイクル寿命が短かったが、これは上述した如く充電時
にエーテルであるTHFやDMEが分解するためと考え
られる。次に環状エステルを単独で用いたAのサイクル
寿命が短かった。これは充電時に負極では炭素材の層間
へリチウムイオンがインターカレートする反応が起きる
が、その際リチウムイオンに配位した溶媒分子も共に層
間に引き込まれようとするため、環状構造を持ち分子の
大きい溶媒は一部分解し、その結果サイクル特性が低下
すると考えられる。また、鎖状カーボネート単独系のE
は2番目にサイクル寿命が長かったものの、放電容量は
小さかった。これは溶媒の誘電率が低いために電解液の
電導度が低く、電池の分極が大きくなり、早く放電終止
電圧に達したためと考えられる。Dの環状カーボネート
と鎖状カーボネートの混合系は、環状エステルのもつ溶
質である無機塩を多量に溶かすことにより電解液の電導
度を上げる効果と、鎖状カーボネートのもつ電池の充電
時にリチウムを配位して容易に炭素材の層間に入りうる
ことによる溶媒の分解を抑える効果によりサイクル寿命
が最も長かった。
【0027】次に図3により低温特性のよい順にB−C
−D−A,Eとなり、AとEは低温では作動しなかっ
た。Aは高凝固点溶媒を単独で用いたため低温で電解液
が凝固して作動せず、Eは低誘電率溶媒を単独で用いた
ため低温での電導度が小さく、従って電池の分極が大と
なり、電流を流すとすぐに放電終止電圧に達したため放
電できなかったと考えられる。
−D−A,Eとなり、AとEは低温では作動しなかっ
た。Aは高凝固点溶媒を単独で用いたため低温で電解液
が凝固して作動せず、Eは低誘電率溶媒を単独で用いた
ため低温での電導度が小さく、従って電池の分極が大と
なり、電流を流すとすぐに放電終止電圧に達したため放
電できなかったと考えられる。
【0028】それに対して環状カーボネートとエーテル
混合系のB,Cは低温でも比較的高電導度を有するため
に良好な低温特性を示した。B,Cに比べてDの環状カ
ーボネートと鎖状カーボネートの混合系は電導度が低
く、エーテル系と比べ粘度が高いため、やや低温特性に
劣るという結果であった。
混合系のB,Cは低温でも比較的高電導度を有するため
に良好な低温特性を示した。B,Cに比べてDの環状カ
ーボネートと鎖状カーボネートの混合系は電導度が低
く、エーテル系と比べ粘度が高いため、やや低温特性に
劣るという結果であった。
【0029】以上の結果よりサイクル寿命特性と低温特
性の両特性で優れているのは、環状カーボネートと鎖状
カーボネートの混合系であった。
性の両特性で優れているのは、環状カーボネートと鎖状
カーボネートの混合系であった。
【0030】次に実施例1−2について述べる。 (実施例1−2)電解液の溶媒として実施例1−1で用
いたECとEMCのほか、環状カーボネートであるプロ
ピレンカーボネート(以下PCという)、鎖状カーボネ
ートであるジメチルカーボネート(以下DMCとい
う)、ジエチルカーボネート(以下DECという)、プ
ロピルエチルカーボネート(以下PECという)を組み
合わせて調整した以下に示す6種類の混合溶媒系につい
て、上記円筒形電池の試作を行った。
いたECとEMCのほか、環状カーボネートであるプロ
ピレンカーボネート(以下PCという)、鎖状カーボネ
ートであるジメチルカーボネート(以下DMCとい
う)、ジエチルカーボネート(以下DECという)、プ
ロピルエチルカーボネート(以下PECという)を組み
合わせて調整した以下に示す6種類の混合溶媒系につい
て、上記円筒形電池の試作を行った。
【0031】電池F……EC:DMC=20:80 電池G……EC:EMC=20:80 電池H……EC:DEC=20:80 電池I……EC:PEC=20:80 電池J……PC:DMC=20:80 電池K……PC:EMC=20:80 電池L……PC:DEC=20:80 電池M……PC:PEC=20:80 電池F〜Mのサイクル寿命特性を図4、低温特性を図5
に示す。
に示す。
【0032】図4よりサイクル寿命特性のよい順にF−
G−H−I−J,K,L,Mとなり、J,K,L,Mは
いずれも5サイクルまでに電池に漏液が認められた。こ
れはJournal of Electrochemi
cal Science vol,117 No.2(1
970)でA.N.Dey等によって述べられているよ
うに、黒鉛上でPCの分解反応が起こり、ガス発生した
ため電池が開放(ベント)、漏液し、それ以降充放電が
できなくなったものである。
G−H−I−J,K,L,Mとなり、J,K,L,Mは
いずれも5サイクルまでに電池に漏液が認められた。こ
れはJournal of Electrochemi
cal Science vol,117 No.2(1
970)でA.N.Dey等によって述べられているよ
うに、黒鉛上でPCの分解反応が起こり、ガス発生した
ため電池が開放(ベント)、漏液し、それ以降充放電が
できなくなったものである。
【0033】また、EC系で比較した場合、大きな差は
見られなかったものの、傾向的には鎖状カーボネートは
分子構造の小さいものほどサイクル寿命特性がよいとい
う結果であった。これは充電時に負極の炭素材層間へリ
チウムイオンとともにインターカレートする際に溶媒分
子が小さいほうが溶媒の分解が起こりにくいためと考え
られる。
見られなかったものの、傾向的には鎖状カーボネートは
分子構造の小さいものほどサイクル寿命特性がよいとい
う結果であった。これは充電時に負極の炭素材層間へリ
チウムイオンとともにインターカレートする際に溶媒分
子が小さいほうが溶媒の分解が起こりにくいためと考え
られる。
【0034】以上の結果から、負極にメソカーボンマイ
クロビーズ(d002=3.38Å)を用いた場合、サイ
クル寿命特性は、環状カーボネートにエチレンカーボネ
ートを用いた場合に良好であり、混合する鎖状カーボネ
ートは分子が小さいほど良好であるということがわかっ
た。
クロビーズ(d002=3.38Å)を用いた場合、サイ
クル寿命特性は、環状カーボネートにエチレンカーボネ
ートを用いた場合に良好であり、混合する鎖状カーボネ
ートは分子が小さいほど良好であるということがわかっ
た。
【0035】次に図5により低温特性のよい順にK−M
−L−G−I−H−J−Fとなり、Fは全く作動しなか
った。これはECとDMCの両方が0℃以上の高凝固点
を有するために−10℃で電解液が凝固したからであ
る。PCとDMCの混合系であるJもその次に悪かっ
た。それに比べて低凝固点のEMC,PEC,DECを
用いたK〜M、あるいはG〜Iは比較的良好な低温特性
を示した。なかでもEMC,PECの非対称系の鎖状カ
ーボネートを用いた場合に特に低温特性が良好であっ
た。環状カーボネートにはECよりもPCを用いた場合
のほうが低温特性は優れており、これは低温における電
解液の粘度がPCを用いたほうが低くなることによると
考えられる。
−L−G−I−H−J−Fとなり、Fは全く作動しなか
った。これはECとDMCの両方が0℃以上の高凝固点
を有するために−10℃で電解液が凝固したからであ
る。PCとDMCの混合系であるJもその次に悪かっ
た。それに比べて低凝固点のEMC,PEC,DECを
用いたK〜M、あるいはG〜Iは比較的良好な低温特性
を示した。なかでもEMC,PECの非対称系の鎖状カ
ーボネートを用いた場合に特に低温特性が良好であっ
た。環状カーボネートにはECよりもPCを用いた場合
のほうが低温特性は優れており、これは低温における電
解液の粘度がPCを用いたほうが低くなることによると
考えられる。
【0036】以上の結果から負極にメソカーボンマイク
ロビーズ(d002=3.38Å)を用いた場合、サイク
ル寿命特性、−10℃における低温特性の両方におい
て、ECと非対称系の鎖状カーボネートの混合系が良好
であり、特にECとEMCとの混合系が良好であった。
ロビーズ(d002=3.38Å)を用いた場合、サイク
ル寿命特性、−10℃における低温特性の両方におい
て、ECと非対称系の鎖状カーボネートの混合系が良好
であり、特にECとEMCとの混合系が良好であった。
【0037】次に実施例1−3について述べる。 (実施例1−3)電解液の溶媒として実施例1−2で最
もよい特性を示したECとEMCとを用いて、以下に示
す6種類の混合溶媒系について上記円筒形電池の試作を
行った。
もよい特性を示したECとEMCとを用いて、以下に示
す6種類の混合溶媒系について上記円筒形電池の試作を
行った。
【0038】電池N……EC:EMC= 5:95 電池O……EC:EMC=10:90 電池P……EC:EMC=20:80 電池Q……EC:EMC=30:70 電池R……EC:EMC=40:60 電池S……EC:EMC=50:50 電池T……EC:EMC=60:40 電池N〜Tのサイクル寿命特性を図6、低温特性を図7
にそれぞれ示す。
にそれぞれ示す。
【0039】図6よりサイクル寿命特性のよい順にO−
P−Q−R−S−N−Tとなった。Tの寿命が短いのは
溶媒分子が大きく、充電時に分解しやすいECの比率が
大のためで、またNの寿命が短いのはECの比率が小さ
いために溶質溶解能力が不足し、それにともなって電解
液の電導度が低下し、電池内で充放電反応が均一におこ
らずに反応深度の深い部分のサイクルに伴う容量劣化が
大きくなり、電池全体としての容量劣化も大きくなった
と考えられる。それ以外のO〜Sの電池では溶媒分子が
小さく、充電時に分解しにくいと考えられるEMCの比
率が大きいほどサイクル寿命特性が良好であるという結
果であった。
P−Q−R−S−N−Tとなった。Tの寿命が短いのは
溶媒分子が大きく、充電時に分解しやすいECの比率が
大のためで、またNの寿命が短いのはECの比率が小さ
いために溶質溶解能力が不足し、それにともなって電解
液の電導度が低下し、電池内で充放電反応が均一におこ
らずに反応深度の深い部分のサイクルに伴う容量劣化が
大きくなり、電池全体としての容量劣化も大きくなった
と考えられる。それ以外のO〜Sの電池では溶媒分子が
小さく、充電時に分解しにくいと考えられるEMCの比
率が大きいほどサイクル寿命特性が良好であるという結
果であった。
【0040】次に図7より低温特性のよい順にP−O−
Q−R−S−N,Tとなり、NとTは全く作動しなかっ
た。Tが作動しなかったのは高凝固点溶媒のECの比率
が大であるために低温で電解液が凝固したためである。
一方Nが作動しなかったのはECの比率が小さいために
溶質溶解能力が不足し、それにともなう電解液の電導度
の低下のためと考えられる。それ以外のO〜Sの電池で
は電導度が高い組成ほど低温特性がよかった。
Q−R−S−N,Tとなり、NとTは全く作動しなかっ
た。Tが作動しなかったのは高凝固点溶媒のECの比率
が大であるために低温で電解液が凝固したためである。
一方Nが作動しなかったのはECの比率が小さいために
溶質溶解能力が不足し、それにともなう電解液の電導度
の低下のためと考えられる。それ以外のO〜Sの電池で
は電導度が高い組成ほど低温特性がよかった。
【0041】以上の結果からECとEMCとの混合比率
はEC/EMCの値が1以上9以下の範囲が適している
ことがわかった。
はEC/EMCの値が1以上9以下の範囲が適している
ことがわかった。
【0042】次に負極の炭素材の結晶性と、最適な環状
カーボネートの種類について検討を行った。
カーボネートの種類について検討を行った。
【0043】負極には気相成長炭素繊維(VGCF)を
用い、その焼成温度を1400〜2800℃の範囲で変
えることによってX線回折法による002面の面間隔
(d002)値を変えた5種類の負極について、EC+E
MC,PC+EMCの2種類の電解液の適合の良否を検
討した。
用い、その焼成温度を1400〜2800℃の範囲で変
えることによってX線回折法による002面の面間隔
(d002)値を変えた5種類の負極について、EC+E
MC,PC+EMCの2種類の電解液の適合の良否を検
討した。
【0044】以下、その実施例2について述べる。 (実施例2)負極材料と、電解液中の溶媒が異なる以外
は実施例1と全く同一条件で電池を作成した。電池の試
作内容を以下の(表1)に示す。溶媒の混合比はいずれ
も体積比で20:80とした。
は実施例1と全く同一条件で電池を作成した。電池の試
作内容を以下の(表1)に示す。溶媒の混合比はいずれ
も体積比で20:80とした。
【0045】
【表1】
【0046】電池a〜jのサイクル寿命特性を図8、各
電池の10サイクル目の放電容量を図9にそれぞれ示
す。
電池の10サイクル目の放電容量を図9にそれぞれ示
す。
【0047】図8よりf,gを除く電池はいずれもサイ
クル寿命が長かったが、fとgは5サイクル目までに電
池に漏液が認められた。これより負極のX線回折法によ
る002面の面間隔(d002)値が3.39Å以下の場
合、電解液の溶媒にPCを用いるとガス発生するが、
3.43Å以上の場合はガス発生せずに良好なサイクル
寿命特性が得られることがわかった。電池hのサイクル
寿命がやや短いのはPCの一部がガス発生を生じている
ためと考えられる。
クル寿命が長かったが、fとgは5サイクル目までに電
池に漏液が認められた。これより負極のX線回折法によ
る002面の面間隔(d002)値が3.39Å以下の場
合、電解液の溶媒にPCを用いるとガス発生するが、
3.43Å以上の場合はガス発生せずに良好なサイクル
寿命特性が得られることがわかった。電池hのサイクル
寿命がやや短いのはPCの一部がガス発生を生じている
ためと考えられる。
【0048】また、大きな違いはないが、電池のサイク
ル寿命は負極のd002値が大きいほど長い傾向がある。
これは炭素層間が大きいほど溶媒の分解が起こりにくい
ためと考えられる。
ル寿命は負極のd002値が大きいほど長い傾向がある。
これは炭素層間が大きいほど溶媒の分解が起こりにくい
ためと考えられる。
【0049】一方、図9より電池の放電容量は負極のd
002値が小さいほど、すなわち負極の結晶性が高いほど
大きく、電解液に用いる環状カーボネートがECよりも
PCであるほうが大きいことがわかった。
002値が小さいほど、すなわち負極の結晶性が高いほど
大きく、電解液に用いる環状カーボネートがECよりも
PCであるほうが大きいことがわかった。
【0050】以上の結果から負極の炭素材のX線回折法
による002面の面間隔(d002)値が3.39Å以下
の場合には電解液の溶媒としての環状カーボネートにE
Cを用い、3.40Å以上の場合はPCを用いることに
より、優れたサイクル寿命特性及び容量特性を得ること
ができる。
による002面の面間隔(d002)値が3.39Å以下
の場合には電解液の溶媒としての環状カーボネートにE
Cを用い、3.40Å以上の場合はPCを用いることに
より、優れたサイクル寿命特性及び容量特性を得ること
ができる。
【0051】なお、実施例では正極活物質にリチウムと
コバルトの複合酸化物を用いたが、他のたとえばリチウ
ムとニッケルの複合酸化物、リチウムとマンガンの複合
酸化物、リチウムと鉄の複合酸化物などのリチウム含有
酸化物、もしくは上記複合酸化物のそれぞれコバルト、
ニッケル、マンガン、鉄を他の遷移金属で一部置換した
ものでもほぼ同様の結果が得られた。
コバルトの複合酸化物を用いたが、他のたとえばリチウ
ムとニッケルの複合酸化物、リチウムとマンガンの複合
酸化物、リチウムと鉄の複合酸化物などのリチウム含有
酸化物、もしくは上記複合酸化物のそれぞれコバルト、
ニッケル、マンガン、鉄を他の遷移金属で一部置換した
ものでもほぼ同様の結果が得られた。
【0052】また、電解液の溶質には六フッ化リン酸リ
チウムを用いたが、他のリチウム含有塩、例えばホウフ
ッ化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム、六フッ化ヒ酸リチウムなどを用い
てもほぼ同様の結果が得られた。
チウムを用いたが、他のリチウム含有塩、例えばホウフ
ッ化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム、六フッ化ヒ酸リチウムなどを用い
てもほぼ同様の結果が得られた。
【0053】また、非対称形の鎖状カーボネートとして
エチルメチルカーボネートとプロピルエチルカーボネー
トを用いたが、他の例えばプロピルメチルカーボネート
でもほぼ同様の結果が得られた。ただし、その構造式R
OCOOR′におけるRとR′中の炭素数が5以上にな
ると誘電率が低下するため、好ましくは炭素数が4以下
のものが望ましい。
エチルメチルカーボネートとプロピルエチルカーボネー
トを用いたが、他の例えばプロピルメチルカーボネート
でもほぼ同様の結果が得られた。ただし、その構造式R
OCOOR′におけるRとR′中の炭素数が5以上にな
ると誘電率が低下するため、好ましくは炭素数が4以下
のものが望ましい。
【0054】また、環状カーボネートと鎖状カーボネー
トとの体積の和は、電池の良好なサイクル特性のために
は溶媒の主成分をなすことが必要で、上記の和が溶媒全
体積の70%以上を占めることが望ましい。
トとの体積の和は、電池の良好なサイクル特性のために
は溶媒の主成分をなすことが必要で、上記の和が溶媒全
体積の70%以上を占めることが望ましい。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば電解液の溶媒に環状カーボネートと非対称形鎖状
カーボネートとの2成分系混合溶媒を用い、鎖状カーボ
ネート/環状カーボネートの体積比率を1以上9以下と
し、その体積の合計(和)が全溶媒体積の70%以上を
占めることにより、サイクル寿命特性、低温特性に優れ
た非水電解液二次電池を提供することができる。
よれば電解液の溶媒に環状カーボネートと非対称形鎖状
カーボネートとの2成分系混合溶媒を用い、鎖状カーボ
ネート/環状カーボネートの体積比率を1以上9以下と
し、その体積の合計(和)が全溶媒体積の70%以上を
占めることにより、サイクル寿命特性、低温特性に優れ
た非水電解液二次電池を提供することができる。
【0056】又、その際X線回折法による002面の面
間隔(d002)が3.39Å以下である炭素材料を負極
を用いた場合の環状カーボネートにはエチレンカーボネ
ートが、3.40Å以上の炭素材料を用いた場合の環状
カーボネートにはプロピレンカーボネートが最適な組合
せである。
間隔(d002)が3.39Å以下である炭素材料を負極
を用いた場合の環状カーボネートにはエチレンカーボネ
ートが、3.40Å以上の炭素材料を用いた場合の環状
カーボネートにはプロピレンカーボネートが最適な組合
せである。
【図1】本発明の実施例における円筒形電池の縦断面図
【図2】実施例1−1における電池の20℃でのサイク
ル寿命を示す図
ル寿命を示す図
【図3】実施例1−1における電池の−10℃での放電
電圧の推移を示す図
電圧の推移を示す図
【図4】実施例1−2における電池の20℃でのサイク
ル寿命を示す図
ル寿命を示す図
【図5】実施例1−2における電池の−10℃での放電
電圧の推移を示す図
電圧の推移を示す図
【図6】実施例1−3における電池の20℃でのサイク
ル寿命を示す図
ル寿命を示す図
【図7】実施例1−3における電池の−10℃での放電
電圧の推移を示す図
電圧の推移を示す図
【図8】実施例2における電池の20℃でのサイクル寿
命を示す図
命を示す図
【図9】実施例2における電池の10サイクル目の放電
容量を示す図
容量を示す図
1 正極 2 正極リード板 3 負極 4 負極リード板 5 セパレータ 6 上部絶縁板 7 下部絶縁板 8 ケース 9 ガスケット 10 封口板 11 正極端子
Claims (11)
- 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素
材からなる負極と、非水電解液と、リチウム含有酸化物
からなる正極とを備え、上記非水電解液はその溶媒に、
一般式ROCOOR′(ただし、R≠R′、R,R′は
炭素数1〜4のアルキル基)で示される非対称形鎖状カ
ーボネートと環状カーボネートとの混合溶媒を含むこと
を特徴とする非水電解液二次電池。 - 【請求項2】 電解液の溶媒成分である非対称形鎖状カ
ーボネートが、エチルメチルカーボネート,プロピルメ
チルカーボネートおよびプロピルエチルカーボネートか
らなる群のうちのいずれかである請求項1に記載の非水
電解液二次電池。 - 【請求項3】 電解液の溶媒成分である非対称形鎖状カ
ーボネートの体積/環状カーボネートの体積の比率が1
以上9以下であり、この非対称形鎖状カーボネートと環
状カーボネートとの体積の合計が全溶媒中の70%以上
を占めている請求項1または2に記載の非水電解液二次
電池。 - 【請求項4】 非水電解液はその溶質に、六フッ化リン
酸リチウム,ホウフッ化リチウム,過塩素酸リチウムお
よびトリフルオロメタンスルホン酸リチウムからなる群
のうち少なくとも一つを含む請求項1〜3のいずれかに
記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項5】 正極活物質がリチウムとコバルトの複合
酸化物、リチウムとニッケルの複合酸化物、リチウムと
マンガンの複合酸化物、リチウムと鉄の複合酸化物、お
よび上記各複合酸化物のそれぞれコバルト、ニッケル、
マンガン、鉄を他の遷移金属で一部置換したものからな
る群のうちのいずれかである請求項1〜4のいずれかに
記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項6】 負極の炭素質材料が石炭コークス、石油
コークス、炭素繊維をそれぞれ2000℃以上の温度で
熱処理したもの、人造黒鉛、天然黒鉛からなる群より選
ばれた単独、もしくは2種以上の混合物であり、かつ電
解液の溶媒成分である環状カーボネートがエチレンカー
ボネートである請求項1〜5のいずれかに記載の非水電
解液二次電池。 - 【請求項7】 負極の炭素質材料は、そのX線回折法に
よる002面の面間隔(d002)が3.39Å以下であ
る請求項6に記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項8】 負極炭素質材料は、そのX線回折法によ
る002面の面間隔(d002)が3.36Å以上3.3
9Å以下である請求項6または7に記載の非水電解液二
次電池。 - 【請求項9】 負極の炭素質材料は、ピッチの炭素化過
程において生成するメソフェーズ小球体を原料としたメ
ソカーボンマイクロビーズを2000℃以上の温度で熱
処理して黒鉛化したものであり、かつX線広角回折法に
よる002面の面間隔(d002)が3.36Å以上3.
38Å以下である請求項8に記載の非水電解液二次電
池。 - 【請求項10】 負極の炭素質材料は、そのX線回折法
による002面の面間隔(d002)が3.40Å以上で
あり、かつ電解液の溶媒成分である環状カーボネートが
プロピレンカーボネートである請求項1〜5のいずれか
に記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項11】 負極の炭素質材料は、そのX線回折法
による002面の面間隔(d002)が3.43Å以上で
あり、かつ電解液の溶媒成分である環状カーボネートが
プロピレンカーボネートである請求項1〜5のいずれか
に記載の非水電解液二次電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5073191A JPH06290809A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 非水電解液二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5073191A JPH06290809A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 非水電解液二次電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06290809A true JPH06290809A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=13511007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5073191A Pending JPH06290809A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 非水電解液二次電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06290809A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0714607A (ja) * | 1993-04-28 | 1995-01-17 | Sony Corp | 非水電解液二次電池 |
| EP0782207A1 (en) * | 1995-12-25 | 1997-07-02 | SHARP Corporation | Nonaqueous type secondary battery |
| US5861224A (en) * | 1997-07-15 | 1999-01-19 | Valence Technology, Inc. | Electrolyte solvent for lithium ion electrochemical cell |
| US5962720A (en) * | 1997-05-29 | 1999-10-05 | Wilson Greatbatch Ltd. | Method of synthesizing unsymmetric organic carbonates and preparing nonaqueous electrolytes for alkali ion electrochemical cells |
| JP2000156244A (ja) * | 1998-11-18 | 2000-06-06 | Japan Storage Battery Co Ltd | 非水電解質二次電池 |
| EP2068387A1 (en) | 2004-08-03 | 2009-06-10 | 3M Innovative Properties Company | Non-Aqueous Electrolytic Solution For Electrochemical Energy Devices |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP5073191A patent/JPH06290809A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0714607A (ja) * | 1993-04-28 | 1995-01-17 | Sony Corp | 非水電解液二次電池 |
| EP0782207A1 (en) * | 1995-12-25 | 1997-07-02 | SHARP Corporation | Nonaqueous type secondary battery |
| US6040092A (en) * | 1995-12-25 | 2000-03-21 | Sharp Kabushiki Kaisha | Nonaqueous secondary battery |
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