JPH06328024A - 塗装ブース装置 - Google Patents

塗装ブース装置

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JPH06328024A
JPH06328024A JP5117398A JP11739893A JPH06328024A JP H06328024 A JPH06328024 A JP H06328024A JP 5117398 A JP5117398 A JP 5117398A JP 11739893 A JP11739893 A JP 11739893A JP H06328024 A JPH06328024 A JP H06328024A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装ブース装置において、塗料の補集に用い
る水等の液体の使用量を削減でき、液体と塗料の分離処
理に必要な作業および装置を簡略化できて、設備全体の
簡略化、コスト低減を図れる塗装ブース装置を提供す
る。 【構成】 塗装室10において、排気ファン90などの
気流発生手段により発生させた気流に含まれる塗料を補
集する塗料補集手段として、塗装室10内で、被塗装物
Wに対して気流の下流側に、互いに間隔をあけて並べた
複数本の冷媒循環配管30など、その内部を冷媒が流通
し、その外表面に生成される結露で塗料を補集する冷媒
循環体を備えており、さらに、塗装ブース装置内で循環
使用される、塗料を含む液体を溜める貯液部60を、塗
装ブース装置の固定部分に対して着脱自在に備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、塗装ブース装置に関
し、詳しくは、各種電気製品その他の物品に塗装を施す
際に、周りが壁で囲まれた閉鎖空間すなわち塗装ブース
内で塗料を吹き付けるようにして、塗料が環境に放出さ
れるのを防ぐブース式の塗装方法を実施するのに用いる
装置すなわち塗装ブース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブース式塗装方法は、環境汚染が防げ、
作業の安全性や衛生向上にも好ましいなどの利点を有
し、電気製品、自動車、建築資材、その他の各種機械製
品や日用品など様々な物品の塗装に採用されている。ブ
ース式塗装方法では、塗装ブース内に噴霧された塗料の
うち、被塗装物に付着しなかった塗料を補集する手段と
して、いわゆるウォーターカーテンが設けられることが
ある。ウォーターカーテンは、垂直な壁面に沿って、水
など、塗料の溶媒となる液体を薄い膜状に流し、この水
膜に塗料ミストを付着させて、塗料を補集する。塗装に
用いる塗料が水溶性塗料の場合には、溶媒として水を用
いたり、水に所定の添加剤を加えた液体を用いたりする
ことが多い。
【0003】ウォーターカーテンで塗料を補集した液体
は、再びウォーターカーテンに流されて循環使用され
る。そして、液体中に含まれる塗料の濃度が高くなれ
ば、新たな液体に交換したり、液体中に含まれる塗料を
濾過回収したりすることが行われている。ウォーターカ
ーテンに塗料ミストが効率的に付着するように、塗装ブ
ース内に、被塗装物からウォーターカーテンへと向かう
気流を生じさせておくことも行われる。気流は、ウォー
ターカーテンの下端などを通過して排出される。気流の
排気通路に、前記同様の水等を噴射するシャワー機構や
エリミネータ等の塗料補集手段を設け、ウォーターカー
テンで補集されなかった塗料を補集することも行われ
る。エリミネータは、定期的に、その上方から洗浄用の
液体を噴射して、エリミネータに付着した塗料を洗い落
とす必要がある。
【0004】前記のようなウォーターカーテンを設けて
おいても、塗装ブース内のウォーターカーテン以外の内
壁などには、塗料が付着する可能性がある。そこで、塗
装ブースの内壁に付着した塗料を、塗装ブース内に設け
られたスプレー装置から噴射させた液体で洗い落とすこ
とも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うな従来における塗装ブース装置では、塗料の補集ある
いは塗装ブース内の洗浄に用いる水などの液体の使用量
が多く、液体の濾過や塗料の回収に手間がかかり、装置
も大型化するという問題があった。これは、前記したウ
ォーターカーテンでは、垂直な壁面全体に、一定量の水
膜を形成させるには、かなり大量の液体を連続的に流し
ておく必要があり、水などの液体の消費量が増大するの
である。
【0006】液体を循環使用すれば、その消費量は軽減
されるが、大量の液体を循環させるには、液体を溜めて
おくタンクや循環配管系が大型化して、装置全体が大掛
かりなものとなる。また、大量の液体を濾過したり塗料
を分離回収したりするには、そのための装置が大型化し
て作業の手間も増える。ウォーターカーテンでは、大量
の水が高速で流されるので、水滴が飛び散ったり、塗料
がはね返ったりする。そのため、塗料の補集効率があま
り良くないとともに、はね返った塗料や水滴が被塗装物
に付着して、塗装仕上がりが悪くなる。このような問題
を起こさないようにするには、被塗装物の配置場所から
ウォーターカーテンまでの距離を取る必要があり、塗装
ブースの容積が大きくなってしまう。
【0007】そこで、この発明の課題は、前記したよう
な塗装ブース装置において、塗料の補集に用いる水等の
液体の使用量を削減でき、液体と塗料の分離処理に必要
な作業および装置を簡略化できて、設備全体の簡略化、
コスト低減を図れる塗装ブース装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる塗装ブース装置は、被塗装物が出入りす
る塗装室と、塗装室内で被塗装物に塗装を行う塗装手段
と、塗装室内に気流を発生させる気流発生手段と、気流
に含まれる塗料を補集する塗料補集手段とを備えた塗装
ブース装置において、塗料補集手段として、塗装室内
で、被塗装物に対して気流の下流側に、その内部を冷媒
が流通し、その外表面に生成される結露で塗料を補集す
る冷媒循環体を備えており、さらに、塗装ブース装置内
で循環使用される、塗料を含む液体を溜める貯液部を、
塗装ブース装置の固定部分に対して着脱自在に備えてい
る。
【0009】塗装ブース装置の基本的な構造は、従来の
各種塗装ブース装置などと同様の構造が採用される。通
常、塗装室すなわち塗装ブースは、周囲が壁で囲まれた
密閉空間で構成され、コンベアなどの搬送手段で搬送さ
れる被塗装物が、塗装室の一部に設けられた開口部分か
ら塗装室内に出入りするようになっている。塗装室に
は、被塗装物に塗装を施すスプレーガン等の塗装手段が
設けられている。スプレーガンの配置構造など、塗装手
段の具体的構成は、通常の塗装装置と同様でよい。
【0010】塗装室には、塗装手段で空間に放出された
が被塗装物には付着しなかった塗料すなわち塗料ミスト
を補集する手段が設けられる。そして、この塗料補集手
段へ塗料ミストを効率的に送り込むために、塗装室で被
塗装物の側から塗料補集手段の側へと気流を発生させる
気流発生手段が設けられる。気流発生手段には、排気フ
ァンあるいは送気ブロアなど、通常の塗装ブース装置に
採用されている気流発生手段が用いられる。気流発生手
段は、塗装室の内部に設置しておいてもよいが、塗装室
とは別に設けられ、塗装室につながる送気路や排気路に
設けておくこともできる。気流発生手段で発生される気
流は、塗装室内で、塗装手段から被塗装物を経て塗料補
集手段へと、平行状態で流れるようにしておくのが好ま
しい。また、塗装室内で、気流が滞留したり、気流が到
達し難い個所がないように、塗装室の内部構造を設定し
ておくのが好ましい。気流発生手段で発生させる気流の
風速または風量は、後述する塗料補集手段の構造や塗装
手段で生じる塗料ミストの量などの条件により設定され
るが、通常の条件では、風速を0.2〜0.5m/sec 程
度に設定しておけばよい。
【0011】この発明では、塗料補集手段として、塗装
室内で、被塗装物に対して気流の下流側に、その内部を
冷媒が流通し、その外表面に生成される結露で塗料を補
集する冷媒循環体を備えておく。冷媒循環体としては、
塗装室に露出する外表面と冷媒が循環する内部空間を備
えていれば、冷媒循環体の具体的形状や配置は自由に設
定できる。
【0012】冷媒循環体としては、複数本の冷媒循環配
管を、互いに間隔をあけて並べておくのが好ましい。冷
媒循環配管の材質は、熱伝導性が良く、表面に結露が発
生し易く、錆や腐食が生じ難いものが好ましく、具体的
には、ステンレス鋼管などが用いられる。冷媒循環配管
の口径や肉厚は、結露の生成効率や機械的強度などを考
慮して設定すればよい。
【0013】冷媒循環配管には、ポンプや熱交換器など
からなる冷媒供給機構が接続される。冷媒循環配管に流
す液体は、一般的には水が好ましいが、各種の冷媒液も
使用できる。冷媒は、冷媒循環配管および冷媒供給機構
内を、密封状態で循環させれば、冷媒を消費することな
く連続稼動させることができる。冷媒循環配管に流す冷
媒の温度および循環量は、配管の配置構造や冷媒の種
類、塗装室内の環境条件などによっても異なるが、通常
の条件では、冷媒温度を7〜10℃に設定し、冷媒の流
速を0.1〜1m/sec 程度に設定するのが好ましい。
【0014】冷媒循環配管は、前記気流発生手段で発生
させた気流と、直交するか、傾斜した状態で交差する方
向に、複数本並べておくのが好ましい。冷媒循環配管
を、気流と平行または傾斜状態で、冷媒循環配管を冷媒
が流れる方向と、気流の方向が互いに逆になるように配
置しておくこともできる。冷媒循環配管には、気流と交
差する部分と平行な部分の両方を有していてもよい。冷
媒循環配管を、垂直方向に設置しておくと、表面に生成
した結露水が流れ落ち易く、塗料を含む結露水の回収も
容易である。冷媒循環配管を気流が通過するときに、気
流が、出来るだけ平行状態で流れ、かつ、通過抵抗が小
さくなるように、冷媒循環配管を配置しておくのが好ま
しい。
【0015】冷媒循環配管同士の間隔は、その間を気流
がスムーズに通過できるとともに、気流に含まれる塗料
が配管表面に生成された結露に良好に付着して補集され
るような条件に設定される。具体的には、配管の径や気
流の流速などによっても異なるが、通常の条件では、1
0〜3mm程度の隙間をあけておけばよい。冷媒循環配管
の外表面に生成された結露水を、これを集めて回収でき
るようにしておく。具体的には、結露水を、塗料を補集
した液体および洗浄に用いた液体などを溜める貯液部に
直接落下させたり、結露水が落下する個所から、上記貯
液部に至る流路を設けておけばよい。
【0016】冷媒循環配管は、気流の下流側になる塗装
室の1側面に設けておけばよいが、複数の側面あるいは
天井面や床面の一部までにわたって冷媒循環配管を設け
ておくこともできる。冷媒循環体として、上記した配管
の他に、中空状の壁体すなわち冷媒循環壁体を用いるこ
ともできる。すなわち、前記配管と同様の素材からなる
板材で、中空の壁体を構成し、この壁体の内部に冷媒を
流通させて、塗装室内の気流が接触する壁体の外表面に
結露を生じさせる。冷媒循環壁体は、面積が広く厚みの
薄いものが好ましい。冷媒循環壁体は、塗装室の1側面
のほぼ全体を塞ぐような大きなものでもよいが、この場
合には、冷媒循環壁体の表側から裏側へと気流が通過で
きる隙間を設けておく必要がある。冷媒循環壁体の内部
を、複数本の冷媒通路に分割しておいたり、冷媒の流れ
る方向を仕切りで制御することもできる。なお、冷媒循
環壁体の具体的構成については、前記した冷媒循環配管
についての説明が適用できる。
【0017】冷媒循環体の表面以外で、塗装室の内壁や
内部機構の表面に付着した塗料を除去するために、塗装
室内に、水などの溶媒を噴射するスプレー洗浄機構を設
けておくことができる。このスプレー洗浄機構で使用さ
れた溶媒および塗料を含む液体も、前記貯液部に流れ込
むようにしておく。冷媒循環体を通過した気流の下流側
は、そのまま外界につながるように開放しておくことも
できるが、気流をスムーズに外界へと導く排気路を設け
ておくことができる。気流発生手段として排気ファンを
設ける場合には、この排気路の途中に設けておくのが好
ましい。
【0018】排気路の途中には、冷媒循環体では補集さ
れなかった塗料を補集するための別の塗料補集手段を設
けておくことができる。排気路の途中に設ける塗料補集
手段としては、水などの溶媒を気流中に噴射するスプレ
ー噴射機構を設けておくことができる。また、気流中の
気体と塗料を含む液体とを分離するエリミネータを設け
ておくことができる。エリミネータには、その上方から
水などの溶媒を流して、エリミネータに付着した塗料を
除去する洗浄手段を設けておくことができる。その他、
各種のフィルタ機構などからなる塗料補集手段を設けて
おくこともできる。
【0019】上記溶媒のスプレー噴射による塗料補集手
段やエリミネータの洗浄手段に供給された溶媒を溜める
貯液部を設けておく。この貯液部には、前記した結露水
や塗装室の洗浄に使用された液体なども回収されるよう
にしておく。貯液部は、上記のような液体を集めること
ができれば、塗装ブース装置の何れの個所に設けられて
あっても構わない。但し、前記したスプレー噴射機構や
エリミネータを、筒状の排気路からなる排気塔に配置し
て、この塗料補集排気塔の下方に貯液部を設けておけ
ば、液体の回収が効率良く行える。
【0020】貯液部に貯えられた液体は、繰り返し、ス
プレー噴射機構による塗料の補集や、エリミネータにお
ける洗浄、塗装室内の洗浄などに使用できるように、貯
液部からそれぞれの機構に至る循環配管系を設けておく
ことができる。この発明では、貯液部が、前記塗料補集
排気塔など、塗装ブース装置の固定部分に対して、着脱
自在に設けられる。具体的には、上部が開放された容器
状をなす貯液部を、塗料補集排気塔の下部に、着脱自在
な連結部を介して取り付けておき、必要に応じて、貯液
部を、塗料補集排気塔すなわち塗装ブース装置の固定部
分に連結したり、取り外したりできるようにしておけば
よい。貯液部の構造は、上記した開放容器状のもののほ
か、配管で接続された密閉タンク状のもの、ボンベ状の
ものなども採用できる、貯液部の形状も、円筒状、直方
体状、球状その他、任意の形状が採用できる。この貯液
部と塗装ブース装置の固定部分との連結個所は、液体や
塗料ミストの漏れが生じないような、密封構造にしてお
くのが好ましい。貯液部は、移動自在なように、キャス
ターなどの走行機構を備えておくのが好ましい。貯液部
には、貯液部に溜めた液体を塗装ブース装置内の各機構
に循環供給する前記循環配管系が、ワンタッチ管継手な
どを介して、着脱自在に連結されるようにしておくのが
好ましい。
【0021】貯液部は、塗装ブース装置とは別の位置
で、溜められた液体を回収する回収装置や、塗料を分離
回収する装置、すなわち分離処理装置に、着脱自在に連
結できるようにしておく。具体的には、液体中の塗料を
分離するには、限外濾過装置、、濾紙やフィルターによ
る濾過装置など、通常の塗料技術で用いられている濾過
装置が使用できる。濾過装置で分離された、水その他の
溶媒からなる液体は、再び塗装ブース装置に戻して、繰
り返し用することができる。同様に分離された塗料も、
再び塗装手段に供給することができる。再利用できない
液体や塗料は、廃棄するようにしてもよい。
【0022】このような液体と塗料の処理装置は、1基
の塗装ブース装置あるいは1台の貯液部に対して、1基
を設けておいてもよいし、1基の処理装置で、複数基の
塗装ブース装置あるいは複数台の貯液部に対応させるこ
ともできる。この場合、塗装ブース装置に取り付けられ
た貯液部のうち、溜められた液体の塗料濃度が高くなっ
たり、色替えが必要になった塗装ブース装置のものだけ
を、塗装ブース装置から取り外して、前記液体と塗料の
処理装置に連結し、所定の処理が終了した後、貯液部を
再び、元の塗装ブース装置に取り付けるようにすればよ
い。貯液部を複数台用意しておき、塗装ブース装置に順
次取り替えて使用することもできる。
【0023】
【作用】塗装室内に設置された冷媒循環体に、塗装室内
の大気よりも低温の冷媒を循環させると、冷媒循環体の
表面には、結露が生じる。結露は、冷媒循環体の外表面
に均一に生じさせることができる。この結露を生じた冷
媒循環体に、塗料ミストを含む気流が接触すると、気流
中の塗料が、結露に付着して取り込まれる。すなわち、
気流中の塗料が、冷媒循環体の表面に生成された結露水
に補集されることになる。
【0024】冷媒循環体に冷媒が循環している限り、そ
の表面にはつぎつぎと結露が生成されるので、結露水は
冷媒循環体の表面に止まることができず、表面に沿って
落下する。すなわち、塗料を補集した結露水が、冷媒循
環体の表面に沿って落下することになる。この落下した
結露水を集めて回収すれば、塗料が回収できることにな
る。塗料を含む結露水が落下したあとの冷媒循環体表面
には、直ちに新たな結露が生じるので、冷媒循環体に接
触する気流中の塗料は、つぎつぎに結露に取り込まれて
落下回収される。
【0025】結露水は、冷媒循環体表面で生成されたあ
と、自重で比較的穏やかに落下するだけなので、結露水
が飛散したり、気流中の塗料がはね返されたりすること
がなく、気流中の塗料が効率的に補集されるとともに、
飛散した水滴やはね返った塗料で、被塗装物の仕上がり
を損なう心配も解消される。その結果、冷媒循環体と被
塗装物の距離を短くしても、塗装仕上がりは良好であ
る。
【0026】結露水は、もともと、塗装室内の大気に含
まれていた水分であるから、塗料を補集するためには、
水の消費は全く必要がない。回収された塗料を含む結露
水は、従来のウォーターカーテンなどから回収された塗
料を含む回収液に比べて、塗料濃度がはるかに高い。す
なわち、液体が少ない分だけ、回収液の量が少なくな
る。その結果、塗料を含む結露水を溜める貯液部の容量
を小さくでき、塗料を含む結露水を濾過したり、水と塗
料を分離回収したりする処理も、効率的に行えることに
なる。
【0027】特に、冷媒循環体として、互いに間隔をあ
けて並べられた複数本の冷媒循環配管を用いれば、気流
は、複数本の冷媒循環配管の隙間を通過して、隙間の両
側の配管表面に生成された結露に補集されるので、塗料
を補集するための補集面積は広くなり、塗料の補集効率
は高く、気流の通過抵抗は少ない。その結果、気流の速
度を抑えることができ、気流を発生させるための動力も
少なくて済む。
【0028】つぎに、塗装ブース装置内で循環使用され
る、塗料を含む液体を溜める貯液部を、塗装ブース装置
の固定部分に対して着脱自在に備えていると、液体を溜
めた貯液部を、塗装ブース装置から取り外して、別の場
所に設置された塗料と液体の分離処理装置などで、貯液
部の塗料を含む液体から、塗料と液体を分離したりする
ことができる。また、貯液部の塗料を含む液体を、別の
貯液槽などに移し換えることもできる。このような分離
処理を終えた貯液部は、再び塗装ブース装置に装着すれ
ば、直ちに、塗装ブース装置の再作動が可能である。
【0029】すなわち、塗装ブース装置に貯液部が固定
され、この貯液部に前記した液体と塗料の分離処理装置
などが連結されている状態では、貯液部に溜まった塗料
を含む液体を、分離処理装置で、液体と塗料に分離して
しまうまでは、塗装ブース装置で、別の色や種類の塗料
を用いた塗装を行うことはできない。通常、液体と塗料
の分離は、塗料を含む液体を濾過装置に何度も繰り返し
循環させながら、徐々に液体と塗料を分離していくの
で、かなり作業時間がかかり、この間、塗装室における
塗装作業は中断しなければならないのである。
【0030】これに対し、この発明の装置では、貯液部
を塗装ブース装置と前記分離処理装置の間で往復させ
て、貯液部に溜まった塗料を含む液体を、移し換える時
間が、最低限必要になるだけで、塗装ブース装置におけ
る作業の中断時間が、飛躍的に短縮できることになる。
貯液部を複数用意しておき、塗装ブース装置から、塗料
を含む液体が溜まった貯液部を取り外した後、新たな貯
液部を取り付けるようにすれば、塗装ブース装置の作業
中断時間は、ほとんど無くなる。
【0031】しかも、1個所の分離処理装置で、複数の
塗装ブース装置に装着された貯液部に溜まった塗料を含
む液体を処理することもできる。通常、貯液部に溜まっ
た塗料を含む液体を分離処理しなければならないのは、
かなり長期間連続して塗装を行ったあとか、塗装に用い
る塗料の色や種類を変えるときであり、それほど頻繁に
行う処理ではない。また、塗装作業中は、前記分離処理
装置は、運転を休止しており、稼動効率が低い。
【0032】そこで、複数の塗装ブース装置で、同時に
塗装作業を行いながら、貯液部に溜まった塗料を含む液
体の分離処理を行う必要が生じた塗装ブース装置のみ
で、貯液部を、塗装ブース装置から分離処理装置へと移
動させて、塗料を含む液体を移し換えたり、分離処理装
置を作動させれば、複数の塗装ブース装置、および、分
離処理装置を、無駄な待ち時間を費やすことなく、効率
良く使用できることになるのである。
【0033】上記のような貯液部は、塗装ブース装置で
使用される液体の量が多いと、貯液部として大きな容量
のものが必要になり、前記したような、貯液部の塗装ブ
ース装置への取り付け取り外し作業が面倒で、貯液部の
移動作業も行い難くなる。しかし、この発明では、前記
したように、塗料補集手段として冷媒循環体を使用して
いることにより、塗装ブース装置で使用される液体の量
が大幅に削減されているので、貯液部の容量は小さくて
も良く、取り扱いや移動作業は、きわめて簡単になる。
【0034】
【実施例】ついで、この発明の実施例について、図面を
参照しながら以下に説明する。図1は、塗装ブース装置
の全体構造を表している。塗装室10は、概略直方体状
の密閉空間構造を有している。塗装室10には、外部空
間から内部へと至るコンベア12が敷設され、コンベア
12には、ハンガー14を介して被塗装物Wが搭載され
ている。塗装室10は、コンベア12すなわち被塗装物
Wが出入りする個所には、開口が設けられている。
【0035】塗装室10内で、被塗装物Wと対面する位
置に、塗装装置20が設置されている。塗装装置20に
は、スプレーガン22が取り付けられ、スプレーガン2
2には、塗料ホース24が接続され、塗料ホース24の
他端は、塗装室10の外部に設置された塗料槽26に接
続されている。塗料槽26には、塗料を圧送するための
ポンプ28が設けられている。塗装室10内の塗装装置
20は、底部にキャスター21を備えていて、被塗装物
Wの形状や作業手順に合わせて、塗装室10のスノコ状
床面16を移動可能になっている。
【0036】塗装室10のうち、塗装装置20が設置さ
れたスノコ状床面16の下方は、傾斜底面17となって
いる。塗装室10内に噴射された液体などは、傾斜底面
17に沿って流れ、一端側に集められるようになってい
る。傾斜床面17とスノコ状床面16の間に、液体供給
配管15が開口している。液体供給配管15の末端B
は、後述する分離処理装置100に接続されている。
【0037】塗装室10内で、被塗装物Wを中心にし
て、塗装装置20の反対側に、ステンレス鋼管などから
なる冷媒循環配管30が、垂直方向に、塗装室10の天
井面から底面までを貫通して設置されている。冷媒循環
配管30は、図1の紙面手前側から奥側に向かって、複
数本の冷媒循環配管30…が一定間隔毎に並んで設置さ
れており、塗装室10の1面をほぼ覆っている。
【0038】図2および図3に、冷媒循環配管30の詳
しい構造を示している。垂直に設けられた複数本の冷媒
循環配管30…は、それぞれの上端が、流量調整弁32
を介して、水平方向に設置された供給配管34に接続さ
れ、下端が、同じく水平方向に設置された排出配管36
に接続されている。図3に示すように、冷媒循環配管3
0…同士の隙間Gは、その間を気流が通過できる程度の
狭い間隔に設定されている。
【0039】図1に示すように、冷媒循環配管30…の
供給配管34は、冷媒供給装置40に接続されている。
冷媒供給装置40は、供給配管34にポンプ42を介し
て接続された冷却水槽44を備え、冷却水槽44に蓄え
られた冷却水を、ポンプ48で冷凍機46に循環させ
て、強制冷却するようになっている。冷却水槽44に
は、前記した排出配管36が連結されている。すなわ
ち、図1において、排出配管36の末端Aが、冷却水槽
44に連結された配管37の末端Aに接続されている。
したがって、冷媒循環配管30…には、冷媒供給装置4
0で冷却された冷却水が、絶えず循環することになる。
【0040】冷媒循環配管30…に、塗装室10内の空
気よりも温度の低い冷却水が循環すると、その温度差に
よって、図2に示すように、冷媒循環配管30…の表面
に、結露Dが発生する。結露Dは、図3に示すように、
冷媒循環配管30…の表面に薄い水膜を形成する。結露
水Dの量が増えると、その自重で、冷媒循環配管30…
に沿って流れ、冷媒循環配管30…の下端から、塗装室
10の底面17に落下する。結露水Dが流れて冷媒循環
配管30…の表面が露出すれば、直ちに新たな結露Dが
生成されるので、冷媒循環配管30…の表面が露出した
ままになることはない。
【0041】冷媒循環配管30…の背後で、塗装室10
は、ロート状に狭くなる排気路18となり、排気路18
の先端は、塗装室10とは別個に設置された、垂直円筒
状の塗料補集排気塔50に挿入され、排気路18は、塗
料補集排気塔50内で、下方に屈曲され、下端が塗料補
集排気塔50内に開口している。塗装室10の傾斜底面
17の一端で、冷媒循環配管30…の下端付近に、配管
19が接続され、配管19の他端は、塗料補集排気塔5
0の側壁に開口している。したがって、冷媒循環配管3
0…の下端から落下した前記結露水Dは、この配管19
を経て、塗料補集排気塔50内に流れ込む。
【0042】塗料補集排気塔50の下方部分は、上方部
分とは分離可能な貯液容器60となっている。貯液容器
60は、有底円筒筒状をなしている。塗料補集排気塔5
0の途中には、シャワーノズル70が設けられ、このシ
ャワーノズル70には、貯液容器60の下部側壁からつ
ながる循環配管72が接続されている。循環配管72に
は、ポンプ74を備えており、貯液容器60に溜まった
液体を、シャワーノズル70から塗料補集排気塔50内
にシャワー状に噴射させて、循環させ得るようになって
いる。塗料補集排気塔50を上昇する気流が、シャワー
ノズル70から噴射された液体に接触することにより、
気流中の塗料が噴射液体に補集されて、下方に落下す
る。循環配管72は、ポンプ74と貯液容器60との間
に、着脱自在なワンタッチ継手76を備えている。
【0043】シャワーノズル70の上方には、エリミネ
ータ80を備えている。エリミネータ80は、ここを通
過する気流中に含まれる塗料と気体を分離して、塗料な
どの液体は下方に落下させるかエリミネータ80の表面
に付着させ、気体のみがエリミネータ80の上方に通過
するするようになっている。エリミネータ80の上方に
は、洗浄スプレーノズル82を備えている。洗浄スプレ
ーノズル82から、水などの液体をエリミネータ80に
吹き付けることにより、エリミネータ80に付着した塗
料を、液体とともに下方に落下させる。
【0044】洗浄スプレーノズル82には、洗浄配管8
4が接続され、洗浄配管84の他端は、塗装室10の傾
斜底面17上に開口するように配置されている。図中、
洗浄スプレーノズル82につながる洗浄配管84の上端
Bは、図示しないが、ポンプなどで液体を供給する供給
配管に接続されている。洗浄配管84は、エリミネータ
80用の洗浄スプレーノズル82と分岐した配管を、塗
装室10の内部に導入し、前記同様の洗浄スプレーノズ
ル86を設けている。この洗浄スプレーノズル86は、
塗装室10の内壁などに付着した塗料を洗浄除去するの
に用いる。洗浄スプレーノズル86から放出された液体
は、塗装室10の傾斜底面17から前記した回収用の配
管19を経て、貯液容器60に戻される。
【0045】塗料補集排気塔50内で、洗浄スプレーノ
ズル82の上方には、モータ92で駆動される排気ファ
ン90が設置されている。排気ファン90の上方で、塗
料補集排気塔50の上端は開口52されている。排気フ
ァン90で吸引排気することにより、塗装室10から排
気路18を経て塗料補集排気塔50を上昇する気流を作
り出す。なお、塗装室10には、外界から空気を吸い込
む吸気用の開口が設けられている。吸気用の開口は、被
塗装物Wの出入り口と兼用させておいてもよい。
【0046】つぎに、図4および図5には、貯液容器6
0の詳しい構造を表している。図5に示すように、貯液
容器60の上端に設けられたフランジ部63と、塗料補
集排気塔50の下端に設けられたフランジ部55を合わ
せ、間にOリング54を挟んだ状態で、両フランジ部6
3、55を、断面コ字形をなす連結バンド56を嵌め込
んで、締め付け固定している。連結バンド58を取り外
せば、貯液容器60は塗料補集排気塔50と分離するこ
とができる。連結バンド58は、全体がC字形をなし、
このC字形の開口部分を締め付け金具58で固定する。
この連結バンド58の具体的構造は、通常の管体や筒体
を連結するための連結具と同様のものである。
【0047】貯液容器60は、下面外周に複数個のキャ
スター61を備えており、塗料補集排気塔50から分離
した貯液容器60を、自由に走行移動させ得るようにな
っている。また、貯液容器60の外周側面には、複数個
所にジャッキ装置62を備えている。ジャッキ装置62
の伸縮足66を、キャスター61よりも下方に伸ばせ
ば、貯液容器60が持ち上げられ、貯液容器60の移動
が阻止されるとともに、貯液容器60のフランジ部63
が、塗料補集排気塔50のフランジ部55に強く押し付
けられる。貯液容器60をジャッキ装置62で持ち上
げ、両フランジ部63、55とOリング54を強固に密
着させた状態で、連結バンド58を締め付ければ、貯液
容器60と塗料補集排気塔50の密封性を確実に維持し
た状態で、貯液容器60を塗料補集排気塔50に取り付
けることができる。
【0048】貯液容器60からシャワーノズル70の循
環配管74につながる配管64は、バルブ65で遮断可
能になっており、バルブ65の先で、ワンタッチ継手7
6を経て循環配管74に連結されている。貯液容器60
を塗料補集排気塔50から取り外して移動させるときに
は、上記バルブ65を遮断し、ワンタッチ継手76を外
して、貯液容器60側を移動させればよい。
【0049】つぎに、図6には、塗料補集排気塔50か
ら取り外した貯液容器60に対して、塗料と液体の分離
処理を行う装置の構造を表している。塗料補集排気塔5
0から取り外した貯液容器60には、上面に蓋65を被
せた状態で、連結バンド56を取り付け、内部の液体が
漏れないようにした状態で、運搬したり、塗料と液体の
分離処理を行ったりする。分離処理の際には、ジャッキ
装置62で貯液容器60を持ち上げ、貯液容器60が移
動しないように固定しておく。
【0050】分離処理装置100には、限外濾過装置1
10、限外濾過装置110と貯液容器60を連結する循
環配管104を備えている。循環配管104の途中には
ポンプ102が設けられている。循環配管104の一端
は、ワンタッチ継手76を経て、貯液容器60の配管6
4に接続される。循環配管104の他端も、ワンタッチ
継手76を経て、貯液容器60の蓋65から貯液容器6
0内に導入されている。
【0051】貯液容器60に溜まった、塗料を含む液体
を、限外濾過装置110に循環させることにより、液体
のみが分離され、濃縮された塗料液が貯液容器60に送
り返される。分離された液体は、限外濾過装置110に
接続された濾過液タンク120に送られる。濾過液タン
ク120には、ポンプ122を備えた供給配管124が
接続されている。供給配管124の末端Bは、前記した
エリミネータ80の洗浄配管84の末端B、および、塗
装室10の傾斜底面17上に開口する供給配管15の末
端Bに接続されている。
【0052】以上のような構造を備えた塗装ブース装置
の使用について説明する。図1において、塗料補集排気
塔50に貯液容器60を取り付けておく。貯液容器60
には、塗料の溶媒となる液体として、水または水に各種
の添加剤を加えた液体、あるいは、分離処理装置100
で分離回収された濾過液などを収容しておく。
【0053】排気ファン90で、塗装室10内に気流を
生じさせた状態で、スプレーガン22から塗料を噴射し
て、被塗装物Wに塗装を施す。被塗装物Wに付着しなか
った塗料は、塗料ミストとして気流とともに冷媒循環配
管30に送られる。冷媒循環配管30には、冷水が循環
させられており、配管表面には結露が生じている。気流
が冷媒循環配管30の間を通過する際に、気流に含まれ
る塗料の一部が結露に取り込まれる。塗料を取り込んだ
結露水は、冷媒循環配管30に沿って落下し、回収用の
配管19を経て貯液容器60に溜まる。
【0054】冷媒循環配管30で補集されなかった塗料
は、気流とともに、排気路18から塗料補集排気塔50
に入り、塗料補集排気塔50を上昇する。シャワーノズ
ル70から、貯液容器60に貯えられた液体を噴射し
て、気流に含まれる塗料の一部を、液体で補集して、液
体とともに貯液容器60に落下回収する。残りの塗料を
含む気流が、エリミネータ80を通過すると、。気流に
含まれた塗料および液体が、エリミネータ80に付着し
て補集される。その結果、エリミネータ80を通過し
た、塗料を含まない気流が、排気口52から外界に放出
される。
【0055】このような状態で、塗装作業が行われ、外
部に塗料や有害な溶媒を放出することなく、塗装工程を
連続して実施することができる。貯液容器60に溜まる
液体には、冷媒供給配管30の結露水や、シャワーノズ
ル70から噴射された液体で補集された塗料が、順次増
加していき、液体中の塗料濃度が高まる。
【0056】貯液容器60に溜まった液体の塗料濃度
が、一定の限度を超えたり、塗装に用いる塗料の色や種
類を変えたりする際には、一旦、塗装作業を中断し、塗
装ブース装置内の洗浄を行う。塗装室10の洗浄スプレ
ーノズル86、および、エリミネータ80の洗浄スプレ
ーノズル82から、洗浄液を噴射する。この洗浄液は、
前記した分離処理装置100で、塗料を含む液体から分
離された濾過液を用いる。塗装室10の内壁やエリミネ
ータ80から除去された塗料を含む液体は、貯液容器6
0に溜まることになる。
【0057】塗装ブース装置全体の洗浄が終了した後、
貯液容器60を塗料補集排気塔50から取り外し、分離
処理装置100の位置まで移動させて、分離処理装置1
00に接続する。図5において、貯液容器60に収容さ
れた塗料を含む液体を、限外濾過装置110に循環させ
る。限外濾過装置110で分離された液体は、濾過液タ
ンク120に貯えられ、次回の洗浄作業で、供給配管1
24から各洗浄スプレーノズル82、86へと送られ
る。貯液容器60に溜まった塗料濃縮液は、塗装装置2
0の塗料槽26に移し換えて、塗装に再利用することが
できる。また、貯液容器60に溜まった塗料濃縮液を、
別の塗料保管タンクに貯えておいてもよい。
【0058】上記分離処理装置100における作業を行
っている間に、塗装ブース装置の本体側で、塗料補集排
気塔50の下部に、新たな貯液容器60を取り付けれ
ば、直ちに、次の塗装作業を開始することができる。こ
の次の塗装作業を開始する際には、塗装ブース装置内に
前の塗料は残っていないので、次の塗装作業には、前回
の塗装作業と同じ塗料を用いてもよいし、別の色の塗料
を用いてもよい。
【0059】このように、貯液容器60を複数用意して
おけば、塗装作業と分離処理作業を同時に行うことが可
能である。分離処理装置100に、貯液容器60の液体
を移し換えるタンク等を設けておけば、貯液容器60の
液体を、上記タンクに移し換えたあと、直ちに貯液容器
60を塗装ブース装置の塗料補集排気塔50に戻して、
塗装作業を開始することもできる。複数の塗装ブース装
置に対して、分離処理装置100を1台だけ使用し、色
替えなどで塗装室10の洗浄が必要になった塗料補集排
気塔50の貯液容器60を、順次、分離処理装置100
につないで、所定の分離処理作業を行うようにすれば、
分離処理装置100を効率良く使用することができ、分
離処理装置100の設備も削減できる。
【0060】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる塗装ブ
ース装置は、塗料補集手段として、表面に結露を生じさ
せた冷媒循環体に、塗料を含む気流を接触させることに
より、結露水に塗料を補集させるようにしているので、
塗料補集に水や溶媒を供給する必要がない。また、ウォ
ーターカーテンの欠点である、水滴の飛散や塗料のはね
返りが生じない。
【0061】その結果、従来のウォーターカーテンを用
いる装置に比べて、塗装ブース装置全体で消費する水な
どの液体の量を大幅に削減でき、このような液体を取り
扱う設備を簡略化でき、稼動コストを低減できる。ま
た、水滴の飛散や塗料のはね返りが生じないので、塗料
の補集効率が高まり、塗装の仕上がりが向上し、補集手
段と被塗装物の距離を短くできて、塗装ブース装置を小
型化できる。
【0062】また、塗料を含む液体を溜める貯液部を、
塗装ブース装置の固定部分に対して着脱自在に備えてい
るので、塗装ブース装置から貯液部だけを取り外して、
塗料と液体の分離処理装置に移動させたり、貯液部を取
り替えたりすることができる。その結果、塗装に用いる
塗料の変更や、塗装ブース装置で循環使用される液体か
らの塗料の分離処理などの作業を、能率的に行えるとと
もに、塗料と液体の分離処理装置に要する設備など、塗
装ブース装置の設備を簡略化することができ、塗装ブー
ス式の塗装方法全体の能率向上およびコスト削減に大き
く貢献することができる。
【0063】特に、冷媒循環体として、互いに間隔をあ
けて並べられた複数本の冷媒循環配管を用いれば、塗料
の補集効率が高まり、気流の発生に要する動力が削減で
きるなど、前記した冷媒循環体を用いることの利点を、
より有効に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を表す塗装ブース装置の全
体構成図
【図2】 冷媒循環配管部分の斜視図
【図3】 冷媒循環配管の拡大断面図
【図4】 塗料補集排気塔の斜視図
【図5】 タンク部の連結個所を表す要部拡大断面図
【図6】 塗料の分離処理装置を表す全体構成図
【符号の説明】
10 塗装ブース 20 塗装装置 30 冷媒循環配管 40 冷媒循環供給装置 50 塗料補集排気塔 52 排気口 60 貯液容器 61 キャスター 62 ジャッキ装置 80 エリミネータ 82、86 洗浄スプレーノズル 90 排気ファン 100 分離処理装置 W 被塗装物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗装物が出入りする塗装室と、塗装室
    内で被塗装物に塗装を行う塗装手段と、塗装室内に気流
    を発生させる気流発生手段と、気流に含まれる塗料を補
    集する塗料補集手段とを備えた塗装ブース装置におい
    て、塗料補集手段として、塗装室内で、被塗装物に対し
    て気流の下流側に、その内部を冷媒が流通し、その外表
    面に生成される結露で塗料を補集する冷媒循環体を備え
    ており、さらに、塗装ブース装置内で循環使用される、
    塗料を含む液体を溜める貯液部を、塗装ブース装置の固
    定部分に対して着脱自在に備えていることを特徴とする
    塗装ブース装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の塗装ブース装置において、冷
    媒循環体が、互いに間隔をあけて並べられた複数本の冷
    媒循環配管からなる塗装ブース装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172352A (ja) * 2000-12-05 2002-06-18 Nippon Paint Co Ltd 塗装ブースの洗浄方法
JP2008049286A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Anest Iwata Corp 水洗式捕集装置を備えた塗装室
JP2010155225A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Kanto Auto Works Ltd 塗装装置の塗料ミスト回収装置

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JP2008049286A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Anest Iwata Corp 水洗式捕集装置を備えた塗装室
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