JPH06324337A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH06324337A
JPH06324337A JP5235040A JP23504093A JPH06324337A JP H06324337 A JPH06324337 A JP H06324337A JP 5235040 A JP5235040 A JP 5235040A JP 23504093 A JP23504093 A JP 23504093A JP H06324337 A JPH06324337 A JP H06324337A
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liquid crystal
substrate
display device
crystal display
alignment
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Yasushi Kawada
靖 川田
Hiroko Kitsu
裕子 岐津
Masanori Sakamoto
正典 坂本
Kazuyuki Haruhara
一之 春原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視野角依存性が少なく、均一でコントラスト
が高い画像表示を行なうことのできる液晶表示素子を提
供する。 【構成】 入射側の基板上に配向した二色性染料の染料
分子615に垂直な偏光成分は吸収され、場所ごとに形
成された捩れネマティック構造の液晶分子613の配向
してなる光学軸に沿った偏光面を持った光が入射するこ
とになる。従ってこのような入射面部分での入射光の利
用効率を最適なものとすることができる。しかも前述の
ように両基板間での液晶分子613の捩れ構造は、一画
素領域610内でどのような方位から見ても等方的であ
るため視角特性が良好なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に係り、特
に良好な視角特性を有しコントラスト比の高い、表示品
位に優れた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、薄型、低消費電
力等の特徴を活かして、テレビあるいはグラフィックデ
ィスプレイなどの表示装置として多用されている。それ
と共に高いコントラストで、かつ広い視野角を有する液
晶表示装置が求められている。従来、液晶表示装置にお
ける表示方式は、液晶組成物としてネマティック液晶を
用いたツイストネマティック(TN)型や、その応用で
あるスーパーツイスティッドネマティック(STN)型
が多用されている。TN型表示方式による表示原理を図
1を用いて説明する。図1はTN型表示方式による表示
原理を説明するための概略図を示す。液晶の配向方向が
上下基板において直交するように配向層に処理を施す。
このとき図1(a)に示されるように、表示装置内の液
晶は、その平均的な分子長軸方向が 90 °捩じれた配向
状態となり90°の旋光性を示すようになる。この表示装
置を互いに平行な 2枚の偏光素子の間に挟むと液晶の旋
光性のため光はブロックされる。電圧を印加すると図1
(b)に示されるように、配向層のごく近傍を除いて液
晶が直立して旋光性を失ってしまうので光は透過する。
【0003】STN型表示方式も、TN型表示方式と同
様の液晶セル構成であるが、表示装置内における液晶の
平均的な分子長軸方向の捩じれ角を 270°程度とする。
この表示方式は、電圧印加によって誘起された液晶配列
の変化がもたらす旋光性の変化ではなく、複屈折の変化
を利用する。この表示方式によれば、 200本程度の走査
線に対する時分割駆動が可能である。
【0004】しかしながら、TN型およびSTN型表示
方式による液晶表示装置には、その表示原理から必然的
に発生する表示特性上の問題がある。両表示方式の液晶
表示装置の画面を斜め方向から見ると、その視角により
電圧印加時の液晶分子の立上がりの観測される方位が一
義的に決定される。この方位からは画面は高コントラス
トに観測されるが中間調表示の際に色反転が発生し、ま
たこれと 180°反対の方位では低コントラストに観測さ
れる。即ち両表示方式においては、良好な表示として観
測される視野角が狭い範囲に限定されるという問題があ
る。そこで視野角範囲を改善するための方策が検討され
ている。
【0005】まず第一に、TN型およびSTN型表示方
式において視野角範囲を均等化させる試みが提案されて
いる。これは例えば特開昭 59-204822、特開昭 59-2048
24、特開昭 60-147722等に開示された、上下の基板に同
心円状にラビング処理を施し、かつその回転中心の位置
を上下の基板で変える方式や、特開昭 60-256120等に開
示された、一方の基板には同心円状に、他方の基板には
放射状にラビング処理を施す方式である。
【0006】しかしながら、このようなTN型およびS
TN型表示方式において視野角範囲を均等化させる試み
は、基板全面に配向処理を施すものであり、その配向中
心(同心円の中心または放射の中心)付近の配向乱れ領
域が画素レベルの大きさになるため、領域内の画素では
表示不可能となるおそれがあるとの問題があった。ま
た、配向乱れ領域においてはコントラストも向上しない
との問題があった。
【0007】また、高分子分散型液晶表示方式が提案さ
れている。この方式は、高分子分散型液晶表示パネルの
光散乱を制御することで透過光の制御を行なって表示を
行なうことを動作原理としているため、TN型などの場
合のような液晶分子の配列方向と観測方位との関係によ
り必然的に発生する画面コントラストが低くなる視野角
特性が存在しないことになり、広い視野角範囲にわたっ
て均一なコントラストを有する表示特性を実現できるこ
とが知られている。
【0008】しかしながら、このような高分子分散型液
晶表示方式は、透過光を散乱させることで暗状態を得る
という動作原理を用いており、暗状態レベルを低くする
ことが困難であるため、TN型等と比較して十分なコン
トラストが得られないという問題がある。
【0009】また、いずれの方法も光利用効率が低いと
いう問題があり、その結果黒表示においては十分に透過
率が低下しない、あるいは白表示においては十分に透過
率が向上しないためにコントラストが低いという問題が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題を解決するために成されたもので、その目的は、画
面内でのコントラストの視角依存性が少なく均一な視角
特性を有し、かつ光利用効率が高く高輝度で高コントラ
ストな、良好な表示性能を有する液晶表示装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、基板上に電極層と配向層とを順に形成してなる 2枚
の電極付き基板を、前記配向層が間隙を有して対向する
ように配置し該間隙に液晶組成物を挟持してなる液晶表
示装置であって、前記配向層は、多分割された液晶配向
領域を有し、配向方向が同心の円輪状または放射状であ
って、かつ前記円輪または前記放射の中心が分割された
液晶配向領域の中央部分にそれぞれ存在することを特徴
としている。
【0012】また、基板上に電極層を形成してなる 2枚
の電極付き基板を、前記電極層が間隙を有して対向する
ように配置し該間隙に液晶組成物を挟持して、前記 2枚
の電極付き基板の外側に偏光素子を有してなる液晶表示
装置であって、前記偏光素子は、光の透過容易軸方向ま
たは吸収軸方向が同心の円輪状または放射状であって、
かつ前記円輪または前記放射の中心が前記偏光素子の中
央部分に存在することを特徴としている。
【0013】また、同心円状の細溝が形成された第1の
液晶配向膜を有する第1の基板と、放射状の細溝が形成
された第2の液晶配向膜を有し、前記第1の液晶配向膜
の同心円状の細溝の中心点と前記放射状の細溝の中心点
とが上下で揃うように対向配置された第2の基板と、前
記第1の基板および前記第2の基板を間隙を有して対向
配置し周囲を封止して形成された基板間隙に挟持されて
前記細溝に沿って液晶分子および染料分子が配向される
ゲストホスト型液晶とを具備することを特徴としてい
る。
【0014】また、同心円状の細溝が形成された第1の
液晶配向膜を有する第1の基板と、放射状の細溝が形成
された第2の液晶配向膜を有し、前記第1の液晶配向膜
の同心円状の細溝の中心点と前記放射状の細溝の中心点
とが上下で揃うように対向配置された第2の基板と、前
記第1の基板上に形成されており前記第1の液晶配向膜
の同心円状の細溝に沿った方向に透過方向を有する第1
の偏光板と、前記第2の基板上に形成されており前記第
2の液晶配向膜の放射状の細溝に沿った方向に透過方向
を有する第2の偏光板と、前記第1の基板および前記第
2の基板を間隙を有して対向配置し周囲を封止して形成
された基板間隙に挟持されて前記細溝に沿って液晶分子
が配向されるネマティック型液晶とを具備することを特
徴としている。
【0015】なお、上記の各偏光板としては、前記の配
向層の液晶配向用の細溝が形成された面とは反対側(裏
側)の表面を用いてもよく、あるいは配向層とは別の層
を新たに設けて、その層を前記の偏光板として形成して
もよい。
【0016】本発明に係る液晶表示装置の構造の概要を
図2および図3を参照して説明する。なお、図2および
図3は透過型の表示装置とするが、本発明は反射型の表
示装置にも適用できる。
【0017】図2は、本発明の一実施例であるTN型表
示方式による透過型 3端子アクティブマトリックス型表
示方式液晶表示装置(以下、TFT−LCDと略称す
る)の全体構造の一例を示す構造図である。
【0018】薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基板1
の表面には、複数の表示電極3が配設されている。各表
示電極3に隣接してTFT素子4がそれぞれ実装されて
おり、各TFT素子4にはドレイン電極とソース電極と
ゲート電極とが設けられている(図示を省略)。またT
FTアレイ基板1の表面には、さらに複数のデータ配線
5およびアドレス配線6が互いに直交して配設されてお
り、データ配線5にはTFT素子4のドレイン電極また
はソース電極の一方が、アドレス配線6にはゲート電極
がそれぞれ接続している。透過型液晶表示装置の場合に
は、TFTアレイ基板1の裏面に偏光素子7、拡散板8
を介して背面照明(バックライト)9が設けられてい
る。
【0019】一方、対向基板2の表面には、カラーフィ
ルタ層10を介して全面にわたって対向電極11が配設
され、その裏面には偏光素子12が設けられている。
【0020】TFTアレイ基板1および対向基板2は、
ガラスや石英などの透光性素材で形成されている。表示
電極3および対向電極11は、たとえばITO(Indium
TinOxide)や金属等の材質からなる導電性薄膜が使用
される。透過型液晶表示装置の場合には、両電極にIT
Oなどの透光性材質を使用する。反射型液晶表示装置の
場合には、どちらか一方の電極のみが透光性材質であれ
ばよい。通常は対向電極側を透光性材質とすることが多
い。また、その場合、TFTアレイ基板1の裏面に配設
される偏光素子7、拡散板8、背面照明(バックライ
ト)9は不要となる。
【0021】図2に示す液晶表示装置においては、表示
電極3および対向電極11が互いに対向する領域が表示
の一画素部分に相当する。両基板の表面には、電極、素
子、配線等を介してそれぞれ配向層が形成されている。
TFTアレイ基板1および対向基板2の間にはスペーサ
が配置され、基板間隔を規定している。なお、スペーサ
は通常使用されている球形や棒状のスペーサを撒布する
こともできるし、基板表面に高分子層などを形成後、フ
ォトリソグラフィ法によって所定の位置に柱状スペーサ
ーとして形成することもできる。TFTアレイ基板1お
よび対向基板2の配向層間には液晶組成物13が封入さ
れている。
【0022】つぎに、一対の基板のいずれにもとくに駆
動素子が実装されていない液晶表示装置、たとえば単純
マトリックス型表示方式等に使用される液晶表示装置に
おいても本発明を適用することができる。このタイプの
液晶表示装置の構造を図3を参照して説明する。図3は
単純マトリックス型表示方式に使用される液晶表示装置
の構造の一例を示す。図3において、ガラスや石英など
の透光性素材で形成された基板14の表面には、X軸方
向に複数の帯状の透明電極16が配設されており(これ
ら電極群17を走査電極とする。)、また基板14と同
様に透光性素材で形成された基板15の表面には透明電
極16に直交するY軸方向に複数の帯状の透明電極18
が配設されている(これら電極群19を表示電極とす
る。)。これら透明電極には、たとえばITO等の導電
性薄膜が使用される。電極群17と電極群19との交差
部分20が単純マトリックス型表示方式の液晶表示装置
の画素部分となる。両基板の表面には、電極等を介して
それぞれ配向層(図示を省略)が形成され、その間には
スペーサが配置されて基板間隔を規定している。なお、
スペーサは通常使用されている球形や棒状のスペーサを
撒布することもできるし、基板表面に高分子層などを形
成後、フォトリソグラフィ法によって所定の位置に柱状
スペーサーとして形成することもできる。両基板の配向
層間には液晶組成物(図示を省略)が封入されている。
【0023】上述の両方式において、配向層は、多分割
された液晶配向領域を有する。ここで多分割するとは少
なくとも 2以上に分割することを意味し、好ましい態様
としては 1つの配向領域が 8画素以内である。 8画素以
内であると良好な視野角特性が得られる。さらに、良好
かつ均一な視野角特性を得るには、 1つの配向領域が1
画素ごとに存在することがとくに好ましい。
【0024】多分割された液晶配向領域のそれぞれにお
いて、配向層の配向方向は同心の円輪状または放射状で
あって、かつその配向方向の円輪または放射の中心は液
晶配向領域の中央部分に存在する。同心の円輪状とは、
同心の円、楕円、多角形等の輪状の形状をいう。また放
射状とは 1点より外方へ放散する形状をいう。中心とは
前述の円、楕円等の中央部分または放射状の 1点をい
う。配向層の配向方向をこのようにすることによって、
視野角特性が全方位にわたり均一となる。また、両基板
間において、一方が同心円状の、他方が放射状の配向方
向を有する配向層とすることが好ましい。さらに一方を
楕円状の場合は、他方は双曲線の放射状が好ましい。
【0025】上述の液晶表示装置における表示は電圧印
加による旋光性の喪失を利用する。したがって、両基板
の外側に貼設される偏光素子は配向層の配向方向と同様
の偏光状態を生成するものである必要はなく、直線偏光
を生成する通常の偏光素子でもよい。この場合、電圧印
加時の色変化を抑制する観点から、液晶表示装置のリタ
デーション値(△nd)の値を 400nm〜500 nmの範囲に
設定することが好ましい。
【0026】配向方向の中心(つまり配向方向の成す円
輪または放射の中心)が液晶配向領域の中央部分に存在
するので、両基板間で配向方向の円輪または放射の中心
位置が等しくなる。このため、配向乱れ領域は両基板の
中心を結んだ直線状に固定され、画面上からは点状に観
測される。また、この配向乱れ領域は電場の印加により
移動することはない。したがって本発明の液晶表示装置
にあっては配向乱れ領域を被覆するようにドットパター
ンのブラックマトリックスを形成することが好ましい。
これにより、良好な配向部分のみを表示に利用すること
ができる。さらに、前述のフォトリソグラフィ法による
柱状スペーサーを画素中央領域に設けることが好まし
い。これにより、直線状の配向乱れ領域の固定を強化す
るとともに、本来スペーサー周辺に存在する配向乱れ領
域を吸収することができる。
【0027】基板に施す配向処理は通常のラビング処理
や基板上へのマイクログルブパターン処理等で行うこと
ができる。とくに、確実に配向処理のできるマイクログ
ルブパターン処理を行うことが好ましい。マイクログル
ブパターン処理は、フォトリソグラフィ技術により同心
の円輪状または放射状の微細な細溝を基板上に設ける方
法である。この場合、微細な細溝の形成周期は最大でも
2μm 以下とすることが好ましい。
【0028】また第2の液晶表示装置の基本構造は配向
層を有しないことを除いて前述の図2および図3と同様
であるが、液晶組成物に高分子分散型液晶を使用し、光
の透過容易軸方向または吸収軸方向が同心の円輪状また
は放射状であって、かつその軸方向の中心が中央部分に
存在する偏光素子を使用することを特徴とする。図4お
よび図5により第2の液晶表示装置を詳細に説明する。
図4は断面構造を示す図であり、図5は偏光素子の光透
過容易軸の設定状態を表す概念図である。
【0029】透明電極を有する透明基板21、22およ
び光散乱状態を形成するための液晶組成物25および高
分子樹脂26が特定な状態で分散された層によって液晶
表示装置は構成されている。高分子分散型液晶層は、電
圧印加で透明状態、非印加で白濁状態を示す形式と、そ
の逆を示す形式とがあり、いずれの形式も使用すること
ができる。
【0030】偏光素子23、24の光透過容易軸方向ま
たは吸収軸方向は同心の円輪状27または放射状28で
あって、かつその軸方向の中心が各偏光素子の中央部分
に存在する。ここで、同心の円輪状、放射状および軸方
向の中心とは第 1の発明の液晶表示装置で述べた意味と
同一である。なお、図5において29はTFT素子を示
す。
【0031】図4および図5において、偏光素子23と
偏光素子24とは光透過容易軸の方向と光吸収軸の方向
とが直交するような設定(直交ニコル状態)を取ること
が好ましい。しかし、液晶表示装置の用途によっては光
が透過するような設定(平行ニコル状態)であってもよ
い。
【0032】偏光素子23、24は画面全体で上述の光
透過容易軸方向または吸収軸方向を有していてもよい
が、多分割された偏光素子領域を有することが好まし
い。ここで多分割するとは少なくとも 2以上に分割する
ことを意味し、好ましい態様としては 1つの偏光素子領
域が 8画素以内である。さらに、優れた表示特性を得る
には、つぎの理由により、 1つの偏光素子領域が 1画素
ごとに存在することがとくに好ましい。
【0033】電圧印加状態または非印加状態において、
高分子樹脂間に分散された液晶組成物が一定方向の配列
を示している場合には、液晶組成物と高分子樹脂の配向
から決定される複屈折成分により位相差が生じるため、
偏光素子の光透過容易軸と光吸収軸からずれた方位より
入射、透過してくる光を充分に透過あるいは消光できな
い場合がある。この視野角依存性を解消するためには、
液晶組成物と高分子樹脂の屈折率異方性量を小さくする
ことが好ましいが、光散乱型の液晶表示装置においては
屈折率異方性量によって良好な散乱状態が形成されてい
ると考えられるため、この値を小さくすることは液晶表
示装置の特性を低下させることになる場合がある。ま
た、偏光素子を具備しない場合においては、視野角依存
性はなくなるが、透過型直視表示装置としては暗状態が
充分形成されないために表示不良となる恐れがある。し
かし、液晶表示装置の 1画素ごとに同心の円輪状または
放射状の光透過容易軸または光吸収軸を有する偏光素子
を具備することにより、光透過容易軸または光吸収軸か
らずれた視野が存在しなくなる。
【0034】本発明に使用する偏光素子としては、二色
性色素(たとえばよう素分子など)を用いた二色性染料
を染色法により特定方向に並べることによって形成する
ことができる。あるいは、上記の二色性染料を被染色膜
に吸着させることによっても形成できる。あるいは、二
色性染料を液晶配向膜表面上に吸着させるとともに液晶
組成物とともに用いてゲストホスト液晶とすることもで
きる。
【0035】また本発明の液晶表示装置は、駆動用IC
などを常法により接続して駆動することができることは
言うまでもない。
【0036】
【作用】図6は本発明の液晶表示装置における液晶配向
領域の基板近傍における液晶配向状態の模式図である。
なお、図6においては同心円状と放射状に配向方向を有
する配向層とした。一方の基板近傍では、図6(a)に
示すように画素中央を中心とする同心円状に、また他方
の基板近傍では、図6(b)に示すように画素中央を中
心とする放射状に液晶分子が配向する。TN型表示方式
において液晶分子は両基板間でほぼ 90 °捩じれた構造
を形成するが、その構造は基板垂直方向を軸とした任意
の方向角の回転に関し対称であるので、全方位にわたり
同じ視野角特性(コントラストが所定の値以上の視野角
範囲)を有する。
【0037】本発明の液晶表示装置においては、基板両
面に偏光素子を有することにより、暗状態をより暗くす
ることができる。その結果、電圧印加状態と非印加状態
とのコントラストが高まる。また 1画素ごとに同心の円
輪状または放射状の光透過容易軸または光吸収軸を有す
る偏光素子を有すると視野角特性が向上する。
【0038】また、上述した同心円状の細溝および放射
状の細溝を有する配向膜を用いた場合も含めて、ネマテ
ィック型液晶を用いた液晶表示装置の光利用効率の低さ
は、主に入射側の基板上の液晶配向の向きが、偏光板の
透過軸と一致しないことによって起こる。そこで、本発
明の液晶表示装置においては、入射偏光の偏光面あるい
は入射側偏光板の透過軸を入射側の基板上の液晶配向方
向に沿うような形状としている。このようにすることに
よって、同心円状に配向した液晶の配向方向と沿うよう
に偏光板の透過軸(光軸)が随時変化するような偏光特
性をこの偏光板は有しているので、光利用率を最適化す
ることができる。
【0039】一方、このような偏光板を用いることは、
動作原理的にはネマティック型液晶と偏光板とを用いた
方式の液晶表示装置と同様であり、動作原理的には高々
約50%の光利用率しか得られないが、ゲストホスト型液
晶を用いて偏光板を省略することにより、高い光利用効
率を実現することができる。しかも液晶分子が上述のよ
うな同心円状および放射線状に配向されているので、液
晶分子の基板間での捩れによる従来の視野角特性の偏り
を解消することもできる。
【0040】また、ネマティック型液晶を用いる場合に
も、同様に視野角特性の偏りを解消することができ、ま
た液晶の応答速度の向上や液晶の耐久性等を良好なもの
とすることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 (実施例1)表面にTFTが形成されたガラス基板上に
感光性ポリイミドであるプロビミド400(チバガイギー
社の商品名)の 5%溶液を 3000 rpm の回転数で 25 秒
間スピンコートした。その後、ホットプレート上にて 1
10℃、15分間加熱硬化した。次に、図7に示した形状の
露光用マスクを準備した。図7は 1画素部分を示す。図
7において、透光部31と遮光部30との面積比は 1:
1 で、かつ周囲での線幅は 1.5μm とした。この露光用
マスクを前述の加熱硬化された膜の表面から間隔 6μm
の位置に置き、これを介して極大波長 365 nm 、 380 m
J/cm2 の平行光を露光した。続いてこの基板に対してス
プレー現像を行った。現像条件は以下の通りである。
【0042】現像液噴射量……………… 10 ml/min. 窒素加圧…………………… 2.5 kg/ cm2 現像液処理時間…………… 60 sec. オーバーラップ時間……… 10 sec. リンス時間………………… 15 sec. 窒素スピンドライ時間…… 10 sec. この現像処理後、基板を 250℃、 1時間加熱乾燥し、室
温まで放冷して配向層を形成した。このように処理され
たTFT基板上に球形スペーサーであるミクロパールS
P− 205(積水ファインケミカル社の商品名)をスプレ
ー撒布した。
【0043】一方、保護膜付きカラーフィルタを表面に
設けた対向基板上に、前述と同様の方法で保護膜を形成
した。ただし露光用マスクは図8の形状とした。図8に
おいて、透光部31と遮光部30との面積比は 1:1
で、かつ周囲での線幅は 1.0μm 、最中心円の半径は
1.0μm とした。このように処理された対向基板上にシ
ール材として熱硬化性エポキシ樹脂であるストラクトボ
ンド(三井東圧社の商品名)をスクリーン印刷した。
【0044】以上形成されたTFT基板とカラーフィル
タ基板とを配向層が対向するように組み合わせて 180
℃、 1時間加熱し、室温まで放冷して空セルを作製し
た。
【0045】このセルを真空チャンバー内に入れ、真空
条件下においてセル空間内部にネマティック液晶組成物
であるZLI−2363(メルク社の商品名、△n=0.081
)を封入した。液晶組成物封入時に使用した注入口を
紫外線硬化型接着剤で封口した後、セルを洗浄してTF
T基板およびカラーフィルタ基板の外側のそれぞれに偏
光子が直交するように偏光素子を張設した。こうして、
アクティブマトリックス型に使用されるTN型表示方式
の液晶表示装置を得た。
【0046】得られた液晶表示装置を以下の特性で評価
した。 1)電圧無印加時における配向状態特性(顕微鏡にて観
察) 2)V−T特性(液晶セルの電圧と透過光量の関係) 3)上下方位視野角特性(コントラスト(電圧無印加時
と印加時との場合における透過光量比)が 10 :1以上と
なる入射角の範囲) 4)左右方位視野角特性(コントラスト(電圧無印加時
と印加時との場合における透過光量比)が 10 :1以上と
なる入射角の範囲) 5)高温(85℃)ライフテスト 500時間後の動画表示状
態。 評価結果を表1に示す。
【0047】(実施例2)対向基板上の保護膜付きカラ
ーフィルタが、図9に示すように、カラーフィルタ部分
32の一画素中央に点状の遮光部30を設けた以外は実
施例1と同一の液晶表示装置を得た。
【0048】得られた液晶表示装置の特性を実施例1と
同一の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
【0049】(実施例3)表面にTFTが形成されたガ
ラス基板上に実施例1と同一の方法で配向層を形成した
後、感光性ポリイミドであるプロビミド 412(チバガイ
ギー社製品の商品名)を 2000 rpm の回転数で 25 秒間
スピンコートした。その後、ホットプレート上にて 110
℃、15分間加熱硬化した。つぎに図10に示した形状の
露光用マスクを前述の加熱硬化された膜の表面から間隔
6μm の位置に置き、これを介して極大波長 365 nm 、
380 mJ/cm2 の平行光を露光した。続いてこの基板に対
してスプレー現像を行った。現像条件は以下の通りであ
る。 現像液噴射量……………… 10 ml/min. 窒素加圧…………………… 2.5 kg/ cm2 現像液処理時間……………240 sec. オーバーラップ時間……… 10 sec. リンス時間………………… 10 sec. 窒素スピンドライ時間…… 20 sec. この現像処理後、基板を 200℃、 1時間加熱乾燥し、室
温まで放冷して高さ 5μm の柱状スペーサーを有するT
FT基板を形成した。このように処理されたTFT基板
を用い、球形スペーサーを使用しない以外は実施例1と
同一の方法で液晶表示装置を作製した。
【0050】得られた液晶表示装置の特性を実施例1と
同一の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
【0051】(実施例4)対向基板上の保護膜付きカラ
ーフィルタが、図9に示すように、一画素中央に点状の
遮光部30を設けた以外は実施例3と同一の液晶表示装
置を得た。
【0052】得られた液晶表示装置の特性を実施例1と
同一の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
【0053】(比較例1)表面にTFTが形成されたガ
ラス基板上に熱硬化性ポリイミドであるオプトマーAL
−1051(日本合成ゴム社の商品名)をロールコータによ
り塗布した後、 200℃で 1時間加熱硬化した。つぎに得
られたポリイミド膜表面を、布を装着したローラにより
擦ることによるラビング法によって配向処理を行った。
このように処理されたTFT基板上に球形スペーサーで
あるミクロパールSP− 205(積水ファインケミカル社
の商品名)をスプレー撒布した。
【0054】一方、保護膜付きカラーフィルタを表面に
設けた対向基板上に、オプトマーAL−1051(日本合成
ゴム社の商品名)をロールコータにより塗布した後、 2
00℃で 1時間加熱硬化した。つぎに得られたポリイミド
膜表面を、布を装着したローラにより擦ることによるラ
ビング法によって配向処理を行った。このように処理さ
れた対向基板上にシール材として熱硬化性エポキシ樹脂
であるストラクトボンド(三井東圧社の商品名)をスク
リーン印刷した。
【0055】以上形成されたTFT基板とカラーフィル
タ基板とを配向層が対向するように組み合わせて 180
℃、 1時間加熱し、室温まで放冷して空セルを作製し
た。以下、実施例1と同一の液晶組成物を用いて実施例
1と同一の方法でTN型表示方式の液晶表示装置を得
た。
【0056】得られた液晶表示装置の特性を実施例1と
同一の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
【0057】
【表1】 比較例の液晶表示装置に比較して本発明に係わる液晶表
示装置は液晶の配向が良好であり、また、良好かつ均一
な視野角特性を得ることができた。
【0058】(実施例5)表面にTFTが形成されたガ
ラス基板上に球形の樹脂スペーサーをスプレー撒布し
た。一方、対向電極が形成されたガラス基板上にシール
材として熱硬化性エポキシ樹脂であるストラクトボンド
(三井東圧社の商品名)をスクリーン印刷した。その
後、TFT基板と対向基板とを組み合わせて 180℃、 1
時間加熱し、室温まで放冷して空セルを作製した。高分
子分散体の厚みは 13 μm とした。このセルを真空チャ
ンバー内に入れ、真空条件下においてセル空間内部に以
下に示す高分子分散型の液晶材料を封入し、紫外線で硬
化させ液晶セルを作製した。
【0059】 モノマー ;エチルヘキシルアクリレート 15.8wt% オリゴマー ;KAYARD HX-620 (東亜合成社の商品名) 4.0wt% 液晶材料 ;E7(メルク社の商品名) 79.2wt% 光重合開始剤;Darocur 1173(メルク社の商品名) 1.0wt% この液晶セルを洗浄してTFT基板および対向基板の外
側のそれぞれに 1画素ごとに同心の円輪状または放射状
の光透過容易軸または光吸収軸を有する偏光素子を直交
ニコルの状態に張設した。こうして、アクティブマトリ
ックス型に使用される高分子分散型の液晶表示装置を得
た。
【0060】得られた液晶表示装置のコントラスト(電
圧無印加時と印加時との場合における透過光量比)を測
定したところ、 40 : 1 以上であり、そのコントラスト
における入射角範囲は上下方位で上 60 °、下 60 °で
あり、左右方位で右 60 °、左 60 °であった。
【0061】なお、紫外線硬化型のモノマーとして、n-
ブチルアクリレートやラウリルアクリレート等を、オリ
ゴマーとして、アロニックス M-1120 、 M-1200 (いず
れも東亜合成社の商品名)や NK-オリゴ U-4HA(新中村
化学社の商品名)等を、液晶材料としてE8(メルク社の
商品名)などを光重合開始剤としてDarocur 1116(メル
ク社の商品名)などを高分子分散型液晶を形成する材料
として使用することもできる。
【0062】(比較例2)TFT基板および対向基板の
外側のそれぞれに偏光素子を張設しない以外は実施例5
と同一の液晶表示装置を作製した。
【0063】得られた液晶表示装置のコントラストを測
定したところ、 1: 3 程度であり、そのコントラストに
おける入射角範囲は上下方位で上 60 °、下 60 °であ
り、左右方位で右 60 °、左 60 °であった。
【0064】(実施例6)図11、12、13は、第6
の実施例の液晶表示装置の構造を示す図である。ガラス
基板601(a)上に透明導電膜からなる画素電極60
2がマトリックス状に形成され、その上に液晶配向膜材
料を成膜しその液晶配向膜材料に同心円状の第1のマイ
クログルブ(溝)603が刻設された第1の液晶配向膜
604を有する第1の基板605と、この第1の基板6
05に対向して配置され、前記の第1のマイクログルブ
(溝)603の同心円の中心606に放射形状の中心6
07が重なるような放射状の第2のマイクログルブ
(溝)608が第2の液晶配向膜609上の各画素領域
610ごとにガラス基板601(b)上に形成された第
2の基板611とを、周囲にスペーサ兼封止材(図示省
略)を形成し間隙を有して対向配置させて液晶表示パネ
ルが形成されている。
【0065】ここで、第1のマイクログルブ(溝)60
3および第2のマイクログルブ(溝)608は、例えば
ポリイミドなどからなる液晶配向膜材料を成膜した後、
その表面上にフォトリソグラフィ工程により同心円状の
細溝および放射状の細溝をそれぞれ刻設することにより
所望の形状に正確に形成することができる。
【0066】図13に示すように、第1の基板605上
に形成された同心円状の第1のマイクログルブ603上
には、液晶層612の液晶分子613が同心円状に配向
している。また一方、第2の基板611上に形成された
放射状の第2のマイクログルブ608の上には液晶分子
613がこれに沿って放射状に配向される。従ってこの
液晶セルにおいては 2枚の基板605、611の基板間
で約90°の捩れネマティック(TN;Twisted Nematic
)構造が形成されており、しかもその各画素領域61
0ごとの液晶分子613のネマティック構造の螺旋はど
の視角から見ても等方的に見えるように形成されてい
る。
【0067】このような構造の空セル状態の液晶表示パ
ネルに、吸収モーメント614が分子長軸に垂直な二色
性染料を添加すると、その二色性染料の染料分子615
は液晶分子613に添ってその配向方向に習うようにし
て配向し、捩れネマティック構造的に基板間隙で捩れて
配列されてゲストホスト型液晶セルが形成される。この
液晶セルに光を入射させると、入射側の基板上に配向し
た二色性染料の染料分子615に垂直な偏光成分は吸収
され、場所ごとに形成された捩れネマティック構造の液
晶分子613の配向してなる光学軸に沿った偏光面を持
った光が入射することになる。従ってこのような入射面
部分での入射光の利用効率を最適なものとすることがで
きる。しかも前述のように両基板間での液晶分子613
の捩れ構造は、一画素領域610内でどのような方位か
ら見ても等方的であるため視角特性が良好なものとな
る。そしてゲストホスト型液晶を用いてその姿勢変化に
よって光透過を制御しているので、動作原理的に偏光板
が不要となり、偏光板を使用することに起因した光利用
効率の損失(動作原理的に従来は50%損失していた)を
解消して、高輝度・高コントラストの均一な表示を実現
することができる。
【0068】また、液晶分子613の長軸方向とほぼ同
方向に染料分子615が配向しており染料分子615の
吸収モーメント614はその長軸方向に対して垂直方向
にあるので、染料分子615の吸収モーメント614は
液晶分子613の長軸方向に対して垂直な方向にあるこ
とになり、透過光の遮断性が要求される黒表示を行なう
場合には、この二色性染料によって透過光が十分に吸収
されて良好な光遮断性を示すので良好な暗表示状態を実
現することができ、コントラスト比の高い表示を実現す
ることができる。
【0069】(実施例7)図14は、第7の実施例の液
晶表示装置の構造を示す図である。なお、説明の簡潔化
のために、以下の説明は第6の実施例と同様の構造の部
位には第6の実施例と同じ番号を付して示している。
【0070】図14に示すように、第1の基板605上
には同心円状の第1のマイクログルブ603を形成した
第1の液晶配向膜604を形成し、それに対向する第2
の基板611上には放射状の第2のマイクログルブ60
8を形成し、前記の同心円の中心606と放射の中心6
07とが重なるように前記の第1の基板605および第
2の基板611を対向配置させる。第1および第2の液
晶配向膜604、609の材料としては、後述する二色
性染料に対する吸着性の極めて良好な材料である膜、例
えばカゼインのような材料からなる膜を用いる。このよ
うな吸着性の良好な膜としては、カゼインの他にも例え
ばポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリアクリルアミ
ド、ポリメタクリルアミド、および分子側鎖にアミノ基
または四級アンモニウム塩を持つアクリル系ポリマー等
を好適に用いることができる。
【0071】そして対向配置された両基板605、61
1の周囲をスペーサ兼封止材(図示省略)を用いて封止
して空セルを形成し、この空セルに吸収モーメント61
4が分子長軸に対して垂直でかつ基板への吸着性の高い
二色性染料(染料分子615)を添加した液晶組成物を
注入してその基板間に挟持させる。
【0072】二色性染料の染料分子615は液晶分子6
13に添ってその配向方向に習うように配向し、その配
向方向のままそれぞれ液晶配向膜604、609に吸着
される。そして二色性染料の染料分子615は液晶配向
膜604、609の表面に完全に吸着されてしまうの
で、両基板605、611の間隙のいわゆる液晶層61
2においては染料分子615は残らず、液晶分子613
だけが上下基板605、611の液晶配向膜604、6
09表面のマイクログルブ603、608に各々沿って
配向して液晶層612の厚さ方向に螺旋状に連なり、両
基板605、611間で90°捩れた捩れネマティック構
造が形成される。このようにして、第1および第2の液
晶配向膜604、609表面上に各々吸着された二色性
染料の染料分子615によって実質的に液晶分子613
の光透過軸に沿った偏光軸を有する偏光板が形成された
ことになる。しかもこれらの液晶配向膜604、609
は、表面にそれぞれマイクログルブ603、608が形
成されて、液晶分子613を配向させる機能をも有して
いる。しかも両基板605、611間においては、二色
性染料の染料分子615は残されておらず液晶分子61
3だけが存在して捩れネマティック(TN)構造を形成
している。
【0073】このような第2の実施例で示したような二
色性染料を各液晶配向膜表面に吸着させる方法によっ
て、液晶分子の光透過軸に沿った偏光軸を有する偏光板
が実質的に形成された液晶表示装置を、極めて簡易な製
造方法によって形成することができる。
【0074】(実施例8)図15は第8の実施例の液晶
表示装置の構造を示す図である。
【0075】第1のガラス基板(図15においてはガラ
ス基板自体は説明の簡潔化のため図示省略)上に、後述
する二色性染料に対する被染色性が良好な、例えばカゼ
イン、PVA(ポリビニルアルコール)あるいはゼラチ
ン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、およ
び分子側鎖にアミノ基または四級アンモニウム塩を持つ
アクリル系ポリマーなどの材料を用いて第1の被染色膜
801を形成し、その表面に中心802から放射状に伸
びる複数の直線状の第1の染色用マイクログルブ803
を形成する。
【0076】一方、第2のガラス基板(図示省略)上に
は、前記と同様の第2の被染色膜804を形成し、その
表面上に同心円状の第2の染色用マイクログルブ805
を形成する。
【0077】そして第2の染色用マイクログルブ805
の同心円の中心806と第1の染色用マイクログルブ8
03の放射形状の中心802とが一致するように第1の
ガラス基板および第2のガラス基板を間隙を有して対向
配置し、両基板の周囲をスペーサ兼封止材(図示省略)
で封止して空セル状態とし、吸収モーメント807が分
子長軸に対して平行でかつ前記の被染色膜801、80
4に対する染色性の良好な二色性染料を添加したTN型
の液晶組成物(図示省略)を一旦注入する。するとその
二色性染料の染料分子はTN型液晶分子の配向方向に習
って配向する。ここで液晶分子は被染色膜801、80
4上の各マイクログルブ803、805の方向に沿って
配向しているので、染料分子もこれに沿った配向状態で
被染色膜801、804に被着される。こうしてマイク
ログルブ803、805は二色性染料によって異方的に
染色されて、図15に示すように吸収モーメント807
がマイクログルブ803、805それぞれに沿った方向
に並ぶことになる。
【0078】このようにして、各マイクログルブ80
3、805に沿った方向に吸収モーメント807つまり
偏光方向が分布する実質的な第1および第2の偏光板と
して、前記の各被染色膜801、804が形成される。
【0079】そして二色性染料が被染色膜801、80
4に被着して被染色膜801、804が十分に染色され
た後、両基板の間隙に一旦注入していた染料分子とTN
型液晶分子とを有する液晶組成物を除去するとともに、
一旦組み合わせていた 2枚の基板を取り外す。
【0080】そしてそれらの基板表面の内向面側つまり
被染色膜801、804のマイクログルブ803、80
5が形成された側の面それぞれに平坦化樹脂として液晶
配向膜材料を成膜して平坦化し、この平坦化された液晶
配向膜材料それぞれの表面上に再び液晶配向用のマイク
ログルブを形成する。ここで、平坦化樹脂として成膜す
る液晶配向膜材料は、液晶配向膜として好適に用いるこ
とができる材料から形成することが望ましいは言うまで
もない。
【0081】放射状の第1の染色用マイクログルブ80
3が設けられて偏光方向が放射状に分布する第1の基板
808上には、同心円状の第1の液晶配向用マイクログ
ルブ809を形成する。
【0082】一方、同心円状の第2の染色用マイクログ
ルブ805が設けられて偏光方向が同心円状に分布する
第2の基板810上には、放射状の第2の液晶配向用マ
イクログルブ811を形成する。
【0083】このとき、第1の基板808側においては
第1の染色用マイクログルブ803の中心802と第1
の液晶配向用マイクログルブ809の同心円の中心81
2とが位置的に合致し、第2の基板810においては第
2の染色用マイクログルブ805の同心円の中心806
と第2の液晶配向用マイクログルブ811の中心813
とが位置的に合致するように、それぞれ正確に位置合せ
して形成しておく。そして両基板808、810を正確
な位置合せをして対向して組み合わせる。そしてスペー
サ兼封止材(図示省略)で周囲を封止して空セルを形成
し、この空セルにTN型液晶組成物を注入して、両基板
の間隙に捩れネマティック構造の液晶層814を形成す
る。
【0084】この第8の実施例の液晶表示装置において
は、上記の第1の被染色膜801、第2の被染色膜80
4が異方的に染色されて実質的にそれぞれ第1の偏光
板、第2の偏光板に相当するものとなる。そしてそれら
の上にそれぞれ形成された液晶配向膜材料が各々第1の
液晶配向膜815、第2の液晶配向膜816になる。
【0085】上記の被染色膜801、804によってそ
れぞれ形成される第1の偏光板、第2の偏光板の偏光方
向807は、それぞれ第1の液晶配向膜815上での液
晶分子817のTN構造の光学軸に沿った偏光面を持っ
た光が入射するように場所ごとに最適な方向となってい
るので光利用効率が高く、また一画素領域内でどのよう
な方位から見ても等方的であるため回転対称性が高く視
角特性を良好なものとすることができる。
【0086】上記のような本実施例の液晶表示装置は、
電圧無印加時に光透過率が最大になる、いわゆるノーマ
リホワイトモードの液晶表示装置となる。
【0087】あるいは、本実施例とは異なり第1の基板
808には同心円状の第1の染色用マイクログルブおよ
び同心円状の第1の液晶配向用マイクログルブを形成
し、第2の基板810には放射状の第2の染色用マイク
ログルブおよび放射状の第2の液晶配向用マイクログル
ブを形成する(そして染色分子は上記実施例と同様に分
子長軸に平行な吸収モーメントを持つものを用いる)こ
とにより、いわゆるノーマリブラックモード(電圧無印
加時に透過率が最小になるモード)とすることも可能で
ある。これらのいずれの場合も、偏光板としての被染色
膜801、804の偏光方向と液晶配向膜上での液晶分
子の配向方向とがどのような場所においても最適な組み
合わせとなるため、高い光利用効率を得ることができ
る。しかもこのとき形成される液晶層のネマティック構
造は、各画素内で全方位にわたって等方的となるため、
コントラストの視角依存性を解消して視角特性を飛躍的
に向上することができ、いずれの方位から見ても均一で
高コントラストな表示を実現することができる。
【0088】また、上記第8の実施例に示した被染色膜
801、804の染色法により、各場所ごとに液晶分子
の配向方向に沿った最適な偏光方向が分布する偏光板
を、極めて簡易な製造方法で作製することができる。こ
のような本発明に係る手法を用いて偏光板単体を形成
し、この偏光板を別に形成しておいたマイクロフグルブ
を有する液晶パネルと組み合わせて本発明に係る液晶表
示装置を作製することもできる。
【0089】なお、上記各実施例で用いたマイクログル
ブは、厚さ 100〜 300nmの感光性高分子膜上にフォト
リソグラフィ工程により正確に形成することができる。
【0090】また、隣り合うマイクログルブの間隔とし
ては、 1〜 3μmとすることにより良好な液晶配向を可
能とすることができる。
【0091】また、刻設するマイクログルブの深さとし
ては、50〜 500nmとすることが望ましい。
【0092】また上記実施例では、一方の基板に同心円
状のマイクログルブ、他方の基板に放射状のマイクログ
ルブを形成する組み合わせを用いたが、本発明はこれの
みには限定しない。この他にも、例えば一方の基板には
双曲線、他方の基板には楕円を形成するといった組み合
わせなど、いわゆる直交曲線群のパターンにマイクログ
ルブを形成してもよい。
【0093】また、上記に一例を述べたように両基板に
それぞれ同心円状のマイクログルブを形成する、あるい
は両基板にそれぞれ放射状のマイクログルブを形成する
こともできる。
【0094】その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で、上記実施例の液晶表示装置の各構成部位の形成材料
等の変更が種々可能であることは言うまでもない。
【0095】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、画面内でのコントラストの視角依存性が
少なく均一な視角特性を有し、かつ光利用効率が高く高
輝度で高コントラストな表示性能を有する液晶表示装置
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TN型表示方式による表示原理を説明するため
の概略図である。なお図1(a)は電圧無印加状態を、
また図1(b)は電圧印加状態を示す。
【図2】TFT−LCDの全体構造の一例を示す構造図
である。
【図3】単純マトリックス型表示方式に使用される液晶
表示装置の構造の一例を示す構造図である。
【図4】高分子分散型液晶表示装置の断面構造を示す図
である。
【図5】高分子分散型液晶表示装置の偏光素子の光透過
容易軸の設定状態を表す概念図である。
【図6】基板近傍における液晶配向状態の模式図であ
る。なお図6(a)は同心円状に、図6(b)は放射状
に液晶分子が配向する例を示す図である。
【図7】TFT基板の露光用マスクの 1画素部分を示す
図である。
【図8】対向基板の露光用マスクの 1画素部分を示す図
である。
【図9】対向基板上の保護膜付きカラーフィルタを示す
図である。
【図10】柱状スペーサーを形成するための露光用マス
クを示す図である。
【図11】第6の実施例の液晶表示装置の第1の基板の
構造を示す図である。
【図12】第6の実施例の液晶表示装置の第2の基板の
構造を示す図である。
【図13】第6の実施例の液晶表示装置の構造を示す図
である。
【図14】第7の実施例の液晶表示装置の構造を示す図
である。
【図15】第8の実施例の液晶表示装置の構造を示す図
である。
【符号の説明】
1……TFTアレイ基板、2……対向基板、3……表示
電極、4……TFT素子、5……データ配線、6……ア
ドレス配線、7、12、23、24……偏光素子、8…
…拡散板、9……背面照明、10……カラーフィルタ
層、11……対向電極、13、25……液晶組成物、1
4、15……基板、16、18……透明電極、17、1
9……電極群、20……交差部分、21、22……透明
基板、26……高分子樹脂、27……円輪状の軸方向、
28……放射状の軸方向、29……TFT素子、30…
…遮光部、31……透光部、32……カラーフィルタ部
分、601(a)、(b)…ガラス基板、602…画素
電極、603…第1のマイクログルブ、604…第1の
液晶配向膜、605…第1の基板、606…同心円の中
心、607…放射形状の中心、608…第2のマイクロ
グルブ、609…第2の液晶配向膜、610…各画素領
域、611…第2の基板、612…液晶層、613…液
晶分子、614…吸収モーメント、615…染料分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春原 一之 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33 株式会 社東芝生産技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に電極層と配向層とを順に形成し
    てなる 2枚の電極付き基板を、前記配向層が間隙を有し
    て対向するように配置し該間隙に液晶組成物を挟持して
    なる液晶表示装置であって、 前記配向層は、多分割された液晶配向領域を有し、配向
    方向が同心の円輪状または放射状であって、かつ前記円
    輪または前記放射の中心が分割された液晶配向領域の中
    央部分にそれぞれ存在することを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 基板上に電極層を形成してなる 2枚の電
    極付き基板を、前記電極層が間隙を有して対向するよう
    に配置し該間隙に液晶組成物を挟持して、前記 2枚の電
    極付き基板の外側に偏光素子を有してなる液晶表示装置
    であって、 前記偏光素子は、光の透過容易軸方向または吸収軸方向
    が同心の円輪状または放射状であって、かつ前記円輪ま
    たは前記放射の中心が前記偏光素子の中央部分に存在す
    ることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 同心円状の細溝が形成された第1の液晶
    配向膜を有する第1の基板と、 放射状の細溝が形成された第2の液晶配向膜を有し、前
    記第1の液晶配向膜の同心円状の細溝の中心点と前記放
    射状の細溝の中心点とが上下で揃うように対向配置され
    た第2の基板と、 前記第1の基板および前記第2の基板を間隙を有して対
    向配置し周囲を封止して形成された基板間隙に挟持され
    て前記細溝に沿って液晶分子および染料分子が配向され
    るゲストホスト型液晶とを具備することを特徴とする液
    晶表示装置。
  4. 【請求項4】 同心円状の細溝が形成された第1の液晶
    配向膜を有する第1の基板と、 放射状の細溝が形成された第2の液晶配向膜を有し、前
    記第1の液晶配向膜の同心円状の細溝の中心点と前記放
    射状の細溝の中心点とが上下で揃うように対向配置され
    た第2の基板と、 前記第1の基板上に形成されており前記第1の液晶配向
    膜の同心円状の細溝に沿った方向に透過方向を有する第
    1の偏光板と、 前記第2の基板上に形成されており前記第2の液晶配向
    膜の放射状の細溝に沿った方向に透過方向を有する第2
    の偏光板と、 前記第1の基板および前記第2の基板を間隙を有して対
    向配置し周囲を封止して形成された基板間隙に挟持され
    て前記細溝に沿って液晶分子が配向されるネマティック
    型液晶とを具備することを特徴とする液晶表示装置。
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