JPH06292938A - 鋳造工程用の消耗型コア - Google Patents

鋳造工程用の消耗型コア

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JPH06292938A
JPH06292938A JP6008229A JP822994A JPH06292938A JP H06292938 A JPH06292938 A JP H06292938A JP 6008229 A JP6008229 A JP 6008229A JP 822994 A JP822994 A JP 822994A JP H06292938 A JPH06292938 A JP H06292938A
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マイケル シュレック リチャード
Kush K Shah
クリシュナラル シャ クッシュ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特に加圧鋳造工程に使用し、鋳造後の崩壊性
良好で、再使用時無害なサンドコアの製造方法。 【構成】 ゼラチン結合剤を使用し、その高温における
分解が第二鉄化合物の添加により触媒作用を受けるコア
の製造方法。ゼラチン結合剤は、グリシン、L−プロリ
ン、アラニン、L−グルタミン酸、L−アスパラギン
酸、および/または少量の他のアミノ酸に由来するタン
パク質の混合物で、水溶性、無毒性なので、鋳造工程の
後、コア砂から容易に除去され、砂の再使用時の環境上
の危険性は生じない。特に第二鉄化合物の存在により、
ゼラチン結合剤は、アルミニウム鋳造工程の様な低温で
も容易に分解するので、コアは十分に崩壊し、コア除去
作業の必要なしに、砂は鋳造製品から自由に流れ出る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には砂−鋳造工
程および作業で使用する結合剤に関する。より詳しく
は、本発明は、請求項1の前段部に記載する様な、鋳型
キャビティの中に配置して鋳造物の内側表面を形成する
型式のコアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属鋳造は、鋳型キャビティを用意し、
そのキャビティの中に溶融した金属を流し込んで鋳造製
品を形成する、鉄および非鉄製品の製造に広く使用され
ている方法である。入り組んだ、複雑な鋳造を必要とす
る場合、コア成形製法が使用されるが、そこでは「コ
ア」と呼ばれる、成形した、ある程度堅い原型を鋳型キ
ャビティの中に置き、キャビティの内側表面および鋳造
物の外側表面における複雑な形状の様な、鋳造物の特定
の特徴を形成する。鋳造工程では、1個以上のコアが組
立てられた単位として、または鋳型キャビティの離れた
区域に個別に配置される。コアは、砂−鋳造法および永
久型鋳造法の両方に使用することができ、一般的に砂で
成形する。
【0003】コアの形状は、砂の粒子を一つに合わせて
接着する結合剤の使用により保持される。使用する結合
剤の種類は、コアの取扱いに必要とされる未焼成強度、
コアが成形されてから使用されるまでの予想される時間
間隔、湿分または他の大気条件により引き起こされる可
能性がある劣化、および成形作業中に鋳造物が十分に固
化するまでコアの幾何学的形状を維持するのに必要なコ
アの高温強度の様なファクターにより異なる。
【0004】高温強度は、溶融金属が固化するまで、そ
の金属の上に水圧プレスにより一般的に高圧が加えら
れ、保持されるスクイーズ−キャスティングに使用され
るコアには特に重要な特性である。スクイーズ−キャス
ティングは、様々な鉄および非鉄合金に使用して、機械
的特性が優れた、細孔のない微粒鋳造物を製造できるの
で、非常に望ましい鋳造物成形技術である。さらに、ス
クイーズ−キャスティングは、比較的経済的な方法であ
り、自動化して高速運転で製造できる。しかし、溶融金
属により与えられる高温およびスクイーズ−キャスティ
ングに伴う高圧の組合わせは、鋳型キャビティ中に使用
されるサンドコアの構造的一体性に特に有害である。
【0005】先行技術では、砂粒子同士を一つに合わせ
て接着させるための有機ならびに無機の様々な種類の結
合剤が公知である。あまに油系の有機結合剤は広く使用
されており、良好な濡れ性および加工性を与えるために
樹脂および高級灯油の様な希釈剤を含む。尿素−および
フェノール−ホルムアルデヒド系のプラスチックを含
む、他の公知の有機結合剤も広く使用されている。これ
らの有機結合剤は一般的に、コア形成工程で硬化し、極
めて耐性の高いコアを形成する、2成分重合体の樹脂を
含む。
【0006】プラスチック結合剤は一般的に鉄鋳造作業
では良好な性能を発揮しているが、その様な結合剤は、
アルミニウム鋳造作業で使用する様な低い成形温度では
容易に揮発または分解しない。その結果、鋳造物が冷却
した後、コア砂の全部または一部が容易に鋳造物から除
去できないことがある。無論、コアが鋳造物から除去さ
れない場合、その鋳造物は使用できない。さらに、コア
が十分に劣化し、砂が鋳造物から自由に流れ出すことが
できない場合、コアに対する強制的な振動、あるいは鋳
造物から取り出すために使用する機械的作業により鋳造
物が破壊されることがある。その上、現在使用されてい
る結合剤のほとんどが熱可塑性材料なので、スクイーズ
−キャスティング作業による高温高圧の下でこれらの材
料が流れ出す、または変形する傾向もあり、したがって
その様な作業に使用した場合に寸法的に正確なキャビテ
ィが形成されない。
【0007】これらの従来の結合剤のもう一つの欠点
は、その様な結合剤が揮発した時に発生するガスが、鋳
造物中に多孔性を引き起こすこと、ならびにそれらのガ
スによって引き起こされる可能性がある環境上の危険性
があることである。環境上の危険性は、鋳造作業の後、
コア砂を廃棄する時、あるいは工場内で再使用するため
に循環させる時も存在する。結合剤残留物がある種の媒
体に可溶であるか、または燃焼させる必要があるかによ
って、砂の再生に必要な工程により、環境に戻すことが
できない有害な副生物を生じることが多い。というの
は、副生物中の結合剤残留物が土壌中に浸出し、汚染を
引き起こすことがあるためである。その様な結合剤は通
常、溶剤を使用しても除去できないので、残留物を燃焼
させる必要性があるためにコスト的な欠点となり、大気
汚染という形態の環境上の危険性をなお含んでいる。さ
らに、使用したコア砂を洗浄せずに廃棄することは現在
の結合剤では経費がかかる。というのは、結合剤残留物
は毒性があり、砂/結合剤の混合物が毒性廃棄物にな
り、適切な埋め立てによる廃棄が必要になるからであ
る。
【0008】したがって、環境に対する影響をあまり考
えずに砂からより容易に抽出できる結合剤が一般的に好
ましい。その様な結合剤には、トウモロコシ粉およびデ
キストリンがあり、どちらもデンプンの加水分解によ
り、砂粒子を一つに結合できるコロイド状の物質を形成
する。しかし、これらの結合剤のどちらも、十分な未焼
成強度を達成する、および/またはそれらの貯蔵寿命を
改良するために、尿素−またはフェノール−ホルムアル
デヒド樹脂および酸触媒の様な助剤と共に使用する必要
があることが多い。一例として、米国特許第4,71
1,669号(Paulら)は、グリオキサール、尿素、ホ
ルムアルデヒド、エチレングリコール、酸触媒および溶
剤の反応生成物をポリオールと混合して重合体の架橋を
促進することにより、湿分によるコアの劣化に対する耐
性を改良することを提案している。しかし、重合体の架
橋を増加することの欠点は特に、重合体構造の結合を壊
し、鋳造物から砂を除去するために結合剤を十分に劣化
させるのに高温が必要なことである。その上、助剤によ
りドーピングした結合剤は、プラスチック結合剤に関し
て上に記載した環境的危険性および経済的な欠点をある
程度有する。
【0009】先行技術で公知の別の方法では、ゼラチ
ン、カゼインおよびにかわの様なタンパク質結合剤を使
用する。これらの結合剤は一般的に、砂の流動性を改良
し、高い結合力、迅速な乾燥性、湿分に対するかなりの
耐性を与え、低温で完全に燃焼し、結合剤が揮発する時
に少量のガスしか発生しないのが特徴である。タンパク
質結合剤は結晶性構造をも有し、したがって熱可塑性材
料の様に融解のための転位温度がない。その結果、タン
パク質結合剤は加熱した時に軟化せず、酸化により分解
し始めるまで結晶性構造形状を維持する。その上、タン
パク質結合剤は非毒性形態に容易に分解するので、タン
パク質結合剤の廃棄により環境上の危険性は生じない。
しかし、タンパク質結合剤で製造したコアの本来の未焼
成強度および酸化による分解が遅いことから、タンパク
質結合剤は、温度、圧力および鋳造サイズの観点から特
定の鋳造工程に合わせるのが難しい。
【0010】したがって、比較的経済的に使用でき、コ
アに十分な構造的強度を与え、特にスクイーズ−キャス
ティング法に伴う高圧に耐えられる十分な高温強度を与
えるコア用の砂結合剤が必要とされている。さらに、コ
ア砂を工場内で再循環できるか、あるいは環境に悪影響
を及ぼさずに環境に戻すことができる様に、その様な結
合剤は高温で容易に、且つ制御できる様に分解し、砂か
ら容易に洗い流せるのが望ましい。その上、その様な結
合剤が、アルミニウム合金の鋳造における様な比較的低
い温度での鋳造作業に使用された場合でも、上記の特性
を有するのが特に望ましい。本発明の鋳造工程に使用さ
れるコアの製造方法は、請求項1の特徴を記載する部分
に規定する特徴を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コア
成形鋳造工程に使用するのに好適な、主としてゼラチン
からなり、適当な鉄化合物を添加した結合剤、およびそ
の様な結合剤でサンドコアを製造する方法を提供するこ
とである。
【0012】本発明の別の目的は、その様な結合剤およ
びその使用方法により、鋳造工場環境内で普通に取り扱
うことができ、スクイーズ−キャスティング製法に伴う
高圧にも耐えられる、十分な未焼成強度および高温強度
をコアに与えることである。
【0013】本発明のさらに別の目的は、その様な結合
剤が、不燃性で無毒性であり、アルミニウム合金を鋳造
する時の様に鋳造温度が比較的低い場合にも鋳造物から
除去できる様に、容易に、且つ制御できる様に分解でき
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明により、室温にお
ける取扱いに十分な、ならびに様々な鋳造工程、特にス
クイーズ−キャスティング製法に伴う高温における使用
に十分な構造的強度をコアに与えるサンドコア結合剤、
およびその様な結合剤でコアを製造する方法を提供す
る。さらに該結合剤は、水溶性で無毒性であり、アルミ
ニウムの鋳造温度で容易に、且つ制御できる様に分解さ
れるので、コア砂を容易に除去し、再循環させることが
できる、または環境上の危険性を生じることなく環境に
戻すことができるのが特徴である。
【0015】この好ましい結合剤は、ゼラチンと、結合
剤を分解し易くするための少量の金属化合物の好適な混
合物である。ゼラチン、またはゼラチン状の同等物は、
グリシン、L−プロリン、L−アラニン、L−グルタミ
ン酸、L−アスパラギン酸を始めとするアミノ酸を含む
複合ポリペプチド、および少量の他のタンパク質の、通
常の市販されている混合物である。好ましくは、金属化
合物は鉄化合物であり、約1重量%未満の量で存在す
る。これらの成分の比率は、もろさ−対−粘り強さの比
の様なコアの物理的特性およびコアに必要な硬化時間お
よび温度を調節するために変えることができる。
【0016】ポリペプチドタンパク質として、上記の成
分は本来コロイド状であり、水の存在下で結合剤として
作用する。さらに、タンパク質重合体は上記のプラスチ
ック重合体よりも架橋の程度がはるかに低い。その結
果、砂が個別に、自由に鋳造物から離れることができる
様にタンパク質構造の結合を破壊し、結合剤を熱的に分
解するのに必要な熱量は著しく低い。その上、金属化合
物が、砂の間隙中に捕らわれた酸素を使用して結合剤の
熱的酸化をさらに促進する。この特徴により、本発明の
結合剤は、アルミニウムの様な低融点金属に特に適して
いるが、無論、鉄、その他の高融点金属を鋳造する場合
にも効果的に使用することができる。
【0017】本結合剤は水溶性であるので、鋳造物のキ
ャビティから容易に洗い流すことができ、コア砂は、結
合剤を容易に洗い落とし、再使用する、または環境に戻
すことができる。鋳造工程中に結合剤が完全に熱分解し
なくても、結合剤は水溶性であるので、コア砂は鋳造物
から容易に洗い流すことができる。この特徴は、鋳造工
程中に十分に分解せず、コアを物理的に除去できない場
合、またはコアを鋳造物から除去しようとする際に鋳造
物が損傷を受けた場合には、鋳造物を廃棄する必要があ
る、この分野で公知の非水溶性結合剤に対する明らかな
長所である。
【0018】本発明の好ましい加工および成形方法によ
り、コア中の空隙を最小に抑えることによりコアの強度
を向上させ、鋳造工場の作業および条件に良く適合した
真空加熱作業によりコアから残留水分を除去する。本方
法では、ある量のコア砂を予め決められた量の、乾燥粉
体の形態の結合剤と混合する。次いで少量の水分を加え
て混合物の総含水量を調節する。次いで混合物を加圧下
でコア鋳型中に導入する。コア鋳型中の混合物を、結合
剤を硬化させるのに十分な温度に、十分な時間加熱す
る。次いで真空を作用させることにより、コア中の残留
水分をすべて除去することができる。冷却後、コアを鋳
型キャビティから除去し、直ちに使用することができ
る。
【0019】本発明の有利な特徴として、上記の方法に
より、コアが、鋳造工場内で普通に取り扱えるだけの十
分な構造的強度を有し、また、スクイーズ−キャスティ
ング法に伴う高圧に構造的に耐えられる十分な高温強度
をも有する、緻密に充填された粒子構造を有する様に、
結合剤がコア砂同士を一つに合わせて接着する。
【0020】本発明のもう一つの利点は、アルミニウム
鋳造における様な低い温度、すなわち約675oC程度の
低い鋳造温度でも、結合剤が容易に分解することであ
る。特に、存在する量の金属化合物が、コアが崩壊する
速度を制御できる様に、結合剤の分解を促進する。その
ため、鋳造工程中にコアが完全に崩壊し、鋳造作業が終
り、鋳造物が固化した後、コア砂が鋳造物から自由に流
れ出せる様に、コアの組成を調整することができる。
【0021】本発明の結合剤も水溶性、不燃性および無
毒性であるので、結合剤の残留物が環境的な危険性を生
じることなく、結合剤をコア砂から容易に、安全に洗い
流すことができる。さらに、コア砂は、その後の鋳造作
業のために循環させることができる、または環境に悪影
響を及ぼさずに環境に戻すことができる。
【0022】本発明の他の目的および長所を、添付の図
面を参照しながら以下に詳細に説明する。鋳造製品の内
部構造および複雑な外部構造を形成するための、鋳造工
程、特にスクイーズ−キャスティング工程に使用するの
に好適なサンドコアを製造する方法を提供する。本発明
のコア製法では、コアの製造工程が簡単になる1成分結
合剤を使用し、これを結合剤の熱分解を促進するための
金属成分と混合する。ゼラチン系結合剤は、水溶性であ
るので、鋳造工程の後に容易にコア砂から除去すること
ができる。さらに、結合剤は、アルミニウム鋳造工程に
おける様な比較的低い鋳造温度で容易に分解するので、
コアは十分に崩壊し、追加のコア除去作業を行なわず
に、砂が鋳造物から自由に流れ出る。最後に、結合剤は
無毒性であるので、砂を再使用するために砂から結合剤
を除去することにより、環境上の危険性は生じない。
【0023】従来、鋳造工程に使用されているコアは生
砂コアまたは乾燥砂コアとして製造され、生砂コアは、
ケイ砂およびクレーまたはベントナイトの混合物の様な
標準的な成形砂混合物から製造されるのに対し、乾燥砂
コアは、ケイ砂および加熱により硬化する結合剤から製
造される。本発明は、生砂コアよりも脆さがはるかに少
ない乾燥砂コアに関する。ケイ砂は、この種のコアの製
造に使用される通常の粒子状材料であるが、砂の代替品
として他の材料を使用することも考えられ、本発明の範
囲内に入る。
【0024】本発明の好ましい結合剤は、タンパク質、
すなわちグリシン、L−プロリン、L−アラニン、L−
グルタミン酸、およびL−アスパラギン酸の様なアミノ
酸の重合体の混合物から製造される水溶性の有機結合剤
である、ゼラチン、またはゼラチン状の同等物質であ
る。好ましい結合剤組成物は、食品等級ゼラチンとして
市販されており、一般的に下記の好ましい組成を有す
る、すなわち、重量%で、グリシン約25%、プロリン
約18%、ヒドロキシプロリン約14%、グルタミン酸
約11%、アラニン約8%、アルギニン約8%、アスパ
ラギン酸約6%、リシン約4%、ロイシン約3.2%、
バリン約2.5%、およびイソ−ロイシン約1.4%
で、残りが一般的に他の公知のアミノ酸である。当業者
には明らかな様に、これらの成分の比率は、脆さ−対−
粘り強さの比の様なコアの物理的特性、およびコアの硬
化時間および温度を調節するために変えることができ
る。ポリペプチドタンパク質として、上記の成分は水の
存在下で本来コロイド状である。
【0025】コロイド状結合剤として、結合剤の好まし
い処方は、ゼラチンゲルの強度査定に使用される任意の
尺度であるブルーム(Bloom) 数で表示される。基本的
に、本発明の結合剤に関して、高いブルーム数は(アミ
ノ酸の重合体である)ポリペプチドの平均分子量が高い
ことを意味するが、ブルーム数は、その分子量自体では
なく、コロイドの粘度を評価することにより決定され
る。ブルーム数に関して、本発明の好ましい結合剤処方
は、ブルーム175コロイド約65〜約100重量%、
ブルーム225コロイド約10重量%まで、ブルーム3
00コロイド約10重量%までを含む。結合剤として、
ブルーム数がより高いコロイドはより脆いコアを形成す
る。したがって、所望により、コアの硬度および脆さ
は、結合剤中のブルーム数の高い成分の量を調整するこ
とにより、変えることができる。さらに、好ましい結合
剤処方は、約5重量%までのアラビアゴムおよび約10
重量%までの、スクロースの様な、最終的な乾燥したコ
アの結晶強度および耐性を増進するのに役立つ糖を含
む。
【0026】本発明により製造されたコアは、約1重量
%未満の量で添加された第二鉄化合物を含むことが重要
である。より好ましくは、第二鉄化合物は、約0.02
〜約0.2重量%の量の酸化第二鉄(Fe23 )、ま
たは約0.5重量%までの量のリン酸第二鉄(FePO
4 ・H2 O)またはピロリン酸第二鉄(Fe4 (P27
3 ・xH2 O)である。第二鉄化合物は、粒径約1
ミクロンの微粉として加えるのが好ましい。第二鉄化合
物を加える目的は、鋳造工程の際にコアが溶融した金属
により取り囲まれた時に、結合剤の熱分解を促進するこ
とである。各化合物中の鉄は結合剤の酸化による分解に
触媒作用を及ぼし、それによって、金属が冷却した後、
砂が容易に流れ出ることができる。
【0027】酸化第二鉄を本発明の有機結合剤と組合わ
せて使用する効果の一例を図1に示す。このグラフは、
コアの基本材料を450oC(実際的な鋳造後のコア温
度)における模擬アルミニウム鋳造条件下に、グラフの
横軸に示す時間だけ保持した時の、材料分解の進度を
「炭化した固体の固まり」から「本来の色の細かい砂」
で示す。有機結合剤の材料自体は、450oCで1時間後
に完全には分解せず(中実の小球)、500oCで分解す
るのに1時間を必要とする(中空の小球)。酸化第二鉄
を約0.1および約0.2重量%加えることにより、4
50oCにおける結合剤の熱分解が促進され、僅か10分
間でコアは分解程度の低い小片だけを含む、ある量のゆ
るい灰色の砂に崩壊する。20分後には、コアはすべて
ゆるい、細かい灰色の砂になり、鋳造物から容易に流れ
出し、30分後には、結合剤は完全に酸化され、砂はそ
の本来の色に戻っている。
【0028】本発明のゼラチン結合剤は、この分野で公
知の熱可塑性および熱硬化性結合剤よりも、タンパク質
重合体がその様なプラスチック重合体よりも架橋程度が
著しく低いという点で好ましい。したがって、タンパク
質構造の結合が壊れ、結合剤が熱的に分解し、砂が個別
に、自由に鋳造製品から流れ出すのに必要な熱の量は著
しく低い。この特徴により本発明の結合剤は、アルミニ
ウムの様な低融点金属に使用するのに特に好適である
が、鉄、その他の高融点金属を鋳造する場合にも効果的
であることが期待される。
【0029】コロイドとして、タンパク質重合体は脱水
された時に結晶性であり、加熱されても高い結晶強度を
有することからも、アミノ酸重合体は熱可塑性および熱
硬化性重合体よりも好ましい。その結果、アミノ酸重合
体は良好な高温強度を有し、高温、高圧下で可塑的に降
伏する傾向がない。この特徴は、鋳型キャビティ中の溶
融金属に高圧が作用するスクイーズ−キャスティング製
法が望ましい鋳造方法である場合に特に有利である。そ
の様な方法は、自動車工業用の鋳造アルミニウム合金エ
ンジンブロックの様な、高い強度が必要とされる微粒ア
ルミニウム製品の鋳造に特に好適である。
【0030】本発明の好ましいコア製造方法では、ケイ
砂またはジルコニウム砂を好ましいゼラチン系結合剤と
混合するが、その際、ゼラチンは好ましくは乾燥粉末の
形態で使用する。次いで乾燥した砂−ゼラチン混合物に
水を加え、ゼラチンがコロイド状になる様に、ゼラチン
を水中に分散させる。あるいは、ゼラチンをある量の水
に予め溶解させ、好ましい結合剤および重量で約2/3
の水を含む溶液を形成することができる。次いでその溶
液を砂と混合した後、水の含有量をコアの形成に好まし
い水準に調節することができる。第二鉄化合物が水に不
溶である場合、第二鉄化合物は、ゼラチンを砂に加える
前に、都合の良い時に、砂と共に混合するか、あるいは
好ましいゼラチンと共に混合することができる。
【0031】いずれの場合も、混合物中の各成分の好ま
しい最終的な範囲は、好ましいゼラチン約0.5〜約3
重量%、水約4重量%まで、および第二鉄化合物約1重
量%までで、残りがケイ砂である。より好ましい配合
は、ゼラチン約0.75重量%、水約2.5〜約3重量
%、および酸化第二鉄約0.02〜約0.2重量%、ま
たはリン酸第二鉄またはピロリン酸第二鉄約0.5重量
%までで、残りがケイ砂である。約4重量%を超える含
水量は、その後に続く、所望の堅いコア形状の形成に必
要な脱水工程に明らかに過度の経費がかかり、実用的で
はなくなるので、好ましくない。使用する好ましい結合
剤の量は、ある程度、使用する砂の種類に応じて上記の
範囲内で変えることができる。
【0032】図2および3は、機械的強度に対する結合
剤含有量の影響を、ジルコン砂およびケイ砂で製造した
試験コアで圧縮強度に関して、およびジルコン砂を使用
する引っ張り強度に関して示す。それぞれの場合、使用
するゼラチン結合剤の量を推奨範囲を超えて増加させて
も、コア強度はそれ以上増加しない。
【0033】好ましい混合物は一般的にスラリーのコン
システンシーを有する。このスラリーは、キャビティに
充填し易くするために、スラリーをコア鋳型キャビティ
中に導入する前に、約60oC〜約70oCの温度に予熱す
ることができる。あるいは、スラリーを室温でキャビテ
ィに導入してもよい。また鋳型を予熱してもよいし、ス
ラリーをキャビティに注入した後で加熱してもよい。ス
ラリーをキャビティ中に入れた後、砂粒子を互いに密に
接近させて個々の砂粒子間の空隙を排除し、最終的なコ
アの強度を増加させるために、空気圧を作用させるか、
あるいは機械的なプレスを使用することにより、緻密に
充填させるのが好ましい。
【0034】圧縮後、赤外線照射、高周波誘導またはマ
イクロ波照射の様な公知の手段方法により、鋳型および
スラリーを約70oC〜約80oCの硬化温度に、より好ま
しくは約70oCに加熱する。スラリーを硬化温度に保持
する好ましい期間は、砂およびゼラチンが固まってコア
を形成するのに十分な、約2〜約5分間である。次い
で、鋳型および混合物を室温に冷却する。
【0035】しかし、コアが硬化後、まだ約70oC〜約
80oCの様な高温にある間に、真空を作用させてコアか
ら残留水分を除去するのが好ましい。この目的には、少
なくとも約101パスカル(Pa)、より好ましくは約9
6.5Pa〜約101Paの真空を約5〜約10分間作用さ
せれば十分である。コア内の残留水分は水溶性のゼラチ
ン結合剤を弱体化し、砂の侵食を引き起こし、コアの表
面品質に悪影響を及ぼすので、この脱水工程は非常に重
要である。したがって、コアの一体性を最大限にするた
めには、この脱水工程を硬化の後で、鋳型およびコア混
合物が室温に冷却される前に行なうのが好ましい。しか
し、この工程は状況によっては不必要な場合もある。脱
水の後、コアを室温に冷却し、コア鋳型キャビティから
取り出す。この時点でコアは鋳造作業に即使用できる。
【0036】所望により、または必要であれば、コアを
さらに処理することができる。例えば、当業者には公知
の様に、コアを耐火性材料で被覆し、その性能を改良す
ることができる。さらに、大気中湿分によるコアの劣化
を防止するために、コアを、ポリ(β−ヒドロキシアル
キノエート)またはキトサンの様な水溶性の、好ましく
は生物分解性の重合体、その他で被覆し、コアの貯蔵寿
命を改良することができる。
【0037】従来、サンドコアを鋳造工程に使用する場
合、コアを鋳型キャビティ内に配置して鋳造物の内側表
面および/または複雑な外側表面を形成する。次いで鉄
またはアルミニウム合金の様な溶融材料を鋳型キャビテ
ィ中に導入する。スクイーズ−キャスティング法を使用
する場合、成形作業の際に、一般的に油圧プレスによ
り、鋳型半分同士を機械的に一つに圧縮する。この作用
により、コアの劣化を開始する高い鋳造温度に加えて、
物理的な負荷がコアにかかる。しかし、上記の方法によ
り製造したコアは、十分な高温強度を有するので、スク
イーズ−キャスティング作業により加えられる圧力に耐
えられるのが本発明の特徴である。
【0038】また、本発明により、溶融材料の融解温度
は好ましいゼラチン結合剤を分解するのに十分なので、
溶融材料が冷却した後、砂は鋳造物から自由に流れ出
る。本発明の好ましいゼラチン結合剤は、約450oCに
おける酸化により熱的に分解し始める。特に、比較的低
い、約675oC以下の融解温度を有する溶融アルミニウ
ムにより、ゼラチン結合剤は鋳造中に容易に分解する。
【0039】鋳造物から除去した後、砂は、洗浄水を流
して残留重合体タンパク質を除去することにより、洗浄
することができる。ゼラチンは有機で、無毒性および生
物分解性なので、洗浄水は環境上の危険性を生じない
が、砂から除去された重合体タンパク質の濃度が高い。
理想的には、この水は鋳造工場作業内で原料として、ま
たは鋳造工場の排水処理設備のブロスとして使用でき
る。このブロスは、処理設備中の細菌コロニーを強化
し、通常の鋳造工場作業中に導入されることが多い毒性
または環境汚染物質による細菌の死滅を防ぐ。
【0040】
【発明の効果】上記の内容から分かる様に、本発明の有
利な特徴は、コアが、スクイーズ−キャスティング作業
で良好な性能を発揮するのに十分な高温強度を有する、
緻密に充填された粒子構造を有する様に、ゼラチン結合
剤がコア砂を一つに結合できることである。ゼラチン結
合剤はコロイド状なので、タンパク質重合体は乾燥した
時に結晶性になる。そのため、タンパク質重合体は高温
および高圧下で、その様な目的に一般的に使用される熱
可塑性および熱硬化性重合体の様には、可塑的に降伏す
る傾向がない。
【0041】本発明のゼラチン系結合剤の使用は、第二
鉄化合物が存在するために、アルミニウム鋳造の温度、
すなわち675oC以下の鋳造温度でもゼラチン系結合剤
が容易に分解する点でも有利である。そのため、鋳造工
程中にコアが容易に崩壊するので、コア砂が鋳造物から
自由に流れ出る。このことは、アルミニウム鋳造温度に
露出された場合に十分に分解せず、コアを鋳造製品から
除去するのが非常に困難または不可能になる、従来の熱
可塑性および熱硬化性重合体結合剤で得られる結果と反
対である。
【0042】また、本発明の好ましいゼラチン結合剤は
水溶性で、不燃性および無毒性であるので、好ましいゼ
ラチン結合剤は、コア砂から水で容易に、安全に洗い流
すことができ、結合剤残留物による環境上の危険性を生
じない。好ましいゼラチン結合剤が水溶性であること
は、鋳造工程の熱によりゼラチン結合剤が完全に分解し
ていなくても、コアを鋳造物から洗い流せるので、特に
有利な特徴である。この特徴により、コア砂を後の鋳造
作業に容易に再循環する、あるいは環境に悪影響を及ぼ
さずに環境に戻すことができる。
【0043】本発明を好ましい実施態様に関して説明し
たが、無論、当業者なら、例えば使用する温度または期
間の様な処理パラメータを変えることにより、あるいは
ケイ砂の代わりに好適な粒状材料を使用することによ
り、あるいはゼラチンを基材とする結合剤系を別の鋳造
および成形作業に使用することにより、他の形態をとる
ことができる。したがって、本発明の範囲は、請求項の
範囲によってのみ制限される。本出願が優先権を主張す
る米国特許出願第010,025号における開示、およ
びこの出願に伴う要約をここに参考として含める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により配合したゼラチン系結合剤で一つ
に保持したサンドコアの崩壊性に対する、酸化鉄添加の
影響を示す図である。
【図2】本発明により配合した、様々な量のゼラチン系
結合剤で一つに保持したサンドコアの相対的な圧縮強度
を示す図である。
【図3】本発明により配合した、様々な量のゼラチン系
結合剤で一つに保持したサンドコアの相対的な引っ張り
強度を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 13/00 B 6345−4G (72)発明者 リチャード マイケル シュレック アメリカ合衆国 48304 ミシガン,ブル ームフィールド ヒルズ,ノースオーヴァ ー ドライヴ 1231 (72)発明者 クッシュ クリシュナラル シャ アメリカ合衆国 48603 ミシガン,サギ ナウ,エム3,プレストウィック ドライ ヴ 5210

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子状の材料を結合剤と混合して混合物
    を形成し、前記混合物に水を加えて成形可能な混合物を
    形成し、前記成形可能な混合物からコアを形成し、前記
    コアを、前記結合剤を硬化させるのに十分な温度で、十
    分な期間加熱することを含む、鋳造工程に使用するコア
    の製造方法であって、粒子状材料を第二鉄化合物、およ
    び1種類以上のタンパク質を含む水溶性のゼラチン結合
    剤と混合して前記混合物を形成し、前記混合物に水を加
    え、成形可能な混合物中にゼラチン結合剤コロイドを形
    成し、コアを、コア中のゼラチン結合剤コロイドを硬化
    させるのに十分な温度で、十分な期間加熱し、構造的な
    強度を有する緻密に充填された粒子構造を形成するこ
    と、および鋳造工程に伴う熱によりコアが容易に崩壊す
    る様に、第二鉄化合物がゼラチン結合剤コロイドの熱分
    解を促進することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 第二鉄化合物が酸化第二鉄、リン酸第二
    鉄またはピロリン酸第二鉄であることを特徴とする請求
    項1のコアの製造方法。
  3. 【請求項3】 タンパク質がグリシン、アラニン、バリ
    ン、ロイシン、イソ−ロイシン、プロリン、ヒドロキシ
    プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン
    およびリシンを含むことを特徴とする請求項1のコアの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 タンパク質中の少なくとも一部がブルー
    ム(Bloom) 数175を有することを特徴とする請求項1
    のコアの製造方法。
  5. 【請求項5】 加熱工程の後、真空下で水分をコアから
    除去することを特徴とする請求項1のコアの製造方法。
  6. 【請求項6】 加熱工程の際に、コアを約70oC〜約8
    oCの温度に加熱することを特徴とする請求項1のコア
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 タンパク質が、ブルーム数175を有す
    るコロイド状粒子約65〜約100重量%、ブルーム数
    225を有するコロイド状粒子約10重量%まで、およ
    びブルーム数300を有するコロイド状粒子約10重量
    %までを含むことを特徴とする請求項1のコアの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 ゼラチン結合剤がさらに約5重量%まで
    のアラビアゴムおよび約10重量%までの糖を含むこと
    を特徴とする請求項1のコアの製造方法。
  9. 【請求項9】 コアが非水溶性のコーティングで被覆さ
    れることを特徴とする請求項1のコアの製造方法。
  10. 【請求項10】 粒子状の材料および結合剤の混合物を
    含む、金属鋳造工程で使用するコアであって、結合剤
    が、1種類以上のタンパク質を含む水溶性のゼラチン結
    合剤からなり、コアが、構造的な強度を有する緻密に充
    填された粒子構造を有し、コアが、鋳造工程中にゼラチ
    ン結合剤の熱分解を促進する第二鉄化合物を含み、金属
    鋳造工程により形成された金属鋳造物から粒子状材料が
    自由に流れ出られる様に、金属鋳造工程に伴う温度でコ
    アが容易に崩壊することを特徴とするコア。
  11. 【請求項11】 第二鉄化合物が酸化第二鉄、リン酸第
    二鉄またはピロリン酸第二鉄であることを特徴とする請
    求項10のコア。
  12. 【請求項12】 タンパク質が、グリシン、アラニン、
    バリン、ロイシン、イソ−ロイシン、プロリン、ヒドロ
    キシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギ
    ニンおよびリシンを含むことを特徴とする請求項10の
    コア。
  13. 【請求項13】 タンパク質中の少なくとも一部がブル
    ーム(Bloom) 数175を有することを特徴とする請求項
    10コア。
  14. 【請求項14】 タンパク質が、ブルーム数175を有
    するコロイド状粒子約65〜約100重量%、ブルーム
    数225を有するコロイド状粒子約10重量%まで、お
    よびブルーム数300を有するコロイド状粒子約10重
    量%までを含むことを特徴とする請求項10のコア。
  15. 【請求項15】 ゼラチン結合剤がさらに約5重量%ま
    でのアラビアゴムおよび約10重量%までの糖を含むこ
    とを特徴とする請求項10のコア。
  16. 【請求項16】 コアの外側表面が非水溶性のコーティ
    ングで被覆されることを特徴とする請求項10コア。
  17. 【請求項17】 請求項10〜16のいずれか1項のコ
    アを使用することを含む、アルミニウム鋳造物の製造方
    法であって、前記コアを鋳型キャビティの内部に配置す
    る工程、および、溶融アルミニウムから形成されたアル
    ミニウム鋳造物から粒子状材料が鋳造工程の後で自由に
    流れ出る様に、溶融したアルミニウムを鋳型キャビティ
    中に、ゼラチン結合剤を分解するのに十分な温度で導入
    する工程を含むことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 さらに、ゼラチン結合剤を水に溶解さ
    せることにより粒子状材料からゼラチン結合剤を除去す
    る工程を含むことを特徴とする請求項17のアルミニウ
    ム鋳造物の製造方法。
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