JPH06308332A - ホログラムを用いたカラーフィルター - Google Patents

ホログラムを用いたカラーフィルター

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JPH06308332A
JPH06308332A JP9751793A JP9751793A JPH06308332A JP H06308332 A JPH06308332 A JP H06308332A JP 9751793 A JP9751793 A JP 9751793A JP 9751793 A JP9751793 A JP 9751793A JP H06308332 A JPH06308332 A JP H06308332A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホログラムで白色光を分光して所定の位置に
照射させるようにして、カラーフィルターを用いない
で、液晶表示用バックライト等の利用効率を大幅に向上
させる。 【構成】 ホログラム5の各波長による回折角度の違い
を利用して、ホログラム5の背後に配置した液晶表示素
子10の各液晶セルR、G、Bへ対応する表示色の波長
成分を回折して入射するようにし、これにより、バック
ライトの利用効率を大幅に向上させる。ホログラム5と
しては、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ない
集光性単位ホログラムをアレー状に配置してなるもの、
多重に記録された回折波長及び角度選択性のある集光性
単位ホログラムをアレー状に配置してなるもの、等を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラムを用いたカ
ラーフィターに係わり、例えば液晶表示装置において、
ホログラムを用いてバックライト等の利用効率向上を図
ったカラーフィターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラーフィルターを用いたカ
ラー液晶表示装置においては、表示のためにバックライ
トは必要不可欠なものである。しかしながら、カラー液
晶表示装置の背後から白色光をそのまま照射しただけで
は、その利用効率は非常に低い。その原因として、主に
下記に示す理由が挙げられる。
【0003】各色のセル以外のブラック・マトリック
スが占める面積が広く、そこに当たった光は無駄にな
る。 各画素へ入射する白色光の中、R(赤)、G(緑)、
B(青)のカラーフィルターを透過する色成分が1色に
制限されてしまうので、その他の補色成分は無駄となっ
てしまう。 各カラーフィルターでの吸収による損失が伴う。
【0004】このような問題を解決すべく、図17に示
すように、例えばマイクロレンズアレー2をカラーフィ
ルター1の前面に設置し、白色光のバックライト3をそ
れぞれカラーフィルターセルR、G、Bへ集光させるよ
うにすることにより、バックライト3の利用効率を上げ
る方法が従来より知られている。なお、図17におい
て、符号4はカラーフィルターセルR、G、B間に設け
られたブラック・マトリックスを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法でも、白色光3を各カラーフィルターセルR、G、B
へ分光して照射することはできないために、上記に示
す問題の解決はできない。また、依然としてカラーフィ
ルター1を用いるので、上記に示す問題の解決はでき
ない。
【0006】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、ホログラムで白
色光を分光して所定の位置に照射させるようにして、カ
ラーフィルターを用いないで、液晶表示用バックライト
等の利用効率を大幅に向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のホログラムを用いたカラーフィルターは、入射光を
ホログラムにより回折分光して所定の空間的な周期で異
なる波長の光を所望の位置に出射することを特徴とする
ものである。
【0008】この場合、そのホログラムは、回折効率の
波長依存性がないかもしくは少ない集光性単位ホログラ
ムをアレー状に配置してなるものであってもよく、ま
た、一様な回折効率の波長依存性がないかもしくは少な
い干渉縞からなり、そのホログラムの入射側又は出射側
にアレー状の集光素子が配置されているようなものであ
ってもよい。
【0009】さらには、そのホログラムは、多重に記録
されるか重畳された回折波長及び角度選択性のある集光
性単位ホログラムをアレー状に配置してなるものであっ
てもよく、また、多重に記録されるか重畳された一様な
回折波長及び角度選択性のある干渉縞からなり、そのホ
ログラムの入射側又は出射側にアレー状の集光素子が配
置されているようなものであってもよい。
【0010】このようなホログラムを用いたカラーフィ
ルターは、周期的に液晶セルが配置された液晶表示素子
のバックライト入射側に配置して用いることができ、そ
の場合、ホログラムの出射側の何れかの位置に光拡散手
段を配置することが望ましく、液晶表示素子には、液晶
セル間の領域に対応した位置に遮光手段を配置するのが
望ましい。さらには、このようなホログラムを用いたカ
ラーフィルターは、表示画像を投影する投影手段を備え
た液晶表示素子のバックライト入射側に配置して用いる
ことができる。
【0011】また、このようなホログラムを用いたカラ
ーフィルターは、周期的に光検出素子が配置された撮像
素子の入射側に配置して用いることもできる。
【0012】
【作用】本発明においては、入射光をホログラムにより
回折分光して所定の空間的な周期で異なる波長の光を所
望の位置に出射するので、カラーフィルターを通過させ
なくてもよくなり、吸収による損失がなくなり、明るい
表示、撮像が可能になる。また、効率良く分光した光を
所定位置に集光させることができるので、カラーフィル
ター用バックライト等の各波長成分を無駄なく利用で
き、その利用効率を大幅に向上させることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明のホログラムを用いたカラーフ
ィルターの原理と実施例について、図面を参照にして説
明する。まず、本発明のカラーフィルターの原理図を図
1、図2に示す。まず、第1に、図1において、例えば
各画素についての赤、緑、青3色成分を表すべき隣接す
る3つの液晶セルR、G、Bの繰り返しからなる液晶表
示素子10のバックライト入射側に透過型ホログラム5
を配置する。透過型ホログラム5は、液晶表示素子10
の1画素を構成する3つの液晶セルR、G、Bの組各々
に対応して、画素と同じピッチでアレー状に構成されて
おり、各単位ホログラムは、ホログラム面にほぼ垂直に
入射する白色のバックライト3を回折して、対応する単
位ホログラムからオフセットした位置の液晶表示素子1
0の画素上に集光するようにフレネルゾーンプレート状
に形成されている。そして、ホログラム5としては、回
折効率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ
型、位相型、振幅型等のものが用いられる。ここで、回
折効率の波長依存性がないかもしくは少ないとは、リッ
プマンホログラムのように、特定の波長だけを回折し、
他の波長は回折しないタイプ(回折波長及び角度選択性
のあるホログラム)のものではなく、1つの回折格子で
何れの波長も回折するものを意味し、この波長依存性が
少ないない回折格子は、一般に、波長に応じて異なる回
折角で回折する。したがって、入射光3の波長に依存し
て単位ホログラムによる回折角は異なり、各波長に対す
る集光位置はホログラム5面に平行な方向に分散され
る。そのため、白色入射光3の赤の波長成分は液晶セル
Rの位置に、緑の成分は液晶セルGの位置に、青の成分
は液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光され、それぞれ
の成分は各液晶セルR、G、Bの状態に応じた色表示を
行う。
【0014】このように、本発明の第1のものにおいて
は、ホログラム5の各波長による回折角度の違いを利用
して、ホログラム5の背後に配置した液晶表示素子10
の各液晶セルR、G、Bへ対応する表示色の波長成分を
回折して入射するようにし、これにより、従来のバック
ライトの各波長成分を無駄なく各液晶セルへ直接入射さ
せることができるため、その利用効率を大幅に向上させ
ることができる。
【0015】次に、図2を参照にして、もう一つのカラ
ーフィルターの原理を説明する。図2において、図1と
同様な液晶表示素子10のバックライト入射側に透過型
ホログラム5′を配置する。この場合、透過型ホログラ
ム5′は、3枚のホログラム51〜53を重ね合わせて
なるものか、又は、3回多重記録してなるものであり、
図1の場合と同様、液晶表示素子10の1画素を構成す
る3つの液晶セルR、G、Bの組各々に対応して、画素
と同じピッチでアレー状に構成されている。この場合、
透過型ホログラム5′は、多重記録のからなる場合も、
1回記録のものを3枚重ねた場合も、何れも、ホログラ
ム面に対して所定角度で入射する白色のバックライト3
の中の所定波長成分のみを選択的に回折してその波長が
対応する色を表示する液晶セルR、G、Bへ集光するよ
うに波長及び角度選択性のあるフレネルゾーンプレート
状に形成されており、ここで、波長及び角度選択性のあ
る透過型ホログラムとは、リップマンホログラムのよう
に、特定の波長だけを回折し、他の波長は回折しないで
透過させるタイプのものである。図2の場合、各単位ホ
ログラムのホログラム面にほぼ垂直に入射する白色のバ
ックライト3中の赤の波長成分は、透過型ホログラム
5′の赤色用ホログラム51又は多重記録中の赤色用ホ
ログラムにより選択的に回折されて液晶セルRの位置に
集光される。同様に、白色のバックライト3中の緑の波
長成分は、透過型ホログラム5′の緑色用ホログラム5
2又は多重記録中の緑色用ホログラムにより選択的に回
折されて液晶セルGの位置に、白色のバックライト3中
の青の波長成分は、透過型ホログラム5′の青色用ホロ
グラム53又は多重記録中の青色用ホログラムにより選
択的に回折されて液晶セルBの位置にそれぞれ集光さ
れ、それぞれの色成分は各液晶セルR、G、Bの状態に
応じた色表示を行う。
【0016】このように、本発明の第2のものにおいて
は、ホログラム5′の各成分ホログラムによる回折の波
長及び角度選択性を利用して、特定の3つの波長成分の
みをホログラム5′の出射側に配置した液晶表示素子1
0の各液晶セルR、G、Bへ対応する表示色の波長成分
を回折して入射するようにし、これにより、従来のバッ
クライトの各波長成分を無駄なく各液晶セルへ直接入射
させることができるため、その利用効率を大幅に向上さ
せることができる。
【0017】上記の図1のものにおいては、バックライ
ト3がホログラム面にほぼ垂直に入射するものであった
が、図3に示すように、ホログラム面の法線に対して所
定の角度θをなしてバックライト3を入射させることも
できる。図の場合、法線に対して25°で平行なバック
ライト3を入射させている。そして、図示の相対位置及
び寸法の画素に図示の角度でバックライト3の青波長
(460nm)、緑波長(545nm)、赤波長(61
0nm)を集光回折している。
【0018】ところで、図1、図3のものは、液晶セル
R、G、Bの組各々に対応して、波長分散をするフレネ
ルゾーンプレート状のマイクロホログラムアレーを整列
して配置するものであったが、波長分散する波長依存性
の少ない回折格子の作用をする一様なホログラムとマイ
クロレンズアレーを組み合わせて、同様にホログラムの
波長分散作用を利用して、バックライトの利用効率を大
幅に向上させることができる。そのためには、図4に示
すように、液晶表示素子10の前面に、液晶表示素子1
0の画素ピッチに対応する径のマイクロレンズ7をガラ
ス基板8上に設けてなるマイクロレンズアレー9を配置
し、マイクロレンズアレー9の液晶表示素子10側に、
一様な干渉縞からなる波長依存性の少ない透過型ホログ
ラム5を一体に設ける。このように構成すると、マイク
ロレンズ7で集光された白色バックライト3は、透過型
ホログラム5で波長に応じて異なる角度で回折され分光
される。したがって、図1、図3の場合と同様、各波長
に対する集光位置はホログラム5面に平行な方向に分散
され、白色入射光3の赤の波長成分は液晶セルRの位置
に、緑の成分は液晶セルGの位置に、青の成分は液晶セ
ルBの位置にそれぞれ集光され、それぞれの色成分は各
液晶セルR、G、Bの状態に応じた色表示を行う。この
構成においては、ホログラム5として、集光性でなく一
様な干渉縞からなる波長依存性の少ない透過型ホログラ
ムを用いることができるため、ホログラム5を液晶表示
素子10と位置合わせする必要がない点、及び、マイク
ロレンズアレー9のピッチが図17の従来の場合の3倍
になり、作りやすくかつ整列しやすい点に特長がある。
【0019】また、図2の場合は、波長及び角度選択性
のある透過型ホログラム5′は、異なる3つの波長につ
いて回折する3枚のホログラム51〜53を重ね合わせ
てなるもの、又は、3回多重記録してなるものであった
が、これを2つの波長からなるものにすることもでき
る。図5にその場合の構成を示す。この場合は、波長及
び角度選択性のある回折格子の作用をする一様なホログ
ラムとマイクロレンズアレーを組み合わせて、図2の場
合と同様に、回折の波長及び角度選択性を利用して、バ
ックライトの利用効率を大幅に向上させることができる
もので、図5において、液晶表示素子10の前面には、
液晶表示素子10の画素ピッチに対応する径のマイクロ
レンズ7をガラス基板8上に設けてなるマイクロレンズ
アレー9が配置されており、マイクロレンズアレー9の
液晶表示素子10側には、波長及び角度選択性のある一
様な干渉縞からなる青色用ホログラム53、赤色用ホロ
グラム51が一体に設けられている。このように構成す
ると、マイクロレンズ7で集光された白色バックライト
3中の青の波長成分の大部分は青色用ホログラム53に
より回折されて液晶セルBの位置に集光し、赤の波長成
分の大部分は赤色用ホログラム51により回折されて液
晶セルRの位置に集光し、また、ホログラム5′により
回折されない緑の成分は、ホログラム53、51を直進
通過して、液晶セルGの位置に集光する。したがって、
白色入射光3の赤の波長成分は液晶セルRの位置に、緑
の成分は液晶セルGの位置に、青の成分は液晶セルBの
位置にそれぞれ集光され、それぞれの色成分は各液晶セ
ルR、G、Bの状態に応じた色表示を行う。この構成に
おいては、ホログラム51、53として、集光性のない
一様な干渉縞からなる波長及び角度選択性のあるホログ
ラムを用いることができるため、ホログラム51、53
を液晶表示素子10と位置合わせする必要がない点、及
び、マイクロレンズアレー9のピッチが図17の従来の
場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しやすい点に特
長がある。
【0020】次に、上記のようなホログラム5又は5′
からなるカラーフィルターを組み込んだ液晶表示装置の
1例について、図6を参照にして説明する。液晶表示素
子10は、例えば2枚のガラス基板11、11の間に挟
持されたツイストネマチック等の液晶層15からなり、
一方のガラス基板11内表面には一様な透明対向電極1
2が設けられ、他方のガラス基板11内表面には液晶セ
ルR、G、B毎に独立に透明表示電極13が設けられ、
透明表示電極13間には、液晶セルR、G、B間を区切
り、迷光が隣接する液晶セルに入らないようにするブラ
ックマトリックス14が配置されている。したがって、
セル毎に透明表示電極13と透明表示電極13間に印加
する電圧を制御してその透過状態を変化させることによ
り、一組の液晶セルR、G、Bからなる画素の表示色を
制御することができ、カラー表示が可能になる。観察側
ののガラス基板11外表面には偏光板16が貼り付けら
れ、バックライト3入射側のガラス基板11外表面には
拡散板17が貼り付けられている。そして、このような
液晶表示素子10の入射側には、図1〜図5を用いて説
明した何れかの分光ホログラム5又は5′が配置されて
おり、この例の場合、その入射側にもう一方の偏光板1
8が、その透過軸が例えば偏光板16の透過軸と直交す
るように配置されている。
【0021】このような配置であるので、白色バックラ
イト3は、偏光板18を通って直線偏光に変えられ、波
長依存性の少ないホログラム5又は波長及び角度選択性
のあるホログラム5′によってその中の赤成分は液晶セ
ルRの位置へ、緑成分は液晶セルGの位置へ、青成分は
液晶セルBの位置へそれぞれ集光され、拡散板17によ
り拡散されて、それぞれの色成分は対応する液晶セル
R、G、Bに入射し、その透過状態に応じて偏光面が回
転されて通過し、他方の偏光板18によりその状態が強
度変調された光として顕在化し、観察者の眼に達する。
3つの液晶セルR、G、Bの組を1つの画素とし、その
中の通過波長成分の割合によって異なる色の画素として
表示される。
【0022】なお、図6において、拡散板17の配置位
置は、液晶表示素子10の入射側でなく観察側であって
もよく、また、拡散度合いを高めるために、拡散板17
の代わりにフレネルレンズとレンチキュラーレンズの組
み合わせからなるものを用いてもよい。また、偏光板1
8はホログラム5又は5′と液晶表示素子10の間に配
置してもよい。さらに、ブラックマトリックス14は、
迷光が隣接する液晶セルに入らないようにすると共に、
ホログラム5又は5′によって液晶セル間に入射する
R、G、B以外の波長の光をカットして、コントラスト
と彩度を上げるためのものであるが、省いてもよい。
【0023】次に、上記のようなアレー状の集光性ホロ
グラム5及び5′の作製方法の例について説明する。そ
の第1は、本発明によるアレー状のホログラムの各微小
ホログラムを2光束干渉撮影により作製するものでり、
図7は、その1例として図3のようにバックライト3を
ホログラム5の法線に対して所定の角度をなして入射さ
せるものの撮影光学系を示すものであり、ホログラム感
材22に対してほぼ垂直に収束レンズ23からの集光光
束24を、また、感材22の法線に対して所定の角度θ
にほぼ等しい角度で平行光束25を入射させて感材22
中で両者を干渉させて1つの微小ホログラムを撮影し、
次いで液晶表示素子10の画素ピッチL分だけ感材22
を相対的に移動させて隣接する微小ホログラムを同様に
撮影し、これと同様にステップ・アンド・リピートして
ホログラム感材22面全体にアレー状のホログラムを撮
影し、感材22を現像して集光性ホログラム5又は5′
を作製することができる。集光光束24と平行光束25
とは、同一光源からの光をビームスプリッター等により
2分割したもので、相互に可干渉な光である。なお、ス
テップ・アンド・リピートの代わりに、同様な複数組の
撮影光学系を並列配置して同時に複数の微小ホログラム
を撮影するようにすることもできる。
【0024】図7の場合は、集光光束24と平行光束2
5とを所定角度でホログラム感材22中に入射させて干
渉させて微小ホログラムを撮影する例であったが、図8
に示すように、発散光束26と平行光束25とを所定角
度θでホログラム感材22中に入射させて干渉させて1
個の微小ホログラムを撮影し、同様にステップ・アンド
・リピートしてアレー状のホログラム5及び5′を作製
することもできる。この場合は、ホログラムに入射する
バックライト3は撮影の時とは反対の方向から入射させ
る。
【0025】もう1つの上記のようなアレー状の集光性
ホログラム5及び5′の作製方法の例について説明す
る。この製造方法の基本は、アレー状の微小ホログラム
からなるホログラム5及び5′のホログラム干渉縞を計
算機によって計算し、例えば電子線レジスト上へ電子ビ
ームによって描画し、現像して、計算機ホログラム(C
GH:Computer Generated Hol
ogram)27を作製する。次に、このようにして作
製した計算機ホログラム27を、図9に示すように、ホ
ログラム感材22に密着させるか若干ギャップをおいて
重ね合わせ、計算機ホログラム27側からバックライト
3(図1)に相当するレーザー光29を入射させ、計算
機ホログラム27によって生じる集光回折光30と直進
透過光31とをホログラム感材22中で干渉させ、複製
する。このような複製によるホログラムをアレー状の集
光性ホログラム5、5′として用いるか、又は、その複
製品を原版として、さらに同様に複製したものをアレー
状の集光性ホログラム5、5′として用いる。
【0026】このように、計算機ホログラム27を作製
し、次いでその複製を光学的に作製するようにすると、
液晶表示装置等の微細な画素に対応するアレー状のホロ
グラムを正確に容易に描画することができると共に、複
製によりアレー状のホログラムの回折効率を向上させる
ことができる。なお、このような複製の代わりに、紫外
線硬化樹脂等の光硬化性樹脂を計算機ホログラム27の
レリーフ面に塗布し、その樹脂に紫外線等の光を照射し
て硬化させ、いわゆる2P法によりレリーフホログラム
として複製し、それをホログラム5、5′として用いる
か、又は、その複製品を原版として、さらに同様に複製
したものをホログラム5、5′として用いるようにする
こともできる。
【0027】ここで、1つの具体例として、図7の作製
方法において、感材22の感光材料としてフォトポリマ
ー(デュポン社 オムニデックス352)の膜厚10μ
m、屈折率差Δn0.03のものを用い、光源として波
長514.5nm、アルゴン5Wレーザー(スペクトラ
フィジック社製 モデルSP2020−055)を電流
30A、出力0.1Wの514.5nmシングルモード
状態で用い、集光光束24として、焦点距離106mm
の収束レンズ23であって、その光軸が感材22の法線
に対し0.68°の角度をなし、感材22を通しその背
後の厚さ1.0mmの基板ガラス21の背面上に焦点が
位置する収束レンズ23によって集光される光を用い、
平行光束25として、感材22の法線に対して同じ側に
24.3°の角度をなす平行光を用いて、以下の記録条
件で撮影及び後処理条件で後処理して作製した。
【0028】 記録条件:物体光強度(乾板面上):0.5mW/cm 参照光強度(乾板面上):0.5mW/cm 計 :1.0mW/cm2 撮影時間 :40秒 露光量 :40mJ/cm2 後処理条件:紫外線照射 :10分、100mJ/cm2 加熱 :120℃、2時間 ホログラム寸法 :縦48mm×横300μm(ストライプ 状) これらの条件下において作製したホログラム5の回折効
率を分光測定器(島津(株)製 Recording Spectoroph
otometerUV365)によって測定したところ、カラー
表示の液晶表示装置の各中心波長である下記の波長にお
いて次のような結果が得られた。
【0029】 青色(460nm):73% 緑色(545nm):98% 赤色(610nm):91% 次に、このホログラム5を用いて、図10に示すような
配置で実際のバックライト利用効率の向上度の確認実験
を行った。使用する装置として、バックライト3に、メ
タルハライドランプ(岩崎電気(株)製)33を用い、
このランプ33に放物面鏡34を組み合わせ、平行光3
5をホログラム5に照射させるようになっている。この
平行光35の平行度は、中心角度から約±5°の範囲に
納まっているものである。ホログラム5による分光光で
照明する液晶表示素子10として、従来のTFT液晶表
示装置用のものを用いた。なお、この実験では、拡散板
は使用していない。
【0030】このような系において、バックライトの利
用効率を測定した。使用した測定装置は、色彩輝度計
(トプコン(株)製 モデルBM−5)である。比較に
ために使用した従来型液晶表示装置用のカラーフィルタ
ーの仕様は、下記の通りである。
【0031】 開口率 :各セルにつき35% カラーフィルターの透過率:R:67% G:65% B:63% カラーフィルターの寸法 :対角3インチ(画素数64
0×480) 従来型との比較のため、カラーフィルター以外のバック
ライト照射装置は、同じものを使用した。双方の系での
バックライト利用効率を測定し、それらを比較した結果
は、次の表−1、表−2の通りである。
【0032】
【0033】なお、以上においては、本発明のホログラ
ム5又は5′を用いたカラーフィルターを直視用の液晶
表示装置に適用するものとして説明してきたが、図11
に示すように、液晶表示素子10と観察者の間に投影レ
ンズ37と結像用スクリーン38を配置して、液晶表示
素子10を拡大投影して表示する液晶プロジェクターと
して用いることもできる。
【0034】ところで、以上のようなカラーフィルター
として用いるホログラム5又は5′は、撮影時の条件通
りにバックライト3を入射させて再生した場合に、その
回折効率、回折角等の性能を十分発揮することができ
る。しかしながら、再生の条件が撮影時と異なってくる
と、その性能は急激に低下してしまう。このため、散乱
光である従来型の照明光では、ホログラム5、5′の使
用の効果は小さくなってしまう。
【0035】そのため、次に説明するような均一な面発
光の平行光が照射可能な照明装置を用いて、例えば、撮
影時に平行光を参照光として用いるホログラムの再生時
の効率を高める。図12はその1例の照明装置の構成を
示す図であり、液晶表示素子10の3色用の液晶セル
R、G、Bの組からなる各画素に位置合わせされて、図
1、2等に示したような分光作用をするホログラム5
(又は5′)がバックライト3入射側に配置されてい
る。ホログラム5の入射側には、微小ホログラムアレー
に対応するピッチの微小凸レンズアレー41が配置さ
れ、図13に部分拡大図を示すように、微小凸レンズア
レー41を構成する各微小凸レンズ42の焦点位置に
は、光ファイバー43の一方の端部が取り付けられてい
る。なお、各微小凸レンズ42の焦点面の光ファイバー
43の端部以外の面は、遮光膜44で覆い、外光が入射
しないようになっている。各微小凸レンズ42に対応す
る光ファイバー43の他方の端は一体に束ねられ、メタ
ルハライドランプ等からなる光源45に対向して取り付
けられている。
【0036】このような構成において、光源45から出
た照明光は、各光ファイバー43の他方の端部に入射
し、光ファイバー43中をガイドされて一方の端部に導
かれ、図13に示すように、光ファイバー43の一方の
端部を2次点光源にしてその端部から出た発散光は、微
小凸レンズ42のレンズ面で平行光3に変換され、ホロ
グラム5の対応する微小ホログラムに入射し、ここで分
光された赤成分、緑成分、青成分の光は液晶セルR、
G、Bに入射して、明るいカラー表示を行う。このよう
に、ホログラム5が撮影時の条件通りに平行光で照射さ
れるので、その回折効率及び分光特性が十分発揮され、
照明光の高い利用効率が得られる。
【0037】次に、光ファイバーの代わりに導波路を用
いる例について説明する。図14の断面図及び図15の
要部斜視図に示すように、微小凸レンズアレー41の背
後に開口マスク46を配置し、その背後に反射板49で
裏打ちされた導波路48を配置する。開口マスク46
は、微小凸レンズアレー41を構成する各微小凸レンズ
42の焦点位置に微小な開口47を有し、それ以外は遮
光性で導波路48側が反射面になっている。そして、導
波路48の1側面が光源45に対向して取り付けられて
おり、光源45からの照明光は導波路48のこの対向す
る側面から導波路48に入り、反射板49と開口マスク
46の反射面との間で多重反射して導波路48中をガイ
ドされるが、その間開口マスク46の開口47から一部
の光が漏れる。この開口47が2次点光源になってそこ
から出た発散光は、微小凸レンズ42のレンズ面で平行
光3に変換され、ホログラム5の対応する微小ホログラ
ムに入射し、ここで分光された赤成分、緑成分、青成分
の光は液晶セルR、G、Bに入射して、明るいカラー表
示を行う。この場合も、ホログラム5は撮影時の条件通
りに平行光で照射されるので、その回折効率及び分光特
性が十分発揮され、照明光の高い利用効率が得られる。
【0038】なお、図14、図15は液晶セルR、G、
Bが正方形、円等の等方的な形状の場合であるが、これ
がストライプ状の細長いものの場合、開口はその長さに
等しいスリット形状にする必要がある。その場合の要部
斜視図を図16に示す。この場合は、微小凸レンズアレ
ーの代わりに、ストライプの方向に母線を有し、その長
さに等しい長さの微小円筒レンズからなる微小円筒レン
ズアレー41′を用い、開口マスク46′は各微小円筒
レンズの焦線位置にスリトット開口47′を有するよう
にする。その他は図14、図15の場合と同様である。
【0039】以上、本発明のホログラムを用いたカラー
フィルターをいくつかの実施例に基づいて説明してきた
が、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可
能である。例えば、液晶表示装置と同様に、1画素を構
成する3つの光検出器の前に3原色のカラーフィルター
を配置してカラー画像を撮像するCCD等の撮像素子に
本発明のホログラムを用いたカラーフィルターを適用す
ることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホログラムを用いたカラーフィルターによると、入射
光をホログラムにより回折分光して所定の空間的な周期
で異なる波長の光を所望の位置に出射するので、カラー
フィルターを通過させなくてもよくなり、吸収による損
失がなくなり、明るい表示、撮像が可能になる。また、
効率良く分光した光を所定位置に集光させることができ
るので、カラーフィルター用バックライト等の各波長成
分を無駄なく利用でき、その利用効率を大幅に向上させ
ることができる。
【0041】さらに、このようなホログラムを用いたカ
ラーフィルターを液晶表示装置、撮像装置等に用いるこ
とにより、部品であるカラーフィルターが必要なくな
り、また、バックライト等を小型、低出力のものに変更
できるため、製造コストの低減、信頼性の向上等を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のホログラムを用いたカラーフィ
ルターの原理を説明するための図である。
【図2】本発明の第2のものの原理を説明するための図
である。
【図3】図1の変形の構成を示す図である。
【図4】図1の別の変形の構成を示す図である。
【図5】図2の変形の構成を示す図である。
【図6】本発明によるカラーフィルターを組み込んだ液
晶表示装置の1例の構成を示す図である。
【図7】図3のホログラムの撮影光学系を示す図であ
る。
【図8】図3のホログラムの別の撮影光学系を示す図で
ある。
【図9】本発明によるホログラムの別の作製方法を説明
するための図である。
【図10】本発明によるホログラムのバックライト利用
効率の向上度を確認するための配置を示す図である。
【図11】本発明によるホログラムを液晶プロジェクタ
ーに用いる場合の配置を示す図である。
【図12】液晶表示装置用照明装置の1例の構成を示す
図である。
【図13】図12の部分拡大図である。
【図14】別の液晶表示装置用照明装置の断面図であ
る。
【図15】別の液晶表示装置用照明装置の要部斜視図で
ある。
【図16】図14の変形例の要部斜視図である。
【図17】従来の液晶表示装置の照明方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
R、G、B…液晶セル 3…バックライト 5、5′…透過型ホログラム 7…マイクロレンズ 8…ガラス基板 9…マイクロレンズアレー 10…液晶表示素子 11…ガラス基板 12…透明対向電極 13…透明表示電極 14…ブラックマトリックス 15…液晶層 16、18…偏光板 17…拡散板 21…基板ガラス 22…ホログラム感材 23…収束レンズ 24…集光光束 25…平行光束 26…発散光束 27…計算機ホログラム 29…レーザー光 30…集光回折光 31…直進透過光 33…メタルハライドランプ 34…放物面鏡 35…平行光 37…投影レンズ 38…結像用スクリーン 41…微小凸レンズアレー 42…微小凸レンズ 43…光ファイバー 44…遮光膜 45…光源 46…開口マスク 47…開口 48…導波路 49…反射板 41′…微小円筒レンズアレー 46′…開口マスク 47′…スリトット開口 51…赤色用ホログラム 52…緑色用ホログラム 53…青色用ホログラム

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光をホログラムにより回折分光して
    所定の空間的な周期で異なる波長の光を所望の位置に出
    射することを特徴とするホログラムを用いたカラーフィ
    ルター。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムが回折効率の波長依存性
    がないかもしくは少ない集光性単位ホログラムをアレー
    状に配置してなるものであることを特徴とする請求項1
    記載のホログラムを用いたカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 前記ホログラムが一様な回折効率の波長
    依存性がないかもしくは少ない干渉縞からなり、前記ホ
    ログラムの入射側又は出射側にアレー状の集光素子が配
    置されていることを特徴とする請求項1記載のホログラ
    ムを用いたカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 前記ホログラムが多重に記録されるか重
    畳された回折波長及び角度選択性のある集光性単位ホロ
    グラムをアレー状に配置してなるものであることを特徴
    とする請求項1記載のホログラムを用いたカラーフィル
    ター。
  5. 【請求項5】 前記ホログラムが多重に記録されるか重
    畳された一様な回折波長及び角度選択性のある干渉縞か
    らなり、前記ホログラムの入射側又は出射側にアレー状
    の集光素子が配置されていることを特徴とする請求項1
    記載のホログラムを用いたカラーフィルター。
  6. 【請求項6】 周期的に液晶セルが配置された液晶表示
    素子のバックライト入射側に配置されていることを特徴
    とする請求項1から5の何れか1項記載のホログラムを
    用いたカラーフィルター。
  7. 【請求項7】 前記ホログラムの出射側の何れかの位置
    に光拡散手段が配置されていることを特徴とする請求項
    6記載のホログラムを用いたカラーフィルター。
  8. 【請求項8】 前記液晶表示素子には液晶セル間の領域
    に対応した位置に遮光手段が配置されていることを特徴
    とする請求項6又は7記載のホログラムを用いたカラー
    フィルター。
  9. 【請求項9】 表示画像を投影する投影手段を備えた液
    晶表示素子のバックライト入射側に配置されていること
    を特徴とする請求項6から8の何れか1項記載のホログ
    ラムを用いたカラーフィルター。
  10. 【請求項10】 周期的に光検出素子が配置された撮像
    素子の入射側に配置されていることを特徴とする請求項
    1から5の何れか1項記載のホログラムを用いたカラー
    フィルター。
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