JPH06323845A - 走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ - Google Patents
走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブInfo
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- JPH06323845A JPH06323845A JP12098893A JP12098893A JPH06323845A JP H06323845 A JPH06323845 A JP H06323845A JP 12098893 A JP12098893 A JP 12098893A JP 12098893 A JP12098893 A JP 12098893A JP H06323845 A JPH06323845 A JP H06323845A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 片持ち梁先端に働く試料表面からの力をその
先端変位を測定する変位計を用いることなく、上記変位
を直接信号に変換することが可能である、片持ち梁上に
電極に挟まれた機能性薄膜を形成した構造を有する微小
力センサーを用いることにより、走査型力顕微鏡におけ
る試料表面の力の検出装置を簡素化できるようにする。 【構成】 先端にチップ1aを有する第1の薄膜として
の薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1に電極2a,第2の
薄膜2b,電極2cの順に装着された少なくとも3層の
層構造2と、同層構造2の電極間の電気容量を電圧信号
に変換して検出する容量検出器3とをそなえ、上記第2
の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて上記電極間の
電気容量を変える薄膜として形成されている。これによ
り、走査型力顕微鏡の力検出装置が簡素化し、特殊環境
用の走査型力顕微鏡の構成が容易となる。
先端変位を測定する変位計を用いることなく、上記変位
を直接信号に変換することが可能である、片持ち梁上に
電極に挟まれた機能性薄膜を形成した構造を有する微小
力センサーを用いることにより、走査型力顕微鏡におけ
る試料表面の力の検出装置を簡素化できるようにする。 【構成】 先端にチップ1aを有する第1の薄膜として
の薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1に電極2a,第2の
薄膜2b,電極2cの順に装着された少なくとも3層の
層構造2と、同層構造2の電極間の電気容量を電圧信号
に変換して検出する容量検出器3とをそなえ、上記第2
の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて上記電極間の
電気容量を変える薄膜として形成されている。これによ
り、走査型力顕微鏡の力検出装置が簡素化し、特殊環境
用の走査型力顕微鏡の構成が容易となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料表面の微細な組織
あるいは構造を表面とプローブとの間の相互作用を利用
して画像化する走査型トンネル顕微鏡等の走査型プロー
ブ顕微鏡に関し、特に試料表面の凹凸等に起因した力の
変化に応じて変化するプローブの変位を同プローブ上に
形成された薄膜の電気特性の変化で検出する走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブに関する。
あるいは構造を表面とプローブとの間の相互作用を利用
して画像化する走査型トンネル顕微鏡等の走査型プロー
ブ顕微鏡に関し、特に試料表面の凹凸等に起因した力の
変化に応じて変化するプローブの変位を同プローブ上に
形成された薄膜の電気特性の変化で検出する走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的な走査型力顕微鏡では、図
9に示すように、被測定試料36が3軸(XYZ)方向に
走査可能な圧電走査体32の上に載置されるとともに、試
料36に対向しうるように配設されて先端にチップ30bを
有する片持ち梁30aが、圧電走査体32が支持されている
支持台35上に固着されている。そして、片持ち梁30aの
先端付近の変位を検出するための変位検出系30cが片持
ち梁30aの背後(試料36とは逆側)に、アラインメント
機構30dを介して支持台35に接続されるようにして配設
されている。すなわち従来の走査型力顕微鏡の力検出系
は、表面の凹凸をてこの変位に変換する片持ち梁30a
と、同片持ち梁30aにおけるてこの変位を電気信号に変
換する変位検出系30cとから構成されている。なお、変
位検出系30cは、例えば走査型トンネル顕微鏡のトンネ
ルチップや、レーザー照射系と分割型フォトダイオード
とから構成される光てこと呼ばれる光学式の変位系であ
り、いずれの場合もアライメント機構30dによる位置の
調節が必要である。
9に示すように、被測定試料36が3軸(XYZ)方向に
走査可能な圧電走査体32の上に載置されるとともに、試
料36に対向しうるように配設されて先端にチップ30bを
有する片持ち梁30aが、圧電走査体32が支持されている
支持台35上に固着されている。そして、片持ち梁30aの
先端付近の変位を検出するための変位検出系30cが片持
ち梁30aの背後(試料36とは逆側)に、アラインメント
機構30dを介して支持台35に接続されるようにして配設
されている。すなわち従来の走査型力顕微鏡の力検出系
は、表面の凹凸をてこの変位に変換する片持ち梁30a
と、同片持ち梁30aにおけるてこの変位を電気信号に変
換する変位検出系30cとから構成されている。なお、変
位検出系30cは、例えば走査型トンネル顕微鏡のトンネ
ルチップや、レーザー照射系と分割型フォトダイオード
とから構成される光てこと呼ばれる光学式の変位系であ
り、いずれの場合もアライメント機構30dによる位置の
調節が必要である。
【0003】また、片持ち梁30aの変位に相当する信号
を変位検出系30cから受けて、圧電走査体32にZ軸方向
(鉛直方向、試料36面の法線方向)の走査制御信号を送
出するフィードバック制御系31が設けられている。さら
に圧電走査体32のXY方向(水平方向、試料36面内2方
向)の走査信号を送出する走査信号発生器33と、同走査
信号発生器33からの入力信号とフィードバック制御系31
からの信号とに基づいて画像を表示するディスプレイ34
がそなえられている。このような構成により、従来の走
査型力顕微鏡では次のような作用が行われる。まず、試
料36は、圧電走査体32によりZ(鉛直)方向に移動され
て、片持ち梁30aの先端のチップ30bに近づけられる。そ
して、試料36とチップ30bとが接触して同チップ30bが試
料36の表面から斥力を受けると片持ち梁30aが変位す
る。
を変位検出系30cから受けて、圧電走査体32にZ軸方向
(鉛直方向、試料36面の法線方向)の走査制御信号を送
出するフィードバック制御系31が設けられている。さら
に圧電走査体32のXY方向(水平方向、試料36面内2方
向)の走査信号を送出する走査信号発生器33と、同走査
信号発生器33からの入力信号とフィードバック制御系31
からの信号とに基づいて画像を表示するディスプレイ34
がそなえられている。このような構成により、従来の走
査型力顕微鏡では次のような作用が行われる。まず、試
料36は、圧電走査体32によりZ(鉛直)方向に移動され
て、片持ち梁30aの先端のチップ30bに近づけられる。そ
して、試料36とチップ30bとが接触して同チップ30bが試
料36の表面から斥力を受けると片持ち梁30aが変位す
る。
【0004】上記のチップ30bに働く試料36表面からの
斥力は、試料36と片持ち梁30aとの間の距離の関数であ
るため、試料36を圧電走査体32によりXY(水平)方向
に移動させた場合、試料36の凹凸に応じて片持ち梁30a
の変位は変化する。そして、例えば力一定(間隔一定)
モードと呼ぶことのできる測定方式では、走査信号発生
器33からのXY走査信号によって圧電走査体32上の試料
36をXY方向に走査しながら、変位検出系30cからの検
出信号に基づいて、同検出信号が一定となるようにフィ
ードバック制御系31からのZ制御信号で圧電走査体32を
Z方向に変位させる。そして、上記のXY走査信号とZ
制御信号とからディスプレイ34上に試料表面の凹凸情報
に対応した画像を表示する作用が行われるのである。
斥力は、試料36と片持ち梁30aとの間の距離の関数であ
るため、試料36を圧電走査体32によりXY(水平)方向
に移動させた場合、試料36の凹凸に応じて片持ち梁30a
の変位は変化する。そして、例えば力一定(間隔一定)
モードと呼ぶことのできる測定方式では、走査信号発生
器33からのXY走査信号によって圧電走査体32上の試料
36をXY方向に走査しながら、変位検出系30cからの検
出信号に基づいて、同検出信号が一定となるようにフィ
ードバック制御系31からのZ制御信号で圧電走査体32を
Z方向に変位させる。そして、上記のXY走査信号とZ
制御信号とからディスプレイ34上に試料表面の凹凸情報
に対応した画像を表示する作用が行われるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来の走査型力顕微鏡では、力検出系が、試料表
面の凹凸をてこの変位に変換する片持ち梁と、同片持ち
梁先端の変位を検出して電気信号に変換する変位検出系
とを有するため、複雑となるとともに装置として大型化
するという問題点がある。また、2つの系から構成され
ているため、装置の調整がかなり難しくなるという問題
点もある。本発明は、このような問題点の解消をはかろ
うとするもので、片持ち梁先端に働く試料表面からの力
をその先端変位を測定する変位計を用いることなく、上
記変位を直接信号に変換することが可能である、片持ち
梁上に電極に挟まれた機能性薄膜を形成した構造を有す
る微小力センサーを用いることにより、試料表面の力の
検出装置を簡素化できるようにした、走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブを提供することを目的とする。
ような従来の走査型力顕微鏡では、力検出系が、試料表
面の凹凸をてこの変位に変換する片持ち梁と、同片持ち
梁先端の変位を検出して電気信号に変換する変位検出系
とを有するため、複雑となるとともに装置として大型化
するという問題点がある。また、2つの系から構成され
ているため、装置の調整がかなり難しくなるという問題
点もある。本発明は、このような問題点の解消をはかろ
うとするもので、片持ち梁先端に働く試料表面からの力
をその先端変位を測定する変位計を用いることなく、上
記変位を直接信号に変換することが可能である、片持ち
梁上に電極に挟まれた機能性薄膜を形成した構造を有す
る微小力センサーを用いることにより、試料表面の力の
検出装置を簡素化できるようにした、走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
は、走査型力顕微鏡の力検出系として取り付けて試料表
面の力に関する情報を得るべく、先端にチップを有する
第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄膜弾性体に電極,
第2の薄膜,電極の順に装着された少なくとも3層の層
構造と、上記層構造の電極間の電気容量を電圧信号に変
換して検出する容量検出器とをそなえ、上記第2の薄膜
が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて上記電極間の電気容
量を変える薄膜として形成されたことを特徴としてい
る。そして、上記第2の薄膜が圧電性を併有する薄膜と
して形成されたことを特徴としている。
め、本発明の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
は、走査型力顕微鏡の力検出系として取り付けて試料表
面の力に関する情報を得るべく、先端にチップを有する
第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄膜弾性体に電極,
第2の薄膜,電極の順に装着された少なくとも3層の層
構造と、上記層構造の電極間の電気容量を電圧信号に変
換して検出する容量検出器とをそなえ、上記第2の薄膜
が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて上記電極間の電気容
量を変える薄膜として形成されたことを特徴としてい
る。そして、上記第2の薄膜が圧電性を併有する薄膜と
して形成されたことを特徴としている。
【0007】また、上記の薄膜弾性体と層構造とからな
るカンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動さ
せる圧電体励振機構をそなえたことを特徴としている。
さらに、上記層構造が幅方向に2等分割されるように形
成され、分割された各々の第2の薄膜の電気容量を独立
して検出できるように、上記容量検出器が2系統の入力
部をそなえたことを特徴としている。そして、上記層構
造の第2の薄膜からの電荷出力を電圧信号に変換して検
出する電荷検出器をそなえ、第2の薄膜からの出力信号
を上記電荷検出器および上記容量検出器のどちらか一方
に選択的に接続する切り替え手段が設けられたことを特
徴としている。
るカンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動さ
せる圧電体励振機構をそなえたことを特徴としている。
さらに、上記層構造が幅方向に2等分割されるように形
成され、分割された各々の第2の薄膜の電気容量を独立
して検出できるように、上記容量検出器が2系統の入力
部をそなえたことを特徴としている。そして、上記層構
造の第2の薄膜からの電荷出力を電圧信号に変換して検
出する電荷検出器をそなえ、第2の薄膜からの出力信号
を上記電荷検出器および上記容量検出器のどちらか一方
に選択的に接続する切り替え手段が設けられたことを特
徴としている。
【0008】また、上記分割された各々の第2の薄膜の
電荷出力を独立して検出できるように、上記電荷検出器
が2系統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの出力信号
を2系統ともに上記電荷検出器および上記容量検出器の
どちらか一方に選択的に接続する切り替え手段が設けら
れたことを特徴としている。さらに、上記薄膜弾性体と
層構造とからなるカンチレバーの一端部がシリコンウエ
ハに支持され、同シリコンウエハに上記容量検出器が一
体に作り込まれていることを特徴としている。
電荷出力を独立して検出できるように、上記電荷検出器
が2系統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの出力信号
を2系統ともに上記電荷検出器および上記容量検出器の
どちらか一方に選択的に接続する切り替え手段が設けら
れたことを特徴としている。さらに、上記薄膜弾性体と
層構造とからなるカンチレバーの一端部がシリコンウエ
ハに支持され、同シリコンウエハに上記容量検出器が一
体に作り込まれていることを特徴としている。
【0009】あるいは、本発明の走査型力顕微鏡用薄膜
式力検出プローブは、走査型力顕微鏡の力検出系として
取り付けて試料表面の力に関する情報を得るべく、先端
にチップを有する第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄
膜弾性体に電極,第2の薄膜,電極の順に装着された少
なくとも3層の層構造と、上記層構造の電極間の電気抵
抗の変化を電圧信号に変換して検出する抵抗検出器とを
そなえ、上記第2の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応
じて上記電極間の電気抵抗を変える薄膜として形成され
たことを特徴としている。そして、上記第2の薄膜が圧
電性を併有する薄膜として形成されたことを特徴として
いる。
式力検出プローブは、走査型力顕微鏡の力検出系として
取り付けて試料表面の力に関する情報を得るべく、先端
にチップを有する第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄
膜弾性体に電極,第2の薄膜,電極の順に装着された少
なくとも3層の層構造と、上記層構造の電極間の電気抵
抗の変化を電圧信号に変換して検出する抵抗検出器とを
そなえ、上記第2の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応
じて上記電極間の電気抵抗を変える薄膜として形成され
たことを特徴としている。そして、上記第2の薄膜が圧
電性を併有する薄膜として形成されたことを特徴として
いる。
【0010】また、上記の薄膜弾性体と層構造とからな
るカンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動さ
せる圧電体励振機構をそなえたことを特徴としている。
さらに、上記層構造が幅方向に2等分割されるように形
成され、分割された各々の第2の薄膜の電気抵抗の変化
を独立して検出できるように、上記抵抗検出器が2系統
の入力部をそなえたことを特徴としている。そして、上
記層構造の第2の薄膜からの電荷出力を電圧信号に変換
して検出する電荷検出器をそなえ、第2の薄膜からの出
力信号を上記電荷検出器および上記抵抗検出器のどちら
か一方に選択的に接続する切り替え手段が設けられたこ
とを特徴としている。また、上記分割された各々の第2
の薄膜の電荷出力を独立して検出できるように、上記電
荷検出器が2系統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの
出力信号を2系統ともに上記電荷検出器および上記抵抗
検出器のどちらか一方に選択的に接続する切り替え手段
が設けられたことを特徴としている。
るカンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動さ
せる圧電体励振機構をそなえたことを特徴としている。
さらに、上記層構造が幅方向に2等分割されるように形
成され、分割された各々の第2の薄膜の電気抵抗の変化
を独立して検出できるように、上記抵抗検出器が2系統
の入力部をそなえたことを特徴としている。そして、上
記層構造の第2の薄膜からの電荷出力を電圧信号に変換
して検出する電荷検出器をそなえ、第2の薄膜からの出
力信号を上記電荷検出器および上記抵抗検出器のどちら
か一方に選択的に接続する切り替え手段が設けられたこ
とを特徴としている。また、上記分割された各々の第2
の薄膜の電荷出力を独立して検出できるように、上記電
荷検出器が2系統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの
出力信号を2系統ともに上記電荷検出器および上記抵抗
検出器のどちらか一方に選択的に接続する切り替え手段
が設けられたことを特徴としている。
【0011】さらに、上記薄膜弾性体と層構造とからな
るカンチレバーの一端部がシリコンウエハに支持され、
同シリコンウエハに上記抵抗検出器が一体に作り込まれ
ていることを特徴としている。そして、上記チップが、
先端を尖鋭化処理された微小突起体で形成されているこ
とを特徴としている。また、上記第1の薄膜がシリコン
の酸化膜または窒化膜で形成されるとともに、上記第2
の薄膜が酸化亜鉛薄膜で形成されていることを特徴とし
ている。さらに、上記層構造の最外側の電極の表面に薄
い絶縁膜が形成されていることを特徴としている。
るカンチレバーの一端部がシリコンウエハに支持され、
同シリコンウエハに上記抵抗検出器が一体に作り込まれ
ていることを特徴としている。そして、上記チップが、
先端を尖鋭化処理された微小突起体で形成されているこ
とを特徴としている。また、上記第1の薄膜がシリコン
の酸化膜または窒化膜で形成されるとともに、上記第2
の薄膜が酸化亜鉛薄膜で形成されていることを特徴とし
ている。さらに、上記層構造の最外側の電極の表面に薄
い絶縁膜が形成されていることを特徴としている。
【0012】
【作用】前述した本発明の走査型力顕微鏡用薄膜式力検
出プローブでは、薄膜弾性体に装着された層構造の第2
の薄膜が受ける曲げ応力に相当する信号を、上記層構造
に接続された容量検出器により電極間の電気容量の変化
信号として検出する作用が行われる。そして、上記第2
の薄膜が圧電性を併有する場合は、その薄膜弾性体と層
構造とからなるカンチレバーの交流変位に相当する信号
を、上記層構造に接続された容量検出器あるいは電荷検
出器により検出する作用が行われる。また、層構造が分
割されている場合には、各々の第2の薄膜の電気容量あ
るいは出力電荷を独立に検出する作用が行われる。ある
いは、薄膜弾性体に装着された層構造の第2の薄膜が受
ける曲げ応力に相当する信号を、上記層構造に接続され
た抵抗検出器により電極間の電気抵抗の変化信号として
検出する作用が行われる。
出プローブでは、薄膜弾性体に装着された層構造の第2
の薄膜が受ける曲げ応力に相当する信号を、上記層構造
に接続された容量検出器により電極間の電気容量の変化
信号として検出する作用が行われる。そして、上記第2
の薄膜が圧電性を併有する場合は、その薄膜弾性体と層
構造とからなるカンチレバーの交流変位に相当する信号
を、上記層構造に接続された容量検出器あるいは電荷検
出器により検出する作用が行われる。また、層構造が分
割されている場合には、各々の第2の薄膜の電気容量あ
るいは出力電荷を独立に検出する作用が行われる。ある
いは、薄膜弾性体に装着された層構造の第2の薄膜が受
ける曲げ応力に相当する信号を、上記層構造に接続され
た抵抗検出器により電極間の電気抵抗の変化信号として
検出する作用が行われる。
【0013】そして、上記第2の薄膜が圧電性を併有す
る場合は、その薄膜弾性体と層構造とからなるカンチレ
バーの交流変位に相当する信号を、上記層構造に接続さ
れた抵抗検出器あるいは電荷検出器により検出する作用
が行われる。また、層構造が分割されている場合には、
各々の第2の薄膜の電気抵抗を独立に検出する作用が行
われる。さらに、圧電性を有する上記の第2の薄膜に電
圧を印加する事により、上記カンチレバーを所要の振幅
で振動させる作用が行われる。また、圧電体励振機構に
より、上記カンチレバーを所要の振幅で振動させる作用
が行われる。
る場合は、その薄膜弾性体と層構造とからなるカンチレ
バーの交流変位に相当する信号を、上記層構造に接続さ
れた抵抗検出器あるいは電荷検出器により検出する作用
が行われる。また、層構造が分割されている場合には、
各々の第2の薄膜の電気抵抗を独立に検出する作用が行
われる。さらに、圧電性を有する上記の第2の薄膜に電
圧を印加する事により、上記カンチレバーを所要の振幅
で振動させる作用が行われる。また、圧電体励振機構に
より、上記カンチレバーを所要の振幅で振動させる作用
が行われる。
【0014】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明すると、図1〜図4は第1実施例としての走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブを示すもので、図1はその
構成図、図2はその要部の斜視図、図3はそれを用いた
走査型力顕微鏡、図4はその特性図、図5,6は第2実
施例としての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブを
示すもので、図5はその構成図、図6はそれを用いた走
査型力顕微鏡、図7は第3実施例としての走査型力顕微
鏡用薄膜式力検出プローブの平面図、図8は第4実施例
としての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブの構成
図である。また、図10は第5実施例としての走査型力
顕微鏡用薄膜式力検出プローブの構成図、図11はそれ
を用いた走査型力顕微鏡の構成図である。
明すると、図1〜図4は第1実施例としての走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブを示すもので、図1はその
構成図、図2はその要部の斜視図、図3はそれを用いた
走査型力顕微鏡、図4はその特性図、図5,6は第2実
施例としての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブを
示すもので、図5はその構成図、図6はそれを用いた走
査型力顕微鏡、図7は第3実施例としての走査型力顕微
鏡用薄膜式力検出プローブの平面図、図8は第4実施例
としての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブの構成
図である。また、図10は第5実施例としての走査型力
顕微鏡用薄膜式力検出プローブの構成図、図11はそれ
を用いた走査型力顕微鏡の構成図である。
【0015】図1,2に示すように、第1実施例として
の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、先端にチ
ップ1aを有して他端をシリコンウエハ4に支持された第
1の薄膜としての薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1に電
極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着された層構造2
をそなえるとともに、同層構造2の電極2aおよび2cに接
続されて第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量を電圧
信号に変換して検出するする容量検出器3が備えられて
いる。第2の薄膜2bは、同薄膜2bが受ける曲げ応力に応
じて電極2a,2c間の電気容量を変える薄膜として形成さ
れる。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパ
ッタリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中
で形成された酸化亜鉛薄膜である。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜として用いた場合の、チップ1aと試料表面と
の間の斥力によって薄膜弾性体1(層構造2)が受ける
応力の変化と電極2a,2c間の電気容量変化の関係は、実
験的に図4のようになることが判明している。
の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、先端にチ
ップ1aを有して他端をシリコンウエハ4に支持された第
1の薄膜としての薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1に電
極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着された層構造2
をそなえるとともに、同層構造2の電極2aおよび2cに接
続されて第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量を電圧
信号に変換して検出するする容量検出器3が備えられて
いる。第2の薄膜2bは、同薄膜2bが受ける曲げ応力に応
じて電極2a,2c間の電気容量を変える薄膜として形成さ
れる。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパ
ッタリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中
で形成された酸化亜鉛薄膜である。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜として用いた場合の、チップ1aと試料表面と
の間の斥力によって薄膜弾性体1(層構造2)が受ける
応力の変化と電極2a,2c間の電気容量変化の関係は、実
験的に図4のようになることが判明している。
【0016】容量検出器3は、所要の周波数および振幅
の電圧信号を出力する信号発生器3aと電荷信号を一定の
変換比で電圧信号に変換する電荷検出器3bとで構成さ
れ、一方の電極2a(あるいは2c)が信号発生器3aに接続
されるとともに、他方の電極2c(あるいは2a)が電荷検
出器3bに接続されている。これにより電極2a,2c間の電
気容量は信号発生器からの一定電圧信号により電荷信号
に置換され、同電荷信号が電荷増幅器3bで電圧信号に変
換される作用が行われる。薄膜弾性体1の材質(第1の
薄膜)は、シリコンの酸化膜または窒化膜で形成されて
いる。また、チップ1aは、シリコンのエッチング等を利
用して薄膜弾性体1と同材質のシリコンの酸化膜もしく
は窒化膜で形成されるか、あるいは先端を尖鋭化処理さ
れた走査型トンネル顕微鏡(STM)用のタングステン
チップや特殊なウイスカー等をプローブ1の先端に接合
することにより形成される。
の電圧信号を出力する信号発生器3aと電荷信号を一定の
変換比で電圧信号に変換する電荷検出器3bとで構成さ
れ、一方の電極2a(あるいは2c)が信号発生器3aに接続
されるとともに、他方の電極2c(あるいは2a)が電荷検
出器3bに接続されている。これにより電極2a,2c間の電
気容量は信号発生器からの一定電圧信号により電荷信号
に置換され、同電荷信号が電荷増幅器3bで電圧信号に変
換される作用が行われる。薄膜弾性体1の材質(第1の
薄膜)は、シリコンの酸化膜または窒化膜で形成されて
いる。また、チップ1aは、シリコンのエッチング等を利
用して薄膜弾性体1と同材質のシリコンの酸化膜もしく
は窒化膜で形成されるか、あるいは先端を尖鋭化処理さ
れた走査型トンネル顕微鏡(STM)用のタングステン
チップや特殊なウイスカー等をプローブ1の先端に接合
することにより形成される。
【0017】薄膜弾性体1の形状としては、図2(a)
に示す長方形型と、図2(b)に示す三角形型が考えら
れるが、一般には三角形型の方が安定な構造であるた
め、層構造2の第2の薄膜2bの電気容量に相当した信号
も安定することが期待される。以上述べた薄膜弾性体1
および層構造2からなるカンチレバーの諸構造の材料、
諸元の一例を[表1]に示す。
に示す長方形型と、図2(b)に示す三角形型が考えら
れるが、一般には三角形型の方が安定な構造であるた
め、層構造2の第2の薄膜2bの電気容量に相当した信号
も安定することが期待される。以上述べた薄膜弾性体1
および層構造2からなるカンチレバーの諸構造の材料、
諸元の一例を[表1]に示す。
【表1】 なお、薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレバ
ーは、シリコンの異方性エッチング,反応性イオンビー
ムエッチング,高周波マグネトロンスパッタリング等の
マイクロマシーニングと呼ばれる微細加工技術を利用し
て製作される。
ーは、シリコンの異方性エッチング,反応性イオンビー
ムエッチング,高周波マグネトロンスパッタリング等の
マイクロマシーニングと呼ばれる微細加工技術を利用し
て製作される。
【0018】次に、本第1実施例の走査型力顕微鏡用薄
膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用いた場合の作
用・効果について図3により説明する。図3に示すよう
に、上記の走査型力顕微鏡は次のように構成することが
できる。試料の保持台として、CPU11からZ軸粗動用
ユニット12aを介し出力されるZ軸粗動信号Z-CSに基
づいて試料15のZ軸方向(鉛直方向、試料面に対して法
線方向)の粗動を行うZ軸粗動機構10をそなえるととも
に、同Z軸粗動機構10上の試料15に対向できるように上
記の薄膜弾性体1と層構造2とからなるカンチレバーが
配設されている。
膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用いた場合の作
用・効果について図3により説明する。図3に示すよう
に、上記の走査型力顕微鏡は次のように構成することが
できる。試料の保持台として、CPU11からZ軸粗動用
ユニット12aを介し出力されるZ軸粗動信号Z-CSに基
づいて試料15のZ軸方向(鉛直方向、試料面に対して法
線方向)の粗動を行うZ軸粗動機構10をそなえるととも
に、同Z軸粗動機構10上の試料15に対向できるように上
記の薄膜弾性体1と層構造2とからなるカンチレバーが
配設されている。
【0019】そして、上記カンチレバーを支持するシリ
コンウエハ4は、基台16を介して、CPU11から電力増
幅器12b,12cを介して出力されるXY走査信号XY-F
S,Z制御信号Z-FSに基づいて3次元で微動しうる
精密微動機構としてのXYZ圧電走査体9に固着されて
おり、これにより上記カンチレバーおよび試料15相互間
の3次元での相対的な位置関係を変化させることができ
る。なお、XYZ圧電走査体9およびZ軸粗動機構10
は、振動外乱に対する安定性を考慮して図3に示す例で
は支持台14に一体的に固着されているが、3点支持機構
などを利用してそれぞれを独立の支持台上に構成するこ
とも可能である。第2の薄膜2bの電気容量を電圧信号に
変換する容量検出器3の出力S1は、ロックインアンプ8
に入力されCPU11への入力信号S2に増幅される。なお
ロックインアンプ8に必要な参照信号REFは、信号発生
器3aから入力される。また、CPU11には同CPU11か
らの入力信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ
13が接続されている。
コンウエハ4は、基台16を介して、CPU11から電力増
幅器12b,12cを介して出力されるXY走査信号XY-F
S,Z制御信号Z-FSに基づいて3次元で微動しうる
精密微動機構としてのXYZ圧電走査体9に固着されて
おり、これにより上記カンチレバーおよび試料15相互間
の3次元での相対的な位置関係を変化させることができ
る。なお、XYZ圧電走査体9およびZ軸粗動機構10
は、振動外乱に対する安定性を考慮して図3に示す例で
は支持台14に一体的に固着されているが、3点支持機構
などを利用してそれぞれを独立の支持台上に構成するこ
とも可能である。第2の薄膜2bの電気容量を電圧信号に
変換する容量検出器3の出力S1は、ロックインアンプ8
に入力されCPU11への入力信号S2に増幅される。なお
ロックインアンプ8に必要な参照信号REFは、信号発生
器3aから入力される。また、CPU11には同CPU11か
らの入力信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ
13が接続されている。
【0020】以上の構成により、本例の走査型力顕微鏡
では、次のような作用効果が得られる。まずZ軸粗動機
構10により試料15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料
15の表面と接触すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾
性体1とともに層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上
記斥力に対応した(薄膜弾性体1の変形量に対応した)
曲げ応力を受ける。その結果図4に示すような特性にし
たがって、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量は減
少して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて信号
S1,S2も減少することになる。
では、次のような作用効果が得られる。まずZ軸粗動機
構10により試料15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料
15の表面と接触すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾
性体1とともに層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上
記斥力に対応した(薄膜弾性体1の変形量に対応した)
曲げ応力を受ける。その結果図4に示すような特性にし
たがって、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量は減
少して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて信号
S1,S2も減少することになる。
【0021】容量検出器3からの検出信号S1が減少して
いる状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を
受けている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-
FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY
方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化す
るので、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,
2c間の電気容量も変化し、検出信号S1およびS2も変化す
る。力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定
モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に
走査しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制
御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチ
ップ1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一
定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加され
たCPU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面
の凹凸がディスプレイ13において画像化される。
いる状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を
受けている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-
FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY
方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化す
るので、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,
2c間の電気容量も変化し、検出信号S1およびS2も変化す
る。力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定
モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に
走査しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制
御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチ
ップ1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一
定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加され
たCPU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面
の凹凸がディスプレイ13において画像化される。
【0022】以上により、本実施例の走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブによれば、次のような効果ないし
利点が得られる。まず、カンチレバーの交流変位を測定
するための光てこ等の別の変位計が不要であるため、装
置がコンパクトになり、かつ光学系の調整等の複雑な操
作をする必要がなくなる。また、従来のSTM(走査ト
ンネル顕微鏡)のトンネルチップ部を、本実施例の薄膜
弾性体1および層構造2からなるカンチレバーに取り替
えるのみで装置構成を行うことができる。そして、装置
が簡易であるため、真空中あるいは低温中の特殊環境下
での実験に利用することも容易である。
薄膜式力検出プローブによれば、次のような効果ないし
利点が得られる。まず、カンチレバーの交流変位を測定
するための光てこ等の別の変位計が不要であるため、装
置がコンパクトになり、かつ光学系の調整等の複雑な操
作をする必要がなくなる。また、従来のSTM(走査ト
ンネル顕微鏡)のトンネルチップ部を、本実施例の薄膜
弾性体1および層構造2からなるカンチレバーに取り替
えるのみで装置構成を行うことができる。そして、装置
が簡易であるため、真空中あるいは低温中の特殊環境下
での実験に利用することも容易である。
【0023】次に、図5,6により第2実施例としての
走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブについて説明す
る。図5に示すように、第2実施例としての走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブも第1実施例と同様、先端
にチップ1aを有して他端をシリコンウエハ4に支持され
た第1の薄膜としてり薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1
に電極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着された層構
造2をそなえている。
走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブについて説明す
る。図5に示すように、第2実施例としての走査型力顕
微鏡用薄膜式力検出プローブも第1実施例と同様、先端
にチップ1aを有して他端をシリコンウエハ4に支持され
た第1の薄膜としてり薄膜弾性体1と、同薄膜弾性体1
に電極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着された層構
造2をそなえている。
【0024】そしてシリコンウエハ4は圧電体励振機構
としての圧電板5に載置される。圧電板5には発信器7
が接続され、同発信器7からの変調信号MSにより圧電板
5は所要の振幅、周波数で振動される。また、層構造2
の電極2aおよび2cに接続されて、第2の薄膜2bの電極2
a,2c間の電気容量を電圧信号に変換して検出しうると
ともに、切り替え手段6により接続の切り替えを行うこ
とで、第2の薄膜からの出力電荷を電圧信号に変換して
検出しうる検出器3’が備えられている。
としての圧電板5に載置される。圧電板5には発信器7
が接続され、同発信器7からの変調信号MSにより圧電板
5は所要の振幅、周波数で振動される。また、層構造2
の電極2aおよび2cに接続されて、第2の薄膜2bの電極2
a,2c間の電気容量を電圧信号に変換して検出しうると
ともに、切り替え手段6により接続の切り替えを行うこ
とで、第2の薄膜からの出力電荷を電圧信号に変換して
検出しうる検出器3’が備えられている。
【0025】第2の薄膜2bは、同薄膜2bが受ける曲げ応
力に応じて電極2a,2c間の電気容量を変える薄膜として
形成されていると同時に、圧電性を有する薄膜でもあ
る。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパッ
タリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中で
形成された酸化亜鉛薄膜であるが、スパッタリング法に
よる酸化亜鉛薄膜は一般に形成される基板に対して垂直
方向に結晶の特定方位(C軸)が配向する性質があり、
この結果圧電性をもつことになる。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜として用いた場合の、応力による電気容量変
化(図4)および圧電効果は図2に示すような構造のデ
バイスで既に確認されている。
力に応じて電極2a,2c間の電気容量を変える薄膜として
形成されていると同時に、圧電性を有する薄膜でもあ
る。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパッ
タリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中で
形成された酸化亜鉛薄膜であるが、スパッタリング法に
よる酸化亜鉛薄膜は一般に形成される基板に対して垂直
方向に結晶の特定方位(C軸)が配向する性質があり、
この結果圧電性をもつことになる。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜として用いた場合の、応力による電気容量変
化(図4)および圧電効果は図2に示すような構造のデ
バイスで既に確認されている。
【0026】検出器3’は、所要の周波数および振幅の
電圧信号を出力する信号発生器3'aと電荷信号を一定の
変換比で電圧信号に変換する電荷検出器3'bとで構成さ
れ、一方の電極2a(あるいは2c)が信号発生器3aに接続
されるとともに、他方の電極2c(あるいは2a)が電荷検
出器3bに接続されるようになっている。さらに信号発生
器3'aと同信号発生器3'aに接続される電極2a(あるいは
2c)との間には切り替え手段6が設けられている。第1
実施例と同様、薄膜弾性体1の静的な変位に対応した電
気容量の変化あるいは動的な共振による圧電効果に起因
した電気容量の変化を検出する場合には、切り替え手段
6は6a側に設定される。これにより電極2a,2c間の電気
容量は信号発生器3'aからの一定電圧信号により電荷信
号に置換され、同電荷信号が電荷増幅器3'bで電圧信号
に変換される作用が行われる。一方圧電効果による発生
電荷を直接検出する場合には、切り替え手段は6b側に設
定され、電荷増幅器3'bにより上記発生電荷は電圧信号
に変換される。薄膜弾性体1およびチップ1aの材質(第
1の薄膜),薄膜弾性体1の形状および加工法等は、第
1実施例とほぼ同様である。
電圧信号を出力する信号発生器3'aと電荷信号を一定の
変換比で電圧信号に変換する電荷検出器3'bとで構成さ
れ、一方の電極2a(あるいは2c)が信号発生器3aに接続
されるとともに、他方の電極2c(あるいは2a)が電荷検
出器3bに接続されるようになっている。さらに信号発生
器3'aと同信号発生器3'aに接続される電極2a(あるいは
2c)との間には切り替え手段6が設けられている。第1
実施例と同様、薄膜弾性体1の静的な変位に対応した電
気容量の変化あるいは動的な共振による圧電効果に起因
した電気容量の変化を検出する場合には、切り替え手段
6は6a側に設定される。これにより電極2a,2c間の電気
容量は信号発生器3'aからの一定電圧信号により電荷信
号に置換され、同電荷信号が電荷増幅器3'bで電圧信号
に変換される作用が行われる。一方圧電効果による発生
電荷を直接検出する場合には、切り替え手段は6b側に設
定され、電荷増幅器3'bにより上記発生電荷は電圧信号
に変換される。薄膜弾性体1およびチップ1aの材質(第
1の薄膜),薄膜弾性体1の形状および加工法等は、第
1実施例とほぼ同様である。
【0027】次に、本第2実施例の走査型力顕微鏡用薄
膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用いた場合の作
用・効果について図6により説明する。図6に示すよう
に、本例の走査型力顕微鏡の構成も第1実施例によるも
のとほぼ同様である。すなわち試料の保持台として、C
PU11からZ軸粗動用ユニット12aを介し出力されるZ
軸粗動信号Z-CSに基づいて試料15のZ軸方向(鉛直
方向、試料面に対して法線方向)の粗動を行うZ軸粗動
機構10をそなえるとともに、同Z軸粗動機構10上の試料
15に対向できるように上記の薄膜弾性体1と層構造2と
からなるカンチレバーが配設されている。そして、上記
カンチレバーを支持するシリコンウエハ4は、発信器7
による振動が可能な圧電板5および基台16を介して、C
PU11から電力増幅器12b,12cを介して出力されるXY
走査信号XY-FS,Z制御信号Z-FSに基づいて3次
元で微動しうる精密微動機構としてのXYZ圧電走査体
9に固着されており、これにより上記カンチレバーおよ
び試料15相互間の3次元での相対的な位置関係を変化さ
せることができる。
膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用いた場合の作
用・効果について図6により説明する。図6に示すよう
に、本例の走査型力顕微鏡の構成も第1実施例によるも
のとほぼ同様である。すなわち試料の保持台として、C
PU11からZ軸粗動用ユニット12aを介し出力されるZ
軸粗動信号Z-CSに基づいて試料15のZ軸方向(鉛直
方向、試料面に対して法線方向)の粗動を行うZ軸粗動
機構10をそなえるとともに、同Z軸粗動機構10上の試料
15に対向できるように上記の薄膜弾性体1と層構造2と
からなるカンチレバーが配設されている。そして、上記
カンチレバーを支持するシリコンウエハ4は、発信器7
による振動が可能な圧電板5および基台16を介して、C
PU11から電力増幅器12b,12cを介して出力されるXY
走査信号XY-FS,Z制御信号Z-FSに基づいて3次
元で微動しうる精密微動機構としてのXYZ圧電走査体
9に固着されており、これにより上記カンチレバーおよ
び試料15相互間の3次元での相対的な位置関係を変化さ
せることができる。
【0028】なお、XYZ圧電走査体9およびZ軸粗動
機構10は、振動外乱に対する安定性を考慮して図6に示
す例では支持台14に一体的に固着されているが、3点支
持機構などを利用してそれぞれを独立の支持台上に構成
することも可能である。切り替え手段6が6a側に設定さ
れて、第2の薄膜2bの電気容量に相当する信号を走査制
御信号として用いる場合には、第1実施例を用いた場合
と同様、第2の薄膜2bの電気容量を電圧信号に変換する
検出器3’の出力S1は、ロックインアンプ8に入力され
CPU11への入力信号S2に増幅される。なおロックイン
アンプ8に必要な参照信号REFは、切り替え手段17が17a
側に設定されて信号発生器3aから入力される。
機構10は、振動外乱に対する安定性を考慮して図6に示
す例では支持台14に一体的に固着されているが、3点支
持機構などを利用してそれぞれを独立の支持台上に構成
することも可能である。切り替え手段6が6a側に設定さ
れて、第2の薄膜2bの電気容量に相当する信号を走査制
御信号として用いる場合には、第1実施例を用いた場合
と同様、第2の薄膜2bの電気容量を電圧信号に変換する
検出器3’の出力S1は、ロックインアンプ8に入力され
CPU11への入力信号S2に増幅される。なおロックイン
アンプ8に必要な参照信号REFは、切り替え手段17が17a
側に設定されて信号発生器3aから入力される。
【0029】一方、切り替え手段6が6b側に設定され
て、かつ薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレ
バーが圧電板5により励振され、第2の薄膜2bからの発
生電荷に相当する信号を走査制御信号として用いる場合
には、検出器3’すなわち電荷検出器3'bからの出力S1
がロックインアンプ8に入力されCPU11への入力信号
S2に増幅される。なおロックインアンプ8に必要な参照
信号REFは、切り替え手段17が17b側に設定されて発信器
7から入力される。また、CPU11には同CPU11から
の入力信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ13
が接続されている。
て、かつ薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレ
バーが圧電板5により励振され、第2の薄膜2bからの発
生電荷に相当する信号を走査制御信号として用いる場合
には、検出器3’すなわち電荷検出器3'bからの出力S1
がロックインアンプ8に入力されCPU11への入力信号
S2に増幅される。なおロックインアンプ8に必要な参照
信号REFは、切り替え手段17が17b側に設定されて発信器
7から入力される。また、CPU11には同CPU11から
の入力信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ13
が接続されている。
【0030】以上の構成により、本例の走査型力顕微鏡
では、次のような作用効果が得られる。一般に走査型力
顕微鏡には、斥力領域の力を検出する接触型、振動する
カンチレバーの試料表面との衝突による振動振幅の減少
を利用する周期的接触型、非接触力領域において振動す
るカンチレバーが力の勾配によってその固有振動数をか
える現象を利用する非接触型の3種類に分類できる。ま
ず、切り替え手段6を6a側に設定し、かつ発信器7から
薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレバーを共
振させる変調信号MSを送出しなければ、本例の走査型力
顕微鏡も第1実施例による走査型力顕微鏡と同様の作用
効果が得られることになる。すなわち、Z軸粗動機構10
により試料を15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15
の表面と接触すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾性
体1とともに層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上記
斥力に対応した(薄膜弾性体1の変形量に対応した)曲
げ応力を受ける。その結果図4に示すような特性にした
がって、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量は減少
して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて信号S
1,S2も減少することになる。
では、次のような作用効果が得られる。一般に走査型力
顕微鏡には、斥力領域の力を検出する接触型、振動する
カンチレバーの試料表面との衝突による振動振幅の減少
を利用する周期的接触型、非接触力領域において振動す
るカンチレバーが力の勾配によってその固有振動数をか
える現象を利用する非接触型の3種類に分類できる。ま
ず、切り替え手段6を6a側に設定し、かつ発信器7から
薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレバーを共
振させる変調信号MSを送出しなければ、本例の走査型力
顕微鏡も第1実施例による走査型力顕微鏡と同様の作用
効果が得られることになる。すなわち、Z軸粗動機構10
により試料を15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15
の表面と接触すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾性
体1とともに層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上記
斥力に対応した(薄膜弾性体1の変形量に対応した)曲
げ応力を受ける。その結果図4に示すような特性にした
がって、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気容量は減少
して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて信号S
1,S2も減少することになる。
【0031】容量検出器3からの検出信号S1が減少して
いる状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を
受けている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-
FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY
方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化す
るので、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,
2c間の電気容量も変化し、検出信号S1およびS2も変化す
る。力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定
モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に
走査しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制
御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチ
ップ1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一
定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加され
たCPU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面
の凹凸がディスプレイ13において画像化される。
いる状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を
受けている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-
FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY
方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化す
るので、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,
2c間の電気容量も変化し、検出信号S1およびS2も変化す
る。力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定
モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に
走査しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制
御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチ
ップ1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一
定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加され
たCPU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面
の凹凸がディスプレイ13において画像化される。
【0032】次に、発信器7からの変調信号MSを圧電板
5に送出し、上記カンチレバーを振動させた場合には周
期的接触型あるいは非接触型の走査型力顕微鏡として機
能することになる。周期的接触型として機能させるため
には、薄膜弾性体1と層構造2とからなるカンチレバー
の振動エネルギーが十分大である必要がある。特に大気
中ではチップ1aが試料15の表面の汚染層に捕捉され易い
ため、上記カンチレバーの剛性は10N/m以上、振動振幅
は数10nm程度が必要であるとされている。周期的接触型
では、まずZ軸粗動機構10により試料15を上記カンチレ
バーの共振点で振動しているチップ1aに近づけ、チップ
1aが試料15の表面と周期的に接触し始めると、チップ1a
の振動振幅は試料15の表面によって制限される。その結
果、拘束を受けない状態での振動振幅に比べて上記カン
チレバーの振幅は減少することになる。切り替え手段6
が6a側に設定されているときには、上記カンチレバーの
振動振幅に応じて第2の薄膜2bが圧電性によりその電気
容量を変化させることを利用して、電気容量に相当した
信号を走査制御信号として用いる。
5に送出し、上記カンチレバーを振動させた場合には周
期的接触型あるいは非接触型の走査型力顕微鏡として機
能することになる。周期的接触型として機能させるため
には、薄膜弾性体1と層構造2とからなるカンチレバー
の振動エネルギーが十分大である必要がある。特に大気
中ではチップ1aが試料15の表面の汚染層に捕捉され易い
ため、上記カンチレバーの剛性は10N/m以上、振動振幅
は数10nm程度が必要であるとされている。周期的接触型
では、まずZ軸粗動機構10により試料15を上記カンチレ
バーの共振点で振動しているチップ1aに近づけ、チップ
1aが試料15の表面と周期的に接触し始めると、チップ1a
の振動振幅は試料15の表面によって制限される。その結
果、拘束を受けない状態での振動振幅に比べて上記カン
チレバーの振幅は減少することになる。切り替え手段6
が6a側に設定されているときには、上記カンチレバーの
振動振幅に応じて第2の薄膜2bが圧電性によりその電気
容量を変化させることを利用して、電気容量に相当した
信号を走査制御信号として用いる。
【0033】切り替え手段6が6b側に設定されている場
合には、検出器3’からの信号S1は圧電効果による発生
電荷に相当する信号になる。発生電荷は上記カンチレバ
ーの振動状態をほぼ忠実に反映するため振動させるタイ
プの走査型力顕微鏡の走査制御信号としては適当であ
る。この場合にはチップ1aの中立位置と試料15の表面と
の間の距離にしたがってチップ1aおよび上記カンチレバ
ーの振動振幅が変化し、その結果第2の薄膜2bからの発
生電荷が変化し、検出信号S1,S2も変化する。検出器
3’からの検出信号S1が減少している状態、すなわちチ
ップ1aが試料15の表面に周期的に衝突している状態で、
CPU11からのXY走査信号XY-FSによりXYZ圧
電走査体9を駆動して試料15をXY方向に走査すると、
試料15の表面の凹凸に応じてチップ1aの振動振幅が変化
するので、第2の薄膜2b間から発生する圧電電荷も変化
し、検出信号S1およびS2も変化する。
合には、検出器3’からの信号S1は圧電効果による発生
電荷に相当する信号になる。発生電荷は上記カンチレバ
ーの振動状態をほぼ忠実に反映するため振動させるタイ
プの走査型力顕微鏡の走査制御信号としては適当であ
る。この場合にはチップ1aの中立位置と試料15の表面と
の間の距離にしたがってチップ1aおよび上記カンチレバ
ーの振動振幅が変化し、その結果第2の薄膜2bからの発
生電荷が変化し、検出信号S1,S2も変化する。検出器
3’からの検出信号S1が減少している状態、すなわちチ
ップ1aが試料15の表面に周期的に衝突している状態で、
CPU11からのXY走査信号XY-FSによりXYZ圧
電走査体9を駆動して試料15をXY方向に走査すると、
試料15の表面の凹凸に応じてチップ1aの振動振幅が変化
するので、第2の薄膜2b間から発生する圧電電荷も変化
し、検出信号S1およびS2も変化する。
【0034】力一定(変位一定)モードと呼ぶことので
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷が一定に保
たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたCP
U11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹凸
がディスプレイ13において画像化される。また、非接触
型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造2
とからなるカンチレバーの振動振幅は数nm以下で、剛性
は数N/m程度が適当である。
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷が一定に保
たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたCP
U11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹凸
がディスプレイ13において画像化される。また、非接触
型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造2
とからなるカンチレバーの振動振幅は数nm以下で、剛性
は数N/m程度が適当である。
【0035】非接触型では、まずZ軸粗動機構10により
試料15を上記カンチレバーの共振点で振動しているチッ
プ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面から力の勾配を
受けはじめると、上記カンチレバーの固有振動数が移動
する(引力の場合は低周波数側、斥力の場合は高周波数
側)ため、もとの共振させた振動数でのチップ1aの振動
振幅は減少し、位相も変化する。その結果、拘束を受け
ない自由振動状態の振動振幅に比べて上記カンチレバー
の振幅は減少することになる。切り替え手段6が6a側に
設定されているときには、上記カンチレバーの振動振幅
に応じて第2の薄膜2bが圧電性によりその電気容量を変
化させることを利用して、電気容量に相当した信号を走
査制御信号として用いる。
試料15を上記カンチレバーの共振点で振動しているチッ
プ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面から力の勾配を
受けはじめると、上記カンチレバーの固有振動数が移動
する(引力の場合は低周波数側、斥力の場合は高周波数
側)ため、もとの共振させた振動数でのチップ1aの振動
振幅は減少し、位相も変化する。その結果、拘束を受け
ない自由振動状態の振動振幅に比べて上記カンチレバー
の振幅は減少することになる。切り替え手段6が6a側に
設定されているときには、上記カンチレバーの振動振幅
に応じて第2の薄膜2bが圧電性によりその電気容量を変
化させることを利用して、電気容量に相当した信号を走
査制御信号として用いる。
【0036】切り替え手段6が6b側に設定されている場
合には、検出器3’からの信号S1は圧電効果による発生
電荷に相当する信号になる。発生電荷は上記カンチレバ
ーの振動状態をほぼ忠実に反映するため振動させるタイ
プの走査型力顕微鏡の走査制御信号としては適当であ
る。この場合にはチップ1aの中立位置と試料15の表面と
の間の距離にしたがって作用する力の勾配が変化し、チ
ップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅が変化する。
その結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変化し、検出信
号S1,S2も変化する。
合には、検出器3’からの信号S1は圧電効果による発生
電荷に相当する信号になる。発生電荷は上記カンチレバ
ーの振動状態をほぼ忠実に反映するため振動させるタイ
プの走査型力顕微鏡の走査制御信号としては適当であ
る。この場合にはチップ1aの中立位置と試料15の表面と
の間の距離にしたがって作用する力の勾配が変化し、チ
ップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅が変化する。
その結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変化し、検出信
号S1,S2も変化する。
【0037】検出器3’からの検出信号S1が減少してい
る状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から力の勾配
の作用を受けている状態で、CPU11からのXY走査信
号XY-FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料1
5をXY方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じ
てチップ1aの振動振幅が変化するので、第2の薄膜2b間
から発生する圧電電荷の振幅、位相も変化し、検出信号
S1およびS2のそれも変化する。力一定(変位一定)モー
ドと呼ぶことのできる測定モードでは、試料15をXYZ
圧電走査体9でXY方向に走査しながら、検出信号S2に
基づいてフィードバック制御によりXYZ圧電走査体9
のZ方向変位を調節してチップ1aの振動振幅すなわち発
生電荷の振幅あるいは位相が一定に保たれる。そして、
XYZ圧電走査体9に印加されたCPU11からの信号Z
-FSを利用して試料15の表面の凹凸がディスプレイ13
において画像化される。
る状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から力の勾配
の作用を受けている状態で、CPU11からのXY走査信
号XY-FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料1
5をXY方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じ
てチップ1aの振動振幅が変化するので、第2の薄膜2b間
から発生する圧電電荷の振幅、位相も変化し、検出信号
S1およびS2のそれも変化する。力一定(変位一定)モー
ドと呼ぶことのできる測定モードでは、試料15をXYZ
圧電走査体9でXY方向に走査しながら、検出信号S2に
基づいてフィードバック制御によりXYZ圧電走査体9
のZ方向変位を調節してチップ1aの振動振幅すなわち発
生電荷の振幅あるいは位相が一定に保たれる。そして、
XYZ圧電走査体9に印加されたCPU11からの信号Z
-FSを利用して試料15の表面の凹凸がディスプレイ13
において画像化される。
【0038】以上により、本実施例の走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブによれば、次のような効果ないし
利点が得られる。まず、カンチレバーの交流変位を測定
するための光てこ等の別の変位計が不要であるため、装
置がコンパクトになり、かつ光学系の調整等の複雑な操
作をする必要がなくなる。また、従来のSTM(走査ト
ンネル顕微鏡)のトンネルチップ部を、本実施例の薄膜
弾性体1および層構造2からなるカンチレバーに取り替
えるのみで装置構成を行うことができる。そして、装置
が簡易であるため、真空中あるいは低温中の特殊環境下
での実験に利用することも容易である。さらに本走査型
力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、走査型力顕微鏡の
3つのタイプいずれにも対応しているため種々の表面の
分析装置として非常に有効である。
薄膜式力検出プローブによれば、次のような効果ないし
利点が得られる。まず、カンチレバーの交流変位を測定
するための光てこ等の別の変位計が不要であるため、装
置がコンパクトになり、かつ光学系の調整等の複雑な操
作をする必要がなくなる。また、従来のSTM(走査ト
ンネル顕微鏡)のトンネルチップ部を、本実施例の薄膜
弾性体1および層構造2からなるカンチレバーに取り替
えるのみで装置構成を行うことができる。そして、装置
が簡易であるため、真空中あるいは低温中の特殊環境下
での実験に利用することも容易である。さらに本走査型
力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、走査型力顕微鏡の
3つのタイプいずれにも対応しているため種々の表面の
分析装置として非常に有効である。
【0039】次に、図7により本発明の第3実施例につ
いて説明する。本実施例でも基本的な全体構成は、第1
実施例の構成(図1)とほぼ同様である。本実施例で
は、図7に示すように、層構造2が第1の薄膜としての
薄膜弾性体1の幅方向に2等分割されるように形成され
ている。したがって、図中、薄膜弾性体1の左側には電
極21a,第2の薄膜,電極21cの順に層着された層構造21
が設けられ、右側には電極22a,第2の薄膜,電極22cの
順に層着された層構造22が設けられている。なお、これ
らの層構造21,22の材質等は第1実施例あるいは第2実
施例と同様である。また、本実施例では、検出器3’が
2系統設けられている。つまり、電極21a,21c間の電気
容量あるいはその間に発生する圧電電荷と、電極22a,2
2c間の電気容量あるいはその間に発生する圧電電荷と
は、別々の検出器3’で検出され、別々の信号としてC
PU11に入力されることになる。個々の増幅器3’の構
成は第2実施例と同様である。
いて説明する。本実施例でも基本的な全体構成は、第1
実施例の構成(図1)とほぼ同様である。本実施例で
は、図7に示すように、層構造2が第1の薄膜としての
薄膜弾性体1の幅方向に2等分割されるように形成され
ている。したがって、図中、薄膜弾性体1の左側には電
極21a,第2の薄膜,電極21cの順に層着された層構造21
が設けられ、右側には電極22a,第2の薄膜,電極22cの
順に層着された層構造22が設けられている。なお、これ
らの層構造21,22の材質等は第1実施例あるいは第2実
施例と同様である。また、本実施例では、検出器3’が
2系統設けられている。つまり、電極21a,21c間の電気
容量あるいはその間に発生する圧電電荷と、電極22a,2
2c間の電気容量あるいはその間に発生する圧電電荷と
は、別々の検出器3’で検出され、別々の信号としてC
PU11に入力されることになる。個々の増幅器3’の構
成は第2実施例と同様である。
【0040】なお、電極21aおよび電極22aとは、一体と
なるように構成して、この電極を検出器3’の信号発生
器3a側に接続する方の電極とすることもできる。第3実
施例の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、以上
の構成を有しているため走査型力顕微鏡に用いた場合次
のような作用が得られる。まず、接触型の走査型力顕微
鏡として動作させる場合には、走査方向を薄膜弾性体1
の幅方向と平行にすると、薄膜弾性体1の変位は試料の
凹凸の影響を受けると同時に摩擦力の影響も受ける。摩
擦力によって薄膜弾性体1はねじれるため、左右の層構
造21,22が受ける曲げ応力には差が生ずる。
なるように構成して、この電極を検出器3’の信号発生
器3a側に接続する方の電極とすることもできる。第3実
施例の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、以上
の構成を有しているため走査型力顕微鏡に用いた場合次
のような作用が得られる。まず、接触型の走査型力顕微
鏡として動作させる場合には、走査方向を薄膜弾性体1
の幅方向と平行にすると、薄膜弾性体1の変位は試料の
凹凸の影響を受けると同時に摩擦力の影響も受ける。摩
擦力によって薄膜弾性体1はねじれるため、左右の層構
造21,22が受ける曲げ応力には差が生ずる。
【0041】層構造21,22が受ける曲げ応力の差は、第
2の薄膜の電気容量の差となって現れるため、検出器
3’からの検出信号の差が一定となるように圧電走査体
9の動きを制御すれば、横方向の力の一定像として試料
表面の像が得られることになる。なおこのような横方向
の力を利用した走査型力顕微鏡は、水平力顕微鏡(ラテ
ラルフォース顕微鏡,LFM)と称される。周期的接触
型あるいは非接触型のような動的な走査型力顕微鏡にお
いても、チップ1aすなわち薄膜弾性体1などからなるカ
ンチレバーを励振させて、チップ1aと試料15との間の相
互作用をうける領域で、上記カンチレバーの幅方向にチ
ップ1aの走査が行われると、チップ1aは縦方向の力の勾
配の作用を受けると同時に、上記の摩擦力に相当するよ
うな横方向の力の作用も受ける。この横方向の力もカン
チレバー試料表面間距離の関数になっているが、これは
上記カンチレバーのねじれ振動に影響を及ぼすことにな
る。
2の薄膜の電気容量の差となって現れるため、検出器
3’からの検出信号の差が一定となるように圧電走査体
9の動きを制御すれば、横方向の力の一定像として試料
表面の像が得られることになる。なおこのような横方向
の力を利用した走査型力顕微鏡は、水平力顕微鏡(ラテ
ラルフォース顕微鏡,LFM)と称される。周期的接触
型あるいは非接触型のような動的な走査型力顕微鏡にお
いても、チップ1aすなわち薄膜弾性体1などからなるカ
ンチレバーを励振させて、チップ1aと試料15との間の相
互作用をうける領域で、上記カンチレバーの幅方向にチ
ップ1aの走査が行われると、チップ1aは縦方向の力の勾
配の作用を受けると同時に、上記の摩擦力に相当するよ
うな横方向の力の作用も受ける。この横方向の力もカン
チレバー試料表面間距離の関数になっているが、これは
上記カンチレバーのねじれ振動に影響を及ぼすことにな
る。
【0042】上記カンチレバーのねじれ振動は、左右の
層構造21,22のそれぞれの第2の薄膜からの圧電電荷信
号(場合によっては電気容量に相当する信号)の差とな
って現われるため、この差が一定となるように圧電走査
体9の動きを制御すれば、横方向の力の作用の一定像と
して試料表面の像が得られることになる。接触型と同様
にある種のLFMが構成される。上記の手段で得られる
像は、試料表面の形状を示す凹凸像とは異なった像にな
ることも予想され、表面の物性を調べるうえで有効な手
段になると期待される。もちろん、本実施例において2
つの検出器3’からの信号の和を制御信号として採用し
た場合には、第2実施例と全く同様の作用が得られる。
層構造21,22のそれぞれの第2の薄膜からの圧電電荷信
号(場合によっては電気容量に相当する信号)の差とな
って現われるため、この差が一定となるように圧電走査
体9の動きを制御すれば、横方向の力の作用の一定像と
して試料表面の像が得られることになる。接触型と同様
にある種のLFMが構成される。上記の手段で得られる
像は、試料表面の形状を示す凹凸像とは異なった像にな
ることも予想され、表面の物性を調べるうえで有効な手
段になると期待される。もちろん、本実施例において2
つの検出器3’からの信号の和を制御信号として採用し
た場合には、第2実施例と全く同様の作用が得られる。
【0043】さらに、図8に示す第4実施例としての走
査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、第1〜第3実
施例における層構造2(21,22)の最外側に薄い絶縁膜
23が形成されていることに特徴がある。本実施例でも上
述の第1〜第3実施例と同様の作用効果が得られるとと
もに、次のような効果ないし利点が得られる。 (1) 製造プロセス中の保護膜となる。 (2) 大気中の水分等から第2の薄膜2bを保護する膜とな
る。 (3) 層構造2の熱応力による破壊を抑制する。 また、第1実施例〜第4実施例における検出器3,3’
は、半導体プロセスを利用してシリコンウエハ4の層構
造2近傍に作り込むこともできる。
査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブは、第1〜第3実
施例における層構造2(21,22)の最外側に薄い絶縁膜
23が形成されていることに特徴がある。本実施例でも上
述の第1〜第3実施例と同様の作用効果が得られるとと
もに、次のような効果ないし利点が得られる。 (1) 製造プロセス中の保護膜となる。 (2) 大気中の水分等から第2の薄膜2bを保護する膜とな
る。 (3) 層構造2の熱応力による破壊を抑制する。 また、第1実施例〜第4実施例における検出器3,3’
は、半導体プロセスを利用してシリコンウエハ4の層構
造2近傍に作り込むこともできる。
【0044】次に、図10,11により第5実施例とし
ての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブについて説
明する。図10に示すように、第5実施例としての走査
型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブも第1,2実施例と
同様、先端にチップ1aを有して他端をシリコンウエハ4
に支持された第1の薄膜による薄膜弾性体1と、同薄膜
弾性体1に電極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着さ
れた層構造2をそなえている。そしてシリコンウエハ4
は圧電体励振機構としての圧電板5に載置される。圧電
板5には発信器7が接続され、同発信器7からの変調信
号MSにより圧電板5は所要の振幅、周波数で振動され
る。また、層構造2の電極2aおよび2cに接続されて、第
2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気抵抗の変化を電圧信号
の変化に変換して検出しうるとともに、切り替え手段6'
により接続の切り替えを行うことで、第2の薄膜2bから
の出力電荷を電圧信号に変換して検出しうる検出器40が
備えられている。
ての走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブについて説
明する。図10に示すように、第5実施例としての走査
型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブも第1,2実施例と
同様、先端にチップ1aを有して他端をシリコンウエハ4
に支持された第1の薄膜による薄膜弾性体1と、同薄膜
弾性体1に電極2a,第2の薄膜2b,電極2cの順に装着さ
れた層構造2をそなえている。そしてシリコンウエハ4
は圧電体励振機構としての圧電板5に載置される。圧電
板5には発信器7が接続され、同発信器7からの変調信
号MSにより圧電板5は所要の振幅、周波数で振動され
る。また、層構造2の電極2aおよび2cに接続されて、第
2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気抵抗の変化を電圧信号
の変化に変換して検出しうるとともに、切り替え手段6'
により接続の切り替えを行うことで、第2の薄膜2bから
の出力電荷を電圧信号に変換して検出しうる検出器40が
備えられている。
【0045】第2の薄膜2bは、同薄膜2bが受ける曲げ応
力に応じて電極2a,2c間の電気抵抗を変える薄膜として
形成されていると同時に、圧電性を有する薄膜でもあ
る。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパッ
タリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中で
形成された酸化亜鉛薄膜であるが、スパッタリング法に
よる酸化亜鉛薄膜は一般に形成される基板に対して垂直
方向に結晶の特定方位(C軸)が配向する性質があり、
この結果圧電性をもつことになる。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜2bとして用いた場合、圧電性とともに、応力
による電気抵抗のわずかな変化も測定される。検出器40
は、所要の周波数および振幅の電圧信号を出力する信号
発生器41と電荷信号を一定の変換比で電圧信号に変換す
る電荷増幅器42とを備えている。電荷増幅器42は、入力
端子側に電界効果型トランジスタ(FET)42aを備え、入
力信号はFET42aのゲートに導かれてようになっており、
このゲートには負帰還抵抗Rを介して負のバイアス電圧
が印加されている。通常動作では、入力された電荷は負
帰還容量Cに導かれて、同負帰還容量Cの値で決定され
る変換比で電圧信号に変換される。
力に応じて電極2a,2c間の電気抵抗を変える薄膜として
形成されていると同時に、圧電性を有する薄膜でもあ
る。例えば第2の薄膜2bは、高周波マグネトロンスパッ
タリング法により強磁場(従って高プラズマ密度)中で
形成された酸化亜鉛薄膜であるが、スパッタリング法に
よる酸化亜鉛薄膜は一般に形成される基板に対して垂直
方向に結晶の特定方位(C軸)が配向する性質があり、
この結果圧電性をもつことになる。この酸化亜鉛薄膜を
第2の薄膜2bとして用いた場合、圧電性とともに、応力
による電気抵抗のわずかな変化も測定される。検出器40
は、所要の周波数および振幅の電圧信号を出力する信号
発生器41と電荷信号を一定の変換比で電圧信号に変換す
る電荷増幅器42とを備えている。電荷増幅器42は、入力
端子側に電界効果型トランジスタ(FET)42aを備え、入
力信号はFET42aのゲートに導かれてようになっており、
このゲートには負帰還抵抗Rを介して負のバイアス電圧
が印加されている。通常動作では、入力された電荷は負
帰還容量Cに導かれて、同負帰還容量Cの値で決定され
る変換比で電圧信号に変換される。
【0046】また、一方の電極2a(あるいは2c)が切り
替え手段6'を介して信号発生器41に接続されるととも
に、他方の電極2c(あるいは2a)が切り替え手段46を介
して電荷増幅器42に接続されるようになっている。薄膜
弾性体1の静的な変位に対応した電気抵抗の変化あるい
は動的な共振による電気抵抗の変化を検出する場合に
は、切り替え手段6'は6'a側に設定され、かつ切り替え
手段46は46a側に設定される。これにより電極2a,2c間
の電気容量の大きさと信号発生器41からの電圧信号の大
きさとに応じた電荷信号が電荷増幅器42に入力される。
第2の薄膜2bの電気抵抗(電気容量と並列に存在してい
ると考えられる)が負帰還抵抗Rよりも十分に大きい場
合には、FET42aのゲートに印加されているバイアス電圧
が設定された値に保たれるため、ゲートに流れ込む電流
は非常に小さく、上記の電荷信号はほぼ全て負帰還容量
Cに充電される。一方、第2の薄膜2bの電気抵抗が減少
して、負帰還抵抗Rに比べて同程度かそれ以下になって
くると、上記のバイアス電圧が設定された値よりも小さ
くなるため、電荷信号の負帰還容量Cに流れ込む量が減
少する。従って、結果的に第2の薄膜2bの電気抵抗の変
化が電荷増幅器42の出力信号の変化として現れることに
なり、検出器40は抵抗検出器として機能することにな
る。
替え手段6'を介して信号発生器41に接続されるととも
に、他方の電極2c(あるいは2a)が切り替え手段46を介
して電荷増幅器42に接続されるようになっている。薄膜
弾性体1の静的な変位に対応した電気抵抗の変化あるい
は動的な共振による電気抵抗の変化を検出する場合に
は、切り替え手段6'は6'a側に設定され、かつ切り替え
手段46は46a側に設定される。これにより電極2a,2c間
の電気容量の大きさと信号発生器41からの電圧信号の大
きさとに応じた電荷信号が電荷増幅器42に入力される。
第2の薄膜2bの電気抵抗(電気容量と並列に存在してい
ると考えられる)が負帰還抵抗Rよりも十分に大きい場
合には、FET42aのゲートに印加されているバイアス電圧
が設定された値に保たれるため、ゲートに流れ込む電流
は非常に小さく、上記の電荷信号はほぼ全て負帰還容量
Cに充電される。一方、第2の薄膜2bの電気抵抗が減少
して、負帰還抵抗Rに比べて同程度かそれ以下になって
くると、上記のバイアス電圧が設定された値よりも小さ
くなるため、電荷信号の負帰還容量Cに流れ込む量が減
少する。従って、結果的に第2の薄膜2bの電気抵抗の変
化が電荷増幅器42の出力信号の変化として現れることに
なり、検出器40は抵抗検出器として機能することにな
る。
【0047】一方、圧電効果による発生電荷を直接検出
する場合には、切り替え手段6'は6'b側に設定されると
ともに、切り替え手段46は46b側に設定され、上記発生
電荷がコンデンサCiを介して、電荷増幅器42により電圧
信号に変換されるため、検出器40は電荷検出器として機
能する。薄膜弾性体1およびチップ1aの材質(第1の薄
膜),薄膜弾性体1の形状および加工法等は、第1,2
実施例とほぼ同様である。次に、本第5実施例の走査型
力顕微鏡用薄膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用
いた場合の作用・効果について図11により説明する。図
11に示すように、本例の走査型力顕微鏡の構成も第1,
2実施例によるものとほぼ同様である。すなわち試料の
保持台として、CPU11からZ軸粗動用ユニット12aを
介し出力されるZ軸粗動信号Z-CSに基づいて試料15
のZ軸方向(鉛直方向、試料面に対して法線方向)の粗
動を行うZ軸粗動機構10をそなえるとともに、同Z軸粗
動機構10上の試料15に対向できるように上記の薄膜弾性
体1と層構造2とからなるカンチレバーが配設されてい
る。
する場合には、切り替え手段6'は6'b側に設定されると
ともに、切り替え手段46は46b側に設定され、上記発生
電荷がコンデンサCiを介して、電荷増幅器42により電圧
信号に変換されるため、検出器40は電荷検出器として機
能する。薄膜弾性体1およびチップ1aの材質(第1の薄
膜),薄膜弾性体1の形状および加工法等は、第1,2
実施例とほぼ同様である。次に、本第5実施例の走査型
力顕微鏡用薄膜式力検出プローブを走査型力顕微鏡に用
いた場合の作用・効果について図11により説明する。図
11に示すように、本例の走査型力顕微鏡の構成も第1,
2実施例によるものとほぼ同様である。すなわち試料の
保持台として、CPU11からZ軸粗動用ユニット12aを
介し出力されるZ軸粗動信号Z-CSに基づいて試料15
のZ軸方向(鉛直方向、試料面に対して法線方向)の粗
動を行うZ軸粗動機構10をそなえるとともに、同Z軸粗
動機構10上の試料15に対向できるように上記の薄膜弾性
体1と層構造2とからなるカンチレバーが配設されてい
る。
【0048】そして、上記カンチレバーを支持するシリ
コンウエハ4は、発信器7による振動が可能な圧電板5
および基台16を介して、CPU11から電力増幅器12b,1
2cを介して出力されるXY走査信号XY-FS,Z制御
信号Z-FSに基づいて3次元で微動しうる精密微動機
構としてのXYZ圧電走査体9に固着されており、これ
により上記カンチレバーおよび試料15相互間の3次元で
の相対的な位置関係を変化させることができる。なお、
XYZ圧電走査体9およびZ軸粗動機構10は、振動外乱
に対する安定性を考慮して図11に示す例では支持台14に
一体的に固着されているが、3点支持機構などを利用し
てそれぞれを独立の支持台上に構成することも可能であ
る。切り替え手段6'が6a側に設定されるとともに、切り
替え手段46が46a側に設定されて、第2の薄膜2bの電気
抵抗の変化に相当する信号を走査制御信号として用いる
場合には、第2の薄膜2bの電気抵抗を電圧信号に変換す
る検出器40の出力S1は、ロックインアンプ8に入力され
CPU11への入力信号S2に増幅される。なおロックイン
アンプ8に必要な参照信号REFは、切り替え手段17が17a
側に設定されて信号発生器41から入力される。
コンウエハ4は、発信器7による振動が可能な圧電板5
および基台16を介して、CPU11から電力増幅器12b,1
2cを介して出力されるXY走査信号XY-FS,Z制御
信号Z-FSに基づいて3次元で微動しうる精密微動機
構としてのXYZ圧電走査体9に固着されており、これ
により上記カンチレバーおよび試料15相互間の3次元で
の相対的な位置関係を変化させることができる。なお、
XYZ圧電走査体9およびZ軸粗動機構10は、振動外乱
に対する安定性を考慮して図11に示す例では支持台14に
一体的に固着されているが、3点支持機構などを利用し
てそれぞれを独立の支持台上に構成することも可能であ
る。切り替え手段6'が6a側に設定されるとともに、切り
替え手段46が46a側に設定されて、第2の薄膜2bの電気
抵抗の変化に相当する信号を走査制御信号として用いる
場合には、第2の薄膜2bの電気抵抗を電圧信号に変換す
る検出器40の出力S1は、ロックインアンプ8に入力され
CPU11への入力信号S2に増幅される。なおロックイン
アンプ8に必要な参照信号REFは、切り替え手段17が17a
側に設定されて信号発生器41から入力される。
【0049】一方、切り替え手段6'が6'b側に設定され
るとともに、切り替え手段46が46b側に設定されて、か
つ薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレバーが
圧電板5により励振され、第2の薄膜2bからの発生電荷
に相当する信号を走査制御信号として用いる場合には、
検出器40すなわち電荷検出器42からの出力S1がロックイ
ンアンプ8に入力されCPU11への入力信号S2に増幅さ
れる。なおロックインアンプ8に必要な参照信号REF
は、切り替え手段17が17b側に設定されて発信器7から
入力される。また、CPU11には同CPU11からの入力
信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ13が接続
されている。
るとともに、切り替え手段46が46b側に設定されて、か
つ薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチレバーが
圧電板5により励振され、第2の薄膜2bからの発生電荷
に相当する信号を走査制御信号として用いる場合には、
検出器40すなわち電荷検出器42からの出力S1がロックイ
ンアンプ8に入力されCPU11への入力信号S2に増幅さ
れる。なおロックインアンプ8に必要な参照信号REF
は、切り替え手段17が17b側に設定されて発信器7から
入力される。また、CPU11には同CPU11からの入力
信号に基づいて画像を表示しうるディスプレイ13が接続
されている。
【0050】以上の構成により、本例の走査型力顕微鏡
では、次のような作用効果が得られる。まず切り替え手
段6'を6'a側(切り替え手段46は46a)に設定し、かつ発
信器7から薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチ
レバーを共振させる変調信号MSを送出しなければ、フィ
ードバック信号として電気抵抗の変化に相当する信号を
用いられる点を除いては、本例の走査型力顕微鏡も第1
実施例による走査型力顕微鏡と同様の作用効果が得られ
ることになる。すなわち、Z軸粗動機構10により試料を
15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面と接触
すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾性体1とともに
層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上記斥力に対応し
た(薄膜弾性体1の変形量に対応した)曲げ応力を受け
る。その結果、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気抵抗
は減少して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて
信号S1,S2も減少することになる。
では、次のような作用効果が得られる。まず切り替え手
段6'を6'a側(切り替え手段46は46a)に設定し、かつ発
信器7から薄膜弾性体1および層構造2からなるカンチ
レバーを共振させる変調信号MSを送出しなければ、フィ
ードバック信号として電気抵抗の変化に相当する信号を
用いられる点を除いては、本例の走査型力顕微鏡も第1
実施例による走査型力顕微鏡と同様の作用効果が得られ
ることになる。すなわち、Z軸粗動機構10により試料を
15をチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面と接触
すると、チップ1aに斥力が働いて薄膜弾性体1とともに
層構造2は変形して、第2の薄膜2bは上記斥力に対応し
た(薄膜弾性体1の変形量に対応した)曲げ応力を受け
る。その結果、第2の薄膜2bの電極2a,2c間の電気抵抗
は減少して、チップ1aが力を受けていない状態に比べて
信号S1,S2も減少することになる。
【0051】検出器40からの検出信号S1が減少している
状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を受け
ている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-FS
によりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY方向
に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ1aの
受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化するの
で、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,2c間
の電気抵抗も変化し、検出信号S1およびS2も変化する。
力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定モー
ドでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に走査
しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制御に
よりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一定に
保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたC
PU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹
凸がディスプレイ13において画像化される。
状態、すなわちチップ1aが試料15の表面から斥力を受け
ている状態で、CPU11からのXY走査信号XY-FS
によりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15をXY方向
に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチップ1aの
受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が変化するの
で、第2の薄膜2bの受ける曲げ応力および電極2a,2c間
の電気抵抗も変化し、検出信号S1およびS2も変化する。
力一定(変位一定)モードと呼ぶことのできる測定モー
ドでは、試料15をXYZ圧電走査体9でXY方向に走査
しながら、検出信号S2に基づいてフィードバック制御に
よりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調節してチップ
1aの受ける斥力すなわち薄膜弾性体1の変形量が一定に
保たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたC
PU11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹
凸がディスプレイ13において画像化される。
【0052】つぎに、発信器7からの変調信号MSを圧電
板5に送出し、上記カンチレバーを振動させた場合に
は、第2実施例と同様、周期的接触型あるいは非接触型
の走査型力顕微鏡として機能することになる。周期的接
触型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造
2とからなるカンチレバーの振動エネルギーが十分大で
ある必要がある。特に大気中ではチップ1aが試料15の表
面の汚染層に捕捉され易いため、上記カンチレバーの剛
性は10N/m以上、振動振幅は数10nm程度が必要であると
されている。周期的接触型では、まずZ軸粗動機構10に
より試料15を上記カンチレバーの共振点で振動している
チップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面と周期的に
接触し始めると、チップ1aの振動振幅は試料15の表面に
よって制限される。その結果、拘束を受けない状態での
振動振幅に比べて上記カンチレバーの振幅は減少するこ
とになる。
板5に送出し、上記カンチレバーを振動させた場合に
は、第2実施例と同様、周期的接触型あるいは非接触型
の走査型力顕微鏡として機能することになる。周期的接
触型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造
2とからなるカンチレバーの振動エネルギーが十分大で
ある必要がある。特に大気中ではチップ1aが試料15の表
面の汚染層に捕捉され易いため、上記カンチレバーの剛
性は10N/m以上、振動振幅は数10nm程度が必要であると
されている。周期的接触型では、まずZ軸粗動機構10に
より試料15を上記カンチレバーの共振点で振動している
チップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面と周期的に
接触し始めると、チップ1aの振動振幅は試料15の表面に
よって制限される。その結果、拘束を受けない状態での
振動振幅に比べて上記カンチレバーの振幅は減少するこ
とになる。
【0053】切り替え手段6'が6'b側(切り替え手段46
が46b側)に設定されている場合には、検出器40からの
信号S1は圧電効果による発生電荷に相当する信号にな
る。発生電荷は上記カンチレバーの振動状態をほぼ忠実
に反映するため振動させるタイプの走査型力顕微鏡の走
査制御信号としては適当である。この場合にはチップ1a
の中立位置と試料15の表面との間の距離にしたがってチ
ップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅が変化し、そ
の結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変化し、検出信号
S1,S2も変化する。検出器40からの検出信号S1が減少し
ている状態、すなわちチップ1aが試料15の表面に周期的
に衝突している状態で、CPU11からのXY走査信号X
Y-FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15を
XY方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチ
ップ1aの振動振幅が変化するので、第2の薄膜2b間から
発生する圧電電荷も変化し、検出信号S1およびS2も変化
する。
が46b側)に設定されている場合には、検出器40からの
信号S1は圧電効果による発生電荷に相当する信号にな
る。発生電荷は上記カンチレバーの振動状態をほぼ忠実
に反映するため振動させるタイプの走査型力顕微鏡の走
査制御信号としては適当である。この場合にはチップ1a
の中立位置と試料15の表面との間の距離にしたがってチ
ップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅が変化し、そ
の結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変化し、検出信号
S1,S2も変化する。検出器40からの検出信号S1が減少し
ている状態、すなわちチップ1aが試料15の表面に周期的
に衝突している状態で、CPU11からのXY走査信号X
Y-FSによりXYZ圧電走査体9を駆動して試料15を
XY方向に走査すると、試料15の表面の凹凸に応じてチ
ップ1aの振動振幅が変化するので、第2の薄膜2b間から
発生する圧電電荷も変化し、検出信号S1およびS2も変化
する。
【0054】力一定(変位一定)モードと呼ぶことので
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷が一定に保
たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたCP
U11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹凸
がディスプレイ13において画像化される。また、非接触
型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造2
とからなるカンチレバーの振動振幅は数nm以下で、剛性
は数N/m程度が適当である。非接触型では、まずZ軸粗
動機構10により試料15を上記カンチレバーの共振点で振
動しているチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面
から力の勾配を受けはじめると、上記カンチレバーの固
有振動数が移動する(引力の場合は低周波数側、斥力の
場合は高周波数側)ため、もとの共振させた振動数での
チップ1aの振動振幅は減少し、位相も変化する。その結
果、拘束を受けない自由振動状態の振動振幅に比べて上
記カンチレバーの振幅は減少することになる。
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷が一定に保
たれる。そして、XYZ圧電走査体9に印加されたCP
U11からの信号Z-FSを利用して試料15の表面の凹凸
がディスプレイ13において画像化される。また、非接触
型として機能させるためには、薄膜弾性体1と層構造2
とからなるカンチレバーの振動振幅は数nm以下で、剛性
は数N/m程度が適当である。非接触型では、まずZ軸粗
動機構10により試料15を上記カンチレバーの共振点で振
動しているチップ1aに近づけ、チップ1aが試料15の表面
から力の勾配を受けはじめると、上記カンチレバーの固
有振動数が移動する(引力の場合は低周波数側、斥力の
場合は高周波数側)ため、もとの共振させた振動数での
チップ1aの振動振幅は減少し、位相も変化する。その結
果、拘束を受けない自由振動状態の振動振幅に比べて上
記カンチレバーの振幅は減少することになる。
【0055】切り替え手段6'が6'b側(切り替え手段46
が46b側)に設定されている場合には、検出器40からの
信号S1は圧電効果による発生電荷に相当する信号にな
る。発生電荷は上記カンチレバーの振動状態をほぼ忠実
に反映している。この場合にはチップ1aの中立位置と試
料15の表面との間の距離にしたがって作用する力の勾配
が変化し、チップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅
が変化する。その結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変
化し、検出信号S1,S2も変化する。検出器40からの検出
信号S1が減少している状態、すなわちチップ1aが試料15
の表面から力の勾配の作用を受けている状態で、CPU
11からのXY走査信号XY-FSによりXYZ圧電走査
体9を駆動して試料15をXY方向に走査すると、試料15
の表面の凹凸に応じてチップ1aの振動振幅が変化するの
で、第2の薄膜2b間から発生する圧電電荷の振幅、位相
も変化し、検出信号S1およびS2のそれも変化する。
が46b側)に設定されている場合には、検出器40からの
信号S1は圧電効果による発生電荷に相当する信号にな
る。発生電荷は上記カンチレバーの振動状態をほぼ忠実
に反映している。この場合にはチップ1aの中立位置と試
料15の表面との間の距離にしたがって作用する力の勾配
が変化し、チップ1aおよび上記カンチレバーの振動振幅
が変化する。その結果第2の薄膜2bからの発生電荷が変
化し、検出信号S1,S2も変化する。検出器40からの検出
信号S1が減少している状態、すなわちチップ1aが試料15
の表面から力の勾配の作用を受けている状態で、CPU
11からのXY走査信号XY-FSによりXYZ圧電走査
体9を駆動して試料15をXY方向に走査すると、試料15
の表面の凹凸に応じてチップ1aの振動振幅が変化するの
で、第2の薄膜2b間から発生する圧電電荷の振幅、位相
も変化し、検出信号S1およびS2のそれも変化する。
【0056】力一定(変位一定)モードと呼ぶことので
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷の振幅ある
いは位相が一定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体
9に印加されたCPU11からの信号Z-FSを利用して
試料15の表面の凹凸がディスプレイ13において画像化さ
れる。以上により、本実施例の走査型力顕微鏡用薄膜式
力検出プローブによれば、第1,2実施例と同様、次の
ような効果ないし利点が得られる。まず、カンチレバー
の交流変位を測定するための光てこ等の別の変位計が不
要であるため、装置がコンパクトになり、かつ光学系の
調整等の複雑な操作をする必要がなくなる。また、従来
のSTM(走査トンネル顕微鏡)のトンネルチップ部
を、本実施例の薄膜弾性体1および層構造2からなるカ
ンチレバーに取り替えるのみで装置構成を行うことがで
きる。
きる測定モードでは、試料15をXYZ圧電走査体9でX
Y方向に走査しながら、検出信号S2に基づいてフィード
バック制御によりXYZ圧電走査体9のZ方向変位を調
節してチップ1aの振動振幅すなわち発生電荷の振幅ある
いは位相が一定に保たれる。そして、XYZ圧電走査体
9に印加されたCPU11からの信号Z-FSを利用して
試料15の表面の凹凸がディスプレイ13において画像化さ
れる。以上により、本実施例の走査型力顕微鏡用薄膜式
力検出プローブによれば、第1,2実施例と同様、次の
ような効果ないし利点が得られる。まず、カンチレバー
の交流変位を測定するための光てこ等の別の変位計が不
要であるため、装置がコンパクトになり、かつ光学系の
調整等の複雑な操作をする必要がなくなる。また、従来
のSTM(走査トンネル顕微鏡)のトンネルチップ部
を、本実施例の薄膜弾性体1および層構造2からなるカ
ンチレバーに取り替えるのみで装置構成を行うことがで
きる。
【0057】そして、装置が簡易であるため、真空中あ
るいは低温中の特殊環境下での実験に利用することも容
易である。さらに本走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロ
ーブは、走査型力顕微鏡の3つのタイプいずれにも対応
しているため種々の表面の分析装置として非常に有効で
ある。なお、本実施例の基本構成を第3実施例のような
構造のプローブに適用することも可能である。その場合
の作用効果は第3実施例とほぼ同様である。また、第4
実施例のごとく保護膜を設けてもよく、この場合の作用
効果も第4実施例と同様である。さらに、本実施例にお
ける電荷増幅器42は、半導体プロセスを利用してシリコ
ンウエハ4の上記層構造2近傍に作り込むこともでき
る。
るいは低温中の特殊環境下での実験に利用することも容
易である。さらに本走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロ
ーブは、走査型力顕微鏡の3つのタイプいずれにも対応
しているため種々の表面の分析装置として非常に有効で
ある。なお、本実施例の基本構成を第3実施例のような
構造のプローブに適用することも可能である。その場合
の作用効果は第3実施例とほぼ同様である。また、第4
実施例のごとく保護膜を設けてもよく、この場合の作用
効果も第4実施例と同様である。さらに、本実施例にお
ける電荷増幅器42は、半導体プロセスを利用してシリコ
ンウエハ4の上記層構造2近傍に作り込むこともでき
る。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の走査型力
顕微鏡用薄膜式力検出プローブによれば次のような効果
ないし利点が得られる。 (1) カンチレバーの変位を測定するための光てこ等の別
の変位計が不要であるため、装置がコンパクトになり、
試料凹凸をてこの変位に変換するカンチレバー部と光学
系との間での調整等の複雑な作業がなくなる。特に、水
平力顕微鏡(LFM)を構成する場合には、システムは
非常に簡素化する。 (2) ひとつのプローブで3つのいずれのタイプ(接触
型,周期的接触型,非接触型)の走査型力顕微鏡にも対
応できる。 (3) 従来のSTM(走査トンネル顕微鏡)のトンネルチ
ップ部を、本実施例のカンチレバーに取り替えるのみの
改造で装置構成を行うことができる。 (4) 装置が簡素化されるため、真空中あるいは低温中の
特殊環境下での実験に利用することが容易である。特に
上記(2)項の利点と合わせ超高真空走査型力顕微鏡を容
易に構成することができる。
顕微鏡用薄膜式力検出プローブによれば次のような効果
ないし利点が得られる。 (1) カンチレバーの変位を測定するための光てこ等の別
の変位計が不要であるため、装置がコンパクトになり、
試料凹凸をてこの変位に変換するカンチレバー部と光学
系との間での調整等の複雑な作業がなくなる。特に、水
平力顕微鏡(LFM)を構成する場合には、システムは
非常に簡素化する。 (2) ひとつのプローブで3つのいずれのタイプ(接触
型,周期的接触型,非接触型)の走査型力顕微鏡にも対
応できる。 (3) 従来のSTM(走査トンネル顕微鏡)のトンネルチ
ップ部を、本実施例のカンチレバーに取り替えるのみの
改造で装置構成を行うことができる。 (4) 装置が簡素化されるため、真空中あるいは低温中の
特殊環境下での実験に利用することが容易である。特に
上記(2)項の利点と合わせ超高真空走査型力顕微鏡を容
易に構成することができる。
【図1】本発明の第1実施例としての走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブの構成図である。
薄膜式力検出プローブの構成図である。
【図2】図1の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
の要部の斜視図である。
の要部の斜視図である。
【図3】図1の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
を用いた走査型力顕微鏡である。
を用いた走査型力顕微鏡である。
【図4】図1の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
の特性図である。
の特性図である。
【図5】本発明の第2実施例としての走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブの構成図である。
薄膜式力検出プローブの構成図である。
【図6】図5の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ
を用いた走査型力顕微鏡である。
を用いた走査型力顕微鏡である。
【図7】本発明の第3実施例としての走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブの平面図である。
薄膜式力検出プローブの平面図である。
【図8】本発明の第4実施例としての走査型力顕微鏡用
薄膜式力検出プローブの構成図である。
薄膜式力検出プローブの構成図である。
【図9】従来の走査型力顕微鏡の構成図である。
【図10】本発明の第5実施例としての走査型力顕微鏡
用薄膜式力検出プローブの構成図である。
用薄膜式力検出プローブの構成図である。
【図11】図10の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロ
ーブを用いた走査型力顕微鏡の構成図である。
ーブを用いた走査型力顕微鏡の構成図である。
1 第1の薄膜としての薄膜弾性体 1a チップ 2 層構造 2a 電極 2b 第2の薄膜 2c 電極 21,22 層構造 21a,22a 電極 21c,22c 電極 3 容量検出器 3’ 検出器 3a,3'a‥信号発生器 3b,3'b‥電荷検出器 4 シリコンウエハ 5 圧電板(圧電体励振機構) 6 切り替え手段 6’ 切り替え手段 7 発信器 8 ロックインアンプ 9 XYZ圧電走査体(精密微動機構) 10 Z軸粗動機構(試料台) 11 CPU 12a Z軸粗動用駆動ユニット 12b 電力増幅器 12c 電力増幅器 13 ディスプレイ 14 支持台 15 試料 16 基台 17 切り替え手段 23 絶縁膜 40 検出器 41 信号発生器 42 電荷増幅器 42a FET 46 切り替え手段
Claims (17)
- 【請求項1】 走査型力顕微鏡の力検出系として取り付
けて試料表面の力に関する情報を得るべく、先端にチッ
プを有する第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄膜弾性
体に電極,第2の薄膜,電極の順に装着された少なくと
も3層の層構造と、上記層構造の電極間の電気容量を電
圧信号に変換して検出する容量検出器とをそなえ、上記
第2の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて上記電極
間の電気容量を変える薄膜として形成されたことを特徴
とする、走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項2】 上記第2の薄膜が圧電性を併有する薄膜
として形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の
走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項3】 上記の薄膜弾性体と層構造とからなるカ
ンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動させる
圧電体励振機構をそなえたことを特徴とする、請求項1
または2に記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロー
ブ。 - 【請求項4】 上記層構造が幅方向に2等分割されるよ
うに形成され、分割された各々の第2の薄膜の電気容量
を独立して検出できるように、上記容量検出器が2系統
の入力部をそなえたことを特徴とする、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プ
ローブ。 - 【請求項5】 上記層構造の第2の薄膜からの電荷出力
を電圧信号に変換して検出する電荷検出器をそなえ、第
2の薄膜からの出力信号を上記電荷検出器および上記容
量検出器のどちらか一方に選択的に接続する切り替え手
段が設けられたことを特徴とする、請求項2または3に
記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項6】上記分割された各々の第2の薄膜の電荷出
力を独立して検出できるように、上記電荷検出器が2系
統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの出力信号を2系
統ともに上記電荷検出器および上記容量検出器のどちら
か一方に選択的に接続する切り替え手段が設けられたこ
とを特徴とする、請求項4に記載の走査型力顕微鏡用薄
膜式力検出プローブ。 - 【請求項7】 上記薄膜弾性体と層構造とからなるカン
チレバーの一端部がシリコンウエハに支持され、同シリ
コンウエハに上記容量検出器が一体に作り込まれている
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載
の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項8】 走査型力顕微鏡の力検出系として取り付
けて試料表面の力に関する情報を得るべく、先端にチッ
プを有する第1の薄膜による薄膜弾性体と、同薄膜弾性
体に電極,第2の薄膜,電極の順に装着された少なくと
も3層の層構造と、上記層構造の電極間の電気抵抗の変
化を電圧信号に変換して検出する抵抗検出器とをそな
え、上記第2の薄膜が同薄膜が受ける曲げ応力に応じて
上記電極間の電気抵抗を変える薄膜として形成されたこ
とを特徴とする、走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロー
ブ。 - 【請求項9】 上記第2の薄膜が圧電性を併有する薄膜
として形成されたことを特徴とする、請求項8に記載の
走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項10】 上記の薄膜弾性体と層構造とからなる
カンチレバーをその固有振動数で外部より励起振動させ
る圧電体励振機構をそなえたことを特徴とする、請求項
8または9に記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プロ
ーブ。 - 【請求項11】 上記層構造が幅方向に2等分割される
ように形成され、分割された各々の第2の薄膜の電気抵
抗の変化を独立して検出できるように、上記抵抗検出器
が2系統の入力部をそなえたことを特徴とする、請求項
8〜10のいずれか一つに記載の走査型力顕微鏡用薄膜
式力検出プローブ。 - 【請求項12】 上記層構造の第2の薄膜からの電荷出
力を電圧信号に変換して検出する電荷検出器をそなえ、
第2の薄膜からの出力信号を上記電荷検出器および上記
抵抗検出器のどちらか一方に選択的に接続する切り替え
手段が設けられたことを特徴とする、請求項9または1
0に記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項13】 上記分割された各々の第2の薄膜の電
荷出力を独立して検出できるように、上記電荷検出器が
2系統の入力部をそなえ、第2の薄膜からの出力信号を
2系統ともに上記電荷検出器および上記抵抗検出器のど
ちらか一方に選択的に接続する切り替え手段が設けられ
たことを特徴とする、請求項11に記載の走査型力顕微
鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項14】 上記薄膜弾性体と層構造とからなるカ
ンチレバーの一端部がシリコンウエハに支持され、同シ
リコンウエハに上記抵抗検出器が一体に作り込まれてい
ることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか一つに
記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ。 - 【請求項15】 上記チップが、先端を尖鋭化処理され
た微小突起体で形成されていることを特徴とする、請求
項1〜14のいずれか1つに記載の走査型力顕微鏡用薄
膜式力検出プローブ。 - 【請求項16】 上記第1の薄膜がシリコンの酸化膜ま
たは窒化膜で形成され、上記第2の薄膜が酸化亜鉛薄膜
で形成されていることを特徴とする、請求項1〜15の
いずれか1つに記載の走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プ
ローブ。 - 【請求項17】 上記層構造の最外側の電極の表面に薄
い絶縁膜が形成されていることを特徴とする、請求項1
〜16のいずれか一つに記載の走査型力顕微鏡用薄膜式
力検出プローブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12098893A JPH06323845A (ja) | 1993-03-19 | 1993-04-23 | 走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8545993 | 1993-03-19 | ||
| JP5-85459 | 1993-03-19 | ||
| JP12098893A JPH06323845A (ja) | 1993-03-19 | 1993-04-23 | 走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06323845A true JPH06323845A (ja) | 1994-11-25 |
Family
ID=26426467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12098893A Pending JPH06323845A (ja) | 1993-03-19 | 1993-04-23 | 走査型力顕微鏡用薄膜式力検出プローブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06323845A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0896201A1 (en) * | 1997-08-04 | 1999-02-10 | Seiko Instruments Inc. | Scanning probe microscope |
| EP0932020A1 (en) * | 1998-01-22 | 1999-07-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Micro surface measuring apparatus and probe manufacturing |
| US6358426B1 (en) | 1996-03-08 | 2002-03-19 | Seiko Instruments Inc. | Method of fabricating probe force atomic force microscope |
| JP5252389B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2013-07-31 | 国立大学法人金沢大学 | 走査型プローブ顕微鏡 |
| CN104155478A (zh) * | 2014-08-13 | 2014-11-19 | 中国科学院电工研究所 | 一种应用于快速扫描原子力显微镜的探针自减振方法 |
-
1993
- 1993-04-23 JP JP12098893A patent/JPH06323845A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6358426B1 (en) | 1996-03-08 | 2002-03-19 | Seiko Instruments Inc. | Method of fabricating probe force atomic force microscope |
| EP0896201A1 (en) * | 1997-08-04 | 1999-02-10 | Seiko Instruments Inc. | Scanning probe microscope |
| JPH11108940A (ja) * | 1997-08-04 | 1999-04-23 | Seiko Instruments Inc | 走査プローブ顕微鏡 |
| EP0932020A1 (en) * | 1998-01-22 | 1999-07-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Micro surface measuring apparatus and probe manufacturing |
| US6365895B1 (en) | 1998-01-22 | 2002-04-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Apparatus for measuring a micro surface configuration and a method for manufacturing a probe incorporated in this measuring apparatus |
| US6621080B2 (en) | 1998-01-22 | 2003-09-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Apparatus for measuring a micro surface configuration and a method for manufacturing a probe incorporated in this measuring apparatus |
| JP5252389B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2013-07-31 | 国立大学法人金沢大学 | 走査型プローブ顕微鏡 |
| CN104155478A (zh) * | 2014-08-13 | 2014-11-19 | 中国科学院电工研究所 | 一种应用于快速扫描原子力显微镜的探针自减振方法 |
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