JPH0629459B2 - Nb▲下3▼Sn生成熱処理後の極低温特性に優れたオ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

Nb▲下3▼Sn生成熱処理後の極低温特性に優れたオ−ステナイト系ステンレス鋼の製造方法

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JPH0629459B2
JPH0629459B2 JP61279376A JP27937686A JPH0629459B2 JP H0629459 B2 JPH0629459 B2 JP H0629459B2 JP 61279376 A JP61279376 A JP 61279376A JP 27937686 A JP27937686 A JP 27937686A JP H0629459 B2 JPH0629459 B2 JP H0629459B2
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austenitic stainless
steel
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    • C21METALLURGY OF IRON
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はNb3Sn生成熱処理後の極低温特性に優れたオ
ーステナイト系ステンレス鋼の製造方法に関し、さらに
詳しくは、超電導磁石の支持体に代表される極低温用構
造材料であって、使用に先立って冷間加工、Nb3Sn生
成熱処理が行なわれても極低温特性に優れたオーステナ
イト系ステンレス鋼の製造方法に関する。
[従来技術] 一般に、超電導磁石はNbTi線より8テスラ程度の磁界
を発生できるが、それ以上の高磁界を発生させるために
はNb3Snに代表される化合物超電導体を利用すること
が有効であるとされている。
しかし、超電導体が化合物であるため可塑性が悪いとい
う問題があり、そのため、Nb3Sn生成前に支持材料と
共に加工を行なう導体製造工程または超電導磁石の製造
工程の最後に、Nb3Snを600〜800℃×50〜3
00時間の熱処理によって生成させ、Nb3Snの変形を
最小に抑制している。
従って、、構造材料は、Nb3Snの生成熱処理を同時に
受けるため、時効されて延性、靭性の劣化が生じ、この
劣化は極低温において特に顕著になるという問題があ
る。
このような極低温における特性の劣化に対して、Niを
多量に含有させたインコロイ合金等が使用されている
が、非常に高価であるので安価なステンレス鋼が望まれ
ている。
しかして、最近になってNi、Cr系ステンレス鋼にV
を含有させて特性の改善を行なった例として特公昭61
−000416号公報により提案されているが、このV
を含有させた鋼は時効前の冷間加工により極低温下にお
ける延性が大幅に劣化するという問題があり、この冷間
加工を考慮した特性改善が重要な技術的に解決すべき問
題である。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上記に説明したような従来における極低温構
造用材料としての種々の問題点に鑑みなされたものであ
り、本発明者が鋭意研究を行なった結果、Nb3Sn等の
化合物系超電導磁石の構造材料で冷間加工が行なわれた
後、Nb3Sn生成熱処理を行っても、極低温において延
性、靭性に優れた極低温特性に優れたオーステナイト系
ステンレス鋼の製造方法を開発したものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係るNb3Sn生成熱処理後の極低温特性に優れ
たオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法は、 (1) C 0.03wt%以下、Si 0.1〜2.0wt%、 Mn 0.1〜20.0wt%、P 0.025wt%以下、 S 0.015wt%以下、Ni 3〜15wt%、 Cr12〜20wt%、Mo 0.5〜2.5wt%、 Nb 0.01〜0.18wt%、N 0.05〜0.25wt% を含有し、かつ、 Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
8) を満足し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼塊ま
たは鋼片を熱間圧延或いは熱間圧延、冷間圧延を行い、
次いで、1000〜1150℃の温度において溶体化処
理を行った後、さらに、820〜900℃の温度に加熱
することを特徴とするNb3Sn生成熱処理後の極低温特
性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法を
第1の発明とし、 (2) C 0.03wt%以下、Si 0.1〜2.0wt%、 Mn 0.1〜20.0wt%、P 0.025wt%、 S 0.015wt%以下、Ni 3〜15wt%、 Cr12〜20wt%、Mo 0.5〜2.5wt%、 Nb 0.01〜0.18wt%、N 0.05〜0.25wt% を含有し、さらに、 Ca、Ce、Zrのうち選んだ1種または2種以上0.00
1〜0.100wt% を含有し、かつ、 Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
8) を満足し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼塊ま
たは鋼片を熱間圧延或いは熱間圧延、冷間圧延を行い、
次いで、1000〜1150℃の温度において溶体化処
理を行った後、さらに、820〜900℃の温度に加熱
することを特徴とするNb3Sn生成熱処理後の極低温特
性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法を
第2の発明とする2つの発明よりなるものである。
本発明に係るNb3Sn生成熱処理後の極低温特性に優れ
たオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法について以
下詳細に説明する。
先ず、本発明に係るNb3Sn生成熱処理後の極低温特性
に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法(以
下本発明に係る鋼の製造方法ということがある。)にお
いて使用するオーステナイト系ステンレス鋼の含有成分
および成分割合について説明する。
Cはオーステナイトの安定化と耐力向上に必要な元素で
あるが、含有量が 0.03wt%を越えるような多量の含有
であるとNb3Sn生成熱処理に炭化物を析出して延性、
靭性を劣化させるようになる。よって、C含有量は 0.0
3wt%以下とする。
Siは脱酸のためと高温における耐酸化性を改善する元
素であり、含有量が 0.1wt%未満ではこのような効果は
少なく、 2.0wt%を越えて多量に含有されると靭性を劣
化させる。よって、Si含有量は 0.1〜2.0wt%とする。
Mnはオーステナイトの安定化、Nの固溶限の上昇に有
効であるが、含有量が 0.1wt%未満ではこのような効果
は少なく、また、20.0wt%を越えて含有されるとCrと
の共存で時効中に脆いσ相が析出し、靭性を劣化させ
る。よって、Mn含有量は 0.1〜20.0wt%とする。
PはNb3Sn生成熱処理によりオーステナイト粒界に移
動、偏析し、粒界脆化を促進するため極力低く抑える必
要があるが、経済性を考慮してP含有量は 0.025wt%と
する。
Sは鋼の熱間加工性、延性、靭性を劣化させる有害な元
素であり、Pと同様極力低く抑える必要があるが、経済
性を考慮してS含有量は 0.015wt%とする。
Niはオーステナイト安定化と延性、靭性の向上に有効
な元素で、特に、Nb3Sn生成熱処理後または冷間加工
+Nb3Sn生成熱処理後における延性、靭性の劣化に対
して有効であり、オーステナイト組成を確保するため
に、 3wt%以上は含有させることが必要で、また、上記
した効果は 15wt%を越えて含有させると飽和し、か
つ、コスト上昇を招く。よって、Ni含有量は 3〜15wt
%とする。
Crは耐蝕性の面から含有量は 12wt%以上とする必要が
あり、しかし、 20wt%を越えた多量に含有させるとオ
ーステナイトを不安定にし、かつ、Mnとの共存で時効
中に脆いσ相の析出を起して靭性を劣化させる。よっ
て、Cr含有量は 12〜20wt%とする。
Moは耐力を向上させるのに必要であり、かつ、Nbが含
有されている場合Nb3Sn生成熱処理中における原子拡
散を抑制し、耐時効性の向上に有効であり、含有量が
0.5wt%未満ではこのような効果は少なく、また、 2.5w
t%を越える多量の含有はコスト上昇につながる。よっ
て、Mo含有量は0.5〜2.5wt%とする。
Nbは炭素、窒素を固定して有害なCr炭素化物が粒界に
析出するのを抑制するので耐時効性を高め、特に、冷間
加工材の粒界割れを防止する特性を有し、かつ、Moと
の共存含有によりこのような効果が顕著となり、含有量
が 0.01wt%身では上記した効果は少なく、また、 0.18
wt%を越えて多量に含有させると強化元素の窒素を消費
して強化低下および靭性劣化を生じさせる。よって、N
b含有量は 0.01〜0.18wt%とする。
Nはオーステナイトを安定化し、かつ、耐力向上に有効
な元素であり、含有量が 0.05wt%未満ではこのような
効果は少なく、また、 0.25wt%を越えて多量に含有さ
せると靭性の劣化と溶接欠陥の発生を招く。よって、N
含有量は 0.05〜0.25wt%とする。
Ca、Ce、Zrは鋼を清浄化し、介在物を微細化、球状
化し、靭性を向上させる元素であり、含有量が 0.001wt
%未満ではこのような効果は少なく、また、0.1wt%を
越えて多量に含有させるとかえって清浄化を悪くする。
よって、Ca、Ce、Zrの含有量は 0.001〜0.1wt%とす
る。
Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
8) は、極低温で延性、靭性の高い安定したオーステナイト
組織を得るために必要でありこれを満足しない成分系の
材料においては、冷間加工後或いはNb3Sn生成熱処理
後オーステナイト中にマルテンサイトが生成し、極低温
での延性、靭性を大きく損なうことになる。
本発明に係る鋼の製造方法によれば、上記した化学成分
を有する鋼塊または鋼片を熱間圧延或いは熱間圧延、冷
間圧延を行い、次いで、1000〜1150℃の温度に
おいて溶体化処理を行った後、さらに、820〜900
℃の温度に加熱することにより、Nb3Sn生成熱処理後
の極低温特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が
製造される。
熱間圧延または熱間圧延、冷間圧延を行った後に、10
00〜1150℃の温度で溶体化処理を行うのである
が、この温度が1000℃未満であると析出物の固溶が
充分でなく、オーステナイト結晶粒が細かくなるため、
延性、靭性が劣化し、また、1150℃を越える温度で
溶体化処理を行うとオーステナイト結晶粒が粗大化が著
しく耐力の低下が大きくなる。
さらに、このような溶体化処理後に820〜900℃に
再加熱安定化熱処理するが、この安定化熱処理は、その
後の加工において行なわれる溶接或いはNb3Sn生成熱
処理時にCr炭窒化物の結晶粒界析出を抑制し、延性、
靭性の劣化を小さくするのに有効である。
真空溶解により鋼(第1表のNo.1)を溶製し、鍛造
後、板厚30mmに熱間圧延した。さらに、1100℃の
温度で溶体化処理を行った鋼板を供試板とし、安定化熱
処理温度と−269℃の温度における破壊靭性K1c値と
の関係を調査した。その結果第1図に示す。この供試鋼
板はいずれも安定化熱処理後、700℃×100時間の
Nb3Sn生成熱処理が施されている。
この第1図からも明らかなように、820〜900℃の
温度範囲で熱処理を行った鋼は、Nb3Sn生成熱処理後
においても高い破壊靭性を示している。
これは、820〜900℃の温度に加熱することによ
り、球状のNb炭窒化物が生成、安定化し、その後のNb
3Sn生成熱処理(700℃×100時間)による延性、
靭性を阻害するCr炭窒化物の粒界析出を抑制するため
と考えられる。
[実施例] 本発明に係るNb3Sn生成熱処理後の極低温特性に優れ
たオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法の実施例を
説明する。
実施例 第1表(1)に示す5種類の含有成分および含有割合の鋼
を真空溶解により溶製し、鍛造後、板厚30mmの鋼板に
熱間圧延した。
この鋼板を使用し、所定の熱処理、熱間加工を行い、さ
らに、700℃×100時間のNb3Sn生成熱処理を行
った後、引張り、破壊靭性試験片を採取し、−269℃
の温度での試験に供した。
また、板厚30mm鋼板の一部を使用し、熱間圧延、冷間
圧延を行い、板厚1.5〜2.0mmの冷間圧延鋼板を製
造し、30mm材と同様の処理を行った後、引張り試験片
を採取し、−269℃の温度で試験を実施した。
なお、透磁率は低透磁率計により測定した。
第1表(1)のNo.1〜8は本発明に係る鋼の製造方法
に使用する鋼と同一の鋼を用いて、製造条件(第1表
(2))を変化させたものである。
No.1、3、5、7材は本発明に係る鋼の製造方法を用
いて試作したものであり、No.2、4、6、8と比較し
て、延性、靭性の著しい向上が認められる。
No.9、10材は同一鋼であるが、安定化熱処理が実施
されていないNo.10は、No.9材と比較して延性、靭
性が劣っている。No.11、12材についても同様のこ
とがいえる。
また、No.13、14材はSUS304L鋼であり、M
o、Nbが含有されていないため、安定化熱処理の有無に
拘わらず、延性、靭性が低い。
No.15、16材は個々の成分範囲は満足しているが、
Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
8)を満足しないため、オーステナイト中に強磁性体で
あるマルテンサイトが生成し、透磁率が高くなってい
る。このマルテンサイト生成のため延性、靭性が極めて
低い。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係るNb3Sn生成熱処理
後の極低温特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
の製造方法は上記の構成であるから、冷間加工およびN
b3Sn生成熱処理を行っても極低温特性に優れ、超電導
磁石の支持体に代表される極低温用構造材として好適な
オーステナイト系ステンレス鋼を製造することができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は−296℃での破壊靭性・K1cと安定化処理温
度との関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C 0.03wt%以下、Si 0.1〜2.0wt%、 Mn 0.1〜20.0wt%、P 0.025wt%以下、 S 0.015wt%以下、Ni 3〜15wt%、 Cr12〜20wt%、Mo 0.5〜2.5wt%、 Nb 0.01〜0.18wt%、N 0.05〜0.25wt% を含有し、かつ、 Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
    8) を満足し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼塊ま
    たは鋼片を熱間圧延或いは熱間圧延、冷間圧延を行い、
    次いで、1000〜1150℃の温度において溶体化処
    理を行った後、さらに、820〜900℃の温度に加熱
    することを特徴とするNb3Sn生成熱処理後の極低温特
    性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】C 0.03wt%以下、Si 0.1〜2.0wt%、 Mn 0.1〜20.0wt%、P 0.025wt%、 S 0.015wt%以下、Ni 3〜15wt%、 Cr12〜20wt%、Mo 0.5〜2.5wt%、 Nb 0.01〜0.18wt%、N 0.05〜0.25wt% を含有し、さらに、 Ca、Ce、Zrのうちから選んだ1種または2種以上
    0.001〜0.100wt% を含有し、かつ、 Ni+0.5Mn+30C+30N>2/3(Cr+Mo+Si−
    8) を満足し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼塊ま
    たは鋼片を熱間圧延或いは熱間圧延、冷間圧延を行い、
    次いで、1000〜1150℃の温度において溶体化処
    理を行った後、さらに、820〜900℃の温度に加熱
    することを特徴とするNb3Sn生成熱処理後の極低温特
    性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
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