JPH0630758A - 熟成されたアルコール飲料 - Google Patents

熟成されたアルコール飲料

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JPH0630758A
JPH0630758A JP19203592A JP19203592A JPH0630758A JP H0630758 A JPH0630758 A JP H0630758A JP 19203592 A JP19203592 A JP 19203592A JP 19203592 A JP19203592 A JP 19203592A JP H0630758 A JPH0630758 A JP H0630758A
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alcoholic beverage
alcohol
raw
additive
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Kenichi Matsui
健一 松井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 予め磁力線を照射させていてもよい水を粘土
分を実質的に含んでいない黒曜石、真珠岩などの天然ガ
ラスの粉砕物に接触させ、得られた処理水を原料アルコ
ールおよび/または原酒の希釈用水として、アルコール
飲料の副原料および/または添加剤の溶解用水として使
用することを特徴とする焼酎、スピリッツ、リキュー
ル、清酒、合成清酒、雑酒などの熟成されたアルコール
飲料。 【効果】 本発明のアルコール飲料は熟成期間を特に設
けることなく、短期にまろやかで熟成された製品として
市場に提供でき、熟成期間の短縮化による製造コストの
軽減を計れるだけでなく、品質の向上も計ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熟成されたアルコール飲
料に関する。
【0002】
【従来の技術】酒税法で分類されているアルコール飲料
のうち、焼酎、スピリッツ、リキュール、合成清酒およ
び雑酒は、廃糖蜜などの糖質原料としてアルコール醗酵
させた後、連続蒸留精製した原料アルコールを水で希釈
し、これに、所望のアルコール飲料を得るために、必要
に応じて、副原料、各種の添加剤を加えて製造される。
また、清酒は、原酒、例えばアルコール濃度20容量%
前後の原酒を割水して製造されることがある。
【0003】このようなアルコール飲料は、通常、原料
アルコールまたは原酒を希釈するか、あるいは原料アル
コールの水溶液に適宜量の水溶性の添加剤が溶解してい
るものであり、これらは年月を経るにつれて味が次第に
まろやかになるという熟成効果が知られている。この熟
成という変化は、必ずしも成分の化学変化だけではな
く、むしろ化学変化が検知されないにもかかわらず、味
が変化している場合がある。
【0004】従来、アルコール飲料を物理化学的に処理
して熟成あるいは改質したアルコール飲料を製造する方
法としては、例えば、 (1)酒類をセラミックと接触させて酒類を改質する方
法(特開昭48−26988号、特開昭63−1227
3号) (2)酒類をノズルから噴射させ、発生する気泡により
超音波を発生して酒類を熟成させる方法(特開昭48−
77096号) (3)酒類を天然または合成ゼオライトで濾過補集して
酒類を改質、熟成する方法(特開昭49−125592
号) (4)アルコール飲料を超音波処理することにより成熟
したアルコール飲料を製造する方法(特開昭54−11
9098号) (5)仕込水を真珠岩塊粒に常温で約1日浸漬した後、
浸漬水中の鉄分濃度を0.01〜0.02ppmになる
よう濾過し、これを仕込用水として使用する酒類を製造
する方法(特開昭58−116672号) (6)酒類を静電誘導下または磁気誘導下に置き、酒類
の水和を促進して酒類を熟成する方法(特開昭61−4
0782号) (7)磁力線を利用して熟成あるいは改質したアルコー
ル飲料を製造する方法(特開昭62−96080号、特
開平1−148175号) などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、先行
文献(5)による方法は、清酒の製造に使用する仕込水
を真珠岩塊粒に常温で約1日浸漬して、仕込水と真珠岩
塊粒の化学組成物との化学的反応により仕込水の化学組
成を変化させ、例えばアンモニア性窒素、亜硝酸性窒
素、塩素、シアン、カドミウム等の有害物、臭気を減少
させ、pHを7.2程度に中性化する目的で処理するも
のであり、得られた水を酒類の仕込水として使用するも
のであるから、原料アルコールまたは原酒を水で希釈す
るか、あるいは水で希釈した原料アルコールと副原料お
よび/または添加剤を混合、溶解して短期に熟成したア
ルコール飲料を製造する目的で製造されるものではな
い。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者は、原料アルコ
ールまたは原酒を希釈するか、あるいは水で希釈した原
料アルコールと副原料および/または添加剤を混合、溶
解して短期に熟成したアルコール飲料を安価に製造する
方法について鋭意研究を続けた結果、原料アルコールま
たは原酒を粘土分を実質的に含んでいない天然ガラスの
粉砕物に接触させた処理水で希釈すると、希釈した原料
アルコールまたは原酒は約30分で味が明確にまろやか
になることを確認した。この事実に基づいて本発明を完
成するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明は、粘土分を実質的に含
んでいない天然ガラスの粉砕物に接触させた処理水を原
料アルコールまたは原酒の希釈用水として使用すること
を特徴とする熟成されたアルコール飲料を提供するもの
である。また、本発明は、予め磁力線を照射しておいた
原水を粘土分を実質的に含んでいない天然ガラスの粉砕
物に接触させた処理水を原料アルコールまたは原酒の希
釈用水として使用することを特徴とする熟成されたアル
コール飲料を提供するものである。
【0008】さらにまた、本発明は、予め磁力線を照射
しておいてもよい原水を粘土分を実質的に含んでいない
天然ガラスの粉砕物に接触させた処理水で希釈した原料
アルコールと副原料および/または添加剤を混合する工
程において、該副原料および/または添加剤の溶解用水
に該処理水を使用することを特徴とするアルコール飲料
を提供するものである。
【0009】本発明で使用される天然ガラスは、地中の
マグマが地表近くに噴出し、急冷されて結晶化されずに
ガラス状態のまま固化してできたものであり、岩石学で
は黒曜岩、真珠岩、松脂岩およびその他に分類される。
また、一般的には、黒曜石、麦飯岩、太陽岩、日光岩な
どとしても知られている。しかしながら、本発明におい
ては、天然ガラスに僅かな粘土分が含まれていても、官
能検査でそれと判る味がするので、味覚への悪影響がな
いものを選ぶ必要がある。従って、天然ガラスを粘土分
を実質的に含まないよう洗浄除去し、また、必要に応じ
て濾過するとよい。特に、粘土分を含まない部分を選び
易い黒曜石を使用するのが好ましい。
【0010】黒曜石は、我が国では長野県和田峠や北海
道奥尻島などに産出する。産出された白っぽい粉状物が
付着していない塊を選び、それを粉砕するとよい。それ
でもなお表面に付着している粘土分を除去するために、
粉砕前に水洗するのがよい。また、岩石の内部の亀裂部
分に入り込んでいる僅かな粘土分が粉砕後に表面に現れ
てくるので、粉砕後に熱水処理し、室温で水洗を繰り返
すのがよい。さらに弱アルカリと弱酸で繰り返し洗浄し
てから、水洗を行うのもよい。水洗中の水に僅かでも濁
りが見えるような場合では、味覚的に鋭敏に感知される
ので、濁りが肉眼的に感知されなくなるまで水洗を行う
のが好ましい。
【0011】上記の粉砕物からは成分の溶出が認められ
ないので、一度充分に洗浄しておけば、無限に近く繰り
返し使用が可能である。従って、最初に徹底した洗浄を
行っておけばよい。該天然ガラスの粉砕物の大きさは特
に限定されないが、通常は2〜7mm程度の大きさが使
い易い。また、30〜50mm程度の塊を粗く表面研磨
したものでもよい。
【0012】該天然ガラスの粉砕物に水を接触させる条
件は、常温で20分程度以上で十分である。水温を上げ
れば処理時間が短縮されるとしても、温度を上げること
は経済的に不利であり、高温のままアルコール飲料を製
造することは好ましくない。一般的には常温付近であ
り、場合により冷却した水を使用してもよい。十分に洗
浄された該天然ガラスの粉砕物から水に溶出される成分
は実質的に検出されない。従って、該粉砕物は無限に近
く繰り返し使用が可能である。しかしながら、長期間使
用していると、原水からの汚れが該粉砕物に沈着する可
能性があるので、その場合には、例えば、非イオン活性
などを用いて洗浄すればよい。また。消毒を兼ねて時々
日光に当てるとよい。通常は、該天然ガラスの粉砕物を
タンクに入れて、その下からオーバーフローした水をフ
ィルターなどを通した水を希釈用水として利用する。ま
た、該粉砕物をカラムに詰めてその中を通してもよい。
【0013】本発明においては、該天然ガラスの粉砕物
に接触させる水は、特に限定されることはなく、醸造業
界で常用されている通常の地下水、河川水あるいは水道
水が挙げられる。有害な成分や酒造用として好ましくな
い成分を除去する場合には、水質にバラツキが出て、本
発明における処理水の効果にバラツキが生じる恐れがあ
る。
【0014】上記のような恐れがある場合には、水分子
のもつ双極子特性を利用して、予め原水に磁力線を照射
しておくのがよい。このように一旦磁力線を照射を行っ
ておけば、該天然ガラスの粉砕物に接触する前の原水の
初期条件を整えておくことができ、照射処理により、水
源の違いや取水季節の違いがなくなり、その後の天然ガ
ラスで処理された水は、常に安定した酒質のアルコール
飲料を造り出すことが可能である。
【0015】磁力線の強度および照射時間には特に制約
はないが、例えば、通水パイプに磁力線発生装置を組み
込んでおき、そこに原水を通せばよい。本発明で定義さ
れるアルコール飲料としては、酒税法で分類されている
アルコール飲料のうち、焼酎、スピリッツ、リキュー
ル、清酒、合成清酒および雑酒が挙げられる。
【0016】上記のアルコール飲料のうち、焼酎および
スピリッツは、基本的には基本的には原料アルコール水
溶液または原酒を水で希釈したものであり、清酒は、基
本的には原酒を水で希釈したものであり、リキュール、
合成清酒および雑酒は原料アルコール水溶液または原酒
と副原料および/または添加剤を混合、調製したもので
ある。
【0017】上記の原料アルコールとは廃糖蜜などの糖
質を原料としてエタノール醗酵させた後、連続精製蒸留
した95%エタノールを意味する。また、原料アルコー
ル水溶液とは原料アルコールを水で希釈したものをいう
が、通常は46%原料アルコール水溶液が挙げられる。
本発明においては、原料アルコールを前記処理水で希釈
されたものである。
【0018】本発明の熟成されたアルコール飲料は、例
えば、次のようにして製造される。焼酎は、通常、原料
アルコール水溶液または副原料である焼酎原液を適宜の
アルコール含量になるよう水で希釈して製造される。原
料アルコール水溶液を用いた場合は、甲類焼酎と分類さ
れ、甘薯、麦、米、そば、馬鈴薯、黒糖などを原料とし
て製造した焼酎原液を用いた場合は乙類焼酎と分類され
る。本発明においては、前記処理水で希釈すればよい。
【0019】スピリッツは、酒税法ではウイスキー、ブ
ランデーおよび焼酎を除く蒸留酒を指し、ラム、ジン、
ウオッカなど、いわゆるホワイトリカーをいう。通常、
副原料であるラム原酒、原料ジン、原料ウオッカなどの
原酒を原料アルコール水溶液で希釈し、適宜のアルコー
ル含量になるように水で希釈することにより製造される
ものである。本発明においては、原料アルコールから原
料アルコール水溶液への希釈だけでなく、副原料を原料
アルコール水溶液で希釈した溶液の希釈を前記処理水で
行えばよい。
【0020】清酒は、酒税法では種々定義されている
が、本発明における清酒は、原酒を水で希釈した清酒で
ある。本発明においては、前記処理水で希釈すればよ
い。リキュールは、酒税法では酒類と糖類その他の物品
を原料とした酒類でエキス分2度以上のものと定義づけ
ている。通常、植物などを原料アルコールで抽出した抽
出物、果汁などの副原料、調味料(乳酸、クエン酸、コ
ハク酸、リンゴ酸などの酸味料、グルタミン酸ナトリウ
ム、アデニル酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、食
塩などの調味料)、糖類(粉飴、砂糖、グルコースなど
の甘味料)、香料、色素などの添加剤を原料アルコール
水溶液に添加、調製し、適宜のアルコール含量となるよ
う水で希釈することにより製造されるものである。
【0021】上記の製造においては、原料アルコールか
ら原料アルコール水溶液への希釈だけでなく、添加、調
製した溶液の希釈、該添加剤の希釈を前記処理水で行え
ばよい。該添加剤が糖質である場合、その合計重量の2
倍重量以上、好ましくは4倍重量以上の前記処理水で溶
解するのがよい。また、該添加剤が調味料である場合、
その合計重量の15倍重量以上、好ましくは30倍重量
以上の該処理水で溶解するのがよい。
【0022】合成清酒は、通常、副原料である香味液に
原料アルコール水溶液、酸味料、調味料、甘味料などの
添加剤を添加、調製し、アルコール含量15〜16%程
度に水で希釈することにより製造される。上記の製造に
おいては、原料アルコールから原料アルコール水溶液へ
の希釈だけでなく、香味液の希釈、添加剤の希釈を前記
処理水で行えばよい。該添加剤が糖質である場合、その
合計重量の2倍重量以上、好ましくは4倍重量以上の前
記処理水で溶解するのがよい。また。該添加剤が調味料
である場合、その合計重量の15倍重量以上、好ましく
は30倍重量以上の該処理水で溶解するのがよい。
【0023】雑酒は、酒税法ではいずれにも分類されな
い酒類であり、一概にその調製法を限定することはでき
ないが、要は、水で希釈する場合、希釈用水として前記
処理水を使用して調製すればよい。原料アルコール水溶
液に副原料および/または添加剤を添加、調製する従来
の方法では、見掛け上は溶解したように見えるが、製品
に仕上げた後の味はアルコール臭が強く、熟成に長い期
間を有する。
【0024】これに対し、本発明で定義される処理水で
調製すると、水で希釈後の製品の味がアルコール臭が著
しく減少して、本発明によらない通常の方法で製造した
製品では長期間熟成しても到達しえない高度に熟成され
た一層まるやかなアルコール飲料が得られる。添加剤と
して調味料や糖類を使用しても、前記で示されるように
処理水で希釈しれも、調製後、約30分で味がまろやか
になり、比較的少量の糖類の添加でも所定の甘味を出す
ことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、これにより本発明を限定されるものではな
い。
【0026】
【実施例1】 焼酎の製造 約5mmの大きさに粉砕した和田峠産の黒曜石10kg
を米を研ぐ要領で常温の水道水で20回水洗し、これを
沸騰水中で10分間処理した。これをさらに20回水洗
し、風乾した。この粉砕物を2個の50L容ステンレス
容器に5kgづつ入れて容器Aと容器Bと名付けた。そ
して該黒曜石の粉砕物を入れない50L容ステンレス容
器Cを別に用意した。
【0027】内径10mm、長さ50cmのステンレス
パイプ中に5000ガウスの磁力線を発生する装置を挿
入したところに、流速1L/分で減水を通して磁化水を
調製した。原水は静岡県田方郡大仁町の町水道を活性炭
処理したものである。容器Aには上記磁化水50Lを入
れて3分間攪拌した。容器Bと容器Cには上記の磁力線
発生装置の電源を切って、同一の原水を通過させただけ
の非磁化水を各々50Lづつ入れて、同様に3分間攪拌
した。尚、室温と水温は各々20℃と15℃であった。
【0028】そして、黒曜石との接触時間を各々5分、
10分、30分、60分、120分経過したときに、容
器Aと容器Bから各々処理水を採取した。比較例として
容器Cからも同様に採取した。これらの採取した水を9
6容量%原料アルコールの希釈水として使用し、アルコ
ール濃度20容量%の甲類焼酎を300mlづつ調製し
た。30分後にこれらを通常の官能検査法により味のま
ろやかさを判定した。その結果を表1に示した。 〔判定〕 ×;アルコール臭あり、〇;少しまろやか、
◎;かなりまろやか
【0029】
【表1】 以上の結果より、黒曜石の粉砕物と30分以上接触して
得た処理水を希釈用水として使用した焼酎と、黒曜石の
粉砕物と接触しない水を使用した通常の製造法で得た焼
酎との間に明らかに品質の差が見られた。
【0030】
【実施例2】 雑酒の製造 実施例1と同様に処理した水を容器A、容器Bおよび容
器Cに各々用意した。但し、黒曜石との接触時間は30
分に統一した。別途、レモン天然果汁の5倍濃縮液6m
lおよびクエン酸1mgを各々容器Aの処理水30ml
で希釈し、これらの混合液を添加調整液とした。
【0031】次に、各容器A、BおよびCに用意した処
理時間を30分の水に固定し、希釈後の濃度が7容量%
強のアルコール水溶液300ml弱を準備した。これら
に上記の添加調整液を加えて、最終的にアルコール濃度
が7容量%になるよう微調整して雑酒を製造した。30
分後にこれらを通常の官能検査法により味のまろやかさ
を判定した。その結果を表2に示した。 〔判定〕 ×;アルコール臭あり、〇;少しまろやか、
◎;かなりまろやか
【0032】
【表2】 以上の結果より、黒曜石の粉砕物に接触した水と接触し
ない水を希釈用水として製造した雑酒との間に明らかに
品質の差が見られた。
【0033】
【実施例3】 合成清酒の製造 通常の合成清酒の調製は、ブドウ糖を主成分とする糖類
を45容量%含むシロップ2500部(1)、アミノ酸
20部、コハク酸、クエン酸からなる有機酸類25部を
水5000部で希釈した調味液(2)、米を原料として
醸造された清酒に原料アルコール水溶液(46容量%)
を添加したアルコール濃度27容量%の香味液(3)を
原料アルコール水溶液(46容量%)(4)に溶解し、
これに希釈水を加えてアルコール濃度20容量%の原酒
(5)として調製する。これを水で希釈して所定のアル
コール濃度15容量%を有する合成清酒を製造する。
【0034】本実施例においては、実施例1で得た各容
器の水を次の通り使用して合成清酒を製造した。黒曜石
との接触時間は30分に統一した。シロップ(1)を糖
類の純分換算で10倍の水で希釈した。これらの希釈水
は各々容器A、容器Bおよび容器Cから採取した。有機
酸類25部を希釈する水、アルコール濃度96容量%の
原料アルコールから原料アルコール水溶液(46容量
%)(4)に希釈する水および所定のアルコール濃度1
5容量%に希釈するための水のすべてを容器Aの処理水
とした。30分後にこれらを通常の官能検査法により味
のまろやかさを判定した。その結果を表3に示した。 〔判定〕 ×;アルコール臭あり、〇;少しまろやか、
◎;かなりまろやか
【0035】
【表3】 以上の結果より、黒曜石の粉砕物に接触した水と接触し
ない水を希釈用水として製造した合成清酒との間に明ら
かに品質の差が見られた。
【0036】
【実施例4】 清酒の製造 実施例1と同様に処理した水を容器A、容器Bおよび容
器Cに各々用意した。但し、黒曜石との接触時間は30
分に統一した。次に、清酒原酒(アルコール濃度20.
5容量%)各1Lを上記の各容器A、BおよびCから採
取した水を用いて希釈し、各々アルコール濃度15容量
%の清酒を調製した。
【0037】上記の原酒は通常の清酒製造法に従い醸造
した普通アルコール添加酒(日本酒度±0、酸度1.
6、アミノ酸度1.5、アルコール濃度20.5度)で
ある。30分後に上記で得た各清酒を通常の官能検査法
により味のまろやかさを判定した。その結果を表4に示
した。 〔判定〕×;味のバランスが悪い、〇;少しまろやか、
◎;かなりまろやか
【0038】
【表4】 以上の通り、容器AおよびBから採取した処理水で希釈
した清酒は、通常の方法、すなわち容器Cから採取した
水で希釈した清酒より飲み口がすっきりしており、後あ
じのキレがよい製品であるとの官能検査の結果を得た。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明においては、熟成期
間の短縮化と品質の向上につながり、製造コストの軽減
を図るだけでなく、調整した後、熟成期間を特に設ける
ことなく、調製直後に壜詰などをして出荷することが可
能であり、熟成が効いた状態でアルコール飲料を市場に
提供することができる。
【0040】通常の方法で調製されたアルコール飲料を
該天然ガラスの粉砕物に接触させると、その味はまろや
かにならず、逆にアルコール臭が出て、味が荒れていま
い、熟成とは逆方向の結果となってしまう。また、該天
然ガラスからは何の化学成分の実質的に溶出されないた
め、本発明におけるアルコール飲料の味の変化は、少な
くとも化学的な成分変化に基づくものではない。本発明
のアルコール飲料の味の変化については、官能検査で明
確に判定できるが、現在の技術では、如何なる測定機器
をもってしても、人間の官能検査のレベルには達してい
ない。
【0041】本発明により、熟成工程を簡素化できるよ
うになり、熟成用の多数のタンクが不要になる。それと
当時に、従来のタンク熟成では到達できなかったレベル
に熟成されたアルコール飲料も得られる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘土分を実質的に含んでいない天然ガ
    ラスの粉砕物に接触させた処理水を原料アルコールまた
    は原酒の希釈用水として使用することを特徴とする熟成
    されたアルコール飲料。
  2. 【請求項2】 天然ガラスが黒曜石または真珠岩であ
    る特許請求の範囲第1項記載のアルコール飲料。
  3. 【請求項3】 粘土分を実質的に含んでいない天然ガ
    ラスの粉砕物に接触させる水が予め磁力線を照射してあ
    る水である特許請求の範囲第1項または第2項記載のア
    ルコール飲料。
  4. 【請求項4】 酒税法で分類されている焼酎、スピリ
    ッツ、リキュール、清酒、合成清酒および雑種からなる
    群から選ばれたものである特許請求の範囲第1項ないし
    第3項記載のアルコール飲料。
  5. 【請求項5】 粘土分を実質的に含んでいない天然ガ
    ラスの粉砕物に接触させた処理水で希釈した原料アルコ
    ールと副原料および/または添加剤を混合する工程にお
    いて、該副原料および/または添加剤の溶解用水に該処
    理水を使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第3項記載のアルコール飲料。
  6. 【請求項6】 該添加剤が糖類である場合、その合計
    重量の2倍重量以上の該処理水で溶解した水溶液を使用
    することを特徴とする特許請求の範囲第5項記載のアル
    コール飲料。
  7. 【請求項7】 該添加剤が調味料である場合、その合
    計重量の15倍重量以上の該処理水で溶解した水溶液を
    使用することを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の
    アルコール飲料。
  8. 【請求項8】 酒税法で分類されているリキュール、
    合成清酒および雑種からなる群から選ばれたものである
    特許請求の範囲第5項ないし第7項記載のアルコール飲
    料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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