JPH0632602Y2 - 降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞 - Google Patents

降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞

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JPH0632602Y2
JPH0632602Y2 JP8756590U JP8756590U JPH0632602Y2 JP H0632602 Y2 JPH0632602 Y2 JP H0632602Y2 JP 8756590 U JP8756590 U JP 8756590U JP 8756590 U JP8756590 U JP 8756590U JP H0632602 Y2 JPH0632602 Y2 JP H0632602Y2
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wind tunnel
vertical wind
velocity
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precipitation particles
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豊顕 田中
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気象庁長官
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
理科教育の現場では現象を直接体験させることが最も重
要な課題である。ところが地学の分野(気象・海洋・地
震火山・天文)では対象とする現象の規模が大きく、ま
た現象が相互に複雑に絡み合っているために、現象を観
察したり、実験で再現することがきわめて困難である場
合が多い。あるいは仮に可能であっても、極めて大がか
りな施設が必要になる。知識偏重の社会的風潮と相まっ
て、地学教育における直接体験は敬遠される傾向にあ
る。ところが地学教育は、地球の温暖化の問題、酸性雨
の問題と言った地球規模の問題に対処するための素養を
身につける上で、ますます重要になっている。 本考案は、気象教育の現場に対して、最も身近な気象現
象である雨や雪(総称して降水粒子)の落下姿勢を調べ
るための、安全でしかも容易に運転できる装置を提供す
る。ことに低学年では雨の落下する姿を生徒自身の目で
確認させること、また高学年では空気の抵抗力と水の表
面張力との相互作用を体験させることを目的としてい
る。 本考案はさらに科学実験用の装置として、例えば大気汚
染質の降水による除去機構あるいは雨の酸性化の仕組み
等を調べる手段として活用できる。また各種展示場の体
験コーナに設置することに依って気象学の普及に役立て
ることが出来る。
【従来の技術】 落下する雨滴の形を直接調べることはきわめて困難なこ
とである。孫野(1954)は落下する雨滴を直接ストロボ
写真で撮影し、上が球面で下が平面の言わば饅頭形の雨
滴の写真を初めて公表した。しかしこの写真法では雨滴
の大きさと落下速度及び落下中の形態の動的な関係を詳
しく調べることはできない。そこで考え出されたのが垂
直風洞である。落下する雨滴に代わって、逆に空気を吹
き上げ、その上昇気流の中で雨滴を浮かべ、静止した状
態で観察する装置である。 垂直風洞を用いた研究は比較的古く、レナード(Lenar
d,1904)からはじまる。雨滴の大きさ、形と終速度の関
係はブランチャード(Blanchard,1950)からプルパッヒ
ャー(Plupacher,1970)へと比較的多くの研究がなされ
てきた。駒林・権田・磯野(1964)は雨滴の分裂確立を
求め、福田・松尾(1983)は雪結晶の成長と雪片の形成
の研究を行った。また近年関心の高まっている酸性雨の
成因について、プルパッヒャー(Plupacher,1989)は密
閉形の垂直風洞を用いて、落下中の雨滴が空気中に含ま
れるガス状の化学成分が雨滴にとけ込む過程を調べる詳
細な研究を開始している。 以上、実際の研究に用いられている垂直風洞はいずれも
大がかりなものである。特に気流をつくるための送風機
は風量と風圧を確保するために小型でも数10kg以上、
大型では100kgにも及ぶものが用いられており、きわ
めて重い。次に降水粒子を気流の中心軸付近に浮かべる
ために、気流の中心軸の風速をその周囲より若干遅くす
る目的で、風洞の直径の1/10程度の大きさの金網を水平
に中心軸上に固定する方法、あるいは中心軸に防錘形の
デフューザーを取り付ける方法等、いろいろと工夫がな
されており、構造がきわめて複雑になっている。さらに
気流の乱れを取り除くために、複数の金網を直列に配置
する方法、あるいは金網とハニカムを併用する方法のい
ずれかが採用され大型になっている。このように従来の
研究用垂直風洞は大型で、移動して使用することはほと
んど不可能な構造である。さらに取り扱いが複雑であ
り、危険を伴うために教育の現場で使用することは不可
能である。
【考案が解決しようとする課題】
本考案では従来の研究用垂直風洞を一般の教室でも使用
できるように小型軽量化し児童生徒が安全に使用できる
ようにすることである。
【課題を解決するための手段】
従来の研究用風洞の作動原理を厳密に分析した結果、降
水粒子を安定して浮遊させるために必要な垂直風洞の備
えるべき条件は、次の三点に集約できることが明らかに
なった。風洞内の気流速度が浮かべようとする降水粒
子の落下速度以上であること、風洞の中心軸を含む断
面で二山形の速度分布をもっていること、気流に乱れ
が少ないこと。本考案は上記三点の要件を完全に満たす
と同時に、上記の課題を一挙に解決するものである。 実施例に対応する第1図を用いて以下に本考案の内容を
説明する。本考案の垂直風洞は次の5つの部分から構成
される。気流を発生させるための軸流ファン(1)、気
流を整流するための整流用ハニカム(2)、鉛直方向に
速度勾配を作るためのテーパー管(3)、二つの風洞パ
イプ(4)、および以上4つの異なる部分を同軸且つ鉛
直に積み上げ、必要な場所に移動できるようにするため
の風洞固定枠(5)。 使用の軸流ファン(1)は一般にはダクトを接続して換
気ファンとして市販されているものである。整流用ハニ
カム(2)は、内径50mm,長さ180mmの塩化ビニールパ
イプ内に、直径4mm,長さ180mmの市販のストローを270
本束ねて固定したものである。テパー管(3)は透明な
プラスチック製のコップの底を抜いたものである。風洞
パイプ(4)は水道の配管に用いる塩化ビニールの、大
きさの異なる2種類のジョイント(100x75,75x50)を使
用した。さらに風洞固定枠(5)は市販の鉄パイプ入り
塩化ビニールパイプを用い、可搬形にするため図の縦方
向のパイプはネジで取り外しが出来るようにした。 この構成に依って大きさ(縦横高さ)380x380x900mm、
全重量約10kgとなり、可搬形の要請が満たされた。フ
ァンは最下部に取り付け、しかも周囲が枠で囲われてい
るので、操作上の安全も確保された。
【作用】
軸流ファン(1)が作り出す気流の速度分布の特徴は、
中心軸近傍における流速が周辺域の流速より小さいこ
と、つまり中心軸を含む気流の速度分布が二山形になっ
ていることである。この特徴は雨滴を中心軸近傍に浮遊
させるための必要条件である。ところが軸流ファンの気
流は軸方向に捻れがあり、渦巻状になっている。この特
徴は雨滴を安定して浮遊させるには不都合である。この
気流の捻れ、つまり渦は、整流用ハニカム(2)で完全
に除去することが出来た。整流されたしかも二山形の速
度分布を持つ気流はテーパー管(3)によって雨滴の落
下速度に対応した上昇気流を連続的に実現した。
【実施例】
この考案の垂直風洞の性能を調べるために次の実験を行
った。軸流ファン(1)と整流用ハニカム(2)および
上に開いたテーパー管(3)を第1図のように鉛直に、
それぞれの中心軸を一致させて、連結した。組立を完了
した後、軸流ファンを交流100ボルトの電源に接続
し、低、中、高の三段階の回転速度で運転した。それぞ
れの回転速度に対応した風速分布を熱線風速計を用いて
測定し、さらに整流の状態はハニカムから吹き出す煙の
流れに依って調べた。垂直風洞本体の気流吹き出し口、
即ちテーパー管の入口に於ける風速の測定結果を第3図
に、さらにテーパー管の出口に於ける速度分布を第4図
に示す。二つの場所、つまりテーパー管の入口と出口に
於ける速度分布は、いずれも中心軸を含む二山形の分布
をしており、整流された捻れの無い、鉛直気流が作られ
ていることが確認された。このことから、テーパー管内
の任意な高さに於ける上昇気流の速度分布は、テーパー
管の入口と出口で測定された速度の範囲内にあることが
容易に推測できる。したがってテーパー管内の上昇気流
中で、落下速度が上昇気流の速度範囲内にある雨滴であ
れば、上昇気流の速度と落下速度が等しい位置で、浮遊
できることを示している。 この垂直風洞を用いて、等価直径(完全な球体としたと
きの直径)5mmの水滴(落下速度:9m/s)を浮かべた
ところ約20分間安定して浮遊した。この浮遊時間は、
充分に整備された研究用垂直風洞での長時間の例に相当
する。
【考案の効果】
本考案の垂直風洞は小型軽量で、しかも操作が容易且つ
安全にまとめることが出来たので、開発の当面の目的で
あった秋田地方気象台の一般公開及び気象庁主催の「お
天気フェアー」で供覧した。小学生から大人まで、参加
者のほとんど全てが興味を示し、装置を自分で操作し、
いろいろな大きさの水滴を浮かべ、気流中での水滴の形
と運動を自分の目で確認した。浮遊しているときの形状
は饅頭形であり、一般に想像されているような涙形でな
いことを容易に知らせることが出来た。雨滴は浮遊して
いる間にも水分が蒸発し、小さくなり、落下速度も小さ
くなる。その結果当初浮遊していた位置よりも上に移動
することも確認された。一つの水滴が浮遊しているとこ
ろへさらに他の一つの水滴を浮かべると互いに追いかけ
るような運動をし、やがて合体し、一つの大きな水滴と
なって浮遊した。場合に依っては小さな水滴に分裂して
気流の外に飛び出すこともあった。こうした風洞内での
一連の現象は自然の雲の中での雨滴の振舞いを再現する
ものであり、見学者の多くに科学的な興味をひきおこす
ことができた。 以上2箇所での公開実演の実績から、本考案の可搬形垂
直風洞は教育の現場に於いても、さらに研究用としても
充分活用できる見通しが得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の教育用可搬形垂直風洞の側面図、第2
図は同平面図である。図に付した番号は1……軸流ファ
ン、2……整流用ハニカム、3……テーパー管、4……
風洞パイプ、5……風洞固定枠をそれぞれ示す。第3図
はテーパー管の入口における気流の速度分布、第4図は
テーパー管の出口における気流の速度分布を示す。第4
図を第3図の上に配置してあるのは、第1図に示すテー
パー管(3)内の空気の流れが下から上に向かっている
ことに対応させたためである。第3図及び第4図のグラ
フには、軸流ファンを低、中、高速で運転したときの3
通りの速度分布をL,M,Hの記号を付けてそれぞれ示
してある。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸流ファンと整流用ハニカムのみの組み合
    わせを特徴とする降水粒子を浮遊させるための教育用可
    搬形垂直風洞
JP8756590U 1990-08-22 1990-08-22 降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞 Expired - Lifetime JPH0632602Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP8756590U JPH0632602Y2 (ja) 1990-08-22 1990-08-22 降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞

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JP8756590U JPH0632602Y2 (ja) 1990-08-22 1990-08-22 降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0445947U JPH0445947U (ja) 1992-04-20
JPH0632602Y2 true JPH0632602Y2 (ja) 1994-08-24

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JP8756590U Expired - Lifetime JPH0632602Y2 (ja) 1990-08-22 1990-08-22 降水粒子を浮遊させるための教育用可搬形垂直風洞

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JPH0445947U (ja) 1992-04-20

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