JPH06306253A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06306253A
JPH06306253A JP10153593A JP10153593A JPH06306253A JP H06306253 A JPH06306253 A JP H06306253A JP 10153593 A JP10153593 A JP 10153593A JP 10153593 A JP10153593 A JP 10153593A JP H06306253 A JPH06306253 A JP H06306253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbonate
thermoplastic
graft copolymer
weight
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10153593A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyuki Sugiura
基之 杉浦
Tomio Yamada
富穂 山田
Tetsuya Ito
哲哉 伊藤
Hiroshi Omura
博 大村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP10153593A priority Critical patent/JPH06306253A/ja
Publication of JPH06306253A publication Critical patent/JPH06306253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジニアリングプラスチックスなどの耐熱
性、機械的物性などの物性を損なうことなく、耐衝撃
性、流動性及び成形品の外観の向上を図る。 【構成】 熱可塑性樹脂組成物は、(1)熱可塑性樹脂
50〜99重量%と、(2)所定のグラフト共重合体1
〜50重量%とよりなっている。このグラフト共重合体
は、熱可塑性エラストマ−セグメント5〜95重量%と
ビニル系重合体セグメント95〜5重量%とからなって
いる。そして、一方のセグメントが他方のセグメントに
より形成される連続相中に粒子径0.01〜5μmの微
細な粒子の分散相を形成した多相構造を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂、特にエ
ンジニアリングプラスチックスの耐衝撃性、表面性状及
び成形加工性を改良した熱可塑性樹脂組成物に関するも
のである。そして、その組成物は電気及び電子部品、機
械部品、自動車部品などの広い分野で使用されうるもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリフェニレンエ−テル系
樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂等のエンジニアリングプラスチックスは、
耐熱性、機械的物性等に優れるため様々な分野の成形材
料として広く使用されている。しかしながら、これらの
エンジニアリングプラスチックスは耐衝撃性あるいは流
動性に問題があり、その改良が求められている。例え
ば、ポリエステル系樹脂の耐衝撃性を改良する方法とし
て、特開昭51−144452号公報、特開昭52−3
2045号公報、特開昭53−117049号公報など
ではα−オレフィンとα,β−不飽和酸グリシジルエス
テルからなる共重合体をブレンドする方法が開示されて
いる。また、特開平1−132661号公報にはポリカ
−ボネ−ト系樹脂にオレフィン系重合体をブレンドする
ことにより流動性を向上させる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリエステル
系樹脂等のエンジニアリングプラスチックスにα−オレ
フィンとα,β−不飽和酸グリシジルエステルからなる
共重合体をブレンドすると耐衝撃性は向上するものの、
耐熱性および流動性が極端に低下する。また、ポリカ−
ボネ−ト系樹脂等とオレフィン系重合体とは全く相溶性
がないため、単にブレンドしただけでは大きく相分離
し、流動性は向上するものの機械的物性が低下するとい
う問題があり、その改良が望まれている。
【0004】本発明は上記従来の問題に着目してなされ
たものである。その目的は、エンジニアリングプラスチ
ックスなどの熱可塑性樹脂が元来有していた耐熱性、機
械的物性などの物性を損なうことなく、耐衝撃性、流動
性などの特性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂組
成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(1)熱可塑性樹
脂50〜99重量%と、(2)熱可塑性エラストマ−セ
グメントおよびビニル系重合体セグメントからなり、一
方のセグメントが他方のセグメントにより形成される連
続相中に微細な粒子の分散相を形成した多相構造を有す
るグラフト共重合体1〜50重量%とからなるものであ
る。
【0006】次に、本発明の各構成要素について詳細に
説明する。まず、本発明で使用する熱可塑性樹脂として
は、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセ
タ−ル系樹脂、ポリフェニレンエ−テル系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂
等のエンジニアリングプラスチックス、AS、ABS、
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)等のスチレン系樹
脂、MMAを初めとするアクリル系樹脂、塩化ビニル系
樹脂等のビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のオレフィン系
樹脂を挙げることができる。なかでもエンジニアリング
プラスチックスが好ましく、耐衝撃性を向上させる観点
からは、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
アセタ−ル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂
樹脂が特に好ましい。また流動性を向上させる観点から
は、ポリフェニレンエ−テル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト
系樹脂、ABSが特に好ましい。
【0007】次に、本発明で使用するグラフト共重合体
の構成成分である熱可塑性エラストマ−とは、具体的に
は熱可塑性のポリオレフィン系エラストマ−、ポリスチ
レン系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、ポ
リエステル系エラストマ−、ポリアミド系エラストマ
−、ポリ塩化ビニル系エラストマ−などを挙げることが
できる。これらの熱可塑性エラストマ−のなかでもポリ
オレフィン系エラストマ−、ポリスチレン系エラストマ
−、ポリウレタン系エラストマ−が、耐衝撃性および流
動性改良効果が高く好ましい。
【0008】本発明で使用する熱可塑性エラストマ−と
してのポリオレフィン系エラストマ−とはオレフィン系
共重合体ゴムと結晶性オレフィン系重合体とからなり、
またこれらが結合架橋しているものが好ましい。ポリオ
レフィン系エラストマ−を構成するオレフィン系共重合
体ゴムとは、少なくとも1種のポリエン(通常はジエ
ン)と2種以上の非極性α−オレフィン単量体との共重
合体からなる本質的に非晶性のゴム状共重合体であり、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPD
M)が好適である。
【0009】また、ポリオレフィン系エラストマ−を構
成する結晶性オレフィン系重合体とは、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1、ペンテン−1等の非極性α−オレ
フィン単量体を常法で重合して得られる結晶性の重合体
である。代表的には、ポリエチレンおよびその共重合
体、ポリプロピレンおよびその共重合体、ポリブテン等
が挙げられるが、ポリプロピレンおよびその共重合体が
好適である。
【0010】オレフィン系共重合体ゴムと結晶性オレフ
ィン系共重合体の割合は、通常、両成分の合計量に対
し、オレフィン系共重合体ゴムが40〜80重量%、結
晶性オレフィン系重合体が60〜20重量%が好まし
い。両成分は融点以上で混練処理され、熱可塑性ポリオ
レフィン系エラストマ−となる。
【0011】エスストマ−として有用な性質を付与する
ために、オレフィン系共重合体ゴムを加硫するのが好ま
しく、この場合、前記混練処理は、過酸化物、フェノ−
ル樹脂、硫黄などの加硫剤の存在下に実施される。
【0012】なお、熱可塑性ポリオレフィン系エラスト
マ−は、そのゴム特性等を損なわない限り他の成分を含
んでいても構わない。具体的には、例えばオイル、充填
剤、カ−ボンブラック、安定剤等である。
【0013】本発明で使用する熱可塑性エラストマ−と
してのポリスチレン系エラストマ−とは、少なくとも1
つのビニル芳香族単量体の重合体と、少なくとも1つの
共役ジエンの重合体とを含むブロック共重合体であり、
直鎖型であっても、ラジアル型であってもよい。また、
共役ジエンを含む重合体が少量のビニル芳香族単量体と
のランダム共重合体であってもよいし、ビニル芳香族単
量体量が暫増する、いわゆるテ−パ−型ブロック共重合
体であっても構わない。
【0014】ブロック共重合体の構造については特に制
限はなく、(A−B)n 型、(A−B)n −A型または
(A、B)n −C型のいずれでも使用できる。式中、A
はビニル芳香族単量体の重合体、Bは共役ジエンの重合
体、Cはカップリング剤残基、n は1以上の整数を示
す。なお、上記ブロック共重合体において、共役ジエン
部分が水素添加されたブロック共重合体を使用すること
も可能である。
【0015】本発明で使用するポリスチレン系エラスト
マ−を構成するビニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、あるいはビニルナフタレ
ンなどが用いられるが、特にスチレンが好ましい。ま
た、共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、ピペリレンなどが用いられ、このなかでは1,3
−ブタジエン、イソプレンが特に好ましいものである。
【0016】ブロック共重合体の重量平均分子量は1
0,000〜800,000が好ましく、さらに好まし
くは50,000〜500,000である。またブロッ
ク共重合体中のビニル芳香族単量体の含量は5〜60重
量%が好ましく、さらに好ましくは20〜50重量%で
ある。
【0017】本発明で使用する熱可塑性エラストマ−と
してのポリウレタン系エラストマ−とは、長鎖ポリオ−
ル、短鎖ポリオ−ル、短鎖グリコ−ル、ジイソシアネ−
トなどを原料として重付加反応により、分子内にウレタ
ン結合を介して得られる重合体である。
【0018】この熱可塑性ポリウレタンエラストマ−の
原料である長鎖ポリオ−ルには、ポリ(1,4−ブチレ
ンアジペ−ト)、ポリ(1,6−ヘキサンアジペ−
ト)、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコ−ル、
ポリプロピレングリコ−ル、ポリオキシテトラメチレン
グリコ−ルなどがある。また短鎖グリコ−ルには、エチ
レングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘ
キサンジオ−ルなどがあり、さらにジイソシアネ−トと
しては、トリレンジイソシアネ−ト、4,4−ジフェニ
ルメタンジソシナネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ
−ト、イソホロンジイソシアネ−トなどがある。そし
て、長鎖ポリオ−ルとジイソシアネ−トでソフトセグメ
ントを形成し、短鎖グリコ−ルとジイソシアネ−トでハ
−ドセグメントを形成するものである。
【0019】熱可塑性ポリウレタンエラストマ−の好ま
しい分子量は、好ましくは5,000〜500,00
0、さらに好ましくは10,000〜300,000で
ある。本発明で使用するビニル系単量体としては、具体
的には、スチレン、核置換スチレン例えばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピル
スチレン、クロルスチレン、α−置換スチレン例えばα
−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のビニル芳香
族単量体、アクリル酸もしくはメタクリル酸、アクリル
酸もしくはメタクリル酸の炭素数1〜7のアルキルエス
テル、例えば、(メタ)アクリル酸のメチル−、エチル
−、プロピル−、イソプロピル−、ブチル−、グリシジ
ル−、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル
−等の(メタ)アクリル酸エステル単量体、アクリロニ
トリルもしくはメタクリロニトリル等のシアン化ビニル
単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエ
ステル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド単量体、無水マレイン酸、フェ
ニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイ
ミド類、マレイン酸のモノ−、ジ−エステル等のビニル
単量体である。これらの中でも特に、ビニル芳香族単量
体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、シアン化ビニ
ル単量体およびビニルエステル単量体が好ましく使用さ
れる。
【0020】特に、ビニル芳香族単量体または(メタ)
アクリル酸エステル単量体を50重量%以上重合して得
られるビニル系重合体は、グラフト共重合体を他のポリ
マ−にブレンドする際の分散性が良好なため好ましい。
また、エポキシ基、水酸基、酸(無水物基)、アミノ基
などの官能基を有する単量体を上記単量体とともに共重
合して得られるビニル系重合体は一段とグラフト共重合
体の他のポリマ−への分散性が向上し、種々の機能の改
質効果が良好となるため好ましい。さらに、耐熱性の観
点からビニル芳香族単量体50〜100重量%およびシ
アン化ビニル単量体0〜50重量%からなるビニル共重
合体が好ましい。
【0021】本発明で使用するグラフト共重合体とは、
熱可塑性エラストマ−セグメントまたはビニル系重合体
セグメントにより形成される連続相中に、それとは異な
る成分であるビニル系重合体セグメントまたは熱可塑性
エラストマ−セグメントが球状に均一に分散しているも
のをいう。分散しているセグメントは熱可塑性エラスト
マ−とビニル系重合体のいずれであっても構わないが、
成形性の観点からビニル系重合体であるほうが好まし
い。
【0022】分散しているセグメントは微細な粒子であ
って、その粒子径は好ましくは0.01〜5μm、さら
に好ましくは0.05〜1μmである。分散セグメント
の粒子径が0.01μm未満の場合あるいは5μmを超
える場合、グラフト共重合体の熱可塑性樹脂への相溶性
が不十分となり、例えば外観の悪化あるいは機械的物性
が低下したりするため好ましくない。
【0023】本発明で使用するグラフト共重合体を構成
するビニル系重合体の数平均重合度は5〜10000、
好ましくは10〜5000、最も好ましくは100〜2
000である。数平均重合度が5未満であると、ブレン
ドした際にポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂の耐熱
性が低下したり外観が悪化するため好ましくない。ま
た、数平均重合度が10000を超えると、溶融粘度が
高く、ブレンドした際にポリカ−ボネ−ト系樹脂等の熱
可塑性樹脂の成形性が低下したり、表面光沢が低下する
ために好ましくない。
【0024】本発明で使用するグラフト共重合体は、熱
可塑性エラストマ−セグメントが好ましくは5〜95重
量%、さらに好ましくは20〜90重量%、最も好まし
くは50〜90重量%からなるものである。従って、ビ
ニル系重合体セグメントは好ましくは95〜5重量%、
さらに好ましくは80〜10重量%、最も好ましくは5
0〜10重量%である。
【0025】熱可塑性エラストマ−セグメントが5重量
%未満であると、柔軟性が不十分であり、ブレンドした
際に耐衝撃性改良効果が小さく好ましくない。また、熱
可塑性エラストマ−セグメントが95重量%を超える
と、耐熱性や成形性改良効果が不十分であるため好まし
くない。
【0026】本発明で使用するグラフト共重合体を製造
する際のグラフト化法は、一般によく知られている連鎖
移動法、電離性放射線照射法等のいずれの方法によって
もよいが、最も好ましいのは以下に示す方法である。な
ぜなら、グラフト効率が高く熱による二次的凝集が起こ
らないため諸物性に優れ、また製造方法も簡便であるか
らである。
【0027】以下、グラフト共重合体の製造方法を具体
的に詳述する。すなわち、熱可塑性エラストマ−の粒子
100重量部を水に懸濁せしめる。これとは別に、少な
くとも1種のビニル単量体5〜400重量部に、下記一
般式化1または化2で表されるラジカル重合性有機過酸
化物の1種または2種以上の混合物を、該ビニル単量体
100重量部に対して0.1〜10重量部と、10時間
の半減期を得るための分解温度が40〜90℃であるラ
ジカル重合開始剤をビニル単量体とラジカル重合性有機
過酸化物との合計100重量部に対して0.01〜10
重量部とを溶解せしめた溶液を加える。そして、ラジカ
ル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件で加熱
し、ビニル単量体、ラジカル重合性有機過酸化物および
ラジカル重合開始剤を熱可塑性エラストマ−の粒子に含
浸せしめる。この水性懸濁液の温度を上昇せしめ、ビニ
ル単量体とラジカル重合性有機過酸化物とを熱可塑性エ
ラストマ−の粒子中で共重合せしめて、グラフト化前駆
体を得る。
【0028】本発明のグラフト化前駆体は、その中にブ
レンドされているビニル系重合体が、活性酸素として
0.003〜0.73重量%を含有していることが好ま
しい。活性酸素量が0.003重量%未満であるとグラ
フト前駆体のグラフト化能が極度に低下し好ましくな
い。また、0.73重量%を越えた場合、グラフト化の
際ゲルの生成が多く、好ましくない。なお、この場合の
活性酸素量は、本発明のグラフト化前駆体から溶剤抽出
によりビニル系重合体を抽出し、このビニル系重合体の
活性酸素量をヨ−ドメトリ−法により求めることによっ
て算出することができる。
【0029】次いで、グラフト化前駆体を100〜30
0℃の溶融下、混練することにより、本発明のグラフト
共重合体を得ることができる。このとき、グラフト化前
駆体に、別に熱可塑性エラストマ−またはビニル系重合
体を混合し、溶融下に混練してもグラフト共重合体を得
ることができる。最も好ましいのはグラフト化前駆体を
溶融下に混練して得られたグラフト共重合体である。
【0030】前述の一般式化1で表されるラジカル重合
性有機過酸化物とは、次式で表される化合物である。
【0031】
【化1】
【0032】式中、R1 は水素原子または炭素数1〜2
のアルキル基、R2 は水素原子またはメチル基、R3
よびR4 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5
炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置
換フェニル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基
を示す。mは1または2である。
【0033】また、前記一般式化2で表されるラジカル
重合性有機過酸化物とは、次式で表される化合物であ
る。
【0034】
【化2】
【0035】式中、R6 は水素原子または炭素数1〜4
のアルキル基、R7 は水素原子またはメチル基、R8
よびR9 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R10
炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置
換フェニル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基
を示す。nは0、1または2である。
【0036】一般式化1で表されるラジカル重合性有機
過酸化物として、具体的には、t−ブチルペルオキシア
クリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−アミルペルオ
キシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキシ
ルペルオキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシアクリ
ロイロキシエチルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシアク
リロイロキシエチルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルク
ミルペルオキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイ
ロキシエチルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;クミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ
−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシメタク
リロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキ
シメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ボネ−ト;t−
アミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−
ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエ
トキシエチルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチル
カ−ボネ−ト;クミルペルオキシアクリロイロキシエト
キシエチルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペル
オキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチ
ルカ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロ
キシエトキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオ
キシメタクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタク
リロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;クミルペル
オキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−
ト;p−イソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロ
キシエトキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキ
シアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ア
ミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ
−ト;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシイソプ
ロピルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチルブ
チルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ
−ト;クミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシアク
リロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペ
ルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−
ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロ
ピルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロ
イロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−
テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキシイソ
プロピルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシメタクリロイ
ロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルク
ミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボ
ネ−ト等を例示することができる。
【0037】さらに、一般式化2で表される化合物とし
ては、t−ブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−
アミルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペ
ルオキシアリルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラ
メチルブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;p−メン
タンペルオキシアリルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシ
アリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメタリルカ
−ボネ−ト;t−アミルペルオキシメタリルカ−ボネ−
ト;t−ヘキシルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタリ
ルカ−ボネ−ト;p−メンタンペルオキシメタリルカ−
ボネ−ト;クミルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;t
−ブチルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t
−アミルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t
−ヘキシルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボネ−
ト;t−アミルペルキシメタリロキシエチルカ−ボネ−
ト;t−ヘキシルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;t−ブチルペルオキシアリロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシアリロキシイソプ
ロピルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシアリロキ
シイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメ
タリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−アミルペル
オキシメタリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ヘ
キシルペルオキシメタリロキシイソプロピルカ−ボネ−
ト等を例示することができる。
【0038】中でも好ましくは、t−ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブ
チルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオ
キシメタリルカ−ボネ−トである。
【0039】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前述の
(1)熱可塑性樹脂50〜99重量%に(2)グラフト
共重合体1〜50重量%を配合することによって得られ
る。熱可塑性樹脂が50重量%未満の場合、すなわちグ
ラフト共重合体が50重量%を越える場合、主に熱可塑
性樹脂組成物の流動性が低下する。一方、熱可塑性樹脂
が99重量%を越える場合、つまりグラフト共重合体が
1重量%未満の場合、特に熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃
性が改良されない。
【0040】なお、本発明においては前記(1)熱可塑
性樹脂と(2)グラフト共重合体を含む樹脂成分100
重量部に対して、150重量部未満の無機充填剤を配合
することができる。
【0041】上記無機充填剤としては、粉粒状、平板
状、鱗片状、針状、球状または中空状および繊維状等の
いずれのものも使用できる。具体的には、硫酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、クレ−、珪藻土、タルク、アルミ
ナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属粉、グラファイト、
炭化珪素、窒化珪素、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミ
ニウム、カ−ボンブラックなどの粉粒状充填材;雲母、
ガラス板、セリサイト、パイロフィライト、アルミフレ
−クなどの金属箔、黒鉛などの平板状もしくは鱗板状充
填材;シラスバル−ン、金属バル−ン、ガラスバル−
ン、軽石などの中空状充填材;ガラス繊維、炭素繊維、
グラファイト繊維、ウィスカ−、金属繊維、シリコ−ン
カ−バイト繊維、アスベスト、ウオストナイトなどの鉱
物繊維等の例を挙げることができる。
【0042】この無機充填剤の配合量が150重量部を
越えると成形品の流動性が低下するので好ましくない。
また、該無機充填剤の表面は、ステアリン酸、オレイン
酸、パルチミン酸またはそれらの金属塩、パラフィンワ
ックス、ポリエチレンワックスまたはそれらの変性物、
有機シラン、有機ボラン、有機チタネ−ト等を使用して
表面処理を施すことが好ましい。
【0043】本発明の樹脂組成物は、温度120〜35
0℃、好ましくは150〜330℃で溶融・混合するこ
とによって製造される。上記温度が120℃未満の場
合、溶融が不完全であったり、また溶融粘度が高く、混
合が不充分となり、成形物に相分離や層状剥離が現れる
ため好ましくない。また350℃を超えると、混合され
る樹脂の分解もしくはゲル化が起こり好ましくない。
【0044】溶融・混合する方法としては、バンバリ−
ミキサ−、加圧ニ−ダ−、混練押出機、二軸押出機、ロ
−ル等の通常用いられる混練機により行うことができ
る。本発明では、更に本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の
無機難燃剤、ハロゲン系、リン系等の有機難燃剤、木粉
等の有機充填剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、滑剤、分
散剤、カップリング剤、発泡剤、架橋剤、着色剤等の添
加剤および他の熱可塑性樹脂などを添加しても差し支え
ない。
【0045】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例により本
発明をさらに詳しく説明する。 参考例1(グラフト共重合体(2A)の製造) 容積5リットルのステンレス製オ−トクレ−ブに、純水
2500gを入れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアル
コ−ル2.5gを溶解させた。この中に熱可塑性エラス
トマ−として、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ−
「サントプレン101−80」(商品名、三菱モンサン
ト化成(株)製)700gを入れ、攪拌・分散した。別
に、ラジカル重合開始剤としてのベンゾイルペルオキシ
ド「ナイパ−B」(商品名、日本油脂(株)製)1.5
g、ラジカル重合性有機過酸化物としてt−ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト6gをビ
ニル単量体としてのスチレン300gに溶解させ、この
溶液を前記オ−トクレ−ブ中に投入・攪拌した。
【0046】次いで、オ−トクレ−ブを60〜65℃に
昇温し、2時間攪拌することによりラジカル重合開始剤
及びラジカル重合性有機過酸化物を含むビニル単量体を
熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ−の粒子中に含浸
させた。続いて、温度を80〜85℃に上げ、その温度
で7時間維持して重合を完結させ、水洗及び乾燥してグ
ラフト化前駆体(2a)を得た。このグラフト化前駆体
(2a)中のスチレン重合体を酢酸エチルで抽出し、G
PCにより数平均重合度を測定したところ、850であ
った。また、ヨ−ドメトリ−法でスチレン重合体の活性
酸素量を測定したところ、0.13重量%であった。
【0047】次いで、このグラフト化前駆体(2a)を
ラボプラストミル一軸押出機((株)東洋精機製作所
製)で200℃にて押し出し、グラフト化反応させるこ
とによりグラフト共重合体(2A)を得た。
【0048】このグラフト共重合体(2A)を走査型電
子顕微鏡「JEOL JSM T300」(日本電子
(株)製)により観察したところ、粒子径0.3〜0.
5μmの真球状樹脂が均一に分散した多相構造体であっ
た。
【0049】なお、このときスチレン重合体のグラフト
効率は56.1重量%であった。 参考例2(グラフト共重合体(2B)の製造) 参考例1において、ビニル単量体としてのスチレン単量
体300gをスチレン単量体210g、アクリロニトリ
ル単量体90gとの混合単量体に、またベンゾイルペル
オキシド1.5gをジ−3,5,5−トリメチルヘキサ
ノイルペルオキシド「パ−ロイル355」(商品名、日
本油脂(株)製)3gに、さらにt−ブチルペルオキシ
メタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト6gを30gに
変更し、分子量調整剤としてα−メチルスチレンダイマ
−「ノフマ−MSD」(商品名、日本油脂(株)製)
0.3gを使用した以外は、参考例1を繰り返してグラ
フト化前駆体(2b)およびグラフト共重合体(2B)
を得た。
【0050】このとき、グラフト化前駆体(2b)中の
スチレン−アクリロニトリル共重合体の数平均重合度は
1200、活性酸素量は0.64重量%であった。ま
た、グラフト共重合体(2B)中のスチレン−アクリロ
ニトリル共重合体のグラフト効率は78.7%であっ
た。さらに、このグラフト共重合体(2B)中に分散し
ている樹脂の平均粒子径は0.3〜0.5μmであっ
た。
【0051】参考例3(グラフト共重合体(2C)の製
造) 参考例1において、熱可塑性ポリオレフィン系エラスト
マ−を熱可塑性ポリスチレン系エラストマ−「TR10
00」(商品名、日本合成ゴム(株)製)に、またt−
ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−
ト6gを0.3gに変更した以外は参考例1を繰り返し
てグラフト共重合体(2C)を得た。
【0052】このとき、グラフト化前駆体(2c)中の
スチレン重合体の数平均重合度は850、活性酸素量は
0.06重量%であった。また、グラフト共重合体(2
C)中のスチレン重合体のグラフト効率は45.4%で
あった。さらにグラフト共重合体(2C)中に分散して
いる樹脂の平均粒子径は0.2〜0.4μmであった。
【0053】参考例4(グラフト共重合体(2D)の製
造) 参考例3において、ビニル単量体としてのスチレン単量
体300gをスチレン単量体240g、メタクリル酸グ
リシジル単量体60gの混合単量体に変更した以外は参
考例3を繰り返してグラフト共重合体(2D)を得た。
【0054】このとき、グラフト化前駆体(2d)中の
スチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体の数平均重
合度は1600、活性酸素量は0.11重量%であっ
た。また、グラフト共重合体(2D)中のスチレン−メ
タクリル酸グリシジル共重合体のグラフト効率は61.
2%であった。さらに、グラフト共重合体(2D)中に
分散している樹脂の平均粒子径は0.2〜0.4μmで
あった。
【0055】参考例5(グラフト共重合体(2E)の製
造) 参考例3において、ビニル単量体としてのスチレン単量
体をメタクリル酸メチル単量体に変更し、分子量調整剤
として1−ドデカンチオ−ル1.5gを使用した以外
は、参考例3を繰り返してグラフト共重合体(2E)を
得た。
【0056】このとき、グラフト化前駆体(e)中のメ
タクリル酸メチル重合体の数平均重合度は600、活性
酸素量は0.12重量%であった。また、グラフト共重
合体(2E)中のメタクリル酸メチル重合体のグラフト
効率は55.9%であった。さらに、このグラフト共重
合体(2E)中に分散している樹脂の平均粒子径は0.
08〜0.2μmであった。
【0057】参考例6(グラフト共重合体(2F)の製
造) 参考例1において、熱可塑性エラストマ−としての熱可
塑性ポリオレフィン系エラストマ−を熱可塑性ポリウレ
タン系エラストマ−「クラミロン U3190」(商品
名、クラレ(株)製)に変更した以外は参考例1を繰り
返してグラフト共重合体(2F)を得た。
【0058】このとき、グラフト化前駆体(2f)中の
スチレン重合体の数平均重合度は900、活性酸素量は
0.12重量%であった。また、グラフト共重合体(2
F)中のスチレン重合体のグラフト効率は52.8であ
った。さらに、このグラフト共重合体(2F)中に分散
している樹脂の平均粒子径は0.4〜0.6μmであっ
た。
【0059】参考例7(ブレンド体(2G)の製造) 熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ−「サントプレン
101−80」(商品名、三菱モンサント化成(株)
製)700gとスチレン重合体「ダイヤレックス HF
−55」(商品名、三菱モンサント化成(株)製)30
0gとをドライブレンドしたのち、ラボプラストミル一
軸押出機((株)東洋精機製作所製)で200℃にて押
し出し、ブレンド体(2G)を得た。
【0060】このとき、ブレンド体(2G)中のスチレ
ン重合体のグラフト効率は0.1%以下であった。ま
た、このブレンド体(2G)中に分散している樹脂の平
均粒子径は11〜14μmであった。
【0061】参考例8(ブレンド体(2H)の製造) 参考例7においてスチレン重合体「ダイヤレックス H
F−55」(商品名、三菱モンサント化成(株)製)を
スチレン−アクリロニトリル共重合体「サンレックスS
AN−C」(商品名、三菱モンサント化成(株)に変更
した以外は参考例7を繰り返してブレンド体(2H)を
得た。
【0062】このとき、ブレンド体(2H)中のスチレ
ン−アクリロニトリル共重合体のグラフト効率は0.1
%以下であった。また、このブレンド体(2H)中に分
散している樹脂の平均粒子径は12〜15μmであっ
た。
【0063】参考例9(ブレンド体(2I)の製造) 参考例7において熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ
−「サントプレン 101−80」(商品名、三菱モン
サント化成(株)製)を熱可塑性ポリスチレン系エラス
トマー「TR1000」(商品名、日本合成ゴム(株)
製)に変更した以外は参考例7を繰り返してブレンド体
(2I)を得た。
【0064】このとき、ブレンド体(2I)中のスチレ
ン重合体のグラフト効率は0.1%以下であった。ま
た、このブレンド体(2I)中に分散している樹脂の平
均粒子径は10〜12μmであった。
【0065】参考例10(ブレンド体(2J)の製造) 参考例9においてスチレン重合体「ダイヤレックス H
F−55」(商品名、三菱モンサント化成(株)製)を
メタクリル酸メチル重合体「デルペット 50N」(商
品名、旭化成工業(株)に変更した以外は参考例9を繰
り返してブレンド体(2J)を得た。
【0066】このとき、ブレンド体(2J)中のメタク
リル酸メチル重合体のグラフト効率は0.1%以下であ
った。また、このブレンド体(2J)中に分散している
樹脂の平均粒子径は10〜12μmであった。
【0067】参考例11(ブレンド体(2K)の製造) 参考例7において熱可塑性ポリスチレン系エラストマ−
「サントプレン 101−80」(商品名、三菱モンサ
ント化成(株)製)を熱可塑性ポリウレタン系エラスト
マ−「クラミロン U3190」(商品名、クラレ
(株)製)に変更した以外は参考例9を繰り返してブレ
ンド体(2K)を得た。
【0068】このとき、ブレンド体(2K)中のスチレ
ンアクリロニトリル共重合体のグラフト効率は0.1%
以下であった。また、このブレンド体(2K)中に分散
している樹脂の平均粒子径は13〜15μmであった。
【0069】実施例1〜10 ポリブチレンテレフタレ−ト(1A)「ジュラネックス
2002」(商品名、ポリプラスチックス(株)製」
(PBTとして表中に表示)および参考例1〜6で得た
グラフト共重合体(2A)〜(2F)をドライブレンド
した。その後、シリンダ−温度250℃に設定されたス
クリュウ径30mmの同軸方向二軸押出機に供給し、押出
後造粒した。造粒した樹脂は110℃で3時間乾燥させ
た後、射出成形によって試験片を作成し、下記の試験を
行った。
【0070】試験片の大きさ アイゾット衝撃試験片 13mm×65mm×6 mm(ノッチ付
き) 荷重たわみ温度試験片 13mm×130 mm×6 mm 曲げ試験片 10mm×130 mm×4 mm なお、試験法は次のようである。 (1)アイゾット衝撃値(ノッチ付き):JIS K7110 (2)荷重たわみ温度 :JIS K7207 (3)曲げ試験 :JIS K6758 (4)流動性(スパイラルフロ−) 成形温度220℃、260℃、300℃のそれぞれにお
いて、射出成形機(田端機械工業(株)製、TS−35
−FV25型)に幅4mm、厚さ2mmのスパイラル溝を有
する金型を装着し、射出速度95%、射出圧力1000
kg/cm2 、金型温度60℃の条件で、射出成形を行い、
成形されたスパイラル長さを測定し、流動性の指標とし
た。 (5)成形品の外観 成形品の外観については目視により層状剥離の有無を判
定し、次のようにランク付けした。
【0071】層状剥離の状態 ◎:層状剥離全くなし、○:僅かに層状剥離あり、×:
全体に層状剥離あり
【0072】
【表1】
【0073】実施例11〜20 実施例1〜10のPBTの代わりに、ポリアミド(1
B)「UBEナイロン1013B」(商品名、東レ
(株)製)(PAとして表中に表示)、ポリアセタ−ル
(1C)「ジュラコン M90」(商品名、ポリプラス
チックス(株)製)、またはポリフェニレンサルファイ
ド(1D)「フォ−トロン KPS」(商品名、ポリプ
ラスチックス(株)製)(PPSとして表中に表示)を
用いた例を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】実施例21〜30 実施例1〜10のPBTの代わりに、ポリカ−ボネ−ト
(1E)「パンライトL−1250」(商品名、帝人化
成(株))(PCとして表中に表示)、ポリフェニレン
エ−テル(1F)「ノリル 534J−801」(商品
名、日本ジ−イ−プラスチック(株)製)(PPEとし
て表中に表示)、またはABS系樹脂(1G)「スタイ
ラックABS 283」(商品名、旭化成工業(株)
製)(ABSとして表中に表示)を用いた例を表3に示
す。
【0076】
【表3】
【0077】表1〜3に示したように、実施例1〜30
の熱可塑性樹脂組成物は、各種熱可塑性樹脂に所定の多
相構造を有するグラフト共重合体を一定量配合して構成
されている。そのため、各熱可塑性樹脂組成物は、荷重
たわみ温度に示される耐熱性および曲げ強度に示される
機械的物性に優れるとともに、アイゾット衝撃値に示さ
れる耐衝撃性とスパイラルフローに示される流動性に優
れている。しかも、各成形品の外観は良好である。
【0078】比較例1〜10 実施例1〜10のグラフト共重合体の代わりに、参考例
7〜11で得たブレンド体(2G)〜(2K)、または
熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ−「サントプレン
101−80」(商品名、三菱モンサント化成(株)
製)(TPOとして表中に表示)、熱可塑性ポリスチレ
ン系エラストマ−「TR1000」(商品名、日本合成
ゴム(株)製)(SBCとして表中に表示)、熱可塑性
ポリウレタン系エラストマ−「クラミロン U319
0」(商品名、クラレ(株)製)(TPUとして表中に
表示)を用いた例を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】比較例11〜20 実施例11〜20のグラフト共重合体の代わりに、参考
例7〜11で得たブレンド体(2G)〜(2K)を用い
た例を表5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】比較例21〜20 実施例21〜30のグラフト共重合体の代わりに、参考
例7〜11で得たブレンド体(2G)〜(2K)を用い
た例を表6に示す。
【0083】
【表6】
【0084】表4〜6に示したように、比較例1〜30
の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に重合体として
ブレンド体が配合されている。そのため、熱可塑性樹脂
組成物は、いずれもアイゾット衝撃値で表される耐衝撃
性が悪く、外観も不良なものが多い。
【0085】比較例31,32 熱可塑性樹脂としてPBT、グラフト共重合体として参
考例4の(2D)を用い、それらを表7の割合で混合し
て熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂組成物
について実施例1と同様の試験を行った。その結果を表
7に示す。
【0086】
【表7】
【0087】表7に示したように、PBTが本発明の範
囲より多い場合、つまりグラフト共重合体が過少な場合
(比較例31)、衝撃強度が改良されない。逆に、PB
Tが本発明の範囲より少ない場合、つまりグラフト共重
合体が多過ぎる場合(比較例32)、曲げ強度と荷重た
わみ温度が低下するとともに、流動性が低下する。
【0088】以上の結果より、熱可塑性エラストマ−セ
グメントとビニル系重合体セグメントよりなるグラフト
共重合体は、エンジニアリングプラスチックス等の熱可
塑性樹脂の耐衝撃性および流動性の改良に大きな効果が
発揮される。そのため、本発明の熱可塑性樹脂組成物は
比較例のものと比べて、耐熱性および機械的物性を維持
しつつ、耐衝撃性、流動性及び外観を向上を図ることが
できる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の熱可塑性
樹脂組成物は、エンジニアリングプラスチックスなどの
熱可塑性樹脂が元来有している耐熱性、機械的物性など
の物性を損なうことなく、耐衝撃性、流動性などの特性
の向上を図ることができるとともに、成形品の外観も良
好にできるという優れた効果を奏する。従って、本発明
の熱可塑性樹脂組成物は、自動車部品、電気・電子部
品、機械部品、その他工業部品などに広く使用される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)熱可塑性樹脂50〜99重量%
    と、(2)熱可塑性エラストマ−セグメントおよびビニ
    ル系重合体セグメントからなり、一方のセグメントが他
    方のセグメントにより形成される連続相中に微細な粒子
    の分散相を形成した多相構造を有するグラフト共重合体
    1〜50重量%とからなることを特徴とする熱可塑性樹
    脂組成物。
JP10153593A 1993-04-27 1993-04-27 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH06306253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10153593A JPH06306253A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10153593A JPH06306253A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306253A true JPH06306253A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14303141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10153593A Pending JPH06306253A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306253A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080723A1 (en) * 2002-03-27 2003-10-02 Nof Corporation Olefinic thermoplastic elastomer and moldings thereof
JP2004323713A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Asahi Kasei Chemicals Corp 樹脂組成物、その成形体及びその部品
JP2006002101A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Nof Corp エンプラ系熱可塑性エラストマー組成物
JP2006199883A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Nof Corp ポリ乳酸樹脂組成物及びそれを成形して得られる成形体
JP2013529711A (ja) * 2010-06-25 2013-07-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080723A1 (en) * 2002-03-27 2003-10-02 Nof Corporation Olefinic thermoplastic elastomer and moldings thereof
US7723434B2 (en) 2002-03-27 2010-05-25 Nof Corporation Olefinic thermoplastic elastomer and moldings thereof
JP2004323713A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Asahi Kasei Chemicals Corp 樹脂組成物、その成形体及びその部品
JP2006002101A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Nof Corp エンプラ系熱可塑性エラストマー組成物
JP2006199883A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Nof Corp ポリ乳酸樹脂組成物及びそれを成形して得られる成形体
JP2013529711A (ja) * 2010-06-25 2013-07-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4554316A (en) Thermoplastic resin composition
EP0435340B1 (en) Thermoplastic resin compositions
JP4372359B2 (ja) ゴム組成物の製造法
EP0435247B1 (en) Thermoplastic resin compositions and their use
JP4477245B2 (ja) ゴム組成物
US4490508A (en) Graft-modified copolymer and compounding agent for styrene-type polymer containing the same
KR102825373B1 (ko) 수지 조성물, 열가소성 수지 조성물 및 열가소성 수지 성형체
JPH07216240A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06306253A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
CN112724578A (zh) 一种聚丙烯复合物及其应用和制备方法
JP3389627B2 (ja) グラフト共重合体及びその製造方法
KR101492032B1 (ko) 고온에서의 가공성 및 내변색성이 우수한 내열성 abs수지 조성물 및 이의 제조방법
JPH06136070A (ja) 流動性改良剤及び流動性の改良された樹脂組成物
JPH0420550A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP3269137B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH08319428A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP3558373B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH06192490A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成形品
JP2000086848A (ja) 押出し成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2004067944A (ja) 極性熱可塑性エラストマー組成物
JP3185232B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2847317B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物およびポリカーボネート樹脂用耐衝撃性改良剤
JPH0238441A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2001011141A (ja) グラフト共重合体及びこれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JPH06157850A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物