JPH062917B2 - 金属チタンの製造方法 - Google Patents

金属チタンの製造方法

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JPH062917B2 JP12135788A JP12135788A JPH062917B2 JP H062917 B2 JPH062917 B2 JP H062917B2 JP 12135788 A JP12135788 A JP 12135788A JP 12135788 A JP12135788 A JP 12135788A JP H062917 B2 JPH062917 B2 JP H062917B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、フッ化チタンを原料として金属Tiを得る
方法に関するものである。
[従来技術] 金属Tiの製造方法としては、「非鉄金属製練」(日本
金属学会、昭39、p272〜p274)に記載されているク
ロール法が知られている。クロール法ではチタニヤ(T
iO)を塩素化し、四塩化チタン(TiCl)を金
属マグネシウム(Mg)で還元する。しかし、生成した
塩化マグネシウム(MgCl)よりMgを分解製造す
るためにはチタン1000kg当り約20000kwhの多量の電力が
必要であり、且つ値段の高いチタニヤ(TiO)を使
用すること等が大きな経済的な問題となっている。そこ
で、TiFを値段の安い金属アルミニウムを還元剤と
して使用する方法が提案されている。
例えば、特開昭60−17026号には、チタンのフッ
素含有化合物を還元ガス雰囲気又は真空中において、22
0℃以上に加熱されたアルミニウムまたはマグネシウム
と接触させ金属チタンを製造する方法が開示されてい
る。基本反応は、下記の反応である。
TiF4+(4/3)Al→Ti+(4/3)AlF3 ……(1)式 また、米国特許4468248号には、イルメナイト
(TiO−FeO)からNaTiFを作り、下記
の反応によりTiを製造することが記載されている。
Na2TiF6+(4/3)Al→Ti+(2/3)Na3AlF6・AlF3 ……(2)式 [発明が解決しようとする課題及び作用] 従来の特開昭60−17026号による方法では、22
0℃以上でTiFとAlが充分に反応し、更にTiと
AlFが分離されるかどうかが不明確である。また製
造工程も具体的に記載されていない。米国特許4468
248号の方法では、反応(2)に示すように、大量の
擬氷晶石(Na3AlF6・AlF3)を発生し、これを経済的に転
用しなければならない。また、擬氷晶石を投棄すること
は、Fイオンの流出を招き公害上も問題がある。そのた
めにも、高価なFを再利用しなければならないと云う問
題がある。
[課題を解決するための手段及び作用] 前記問題点は、固体のフッ化チタン(TiF)を加熱
し、ガス状のフッ化チタン(TiF)に気化させる工
程、該ガス状のフッ化チタン(TiF)をAlを含む
Zn浴と該Zn浴上のアルカリ金属塩の溶剤とからなる
溶融浴に供給して、TiFを該Zn浴中のAlにより
還元してTiとし該Zn浴中に懸濁させながら、還元に
より生じた副産物であるフッ化アルミニウム(Al
)を溶剤に吸収させ液化する工程、還元されたTi
が懸濁しているZn浴を溶剤から分離する工程、該分離
されたZn浴からZnを減圧下で蒸発除去し、金属チタ
ンを得る工程、フッ化アルミニウム(AlF)が吸収
された溶剤を減圧下で加熱してフッ化アルミニウム(A
lF)を蒸発させ回収する工程とを有する金属チタン
の製造方法により解決される。
本発明ではTiFの気化工程、TiFの還元・Al
の液化工程、Zn浴と溶解塩の分離工程、Znの蒸
発除去工程とを順次配列して、固体のフッ化チタンから
ガス状のフッ化チタンにし、それをZn浴上のAlによ
り還元してTiとし該Zn浴中に懸濁させ、副産物であ
るフッ化アルミニウム(AlF)を吸収した溶剤と分
離してから、Znを減圧下で蒸発除去し、金属チタンを
得る。
更にはZnの蒸発除去工程の後に液状Znの回収工程を
設けて、液状Znを回収することが出来る。更には、A
lFを蒸発させ回収する工程の後にAlFをH
と反応させ、アルミナ(Al)とフッ酸(HF)
とに分解する工程を設けることができる。
また、アルカリ金属塩の溶剤としてはアルカリ金属のフ
ッ化物、塩化物、又はフッ化物と塩化物の混合物を使用
することが出来る。
[発明の実施例] 本発明の製造方法を第1図及び第2図に基づいて説明す
る。第1図は、本発明方法の製造工程を示すフロー図で
ある。第2図は、本発明方法を実施するための製造装置
を示す図である。
TiFの気化工程 TiFの気化工程14は加熱装置を備えた気化器15
によって行われる。気化器15は、少なくとも250℃以
上に保持されている。原料として気化器15に投入され
たTiF12は、加熱されガス状のTiF16を発
生する。TiFの昇華点は約298℃であるため、十分
なガス発生速度を得るためには250℃以上がよい。操業
度を上げるため最大900℃まで加熱される。生成したガ
ス状のTiF16は、単独で、又はキャリアーガスと
してアルゴンガスを利用して配管等により次に述べるT
iFの還元・AlFの液化工程18が行われる反応
器19に送られる。
TiFの還元・AlFの液化工程 反応器19は、取り付けられている加熱装置により予め
600〜1000℃に加熱され、Alを最大50%まで含むZn
浴、及びZn浴上には主にアルカリ金属の弗化物、塩化
物又はそれらの混合物が添加されている。浴中に吹き込
まれたTiF16はZn浴中のAlと反応し金属Ti
を生成する。この反応は(1)式で表される。
TiF4+(4/3)Al→Ti+(4/3)AlF3……(1)式 (1)式の反応は低温ほど反応の自由エネルギーが小さ
いため(負の値をとり絶対値とが大きい)、1000℃以上
は望ましくない。また、反応速度の点からあまり低温で
は望ましくないので、400℃以上が好ましい。AlF
は1291℃で昇華し、この温度までは固体である。従っ
て、AlFを液化させるため、主にアルカリ金属の弗
化物、塩化物又はそれらの混合物を溶剤としてZn浴上
に添加しておく。(1)式の反応で生成したAlF
溶剤に溶解吸収されて液体となる。(1)式の反応が終
了したとき、AlFが50Mol%以下となるように溶剤
を添加しておけば、AlFを含む弗化物は800℃以上
で液体となっている。
AlFを液化する理由は、溶融Zn浴との分離を容易
にするためである。TiF16は、反応速度を高める
ため、Alを最大50%まで含むZn浴内に吹き込むのが
良い。生成した金属Tiは粒状又は粉状でZn浴内に懸
濁する。この際TiはZn浴中に最大30Mol%(76重量
%)まで存在するように反応量を調節する必要がある。
反応器19内が1000℃以下のときは、Tiが30Mol%で
Zn浴が固体に変化するからである。(1)式の反応が
終了したとき、Zn浴中のAlは1%以下であることが
望ましい。Zn浴と溶融塩を分離するために分離工程4
7での処理が行われる。
Zn浴と溶融塩の分離工程 ここでは反応器19を利用して、反応器19の底部より
下層のTiの懸濁したZn22を取り出して分離し、Z
nの蒸発除去工程26に送られる。反応器19に残留し
ているAlFを吸収した溶剤24は後述するAlF
の蒸発・回収工程で処理される。
Zn蒸発除去工程 Znの蒸発除去工程26は蒸留器27で行われる。
(1)式の反応が終了した時点でTiの懸濁した液状Z
n22が蒸留器27に流入される。Znは融点が419℃
であるため、419℃以上に保持することが必要である。
この状態において適宜減圧し、Znをガス状Zn28と
して除去すると粉末状の金属Ti34が得られる。
Znの回収工程 Znの回収工程30はコンデンサー31で行われる。蒸
留器27からのガス状Zn28を、419℃以上900℃以下
の温度に冷却し、液状Zn32を回収する。このZn3
2は再度反応器19へ流入させて、(1)に示される還
元反応に再利用する。
AlFの蒸発・回収工程 TiFの還元・AlFの液化が終了後、Tiが懸濁
したZn浴を分離しても反応器19内には、AlF
吸収した溶剤24が残留している。この反応器19を60
0〜1000℃から1000〜1200℃まで昇温し、適宜減圧する
とAlFがガス化し、ガス状AlF38が生成す
る。AlFは1200℃で約230Torrの蒸気圧を有するの
で、10〜760Torrの圧力下で十分な速度で蒸発する。他
方溶剤の蒸気圧は低いので実質的には蒸発せず、反応器
19内に残留する。
AlFの分離工程 AlFの蒸発・回収工程36で蒸気化したガス状Al
38は配管を通して分解器41に導入される。分解
器41においては、水蒸気42が添加されて下記の
(3)式の反応により弗化水素(HF)44とアルミナ
(Al)46が生成される。
AlF3+(3/2)H2O→Al+HF……(3)式 熱力学的には、この反応は800℃以上1200℃以下の温度
で行わせるのが良い。ここで発生したアルミナ(Al
)46は、例えばアルミナレンガの原料として利用
が出来る。また、発生した弗化水素(HF)44は、イ
ルメナイト鉱石からTiFを製造する際の原料として
再利用するのが経済的である。
以上本発明の製造方法を第1図及び第2図に基づいて説
明した。第2図において、気化器15、反応器19、蒸
留器27、コンデンサー31、分解器41は、それぞれ
各1基具備されているようになっているが、各装置を適
宜複数とし、Tiを連続的に製造する様にするのがより
好ましい。また、気化器15、蒸留器27、コンデンサ
ー31、分解器41は、従来より知られている装置を使
用すれば良いが、反応器19では気体−液体反応である
ため工夫が必要である。即ち、ガス状のTiF16を
複数本の配管によりZn浴に直接吹き込むことが反応速
度を高める点で望ましい。
TiFの還元・AlFの液化工程で添加する溶剤は
AlFを吸収する作用があり、600〜1000℃の反応温
度で液体状で有り、かつAlFに比較して蒸気圧が十
分低いことが望ましい。なぜならば、AlFを蒸気と
して抽出しなければならないからである。溶剤として
は、LiF、NaCl、NaF、CaF、KF、Mg
F等がある。これらの溶剤は何れも使用できるが、特に
蒸気圧の点及び溶融状態において、固体のAlFを溶
解吸収する能力が大きい点からLiFが最も好ましい。
当然、上記溶剤を適宜配合したものでも良い。
ちなみに、1100℃での蒸気圧は、AlFは42.7Torr、
LiFは2.19Torr、NaFは1.55Torr、CaFは1.0
×10-4Torr、KFは15.62Torrである。
以上本発明の製造方法を第1図及び第2図に基づいて説
明したが、第1図に基づく製造工程を第3図に示す製造
装置のフローに従って行っても良い。即ち、TiF
還元・AlFの液化工程18の終了後、Tiを含む液
状Zn22を蒸留器27に導き、一方、AlFを含む
溶剤24を蒸発器37に導き、両者を分離する。その
後、Tiを含む液状Zn22に対しては、Znの蒸発除
去工程26及びZnの回収工程30を行わせる。また、
AlFを含む溶剤24に対しては、AlFの蒸発・
回収工程36、AlFの分解工程40を行わせる。こ
の方法は、反応後の溶剤を反応器に残留させない点で異
なる。従って、この方法の有利な点は、反応後前記Ti
を含むZn浴とAlFを含む溶剤24を全量排出する
ため、その後直ちに同一還元反応に利用できるため、前
記工程を連続的に運転できる点にある。
原料としての固体状TiF12の製造方法は種々ある
が、下記に示す製造方法で造るのが好ましい。例えば同
一出願人による特願昭62−306921号に示されて
いるように、 (1)鉄分を含有したチタン原料をフッ酸を含む溶液で
溶解し、フッ化溶解液を生成させる。
(2)該フッ化溶解液を冷却することによってフッ化第
二鉄結晶を晶析分離し粗フッ化チタン溶液を生成させ
る。
(3)該粗フッ化チタン溶液にフッ化アンモニウム溶液
を混合し、蒸発濃縮することによって、フッ化アンモニ
ウム塩を晶析分離して、フッ化アンモニウム塩とフッ化
アンモニウム塩の溶解分を含むフッ化アンモニウム溶液
を生成させる。
(4)該フッ化アンモニウム塩を乾燥の後乾燥ガス気流
中300〜800℃で熱分解し、固体としてフッ化第二鉄、気
体としてTiF、HF、NH、を生成させる。
(5)該気体を20〜280℃で凝縮させ、TiFとHF
・NHガスに凝縮分離する。
(6)フッ化アンモニウム溶液は、フッ化アンモニウム
塩の溶解分を含むフッ化アンモニウム溶液にHF・NH
ガスを吸収させることによって作られる。
上記の方法では、本発明方法における副産物であるAl
を最終的にAlに変換したときに発生するフ
ッ化水素(HF)をフッ化アンモニウム溶液の再生に利
用でき、経済的メリットが大きい。
次に本発明の実施例を具体的に詳述する。
(実施例) 予め反応器19にZn:18kg、Al:4.4kgよりなる900
℃のZn浴を準備し、溶剤としてLiF:17kgを添加し
て置いた。気化器15で温度を600℃としてTiF
気化し、TiF:10kgを1時間で、反応器19内に導
入した。TiF導入してから30分経過後、Zn浴を
蒸留器27へ送入し、蒸留器27内の温度を600℃に保
持した。蒸留器27で発生したガス状Znはコンデンサ
ー31で冷却され、液状Zn32が回収された。蒸留器
27内には3.5kgのTi粉が残留していた。Tiの歩留
まりとしては、90%となる。コンデンサー31から
は、17.5kgのZnが回収された。Znの歩留まりは97
%であった。一方、反応器19は、反応後1100℃に加
熱され、AlF38を発生させた。AlF38は分
解器41に導かれ、ここで水蒸気42を添加され、弗化
水素(HF)44とアルミナ(Al)46に分解
される。回収されたHFは6.1kg(回収率は95%)、
また得られたAlは15kg(歩留まり91%)であ
った。若干歩留まりが低いが、この原因はそれぞれの容
器内壁等に付着した原料等によるものである。従って、
連続的な操業にすれば、回収率は向上する。小型のパイ
ロットプラントではあるが、十分経済性についても実証
された。
[発明の効果] 以上のように、この発明によればTiFの気化工程、
TiFの還元・AlFの液化工程、Znの蒸発除去
工程から金属チタンを製造するようにしているので、安
価な品質の良い粉末状金属チタンを製造することが出来
る。即ち、従来のクロール法に比較して約30%安く金
属チタン粉が得られる。また、クロール法では、装置の
大きさにもよるが、例えば直径2m,長さ4mの塊が得
られる。この塊を粉砕機により粉砕するために多くのエ
ネルギーが必要であり、不均一な塊しか得られない。本
発明によれば、直径1mm以下の粉末状金属チタンを直接
得ることが出来るので便利である。更に、この発明によ
ればAlFの蒸発・回収工程とAlFの分解工程を
備えているので、資源の再利用、公害の面からも有利で
ある。即ち、還元剤として使用したAlは、Al
として回収でき、耐火物用の原料として利用できる。高
価なHFは回収してTiFの製造に再利用でき公害上
も利点が大きい。米国特許4468248号の製造法と
して比較した場合には、この方法で大量に発生するNa
AIF・AlFを処理する必要もない。この物質
は、Fを含有しており、公害上投棄できない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の製造工程を示すフロー図、第2図
は本発明方法を実施するための製造装置を示す図、第3
図は本発明方法を実施するための他の製造装置を示す図
である。 12…固体のTiF、14…TiFの気化工程、1
5…気化器、16…ガス状のTiF、18…TiF
の還元・AlFの液化工程、 19…反応器、20…Al、22…Tiの懸濁した液状
Zn、24…AlFを吸収した溶剤、26…Znの蒸
発除去工程、27…蒸留器、 28…ガス状Zn、30…Znの回収工程、 31…コンデンサー、32…液状Zn、 34…粉末状の金属Ti、36…AlFの蒸発・回収
工程、37…蒸発器、38…ガス状AlF、40…A
lFの分解工程、 41…分解器、42…水蒸気、44…HF、 46…Al

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体のフッ化チタン(TiF)を加熱
    し、ガス状のフッ化チタン(TiF)に気化させる工
    程、該ガス状のフッ化チタン(TiF)をAlを含む
    Zn浴と該Zn浴上のアルカリ金属塩の溶剤とからなる
    溶融浴に供給して、TiFを該Zn浴中のAlにより
    還元してTiとし該Zn浴中に懸濁させながら、還元に
    より生じた副産物であるフッ化アルミニウム(Al
    )を溶剤に吸収させ液化する工程、還元されたTi
    が懸濁しているZn浴を溶剤から分離する工程、該分離
    されたZn浴からZnを減圧下で蒸発除去し、金属チタ
    ンを得る工程、フッ化アルミニウム(AlF)が吸収
    された溶剤を減圧下で加熱してフッ化アルミニウム(A
    lF)を蒸発させ回収する工程とを有することを特徴
    とする金属チタンの製造方法。
  2. 【請求項2】アルカリ金属塩の溶剤がアルカリ金属のフ
    ッ化物、塩化物、又はフッ化物と塩化物の混合物である
    請求項1記載の金属チタンの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の方法における
    溶剤から分離されたZn浴からZnを減圧下で蒸発除去
    し、金属チタンを得る工程の後に前記蒸発したZnを冷
    却し、液状Znを回収する工程を有することを特徴とす
    る金属チタンの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1,請求項2又は請求項3記載の方
    法におけるフッ化アルミニウム(AlF)を蒸発させ
    回収する工程の後にフッ化アルミニウム(AlF)の
    回収工程で得られたフッ化アルミニウム(AlF)を
    Oと反応させ、アルミナ(Al)とフッ酸
    (HF)とに分解する工程を有することを特徴とする金
    属チタンの製造方法。
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