JPH0630696A - 果実の殺菌処理方法 - Google Patents
果実の殺菌処理方法Info
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- JPH0630696A JPH0630696A JP21238692A JP21238692A JPH0630696A JP H0630696 A JPH0630696 A JP H0630696A JP 21238692 A JP21238692 A JP 21238692A JP 21238692 A JP21238692 A JP 21238692A JP H0630696 A JPH0630696 A JP H0630696A
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- fruits
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 果実の高圧殺菌処理方法であって、軟質果実
の食感や組織の劣化を防止し、新鮮な果実の嗜好性のあ
る食感、栄養成分、色調を維持することができる果実の
殺菌処理方法を提供すること。 【構成】 果実の組織中にカルシウム水溶液を浸透させ
る工程と、該果実をゲージ圧100〜500MPaにお
いて高圧処理をする工程からなる果実の殺菌処理方法で
ある。
の食感や組織の劣化を防止し、新鮮な果実の嗜好性のあ
る食感、栄養成分、色調を維持することができる果実の
殺菌処理方法を提供すること。 【構成】 果実の組織中にカルシウム水溶液を浸透させ
る工程と、該果実をゲージ圧100〜500MPaにお
いて高圧処理をする工程からなる果実の殺菌処理方法で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟質果実の品質を維持
したまま殺菌処理をする方法に関するものであり、詳し
くは、軟質果実類の食感を生食時と同等に維持し、かつ
風味や栄養成分を新鮮状態と同等に維持することができ
る、高圧殺菌処理による生鮮軟質果実の処理方法に関す
るものである。
したまま殺菌処理をする方法に関するものであり、詳し
くは、軟質果実類の食感を生食時と同等に維持し、かつ
風味や栄養成分を新鮮状態と同等に維持することができ
る、高圧殺菌処理による生鮮軟質果実の処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】酸性食品である果実類の殺菌は85℃、30
分の条件で処理され、加工食品として市販されている。
この条件で熱殺菌すると、果肉の軟らかい軟質果実では
ジャム状となるので、メロン、イチゴ等の軟質果実の食
感を味わうためには、新鮮な果実を食する以外に方法が
ないのが現状である。一方果実の新鮮さを示す果肉の色
調、栄養成分は熱殺菌で失われる。従って、果実の殺菌
加工食品では、その新鮮さを保持した製品は見あたらな
い。
分の条件で処理され、加工食品として市販されている。
この条件で熱殺菌すると、果肉の軟らかい軟質果実では
ジャム状となるので、メロン、イチゴ等の軟質果実の食
感を味わうためには、新鮮な果実を食する以外に方法が
ないのが現状である。一方果実の新鮮さを示す果肉の色
調、栄養成分は熱殺菌で失われる。従って、果実の殺菌
加工食品では、その新鮮さを保持した製品は見あたらな
い。
【0003】またレトルト食品において野菜類の組織を
保持する方法として、葉菜類加熱殺菌前に、カルシウム
を含有したスープ中で予備加熱する葉菜類レトルトスー
プの製造法(特願平2-190555号)が開示され、原料混合物
を加熱することなく超高圧処理によって得られる超高圧
処理ジャム(特開平3-219844)が開示されている。
保持する方法として、葉菜類加熱殺菌前に、カルシウム
を含有したスープ中で予備加熱する葉菜類レトルトスー
プの製造法(特願平2-190555号)が開示され、原料混合物
を加熱することなく超高圧処理によって得られる超高圧
処理ジャム(特開平3-219844)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高圧処理による果実類
の殺菌処理方法は、風味や栄養成分の点では熱殺菌に比
して損傷がないが、軟質果実類では組織が破壊され、新
鮮な食感は維持できず、品質は劣化する。また熱殺菌し
た場合には、軟質果実の組織は軟化し、かつ色調の劣化
や栄養成分の分解が起こり、新鮮な果実の食感と栄養、
色彩の美しさを得ることは不可能となる。
の殺菌処理方法は、風味や栄養成分の点では熱殺菌に比
して損傷がないが、軟質果実類では組織が破壊され、新
鮮な食感は維持できず、品質は劣化する。また熱殺菌し
た場合には、軟質果実の組織は軟化し、かつ色調の劣化
や栄養成分の分解が起こり、新鮮な果実の食感と栄養、
色彩の美しさを得ることは不可能となる。
【0005】さらにレトルト食品の殺菌工程において、
野菜類の食感の劣化を軽減する方法として、野菜組織内
のペクチンエステラーゼにより脱メチル化したペクチン
質に水溶性カルシウムを作用させ、組織を硬化させる方
法が開示されているが、このような手段は軟質果実の硬
化方法としては有効ではない。軟質果実であるメロン、
イチゴ等に水溶性カルシウムを作用させて60℃以上の熱
処理を行うと、軟質果実の組織は崩壊し、嗜好性のある
食感を全く消失する。
野菜類の食感の劣化を軽減する方法として、野菜組織内
のペクチンエステラーゼにより脱メチル化したペクチン
質に水溶性カルシウムを作用させ、組織を硬化させる方
法が開示されているが、このような手段は軟質果実の硬
化方法としては有効ではない。軟質果実であるメロン、
イチゴ等に水溶性カルシウムを作用させて60℃以上の熱
処理を行うと、軟質果実の組織は崩壊し、嗜好性のある
食感を全く消失する。
【0006】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、果実の高圧殺菌処理方法におい
て、軟質果実の食感や組織の劣化を防止し、新鮮な果実
の嗜好性のある食感、栄養成分、色調を維持することが
できる果実の殺菌処理方法を提供することである。
のであり、その目的は、果実の高圧殺菌処理方法におい
て、軟質果実の食感や組織の劣化を防止し、新鮮な果実
の嗜好性のある食感、栄養成分、色調を維持することが
できる果実の殺菌処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
上記の課題の解決について種々検討したところ、軟質果
実の組織中にカルシウム水溶液を浸透させた後に、高圧
処理をすることに着目した。
上記の課題の解決について種々検討したところ、軟質果
実の組織中にカルシウム水溶液を浸透させた後に、高圧
処理をすることに着目した。
【0008】即ち、本発明は上記の着想に基づくもので
あり、その要旨は、果実の組織中にカルシウム水溶液を
浸透させる工程と、該果実をゲージ圧100〜500M
Paにおいて高圧処理をする工程からなることを特徴と
する果実の殺菌処理方法である。
あり、その要旨は、果実の組織中にカルシウム水溶液を
浸透させる工程と、該果実をゲージ圧100〜500M
Paにおいて高圧処理をする工程からなることを特徴と
する果実の殺菌処理方法である。
【0009】本発明において処理対象となる果実は、10
0℃以下の熱処理によって組織が崩壊して食感が劣化
し、かつ嗜好性が低下する果実であって、メロン、イチ
ゴ、ピーチ等のいわゆる軟質果実である。そして軟質果
実の組織中に浸透させるカルシウム水溶液は、乳酸カル
シウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウムの水溶液を用
いる。このカルシウム水溶液は、果実の組織を硬化させ
るために使用するものであるが、その水溶液のカルシウ
ム濃度は、0.05〜0.50重量%のものが好ましい。0.05重
量%未満では、軟質果実の組織硬化の効果が所望の値と
ならないからであり、一方、0.50重量%を超える濃度で
は、カルシウム水溶液特有の味が軟質果実の内部に残る
ので、果実特有の嗜好性の良い味が損なわれるからであ
る。
0℃以下の熱処理によって組織が崩壊して食感が劣化
し、かつ嗜好性が低下する果実であって、メロン、イチ
ゴ、ピーチ等のいわゆる軟質果実である。そして軟質果
実の組織中に浸透させるカルシウム水溶液は、乳酸カル
シウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウムの水溶液を用
いる。このカルシウム水溶液は、果実の組織を硬化させ
るために使用するものであるが、その水溶液のカルシウ
ム濃度は、0.05〜0.50重量%のものが好ましい。0.05重
量%未満では、軟質果実の組織硬化の効果が所望の値と
ならないからであり、一方、0.50重量%を超える濃度で
は、カルシウム水溶液特有の味が軟質果実の内部に残る
ので、果実特有の嗜好性の良い味が損なわれるからであ
る。
【0010】つぎに、果実の組織中にカルシウム水溶液
を浸透させる方法は、メロン、スイカ等の瓜類の場合
は、上記の濃度0.05〜0.50重量%のカルシウム水溶液に
浸漬する方法による。そしてこの浸漬した状態のまま、
または10〜20分間浸漬した後にその果実を取り出して、
さらに糖液に入れた状態で次工程の高圧処理を行う。一
方、イチゴ、ラスベリー等のベリー類の場合は、真空状
態でカルシウム水溶液を果実の組織内に浸透させる真空
置換処理をした後に、次工程の高圧処理をすることによ
って、、軟質果実の組織を強化することができる。
を浸透させる方法は、メロン、スイカ等の瓜類の場合
は、上記の濃度0.05〜0.50重量%のカルシウム水溶液に
浸漬する方法による。そしてこの浸漬した状態のまま、
または10〜20分間浸漬した後にその果実を取り出して、
さらに糖液に入れた状態で次工程の高圧処理を行う。一
方、イチゴ、ラスベリー等のベリー類の場合は、真空状
態でカルシウム水溶液を果実の組織内に浸透させる真空
置換処理をした後に、次工程の高圧処理をすることによ
って、、軟質果実の組織を強化することができる。
【0011】上記の、真空下で果実組織内部へカルシウ
ム水溶液を浸透させる真空置換方法は、ベリー類の軟質
果実を予めカルシウム水溶液を満たした容器内に投入し
て、これを真空容器内に移し、その真空容器内を絶対圧
0.01MPa以下の真空度にした状態で5分間保持する。
つぎに真空容器内を大気圧に戻した後、そのベリー類の
軟質果実を取り出して真空置換を完了する。真空置換処
理をした果実は、そのままの状態またはカルシウム水溶
液を分離して、別途糖液に入れた状態で次工程の高圧処
理をする。
ム水溶液を浸透させる真空置換方法は、ベリー類の軟質
果実を予めカルシウム水溶液を満たした容器内に投入し
て、これを真空容器内に移し、その真空容器内を絶対圧
0.01MPa以下の真空度にした状態で5分間保持する。
つぎに真空容器内を大気圧に戻した後、そのベリー類の
軟質果実を取り出して真空置換を完了する。真空置換処
理をした果実は、そのままの状態またはカルシウム水溶
液を分離して、別途糖液に入れた状態で次工程の高圧処
理をする。
【0012】そして軟質果実の浸漬に用いるカルシウム
水溶液の温度は、0〜45℃の範囲が好ましい。0℃未満で
は軟質果実の組織が凍結するので、果実の組織内部にカ
ルシウム水溶液を浸透させることが難しいからである。
また、45℃を超える温度では、軟質果実の組織を強化す
る前に、その果実組織の軟弱化が起こるので好ましくな
い。
水溶液の温度は、0〜45℃の範囲が好ましい。0℃未満で
は軟質果実の組織が凍結するので、果実の組織内部にカ
ルシウム水溶液を浸透させることが難しいからである。
また、45℃を超える温度では、軟質果実の組織を強化す
る前に、その果実組織の軟弱化が起こるので好ましくな
い。
【0013】本発明における軟質果実の高圧処理の方法
は、高圧処理装置として、例えば光高圧機器(株)製の高
圧試験機MS-1を使用する。そして、上記の方法でカルシ
ウム水溶液を浸透せしめた軟質果実を、柔軟性のあるプ
ラスチック容器内にカルシウム水溶液または適度な糖液
とともに入れて密封し、これを前記の高圧装置容器内に
入れ、高圧処理をする。ここで本発明の処理方法に準拠
して、処理対象物、カルシウム水溶液の濃度、処理温
度、高圧処理の圧力等の条件を変えて試験をし、その結
果物について、切断応力、生菌数、嗜好評価等を測定し
た結果を表1に示す。この試験において高圧処理装置は
上記の装置を使用し、切断応力は試料を1cm角に裁断
し、不動工業(株)製レオメーターNRM-2010J−CWを使用
して、試料を厚さ1mmの刃先が平な切断刃に受ける応
力を測定した。また生菌数は希釈平板培養法により測定
した。そして嗜好評価は、25名の専門パネルにより5点
を満点とする5段階評価方法で実施した。また、イチ
ゴ、ピーチは、絶対圧0.01MPaの真空下で5分間、真
空置換した試料について試験した。
は、高圧処理装置として、例えば光高圧機器(株)製の高
圧試験機MS-1を使用する。そして、上記の方法でカルシ
ウム水溶液を浸透せしめた軟質果実を、柔軟性のあるプ
ラスチック容器内にカルシウム水溶液または適度な糖液
とともに入れて密封し、これを前記の高圧装置容器内に
入れ、高圧処理をする。ここで本発明の処理方法に準拠
して、処理対象物、カルシウム水溶液の濃度、処理温
度、高圧処理の圧力等の条件を変えて試験をし、その結
果物について、切断応力、生菌数、嗜好評価等を測定し
た結果を表1に示す。この試験において高圧処理装置は
上記の装置を使用し、切断応力は試料を1cm角に裁断
し、不動工業(株)製レオメーターNRM-2010J−CWを使用
して、試料を厚さ1mmの刃先が平な切断刃に受ける応
力を測定した。また生菌数は希釈平板培養法により測定
した。そして嗜好評価は、25名の専門パネルにより5点
を満点とする5段階評価方法で実施した。また、イチ
ゴ、ピーチは、絶対圧0.01MPaの真空下で5分間、真
空置換した試料について試験した。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示す試験の結果によれば、カルシウ
ム水溶液の濃度が0重量%で、ゲージ圧300MPa以上
の高圧処理を行った場合、いずれの軟質果実も生菌数は
0個/グラムとなるが、テクスチャーが損傷して切断応
力が著しく低下するので好ましい状態ではない。従っ
て、嗜好評価は低い値となった。一方、0.05重量%以上
0.50重量%以下のカルシウム水溶液に浸漬、または真空
置換処理をした後、高圧処理をした軟質果実のテクスチ
ャーは、新鮮軟質果実と大差なく、かつ殺菌されている
ことが明かである。
ム水溶液の濃度が0重量%で、ゲージ圧300MPa以上
の高圧処理を行った場合、いずれの軟質果実も生菌数は
0個/グラムとなるが、テクスチャーが損傷して切断応
力が著しく低下するので好ましい状態ではない。従っ
て、嗜好評価は低い値となった。一方、0.05重量%以上
0.50重量%以下のカルシウム水溶液に浸漬、または真空
置換処理をした後、高圧処理をした軟質果実のテクスチ
ャーは、新鮮軟質果実と大差なく、かつ殺菌されている
ことが明かである。
【0016】さらに表1から明かなように、軟質果実の
組織を強化するためには、100MPa(以下ゲージ圧とし
て示す)以上500MPa以下の範囲が必要である。100M
Pa未満では、カルシウム分の軟質果実に対する作用が
不十分で、組織強化が図れないからである。一方、500
MPaを超える高圧をかけることによっても、軟質果実
の組織を強化することができるが、高圧装置の耐圧性を
上げる必要があり、装置費用が増大するので実用的では
ない。そして、300MPa未満では殺菌が不十分となる
ので好ましくない。従って、高圧処理の圧力は300MP
a以上で500MPa以下にすることが好ましい。
組織を強化するためには、100MPa(以下ゲージ圧とし
て示す)以上500MPa以下の範囲が必要である。100M
Pa未満では、カルシウム分の軟質果実に対する作用が
不十分で、組織強化が図れないからである。一方、500
MPaを超える高圧をかけることによっても、軟質果実
の組織を強化することができるが、高圧装置の耐圧性を
上げる必要があり、装置費用が増大するので実用的では
ない。そして、300MPa未満では殺菌が不十分となる
ので好ましくない。従って、高圧処理の圧力は300MP
a以上で500MPa以下にすることが好ましい。
【0017】つぎに高圧処理の保持時間は、5分以上で
あれば殺菌が十分に達成される。一方5分未満では、高
圧容器内部の温度が安定しないので、再現性の良い結果
が得られない。そして高圧処理の際の温度は、0〜45℃
の範囲が好ましい。0℃未満の温度では軟質果実の組織
に対するカルシウムの作用が不十分であり、かつ高圧装
置に冷却装置を装着する必要があるので、高価なものと
なり実用的ではない。一方、45℃を超える高圧処理温度
では、軟質果実の組織強化は可能であるが香味、色調の
劣化があり好ましくない。
あれば殺菌が十分に達成される。一方5分未満では、高
圧容器内部の温度が安定しないので、再現性の良い結果
が得られない。そして高圧処理の際の温度は、0〜45℃
の範囲が好ましい。0℃未満の温度では軟質果実の組織
に対するカルシウムの作用が不十分であり、かつ高圧装
置に冷却装置を装着する必要があるので、高価なものと
なり実用的ではない。一方、45℃を超える高圧処理温度
では、軟質果実の組織強化は可能であるが香味、色調の
劣化があり好ましくない。
【0018】上記のように、本発明によればカルシウム
水溶液を軟質果実の組織中に浸透させた後、柔軟性のあ
るプラスチック容器内にカルシウム水溶液と共に、また
は真空置換した軟質果実をカルシウム水溶液から取り出
し、カルシウムを含まない糖液に投入した後、上記のプ
ラスチック容器に封入し、高圧処理を行うことによっ
て、軟質果実のテクスチャーを損傷せずに、かつ香味の
優れた製品を得ることができる非加熱、高圧殺菌処理方
法を提供することができる。また本発明によって得られ
る、新鮮な食感を有しかつ殺菌状態の軟質果実は、無菌
状態で可食性クリーム、ゼリー類と組み合せることによ
って、無菌包装フルーツデザート食品に応用することが
できる。
水溶液を軟質果実の組織中に浸透させた後、柔軟性のあ
るプラスチック容器内にカルシウム水溶液と共に、また
は真空置換した軟質果実をカルシウム水溶液から取り出
し、カルシウムを含まない糖液に投入した後、上記のプ
ラスチック容器に封入し、高圧処理を行うことによっ
て、軟質果実のテクスチャーを損傷せずに、かつ香味の
優れた製品を得ることができる非加熱、高圧殺菌処理方
法を提供することができる。また本発明によって得られ
る、新鮮な食感を有しかつ殺菌状態の軟質果実は、無菌
状態で可食性クリーム、ゼリー類と組み合せることによ
って、無菌包装フルーツデザート食品に応用することが
できる。
【0019】
【実施例】以下実施例に基いて本発明を説明する。 実施例1.メロンの種部を取り除いた可食部を2cm角
にカットした後、これを濃度0.50重量%の塩化カルシウ
ム水溶液に25℃で30分間浸漬した後、この浸漬メロンを
塩化カルシウム水溶液と共にプラスチック容器に入れ、
この容器をシールして密封し、この密封したプラスチッ
ク容器を常温下で、光高圧機器(株)製の高圧試験機MS-1
に入れ、300MPaまで昇圧し、10分間その圧力を保持
した後、除圧してメロンを取り出した。
にカットした後、これを濃度0.50重量%の塩化カルシウ
ム水溶液に25℃で30分間浸漬した後、この浸漬メロンを
塩化カルシウム水溶液と共にプラスチック容器に入れ、
この容器をシールして密封し、この密封したプラスチッ
ク容器を常温下で、光高圧機器(株)製の高圧試験機MS-1
に入れ、300MPaまで昇圧し、10分間その圧力を保持
した後、除圧してメロンを取り出した。
【0020】この高圧処理メロンのテクスチャーを、不
動工業(株)製レオメーターNRM-2010J-CWを使用して、1
cm角に裁断した高圧処理メロン試料を、1mm厚みの
刃先が平らな切断刃を用いて、6cm/分で切断した際
の切断応力を測定したところ、4.0Nであった。この
値は、未処理のメロンの切断応力3.0Nと同等または
それ以上のテクスチャーを有するものである。そして、
この高圧処理メロンの嗜好性を、25名の専門パネラーに
より満点を5点とする5段階評価法で、評価したとこ
ろ、未処理品と同等の5点と評価され、全く嗜好性の差
を認めなかった。また、この高圧処理メロンの生菌数を
測定したところ、生菌は存在しなかった。
動工業(株)製レオメーターNRM-2010J-CWを使用して、1
cm角に裁断した高圧処理メロン試料を、1mm厚みの
刃先が平らな切断刃を用いて、6cm/分で切断した際
の切断応力を測定したところ、4.0Nであった。この
値は、未処理のメロンの切断応力3.0Nと同等または
それ以上のテクスチャーを有するものである。そして、
この高圧処理メロンの嗜好性を、25名の専門パネラーに
より満点を5点とする5段階評価法で、評価したとこ
ろ、未処理品と同等の5点と評価され、全く嗜好性の差
を認めなかった。また、この高圧処理メロンの生菌数を
測定したところ、生菌は存在しなかった。
【0021】実施例2.イチゴを二等分し、濃度0.20重
量%の塩化カルシウム水溶液中に入れ、これを直ちに真
空容器に移し、5分間25℃絶対圧0.01MPaの真空を保
持した後、真空容器内を大気圧に戻し、真空置換処理を
行った。つぎにこの真空置換処理をしたイチゴを、塩化
カルシウム水溶液から取り出し、このイチゴを10重量%
の砂糖溶液と共にプラスチック容器に入れ、これを密封
した後、この密封したプラスチック容器を常温下で、光
高圧機器(株)製の高圧試験器MS-1に入れ、400MPaま
で昇圧し、10分間その圧力を保持した後、除圧してイチ
ゴを取り出した。
量%の塩化カルシウム水溶液中に入れ、これを直ちに真
空容器に移し、5分間25℃絶対圧0.01MPaの真空を保
持した後、真空容器内を大気圧に戻し、真空置換処理を
行った。つぎにこの真空置換処理をしたイチゴを、塩化
カルシウム水溶液から取り出し、このイチゴを10重量%
の砂糖溶液と共にプラスチック容器に入れ、これを密封
した後、この密封したプラスチック容器を常温下で、光
高圧機器(株)製の高圧試験器MS-1に入れ、400MPaま
で昇圧し、10分間その圧力を保持した後、除圧してイチ
ゴを取り出した。
【0022】この高圧処理をしたイチゴのテクスチャー
を、不動工業(株)製レオメーターNRM-2010J-CWを使用し
て、実施例1と同様の方法で切断応力を測定したとこ
ろ、3.0Nであった。この値は、未処理のイチゴの切
断応力3.5Nと同等であり、香味の点でも差を認めな
かった。そしてこの高圧処理イチゴの嗜好性を、25名の
専門パネラーにより満点を5点とする5段階評価法で評
価したところ、未処理品と同等の4.4点と評価され、
全く嗜好性の差を認めなかった。また、この高圧処理イ
チゴの生菌数を測定したところ、生菌は存在せず無菌状
態であった
を、不動工業(株)製レオメーターNRM-2010J-CWを使用し
て、実施例1と同様の方法で切断応力を測定したとこ
ろ、3.0Nであった。この値は、未処理のイチゴの切
断応力3.5Nと同等であり、香味の点でも差を認めな
かった。そしてこの高圧処理イチゴの嗜好性を、25名の
専門パネラーにより満点を5点とする5段階評価法で評
価したところ、未処理品と同等の4.4点と評価され、
全く嗜好性の差を認めなかった。また、この高圧処理イ
チゴの生菌数を測定したところ、生菌は存在せず無菌状
態であった
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、果実の組織中にカルシ
ウム水溶液を浸透させ、該果実に高圧処理を施すという
簡単な操作により、生菌の存在しない無菌状態の製品を
得ることができ、軟質果実としての食感や組織の劣化を
防止し、新鮮な果実の嗜好性のある食感、栄養成分、色
調を維持することができる。即ち、軟質果実に高圧処理
を施しても組織が軟化したり破壊されることがなく、新
鮮な食感を維持することができ、かつ色調や栄養成分が
分解するなどの品質の劣化を来すことがない。そして、
新鮮な果実の食感と栄養、色彩の美しさを維持すること
ができるのである。
ウム水溶液を浸透させ、該果実に高圧処理を施すという
簡単な操作により、生菌の存在しない無菌状態の製品を
得ることができ、軟質果実としての食感や組織の劣化を
防止し、新鮮な果実の嗜好性のある食感、栄養成分、色
調を維持することができる。即ち、軟質果実に高圧処理
を施しても組織が軟化したり破壊されることがなく、新
鮮な食感を維持することができ、かつ色調や栄養成分が
分解するなどの品質の劣化を来すことがない。そして、
新鮮な果実の食感と栄養、色彩の美しさを維持すること
ができるのである。
Claims (3)
- 【請求項1】 果実の組織中にカルシウム水溶液を浸透
させる工程と、該果実をゲージ圧100〜500MPa
において高圧処理をする工程からなることを特徴とする
果実の殺菌処理方法。 - 【請求項2】 カルシウム水溶液を浸透させる方法が、
濃度0.05〜0.50重量%のカルシウム水溶液中に
果実を浸漬する方法、濃度0.05〜0.50重量%の
カルシウム水溶液中に果実を浸漬しながら、絶対圧0.
01MPa以下で真空置換する方法のいずれかである請
求項1に記載の果実の殺菌処理方法。 - 【請求項3】 温度0〜45℃において、カルシウム水
溶液を浸透させる処理と高圧処理をする請求項1、2に
記載の果実の殺菌処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21238692A JP3130379B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 果実の殺菌処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5593714A (en) * | 1994-12-06 | 1997-01-14 | Hirsch; Gerald P. | Method of pressure preservation of food products |
| EP0777968A1 (fr) * | 1995-12-07 | 1997-06-11 | Societe Des Produits Nestle S.A. | Conservation de fruits |
| US6033701A (en) * | 1994-12-06 | 2000-03-07 | Hirsch; Gerald Phillip | Hydraulic pressure sterilization and preservation of foodstuff and feedstuff |
| WO2000035294A1 (en) * | 1998-12-18 | 2000-06-22 | Basic Vegetable Products, L.P. | A method for sterilizing fresh products |
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-
1992
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2020043774A (ja) * | 2018-09-14 | 2020-03-26 | サントリーホールディングス株式会社 | 高圧処理した食材を含有する飲料 |
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