JPH06292583A - マレック病ウイルス由来の抗原タンパク質、その遺伝子組み換え体、及びそれを用いたワクチン - Google Patents

マレック病ウイルス由来の抗原タンパク質、その遺伝子組み換え体、及びそれを用いたワクチン

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JPH06292583A
JPH06292583A JP5056066A JP5606693A JPH06292583A JP H06292583 A JPH06292583 A JP H06292583A JP 5056066 A JP5056066 A JP 5056066A JP 5606693 A JP5606693 A JP 5606693A JP H06292583 A JPH06292583 A JP H06292583A
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recombinant
sequence
virus
vaccine
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JP5056066A
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Keyvan Nazerian
ナゼリアン キィバン
Lucy F Lee
エフ.リー ルーシィ
Noboru Yanagida
昇 柳田
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Zeon Corp
Government of the United States of America
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Nippon Zeon Co Ltd
Government of the United States of America
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マレック病ウイルスに対するワクチンの提供 【構成】 マレック病ウイルスのデクメント・プロテイ
ンをコードする遺伝子を利用して、組み換え体を得、そ
の組み換え体を利用してワクチンを得ることにより上記
目的を達成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マレック病ウイルス由
来の抗原タンパク質、その遺伝子、その遺伝子を有する
組み換え体、及び該組み換え体または抗原タンパク質を
有効成分とする抗マレック病ワクチンに関する。
【0002】
【従来の技術】ヘルペスウイルスの一種であるマレック
病ウイルス(MDV)は、若年及び成鶏において伝染性
のリンパ球増殖性の病気を引き起こし、感染した鶏は神
経障害とリンパ腫を呈する。マレック病は、最初に一価
のワクチン接種により効果的にコントロールされた自然
発症的な悪性腫瘍である。しかしながら、ある地域では
従来のワクチンが充分な感染防御効果を提供できないと
いうことに伴って、マレック病による損害は世界中で増
加し続けている。商業用に飼育された鶏においてワクチ
ンブレイクが起きる主な原因のひとつは、現在用いられ
ているワクチンが新たに出現したMDV強毒株に対して
充分な防御を与えることができないからである。非常に
強毒なvvMDVs株のような毒性の高いMDV株は、
フィールドより単離されたものであるが、現在のワクチ
ンではこれらの強毒株に対して殆ど防御能を有しない。
毒性を高めたMDV変異株は、最終的に現在のワクチン
を効果のないものにしてしまう恐れがある。これに加え
て現在のワクチンは、細胞依存性、即ち細胞に感染さ
せ、この感染細胞を液体窒素中で凍結させて、保存・輸
送を行う必要があるという点で理想的ではない。ヘルペ
スウイルスのHSVのいくつかの糖タンパク質(例えば
gB、gC、gDなど)は、免疫応答を誘導することが
知られている(Blacklawsら、Vilorog
y、177、727−736(1990)、Marti
nら、J.Gen.Virol.、70、1359−1
370(1989))。また、他のヘルペスウイルスに
ついても同様であることが、Guoら、J.Gen.v
irol.、64、2399−2406(1990)、
Brittら、J.Virol.、64、1079−1
085(1990)やKellerら、J.Viro
l.、52、293−297(1984)などに記載さ
れている。このほかいくつかの構造または非構造タンパ
ク質もまたヘルペスウイルスに対して防御免疫を誘導し
うる可能性を有している。ヘルペスウイルス粒子のテグ
メント領域は、普通電子密度の高い部分として定義さ
れ、ウイルスエンベロープとカプシドの間に位置するア
モルファス領域である。この領域に属するタンパク質
は、これらが非イオン性界面活性剤によって放出され
ず、かつ、ウイルスのカプシドに存在しないことを確認
することで明らかにされてきた(Whittaker
ら、J.Virol.、65、2320−2326(1
991))。テグメント遺伝子の産物は、ヘルペスウイ
ルスのアルファ遺伝子と呼ばれ、感染後最初の遺伝子発
現をトランスに制御する。最初にクローニングされたヘ
ルペスウイルスのテグメント遺伝子は、α−トランス−
インデューシングファクター(α−TIF)遺伝子とい
う、α−TIFの主成分をコードする遺伝子であった。
UL47、UL46のような他のテグメント遺伝子にコ
ードされているタンパク質もまた、アルファ遺伝子の発
現調節において役割を担っている(McKnight
ら、J.Virol.、61、992−1001(19
87))。しかし、この方法はMDVテグメント遺伝子
のクローニングに使うことはできなかった。なぜなら
ば、MDVタンパク質を多量に取り出すことが困難であ
ったからである。それ故、天然のMDVテグメント・プ
ロテインに対するモノクローナル抗体やポリクローナル
抗血清を作出するのは、有効な方法でないことが明かで
ある。また、実際にこのようなタンパク質は、まだ同定
されていない。これに加えて、MDVとHSVは、免疫
学的な交差反応が余り起こらないため、HSVや他のヘ
ルペスウイルスのテグメント・プロテインに対するポリ
クローナル抗血清を用いてMDVのテグメント・プロテ
インを見いだすことは困難であるだろう。Buckma
stersらは、J.Gen.Virol.、69、2
033−2042(1988)で、VZVの第12番目
の遺伝子に相同な遺伝子がMDVのgChと近い位置に
あることを示唆したが、その配列に関するデータは、ま
だ知られていない。また、最近、UL49遺伝子にコー
ドされたHSV−1のテグメント・プロテインVP22
が開示された(ElliotとMeredith、J.
Gen.Virol.、73、723−726(199
2))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、新たな
抗マレック病ワクチンを得るべく、鋭意研究の結果、単
純ヘルペスウイルスのテグメント・プロテインに相当す
るマレック病ウイルスのテグメント・プロテインとそれ
をコードする遺伝子を見いだし、本発明を完成するに到
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして本発明は、マレ
ック病ウイルス由来の抗原タンパク質、その遺伝子、そ
の遺伝子を有する組み換え体、及び抗原タンパク質また
は該組み換え体を有効成分とする抗マレック病ワクチン
に関する。
【0005】(DNA分子)本発明のDNA分子は、配
列番号5、4、3、及び2に示されるアミノ酸配列を有
する3つのテグメント・プロテインUL46h、UL4
7h、UL48h、UL49hをコードする遺伝子、ま
たはこれと80%以上、好ましくは90%以上、より好
ましくは95%以上の相同性を有するアミノ酸配列をコ
ードするものである。
【0006】ここで云う相同性は、DNASIS法によ
り計算されるものである。MDVの3つのセロタイプの
どの株もテグメント遺伝子のクローニングに適してい
る。中でもセロタイプ1に属するウイルスが好ましく、
このようなウイルスの例としては、GA株(Ediso
n et al、Avian Dis.、12、467
−476(1968))、RB1B株(Schat e
t al、Avian Pathol.、11、593
−605(1982))、CU2株(Smith et
al、Avian Dis.、17、727−736
(1973))、JM株(Sevoian et a
l、Vet.Med.、57、500−501(196
2))、Md5株(Witter et al、Avi
an Dis.、24、210−232(1985))
などが挙げられる。
【0007】ところで、本発明のテグメント・プロテイ
ンは、それぞれHSV−1のUL46、UL47、及び
UL48と相同であり、また、VZVのジーン12、ジ
ーン11、ジーン10、及びジーン9と相同である。H
SV−1ゲノムとVZVゲノムとを比較すると多くの遺
伝子領域で重複するが、全てが同じ様な位置にあるので
はないことが知られている(Dalrymple et
al、Nucleic Acids Res.、1
3、7865−7879(1985);McGeoch
et al、J.Gen.Virol.、69、15
34−1574(1988);Davidson、J.
Gen.Virol.、67、1759−1816(1
986)。
【0008】テグメント・プロテインをコードする遺伝
子(以下、テグメント遺伝子という)はHSV−1とV
ZVの糖タンパク質Cまたはその相同体近傍のロングユ
ニーク領域(UL領域)に位置している。MDV由来の
遺伝子が、HSV−1、VZVや他のヘルペスウイルス
のゲノム上の同様の位置にメジャー・テグメント遺伝子
の相同体が存在するかどうかの決定に際し、GA株のウ
イルスゲノムから得たBamHI−B断片の制限酵素切
断点地図を作成した(Fig1)。
【0009】上記BamHI−B断片から5.1kbの
SmaI断片(SmaJという)をpUC18のSma
Iサイトにクローニングした。同じ5.1kbのSma
J断片がそれぞれ逆方向に挿入された二つのクローン
(pUCSmaI5.1+とpUCSmaI5.1−)
をExoIIIヌクレアーゼとMung Beanヌク
レアーゼ処理による一連の欠損変異体を作製するために
選択した。
【0010】上記クローンの一連の欠損変異体をダイデ
オキシチェーンターミネーション法(Sanger e
t al、PNAS USA、74、5463−546
7(1977)、及びUnited States B
iochemical社製の配列分析キット使用)で分
析して、クローニングされた5.1kbのSmaI断片
の全塩基配列を決定した。5.1kbのSmaI断片の
全領域にわたって少なくとも一度は両方向から分析し、
配列を決定した。その結果、4つの完全なオープンリー
ディングフレーム(ORFs)があることが判り、これ
らは、それぞれHSV−1のUL49、UL48、UL
47、及びUL46に、並びにVZVのジーン9、ジー
ン10、ジーン11、及びジーン12に相当する。
【0011】HSVー1のUL46とUL49に相当す
る領域(UL46hとUL49h)の完全なORFを得
るために、前述と同様の操作により8.4KbのBam
HI−EcoRI断片を得、同様に配列分析した。その
DNA配列と推定アミノ酸配列を配列番号1に示す。
【0012】(組み換えDNA分子)本発明の組み換え
DNA分子は、前述の少なくともひとつのMDVのテグ
メント遺伝子の配列と遺伝子操作によってそれに結合さ
れた少なくとも一種類の付加DNA配列からなる。ここ
で云う付加DNA配列とは、天然にはMDVのテグメン
ト遺伝子と連結していない配列のことである。
【0013】(組み換えウイルス) ウイルス 本発明で用いるウイルスは、組み込んだテグメント遺伝
子が発現しうるウイルスであれば特に限定されない。こ
のようなウイルスとして、具体的にはフォウルポックス
ウイルス、quailpox virusなどのポック
スウイルスやバキュロウイルス、七面鳥ヘルペスウイル
スなどが例示される。なかでも、フォウルポックスウイ
ルスに属するものが好ましく、その具体例としては、A
TCCVR−251、ATCC VR−250、ATC
C VR−229、ATCCVR−249、ATCC
VR−288、西ケ原株、泗水株、CEVA株、CEV
Aワクチン株由来のウイルスのうち、CEF(鶏胚線維
芽)細胞に感染したとき大きいプラークを形成するもの
などのごとき狭義のFPVやNP株(鶏胎化鳩痘毒中野
株)などのごとき狭義のFPVと近縁のウイルスであっ
て、鶏痘生ワクチン株として使用されるウイルスなどが
例示される。これらは、市販されているなど容易に入手
することができる。
【0014】非必須領域 本発明で用いる非必須領域は、特に限定されないが、例
えば、NP株DNAの約7.3KbpのEcoRI断
片、約5.2KbpのHindIII断片、約5.0K
bpのEcoRI−HindIII断片、約4.0Kb
pのBamHI断片、quailpox virusの
TK領域、七面鳥ヘルペスウイルスのTK領域、バキュ
ロウイルスの封入体領域などと相同組み換えを起こす領
域(特開平1−168279号)が例示される。
【0015】ウイルス非必須領域を含有するベクター 本発明で用いられるウイルス組み換え用ベクターの構築
に用いられるウイルス非必須領域を含有するベクター
は、特に限定されない。例えば、pBR322、pBR
325、pUC7、pUC8、pUC18などのプラス
ミド、λファージ、M13ファージなどのファージ、p
HC79などのコスミドなどのベクターを適当な制限酵
素で処理して、上記ウイルス非必須領域を組み込めばよ
い。
【0016】抗原遺伝子 本発明でウイルスに組み込む抗原遺伝子は、配列番号
2、3、4または5に記載された塩基配列を有するマレ
ック病のテグメント・プロテインをコードする遺伝子、
その断片、またはテグメント・プロテインのアミノ酸配
列の一部が防御免疫反応を誘導能を損なわない程度に変
更されたものをコードしている遺伝子やその断片であ
る。このような断片あるいは配列の一部が変更されたも
のがコードする抗原タンパク質は、全体的にみて、実質
的に配列番号2、3、4、または5に記載のアミノ酸配
列と同じアミノ酸配列を持ち、それによって実質的に等
価の免疫反応を宿主に付与すると考えられる。その断
片、あるいは配列の一部が変更されたものは、配列番号
2、3、4、または5記載のアミノ酸配列に対して80
%以上の、好ましくは90%以上の、更に好ましくは9
5%以上の相同性をもつものである。これらの遺伝子
は、ひとつの組み換え体にひとつづつ組み込んでも、複
数の遺伝子を組み込んでもよく、更にこのほか、マレッ
ク病のgBh、gCh、gDh、gHh、gIhなどを
コードする遺伝子やその断片も一緒に組み込むこともで
きる。
【0017】組み換え用ベクター 本発明で用いるウイルス組み換え用ベクターは、少なく
ともテグメント遺伝子とそれを支配するプロモーターが
挿入されたウイルス非必須領域を含むものである。前述
のウイルス非必須領域を含有するベクターのウイルス非
必須領域に前述の抗原遺伝子とそれを支配するプロモー
ターを挿入すればよく、また、そのようなベクター由来
の抗原遺伝子とそれを支配するプロモーターが挿入され
たウイルス非必須領域を含む断片を他のベクターに組み
込んだりしたものでもよい。さらに、組み換えウイルス
の純化などのために大腸菌のlacZ遺伝子などのマー
カー遺伝子とそれを支配するプロモーターを組み込んで
もよい。
【0018】プロモーター ここで用いるプロモーターは、組み換えウイルス感染宿
主中でプロモーターとして機能するものであれば、特に
限定されない。例えば、7.5Kポリペプチドをコード
するワクチニアウイルス遺伝子のプロモーター、11K
ポリペプチドをコードするワクチニアウイルス遺伝子の
プロモーター、チミジンキナーゼをコードするワクチニ
アウイルスのプロモーター、バキュロウイルスのポリヘ
ドリンプロモーターや七面鳥ヘルペスウイルスのSV4
0プロモーターなどが例示されるほか、プロモーターと
して機能する限りにおいては、一部を削除するなど改変
されたものであってもよく、また、合成されたものであ
ってもよい。
【0019】組み換えウイルスの作製方法 組み換えウイルスの作製方法は、特に限定されず、常法
によって行えばよい。即ち、予め、ウイルスを感染させ
た細胞に、例えば、リン酸カルシウム共沈法などにより
組み換え用ベクターが導入されることにより、ベクター
と感染細胞中のウイルスゲノムDNAの間で相同組み換
えが起こり、組み換えウイルスが構築される。得られた
組み換えウイルスは、イーグルMEMなどの培地で培養
された宿主細胞に感染させ、成育してくるプラークを目
的とする組み換えウイルスの候補として選択する。この
候補株を組み込んだ抗原遺伝子をプローブとするハイブ
リダイゼーション法や、抗原遺伝子と共に組み込んだマ
ーカー遺伝子の発現するものを選択するなどの方法によ
り候補株を純化し、組み込んだ抗原遺伝子のコードする
抗原に対する抗体をイムノアッセイを利用して目的の組
み換えウイルスであることを確認すればよい。例えば、
マーカー遺伝子としてlacZ遺伝子が組み込まれてい
る組み換えウイルスの場合、β−ガラクトシダーゼを発
現し、その基質のひとつであるBlu−o−gal存在
下で次々と青いプラークを形成する。宿主細胞として
は、用いるウイルスが感染し増殖することが可能なもの
であれば特に限定されず、例えばFPVを用いた場合
は、鶏胚線維芽細胞(CEF細胞)や発育鶏卵しょう尿
膜細胞など、バキュロウイルスを用いた場合は、スポド
プテラ・フルギペルダ細胞など、七面鳥ヘルペスウイル
スを用いた場合は、アヒル線維芽細胞(DEF細胞)な
どが挙げられる。
【0020】(形質転換体) 抗原遺伝子 組み換えウイルスと同じ
【0021】ベクター、形質転換細胞、形質転換微生
物 上記遺伝子を有する組み換えベクターを構築するための
ベクターは、格別制限されるものではなく、例えばpU
C8、pUC9、pUC10、pUC11、pUC1
8、pUC19、pBR322、pBR325、pBR
327、pDR540、pDR720などのプラスミド
やλgt11、λgt10、λEMBL3、λEMBL
4、Charon4Aなどのファージなどが例示され
る。これらのベクターに、上記遺伝子を挿入し、組み換
えベクターを生成させるための方法は当業者に周知のも
のでよく、例えばベクターを制限酵素で切断した後、宿
主内で機能するプロモーターの支配下に上記遺伝子を直
接結合すればよい。用いられるプロモーターは、例えば
lacプロモーター・オペレーター、trpプロモータ
ー、tacプロモーター、lppプロモーター、PLプ
ロモーター、amyEプロモーター、Ga17プロモー
ター、PGKプロモーター、ADHプロモーターなどが
例示される。
【0022】これらMDV由来テグメント・プロテイン
を発現せしめるために組み換えベクターを作製する上
で、上記遺伝子を一旦適当なベクターに組み込んで、組
み換えベクターを作製し、サブクローニングする方法は
当業者においては周知の方法であり、これらのサブクロ
ーニングされた遺伝子は適切な制限酵素により切り出さ
れ、上記のプロモーターに結合させ、タンパク質を生産
せしめる組み換えベクターを作製することができる。
【0023】上記サブクローニングに用いることができ
るベクターも、格別制限されるものではなく、pUC
8、pUC9、pUC10、pUC11、pUC18、
pUC19、pBR322、pBR325、pBR32
7、pDR540、pDR720、pUB110、pI
J702、YEp13、YEp24、YCp19、YC
p50、pAC373、pACTM1などのプラスミド
が例示される。ついで得られた組み換えベクターを使用
して、種々の適当な宿主を形質転換して、抗原性を有す
るMDV由来のテグメント・プロテイン、あるいはその
アミノ酸配列を含んだ融合蛋白質の生産能を有する微生
物を得ることができる。ここで用いられる宿主とは、発
現ベクターに対する適性、生成物の安定性などを加味し
て選択することができ、原核細胞でも真核細胞でもよ
い。具体的にはエシェリヒア属(例えば、エシェリヒア
・コリなど)、サルモネラ属(例えば、サルモネラ・チ
フィムリウムなど)、放線菌、酵母、昆虫細胞、トリ細
胞、ヒト細胞などが例示される。適当な発現ベクターの
導入により形質転換された宿主は、当業者により周知の
培養条件下で培養、増殖させることができる。また、タ
ンパク質の生産に当たっては、プロモーターの作用を誘
導させる条件を選択することができ、その具体例とし
て、lacプロモーター・オペレーターを例にとると、
イソプロピルチオ−β−D−ガラクトピラノシドを適当
量培養液に添加することにより達成される。
【0024】このようにして得られた形質転換宿主を用
いて抗マレック病ワクチンを製造するには、常法に準じ
て行えばよい。この宿主の培養は微生物の培養に通常用
いられる条件で行えばよく、例えば、大腸菌を用いた場
合、好気的条件下、37℃でLB培地を用いて培養す
る。
【0025】(テグメント・プロテイン)本発明におけ
るテグメント・プロテインは、上述の遺伝子組み換え技
術により得られる配列番号2〜4に示されるアミノ酸配
列または該配列との相同性が80%以上、好ましくは9
0%以上、より好ましくは95%以上のものである。ま
た、本発明のテグメント・プロテインは、これらの配列
を有するものの類似物であってもよい。ここで云う類似
物とは、投与された場合、宿主中で防御免疫反応を誘導
するような天然のテグメント・プロテインに対して充分
な相同性を有するものであって、上記配列のアミノ酸の
アミノ末端、カルボキシル末端、中央部のどれかが欠損
した変異体、さらにはこれらの欠損が組み合わされた変
異体であってもよい。また、類似物は、ひとつ以上のア
ミノ酸が他のアミノ酸に置換された変異体であってもよ
く、あるいは、ひとつ以上のアミノ酸が欠損・挿入され
たものであってもよく、さらにこれらの組み合わされた
ものであってもよい。このようなテグメント・プロテイ
ンは、前述の形質転換体の培養により生産することがで
きる。また、前述の組み換えウイルスを適当な宿主細胞
で培養し、生産することもできる。生産されたテグメン
ト・プロテインは、Method in Enzymo
logy、182巻(「Guide to Prote
in Purification」Murry P.D
eutscher編、Academic Press社
発行)の記載に準じて単離・精製すればよい。
【0026】このようにして得られたテグメント・プロ
テインは、常法により希釈・増量材などと混合し、コン
ポネントワクチンとして用いることができる。コンポネ
ントワクチンとして用いる場合、一個体当り0.1μg
以上を投与すればよく、急性毒性を示さない限り、上限
は特に限定されない。投与方法は、皮下、静脈内、筋肉
内注射等の方法のほか、噴霧によって気道に免疫するこ
とも可能である。さらに、このテグメント・プロテイン
は、マレック病ウイルス感染症用診断薬として用いるこ
ともできる。
【0027】(生ワクチン)本発明の生ワクチンは、一
種以上の本発明の組み換えウイルスからなる非細胞依存
性ワクチンである。即ち、本発明に開示された3種類の
遺伝子を有する別々の組み換えウイルスを単独で用いる
ほか、2〜3種類の組み換えウイルスを組み合わせて用
いてもよい。また、組み換えウイルス以外にも薬理学的
に問題のないキャリアー、例えば生理食塩水などを含ん
でいてもよい。本発明のワクチンの調製方法は特に限定
されない。例えば、本発明で用いられるウイルスが生育
することのできる細胞を、本発明の組み換えウイルスに
感染させ、組み換えウイルスが増殖するまで培養する。
その後、細胞を回収し破砕する。この細胞破砕物を遠心
分離機によって遠心分離チューブ中で沈澱物と組み換え
ウイルスを含んだ非細胞依存性の高力価遠心上清とに分
離する。本質的に宿主細胞を含まず、細胞培養培地と組
み換えウイルスを含んだこの遠心上清は、本発明のワク
チンとして使用できる。また、薬理学的に受け入れられ
る生理食塩水等の様なものでも再構成して使用してもよ
い。遠心上清を凍結乾燥した凍結乾燥ワクチンとしても
利用できる。
【0028】本発明のワクチンは、ワクチン中の組み換
えウイルスが家禽に感染して防御免疫を引き起こすよう
な方法であれば、どの様な方法で家禽に投与してもよ
い。例えば、皮膚に引っかき傷をつけてワクチンを接種
したり、注射針やその他の器具等によって、家禽の皮下
にワクチン接種することができる。また、ワクチンを家
禽の飲み水に懸濁したり、飼料の固形物に混入して、経
口接種させることも可能である。さらに、エアロゾルや
スプレーなどによるワクチンを吸入させる方法、静脈内
接種法、筋肉中接種法、腹腔内接種法等を用いることも
できる。接種量は、例えば、鶏の場合、1羽当り通常1
04 〜106 PFU(プラーク形成単位)である。注射
する場合には、この量を生理食塩水などの生理学的に受
け入れられる液体で希釈したりして0.1ml程度にす
ればよい。接種時期は限定されないが、免疫付与の目的
から、既存のワクチンと同様に、1日齢時に接種するこ
とが好ましい。本発明のワクチンは、非細胞依存性であ
り、普通の条件下で保存、使用することが可能である。
このため、コストを下げることができ、現存の細胞依存
性ワクチンの場合に必要であった液体窒素中での保存、
取扱及び接種等の面倒な手続きを軽減することができ
る。例えば、本発明の組み換えウイルスを凍結乾燥すれ
ば、室温(20〜22℃程度)で長期間保存、取扱、輸
送することができる本発明のワクチンとすることができ
る。凍結状態でも保存可能であり、本ワクチン中の非細
胞依存性組み換えウイルスは、水中でも保持できるの
で、例えば、組み換えウイルスの懸濁液を−20℃〜−
70℃にして、凍結させて保存することが可能である。
【0029】
【実施例】
(実施例1) MDVのGA株のBamHI−B断片由
来のSmaI 5.1Kb(Sma−J)断片のクロー
ニング プラスミドpACYC184に含まれているBamHI
−B断片(MDV GA株由来、Fukuchiら、
J.Virol.、51、102−109(198
4))を制限酵素SmaIで処理し、5.1Kb断片を
アガロースゲル電気泳動で精製した。プラスミドpUC
18を制限酵素SmaIで処理した後、子ウシの腸由来
のアルカリホスファターゼで処理し、5′側リン酸部分
を除去した。ついで、さきに得た5.1Kbの断片を挿
入し、pUCSma5.1+とpUCSma5.1−の
二つのプラスミドを得た。これらのプラスミドは互いに
逆方向に5.1Kbの断片が挿入されたものである。
【0030】(実施例2) SmaI5.1Kb断片の
配列分析 一連の欠損株を調製するために、pUCSmaI+とp
UCSmaI−を制限酵素BamHIと制限酵素Pst
Iで処理した後、処理時間を変えて、エンドヌクレアー
ゼIII で処理した。異なった間隔で採取した反応混合物
のサンプルを集め、Mung Beanヌクレアーゼで
処理した。フェノール/クロロホルム抽出後、エタノー
ル沈澱によってDNAを得た。回収されたDNAを自己
連結させて、コンピテントな大腸菌に導入した。二つの
プラスミドのそれぞれから約100クローンの欠損株を
取り、挿入断片の大きさを調べ、適当だと思われる50
クローンを配列分析用に選択した。35S−dATP(デ
ュポン社製)とシーケナーゼ(ユナイテッド・ステイツ
・バイオケミカル社製)を用いて、各クローンの配列を
分析した。その結果、いくつかの領域でクローンの選択
が適当でなく、配列分析ができなかったので、制限酵素
を用いてサブクローニングし、配列を補った。
【0031】(実施例3) MDV GA株の8.4K
bBamHI−EcoRI断片のクローニングと配列決
定 pUC18の中にMDVのGA株のBamHI−B断片
のサブフラグメントである8.4KbBamHI−Ec
oRI断片を挿入し、得られたプラスミドをpUC B
am−Eco8.4と命名した。幾つかのサブクローン
を得るために、複数の制限酵素を用いた。これらのサブ
クローンの配列分析は、サンガーのダイデオキシ チェ
ーン ターミネーション法により行った。両方向から配
列分析するために、Oligos Etc.Inc.C
T USAのいくつかの合成オリゴヌクレオチドを用い
た。コンピューター分析により解析されたメジャーOR
Fsの位置関係を図1に示す。先ずはじめのORFであ
るUL49hは、718番塩基の開始コドンATGから
1475番塩基の終止コドンTGAまでであり、ペプチ
ド分子量は27,654ダルトンである。このORFの
15bp上流にTATA配列(703〜706番目の塩
基)があり、プロモーター領域と推定される。UL49
hとUL48hの遺伝子領域の間に見られるポリアデニ
レーション・シグナルと見られるAATAAA配列は存
在しなかった。二番目のORFであるUL48hは、1
575番塩基の開始コドンATGから2856番塩基の
終止コドンTAAまでであり、ペプチド分子量は48,
655ダルトンである。このORFの約30bp上流に
TATATA配列があり、プロモーター領域であると推
定される。また、このORFの約80bp下流に、AA
TAAA配列(2940〜2946番目の塩基)があ
り、ポリアデニレーション・シグナルと見られる。
【0032】三番目のORFであるUL47hは、31
03番塩基の開始コドンATGから5521番塩基の終
止コドンTGAまでであり、ペプチド分子量は91,8
80ダルトンである。このORFの約50bp上流にT
ATAA配列(3043〜3047番目の塩基)があ
り、プロモーター領域であると推定される。UL47h
とUL46hの間には、AATAAA配列が見られなか
った。このことは、HSV−1のUL47とUL46の
間にシグナル配列がないというマックナイトらの報告
(J.Virol.、61、992−1001(198
7))と一致する。四番目のORFであるUL46は、
5665番塩基の開始コドンATGから7369番塩基
の終止コドンTGAまでであり、ペプチド分子量は6
3,920ダルトンである。このORFの約40bp上
流にTATA配列(5,620〜5,623番目の塩
基)があり、プロモーター領域であると推定される。ま
た、このORFの100bp下流にAAYAAA配列
(7,465〜7,470番目の塩基)があり、ポリア
デニレーション・シグナルと推定される。さらに、二つ
の100アミノ酸以上からなるORFsが7,679〜
8,302番塩基と8,139〜7,507番塩基(こ
れは逆方向の読みをもつ)に見つけられた。推定ペプチ
ド分子量はそれぞれ22,969ダルトンと23,50
6ダルトンである。しかしながら、推定されるこれらの
ペプチドは、多のヘルペスウイルスのどの推定ペプチド
とも有意な同一性は認められなかった。
【0033】(実施例4) 大腸菌内でのUL48h遺
伝子の発現 SaikiらのPCR法(Science 230,1
350〜1354(1985))により、UL48h遺
伝子を増幅させた。 配列番号6に示すCCCGGAT
CCA AAAATGGAGG CAAATATGAG
TTTと配列番号7に示すCCCGTCGACT A
TTATAAAGT ACTGATGGTA GTと
を、プライマーとして制限酵素EcoRIで消化した実
施例1で得られたpUCSma5.1+をテンプレート
として用いた。1.3KbのBamHI−SalIがP
CRにより得られ、これをpUC18にクローニングし
た。挿入した断片を確認したが、PCR中に如何なる変
異も見られなかった。1.3KbのBamHI−Sal
I断片を、tacプロモーター(de Boerら,P
NAS USA,78,21(1983))とrrnB
リボソームRNA転写終結因子(BrosiusらJ.
Mol.Biol.、148、107(1981))の
間に挿入し、発現ベクターpTacUL48hを作製し
た。大腸菌TG1(Amersham社製、UK)に、
pKK223−3(Gibco BRL社製、MD U
SA)由来のプラスミドpT1または、pTacUL4
8hを導入した。プラスミドpT1やpTacUL48
hを有する大腸菌TG1やプラスミドを有さない大腸菌
TG1をLB培地で37℃、一晩培養した。但し、プラ
スミドを有するTG1を培養するときは、50μg/ml
のアンピシリン(Gibco BRL社製、MD US
A)を添加した培地を用いた(Maniatisら、M
oleclar Cloning(1982))。次に
培養した各大腸菌TG1 0.1mlを新たに調製した1
0mlのLB培地に加え、2時間培養した。但し、プラス
ミドを有するTG1を培養するときは、50μg/mlの
アンピシリン(Gibco BRL社製、MD US
A)を添加した培地を用いた。更に最終濃度が1mMと
なるようにIPTG(Gibco BRL社製、MDU
SA)を各培地に加え、4時間培養した。次に、培養液
を遠心分離(10分×10,000G)し、細胞のペレ
ットを得た。このペレットをサンプル緩衝液(Laem
mli、Nature、227、680−685(19
70))に懸濁させ、煮沸した。これを遠心分離した
後、上清をSDS−PAGEで分析した(Laemml
i、Nature、227、680−685(197
0))。その結果、図3のレーン1に示すように約5
0,000ダルトンのタンパク質がpTacUL48h
を有する大腸菌のサンプルから検出された。この分子量
から、得られたタンパク質はMDVのGA株由来のUL
48hであることが判った。
【0034】〔配 列 表〕 配列番号:1 配列の長さ:8433塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:円形状 配列の種類:DNA 配 列
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0035】配列番号:2 配列の長さ:249アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク 配 列:
【化13】
【化14】
【0036】配列番号:3 配列の長さ:407アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の型:アミノ酸 配列の種類:タンパク 配 列
【化15】
【化16】
【化17】
【0037】配列番号:4 配列の長さ:806アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク 配 列
【化18】
【化19】
【化20】
【0038】配列番号:5 配列の長さ:568アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配 列:
【化21】
【化22】
【化23】
【0039】配列番号:6 配列の長さ:33塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 配列の種類:DNA 配 列
【化24】
【0040】配列番号:7 配列の長さ:32塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配 列:
【化25】
【図面の簡単な説明】
【図1】MDVゲノムのBamHI−B断片の制限酵素
地図及びgc相同体のORFの位置を示す。
【図2】E. coli中におけるUL48hの発現ベ
クターを調製する手順を示すフローチャートである。
【図3】E. coli中でのUL48hの発現を示す
SDS−PAGE上の発現タンパクのパターン図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 7/01 // C12N 1/21 7236−4B C12P 21/02 C 8214−4B (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ルーシィ エフ.リー アメリカ合衆国48823 ミシガン州イース ト ランシング,ウィッティアー ドライ ブ 954 (72)発明者 柳田 昇 アメリカ合衆国48823 ミシガン州イース ト ランシング,エイ − 1,サウス ショアー ドライブ 1640

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2、3または4から選ばれたア
    ミノ酸配列との相同性が80%以上のアミノ酸配列を有
    するポリペプチドをコードするDNA分子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のDNA分子と、少なくと
    もひとつの付加DNA配列とからなる組み換えDNA分
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1のDNA分子のDNA配列を含
    有する組み換えベクター。
  4. 【請求項4】 請求項1または2のDNA分子を有する
    細胞、微生物、またはウイルス。
  5. 【請求項5】 請求項1のDNA分子を有する組み換え
    ウイルス。
  6. 【請求項6】 配列番号2、3または4から選ばれたア
    ミノ酸配列との相同性が80%以上のアミノ酸配列を有
    する単離または精製されたポリペプチド。
  7. 【請求項7】 請求項5の組み換えウイルスを有効成分
    とする抗マレック病用生ワクチン。
  8. 【請求項8】 請求項6のポリペプチド、またはその薬
    理学的に許容しうる塩を有効成分とする抗マレック病用
    ワクチン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2644702A1 (en) 2012-03-30 2013-10-02 Ceva Sante Animale Multivalent recombinant avian herpes virus and vaccine for immunizing avian species

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