JPH06321711A - 殺菌剤および殺菌方法 - Google Patents

殺菌剤および殺菌方法

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JPH06321711A
JPH06321711A JP13012693A JP13012693A JPH06321711A JP H06321711 A JPH06321711 A JP H06321711A JP 13012693 A JP13012693 A JP 13012693A JP 13012693 A JP13012693 A JP 13012693A JP H06321711 A JPH06321711 A JP H06321711A
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JP
Japan
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iron
phthalocyanine
peroxide
concentration
organic peroxide
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JP13012693A
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English (en)
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Makoto Miyajima
誠 宮島
Masahiko Ito
正彦 伊藤
Hiroyoshi Shirai
汪芳 白井
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低濃度および低温下で有効な殺菌を行なうこ
とができる殺菌方法および殺菌剤を提供する。 【構成】 フタロシアニン鉄誘導体と有機過酸化物とか
らなる殺菌剤およびフタロシアニン鉄誘導体と有機過酸
化物とを混合することを特徴とする殺菌方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は殺菌剤および殺菌方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、殺菌剤を用いる殺菌とは、
対照物中あるいは対照物に付着して存在する微生物を化
学的に死滅させ、その感染能力を消失させることを意味
する。現在、殺菌剤としてはクレゾール石鹸液等のフェ
ノール誘導体、エタノール等のアルコール類、クロール
ヘキシジン等のハロゲン化合物、逆性石鹸液等の界面活
性剤、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類、あるいは過
酸化水素等の酸化剤などが用いられている。しかし、有
機過酸化物とフタロシアニン鉄とを混合することにより
殺菌効果を発揮させる殺菌剤は知られていない。
【0003】従来、鉄錯体の一種であるヘミンと有機過
酸化物とを混合することによって殺菌効果を発揮させる
殺菌方法が公知である。(磁気共鳴と医学,Vol.3, pp.
96-101、(1992):Arch. Biochem. Biophys., Vol.294, p
p.55-63、(1992))
【0004】
【発明が解決しようとする課題】優れた殺菌剤の条件の
ひとつに、低濃度での強力な殺菌効果があげられる。し
かし、病院等で現在用いられている殺菌剤では、有効濃
度がかなり高い。すなわち、たとえばクレゾール石鹸液
は3%、エタノールは70%、逆性石鹸液は1〜10
%、クロールヘキシジンは0.2〜1%、ホルムアルデ
ヒドは1〜5%、グルタルアルデヒドは0.5〜2%、
過酸化水素は1〜3.5%といった濃度で用いられてい
る。また、病原微生物中には、低温下でも生存可能なも
のが多数存在し、輸液等の低温保存における問題となっ
ている。このことから、一般に冷蔵に用いられる4℃
か、それ以下でも有効な殺菌剤が望まれている。病院等
で好んで用いられるグルタルアルデヒドは、室温にくら
べ低温下では殺菌力が著しく低下する。たとえば0℃で
室温と同等の効果を得るためには、濃度または殺菌時間
を20倍以上にする必要がある。本発明の目的は、低濃
度および低温下で有効な殺菌剤および殺菌方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1〜R8のうち1以上がカルボキ
シル基であり、他は水素原子である)で表わされるフタ
ロシアニン鉄と有機過酸化物からなる殺菌剤および物質
に一般式(1)で表わされるフタロシアニン鉄と有機過
酸化物とを適用することを特徴とする殺菌方法である。
【0008】本発明で用いることができるフタロシアニ
ン鉄は、構造の中心に二価鉄を配位し、1以上のカルボ
キシル基を有するフタロシアニン鉄である。この中で8
個のカルボキシル基を有するフタロシアニン鉄が特に望
ましい。フタロシアニン鉄錯体は、中性ないしアルカリ
性の領域での溶液として用いることが好ましい。フタロ
シアニン鉄溶液の濃度を調節するための希釈液には、水
道水、滅菌水などの水の他、各種緩衝液や生理食塩水
等、各種の塩類を含む溶液も使用することができる。
【0009】有機過酸化物としては、例えばメチルエチ
ルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシ
ド、3,3,5−トリメチルシクロヘキノサンペルオキ
シド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド、アセチル
アセトンペルオキシド等のケトンペルオキシド等のペル
オキシエーテル、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメ
ンヒドロペルオキシド、ジ−イソプロピルベンゼンヒド
ロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキ
シド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペル
オキシド等のヒドロペルオキシド、1,1−ビス(t−
ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘ
キサン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタ
ン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、ジ
−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ブチルクミルペル
オキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3等のジアルキル
ペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ジイソブチリ
ルペルオキシド、ジオクタイルペルオキシド、ジデカノ
イルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジ−
(3,3,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシ
ド、コハク酸ペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシ
ド、ジ−(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシ
ド、ジ−(m−トルオイル)ペルオキシド等のジアシル
ペルオキシド、ジ−イソプロピルペルオキシジカーボネ
ート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネー
ト、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジ−
ミリスチルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エトキ
シエチルペルオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソ
プロピルペルオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−
3−メトキシブチル)ペルオキシジカーボネート等のペ
ルオキシジカーボネート、 n−ブチル−4,4−ビス
(t−ブチルペルオキシ)バレレート、t−ブチルペル
オキシアセテート、t−ブチルペルオキシイソブチレー
ト、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペル
オキシネオデカノエート、クミルペルオキシネオデカノ
エート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、t
−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペル
オキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオ
キシマレエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカ
ーボネート等のペルオキシエステル、あるいはアセチル
シクロヘキシルスルホニルペルオキシドなどである。
【0010】本発明の殺菌剤および殺菌方法は次の手順
で用いることが好ましい。殺菌剤としては、濃度が0.
05%以上の有機過酸化物と濃度が10μM以上のフタ
ロシアニン鉄溶液とを、殺菌を行なう物質、場所または
器具等に、それぞれの溶液を噴霧、塗布等の方法により
付着させることにより混合して殺菌効果を発現させる。
殺菌方法としては、病原菌に汚染された物品、例えば医
療器具、調理器具、食器等の器具、衣服、あるいは室内
の部分を濃度が10μM以上のフタロシアニン鉄溶液に
浸した後に、有機過酸化物の最終濃度が0.05%以上
になるように、有機過酸化物の溶液または懸濁液を添加
することにより目的を達する。また逆に予め0.05%
以上の有機過酸化物に浸した後にフタロシアニン鉄の最
終濃度が10μM以上になるようにフタロシアニン鉄溶
液を添加しても同様の効果が得られる。さらに、これら
の物質、場所または器具等に、それぞれの溶液を噴霧、
塗布等の方法により付着させることにより混合しても同
様の効果が得られる。
【0011】ここでフタロシアニン鉄濃度が10μMに
満たない場合または有機過酸化物濃度が0.05%に満
たない場合は、殺菌効果が充分に得られない。またフタ
ロシアニン鉄濃度が100μMを超えても殺菌効果の向
上はなく、それぞれそれ以下の濃度で充分に有効であ
る。
【0012】
【発明の効果】本発明の殺菌方法および殺菌剤によれ
ば、従来の殺菌方法および殺菌剤に比べて極めて低濃度
かつ低温下で有効な殺菌を行なうことができる。
【0013】
【実施例】試験菌液は次のように調製した。すなわちス
タフィロコッカス・アウレウス(黄色ブドウ球菌;Stap
hylococcus aureus)を普通寒天培地にて一晩培養後、
リン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSと略す)中に懸濁
し、菌数が1mlあたり108個になるようにPBSで
菌液を調整した。
【0014】殺菌は次のように行なった。滅菌試験管に
PBSを700μl、試験菌液100μl、フタロシア
ニン鉄の水溶液を100μl加えた。この液に有機過酸
化物のPBS懸濁液100μlをすばやく加え、10秒
間攪拌した後、室温中に30分間静置した。殺菌効果の
試験は前記混合物100μlをブレインハートインフュ
ージョン寒天平板培地に塗布した後、37℃で15〜2
4時間培養し、形成されたコロニー数より生菌数を求め
た。
【0015】実施例1 フタロシアニン鉄の水溶液として、95.6μg/ml
のフタロシアニン鉄8カルボン酸(100μM鉄相当)
を、有機過酸化物のPBS懸濁液として、t−ブチルヒ
ドロペルオキシドPBS懸濁液を用い、前記の方法に従
って実験を行なった。t−ブチルヒドロペルオキシドの
濃度は0〜0.5%(最終濃度)で行なった。結果を表
1に示した。0.05%以上のt−ブチルヒドロペルオ
キシドの存在下で生菌数は百万分の1以下に減少した。
【0016】また、フタロシアニン鉄の水溶液のかわり
に蒸留水を加えた以外は同様に実験を行なった。結果を
表1に示した。フタロシアニン鉄を加えないと、生菌数
の減少は観察されなかった。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2 フタロシアニン鉄の水溶液として、フタロシアニン鉄8
カルボン酸を濃度が0.2〜100μMとなるように加
え、また有機過酸化物としてt−ブチルヒドロペルオキ
シドを最終濃度が0.1%となるように加え、前記の方
法に従って実験を行なった。結果を表2に示した。0.
1%のt−ブチルヒドロペルオキシドを加えた場合で
は、フタロシアニン鉄8カルボン酸の濃度に依存した生
菌数の減少が確認された。すなわち20μM以上の鉄の
濃度に相当するフタロシアニン鉄8カルボン酸の存在下
では、生菌数は百万分の1以下に減少した。
【0019】また、フタロシアニン鉄の水溶液として、
フタロシアニン鉄8カルボン酸(最終濃度0.2〜10
0μM)を加え、t−ブチルヒドロペルオキシドの水溶
液のかわりに蒸留水を加えて、同様に実験を行なった。
結果を表2に示した。t−ブチルヒドロペルオキシド非
存在下に生菌数の減少は観察されなかった。
【0020】
【表2】
【0021】実施例3 フタロシアニン鉄の水溶液として、フタロシアニン鉄8
カルボン酸を濃度が0.2〜100μMとなるように加
え、また有機過酸化物としてt−ブチルヒドロペルオキ
シドを最終濃度が1%となるように加え、前記の方法に
従って実験を行なった。結果を表3に示した。1%のt
−ブチルヒドロペルオキシドを加えた場合では、フタロ
シアニン鉄8カルボン酸の濃度に依存した生菌数の減少
が確認された。すなわち2μM以上のフタロシアニン鉄
8カルボン酸の存在下では、生菌数は百万分の1以下に
減少した。
【0022】また、鉄錯体として、ヘミンの水溶液を濃
度が0.2〜100μMとなるように加え、また有機過
酸化物としてt−ブチルヒドロペルオキシドを最終濃度
が1%となるように加え、前記の方法に従って実験を行
なった。結果を表3に示した。1%のt−ブチルヒドロ
ペルオキシドを加えた場合では、ヘミンの濃度を5μM
以上とした場合に生菌数が百万分の1以下に減少した。
【0023】
【表3】
【0024】実施例4 フタロシアニン鉄として濃度10μMに相当する量のフ
タロシアニン鉄8カルボン酸を、有機過酸化物として最
終濃度0〜1%のメチルエチルケトンペルオキシドをそ
れぞれ用いて前記の方法に従って実験を行なった。結果
を表4に示した。メチルエチルケトンペルオキシドの濃
度依存的に生菌数の減少が確認され、0.05%以上の
メチルエチルケトンペルオキシド存在下で生菌数は百万
分の1以下に減少した。
【0025】また、フタロシアニン鉄の水溶液のかわり
に蒸留水を加えた以外は実施例4に準じて実験を行なっ
た。結果を表4に示した。フタロシアニン鉄を加えない
と、0.2%未満のメチルエチルケトンペルオキシドで
は生菌数の減少は観察されなかった。
【0026】
【表4】
【0027】実施例5 フタロシアニン鉄の水溶液として、フタロシアニン鉄8
カルボン酸を濃度が0.2〜100μMとなるように加
え、また有機過酸化物としてメチルエチルケトンペルオ
キシドを最終濃度が0.1%となるように加え、前記の
方法に従って実験を行なった。結果を表5に示した。
0.1%のメチルエチルケトンペルオキシドを加えた場
合では、フタロシアニン鉄8カルボン酸の濃度に依存し
た生菌数の減少が確認された。すなわち5μM以上の鉄
の濃度に相当するフタロシアニン鉄8カルボン酸の存在
下では、生菌数は百万分の1以下に減少した。
【0028】また、フタロシアニン鉄の水溶液として、
フタロシアニン鉄8カルボン酸(最終濃度0.2〜10
0μM)を加え、メチルエチルケトンペルオキシドの水
溶液のかわりに蒸留水を加えて、実施例1に準じて実験
を行なった。結果を表5に示した。メチルエチルケトン
ペルオキシド非存在下に生菌数の減少は観察されなかっ
た。
【0029】
【表5】
【0030】実施例6 フタロシアニン鉄の水溶液として、フタロシアニン鉄8
カルボン酸を濃度が100μMとなるように加え、また
有機過酸化物としてt−ブチルヒドロペルオキシドを最
終濃度が0.02〜1%となるように加え、0℃中にお
いて前記の方法に従って実験を行なった。結果を表6に
示した。100μMのフタロシアニン鉄8カルボン酸を
加えた場合では、t−ブチルヒドロペルオキシドの濃度
に依存した生菌数の減少が確認された。すなわち0.0
5%以上のt−ブチルヒドロペルオキシドの存在下で生
菌数の著明な減少が確認され、0.2%以上のt−ブチ
ルヒドロペルオキシドの存在下では生菌数は百万分の1
以下に減少した。
【0031】また、市販の殺菌剤として、グルタルアル
デヒド(最終濃度0.02〜1%)を加え、同様に実験
を行なった。結果を表6に示した。生菌数を百万分の1
以下に減少させるためには、0.5%以上の濃度が必要
であった。
【0032】
【表6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R8のうち1以上がカルボキシル基であ
    り、他は水素原子である)で表わされるフタロシアニン
    鉄と有機過酸化物からなる殺菌剤。
  2. 【請求項2】 物質に一般式(1)で表わされるフタロ
    シアニン鉄と有機過酸化物とを適用することを特徴とす
    る殺菌方法。
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