JPH06306531A - 焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板及び表面処理鋼板 - Google Patents
焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板及び表面処理鋼板Info
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Abstract
的に添加し優れた焼付硬化性と加工性を有する加工用冷
延鋼板及び表面処理鋼板の提供を目的とする。 【構成】 所定成分の極低炭素鋼に、そのC量及びTi
とNbとの関係において所定量のSnを含有させた焼付硬
化性と加工性に優れた加工用冷延鋼板及び表面処理であ
る。
Description
どに使用するのに適した優れた焼付硬化性を有する加工
用冷延鋼板及び表面処理鋼板に関するものである。
に注目されており、大気中のCO2 濃度の上昇による地球
の温暖化が特に問題になっている。そこで、CO2 増加の
原因となる自動車の排気ガスを低減するため、車体の軽
量化により燃費の向上が進められている。その対策の一
つとして、自動車の外板パネルは薄肉化され、軽量化さ
れている。外板パネルに特に要求される性質は耐デント
性(鋼板のへこみにくさ)である。
下し、鋼板の降伏点が高くなるほど向上する。従って、
鋼板の薄肉化を図るためには降伏点を上げる必要があ
る。そこで、プレス成形時には軟質で成形しやすく、プ
レス後の塗装焼付工程で鋼中の固溶Cによるひずみ時効
で降伏点が上昇する性質、すなわち、焼付硬化性を有す
る焼付硬化型鋼板を外板パネルに用いれば、薄肉化して
も同等の耐デント性を維持しつつ、パネルの薄肉化が可
能である。
て特開昭63-171832 号公報では、低炭素アルミキルド鋼
にSnを添加する技術が開示されているが、r値(ランク
フオード値)が1.7未満と低く、過時効処理が不可欠
である。又特開平4-41658 号公報や特開平4-131357号公
報にSnを添加する技術が開示されているが、いずれもSn
が焼付硬化性を向上させることについて言及されてはい
ない。特開平4-41658号公報では、Sn添加量を多くして
いるため鋼板の脆化が問題となる。また特開平4-131357
号公報ではMoとBの複合添加が不可欠であるとしてお
り、r値が低い。
クラップの再利用が増大して行く事が予想され、Snが鋼
に不可避的に混入する事が考えられる。したがって、Sn
を積極的に添加し利用する技術が求められている。しか
し、従来Snは鋼板の伸びやr値を低下させるばかりか、
鋼板を脆化させるという問題が知られている。しかし、
本発明者らは良好な加工性を具備しつつ、Snの添加によ
って高い焼付硬化性を有する冷延鋼板及びこの冷延鋼板
に表面処理を行った表面処理鋼板を見いだし、本発明に
至った。
とTiを含有する極低炭素鋼に微量のSnを添加し、優れた
焼付硬化性が得られることであり、具体的には下記の構
成を有する。 (1)請求項1の発明は下記の成分組成(成分組成はwt
%である)を備えた焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板
である。 (a)C:0.001〜0.006%、Si:1%以下、M
n:2%以下、 P:0.1%以下、Sol.Al:
0.01〜0.08%、S:0.01%以下、N:0.
004%以下、Nb:0.005%以上とTi:0.005
%以上の一種あるいは二種を含有し、(b)下式(1) で
示されるC※が0〜0.0015%であり、 C※=C−(12/93)Nb−(12/48)Ti※ ……(1) ここで、Ti※=Ti−(48/14)N−(48/32)
S ただし、Ti※≦0の場合Ti※=0とし、(c)Snを2.
7C※+0.001≦Sn≦0.02%の範囲で含有し、
(d)残部がFe及び不可避的不純物からなる。
た成分組成に更に、Bが0.0002〜0.002%を
含有する焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板である。 (3)請求項3の発明は、請求項1又は2に記載した冷
延鋼板に表面処理をした焼付硬化性に優れた加工用表面
処理鋼板である。
る。 C:0.001〜0.006%とする。C は焼付硬化性を
得るために必要な元素であるが0.001%を下回ると
焼付硬化性が期待できないので下限を0.001%とす
る。また、0.006%を超えるとr値や延性が低下す
るため上限を0.006%とする。
鋼板の強度を向上するのに有効であるが多量に添加する
と鋼板の表面にスケール性欠陥を生じさせるので1%以
下とする。
するほか、鋼板の強度を上げるために有効であるため添
加するが、2%を超えると鋼板の成形性と表面性状が劣
化するため、上限を2%とする。
を上げるために最も有効な元素であるため添加するが、
多量に添加すると、鋼板の延性が劣化し、プレス成形時
に割れの原因となるため上限を0.1%とする。
化物を形成して鋼板の延性を劣化させるので、0.01
%以下とする。
は溶鋼の脱酸を行うため添加する。またNをAlN として
固定するため添加する。しかし、Alを過度に添加すると
鋼中の介在物が増加し、プレス成形性を損なう原因とな
る。また、Alが少なすぎるとNを十分に固定することが
できない。したがって、Sol.Alは0.01〜0.08%
に限定する。
様に焼付硬化性を得るのに有効であるが、常温では鋼中
の拡散速度がCより速く、材質の常温時効性の劣化が顕
著であるため、少なければ少ないほど好ましい。したが
って上記範囲とする。
2%の範囲で含有する。 ここで、C※=C−(12/93)Nb−(12/48)Ti※ ……(1) Ti※=Ti−(48/14)N−(48/32)Sであ
る。 但し、Ti※≦0の場合;Ti※=0とする。 Snは焼付硬化性を上げるために添加する。焼付硬化性を
高めるためには鋼中の固溶 Cを増加させればよいが、固
溶C が増加するとr 値が著しく低下するため、焼付硬化
性と高r値の両立は困難であった。
すれば加工性を損なわずに焼付硬化性を向上させること
ができる。以下その理由を述べる。C:0.0022
%、Si:0.07%、Mn:0.65%、Sol.Al:0.0
43%、P:0.034%、S:0.006%、 .
N:0.0018%、Nb:0.008%を含有し、Snを
0〜0.056%の範囲で含有する鋼を連続鋳造し、鋳
片を1200℃に加熱し、仕上厚み:3.6mm、仕上温
度:880℃で熱間圧延し、680℃で巻取り、この熱
延鋼板を酸洗後0.7mmに冷間圧延し、830℃に加熱
して焼鈍し、伸長率1.2%で調質圧延を行った。これ
らの冷延鋼板のBH(焼付硬化性)とrm( 平均ランクフォ
ード) 値を図1に示す。BHの測定にはJIS 5 号試験片を
用い、JIS G 3135附属書類にしたがって測定を行った。
0°のr値(それぞれr0 ,r45,r90とする)を測定
し、rm値=(r0 +2r45+r90)/4で算出した。BH
は微量のSnを添加することによって急激に上昇し、0.
02%まではSn量の増加に伴いBHは上昇するが0.02
%を超すと効果は飽和する。BHが上昇する理由は、極低
炭素鋼の粒界が極めて清浄であり、Cの析出場所となり
やすいが、Snを添加するとSnが粒界に偏析し、粒界にC
が析出しにくくなって固溶Cが増大することに起因する
と推定される。rm値はSnを0.02%まで添加してもほ
とんど劣化しないが、0.02%を超すと急激に低下す
る。
上限を0.02%とする。Snが焼付硬化性を上げる効果
は鋼中の固溶C量によって異なる。図2は下式(1) で表
されるC※を固溶C量の指標とし、種々のC※を有する
鋼板を830℃で焼鈍した時のΔBHをC※とSn量のマト
リクス上にプロットした結果である。ΔBHはSnを添加す
ることによって上昇したBH量である(ΔBH=BH(Sn添
加)−BH(Sn無添加))。
S, ただし、 Ti※≦0の場合;Ti※=0とする。 図2から10N/mm2 以上の焼付硬化性の向上を得るた
めには、2.7C※+0.001%以上のSnを添加する
必要がある。C※が増加するに伴い焼付硬化性を向上さ
せるのに必要なSn量が増加する原因は、C※の値が大き
くなるほどCが粒界に析出しようとする駆動力が高くな
り、より多くのSnが必要になるためと推定される。した
がって、焼付硬化性の観点からSnの下限を2.7C※+
0.001%とする。Snの効果はC※が0〜0.001
5%の範囲でのみ認められる。
してもCが粒界に析出するためBHは上がらない。またC
※が0%未満ではCがNbやTiと結合し炭化物となり、固
溶Cがなくなるため、Snを添加してもBHは上がらない。
したがって、Snによる焼付硬化性の向上を図るために、
NbおよびTiの添加量を限定し、C※を上記範囲とする必
要がある。
0.005%以上の一種あるいは二種を含有し、かつ、
0≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti※≦0.
0015%を満たす範囲に限定する。
熱延板の組織を細粒化して、r値を上げるために添加す
るが、いずれも0.005%未満では細粒化効果が期待
できないためである。また、これらの元素の上限は、上
式により限定される。
るため、必要に応じて添加する。しかし、その量が多過
ぎるとr値や延性が低下するので、その上限を0.00
2%とする。また、0.0002%未満ではその効果が
期待できないので、下限を0.0002%とする。な
お、鋼の強度が比較的低い鋼板にBを添加しても材質上
は何の障害もない。
にすれば、優れた焼付硬化性を有する冷延鋼板を得るこ
とができるが、さらに厳しい加工性が要求される場合に
は以下に述べる条件で鋼板を製造することが望ましい。
鋼の溶製を転炉あるいは電気炉のいずれで行っても、鋼
板の性能には何ら支障はない。鋳造方法は連続鋳造法、
造塊法のどちらでも良く、熱間圧延は通常の方法の他に
直送圧延、あるいは薄鋳片を直接圧延しても構わない。
延板の表層近傍の粒径が粗大化して、プレス成形性の指
標であるr値が劣化するので、Ar3 点以上が望ましい。
熱間圧延の巻取温度が低温すぎると、熱延板中に固溶N
や固溶Cが残留するほか、析出物が粗大化しないため、
冷間圧延後の再結晶焼鈍時に好ましい集合組織が形成さ
れないので560℃以上、好ましくは630℃以上が望
ましい。冷間圧延は焼鈍後の集合組織を発達させるた
め、冷間圧延率を70%以上行うのが望ましい。
ライン、及び、連続溶融亜鉛メッキラインのいずれで行
っても良いが、箱焼鈍では600℃以上、連続焼鈍(連
続溶融亜鉛メッキラインを含む)では750℃以上で焼
鈍することが望ましい。調質圧延はプレス成形時にスト
レッチャストレインが発生するのを防止し、材質の常温
時効劣化を抑制するため、0.8%以上の伸長率で行う
のが望ましいが、伸長率が3%を超えると降伏強度の上
昇や延性の低下など、材質劣化が著しいので3%以下が
望ましい。
て使用することにも適しており、溶融亜鉛めっき、合金
化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、電気亜鉛合金めっ
き、有機複合めっきなどの表面処理を施すと焼付硬化性
に優れた表面処理鋼板となる。
説明する。 実施例1 表1に示す成分組成の鋼を連続鋳造し、鋳片を1200
℃に加熱して熱間圧延し、仕上温度890℃で仕上厚み
3.2mmとし、660℃で巻取った。この熱延鋼板を酸
洗後、0.7mmまで冷間圧延して、連続焼鈍し、伸長率
1.3%で調質圧延した。表2に焼鈍温度および材質を
示す。表中のΔBHはSnを添加することにより上昇したBH
量である(ΔBH=BH(Sn添加)−BH(Sn無添加))。
については連続焼鈍のほかに、連続溶融亜鉛めっきライ
ンで焼鈍および合金化溶融亜鉛めっきを行った。めっき
条件は板温485℃で浴温470℃の溶融亜鉛めっき浴
に浸漬し、480℃で合金化処理を行った。調質圧延は
伸長率1.3%で行った。
密着性を示す。めっき密着性はドロービード試験により
めっき剥離性を測定して評価し、1〜5の5段階で評価
した(1:極めて良好〜5:不良)。上記の表から明ら
かなように、本発明の冷延鋼板はSnを添加することによ
りBHが11N/mm2 以上増加しており、BHが42N/mm
2 以上でかつrm値が1.8以上であり、優れた焼付硬化
性と優れた加工性を具備しており、合金化溶融亜鉛めっ
きの密着性も良好である。
優れた焼付硬化性と優れた加工性を具備した加工用冷延
鋼板及び表面処理鋼板を製造することができ、自動車の
外板などに使用するに適した鋼板を提供するものであ
る。
に成形性(rm値)との関係を示す図である。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の成分組成(成分組成はwt%であ
る)を備えた焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板。 (a)C:0.001〜0.006%、Si:1%以下、 Mn:2%以下、 P:0.1%以下、 Sol.Al:0.01〜0.08%、 S:0.01%以下、N:0.004%以下、 Nb:0.005%以上とTi:0.005%以上の一種あ
るいは二種を含有し、 (b)下式(1) で示されるC※が0〜0.0015%で
あり、 C※=C−(12/93)Nb−(12/48)Ti※ ……(1) ここで、Ti※=Ti−(48/14)N−(48/32)
S ただし、Ti※≦0の場合Ti※=0とし、 (c)Snを2.7C※+0.001≦Sn≦0.02%の
範囲で含有し、 (d)残部がFe及び不可避的不純物からなる。 - 【請求項2】 下記の成分組成(成分組成はwt%であ
る)を備えた焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板。 (a)C:0.001〜0.006%、Si:1%以下、 Mn:2%以下、 P:0.1%以下、 Sol.Al:0.01〜0.08%、S:0.01%以下、 N:0.004%以下、B:0.0002〜0.002
%、 Nb:0.005%以上とTi:0.005%以上の一種あ
るいは二種を含有し、 (b)下式(1) で示されるC※が0〜0.0015%で
あり、 C※=C−(12/93)Nb−(12/48)Ti※ ……(1) ここで、Ti※=Ti−(48/14)N−(48/32)
S ただし、Ti※≦0の場合Ti※=0とし、 (c)Snを2.7C※+0.001≦Sn≦0.02%の
範囲で含有し、 (d)残部がFe及び不可避的不純物からなる。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した冷延鋼
板に表面処理がなされている焼付硬化性に優れた加工用
表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9350293A JP2910497B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | 焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板及び表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9350293A JP2910497B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | 焼付硬化性に優れた加工用冷延鋼板及び表面処理鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06306531A true JPH06306531A (ja) | 1994-11-01 |
| JP2910497B2 JP2910497B2 (ja) | 1999-06-23 |
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ID=14084129
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| WO2021125644A1 (ko) | 2019-12-20 | 2021-06-24 | 주식회사 포스코 | 소부경화성 및 상온내시효성이 우수한 냉연강판 및 도금강판, 그리고 이들의 제조방법 |
| KR20210077973A (ko) | 2019-12-18 | 2021-06-28 | 주식회사 포스코 | 소부경화성 및 상온 내시효성이 우수한 냉연강판 및 그 제조방법 |
| KR20210079763A (ko) | 2019-12-20 | 2021-06-30 | 주식회사 포스코 | 소부경화성 및 상온내시효성이 우수한 냉연강판 및 도금강판, 그리고 이들의 제조방법 |
| KR20220040594A (ko) | 2020-09-24 | 2022-03-31 | 주식회사 포스코 | 소부경화성 및 상온 내시효성이 우수한 냉연강판, 도금강판 및 이들의 제조방법 |
| KR20230094273A (ko) | 2021-12-21 | 2023-06-28 | 주식회사 포스코 | 저온 소부경화성 및 상온내시효성이 우수한 냉연강판 및 도금강판, 그리고 이들의 제조방법 |
| WO2025127761A1 (ko) | 2023-12-15 | 2025-06-19 | 주식회사 포스코 | 강판 및 이의 제조방법 |
-
1993
- 1993-04-21 JP JP9350293A patent/JP2910497B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| KR20210077973A (ko) | 2019-12-18 | 2021-06-28 | 주식회사 포스코 | 소부경화성 및 상온 내시효성이 우수한 냉연강판 및 그 제조방법 |
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