JPH06320516A - 3次元繊維強化セラミックス基複合材料の製造法 - Google Patents

3次元繊維強化セラミックス基複合材料の製造法

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JPH06320516A
JPH06320516A JP5133852A JP13385293A JPH06320516A JP H06320516 A JPH06320516 A JP H06320516A JP 5133852 A JP5133852 A JP 5133852A JP 13385293 A JP13385293 A JP 13385293A JP H06320516 A JPH06320516 A JP H06320516A
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composite material
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喜久男 中野
Akira Kamiya
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元繊維プリフォーム5内の間隙にマトリ
ックス物質を充填して3次元繊維強化セラミックス基複
合材料を得るため、前駆体物質を含むスラリーを3次元
繊維プリフォーム内へ高圧で圧入すると同時に、反対側
からペーパーフィルタを通して真空吸引するに際し、上
記ペーパーフィルタを通してスラリー中の溶媒と共に溶
質部分である前駆体物質が系外へ排出されるのを抑制す
る。 【構成】 3次元繊維プリフォーム5内の間隙に、マト
リックスとして、セラミックスの前駆体物質を含むスラ
リー6を高圧で圧入すると同時に、3次元繊維プリフォ
ーム5の反対側からペーパーフィルタ19を介して真空
吸引し、ペーパーフィルタを通して溶媒部分を排出させ
ることにより、3次元繊維プリフォーム中にスラリーを
高密に含浸させる。この場合に、上記スラリーとして、
セラミックスの前駆体物質、それを予め熱分解して得ら
れたものの粉末、セラミックス微粉末及び溶媒を含んだ
ものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3次元繊維強化セラミ
ックス基複合材料の製造法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化セラミックス基複合材料は、従
来の単体セラミックスがもっていた致命的な欠陥、即
ち、低靱性及び強度的な信頼性の低さ等を改善するもの
として注目を集めている。この種の繊維強化複合材料
は、それを構造材料として用いる場合、強化材繊維を直
交三方向に配置した3次元強化複合材料が、等方的な性
質をもつことから最も理想的であるが、1次元及び2次
元強化の場合に比して複合材料の作製が非常に難しく、
解決されなければならない幾つかの問題を含んでいる。
【0003】即ち、3次元繊維強化セラミックス基複合
材料の製造法における問題点は、3次元的に構成された
繊維織成物(プリフォーム)の繊維間隙にマトリックス
となるセラミックスを高密に充填することにある。しか
し、3次元繊維プリフォームでは繊維が密に、しかも立
体的に織り上げられているため、各繊維が互いに強く接
触しあって繊維間隙が狭く、繊維間の空隙も全体的に大
きな流通路で連通していない。したがって、マトリック
ス物質の充填もそれだけ困難である。
【0004】このような問題に対処し、本発明者は、先
に、3次元繊維プリフォーム内の間隙に、マトリックス
として、セラミックス微粉末と有機結合剤又はその前駆
体物質(化学反応又は熱分解によってセラミックスとな
る有機または無機物質)を含むスラリーを高密に充填し
て、3次元繊維強化セラミックス基複合材料を製造する
方法を提案している(特願平5−75270号)。この
既提案の方法において、セラミックスの前駆体物質を用
いて繊維強化セラミックス基複合材料を製造する場合に
は、その前駆体物質、セラミックス微粉末(通常結晶性
粒子)、焼結助剤及び溶媒(有機、無機液体)などによ
り構成されるスラリーを、3次元繊維プリフォーム内に
高圧で圧入すると同時に、3次元繊維プリフォームの反
対側からペーパーフィルタ及び多孔性焼結金属板を介し
て真空吸引し、このペーパーフィルタにおいてスラリー
中のセラミックス微粉末の通過を抑制しながら、溶媒部
分を通過させて排出して、3次元繊維プリフォーム中に
スラリーを高密に含浸させ、その後前駆体の熱分解過程
を経て焼結を行い、セラミックス基複合材料を得る。
【0005】上記方法における上記前駆体物質は、複合
体成形過程におけるバインダーとしての役割、及びその
後熱分解された前駆体(通常無定形物質)が焼結助剤と
相互作用して、スラリー中に添加したセラミックス微粉
末粒子を結合させて焼結させる効果を促進させる役割を
もっている。
【0006】しかるに、上記方法のように、前駆体物質
を含むスラリーを3次元繊維プリフォーム内へ高圧で圧
入すると同時に、反対側からペーパーフィルタを通して
真空吸引することによって含浸させる場合には、その含
浸の条件次第で、たとえ、目の細かなペーパーフィルタ
(0.1μm)を用いても、スラリー中の溶媒と共に溶
質部分である前駆体物質の可成りの量がこのフィルタを
通して系外へ出ることが確かめられた
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、このような問題に対処し、前駆体物質を含むスラリ
ーを3次元繊維プリフォーム内へ高圧で圧入すると同時
に、反対側からペーパーフィルタを通して真空吸引する
ことによって、3次元繊維プリフォーム内の間隙にマト
リックス物質を充填するに際し、上記ペーパーフィルタ
を通してスラリー中の溶媒と共に溶質部分である前駆体
物質が系外へ排出されるのを可及的に抑制する手段を得
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用】上記課題を解決す
るための本発明の複合材料製造法は、3次元繊維プリフ
ォーム内の間隙にセラミックスの前駆体物質を含むスラ
リーを高圧で圧入すると同時に、3次元繊維プリフォー
ムの反対側からペーパーフィルタを介して真空吸引し、
このペーパーフィルタを通して溶媒部分を排出させるこ
とにより、3次元繊維プリフォーム中にスラリーを高密
に含浸させるに際し、上記スラリーとして、セラミック
スの前駆体物質、それを予め熱分解して得られたものの
粉末、セラミックス微粉末(これをフィラー粉末と呼
ぶ。)及び溶媒を含んだものを用いることを特徴とする
ものである。
【0009】さらに具体的に説明すると、本発明の複合
材料製造法においては、マトリックス物質として、溶融
前駆体物質、溶融前駆体物質とフィラー粉末、溶媒に溶
かされた前駆体物質、若しくは溶媒に溶かされた前駆体
物質とフィラー粉末からなる液体状前駆体物質に、それ
らの前駆体物質をあらかじめ熱分解して得られたもの
(無定形無機質)を粉末にして加え、さらに、セラミッ
クス微粉末及び溶媒などを加えたスラリーが充填され
る。即ち、この場合のスラリー構成は、上記前駆体物
質、セラミックス微粉末、前駆体物質を熱分解して得ら
れた粉末、及び溶媒などを含むものである。
【0010】上記フィラー粉末としては、マトリックス
となる各種セラミックスの微粉末を用い得るが、例え
ば、SiCをマトリックスとする場合には、β−SiC
微粉末(0.3μm)が適している。スラリー中の前駆
体物質や有機結合剤は、セラミックス複合材料作製時の
焼成過程において、熱分解を起こして揮発成分が離脱す
るが、それをできるだけ除去しないと、複合材料のマト
リックス部分に気孔を生ずることになるが、スラリー中
に上記フィラー粉末を加えることは、この気孔の発生を
抑制し、高密度化された複合材料を作製するために有効
なものである。本発明において用いる溶融前駆体物質と
しては、ポリシラスチレン、ポリカルボシラン、ポリシ
ラザン及びポリヒドロシラザンなどが適している。これ
らの前駆体物質は、焼成過程において熱分解してセラミ
ックス化するが、その割合は、70%以下が一般的であ
る。また、必要に応じて添加する有機結合剤としては、
ポリビニールアルコール、炭化水素系ワックスなどが適
している。
【0011】これらのスラリーは、炭素繊維、ガラス繊
維、その他適宜材料の強化用繊維で3次元的に織成され
た繊維プリフォーム中に高圧で圧入して含浸させるが、
その圧入と同時に、3次元繊維プリフォームの反対側か
らペーパーフィルタを介して真空吸引し、溶媒部分を積
極的に排出させる。この場合に、フィラー粉末ばかりで
なく、溶質部分である前駆体物質の通過を抑制する必要
があり、そのため、前駆体物質を予め熱分解して得られ
た無定形無機質材料を粉末にしてスラリー成分として加
える。これは溶媒に溶けないので、フィラー粉末と同様
にペーパーフィルタを通過せず、プリフォーム間隙に残
って、その後の焼結過程においてマトリックス緻密化の
役割をはたす。
【0012】また、本発明において用いる前駆体物質や
有機結合剤の役割の一つは、スラリーを3次元繊維プリ
フォームに含浸させ、乾燥状態にして作製されたグリー
ン成形体中での繊維/充填物質間の強度をある程度に保
ち、その後の作業を行い易くすることである。このよう
な目的のために、前駆体物質や有機結合剤の量は、経験
的に、媒質液体の5〜100%が必要である。また、媒
質液体はフィラー粉末量の0.5倍以上必要である。な
お、複合材成形用としての有機結合剤の含有量はフィラ
ー粉末の10%以下であることが特に望ましい。
【0013】図1は、上述したような液体状のマトリッ
クス物質を3次元繊維プリフォームの繊維間隙に充填す
るための複合材料製造装置の構成例を模式的に示すもの
である。この製造装置は、内部に吸引室12を凹設した
基台11と、その基台11の上部に設置され、上記吸引
室12と連通するシリンダ孔14をもったシリンダ13
とを備えている。上記基台11は、内部の吸引室12
を、その内底に開口する吸引路15を介して真空ポンプ
に接続するようにしたもので、吸引室12内の段部には
Oリング17を介して多孔のステンレス製底板16を載
置し、その底板16上には多孔性焼結金属板(ポーラス
トン)18を装着し、更に、その焼結金属板18上には
ペーパーフィルタ19を敷き、このペーパーフィルタ1
9と上記シリンダ13との間にOリング20を介装し
て、ペーパーフィルタ19の周囲からの高圧のスラリー
の漏洩を防止している。
【0014】また、上記シリンダ13内のシリンダ孔1
4の下部においては、上記ペーパーフィルタ19の上方
に位置させて、3次元繊維プリフォーム5及びスラリー
6を収容する空間を設け、この空間を介してシリンダ孔
14内にピストン21を嵌装し、このピストン21を加
圧装置(図示省略)のラム22によって圧下できるよう
に構成している。そして、上記ピストン21の周囲に
は、シリンダ13内面との間の間隙よりスラリー6が逆
流出しないように、Oリング23及び必要数のテフロン
(商品名)製ピストンリング24を装着している。
【0015】このようなピストン21により、3次元繊
維プリフォーム5及びスラリー6を収容した部分を上方
から閉鎖すると、スラリー6の上方の空間に空気が封じ
込められる。この空気を排出するため、上記ピストン2
1には、空気抜き孔26を穿設し、その内端に該孔26
を閉鎖する鋼球栓27を嵌入し、この鋼球栓27を空気
抜き穴26に螺挿した供給固定ねじ28により閉鎖位置
に保持できるようにしている。
【0016】上記ステンレス製の底板16は、直径1mm
φ程度の穴径をもつ多数の穴を穿設したものである。ま
た、ペーパーフィルタ19は、スラリー6中のフィラー
粉末(通常1μm 以下の粒径)や溶質部分である前駆体
物質、その前駆体物質を予め熱分解して得られた無定形
無機質材料の粉末などの通過をくい止め、溶媒部分のみ
を通過させるため、0.1μmあるいはそれ以下の穴径
を有するものを使用する。
【0017】複合材料の製造装置をこのように構成する
と、ピストン21に最大圧力400kgf/cm2 を印加して
も、シリンダ孔14内のスラリーが外部へ滲み出すこと
がないことを実験的に確かめている。また、3次元繊維
プリフォーム5内にスラリー6中の各成分を均質かつ高
密に充填するためには、加圧装置において、加圧速度を
0.05〜50 mm/min の間で任意に設定することがで
き、さらに加圧速度の精密制御(等速制御の場合:50
mm/min ±0.2%以内、定荷重制御の場合:1.00
〜20.00 tf ±1%以内)ができることが望まし
い。
【0018】上記構成を有する製造装置により3次元繊
維強化複合材料を製造するに際しては、まず、シリンダ
孔14の内底に繊維プリフォーム5を入れ、その上に上
記スラリー6、即ち、液状のマトリックス物質を繊維プ
リフォーム5の嵩体積よりも多量に入れ、ピストン21
における鋼球固定ねじ28を一旦ゆるめて鋼球栓27を
開き、スラリー6液面上の空気を排出した後、再び鋼球
栓27を閉じてピストン21によりスラリー6を上から
押し、それと同時に下方から吸引室12を真空ポンプで
吸引することにより、スラリー6が繊維プリフォーム5
の繊維間隙に高密に充填される。ペーパーフィルタ19
を通過した溶媒部分は、ペーパーフィルタ19の下の多
孔性焼結金属板18及び底板16の穴を通して吸引室1
2に排出される。
【0019】加圧操作以前に投入されたスラリー6は、
繊維プリフォーム5の間隙への含浸を容易にするため低
粘性状態にしている(媒質液体中での有機結合剤または
前駆体物質の濃度が低い。)が、図1の装置による加圧
−吸引操作のうち、特に吸引操作によって、スラリー6
中での溶媒成分を多く離脱させることができ、結果とし
て、溶質(有機結合剤または前駆体物質)の濃度の高い
状態として、フィラー粉末と共に繊維プリフォーム5の
間隙に充填可能になる。なお、この効果は、図1のシリ
ンダ13の底部にあるペーパーフィルタ19の穴径によ
って調節可能である。通常、小さな穴径(例えば、0.
3または0.1μm)のペーパーフィルタを用いると、
かなりの量の溶質部分を残すことが可能である。)
【0020】
【実施例】次に、本発明の複合材料製造方法の実施例を
示す。前駆体物質としてのポリシラザン23.1gを、
2 雰囲気中で850℃に加熱して熱分解したものを粉
砕し、微粉末とする。次に、この微粉末15g、α−S
34 フィラー粉末(焼結助剤としてAl23 、Y
23 を含んでいる)80g及びポリシラザン7gをト
ルエン中に入れ、ボールミル混合機でよく混合してスラ
リーを作製した。このスラリーを、炭素繊維で織製され
た平板状3次元繊維プリフォーム(繊維含有率:54
%、45mm×60mm×6mmt)とともに、図1で
示される複合材料製造装置のシリンダ内に入れ、圧力3
0MPaでプリフォーム中へスラリーを含浸させ、繊維
/マトリックス複合体グリーンボディーを作製した。
【0021】その後、このボディーをN2 雰囲気中85
0℃で加熱してポリシラザンを熱分解させた後、更に同
雰囲気中で1650℃で焼結させて複合材料を作製し
た。この複合材料のかさ密度は1.55g/cm3 の値
を示し、マトリックスは主相としてのβ−Si34
少量のα−Si34 相より構成されていた。上記工程
により3次元繊維プリフォーム内の間隙にマトリックス
物質を充填した際、ペーパーフィルタを通して前駆体物
質が系外へ排出されるのを十分に抑制することができ
た。
【0022】
【発明の効果】このような本発明の方法及び装置によれ
ば、前駆体物質を含むスラリーを3次元繊維プリフォー
ム内へ高圧で圧入すると同時に、反対側からペーパーフ
ィルタを通して真空吸引することによって、3次元繊維
プリフォーム内の間隙にマトリックス物質を充填するに
際し、上記ペーパーフィルタを通してスラリー中の溶媒
と共に溶質部分である前駆体物質が系外へ排出されるの
を可及的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する複合材料製造装置の構
成を示す側断面図である。
【符号の説明】
5 繊維プリフォーム、 6 スラリー、 19 ペーパーフィルタ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/80 K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元繊維プリフォーム内の間隙にセラミ
    ックスの前駆体物質を含むスラリーを高圧で圧入すると
    同時に、3次元繊維プリフォームの反対側からペーパー
    フィルタを介して真空吸引し、このペーパーフィルタを
    通して溶媒部分を排出させることにより、3次元繊維プ
    リフォーム中にスラリーを高密に含浸させるに際し、上
    記スラリーとして、セラミックスの前駆体物質、それを
    予め熱分解して得られたものの粉末、セラミックス微粉
    末及び溶媒を含んだものを用いることを特徴とする3次
    元繊維強化セラミックス基複合材料の製造法。
JP5133852A 1993-03-08 1993-05-11 3次元繊維強化セラミックス基複合材料の製造法 Expired - Lifetime JPH0825181B2 (ja)

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US08/205,405 US5489408A (en) 1993-03-08 1994-03-03 Method for producing ceramics reinforced with three-dimensional fibers
FR9402593A FR2702475B1 (fr) 1993-03-08 1994-03-07 Procédé de fabrication de céramiques renforcées par des fibres disposées dans trois dimensions, et appareil pour mettre en Óoeuvre ce procédé.
US08/767,413 US5660863A (en) 1993-03-08 1996-12-16 Apparatus for production of ceramics reinforced with three-dimensional fibers

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