JPH06323684A - 化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法 - Google Patents
化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法Info
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- JPH06323684A JPH06323684A JP5111860A JP11186093A JPH06323684A JP H06323684 A JPH06323684 A JP H06323684A JP 5111860 A JP5111860 A JP 5111860A JP 11186093 A JP11186093 A JP 11186093A JP H06323684 A JPH06323684 A JP H06323684A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/10—Process efficiency
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】化学エネルギーを用いて熱回収および熱利用を
行う方法において、(1)〜(3) 式を組み合わせて熱回収
を行い、各式に対応する逆方向の(1)'〜(3)'式を組み合
わせて熱利用を行う。 CH3 OH = CO + 2H (1) 2CH3 OH = HCOOCH3 + 2H2 (2) HCOOCH3 = CH3 OH + CO (3) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' HCOOH3 + 2H2 = 2CH3 OH (2)' CO + CH3 OH = HCOOCH3 (3)' 【効果】熱回収および熱利用において各々三つの反応式
を組み合わせることにより、熱回収対象および熱利用対
象への適応性が改善され、特に低温度域への熱回収範囲
が拡張される。
行う方法において、(1)〜(3) 式を組み合わせて熱回収
を行い、各式に対応する逆方向の(1)'〜(3)'式を組み合
わせて熱利用を行う。 CH3 OH = CO + 2H (1) 2CH3 OH = HCOOCH3 + 2H2 (2) HCOOCH3 = CH3 OH + CO (3) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' HCOOH3 + 2H2 = 2CH3 OH (2)' CO + CH3 OH = HCOOCH3 (3)' 【効果】熱回収および熱利用において各々三つの反応式
を組み合わせることにより、熱回収対象および熱利用対
象への適応性が改善され、特に低温度域への熱回収範囲
が拡張される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学エネルギーを用い
て、発電所、製鉄所および各種プロセス設備等から排出
される産業廃熱等の回収及びその熱利用を行う方法に関
するものである。
て、発電所、製鉄所および各種プロセス設備等から排出
される産業廃熱等の回収及びその熱利用を行う方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱エネルギーの回収、輸送および
利用方法としては、水蒸気又は熱水を用いる方法が一般
的である。しかしこれらの方法は、熱損失および設備コ
ストの面からの制約が大きく、低温排熱の回収には限界
がある。即ち発電所、製鉄所等のエネルギー多消費型の
各種産業設備では近年省エネルギーが進行し、かなりの
部分の排熱回収が行われているが、 200〜300 ℃以下の
低温排熱は自己設備内で適切に利用する手段がないこと
から廃棄され、そのために大きな冷却負荷を要している
ことが多い。
利用方法としては、水蒸気又は熱水を用いる方法が一般
的である。しかしこれらの方法は、熱損失および設備コ
ストの面からの制約が大きく、低温排熱の回収には限界
がある。即ち発電所、製鉄所等のエネルギー多消費型の
各種産業設備では近年省エネルギーが進行し、かなりの
部分の排熱回収が行われているが、 200〜300 ℃以下の
低温排熱は自己設備内で適切に利用する手段がないこと
から廃棄され、そのために大きな冷却負荷を要している
ことが多い。
【0003】近年、低温排熱を有効に回収し、熱損失が
少なく、10km以上の長距離を輸送して都市の地域冷暖房
や給湯等に利用する方法として熱エネルギーを化学エネ
ルギーに変えて熱回収と熱利用を行うことが検討されて
いる。この方法では熱回収側と熱利用側で熱エネルギー
と化学エネルギーの変換が必要であるが、長距離の輸送
と貯蔵が可能であり、輸送および貯蔵での熱損失が無
く、エネルギー密度が大きいことから設備コスト面から
も有利な方法とされている。
少なく、10km以上の長距離を輸送して都市の地域冷暖房
や給湯等に利用する方法として熱エネルギーを化学エネ
ルギーに変えて熱回収と熱利用を行うことが検討されて
いる。この方法では熱回収側と熱利用側で熱エネルギー
と化学エネルギーの変換が必要であるが、長距離の輸送
と貯蔵が可能であり、輸送および貯蔵での熱損失が無
く、エネルギー密度が大きいことから設備コスト面から
も有利な方法とされている。
【0004】熱エネルギーと化学エネルギーの変換系で
有力なものとしては (1)式のメタノール分解反応と(1)'
式のメタノール合成反応を用いる方法が提案されてい
る。 CH3 OH = CO + 2H2 (1) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' この方法は (1)式のメタノール分解反応が吸熱反応であ
ることから (1)式を用いて排熱回収を行い、得られたC
O+2H2 を輸送し、熱利用地で(1)'式の発熱反応によ
り熱エネルギーの供給が行われる。(1)'式により生成し
たメタノールは熱回収地に循環して再利用される。
有力なものとしては (1)式のメタノール分解反応と(1)'
式のメタノール合成反応を用いる方法が提案されてい
る。 CH3 OH = CO + 2H2 (1) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' この方法は (1)式のメタノール分解反応が吸熱反応であ
ることから (1)式を用いて排熱回収を行い、得られたC
O+2H2 を輸送し、熱利用地で(1)'式の発熱反応によ
り熱エネルギーの供給が行われる。(1)'式により生成し
たメタノールは熱回収地に循環して再利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】(1)式および(1)'式を
用いる変換系は、安価で取扱性の良いメタノールを用い
て、容易に反応を行うことができることから、エネルギ
ー変換系として有力と見られるが、次のような課題を有
している。 1).熱回収は (1)式の反応の下限温度により制約される
ことになるが、反応速度等の実用的見地から熱回収の下
限温度は 200℃前後が限界であり、排熱回収として最も
望ましい領域とされている 200〜100 ℃から常温程度の
低温度域での熱回収を行うことができない。 2).熱回収を有効に行うために (1)式の下限温度を低下
させる必要があるが、(1) 式の平衡関係は反応温度を低
下と共にメタノール分解側に著しく不利となる。 3).熱利用の面からは(1)'式の反応を高温で行うことが
有利であるが、(1)'式の反応の平衡関係は反応温度の上
昇と共にメタノール合成反応が著しく不利となる。また
平衡関係を改善するためにはメタノール合成反応を高圧
下で行うことになるが、装置コストおよび操業費等の点
から熱利用性が低く、反応温度および圧力特性の改善が
望まれる。
用いる変換系は、安価で取扱性の良いメタノールを用い
て、容易に反応を行うことができることから、エネルギ
ー変換系として有力と見られるが、次のような課題を有
している。 1).熱回収は (1)式の反応の下限温度により制約される
ことになるが、反応速度等の実用的見地から熱回収の下
限温度は 200℃前後が限界であり、排熱回収として最も
望ましい領域とされている 200〜100 ℃から常温程度の
低温度域での熱回収を行うことができない。 2).熱回収を有効に行うために (1)式の下限温度を低下
させる必要があるが、(1) 式の平衡関係は反応温度を低
下と共にメタノール分解側に著しく不利となる。 3).熱利用の面からは(1)'式の反応を高温で行うことが
有利であるが、(1)'式の反応の平衡関係は反応温度の上
昇と共にメタノール合成反応が著しく不利となる。また
平衡関係を改善するためにはメタノール合成反応を高圧
下で行うことになるが、装置コストおよび操業費等の点
から熱利用性が低く、反応温度および圧力特性の改善が
望まれる。
【0006】媒体物質であるメタノールは燃料価格並に
廉価であることによって汎用性、一般性が大きい。従っ
てメタノールの分解および合成反応を用いる熱エネルギ
ーと化学エネルギー変換は、熱回収温度低下と熱利用性
の向上が図れれば非常に有効なものとなる。本発明の目
的は、メタノールの分解および合成反応を用いる熱エネ
ルギーと化学エネルギー変換システムにおいて、熱回収
温度の下限の低下と熱利用性の向上により改善する新規
な方法を提供することである。
廉価であることによって汎用性、一般性が大きい。従っ
てメタノールの分解および合成反応を用いる熱エネルギ
ーと化学エネルギー変換は、熱回収温度低下と熱利用性
の向上が図れれば非常に有効なものとなる。本発明の目
的は、メタノールの分解および合成反応を用いる熱エネ
ルギーと化学エネルギー変換システムにおいて、熱回収
温度の下限の低下と熱利用性の向上により改善する新規
な方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者等は上記の如き課
題を有する熱エネルギーと化学エネルギーの変換システ
ムについて鋭意検討した結果、メタノールから蟻酸メチ
ルを経由する反応を組み合わせることにより、排熱回収
とその利用を極めて有利に行うことができることを見出
し、本発明に到達した。
題を有する熱エネルギーと化学エネルギーの変換システ
ムについて鋭意検討した結果、メタノールから蟻酸メチ
ルを経由する反応を組み合わせることにより、排熱回収
とその利用を極めて有利に行うことができることを見出
し、本発明に到達した。
【0008】即ち本発明は、下記の (1)〜(3) 式を組み
合わせて熱回収を行い、各式に対応する逆方向の(1)'〜
(3)'式を組み合わせて熱利用を行うことを特徴とする化
学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法である。 CH3 OH = CO + 2H2 (1) 2CH3 OH = HCOOCH3 + 2H2 (2) HCOOCH3 = CH3 OH + CO (3) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' HCOOH3 + 2H2 = 2CH3 OH (2)' CO + CH3 OH = HCOOCH3 (3)'
合わせて熱回収を行い、各式に対応する逆方向の(1)'〜
(3)'式を組み合わせて熱利用を行うことを特徴とする化
学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法である。 CH3 OH = CO + 2H2 (1) 2CH3 OH = HCOOCH3 + 2H2 (2) HCOOCH3 = CH3 OH + CO (3) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' HCOOH3 + 2H2 = 2CH3 OH (2)' CO + CH3 OH = HCOOCH3 (3)'
【0009】本発明において (2)式と (3)式を加えると
(1)式が得られ、 (1)〜(3) 式は吸熱反応であるから排
熱回収に用いられる。熱回収は回収対象の熱エネルギー
の温度レベルとその量的を分布に対応して(2)、 (1)、
(3)式の全部または一部の分解反応の吸熱によって行わ
れる。従って熱回収においては供給されたメタノール又
は蟻酸メチルは、COおよびH2 ガスへの化学エネルギ
ーの形で熱利用側に輸送される。
(1)式が得られ、 (1)〜(3) 式は吸熱反応であるから排
熱回収に用いられる。熱回収は回収対象の熱エネルギー
の温度レベルとその量的を分布に対応して(2)、 (1)、
(3)式の全部または一部の分解反応の吸熱によって行わ
れる。従って熱回収においては供給されたメタノール又
は蟻酸メチルは、COおよびH2 ガスへの化学エネルギ
ーの形で熱利用側に輸送される。
【0010】このようにして回収された熱エネルギー
は、CO及びH2 の混合ガス、或いはCOガス、H2 ガ
スの形で気体輸送され、熱利用に供される。熱利用は供
給対象の熱エネルギーの温度レベルとその量的を分布に
対応して(2)'、(1)'、(3)'式の全部または一部の分解反
応の発熱によって行われる。受入れられたCO、H2 ガ
スは最終的に液相取扱いの可能なメタノールまたは蟻酸
メチルとなり、CO、H2 ガスの化学エネルギーの一部
を反応熱として放出して熱利用される。熱利用側で合成
されたメタノールおよび蟻酸メチルは熱回収側にリサイ
クルされ、熱回収媒体として熱利用される。また両媒体
は液体であるので、熱回収側または熱利用側に貯蔵する
ことができる。
は、CO及びH2 の混合ガス、或いはCOガス、H2 ガ
スの形で気体輸送され、熱利用に供される。熱利用は供
給対象の熱エネルギーの温度レベルとその量的を分布に
対応して(2)'、(1)'、(3)'式の全部または一部の分解反
応の発熱によって行われる。受入れられたCO、H2 ガ
スは最終的に液相取扱いの可能なメタノールまたは蟻酸
メチルとなり、CO、H2 ガスの化学エネルギーの一部
を反応熱として放出して熱利用される。熱利用側で合成
されたメタノールおよび蟻酸メチルは熱回収側にリサイ
クルされ、熱回収媒体として熱利用される。また両媒体
は液体であるので、熱回収側または熱利用側に貯蔵する
ことができる。
【0011】各種の産業設備等から排出される様々な温
度レベル、量の排熱を回収するのに最も重要な点は、如
何にして低温度まで回収温度域を拡張するかにある。
(1)式のみによる一段分解の構成では (1)式の反応特性
により決まる。反応特性は常圧反応において自由エネル
ギーが零となる理想気体・標準状態の平衡温度により比
較できるが、 (1)式の理想気体、標準状態の平衡温度が
137℃であるので、平衡上 (1)式の反応温度の低下は困
難である。熱回収の下限温度の低下は (3)式の追加によ
り可能となる。 (3)式の理想気体・標準状態の平衡温度
は 6.7℃であり (1)式に比して 130℃低く、従って (3)
式の反応は (1)式に比して反応温度を著しく低下できる
可能性があることになるので、熱回収上有利である。
度レベル、量の排熱を回収するのに最も重要な点は、如
何にして低温度まで回収温度域を拡張するかにある。
(1)式のみによる一段分解の構成では (1)式の反応特性
により決まる。反応特性は常圧反応において自由エネル
ギーが零となる理想気体・標準状態の平衡温度により比
較できるが、 (1)式の理想気体、標準状態の平衡温度が
137℃であるので、平衡上 (1)式の反応温度の低下は困
難である。熱回収の下限温度の低下は (3)式の追加によ
り可能となる。 (3)式の理想気体・標準状態の平衡温度
は 6.7℃であり (1)式に比して 130℃低く、従って (3)
式の反応は (1)式に比して反応温度を著しく低下できる
可能性があることになるので、熱回収上有利である。
【0012】温度レベルの高い回収対象熱エネルギーに
対しては (2)式による分解反応が適しており有利とな
る。中間温度レベルの回収対象熱エネルギーに対しては
(1)式による分解反応を用いることができる。従って
(2)および (1)式による熱回収を行って温度レベルの低
下した回収対象熱エネルギーは (3)式により更に低温度
まで熱回収することができる。
対しては (2)式による分解反応が適しており有利とな
る。中間温度レベルの回収対象熱エネルギーに対しては
(1)式による分解反応を用いることができる。従って
(2)および (1)式による熱回収を行って温度レベルの低
下した回収対象熱エネルギーは (3)式により更に低温度
まで熱回収することができる。
【0013】回収対象熱エネルギーと (1)〜(3) 式の組
合わせは固定的なものでなく、前記の如き配慮の中で最
も適した形、即ち回収対象熱源の個々の温度レベルおよ
び量と (1)〜(3) 式の反応特性によって最適な構成が用
いられる。反応の選択としては、例えば (1)、 (2)、
(3)式の全てを利用する場合、 (1)および (3)式を利用
し (2)式を欠く場合、 (3)式のみで行う場合等々、多様
な組合わせを行うことができる。この組合わせは、主に
回収対象熱エネルギーの温度レベルに応じた熱量分布に
適応させて、全体のシステムとして最も有利な変換反応
式 (1)、 (2)、 (3)式の負担割合が決まる構成となる。
合わせは固定的なものでなく、前記の如き配慮の中で最
も適した形、即ち回収対象熱源の個々の温度レベルおよ
び量と (1)〜(3) 式の反応特性によって最適な構成が用
いられる。反応の選択としては、例えば (1)、 (2)、
(3)式の全てを利用する場合、 (1)および (3)式を利用
し (2)式を欠く場合、 (3)式のみで行う場合等々、多様
な組合わせを行うことができる。この組合わせは、主に
回収対象熱エネルギーの温度レベルに応じた熱量分布に
適応させて、全体のシステムとして最も有利な変換反応
式 (1)、 (2)、 (3)式の負担割合が決まる構成となる。
【0014】回収された熱の輸送は化学エネルギーに変
換されたCO及びH2 の混合ガス、或いはCOガス、H
2 ガスの形で行われる。気体は輸送することの困難さは
あるが、このように化学エネルギーに変換された形であ
るため熱損失への配慮が不要である。
換されたCO及びH2 の混合ガス、或いはCOガス、H
2 ガスの形で行われる。気体は輸送することの困難さは
あるが、このように化学エネルギーに変換された形であ
るため熱損失への配慮が不要である。
【0015】熱利用は前述の如く(1)'、(2)'および(3)'
式を用いる合成反応の発熱により行われる。これらの合
成反応はできるだけ高温で行うことが熱の供給面で有利
となる。反応温度の上昇は加圧による圧力条件の変更で
或る程度までは容易に実現できるが、加圧は当然コスト
増とそのための動力エネルギーの消費を伴うことにな
る。従って反応圧力は系全体の圧力損失も考慮してでき
るだけ低い圧力で行うことが操業動力の面で有利とな
り、全体として合成反応温度の上昇と圧力の低下は互い
に背反した関係となるから、実用上は全体のシステムの
操業条件によって最適な調和点を決定することになる。
式を用いる合成反応の発熱により行われる。これらの合
成反応はできるだけ高温で行うことが熱の供給面で有利
となる。反応温度の上昇は加圧による圧力条件の変更で
或る程度までは容易に実現できるが、加圧は当然コスト
増とそのための動力エネルギーの消費を伴うことにな
る。従って反応圧力は系全体の圧力損失も考慮してでき
るだけ低い圧力で行うことが操業動力の面で有利とな
り、全体として合成反応温度の上昇と圧力の低下は互い
に背反した関係となるから、実用上は全体のシステムの
操業条件によって最適な調和点を決定することになる。
【0016】また(1)'、(2)'、(3)'式で合成された媒体
物質はメタノールおよび蟻酸メチルであるが、メタノー
ルは(1)'式の一段で合成する方法と、(2)'、(3)'式で二
段に合成する方法があり、双方の方法への負担割合も操
業条件によって最適割合が決定される。蟻酸メチルの生
成は熱利用側に輸送されて来たCO、H2 の中でメタノ
ール合成に消費された残分となる。平衡関係から見て、
熱利用のための発熱分の温度レベルを 140〜150 ℃程度
以上とすればメタノール合成は(1)'式による一段合成に
よるよりば(2)'および(3)'式による二段合成反応を重用
する構成が実用上有利となる。
物質はメタノールおよび蟻酸メチルであるが、メタノー
ルは(1)'式の一段で合成する方法と、(2)'、(3)'式で二
段に合成する方法があり、双方の方法への負担割合も操
業条件によって最適割合が決定される。蟻酸メチルの生
成は熱利用側に輸送されて来たCO、H2 の中でメタノ
ール合成に消費された残分となる。平衡関係から見て、
熱利用のための発熱分の温度レベルを 140〜150 ℃程度
以上とすればメタノール合成は(1)'式による一段合成に
よるよりば(2)'および(3)'式による二段合成反応を重用
する構成が実用上有利となる。
【0017】熱利用側で合成されたメタノールおよび蟻
酸メチルは熱回収側に輸送され、熱回収に再利用され
る。両媒体物質は沸点が各々64.5℃および31.8℃である
から標準状態で液体であり、密閉せる配管系、船、ロー
リー等の輸送システムと、貯蔵タンクを用いることがで
きる。
酸メチルは熱回収側に輸送され、熱回収に再利用され
る。両媒体物質は沸点が各々64.5℃および31.8℃である
から標準状態で液体であり、密閉せる配管系、船、ロー
リー等の輸送システムと、貯蔵タンクを用いることがで
きる。
【0018】従来法であるメタノール一段法は分解反
応、合成反応が各々 (1)、(1)'式による一種類の反応の
みであるのに比し、本発明による方法は媒体物質として
蟻酸メチルを追加することにより、分解反応は (1)、
(2)、 (3)、(1)+(2) 、(1)+(3)、(2)+(3) 、(1)+(2)+
(3) の7種類の反応の組合わせが選択できて、合成反応
も同様に7種類の反応の組合わせが選択できるから、様
々な温度レベルおよび熱エネルギー量から構成される熱
回収と熱需要に最も適した反応を行える構成を得ること
ができる。
応、合成反応が各々 (1)、(1)'式による一種類の反応の
みであるのに比し、本発明による方法は媒体物質として
蟻酸メチルを追加することにより、分解反応は (1)、
(2)、 (3)、(1)+(2) 、(1)+(3)、(2)+(3) 、(1)+(2)+
(3) の7種類の反応の組合わせが選択できて、合成反応
も同様に7種類の反応の組合わせが選択できるから、様
々な温度レベルおよび熱エネルギー量から構成される熱
回収と熱需要に最も適した反応を行える構成を得ること
ができる。
【0019】しかしその反面、本発明の方法では分解/
熱回収反応と合成/熱利用反応の組合わせは、様々の操
業条件に対応できるように構成される必要がある。特に
単一の熱回収対象設備での分解反応の選択は特定反応へ
集約することが有利となる。一方、熱回収対象設備が製
鉄所の如く巨大であったり、多くの熱回収対象設備があ
って集合的に大規模な熱回収を行う場合には、結果的に
(1)、 (2)、 (3)式の全ての分解反応が利用されること
になる。
熱回収反応と合成/熱利用反応の組合わせは、様々の操
業条件に対応できるように構成される必要がある。特に
単一の熱回収対象設備での分解反応の選択は特定反応へ
集約することが有利となる。一方、熱回収対象設備が製
鉄所の如く巨大であったり、多くの熱回収対象設備があ
って集合的に大規模な熱回収を行う場合には、結果的に
(1)、 (2)、 (3)式の全ての分解反応が利用されること
になる。
【0020】本発明の方法の分解/熱回収反応における
供給熱媒体物質は何れにしてもメタノールおよび蟻酸メ
チルであり、生成熱媒体物質はCO、H2 の混合ガス、
またはCOガス、H2 ガスである。各反応の反応量比は
上述したように各分解反応の特性を考慮した最適構成と
なるように決定される。この反応比率に従って生成熱媒
体物質であるCOとH2 の全体量が決まる。
供給熱媒体物質は何れにしてもメタノールおよび蟻酸メ
チルであり、生成熱媒体物質はCO、H2 の混合ガス、
またはCOガス、H2 ガスである。各反応の反応量比は
上述したように各分解反応の特性を考慮した最適構成と
なるように決定される。この反応比率に従って生成熱媒
体物質であるCOとH2 の全体量が決まる。
【0021】合成/熱利用反応の選択は、熱利用上有利
な高温度の反応と、加圧のための動力負荷の少ない反応
特性を有する反応を組み合わせることが有利となる。し
かし合成/熱利用反応における生成熱媒体物質であるメ
タノールと蟻酸メチルの量比は受入れたH2 /COの量
比により一義的に定まることになる。従って合成/熱利
用反応の選択は、メタノール化を(1)'式の一段反応で行
うか、 (2)'+(3)'の二段反応で行うかの選択となり、こ
の選択は反応温度レベルを 140〜150℃以上とすると平
衡上は二段反応方式が有利となる。
な高温度の反応と、加圧のための動力負荷の少ない反応
特性を有する反応を組み合わせることが有利となる。し
かし合成/熱利用反応における生成熱媒体物質であるメ
タノールと蟻酸メチルの量比は受入れたH2 /COの量
比により一義的に定まることになる。従って合成/熱利
用反応の選択は、メタノール化を(1)'式の一段反応で行
うか、 (2)'+(3)'の二段反応で行うかの選択となり、こ
の選択は反応温度レベルを 140〜150℃以上とすると平
衡上は二段反応方式が有利となる。
【0022】本発明に利用される6種類の反応は互いに
可逆な3種類の平衡反応で構成されており、選択率が10
0%の場合は収支上の問題は無いが、化学反応である以
上、若干の副反応は存在し、CH4 、CO2 等の蓄積が
有り得る。これらの副生物は主に合成/熱利用反応の出
口ガス中に濃縮されるので、これを分離して燃焼するこ
と等により回収される。この際に補給される物質はメタ
ノールになるが、メタノールは燃料価格に近い安価な物
質であり、従って副生物の処理に伴う経済的損失は少な
く抑えられる。
可逆な3種類の平衡反応で構成されており、選択率が10
0%の場合は収支上の問題は無いが、化学反応である以
上、若干の副反応は存在し、CH4 、CO2 等の蓄積が
有り得る。これらの副生物は主に合成/熱利用反応の出
口ガス中に濃縮されるので、これを分離して燃焼するこ
と等により回収される。この際に補給される物質はメタ
ノールになるが、メタノールは燃料価格に近い安価な物
質であり、従って副生物の処理に伴う経済的損失は少な
く抑えられる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明に利用される6種類
の反応例を示す。各反応の操作条件は用いられる触媒等
により異なり、各反応量は熱回収反応および熱利用反応
における設定条件により決定され、気相反応の場合も液
相反応の場合もある。従って本発明はこれらの実施例に
より制限されるものではない。
の反応例を示す。各反応の操作条件は用いられる触媒等
により異なり、各反応量は熱回収反応および熱利用反応
における設定条件により決定され、気相反応の場合も液
相反応の場合もある。従って本発明はこれらの実施例に
より制限されるものではない。
【0024】実施例1[(1)式の反応例] 内径14mmの反応管にCu-Ni-Al-P触媒を20ml充填して (1)
式によるメタノール分解反応を行った。メタノール供給
GHSV2000Hr-1とし、常圧 280℃で反応を行い、メタ
ノールの転化率が97.9%(平衡転化率99.9%)、CO選択率
が99.98%であった。
式によるメタノール分解反応を行った。メタノール供給
GHSV2000Hr-1とし、常圧 280℃で反応を行い、メタ
ノールの転化率が97.9%(平衡転化率99.9%)、CO選択率
が99.98%であった。
【0025】実施例2[(2)式の反応例] 実施例1の反応管に Cu-Zn-Al-P-Li触媒を充填して (2)
式によるメタノールの脱水素反応を行った。メタノール
供給GHSV3500Hr-1とし、圧力5kg/cm2 G 、260℃で
反応を行い、メタノールの転化率が36.5%(平衡転化率3
7.6%)、蟻酸メチル選択率が 93.0%であった。
式によるメタノールの脱水素反応を行った。メタノール
供給GHSV3500Hr-1とし、圧力5kg/cm2 G 、260℃で
反応を行い、メタノールの転化率が36.5%(平衡転化率3
7.6%)、蟻酸メチル選択率が 93.0%であった。
【0026】実施例3[(3)式の反応例] 約 360mlの容積を有する密閉循環型反応装置に、蟻酸メ
チルとNa/MgO触媒を35mgを入れ、常圧 100℃で反応させ
た。蟻酸メチルよりCOとメタノールが生成し120分後
の蟻酸メチルの転化率は60%(平衡転化率95.7%)であっ
た。
チルとNa/MgO触媒を35mgを入れ、常圧 100℃で反応させ
た。蟻酸メチルよりCOとメタノールが生成し120分後
の蟻酸メチルの転化率は60%(平衡転化率95.7%)であっ
た。
【0027】実施例4[ (1)'式の反応例] 内径 8mmの反応管にCu-Zn-Al-B触媒を 0.5ml充填して
(1)'式によるメタノール合成反応を行った。H2 69.0%
、CO 31.0%の原料ガスをSV 20000Hr-1で供給し、
圧力 70kg/cm2 G 260℃で反応を行った結果、COから
のメタノールへの転化率が29.5%(平衡転化率72.0%)であ
った。
(1)'式によるメタノール合成反応を行った。H2 69.0%
、CO 31.0%の原料ガスをSV 20000Hr-1で供給し、
圧力 70kg/cm2 G 260℃で反応を行った結果、COから
のメタノールへの転化率が29.5%(平衡転化率72.0%)であ
った。
【0028】実施例5[ (2)'式の反応例] 実施例4の反応管に Cu-Cr触媒を充填して蟻酸メチルと
H2 を 100気圧 220℃で反応させた。その結果、蟻酸メ
チルの転化率は85%(平衡転化率86.5%)であり、メタノー
ルへの選択率は 95%であった。
H2 を 100気圧 220℃で反応させた。その結果、蟻酸メ
チルの転化率は85%(平衡転化率86.5%)であり、メタノー
ルへの選択率は 95%であった。
【0029】実施例6[ (3)'式の反応例] 2 リットルのロータリーオートクレーブに金属カリウム
27gのメタノール溶液820gを装入した。該オートクレー
ブを密閉し、溶液温度を80℃に上昇させた。次にCOを
圧力が 100気圧に達するまで導入した。この圧力低下か
ら、蟻酸メチルが毎分 32.6gの初速度で生成されたこと
が確認された。次にCOを 100気圧の平衡圧に達するま
で導入した。温度を25℃まで降下させて落圧した後、反
応生成物(1220g) をガス−液クロマトグラフでその組成
を分析した結果、蟻酸メチルの含量が60重量% であり、
メタノール転化率は50%(平衡転化率80.2%)であった。
27gのメタノール溶液820gを装入した。該オートクレー
ブを密閉し、溶液温度を80℃に上昇させた。次にCOを
圧力が 100気圧に達するまで導入した。この圧力低下か
ら、蟻酸メチルが毎分 32.6gの初速度で生成されたこと
が確認された。次にCOを 100気圧の平衡圧に達するま
で導入した。温度を25℃まで降下させて落圧した後、反
応生成物(1220g) をガス−液クロマトグラフでその組成
を分析した結果、蟻酸メチルの含量が60重量% であり、
メタノール転化率は50%(平衡転化率80.2%)であった。
【0030】
【発明の効果】本発明は従来のメタノールによる熱エネ
ルギーと化学エネルギーの変換システムに新しい媒体化
学物質として蟻酸メチルを加えたものであり、従来の方
法と比較して次のような効果を有する。 1).熱回収側においては三つの反応式による対応が可能
となり熱回収対応性が改善される。特に蟻酸メチルの分
解反応式(3) はメタノール分解反応式(1) に比して平衡
上低温側に有利であり、低温度域への熱回収範囲が拡張
される。 2).熱利用側においても反応数が増加するので熱利用へ
の対応性が改善される。特に蟻酸メチルの水素化反応式
(2)'はメタノール合成反応式(1)'に比して平衡上高温側
で有利であるので高温での発熱反応が容易となり、熱利
用を有利に行うことができる可能性がある。 3).熱利用側で合成されたメタノールおよび蟻酸メチル
はリサイクルされて熱回収媒体として再利用されるが、
両媒体物質は液体であるので熱回収側と熱利用側に容易
に貯蔵することができ、熱回収および熱利用に対して多
様に対応することができる。
ルギーと化学エネルギーの変換システムに新しい媒体化
学物質として蟻酸メチルを加えたものであり、従来の方
法と比較して次のような効果を有する。 1).熱回収側においては三つの反応式による対応が可能
となり熱回収対応性が改善される。特に蟻酸メチルの分
解反応式(3) はメタノール分解反応式(1) に比して平衡
上低温側に有利であり、低温度域への熱回収範囲が拡張
される。 2).熱利用側においても反応数が増加するので熱利用へ
の対応性が改善される。特に蟻酸メチルの水素化反応式
(2)'はメタノール合成反応式(1)'に比して平衡上高温側
で有利であるので高温での発熱反応が容易となり、熱利
用を有利に行うことができる可能性がある。 3).熱利用側で合成されたメタノールおよび蟻酸メチル
はリサイクルされて熱回収媒体として再利用されるが、
両媒体物質は液体であるので熱回収側と熱利用側に容易
に貯蔵することができ、熱回収および熱利用に対して多
様に対応することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (1)〜(3) 式を組み合わせて熱回収を行
い、各式に対応する逆方向の(1)'〜(3)'式を組み合わせ
て熱利用を行うことを特徴とする化学エネルギーを用い
る熱回収と熱利用の方法 CH3 OH = CO + 2H2 (1) 2CH3 OH = HCOOCH3 + 2H2 (2) HCOOCH3 = CH3 OH + CO (3) CO + 2H2 = CH3 OH (1)' HCOOH3 + 2H2 = 2CH3 OH (2)' CO + CH3 OH = HCOOCH3 (3)'
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11186093A JP3322280B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11186093A JP3322280B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06323684A true JPH06323684A (ja) | 1994-11-25 |
| JP3322280B2 JP3322280B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=14571978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11186093A Expired - Fee Related JP3322280B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用の方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3322280B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002168132A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-14 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | メタノール・ギ酸メチルの化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用および発電の方法 |
-
1993
- 1993-05-13 JP JP11186093A patent/JP3322280B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002168132A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-14 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | メタノール・ギ酸メチルの化学エネルギーを用いる熱回収と熱利用および発電の方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3322280B2 (ja) | 2002-09-09 |
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