JPH06313294A - ファイブラスケーシング用原紙の製造方法 - Google Patents

ファイブラスケーシング用原紙の製造方法

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JPH06313294A
JPH06313294A JP10139793A JP10139793A JPH06313294A JP H06313294 A JPH06313294 A JP H06313294A JP 10139793 A JP10139793 A JP 10139793A JP 10139793 A JP10139793 A JP 10139793A JP H06313294 A JPH06313294 A JP H06313294A
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chitosan
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aqueous solution
acid
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Akiko Mitsushiba
晶子 三柴
Mikio Hikita
幹雄 引田
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な湿潤強度と耐アルカリ性を有し、ハ
ム、ソーセージ等の食肉製品を充填するためのファイブ
ラスケーシングに用いられるファイブラスケーシング用
原紙の製造方法を提供する。 【構成】 キトサン又はキトサン塩と耐水化剤とを混合
したキトサン濃度が0.05〜5.0重量%の水溶液を
用いてセルロースパルプからなるシート状紙基材を含
浸、塗布或いは塗工処理し、絶乾処理前の紙基材当りキ
トサンの含有量が0.5〜15重量%、耐水化剤の含有
量が0.15〜15重量%の範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファイブラスケーシン
グ用原紙の製造方法に関する。更に詳しく述べるなら
ば、本発明は、良好な湿潤強度と耐アルカリ性(即ちア
ルカリ性液に対する強い抵抗力)を有し、ハム、ソーセ
ージ等の食肉製品を充填するためのファイブラスケーシ
ングに用いられるファイブラスケーシング用原紙の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハム、ソーセージ等の食肉加工品は、原
料を調合した練り製品をチューブ状のケーシングに充填
した後、加熱処理、殺菌処理、燻煙処理等を行なうこと
によって製品とされる。ケーシングには、天然ケーシン
グと人工ケーシング(セルロースケーシング、コラーゲ
ンケーシング、プラスチックケーシング、ファイブラス
ケーシング等)があり、人工ケーシングは、天然ケーシ
ングに比べ安価で衛生的であり、製品の大きさが一定で
あるという利点から幅広く利用されている。
【0003】しかしながら、セルロースケーシングに
は、強度が低く、湿度に弱いという欠点があり、又プラ
スチックケーシングには燻煙を施すことが不可能である
という欠点があるため、従来から大型ロースハム、プレ
スハム用には燻煙可能で 、且つ強靭なファイブラスケ
ーシングが使用されている。
【0004】ファイブラスケーシングとは、セルロース
パルプからなる紙基材にビスコースを含浸させ、凝固、
再生処理を行なったもので、この方法は米国特許第2,
105,273号に開示されている。ビスコースは、重
量比でセルロース分7%と水酸化ナトリウム6%とを含
む水溶液であり、従って紙基材には、湿潤強度と耐アル
カリ性が要求される。このような紙基材には前記のビス
コースの含浸に耐えうる湿潤強度と耐アルカリ性を付与
するため、米国特許第3,135,613号及び3,2
75,456号に開示されているように、希薄ビスコー
ス液(セルロース分1%程度)による予備含浸と再生処
理が施される。
【0005】又、特公平4−16129号公報には麻パ
ルプ、木材パルプ等のようなセルロースパルプから構成
される紙基材を製造する際にパルプと一緒に或いは紙、
不織布等の紙基材とした後にキトサン或いはキトサン塩
を添加、塗布し、或いは前記の水溶液に浸漬して処理す
ることが開示されている。しかしながら、パルプ或いは
紙基材をキトサン或いはキトサン塩のみで処理するだけ
では湿潤強度は比較的高いが、耐アルカリ性が低く、ま
だ強度的に不十分である。
【0006】一方、キトサン塩とポリアミドエピクロル
ヒドリン樹脂をパルプスラリーに併用添加することによ
る紙力増強の方法が特開昭53−35008号公報に開
示されているが、パルプスラリーへ前記薬品を添加して
抄紙された紙の強度はまだ実用的に十分とはいえない。
【0007】又、キトサンを用いて高い湿潤強度と耐ア
ルカリ性を付与するためには紙基材を構成するパルプ繊
維に高い比率でキトサンを保持させなければならない
が、そのためにはパルプスラリーに前記薬品を添加して
抄造する内添法より紙基材に前記薬品を含浸或いは塗布
する外添法の方が効率的である。しかしながら、外添法
の場合、高い薬品含有率を得なければならないので、濃
度の高いキトサン溶解水溶液を用いる必要があるが、キ
トサンの溶解水溶液はB型粘度計で測定してみても分か
るように、比較的高い粘性を有し、100cpsを超え
る粘度を示す高い濃度のキトサン溶解水溶液は実操業で
は、その含浸或いは塗布の際、取り扱いが非常に困難を
伴うと共に、得られる品質にバラツキが生じ不都合であ
る。
【0008】このようなことから、キトサン或いはキト
サン塩を用いてパルプからなる紙基材をベースに製造さ
れるファイブラスケーシング用原紙に高い湿潤強度と耐
アルカリ性を付与する場合、前記の薬品がより低い濃度
で処理でき、しかも高い含有率で紙基材に付与できる操
業性の良い処方の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、セルロースパルプを原料として構成される
紙基材を用いたファイブラスケーシング用原紙の湿潤強
度及び耐アルカリ性を向上させる方法について鋭意研究
を重ねた結果、シート状紙基材をキトサン或いはキトサ
ン塩と耐水化剤とを混合した液で処理することにより、
従来技術の欠点を解消し、湿潤強度及び耐アルカリ性が
極めて優れた紙基材の得られることを見出し本発明を完
成するに至った。
【0010】本発明の目的は、湿潤強度及びアルカリ性
液に対する抵抗力が極めて優れたファイブラスケーシン
グ用原紙の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、キトサン又は
キトサン塩と耐水化剤とを混合した水溶液でセルロース
パルプからなるシート状紙基材を処理することを特徴と
するファイブラスケーシング用原紙の製造方法である。
【0012】本発明に用いられるキトサンとは、通常カ
ニ、エビ等の甲殻類の外殻に含まれているキチン、カル
シウムや蛋白質等の複合体を酸及びアルカリで処理して
キチン単体として取出し、このキチンを強アルカリで処
理した後、脱アセチル化することにより得られ、一般に
食品添加物として用いられているものである。又キトサ
ン塩は前記キトサンを無機酸や有機酸に溶解することに
より得られるものである。
【0013】前記無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、
リン酸、ホウ酸等を挙げることができ、有機酸として
は、ギ酸、酢酸、グルコース酸、シュウ酸、コハク酸、
アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、乳酸等が
挙げられるが、本発明のファイブラスケーシング用に使
用する場合には酢酸、アジピン酸、リンゴ酸、フマル
酸、酒石酸、乳酸等の通常食品添加物に用いられている
ものが好適に用いられる。
【0014】前記キトサン塩は水に溶解するが、キトサ
ンは水に対して難溶であるため前記有機酸で溶解して用
いられるが、この場合、有機酸の使用量はキトサンの重
量の0.1〜1.2倍量、好ましくは0.3〜0.6倍
量の範囲で適宜選択して用いられる。キトサンの酸によ
る溶解は、自己反応を押さえるため40℃以下の温度
で、好ましくは15〜25℃の常温で、30〜180分
間撹拌しながら行なうのが好ましい。
【0015】又、用いられるキトサンはアミノ基を40
%以上、好ましくは90%以上含有するもの、或いはこ
れらのアミノ基の一部或いは全部が酸によってアンモニ
ウム基に変換されているものが使用される。キトサンの
分子量としては、キトサンとして50万以下、好ましく
は5〜30万の範囲のものが使用できる。
【0016】一方、キトサンと一緒に用いられる耐水化
剤としては、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホル
ムアルデヒド樹脂、グリオキザール、ジアルデヒドデン
プン、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、ポリエチレ
ンイミン等を挙げることができるが、本発明のための耐
水化剤としてはホルマリンを含まないポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂が好適に用いられる。
【0017】本発明では、キトサンに有機酸を添加して
キトサンを溶解し、水で希釈して得られる水溶液、或い
はキトサン塩の場合は、これを水に溶解して得られる水
溶液に、更に耐水化剤を添加することからなる混合水溶
液中にセルロースパルプから構成されるシート状紙基材
が含浸され、或いは該混合水溶液が前記シート状紙基材
の両面に、噴霧、塗布或いは塗工され、その後乾燥され
てキトサンと耐水化剤で処理された紙基材が得られる。
【0018】前記の混合水液中のキトサン又はキトサン
塩の濃度は、0.05〜5.0重量%、好ましくは0.
1〜3.0重量%の範囲から適宜選択される。濃度が
0.05重量%未満では水溶液の粘度は低いものの、処
理後のシート状紙基材中のキトサン含有量を所望の水準
まで高めることができず、強度の発現が不十分となり、
混合水溶液中のキトサン又はキトサン塩の濃度が5.0
重量%を超えると、混合水溶液の粘度が100cpsを
超えて高くなり、処理のための操業が困難になる上、キ
トサンの含有量が不必要に上昇するため、製造コストの
高騰を招くので適さない。更に、このように過剰のキト
サンを含有する紙基材をファィブラスケーシング用原紙
として用いた場合、後処理工程におけるビスコースの含
浸性を損なうので好ましくない。
【0019】これに対し混合水溶液中における耐水化剤
の使用量は、重量比でキトサン:耐水化剤が1:0.3
〜1:1の範囲である。耐水化剤のキトサンに対する使
用割合が30%未満では、処理後の紙基材の強度を向上
させる効果が小さく、逆に使用割合が100%を超える
と前記の強度が飽和点に到達し、それ以上の添加は強度
の減少を伴い、無駄になるので経済的に得策でない。フ
ァイブラスケーシング用原紙の製造に用いられる、キト
サンと耐水化剤からなる混合水溶液で処理された紙基材
のJIS P 8135による湿潤引張り強度は少なく
とも0.70kg/15mm、JIS P 8135に
準じたアルカリ性液を用いた湿潤引張り強度は少なくと
も0.30kg/15mmであれば、強度品質は十分実
用に耐えるので、使用する薬品コスト、混合処理液の粘
性、ビスコース水溶液のような後処理加工薬品の含浸性
等を配慮しながら紙基材を処理するための混合液が製造
される。
【0020】紙基材を前記混合水溶液で処理する方法と
しては、例えば紙基材を混合液中に含浸させる方法、又
はサイズプレス、ロールコーター、ブラシコーター等に
よって塗布或いは塗工する方法等を挙げることができる
が、本発明は、かかる処理方法によって限定されない。
前記混合水溶液で処理した後のシート状紙基材の乾燥条
件について特に限定されないが、通常90〜150℃の
温風ドライヤーを用いる方法が好適に用いられる。
【0021】紙基材中のキトサンの含有量は、前記混合
水溶液中の薬品濃度を調整することにより、絶乾紙基材
当りキトサンが0.5〜15重量%の範囲とされる。含
有量が0.5重量%未満では処理した後の紙基材の強度
の発現が不十分であり、15重量%を超える含有量は、
用いる混合水溶液中のキトサンの濃度を5%を超えたも
のにする必要があり、そうすると前記したように混合水
溶液の粘度が100cpsを超えるので、液及び処理上
の取り扱いが極めて困難になり、結果として含浸、塗布
或いは塗工ムラが発生し易くなり、後処理工程でのビス
コースの含浸性にも問題を生じるので適さない。
【0022】シート状紙基材中の耐水化剤の含有量は、
耐水化剤が前記混合水溶液中のキトサンの濃度に比例し
て添加されているので、絶乾処理前の紙基材当り0.1
5〜15重量%の範囲で調整される。
【0023】本発明のためのセルロースパルプからなる
シート状紙基材には、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹
晒クラフトパルプ等の木材パルプ 、麻パルプ(マニラ
麻、サイザル麻、アマ、大麻、ジュート)、コウゾ、ミ
ツマタ等の非木材繊維(じん皮繊維)等から適宜選択さ
れた単独パルプ、或いはこれらのパルプを混合したパル
プ、好ましくは麻パルプを紙料として公知の湿式抄紙機
において抄造されて得られる紙が用いられる。パルプは
ポーラスな紙を抄造するため、未叩解(フリーネス65
0〜750mlCSF)で使用されるのが望ましいが、
用途によっては叩解により結合強度が増加するので、フ
リーネスを500mlCSFまで低下させたパルプを全
部或いは一部用いても良い。又、紙料にはより一層の強
度を付与するために耐水化剤、若しくは湿潤強度増強剤
のような薬品を予め添加して抄造しても良い。
【0024】シート状紙基材の坪量は、所望する用途に
応じて異なるが、一般のファイブラスケーシング用原紙
のためには15〜30g/m2の範囲で適宜選択して用
いられる。
【0025】以上説明したように、シート状紙基材をキ
トサン又はキトサン塩と耐水化剤からなる混合水溶液で
処理するという本発明により湿潤引張り強度が優れ、ア
ルカリ性液に抵抗力のある紙基材が得られ、強アルカリ
性のビスコースを含浸する工程での原紙の破れ、断紙等
のトラブルが発生せず、強度の優れたファイブラスケー
シング用原紙を製造することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、実施例、比較例中の%は特に断わらない
限り重量%を示す。
【0027】実施例1 未叩解(フリーネス690mlCSF)の市販フィリピ
ン産の麻パルプ(品番:S2−B)を2.5%のスラリ
ー濃度に調整し、これに耐水化剤としてポリアミドエピ
クロルヒドリン樹脂(WS−570、日本PMC製)を
絶乾パルプ重量当り1.5%添加し、充分撹拌、混合し
て紙料とし実験用手抄機において坪量23g/m2の紙
基材を作成した。
【0028】一方、酢酸2部、キトサン(EL、焼津水
産化学工業製)5部(キトサン:酢酸の重量比は1:
0.4)及び水93部を混合し、23℃で120分間撹
拌しながらキトサンを溶解した。この液を水で希釈し、
耐水化剤としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(W
S−570、日本PMC社製)を添加した。混合後の液
中濃度をキトサン(EL)0.1%、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂(WS−570)0.1%に調整した
【0029】前記紙基材を実験用含浸機において前記の
キトサンと耐水化剤の混合液に含浸して処理し、ゴムロ
ールのしぼり機を用いて過剰の液をしぼって除去した
後、105℃の温度に調整された熱風循環式のドライヤ
ーにおいて前記含浸処理済みの紙基材を乾燥した。得ら
れた紙基材中のキトサンの含有量は絶乾処理前の紙基材
当り0.8%、耐水化剤の含有量は0.5%であった。
この紙基材の湿潤引張り強度と耐アルカリ性を次の方法
で測定し、総合的に評価した。
【0030】試験方法 (1)湿潤引張り強度 :JIS P 8135による。(2)耐アルカリ性 :JIS P 8135に準じて、水の代わ
りに、6%の水酸化ナトリウム水溶液に試料を10分間浸
漬させた後の引張り強度を測定した。評価方法 紙基材の湿潤強度、耐アルカリ性の数値、含浸液の粘
性、ビスコースによる後処理の容易さを配慮して、実用
上使用可能で優れるものを○、実用上使用可能で普通の
ものを△、実用上使用できないものを×で表示した。
【0031】実施例2 実施例1と同様なキトサン溶解水溶液を水で希釈して耐
水化剤を添加し、キトサン(EL)4.5%、ポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(WS−570)1.5%の
濃度に調整した。この混合液を用いて実施例1と同様に
して紙基材を含浸処理し、乾燥した。得られた紙基材中
のキトサンの含有量は13%、耐水化剤の含有量は4%
であった。この処理済みの紙基材の湿潤引張り強度と耐
アルカリ性を測定し、総合的に評価した。
【0032】実施例3 実施例1と同様なキトサン溶解水溶液を水で希釈して耐
水化剤を添加し、キトサン(EL)4.5%、ポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(WS−570)4.5%の
濃度に調整した。この混合液を用いて実施例1と同様に
して紙基材を含浸処理し、乾燥した。得られた紙基材中
のキトサンの含有量は13.0%、耐水化剤の含有量は
12.0%であった。この処理済みの紙基材の湿潤引張
り強度と耐アルカリ性を測定し、総合的に評価した。
【0033】実施例4 実施例1と同様なキトサン溶解水溶液を水で希釈して耐
水化剤を添加し、キトサン(EL)4.5%、ポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(WS−570)6.0%の
濃度に調整した。この混合液を用いて実施例1と同様に
して紙基材を含浸処理し、乾燥した。得られた紙基材中
のキトサンの含有量は13.0%、耐水化剤の含有量は
15.0%であった。この含浸処理済みの紙基材の湿潤
引張り強度と耐アルカリ性を測定し、総合的に評価し
た。
【0034】比較例1 耐水化剤を全く使用せずに、キトサン溶解水溶液のみを
用いた以外実施例1と同様にして含浸処理した紙基材を
製造した。得られた紙基材中のキトサンの含有量は絶乾
処理前の紙基材当り0.8%であった。この処理済みの
紙基材の湿潤引張り強度と耐アルカリ性を測定し、総合
的に評価した。
【0035】比較例2 耐水化剤を全く使用せずに、キトサン溶解水溶液のみを
用いた以外実施例1と同様にして含浸処理した紙基材を
製造した。得られた紙基材中のキトサンの含有量は1
3.0%であった。この処理済みの紙基材の湿潤引張り
強度と耐アルカリ性を測定し、総合的に評価した。
【0036】比較例3 耐水化剤を全く使用せずに、キトサン溶解水溶液のみを
用いた以外実施例1と同様にして含浸処理した紙基材を
製造した。得られた紙基材中のキトサンの含有量は1
7.0%であった。この処理済みの紙基材の湿潤引張り
強度と耐アルカリ性を測定し、総合的に評価した。
【0037】実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例
3で得られた紙基材の評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から分かるように、セルロースパルプ
から構成されるシート状紙基材をキトサン又はキトサン
塩と耐水化剤からなり、B型粘度計による粘度が100
cpsより低い混合水溶液で処理することにより、処理
済みの紙基材は湿潤引張り強度が高く、耐アルカリ性に
優れている(実施例1〜4)。しかしながら、耐水化剤
を多く含有させると、薬品を使用した割合には強度の発
現が減少し(実施例4)、薬品コストが高くなるもの
の、実用上問題はなかった。一方、キトサンのみを含浸
して製造したシート状紙基材の場合(比較例1〜3)キ
トサンの含有量を増加させれば、湿潤引張り強度はそれ
なりに発現するが、アルカリ性液を用いた湿潤引張り強
度で示される耐アルカリ性は十分満足する水準に到達し
ない(比較例1及び2)。しかしながら、キトサンのみ
を含浸する場合でも、含有量を著しく多くすると耐アル
カリ性は増加するが(比較例3)、その場合薬品コスト
が高騰し、含浸液の粘性が著しく増加し、キトサン液自
体による含浸ムラが生じ、品質にバラツキ及びビスコー
スの含浸工程での含浸ムラが発生して実用に耐えないも
のであった。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明は、セ
ルロースパルプを原料として構成されるシート状紙基材
に高い湿潤強度と優れた耐アルカリ性を付与できるの
で、ビスコース含浸工程で破れ、断紙等のトラブルを発
生せず、しかもキトサンの有する優れた強度、含浸適性
等の発現効果を損なうことなくファイブラスケーシング
のためのファイブラスケーシング用原紙を提供できると
いう効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサン又はキトサン塩と耐水化剤とを
    混合した水溶液でセルロースパルプからなるシート状紙
    基材を処理することを特徴とするファイブラスケーシン
    グ用原紙の製造方法。
JP10139793A 1993-04-27 1993-04-27 ファイブラスケーシング用原紙の製造方法 Pending JPH06313294A (ja)

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