JPH06312668A - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

車両の後輪操舵装置

Info

Publication number
JPH06312668A
JPH06312668A JP10415293A JP10415293A JPH06312668A JP H06312668 A JPH06312668 A JP H06312668A JP 10415293 A JP10415293 A JP 10415293A JP 10415293 A JP10415293 A JP 10415293A JP H06312668 A JPH06312668 A JP H06312668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rear wheel
wheel steering
electric motor
abnormality
drive circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10415293A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoaki Kataoka
資章 片岡
Keiji Matsuoka
圭司 松岡
Tetsushi Haseda
哲志 長谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP10415293A priority Critical patent/JPH06312668A/ja
Publication of JPH06312668A publication Critical patent/JPH06312668A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の異常時に、後輪操舵機構に設けた中立
復帰バネの付勢力によって後輪を中立舵角に復帰させる
後輪操舵装置において、後輪の中立復帰速度を、後輪操
舵特性に影響を与えることなく、所望の値に設定できる
ようにする。 【構成】 後輪操舵用電動モータ12の駆動回路41内
のトランジスタTR1〜TR6をトランジスタ切換回路
56を介してオン/オフ制御することにより、後輪操舵
を行なう後輪操舵装置において、異常検出部52が装置
の異常を検出すると、パワースイッチSW1をオフして
駆動回路41への電源供給を遮断し、制動制御部54内
のパルス発生部54cから所定周期で出力されるパルス
信号によって電動モータ12の界磁巻線を短絡させる。
この結果、電動モータ12には、このパルス信号のデュ
ーティ比に応じた制動トルクが発生することとなり、後
輪の中立復帰速度をこのパルス信号により任意に設定す
ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の運転状態に応じ
て後輪舵角を制御する車両の後輪操舵制御装置に関し、
詳しくは、当該装置に異常が生じた際に、後輪を中立舵
角に復帰させる車両の後輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の後輪操舵装置において
は、前輪の操舵角,車速等の車両の運転状態に基づき後
輪の目標舵角を算出し、後輪舵角がこの目標舵角となる
ように、後輪操舵機構の動力源となる電動モータを通電
制御している。
【0003】また、この種の装置においては、車両の各
種運転状態を検出するためのセンサやそのセンサによる
検出結果に従い目標舵角等を設定する制御回路等、当該
後輪操舵装置を構成する各部に何等かの異常が発生する
と、後輪を車両の運転状態に関係なく大きく操舵してし
まうことがあり、非常に危険である。
【0004】そこで、従来より、この種の装置には、電
動モータの回転を受けて後輪を操舵する後輪操舵機構に
中立復帰バネを設け、こうしたシステム異常の発生時に
は、電動モータの通電を停止して、中立復帰バネの付勢
力により後輪を中立舵角に復帰させるようにしたものが
ある。
【0005】また、このように、後輪操舵機構に後輪を
中立舵角に復帰させる中立復帰バネを設けた装置におい
ては、システム異常時に電動モータの通電を単に停止さ
せるだけでは、電動モータが、後輪操舵機構を介して受
ける中立復帰バネの付勢力により自由に回転するため、
システム異常が発生すると、後輪が中立舵角に速やかに
戻されることとなり、特に後輪を大きく操舵しているよ
うな場合には、後輪舵角が急変してしまう。
【0006】このため、上記のようにシステム異常時に
電動モータの通電を停止して中立復帰バネの付勢力によ
り後輪を中立舵角に復帰させる装置においては、システ
ム異常時に、電動モータの通電を単に停止するだけでな
く、電動モータの界磁巻線を短絡することによって、電
動モータが後輪操舵機構側から受ける力によって回転す
る際に制動力を与えるようにしたものもある(ホンタ゛フ゜レリ
ュート゛サーヒ゛スマニュアル、構造編 No.60SS010 平成3年9月発
行:参照)。
【0007】すなわち、この装置では、制御回路等の異
常によって後輪舵角を正常に制御できなくなったときに
は、電動モータの通電を停止して、中立復帰バネの付勢
力で後輪を中立舵角に戻し、しかも、この中立復帰時に
は、電動モータの界磁巻線を短絡することによって、電
動モータの回転によって界磁巻線に生じる起電力により
電動モータに電磁ブレーキがかかるようにし、これによ
って後輪舵角が急変するのを防止しているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように電動モータの界磁巻線を短絡することにより、電
動モータ、延いては後輪操舵機構に制動力を与えるよう
にした場合、その制動力は電動モータの特性から一義的
に決定される。
【0009】すなわち、後輪操舵機構を介して伝達され
る中立復帰バネの付勢力により電動モータが回転する場
合の、モータ軸の入力トルクをT1 、電動モータの回転
数をωとすると、界磁巻線短絡時に電動モータが発生す
る制動トルクT2 は、次式(1) で表すことができ、この
モデルを図で表すと、図18に示す如くなる。また、こ
のモデルにおいて、入力トルクT1 から回転数ωへの応
答を式で表すと、次式(2) の如くなり、定常的(中立復
帰中)には、s→0としたものから、回転数ωは次式
(3) で与えられる。
【0010】
【数1】
【0011】但し、上記(1)〜(3)式において、Jはモー
タロータのイナーシャ,KE は誘起電圧定数,KT はト
ルク定数,Lはモータコイルのインダクタンス,Rはコ
イル抵抗と回路抵抗の合成値,sはラプラス演算子であ
る。そして、上式(3) から明らかなように、中立復帰速
度は、概ね、中立復帰バネの付勢力とモータ特性とによ
り決定される。
【0012】従って、後輪を中立舵角に復帰させる際に
電動モータの界磁巻線を短絡して中立復帰速度を抑制す
るようにした場合の制動力は、電動モータの特性から一
義的に決定されることとなるのである。このため、上記
従来の装置において、後輪舵角の中立復帰速度を所望の
値に設定するには、後輪操舵を行なう上で抵抗となる中
立復帰バネのバネ定数やセット荷重を調整したり、モー
タ特性である誘起電圧定数KE,トルク定数KTを変える
ことが必要があり、後輪操舵装置本来の目的である後輪
操舵時の特性に影響を与えることになる。
【0013】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、上記のように後輪操舵機構に中立復帰バネを設
け、異常発生時には、電動モータの駆動を停止して、中
立復帰バネの付勢力により、後輪を中立舵角に復帰させ
るようにした車両の後輪操舵装置において、中立復帰バ
ネによる中立復帰速度を、後輪操舵特性に影響を与える
ことなく、所望の値に設定できるようにすることを目的
としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の後輪操舵装置は、図1
(a)に例示する如く、車両の後輪を操舵するための後
輪操舵機構と、該後輪操舵機構に、前記後輪を中立舵角
に復帰させるための付勢力を与える付勢手段と、前記後
輪操舵機構を前記付勢手段の付勢力に抗して駆動する電
動モータと、該電動モータを通電するための駆動回路
と、前記後輪の舵角が車両の運転状態に応じた目標舵角
となるよう、前記駆動回路を介して前記電動モータを通
電し、前記後輪操舵機構を駆動する後輪操舵制御手段
と、該後輪操舵制御手段を含む後輪操舵系の異常を検出
する異常検出手段と、該異常検出手段にて異常が検出さ
れると、前記駆動回路への電源供給を遮断して、前記後
輪操舵制御手段による後輪操舵制御を禁止する後輪操舵
禁止手段と、を備えた車両の後輪操舵装置において、前
記後輪操舵禁止手段の作動時に、前記電動モータの界磁
巻線を短絡して、前記電動モータの前記付勢力による回
転に制動力を与える制動手段と、該制動手段による前記
電動モータの界磁巻線の短絡を所定周期で実行させる制
動制御手段と、を設けたことを特徴としている。
【0015】また請求項2に記載の後輪操舵装置は、図
1(b)に例示する如く、車両の後輪を操舵するための
後輪操舵機構と、該後輪操舵機構に、前記後輪を中立舵
角に復帰させるための付勢力を与える付勢手段と、前記
後輪操舵機構を前記付勢手段の付勢力に抗して駆動する
電動モータと、該電動モータの界磁巻線を挟んでH型に
接続された多数のスイッチング素子と、各スイッチング
素子に並列接続されたスイッチング素子保護用のダイオ
ードとからなるHブリッジ型の駆動回路と、前記後輪の
舵角が車両の運転状態に応じた目標舵角となるよう、前
記駆動回路のスイッチング素子をオン・オフして前記電
動モータを通電し、前記後輪操舵機構を駆動する後輪操
舵制御手段と、該後輪操舵制御手段を含む後輪操舵系の
異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段にて異
常が検出されると、前記駆動回路への電源供給を遮断し
て、前記後輪操舵制御手段による後輪操舵制御を禁止す
る後輪操舵禁止手段と、を備えた車両の後輪操舵装置に
おいて、前記後輪操舵禁止手段の作動時に、前記駆動回
路のスイッチング素子を全てオフすると共に、前記駆動
回路の電源供給端子間に所定の電気負荷を接続して、前
記電動モータの前記付勢力による回転に制動力を与える
第2の制動手段、を設けたことを特徴としている。
【0016】
【作用】上記のように構成された請求項1に記載の後輪
操舵装置においては、後輪操舵制御手段が、後輪の舵角
が車両の運転状態に応じた目標舵角となるように、駆動
回路を介して電動モータを通電することにより、後輪操
舵機構を駆動し、異常検出手段が、この後輪操舵制御手
段を含む後輪操舵系の異常を検出する。そして、この異
常検出手段が、後輪操舵系の異常を検出すると、後輪操
舵禁止手段が、駆動回路への電源供給を遮断することに
より、後輪操舵制御手段による後輪操舵制御を禁止す
る。また、後輪操舵機構には、後輪を中立舵角に復帰さ
せる付勢手段が備えられているため、後輪操舵禁止手段
が駆動回路への電源供給を遮断すると、電動モータが、
後輪操舵機構側から入力される付勢手段の付勢力により
回転する。この結果、後輪は、付勢手段の付勢力により
中立舵角方向に操舵されることとなる。
【0017】またこうした後輪の中立復帰時には、制動
手段が、電動モータの界磁巻線を短絡することにより、
電動モータに制動トルクを発生させ、更に制動制御手段
が、この制動手段による電動モータ界磁巻線の短絡動作
を所定周期で実行させる。従って、異常発生時に後輪が
中立舵角に復帰する際の操舵速度(中立復帰速度)は、
制動制御手段が制御する電動モータ界磁巻線の短絡周期
と、付勢手段の付勢力とにより決定されることとなる。
【0018】また、次に請求項2に記載の後輪操舵装置
においては、請求項1に記載の後輪操舵装置と同様、後
輪操舵制御手段が、後輪の舵角が車両の運転状態に応じ
た目標舵角となるように、駆動回路を介して電動モータ
を通電することにより、後輪操舵機構を駆動し、異常検
出手段が、この後輪操舵制御手段を含む後輪操舵系の異
常を検出する。そして、この異常検出手段が、後輪操舵
系の異常を検出すると、後輪操舵禁止手段が、駆動回路
への電源供給を遮断することにより、後輪操舵制御手段
による後輪操舵制御を禁止する。また、後輪操舵機構に
は、後輪を中立舵角に復帰させる付勢手段が備えられて
いるため、後輪操舵禁止手段が駆動回路への電源供給を
遮断すると、電動モータが、後輪操舵機構側から入力さ
れる付勢手段の付勢力により回転する。この結果、後輪
は、付勢手段の付勢力により中立舵角方向に操舵される
こととなる。
【0019】一方、請求項2に記載の後輪操舵装置にお
いては、電動モータを通電駆動するための駆動回路が、
電動モータの界磁巻線を挟んでH型に接続された多数の
スイッチング素子と、各スイッチング素子に並列接続さ
れたスイッチング素子保護用のダイオードとからなるH
ブリッジ型の駆動回路により構成されており、後輪操舵
禁止手段の作動時には、第2の制動手段が、駆動回路の
スイッチング素子を全てオフし、その電源供給端子間に
所定の電気負荷を接続することにより、電動モータの回
転に制動力を与える。この結果、本発明においては、後
輪の中立復帰速度は、この電気負荷の大きさ(抵抗値)
と、付勢手段の付勢力とにより決定されることとなる。
【0020】すなわち、まずHブリッジ型の駆動回路
は、スイッチング素子を全てオフし、更にその電源供給
端子を短絡した状態で、電動モータを後輪操舵機構側か
ら回転させると、その回転により発生した起電力によ
り、各スイッチング素子に設けられたダイオードを介し
て電流が流れ、電動モータに一定の制動トルクが発生す
る。しかし、本発明では、異常発生時に、駆動回路の電
源供給端子を電気負荷を介して接続しているため、この
電気負荷により流れる電流が制限され、制動トルクは電
気負荷の大きさにより変化する。従って、本発明におい
ては、後輪の中立復帰速度が、電気負荷の大きさ(抵抗
値)と、付勢手段の付勢力とにより決定されることとな
るのである。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は、請求項1に記載の発明が適用された第
1実施例の後輪操舵装置全体の構成を表わす概略構成図
である。
【0022】図2に示す如く、本実施例の後輪操舵装置
は、車両の左右の後輪2RL,2RRを操舵するための
後輪操舵機構10と、この後輪操舵機構10を駆動する
ための三相ブラシレスモータからなる電動モータ12
と、電動モータ12の所定の回転角度毎に三相のパルス
信号PU,PV,PWを発生する磁極センサ20と、後
輪操舵機構10に取り付けられて後輪2RL,2RRの
舵角θrを検出する後輪舵角センサ22と、車両運転者
が左右の前輪2FL,2FRを操舵するためのステアリ
ングホイール24からステアリングギヤボックス26に
至るステアリングシャフト28に取り付けられて、ステ
アリングシャフト28の回転角度(つまり前輪操舵角θ
s)を検出するステアリングセンサ30と、車速Vsを
検出する車速センサ32と、車体に生じたヨーレイトW
sを検出するヨーレイトセンサ34と、これら各センサ
からの検出信号に基づき後輪舵角θrを制御する電子制
御装置(ECU)40とから構成されている。
【0023】また、後輪操舵機構10は、図3に示す如
く、電動モータ12の回転軸に固定されたヘリカルギヤ
13と、ヘリカルギヤ13に噛合され電動モータ12の
回転を減速して入力するヘリカルギヤ14と、ヘリカル
ギヤ14の回転軸に設けられたウォームギヤ15と、ウ
ォームギヤ15に噛合されたウォームホイール16と、
ウォームホイール16の回転軸に取り付けられたピニオ
ンギヤ17と、ピニオンギヤ17に噛合され、ピニオン
ギヤ17の回転を直進移動に変換して左右後輪2RL,
2RRのタイロッドに伝達するラック18と、ラック1
8が中立位置から図3における左右方向に変位した際、
その変位量に応じた付勢力をラック18に与える中立復
帰バネ19と、から構成されている。
【0024】なお、後輪舵角を検出する後輪舵角センサ
22は、ウォームホイール16の回転軸に取り付けられ
ており、その回転位置から後輪舵角を検出する。また、
中立復帰バネ19のセット荷重は、車両の通常走行中に
タイヤから外力が入力されたとしても、後輪2RL,2
RRを中立舵角に保持できる荷重(例えば、100kg・
f)に設定されている。
【0025】このように構成された本実施例の後輪操舵
機構10においては、電動モータ12が回転すると、ヘ
リカルギヤ13,14を介して、ウォームギヤ15が回
転する。すると、ウォームホイール16が回され、ピニ
オンギヤ17も回転する。ピニオンギヤ17の回転によ
りラック18が直線移動し、タイロッドを介して左右後
輪2RL,2RRを操舵する。またこのとき、中立復帰
バネ19は、ラック18の移動にともない収縮し、ラッ
ク18に付勢力を与える。そして、この付勢力は、ラッ
ク18から、ピニオンギヤ17,ウォームホイール1
6,ウォームギヤ15,ヘリカルギヤ14,ヘリカルギ
ヤ13を介して、電動モータ12に伝達される。
【0026】従って、電動モータ12を駆動してラック
18を中立位置から変位させている状態(つまり、左右
後輪2RL,2RRを操舵している状態)で、電動モー
タ12の駆動を中止すると、中立復帰バネ19が発生す
る付勢力によって電動モータ12が後輪操舵時とは逆方
向に回転し、ラック18,延いては左右後輪2RL,2
RRが中立舵角に復帰するようになる。
【0027】また、本実施例の後輪操舵機構10におい
ては、電動モータ12からラック18までの動力伝達系
にウォームギヤ15を設け、電動モータ12の回転をウ
ォームギヤ15からウォームホイール16に伝達するこ
とにより、左右後輪2RL,2RRを操舵するように構
成されているため、図4に示す如く、電動モータ12に
よる後輪操舵時(モータ側からの後輪駆動時)には、電
動モータ12の発生トルクは効率良くラック18に伝達
されるが、中立復帰バネ19による後輪の中立復帰時
(後輪側からのモータ駆動時)には、中立復帰バネ19
の付勢力が電動モータ12に伝わり難くなる。従って、
中立復帰バネ19による後輪の中立復帰時には、電動モ
ータ12による後輪操舵時に比べ、ラック18(延いて
は後輪舵角)がゆっくりと中立位置に戻されることとな
る。なお、このように構成したのは、電動モータ12の
駆動によって後輪2RL,2RRを操舵した後、後輪舵
角をその舵角に保持するための保持電流を低減するため
である。
【0028】次にECU40には、図5に示す如く、電
動モータ12を通電するための駆動回路として、電動モ
ータ12のU・V相,V・W相,W・U相の各界磁巻線
に双方向に電流を流して、電動モータ12を双方向に回
転駆動するために、各界磁巻線を挟んで各々H型に接続
された6個のトランジスタTR1〜TR6と、各トラン
ジスタTR1〜TR6に並列接続されたダイオードD1
〜D6とからなる周知のH型ブリッジ型の駆動回路41
が備えられている。
【0029】そして、この駆動回路41の正極側電源供
給端子41aには、バッテリ43の正極がパワースイッ
チSW1を介して接続され、負極側電源供給端子41b
には、バッテリ43の負極が接続された接地ラインに接
続され、更に、パワースイッチSW1から正極側電源供
給端子41aに至る電流経路には電流検出用の抵抗器R
xが設けられている。
【0030】なおパワースイッチSW1は、外部から入
力される制御信号がLow レベルであるときオン状態とな
ってバッテリ43から駆動回路41に電源供給を可能と
し、外部から入力される制御信号がHighレベルであると
きオフ状態となってバッテリ43から駆動回路41への
電源供給経路を遮断する。
【0031】また次に、ECU40には、上記各センサ
からの検出信号に基づき車両の運転状態に応じた後輪舵
角指令値を算出して、後輪舵角がこの指令値となるよう
に電動モータ12の通電電流をデューティ制御するため
のパルス幅変調信号(PWM信号)及び電動モータ12
の回転方向を表す方向指令信号を発生する後輪指令値演
算部50、後輪指令値演算部50の動作状態,上記抵抗
器Rxの端子電圧A,B,磁極センサ20の出力パルス
PU,PV,PW等から当該装置の異常を判定し、当該
装置が正常であればLow レベル、当該装置に異常があれ
ばHighレベルとなる異常検出信号を出力する異常検出部
52、異常検出部52からの異常検出信号に基づき、当
該装置の正常時には電動モータ12を後輪指令値演算部
50からの出力信号に応じて駆動し、当該装置の異常時
には電動モータ12の駆動を停止して電動モータ12の
回転に制動をかける制動制御部54、及び、後輪指令値
演算部50からの方向指令信号,磁極センサ20からの
三相パルス信号PU,PV,PW,制動制御部54から
の制御信号Sa,Sb等に基づき駆動回路41内の各ト
ランジスタS1〜S6をオン/オフさせるトランジスタ
切換回路56が備えられている。
【0032】ここで、後輪指令値演算部50は、CP
U,ROM,RAM等からなる周知のマイクロコンピュ
ータにより構成されている。そして、後輪指令値演算部
50においては、5msec.毎に実行される図6に示す指
令値演算処理により後輪舵角指令値を算出し、2msec.
毎に実行される図7に示すモータ駆動処理により方向指
令信号及びPWM信号を出力する。以下、この後輪指令
値演算部50にて実行される各処理について説明する。
【0033】図6に示す如く、指令値演算処理において
は、まずステップ110にて、ステアリングセンサ3
0,車速センサ32、及びヨーレイトセンサ34により
検出された前輪操舵角θs、車速Vs及びヨーレイトW
sを各々読み込み、続くステップ120にて、これら各
検出値θs,Vs,Wsが予め設定されていた正常範囲
内にあるか否か、つまり上記各センサは正常に動作して
いるか否か、を判断する。
【0034】そして、このステップ120にて、上記各
センサが正常に動作していると判断されると、続くステ
ップ130に移行して、上記読み込んだ検出結果θs,
Vs,Wsに基づき、車両旋回時の目標ヨーレイトWo
を算出し、次ステップ140にて、ヨーレイトWsを目
標ヨーレイトWoに制御するための後輪舵角指令値θr
oを算出する。
【0035】一方、ステップ120にて、上記各検出値
θs,Vs,Wsの少なくとも一つが予め設定されてい
た正常範囲から外れており、その検出結果から正常な後
輪操舵制御を実行できないと判断されると、ステップ1
50に移行して、後輪2RL,2RRを中立舵角方向に
操舵すべく、現在の後輪舵角指令値θroを所定量だけ
減算することにより、後輪舵角指令値θroを更新す
る。
【0036】こうして、ステップ140またはステップ
150にて、最新の後輪舵角指令値θroが算出される
と、今度は続くステップ160に移行して、上記求めた
後輪舵角指令値θroと、後輪舵角センサ22により検
出された現在の後輪舵角θrとから、後輪舵角θrを後
輪舵角指令値θroに制御するためのモータ回転角指令
値θmoを算出し、当該処理を一旦終了する。
【0037】次に、図7に示すモータ駆動処理において
は、まずステップ210にて、磁極センサ20から出力
される三相のパルス信号PU,PV,PWに基づき、現
在のモータ回転角θmを算出し、続くステップ220に
て、モータ回転角速度dθmを算出する。そして、次ス
テップ230にて、この算出したモータ回転角θm及び
モータ回転角速度dθmと、上記指令値演算処理で算出
したモータ回転角指令値θmoとに基づき、次式(4) を
用いてモータ電流指令値Imoを算出する。
【0038】 Imo=Kp×(θm−θmo)−Kd×dθm …(4) なお、上記(4) 式において、Kpは比例ゲイン,Kdは
微分ゲインである。このように、ステップ230にてモ
ータ電流指令値Imoが算出されると、今度はステップ
240にて、モータ回転角指令値θmoがモータ回転角
θmより大きいか否かを判断する。そして、モータ回転
角指令値θmoがモータ回転角θmより大きければ、ス
テップ250にて、トランジスタ切換回路56に出力す
る方向指令信号を「High」レベルに設定し、逆に、モー
タ回転角指令値θmoがモータ回転角θm以下であれ
ば、ステップ260にて、方向指令信号を「Low 」レベ
ルに設定する。
【0039】また続くステップ270では、上記ステッ
プ230にて算出したモータ電流指令値Imoに基づき
トランジスタTR1〜TR6の駆動デューティ比を求
め、これに対応したPWM信号を出力し、当該処理を一
旦終了する。次に、異常検出部52は、各種論理回路か
らなるロジック回路として構成されており、図8に示す
手順で、5msec.毎に、装置の異常判定を行なう。
【0040】すなわち、異常検出部52においては、ま
ずステップ310にて、電流検出用の抵抗器Rxの両端
電圧(B−A)が予め設定された正常範囲内にあるか否
かを判断することにより、モータ電流が正常であるか否
かを判断する。そして、このステップ310にて、モー
タ電流が正常であると判断されると、ステップ320に
て、パワースイッチSW1の駆動回路側電圧Bが正常範
囲内にあるか否かによって、パワースイッチSW1が正
常に動作しているか否かを判断する。
【0041】また、このステップ320にて、パワース
イッチSW1が正常であると判断されると、ステップ3
30にて、後輪指令値演算部50内のCPUから周期的
に出力される異常判定用のウオッチドッグパルスを監視
することにより、後輪指令値演算部50,特にCPUが
正常に動作しているか否かを判断する。
【0042】また次に、ステップ330にて、後輪指令
値演算部50が正常に動作していると判断されると、ス
テップ340にて、バッテリ43の出力電圧(電源電
圧)が予め設定された正常範囲(例えば8V〜16V)
内にあるか否かを判断する。また更に、このステップ3
40にて、電源電圧が正常であると判断されると、ステ
ップ350にて、後輪指令値演算部50にて算出された
モータ回転角θmとモータ回転角指令値θmoとの差が
所定範囲内にあるか否かによって、磁極センサ20が正
常に動作しているか否かを判断する。
【0043】そして、ステップ350にて、磁極センサ
20が正常に動作していると判断されると、当該装置は
正常であるとして、ステップ360にて異常検出信号を
Lowレベルに設定し、逆に、上記各ステップ310〜ス
テップ350のいずれかで異常が判定されると、ステッ
プ370にて異常検出信号をLow レベルに設定する。
【0044】次に、制動制御部54は、図5に示す如
く、後輪指令値演算部50からのPWM信号が直接入力
されると共に、異常検出部52からの異常検出信号が否
定回路54aを介して入力され、異常検出部52からの
異常検出信号がLow レベルであるとき(すなわち当該装
置の正常時)に、後輪指令値演算部50からのPWM信
号を制御信号Saとしてトランジスタ切換回路56に出
力するアンド回路54bと、周波数50Hz,デューテ
ィ比30%の図9に示す如きパルス信号Poを発生する
パルス発生部54cと、パルス発生部54cからのパル
ス信号Po及び異常検出部52からの異常検出信号が入
力され、異常検出部52からの異常検出信号がHighレベ
ルであるとき(すなわち当該装置の異常時)に、パルス
発生部54cからのパルス信号Poを制御信号Sbとし
てトランジスタ切換回路56に出力するアンド回路54
dと、から構成されている。
【0045】従って、トランジスタ切換回路56には、
異常検出部52にて当該装置が正常である旨が検出され
ている場合には、後輪指令値演算部50からのPWM信
号が制御信号Saとして入力されると共に、Low レベル
の制御信号Sbが入力され、逆に異常検出部52にて当
該装置の異常が検出されている場合には、パルス発生部
54cからのパルス信号Poが制御信号Sbとして入力
されると共に、Low レベルの制御信号Saが入力される
こととなる。
【0046】なお、この制動制御部54は、異常検出部
52からの異常検出信号をそのまま制御信号としてパワ
ースイッチSW1に出力するようにされている。このた
め、異常検出部52が当該装置の異常を検出した際に
は、パワースイッチSW1がオフ状態となって、駆動回
路41への電源供給が遮断されることとなる。
【0047】トランジスタ切換回路56は、制御信号S
bがLow レベルである場合には、後輪指令値演算部50
からの方向指令信号と、磁極センサ20からの三相パル
ス信号PU,PV,PWとに基づき、電動モータ12を
方向指令信号に応じた回転方向に回転駆動すべく、オン
するトランジスタの組合せがS1〜S3,及びS4〜S
6からそれぞれ1つずつ選択され、制御信号Sa,換言
すれば後輪指令値演算部50からのPWM信号に応じた
デューティ比で、選択されたトランジスタのオン/オフ
が行われる。逆に、制御信号SbがHighレベルである場
合には、強制的に接地側トランジスタTR4〜TR6が
オフされ、正極側トランジスタTR1〜TR3がオンさ
れる。なお、このトランジスタ切換回路56は、異常検
出部52と同様、各種論理回路からなるロジック回路に
より構成されている。
【0048】以上のように構成された本実施例の後輪操
舵装置において、装置に異常が発生していない場合に
は、異常検出部52からLow レベルの異常検出信号が出
力される。従って、この場合には、パワースイッチSW
1に、制動制御部54を介して、Low レベルの制御信号
が入力されることとなり、パワースイッチSW1がオン
状態となって、駆動回路41を介して電動モータ12を
駆動できるようになる。また、この場合、制動制御部5
4からは、後輪指令値演算部50から出力されたPWM
信号がそのまま制御信号Saとして出力され、制御信号
SbはLow レベルとなって出力されないため、トランジ
スタ切換回路56は、三相パルス信号PU,PV,PW
と制御信号Saと方向指令信号とに基づき、駆動回路4
1の各トランジスタS1〜S6をオン/オフさせる。こ
の結果、従来の後輪操舵装置と同様、後輪2RL,2R
Rの舵角を、車両運転者による前輪2FL,2FRの操
舵角,車速,ヨーレイト等の車両走行状態に応じて最適
に制御することができる。
【0049】一方、装置に異常が発生して、異常検出部
52によりその旨が検出された場合には、異常検出部5
2からの異常検出信号がHighレベルに変化する。する
と、制動制御部54を介してパワースイッチSW1に入
力される制御信号もHighレベルとなるため、パワースイ
ッチSW1がオフ状態となって、駆動回路41への電源
供給が遮断され、駆動回路41による電動モータ12の
駆動が停止される。従って、後輪操舵を行なっている状
態で異常検出部52にて装置の異常が検出された場合に
は、中立復帰バネ19が発生する付勢力によって電動モ
ータ12が後輪操舵時とは逆方向に回転し、後輪舵角が
中立舵角に復帰されることとなる。
【0050】ところで、こうした中立復帰時に、駆動回
路41内のトランジスタS1〜S6を全てオフしていれ
ば、各相U,V,Wの界磁巻線は開放状態となるため、
図10に一点鎖線で示す如く、電動モータ12の回転に
制動がかからず、後輪舵角が急変してしまう。また、例
えば、駆動回路41内のトランジスタS1〜S3を全て
オンし、トランジスタS4〜S6を全てオフすることに
より、電動モータ12の各相U,V,Wの界磁巻線の両
端を短絡すれば、図10に点線で示す如く、電動モータ
12の回転に制動をかけることができるが、この場合に
は、制動力が大きくなりすぎ、後輪舵角が中立舵角に復
帰するのに時間がかかる。
【0051】しかし、本実施例では、装置に異常が発生
して、異常検出部52からの異常検出信号がHighレベル
になると、制動制御部54が、制御信号Saを後輪指令
値演算部50から出力されるPWM信号に関係なくLow
レベルとし、パルス発生部54cから出力されるパルス
信号Poを制御信号Sbとして、トランジスタ切換回路
56に出力し、トランジスタ切換回路56が、トランジ
スタS4〜S6をオフ状態としたまま、その入力された
制御信号Sbに応じて駆動回路41内のトランジスタS
1〜S3をオン/オフする。
【0052】このため、本実施例の後輪操舵装置におい
ては、装置異常時に、電動モータ12の各相U,V,W
の界磁巻線がパルス発生部54cから出力されるパルス
信号Poに応じて短絡されることとなり、電動モータ1
2には、図9に示す如く、パルス信号PoがHighレベル
のとき制動が加わり、パルス信号PoがLow レベルのと
きには非制動状態となる。従って、後輪舵角の中立復帰
時に電動モータ12に発生する制動力は、各界磁巻線を
連続的に短絡した場合に比べて、パルス信号Poのデュ
ーティ比に応じた量だけ小さくなる。
【0053】このため、本実施例によれば、図10に実
線で示す如く、後輪の中立復帰速度を、パルス発生部5
4cから出力されるパルス信号Poのデューティ比によ
り最適に設定することができるようになり、このパルス
信号Poのデューティ比を調整すれば、その中立復帰速
度を自由に変化させることが可能となる。
【0054】なお、上記のように、装置の異常発生時に
後輪が中立舵角に復帰した後は、中立復帰バネ19のセ
ット荷重により後輪が中立舵角に保持されるので、タイ
ヤから加わる外力によって後輪が操舵されることはな
い。ここで、本実施例では、後輪の中立復帰速度を決定
するパルス信号Poを発生するパルス発生部54cを、
予め設定された固定のデューティ比(本実施例では30
%)のパルス信号Poを発生するものとして説明した
が、例えば、図11(a)に示す如く、パルス発生部5
4cを、ワンショットマルチバイブレータにより構成
し、このワンショットマルチバイブレータに、車速セン
サ32から出力される車速Vsに応じたパルス信号(車
速信号)を入力するようにしてもよい。
【0055】そして、この場合、例えば、ワンショット
マルチバイブレータが、図11(b)に示す如く、入力
パルス1個につき 2.5msec.間Highレベルとなるパ
ルス信号を出力し、車速センサ32が、車速60km/h
で、1分間に20×637個のパルス信号を出力すると
すれば、車速が15km/hの低速走行時には、車速信号の
周期は18.9msec.となるため、パルス信号Poのデ
ューティ比は約13%となり、車速が60km/hの中速走
行時には、パルス信号Poのデューティ比は約53%と
なり、車速が100km/hの高速走行時には、パルス信号
Poのデューティ比は88%となる。
【0056】すなわち、このようにパルス発生部54c
をワンショットマルチバイブレータにより構成し、これ
に車速センサ32から出力される車速Vsに応じたパル
ス信号を入力するようにすれば、パルス信号Poのデュ
ーティ比が、車速Vsが高くなるほど増加する。
【0057】従って、この場合には、車速Vsが高くな
るほど、電動モータ12に加わる制動力が大きくなり、
車両の低速走行時には、弱い制動で後輪の中立復帰を速
やかに行ない、車両の直進安全性を早期に確保させ、逆
に車両の高速走行時には、強い制動で後輪の中立復帰を
ゆっくり(例えば0.1deg/sec.)と行ない、後輪の中
立復帰が車体挙動に影響を与えるのを防止する、といっ
たことが可能となる。
【0058】また、例えば、パルス発生部54cを、図
12(a)に示す如く、2個のワンショットマルチバイ
ブレータ62,64、一方のワンショットマルチバイブ
レータ64に入力信号を反転して入力する否定回路6
6、及び各ワンショットマルチバイブレータ62,64
からの出力パルスの和をとるオア回路68からなる3個
のパルス発生回路60と、これら各パルス発生回路60
からの出力パルスの和をとるオア回路70と、により構
成し、各パルス発生回路60に、磁極センサ20から出
力される三相パルス信号PU,PV,PWを各々入力す
るようにしてもよい。
【0059】すなわち、パルス発生部54cをこのよう
に構成した場合には、各パルス発生回路60から、各相
U,V,Wのパルス信号PU,PV,PWの立ち上がり
及び立下がりで所定時間(例えば50msec.)Highレベ
ルとなるパルス信号が出力されるため、パルス発生部5
4cからは、これらパルス信号を合成した図12(b)
に示すパルス信号Poが出力されるようになる。
【0060】従って、この場合には、電動モータ12の
回転が速くなると、パルス信号Poのデューティ比が大
きくなって制動力が大きくなり、逆に電動モータ12の
回転が遅くなると、パルス信号Poのデューティ比が小
さくなって制動力が小さくなる。このため、この場合に
は、電動モータ12の回転速度、延いては後輪の中立復
帰速度を、略一定にすることができ、後輪を、安全な復
帰速度で、しかも確実に中立舵角に復帰させることがで
きるようになる。
【0061】またこのように、本実施例では、制動制御
部54に、電動モータ12の制動用のパルス信号Poを
発生するパルス発生部54cを設け、装置の異常時には
このパルス信号Poを制御信号Sbとしてトランジスタ
切換回路56に出力するように構成したが、例えば制動
制御部54をマイクロコンピュータ等により構成し、異
常発生時には、電動モータ12の回転角速度を監視しな
がら、制御信号SbのHigh/Low 切り換えを行なうよう
にしてもよい。以下、このように制動制御部54を構成
した場合のモータ制動処理動作を、図13に示すフロー
チャートに沿って説明する。
【0062】図13に示す如く、このモータ制動処理に
おいては、まずステップ410にて、磁極センサ20か
ら出力される三相のパルス信号PU,PV,PWに基づ
き、現在のモータ回転角θmを算出し、続くステップ4
20にて、モータ回転角速度dθmを算出する。
【0063】そして、次ステップ430にて、異常検出
部52からの異常検出信号がHighレベルになっているか
否か、つまり装置に異常が発生しているか否かを判定
し、異常検出信号がLow レベルで、装置に異常が発生し
ていなければ、ステップ440に移行して、後輪指令値
演算部50からのPWM信号をそのまま制御信号Saと
して設定し、次ステップ450にて、制御信号SbをLo
w レベルに設定して、処理を一旦終了する。
【0064】一方、ステップ430にて、異常検出部5
2からの異常検出信号がHighレベルで、装置に異常が発
生している場合には、ステップ460に移行して、制御
信号SaをLow レベルに設定し、トランジスタ切換回路
56へのPWM信号の出力を停止する。そして、続くス
テップ470にて、上記ステップ420で算出したモー
タ回転角速度dθmが予め設定された基準値δより大き
いか否かを判定し、モータ回転角速度dθmが基準値δ
より大きければ、モータ回転角速度dθmを抑えるため
に、制御信号SbをHighレベルに設定し、逆にモータ回
転角速度dθmが基準値δθ以下であれば、ステップ4
50に移行して、制御信号SbをLow レベルに設定し、
当該処理を終了する。
【0065】このように、制動制御部54においてモー
タ制動処理を実行するようにした場合、モータ回転角速
度dθmが基準値δより大きければ、制御信号SbがHi
ghレベルとなって、電動モータ12に制動がかかり、モ
ータ回転角速度dθmが基準値δ以下であれば、制御信
号SbがLow レベルとなって、電動モータ12が非制動
状態となる。従って、この場合には、電動モータ12の
回転角速度dθmが略基準値δに制御されることとな
り、後輪の中立復帰速度を一定にすることができる。な
お、このモータ制動処理においては、モータ回転角速度
dθmが基準値δより大きいか否かによって制御信号S
bのHigh/Low を切り換えるようにしたが、例えば、モ
ータ回転角速度dθmに応じて制御信号Sbのデューテ
ィ比を設定するようにしても、後輪の中立復帰速度を一
定にすることができる。
【0066】また、このように後輪の中立復帰速度が一
定となるように制御信号Sbを制御する場合、必ずしも
磁極センサ20を使用する必要はなく、例えば、後輪舵
角センサ22からの検出信号に基づき後輪舵角の変化速
度を演算して、この値が所定値となるように制御信号S
bを制御するようにしてもよく、また電動モータ12に
流れる電流から電動モータ12の回転速度を検出して、
その回転速度が所定値となるように制御信号Sbを制御
するようにしてもよい。
【0067】次に、本実施例では、装置の異常発生時に
トランジスタ切換回路56へのPWM信号の入力を禁止
するために、制動制御部54内に否定回路54a及びア
ンド回路54bを設けたが、例えば、異常検出部52か
ら出力される異常検出信号を後輪指令値演算部50にも
入力し、後輪指令値演算部50側で、この異常検出信号
がHighレベルであれば、PWM信号の出力を停止するよ
うにすれば、制動制御部54内に否定回路54a及びア
ンド回路54bを設ける必要はなく、後輪指令値演算部
50から出力されるPWM信号をそのまま制御信号Sa
としてトランジスタ切換回路56に入力させることがで
きる。
【0068】また更に、本実施例では、電動モータ12
に三相ブラシレスモータを使用したが、電動モータ12
には、DCモータ等、従来より使用されている種々の電
動モータを使用することができる。以上、請求項1に記
載の発明が適用された後輪操舵装置について説明した
が、次に、請求項2に記載の発明が適用された後輪操舵
装置について本発明の第2実施例として説明する。
【0069】なお、本実施例の後輪操舵装置の全体構成
は図2に示した上記実施例と全く同様であり、ECU4
0の内部構成が異なるだけであるので、装置の全体構成
等については説明を省略し、ECU40の構成及びその
動作についてのみ説明する。まず、図14は本実施例の
後輪舵角装置のECU40の内部構成を表している。図
14に示す如く、本実施例のECU40には、上記実施
例と同様、6個のトランジスタTR1〜TR6と、各ト
ランジスタTR1〜TR6に並列接続されたダイオード
D1〜D6とからなるH型ブリッジ型の駆動回路71が
備えられている。そして、上記実施例と同様、この駆動
回路71の正極側電源供給端子71aは、電流検出用の
抵抗器Rx、パワースイッチSW2を介して、バッテリ
43の正極に接続可能になっており、負極側電源供給端
子71bには、バッテリ43の負極が接続された接地ラ
インに接続されている。
【0070】一方、パワースイッチSW2は、駆動回路
71とバッテリ43との接続を遮断した際、上記実施例
のように、駆動回路71の正極側電源供給端子71aを
開放するのではなく、その電源供給端子71aに、一端
が接地された負荷Z1を接続するように構成されてい
る。従って、このパワースイッチSW2をオフして、駆
動回路71への電源供給経路を遮断した際には、駆動回
路71の電源供給端子71a,71b間に負荷Z1が接
続されることとなる。
【0071】また、本実施例のECU40には、上記実
施例と同様マイクロコンピュータにより構成された後輪
指令値演算部80、当該装置の異常を判定して、装置の
異常時にHighレベルとなる異常検出信号を出力する異常
検出部82、及び、これら各部からの出力信号に応じて
駆動回路71のトランジスタTR1〜TR6をオン/オ
フするトランジスタ切換回路86が備えられている。
【0072】ここで後輪指令値演算部80は、上記実施
例の後輪指令値演算部50と同様、指令値演算処理及び
モータ駆動処理を実行して、後輪舵角を車両の運転状態
に応じた舵角に制御するための方向指令信号及びPWM
信号を出力するが、この後輪指令値演算部80には、異
常検出部82からの異常検出信号が入力され、異常検出
信号がHighレベルである場合、つまり装置に異常が発生
している場合には、PWM信号の出力を停止するように
されている。
【0073】また、トランジスタ切換回路86は、異常
検出部82から出力された異常検出信号がLow レベル
で、当該装置に異常が発生していないときには、後輪指
令値演算部80から出力されたPWM信号及び方向指令
信号と、磁極センサ20からの三相パルス信号PU,P
V,PWとに基づき、駆動回路71内の各トランジスタ
TR1〜TR6をオン/オフして、電動モータ12を回
転駆動し、異常検出信号がHighレベルで、当該装置に異
常が発生している場合には、駆動回路71内の各トラン
ジスタTR1〜TR6を全てオフ状態にするように構成
されている。
【0074】なお、異常検出部82は、上記実施例と全
く同様に構成されており、図8に示した手順で異常判定
を行なう。また、この異常検出部82から出力された異
常検出信号は、パワースイッチSW2にも入力され、パ
ワースイッチSW2は、この異常検出信号がLow レベル
であれば、駆動回路71にバッテリ43を接続し、異常
検出信号がHighレベルであれば、駆動回路71の電源供
給端子71a,71b間に負荷Z1を接続する。
【0075】以上のように構成された本実施例の後輪操
舵装置においては、装置に異常が発生していない場合に
は、異常検出部82がLow レベルの異常検出信号を出力
するため、パワースイッチSW2が駆動回路71にバッ
テリ43を接続し、後輪指令値演算部80が電動モータ
12駆動のためのPWM信号及び方向指令信号をトラン
ジスタ切換回路86に出力し、トランジスタ切換回路8
6がこの信号に応じて駆動回路71の各トランジスタT
R1〜TR6をオン/オフする。この結果、上記実施例
の後輪操舵装置と同様、後輪2RL,2RRが、車両運
転者による前輪2FL,2FRの操舵角,車速,ヨーレ
イト等の車両走行状態に応じた舵角に制御されることと
なる。
【0076】一方、装置に異常が発生して、異常検出部
82によりその旨が検出された場合には、異常検出部8
2からの異常検出信号がHighレベルに変化するため、パ
ワースイッチSW2が駆動回路71への電源供給経路を
遮断して駆動回路71の電源供給端子71a,71b間
に負荷Zを接続し、トランジスタ切換回路86が駆動回
路71内の各トランジスタTR1〜TR6を全てオフ状
態にする。
【0077】従って、後輪操舵を行なっている状態で異
常検出部82にて装置の異常が検出された場合には、中
立復帰バネ19が発生する付勢力によって電動モータ1
2が後輪操舵時とは逆方向に回転し、後輪舵角が中立舵
角に復帰されることとなるが、このとき、電動モータ1
2の各相U,V,Wの界磁巻線は、駆動回路71内でト
ランジスタS1〜S6に並列接続されたダイオードD1
〜D6を介して負荷Zが接続された状態となるため、電
動モータ12の回転によっての各界磁巻線に発生した起
電力により負荷Zに電流が流れ、電動モータ12には、
この電流,延いては負荷Zの大きさに応じた制動力が発
生する。
【0078】以下、この理由について、電動モータ12
のU・V相の界磁巻線に生じた起電力により発生する制
動力を例にとり説明する。まず、異常検出部82が異常
を検出した場合、電動モータ12のU・V相の界磁巻線
は、駆動回路71を介して図15に示すように負荷Zに
接続される。そして、駆動回路71内では、トランジス
タTR1,TR2,TR4,TR5が全てオフ状態とな
っているため、中立復帰バネ19の付勢力により電動モ
ータ12が回転して、電動モータ12にU相からV相へ
向けて電流を流そうとする起電力が発生した場合には、
各トランジスタTR1,TR2,TR4,TR5に並列
接続されたダイオードD1,D2,D4,D5の向きに
従い、ダイオードD2,D4を介して図15に点線で示
した経路i1 で負荷Zに電流が流れ、逆に、電動モータ
12にV相からU相へ向けて電流を流そうとする起電力
が発生した場合には、ダイオードD1,D5を介して図
15に一点鎖線で示した経路i2 で負荷Zに電流が流れ
る。
【0079】ここで、電動モータ12の回転により発生
する起電力は、電動モータ12の回転数ωに比例してK
E ・ωで与えられる。なお、KE は誘起電圧定数であ
る。また、上記のようにダイオードD1,D4(又はダ
イオードD2,D5)により形成される電流ループi1
(又はi2 )の回路インピーダンスZiは、U・V相の
界磁巻線のインダクタンスをL,界磁巻線のコイル抵抗
とダイオードD1,D4(またはD2,D5)の順方向
抵抗との合成値をRとすると、次式(5) の如く表され
る。なお、(5) 式において、sは微分演算子(制御工学
の分野ではラプラス演算子と呼ばれる)である。
【0080】 Zi=Ls+R+Z …(5) 従って、U,V相の界磁巻線に流れる電流iは、次式
(6) の如くなり、 i=KE・ω/(Ls+R+Z) …(6) 電動モータ12には、この電流に比例した制動トルクT
2 (=KT・i)が発生する。なお、KTはトルク定数で
ある。そして、この制動トルクT2 は、トルク定数KT
と上記(6) 式とから、次式(7) の如く記述でき、この
(7) 式から、負荷Zの大きさ(抵抗値)により制動トル
クを調整できることがわかる。
【0081】 T2 =KT・KE・ω/(Ls+R+Z) …(7) このように、本実施例の後輪操舵装置においては、装置
に異常が発生して、中立復帰バネ19により後輪が中立
舵角に戻される場合には、電動モータ12に負荷Zの大
きさに応じた制動トルクが発生する。従って、本実施例
の後輪操舵装置によれば、後輪舵角の中立復帰時に電動
モータ12に発生する制動力を、負荷Zの大きさに応じ
て、電動モータ12の界磁巻線を連続的に短絡する従来
装置に比べて小さくすることができ、後輪の中立復帰速
度を、負荷Zの大きさにより任意に設定することが可能
となる。
【0082】なお、本実施例の後輪操舵装置のように負
荷Zを用いて後輪の中立復帰速度を所望の値に設定する
場合、中立復帰時に中立復帰バネ19から電動モータ1
2の回転軸に入力される入力トルクT1 は、その後輪操
舵機構10各部のギヤ比と効率とにより容易に算出でき
るので、希望する中立復帰速度ωo を決めれば、負荷Z
の大きさを次式(8) を用いて簡単に設定することができ
る。但し、実際の設計に当たっては、入力トルクT1 は
中立復帰バネ19の力に加えてタイヤからの外力もある
ことを考慮に入れ、負荷Zには、次式(8) で求めた値よ
り小さめの値を設定することが望ましい。
【0083】
【数2】
【0084】ここで、本実施例では、異常発生時に駆動
回路に接続する負荷Zに抵抗値が予め設定された固定負
荷を使用するものとして説明したが、例えば図16に示
す如く、駆動回路91の電源供給端子91a,91b間
に、電動モータ93が発生した起電力に応じて回路抵抗
が変化する制動制御回路95を設け、この制動制御回路
95の動作によって、後輪の中立復帰速度を略一定に制
御するようにしてもよい。以下、この制動制御回路95
の構成及び作用について詳しく説明する。
【0085】なお、図16は、後輪操舵機構10を駆動
する電動モータ93がDCモータからなり、その駆動回
路91がDCモータの界磁巻線を挟んでH型に接続され
た4個のトランジスタ及びダイオードにより構成された
後輪操舵装置を表しており、トランジスタ切換回路97
は、異常検出部99にて異常が検出されると、上記実施
例と同様、駆動回路91内の各トランジスタをオフする
ようにされている。また、パワースイッチSW3は、上
記実施例のパワースイッチSW2と同様、異常検出部9
9にて異常が検出された場合に駆動回路91への電源供
給経路を遮断するようにされているが、制動制御回路9
5は、このパワースイッチSW3のオン/オフ状態に関
係なく、駆動回路91の電源供給端子91a,91b間
に常に接続されるようになっている。
【0086】図16に示す如く、制動制御回路95の例
としては、カソードが駆動回路91の正極側電源供給端
子91aに接続され、アノードが抵抗器Raを介して駆
動回路91の負極側電源供給端子91bに接続された降
伏電圧が約7.5VのツェナーダイオードDaと、同じ
くカソードが駆動回路91の正極側電源供給端子91a
に接続され、アノードが抵抗器Re,Rf(Re=Rf
=1kΩ)を介して駆動回路91の負極側電源供給端子
91bに接続された降伏電圧が約2Vのツェナーダイオ
ードDbと、ベースが抵抗器Rbを介してツェナーダイ
オードDaのアノードに接続され、コレクタが抵抗器R
eと抵抗器Rfとの結合点に接続され、エミッタが駆動
回路91の負極側電源供給端子91bに接続されたNP
N型のトランジスタTRaと、ベースが抵抗器Rcを介
して前記トランジスタTRaのコレクタに接続され、コ
レクタが半固定抵抗器Rdを介して駆動回路91の正極
側電源供給端子91aに接続され、エミッタが駆動回路
91の負極側電源供給端子91bに接続されたNPN型
のトランジスタTRbとから構成されている。
【0087】このように構成された制動制御回路95に
おいては、装置に異常が発生して、パワースイッチSW
3及び駆動回路91内のトランジスタがオフされ、電動
モータ93が中立復帰バネ19により回転されると、駆
動回路91内のダイオードを介して、電動モータ93の
回転に応じた誘起電圧が印加される。
【0088】またこのときの印加電圧Vmは、図15に
示したように、電動モータ93の回転方向に関係なく、
駆動回路91の正極側が正となり、図17に示す如く、
ツェナーダイオードDaのアノード側の端子電圧Va、
トランジスタTRaのオン/オフ状態、トランジスタT
Raのコレクタ電圧Vb、トランジスタTRbのオン/
オフ状態は、その印加電圧Vmに応じて変化する。
【0089】そして、例えば、電動モータ93の回転に
より、制動制御回路95に5Vの電圧Vmが印加された
場合には、図17に示す如く、トランジスタTRbがオ
ンとなり、半固定抵抗器Rdの抵抗値により決定される
電流が流れ、電動モータ93には、この電流に比例した
制動トルクが発生する。
【0090】一方、電動モータ93の回転により生じる
誘起電圧は、電動モータ93の回転速度が低くなるに従
い低下する。そして、電動モータ93の回転速度の低下
により制動制御回路95への印加電圧Vmが3V以下に
なると、図17に示す如くトランジスタTRbはオフ状
態となる。この結果、電動モータ93の回転速度が低下
すると、制動制御回路95のインピーダンスは高くな
り、電動モータ93に制動がかからず回転速度が増加す
る。
【0091】従って、本実施例の後輪操舵装置におい
て、装置の異常時には、電動モータ93が、略3Vの誘
起電圧を発生する略一定の回転速度で回転することとな
り、後輪の中立復帰速度を略一定に制御することができ
るようになる。一方、装置の正常時には、パワースイッ
チSW3がオン状態となるため、制動制御回路95への
印加電圧は、正常時の電源電圧8〜16Vとなる。そし
て、この場合には、図17に示す如く、トランジスタT
Rbはオフ状態となるので、当該回路のインピーダンス
は高くなり、当該装置において無駄な電流を消費するこ
となく、電動モータ93を駆動できるようになる。
【0092】なお、装置の異常時には、電動モータ93
の回転速度が、誘起電圧が3V以上となる回転速度まで
上昇すると、電動モータ93に制動がかかり、電動モー
タ93の回転が抑制されるので、制動制御回路95に最
小の電源電圧8Vを越える電圧が印加されることはな
い。
【0093】このように本実施例の後輪操舵装置におい
ては、後輪の中立復帰時には、制動制御回路95内の半
固定抵抗器Rdによりモータ電流、延いては制動力が決
定され、ツェナーダイオードDbの降伏電圧及び抵抗器
Re,Rfの比率により、制動のオン/オフタイミング
が決定される。従って、半固定抵抗器Rdの抵抗値とツ
ェナーダイオードDbの降伏電圧と抵抗器Re,Rfの
比率を調整することにより、後輪の中立復帰速度を任意
の値に設定することができるようになる。
【0094】なお、ツェナーダイオードDaは、装置の
正常時にトランジスタTRbがオン状態となって電源電
力を無駄に消費するのを防止するためのものであるた
め、このツェナーダイオードDaには、電流電源の電圧
保障範囲の最低値を基準とし、トランジスタTRaのベ
ース・エミッタ間電圧だけ低い降伏電圧のものを使用す
ればよい。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
後輪操舵装置においては、異常発生時の後輪の中立復帰
速度が、電動モータ界磁巻線の短絡周期と付勢手段の付
勢力とにより決定される。このため本発明によれば、電
動モータ界磁巻線の短絡周期を調整することにより、後
輪の中立復帰速度を、後輪の操舵特性に影響を与えるこ
となく所望の値に設定することができるようになる。
【0096】また、請求項2に記載の後輪操舵装置にお
いては、異常発生時の後輪の中立復帰速度が、駆動回路
の電源供給端子を接続する電気負荷と付勢手段の付勢力
とにより決定される。このため本発明によれば、異常発
生時に駆動回路の電源供給端子を接続する電気負荷の大
きさを調整することにより、後輪の中立復帰速度を、後
輪の操舵特性に影響を与えることなく所望の値に設定す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】第1実施例の後輪操舵装置全体の構成を表わす
概略構成図である。
【図3】第1実施例の後輪操舵機構の構成を表わす説明
図である。
【図4】第1実施例の後輪操舵機構の動力伝達特性を表
す説明図である。
【図5】第1実施例のECUの内部構成を表す電気回路
図である。
【図6】第1実施例の後輪指令値演算部にて実行される
指令値演算処理を表すフローチャートである。
【図7】第1実施例の後輪指令値演算部にて実行される
モータ駆動処理を表すフローチャートである。
【図8】第1実施例の異常検出部における異常検出動作
を表すフローチャートである。
【図9】第1実施例のパルス発生部から出力されるパル
ス信号を表す説明図である。
【図10】第1実施例の制動制御による後輪の舵角変化
を表すタイムチャートである。
【図11】パルス発生部を車速センサからの出力信号に
より動作させる場合の構成及びその出力パルスを表す説
明図である。
【図12】パルス発生部を磁極センサからの出力信号に
より動作させる場合の構成及びその出力パルスを表す説
明図である。
【図13】制動制御部をマイクロコンピュータにより構
成した場合の処理動作の一例を表すフローチャートであ
る。
【図14】第2実施例の後輪操舵装置におけるECUの
内部構成を表す電気回路図である。
【図15】第2実施例のモータ制動動作を説明する説明
図である。
【図16】第2実施例のECUの他の構成例を表す電気
回路図である。
【図17】図16に示した制動制御回路の動作を表す説
明図である。
【図18】従来の後輪操舵装置における動力伝達系のモ
デルを表す説明図である。
【符号の説明】
2RL,2RR…後輪 10…後輪操舵機構 1
2,93…電動モータ 15…ウォームギヤ 16…ウォームホイール 1
7…ピニオンギヤ 18…ラック 19…中立復帰バネ 20…磁極セ
ンサ 22…後輪舵角センサ 30…ステアリングセンサ
32…車速センサ 34…ヨーレイトセンサ 40…電子制御装置(EC
U) 41,71,91…駆動回路 43…バッテリ 50,80…後輪指令値演算部 52,82,99…
異常検出部 54…制動制御部 54c…パルス発生部 56,86,97…トランジスタ切換回路 95…制
動制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の後輪を操舵するための後輪操舵機
    構と、 該後輪操舵機構に、前記後輪を中立舵角に復帰させるた
    めの付勢力を与える付勢手段と、 前記後輪操舵機構を前記付勢手段の付勢力に抗して駆動
    する電動モータと、 該電動モータを通電するための駆動回路と、 前記後輪の舵角が車両の運転状態に応じた目標舵角とな
    るよう、前記駆動回路を介して前記電動モータを通電
    し、前記後輪操舵機構を駆動する後輪操舵制御手段と、 該後輪操舵制御手段を含む後輪操舵系の異常を検出する
    異常検出手段と、 該異常検出手段にて異常が検出されると、前記駆動回路
    への電源供給を遮断して、前記後輪操舵制御手段による
    後輪操舵制御を禁止する後輪操舵禁止手段と、 を備えた車両の後輪操舵装置において、 前記後輪操舵禁止手段の作動時に、前記電動モータの界
    磁巻線を短絡して、前記電動モータの前記付勢力による
    回転に制動力を与える制動手段と、 該制動手段による前記電動モータの界磁巻線の短絡を所
    定周期で実行させる制動制御手段と、 を設けたことを特徴とする車両の後輪操舵装置。
  2. 【請求項2】 車両の後輪を操舵するための後輪操舵機
    構と、 該後輪操舵機構に、前記後輪を中立舵角に復帰させるた
    めの付勢力を与える付勢手段と、 前記後輪操舵機構を前記付勢手段の付勢力に抗して駆動
    する電動モータと、 該電動モータの界磁巻線を挟んでH型に接続された多数
    のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列接続
    されたスイッチング素子保護用のダイオードとからなる
    Hブリッジ型の駆動回路と、 前記後輪の舵角が車両の運転状態に応じた目標舵角とな
    るよう、前記駆動回路のスイッチング素子をオン・オフ
    して前記電動モータを通電し、前記後輪操舵機構を駆動
    する後輪操舵制御手段と、 該後輪操舵制御手段を含む後輪操舵系の異常を検出する
    異常検出手段と、 該異常検出手段にて異常が検出されると、前記駆動回路
    への電源供給を遮断して、前記後輪操舵制御手段による
    後輪操舵制御を禁止する後輪操舵禁止手段と、 を備えた車両の後輪操舵装置において、 前記後輪操舵禁止手段の作動時に、前記駆動回路のスイ
    ッチング素子を全てオフすると共に、前記駆動回路の電
    源供給端子間に所定の電気負荷を接続して、前記電動モ
    ータの前記付勢力による回転に制動力を与える第2の制
    動手段、 を設けたことを特徴とする車両の後輪操舵装置。
JP10415293A 1993-04-30 1993-04-30 車両の後輪操舵装置 Pending JPH06312668A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10415293A JPH06312668A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 車両の後輪操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10415293A JPH06312668A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 車両の後輪操舵装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06312668A true JPH06312668A (ja) 1994-11-08

Family

ID=14373101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10415293A Pending JPH06312668A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 車両の後輪操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06312668A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214995A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置及び車両用舵角制御方法
JP2011148394A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 大型搬送車両の走行装置
JP2016097793A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 Ntn株式会社 後輪転舵制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214995A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置及び車両用舵角制御方法
JP2011148394A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 大型搬送車両の走行装置
JP2016097793A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 Ntn株式会社 後輪転舵制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8960363B2 (en) Electric power steering device
JP2638583B2 (ja) 電流コマンドに対する二次元補間法を用いた電気アシスト・ステアリング・システムの制御方法及び装置
JP6609465B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5104303B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2010202062A (ja) 電動パワーステアリング装置
EP1820253B1 (en) Method and apparatus for determining faults in an electric assist steering system
JPH08175406A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JPH04261396A (ja) ステッピングモータの異常監視装置
JPH08119132A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH06312668A (ja) 車両の後輪操舵装置
JPH11129925A (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP2019018772A (ja) 操舵制御装置、電動パワーステアリング装置
JP3139872B2 (ja) ブラシレスモータの異常検出装置
JP3427520B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP3034400B2 (ja) 車両の後輪操舵装置
JP3572801B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4062207B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2017154632A (ja) 電動パワーステアリング装置、プログラム
JP3007514B2 (ja) 車両の後輪操舵装置
JP6401637B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5140109B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2012144099A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2698914B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP2016165953A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH08205388A (ja) 直流モータの異常検出装置