JPH06330977A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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JPH06330977A
JPH06330977A JP5141437A JP14143793A JPH06330977A JP H06330977 A JPH06330977 A JP H06330977A JP 5141437 A JP5141437 A JP 5141437A JP 14143793 A JP14143793 A JP 14143793A JP H06330977 A JPH06330977 A JP H06330977A
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damping force
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cylinder
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明 柏木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰力調整式油圧緩衝器において、伸び、縮
み側で異なる減衰力を設定し、ピストン速度にかかわら
ず減衰力を直接制御する。 【構成】 シリンダ2内にピストンロッド4を連結した
ピストン3を嵌装する。シリンダ上室2aとシリンダ下室
2bとを逆止弁10,11を有する連通路9で連通させる。逆
止弁10を迂回する伸び側連通路12にポペット弁15を設
け、逆止弁11を迂回する縮み側連通路13にポペット弁24
を設ける。ポペット弁15の上流と背圧室18を背圧通路20
で連通させてリリーフ弁22を設ける。ポペット弁24の上
流と背圧室27を背圧通路29で連通させてリリーフ弁31を
設ける。伸び側はシリンダ上室2aと背圧室18の圧力に応
じた開度でポペット弁15が開き、縮み側はシリンダ下室
2bと背圧室27の圧力に応じた開度でポペット弁24が開い
て減衰力が発生する。リリーフ弁22,31のリリーフ圧を
調整することにより伸び、縮み側の減衰力を直接制御で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の懸架装置に装着される
油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心
地や操縦安定性をよくするために減衰力を適宜調整でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
【0003】この種の油圧緩衝器は、一般に、油液を封
入したシリンダ内に、ピストンロッドが連結されたピス
トンを摺動可能に嵌装し、このピストンにより画成され
るシリンダ内の2室を主油液通路およびバイパス通路で
連通させ、主油液通路には大きな減衰力を発生する減衰
力発生機構(オリフィス、ディスクバルブ等)を設け、
バイパス通路には減衰力の小さい減衰力発生機構および
バイパス通路を開閉する減衰力調整弁を設けた構成とな
っている。
【0004】この構成により、減衰力調整弁を開いた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よってシリンダ内の油液が主にバイパス通路を流通して
伸び側、縮み側共に小さな減衰力を発生し、減衰力特性
はソフト特性となる。また、減衰力調整弁を閉じた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よって、シリンダ内の油液が主油液通路のみを流通して
伸び側、縮み側共に大きな減衰力を発生し減衰力特性は
ハード特性となる。このように、減衰力調整弁を開閉す
ることにより減衰力特性を切換えることができる。
【0005】そして、車両の通常走行時にはソフト側の
減衰力特性を選択することにより、路面の凹凸による振
動を吸収して乗り心地を向上させることができ、また、
旋回時、加速時、制動時および高速走行時にはハード側
の減衰力特性を選択することにより車体の姿勢変化を抑
えて操縦安定性を向上させることができる。さらに、減
衰力調整式油圧緩衝器に制御装置およびアクチュエータ
を組合せて、路面状況、走行状況等に応じてリアルタイ
ムで減衰力を自動的に切換えることにより、乗り心地お
よび操縦安定性を向上させるようにしたサスペンション
制御装置がある。
【0006】ところで、上記のようなサスペンション制
御装置においては、油圧緩衝器の減衰力特性を伸び側と
縮み側とで大小異なる種類の組合わせ(例えば、伸び側
がハード特性のとき縮み側はソフト特性、伸び側がソフ
ト特性のとき縮み側がハード特性の組合せ)を設定でき
るようにすることにより、路面状況、走行状況の変化に
対して迅速に適切な減衰力が得られ、乗り心地および操
縦安定性を効果的に向上させることができることが知ら
れている。
【0007】そこで、従来、伸び側と縮み側とで異なる
2系統のバイパス通路を設け、それぞれのバイパス通路
の通路面積を調整することにより、伸び側と縮み側とで
大小異なる種類の減衰力特性を設定できるようにした減
衰力調整式油圧緩衝器が種々提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の減衰力調整式油圧緩衝器では、減衰力調整弁に
よって設定されるバイパス通路の通路面積が固定されて
いるため、発生する減衰力はピストン速度の大きさに応
じて変化する。したがって、従来の減衰力調整は、ピス
トン速度を変数とした減衰係数を調整するものであり、
減衰力を直接制御するためには、上記のようなサスペン
ション制御装置による減衰力の制御では、先ず油圧緩衝
器のピストン速度を検出し、そのピストン速度の入力に
対して所望の減衰力が生じるような減衰係数を演算し、
さらに、減衰力調整弁がこの演算された減衰係数に相当
する開度となるようにアクチュエータを駆動するという
手順をとらなければならない。このため、制御回路の負
担が大きく、路面状況、走行状況の変化に応じた減衰力
の迅速な切り換えが困難になるという問題がある。
【0009】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、ピストン速度にかかわらず減衰力を直接制御す
ることができる減衰力調整式油圧緩衝器を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の減衰力調整式油
圧緩衝器は、上記の課題を解決するために、油液が封入
されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装され
前記シリンダ内を2室に画成するピストンと、一端が前
記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部まで延
ばされたピストンロッドと、前記2室間を連通し減衰力
を発生する減衰力発生機構とを有する油圧緩衝器におい
て、前記シリンダ内の一方の室と他方の室とを連通する
連通路と、該連通路に設けられ、一方向の流れにより開
弁し減衰力を発生する弁体と、該弁体より上流側とオリ
フィスを介して連通する背圧室を有し該背圧室の圧力に
応じて前記弁体の開弁圧を変化させる開弁圧調整機構
と、該背圧室と前記弁体の下流側とを連通し前記背圧室
の圧力を調整可能とするリリーフ弁とを備えていること
を特徴とする。
【0011】
【作用】このように構成したことにより、ピストンロッ
ドの伸びまたは縮み行程時、リリーフ弁のリリーフ圧力
を調整し、この調整に応じて背圧室の圧力が変化して、
背圧室の圧力と連通路の圧力に応じて弁体の開度が決定
されるので、ピストン速度にかかわらず直接制御するこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0013】第1実施例について図1を用いて説明す
る。図1に示すように、減衰力調整式油圧緩衝器1は、
油液が封入されたシリンダ2内にピストン3が摺動可能
に嵌装されており、このピストン3によってシリンダ2
内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bの2室に画成され
ている。ピストン3には、ピストンロッド4の一端が連
結されており、ピストンロッド4の他端は、シリンダ2
の端部に設けられたロッドガイドおよびシール部材(図
示せず)に挿通されてシリンダ2の外部まで延ばされて
いる。
【0014】ピストン3には、シリンダ上室2aとシリン
ダ下室2bとを連通させる伸び側通路5および縮み側通路
6が設けられている。伸び側通路5には、シリンダ上室
2a内が所定圧力を越えたときシリンダ上室2a側からシリ
ンダ下室2b側への油液の流通を許容して減衰力を発生さ
せるディスクバルブ等の調圧弁7が設けられており、ま
た、縮み側通路6には、シリンダ下室2b内が所定圧力を
越えたときシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への
油液の流通を許容して減衰力を発生させるディスクバル
ブ等の調圧弁8が設けられている。
【0015】シリンダ2の外部にシリンダ上室2aとシリ
ンダ下室2bとを連通させる連通路9が設けられている。
連通路9には、シリンダ上室2a側からシリンダ下室2b側
への油液の流通のみを阻止する逆止弁10およびシリンダ
下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通のみを阻
止する逆止弁11が設けられている。そして、連通路9に
は、逆止弁10をバイパスする伸び側連通路12と、逆止弁
11をバイパスする縮み側連通路13が設けられている。ま
た、連通路9には、ピストンロッド4の伸縮にともなう
シリンダ2内の容積変化をガスの圧縮、膨張によって補
償するリザーバ14(アキュムレータ)が接続されてい
る。
【0016】伸び側連通路12には、その通路面積を調整
するポペット弁15が設けられている。ポペット弁15は、
ガイド16内に弁体であるポペット17が摺動可能に嵌装さ
れており、ポペット17の移動によって伸び側通路12の通
路面積を調整するようになっている。ポペット17は、伸
び側連通路12内の上流側(シリンダ上室2a側)の圧力を
受けて開弁方向に移動するようになっている。また、ガ
イド16内のポペット12の背面側には、背圧室18が設けら
れており、背圧室18内の圧力がポペット17を閉弁させる
方向に作用することにより、開弁圧調整機構を形成して
いる。さらに、背圧室18内には、ポペット17を閉弁方向
に付勢するばね19が設けられている。
【0017】そして、背圧室18を伸び側通路12のポペッ
ト弁15の上流側(シリンダ上室2a側)に連通させる背圧
通路20が設けられている。背圧通路20には、オリフィス
21およびリリーフ弁22が設けられている。リリーフ弁22
は、リリーフ圧を任意に設定できるようになっており、
リリーフされた油液はリリーフ通路23によって伸び側連
通路12のポペット弁15の下流側(リザーバ14側)へ流れ
るようになっている。また、オリフィス21によって背圧
通路20へ流れる油液を減圧してリリーフ弁22の負担が小
さくなるようにしている。
【0018】同様に、縮み側連通路13には、その通路面
積を調整するポペット弁24が設けられている。ポペット
弁24は、ガイド25内に弁体であるポペット26が摺動可能
に嵌装されており、ポペット26の移動によって縮み側通
路13の通路面積を調整するようになっている。ポペット
26は、縮み側連通路13の上流側(シリンダ下室2b側)の
圧力を受けて開弁方向に移動するようになっている。ま
た、ガイド25内のポペット26の背面側には、背圧室27が
設けられており、背圧室27内の圧力がポペット26を閉弁
させる方向に作用することにより、開弁圧調整機構を形
成している。さらに、背圧室27内には、ポペット26を閉
弁方向に付勢するばね28が設けられている。
【0019】そして、背圧室27を縮み側連通路13のポペ
ット弁24の上流側(シリンダ上室2a側)に連通させる背
圧通路29が設けられている。背圧通路29には、オリフィ
ス30およびリリーフ弁31が設けられている。リリーフ弁
31は、リリーフ圧を任意に設定できるようになってお
り、リリーフされた油液はリリーフ通路32によって縮み
側通路13のポペット弁24の下流側(リザーバ14側)へ流
れるようになっている。また、オリフィス30によって背
圧通路29へ流れる油液を減圧してリリーフ弁31の負担が
小さくなるようにしている。
【0020】以上のように構成した第1実施例の作用に
ついて次に説明する。
【0021】ピストンロッド4の伸び行程時には、ピス
トン3の摺動によってシリンダ上室2a側の油液が連通路
9を通ってシリンダ下室2b側へ流れ、このとき、逆止弁
10が閉じて逆止弁11が開くので、油液が伸び側連通路12
を流れることによってポペット弁15により減衰力が発生
する。
【0022】ポペット弁15では、シリンダ上室2a側の圧
力が作用してポペット17が開弁方向に移動しようとす
る。一方、背圧室18には、背圧通路20を介してシリンダ
上室2a側の圧力が作用してポペット17を閉弁方向に移動
させようとする。背圧室18の圧力がリリーフ弁22の設定
圧を越えるとリリーフ弁22が開き背圧通路20の油液がリ
リーフ通路23を通ってシリンダ下室2b側へ流れるので、
背圧室18の圧力はリリーフ弁22によって任意に設定する
ことができる。そして、ポペット17は、シリンダ上室2a
側の圧力とリリーフ弁22の設定圧およびばね19の付勢力
とがバランスする位置まで移動する。したがって、シリ
ンダ上室2aの圧力に応じた開度でポペット弁15が開弁し
て減衰力が決定される。このようにして、シリンダ上室
2aの圧力に応じてポペット弁15の通路面積が変化してピ
ストン速度にかかわらず所定の減衰力が発生する。
【0023】なお、シリンダ上室2aの圧力が所定以上と
なった場合には、ピストン3の調圧弁7が開いてシリン
ダ上室2aの油液が伸び側通路5を通って直接シリンダ下
室2bへ流れることにより減衰力が発生する。
【0024】ピストンロッド4の縮み行程時には、ピス
トン3の摺動によってシリンダ下室2b側の油液が連通路
9を通ってシリンダ上室2a側へ流れ、このとき、逆止弁
10が開いて逆止弁11が閉じるので、油液が縮み側連通路
13を流れることによってポペット弁24により減衰力が発
生する。
【0025】ポペット弁24では、上記伸び側のポペット
弁15と同様に、ポペット26がシリンダ下室2b側の圧力と
リリーフ弁31の設定圧およびばね28とがバランスする位
置まで移動し、シリンダ下室2bの圧力に応じた開度で開
弁して減衰力が決定される。このようにして、シリンダ
下室2bの圧力に応じてポペット弁24の通路面積が変化し
てピストン速度にかかわらず所定の減衰力が発生する。
【0026】なお、シリンダ下室2bの圧力が所定以上と
なった場合には、ピストン3の調圧弁8が開いてシリン
ダ下室2bの油液が縮み側通路6を通って直接シリンダ上
室2aへ流れることにより減衰力が発生する。
【0027】このように、リリーフ弁22,31のリリーフ
圧を調整することにより、伸び側と縮み側の減衰力をそ
れぞれピストン速度にかかわらず直接制御することがで
きる。
【0028】次に、図1の減衰力調整式油圧緩衝器1に
おいて、リリーフ弁22,31の代わりに図2に示す電磁式
比例制御弁33を用いた実施例について説明する。
【0029】図2に示すように、電磁式比例制御弁33
は、ポペット弁15に接続される背圧通路34をリリーフす
るリリーフ弁35と、ポペット弁24に接続される背圧通路
36をリリーフするリリーフ弁37と、リリーフ弁35,37を
開閉する比例ソレノイド38とから概略構成されている。
【0030】リリーフ弁35は、背圧通路36とリリーフ室
39とをニードル40によって開閉するニードル弁であり、
同様に、リリーフ弁37は、背圧通路36とリリーフ室41と
をニードル42によって開閉するニードル弁である。ニー
ドル40,42は、比例ソレノイド38のプランジャ43に連結
されたロッド44の両端部に設けられており、ロッド44を
移動させてリリーフ弁35,37のどちらか一方を閉じると
他方が開くようになっている。
【0031】比例ソレノイド38には、ロッド44をリリー
フ弁37側へ付勢するばね45が設けられており、通常、リ
リーフ弁37が閉じリリーフ弁35が開いている。比例ソレ
ノイド38は、通電電流に応じてプランジャ43を介してロ
ッド44をばね45の付勢力に抗してリリーフ弁35側へ移動
させる方向の力を発生するようになっている。そして、
通電電流に応じてリリーフ弁37のリリーフ圧力を調整
し、さらに、通電電流を大きくしてロッド44をリリーフ
弁35側へ移動させリリーフ弁35のリリーフ圧力を調整で
きるようになっている。
【0032】リリーフ室39とリリーフ室41は、比例ソレ
ノイド38内の通路46を介して互いに連通されており、さ
らに、リリーフ弁37に設けられたリリーフ通路47を介し
てリザーバ14側に接続されている。
【0033】以上のように構成した電磁式比例制御弁33
の作用について次に説明する。
【0034】比例ソレノイド38に通電してリリーフ弁37
のリリーフ圧を調整することにより、ポペット弁24の開
度が調整され、縮み側の減衰力を制御することができ
る。このとき、リリーフ弁35は開いた状態となるのでポ
ペット弁15の開度が大きくなり、伸び側の減衰力が小さ
くなる。したがって、減衰力特性は、図4中にで示す
ようになる。なお、では、縮み側の減衰力が最大とな
るように比例ソレノイド38への通電電流Iを最小とした
場合を示している。
【0035】さらに、比例ソレノイド38への通電電流を
大きくしてロッド44をリリーフ弁35側へ移動させ、リリ
ーフ弁35のリリーフ圧を調整することにより、ポペット
弁15の開度が調整され、伸び側の減衰力を制御すること
ができる。このとき、リリーフ弁37は開いた状態となる
のでポペット弁24の開度が大きくなり、縮み側の減衰力
が小さくなる。したがって、減衰力特性は、図4中に
で示すようになる。なお、では、伸び側の減衰力が最
大となるように比例ソレノイド38への通電電流Iを最大
とした場合を示している。
【0036】このようにして、比例ソレノイド38への通
電電流を調整することにより、減衰力特性を図4中の
からの間で連続的に調整することができる。また、伸
び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力が発生される
ことになり、サスペンション制御に適した減衰力特性を
得ることができる。
【0037】なお、図1の実施例のリリーフ弁22,31と
して2つの電磁式比例制御弁を用いてそれぞれの通電電
流を調整することにより、伸び側と縮み側の減衰力を独
立して制御することもできる。
【0038】次に、本発明の第2実施例について図3を
用いて説明する。
【0039】図3に示すように、減衰力調整式油圧緩衝
器48は、シリンダ49の外側に内筒50を設け、さらに、内
筒50の外側に外筒51を設けた3重筒構造になっており、
シリンダ49と内筒50との間には環状通路52が形成され、
内筒50と外筒51との間にはリザーバ室53が形成されてい
る。
【0040】シリンダ49内には、ピストン54が摺動可能
に嵌装されており、このピストン54によってシリンダ49
内がシリンダ上室49a とシリンダ下室49b との2室に画
成されている。ピストン54には、ピストンロッド55の一
端がナット56によって連結されており、ピストンロッド
55の他端側は、シリンダ49の上端部に設けられたロッド
ガイド57およびシール部材58を貫通してシリンダ49の外
部まで延ばされている。シリンダ49の下端部には、ベー
スバルブ59が設けられており、このベースバルブ59を介
してシリンダ下室49b とリザーバ室53とが適度な流通抵
抗をもって連通されている。そして、シリンダ49内には
油液が封入され、リザーバ室53内には油液およびガスが
封入されており、ピストンロッド55の伸縮によるシリン
ダ49内の容積変化をリザーバ室53内のガスの圧縮、膨張
によって補償するようになっている。
【0041】ピストン54には、シリンダ上室49a とシリ
ンダ下室49b とを連通させる伸び側通路60および縮み側
通路61が設けられている。伸び側通路60には、シリンダ
上室49a 内の圧力が所定値を越えたときシリンダ上室49
a 側からシリンダ下室2b側への油液の流通を許容して減
衰力を発生させるディスクバルブ62が設けられており、
縮み側通路61には、シリンダ下室49b 内の圧力が所定値
を越えたときシリンダ下室49b 側からシリンダ上室49a
側への油液の流通を許容して減衰力を発生させるディス
クバルブ63が設けられている。
【0042】シリンダ49の下端部よりの外周には、略円
筒状の通路部材64が嵌合されており、内筒50および外筒
51の下端部が通路部材64の上端部に嵌合されている。そ
して、シリンダ49と通路部材64の間に環状通路52が延ば
されており、通路部材64の側壁を軸方向に貫通するリザ
ーバ通路65によってリザーバ室53がベースバルブ59を介
してシリンダ下室49b に連通されている。
【0043】通路部材64の側面部には、環状通路52を介
してシリンダ上室49a とシリンダ下室49b とを連通させ
る伸び側連通路を構成する伸び側減衰力調整機構66およ
び環状通路52を介してシリンダ上室49a とシリンダ下室
49b とを連通させる縮み側連通路を構成する縮み側減衰
力調整機構67が設けられている。伸び側減衰力発生機構
66は、通路部材64の側壁に有底筒状のバルブケース68の
底部が結合されており、バルブケース68の開口部に有底
筒状のプラグ69が螺着されてバルブケース68内にバルブ
室68a が形成されている。バルブケース68の底部には、
通路部材64の側壁に設けられた通路70を介してバルブ室
68a と環状通路52とを連通させるバルブ通路71およびガ
イド孔72が設けられており、環状通路52は、シリンダ49
の上端部付近の側壁に設けられた通路73によってシリン
ダ上室49a に連通されている。さらに、バルブケース68
の底部には、通路部材64の側壁に設けられた通路74およ
びシリンダ49の下端部付近の側壁に設けられた通路75を
介してシリンダ下室49b とバルブ室68a とを連通させる
連通路76が設けられている。
【0044】バルブケース68の底部の内側には、バルブ
通路71のシリンダ上室49a 側からバルブ室68a 側への油
液の流通のみを許容して減衰力を発生させる弁体として
ディスクバルブ77が設けられている。ガイド孔72には、
プランジャ78の先端側の小径部が摺動可能に嵌合され、
このプランジャ78の基端側の大径部はプラグ69に設けら
れたガイド穴79に摺動可能に嵌合されており、ガイド穴
79内に背圧室79a が形成されている。プランジャ78に
は、その軸心に沿って背圧通路80が貫通されており、背
圧通路80にはオリフィス81が設けられている。そして、
オリフィス81によって背圧通路80へ流れる油液を減圧し
て後述するリリーフ弁82の負担が小さくなるようにして
いる。
【0045】プラグ69には、背圧室79a 内の圧力をリリ
ーフするリリーフ弁82が設けられている。リリーフ弁82
は、プラグ69の開口部に比例ソレノイド83が取付けられ
てプラグ69内に形成されたリリーフ室84と背圧室79a と
を連通させる連通路85を比例ソレノイド83に連結された
ニードル86によって開閉するニードル弁である。比例ソ
レノイド83は、ニードル86を通電電流に応じた力で閉弁
方向に付勢してリリーフ弁82のリリーフ圧力を調整する
ようになっている。リリーフ室84は、リリーフ通路87に
よってバルブ室68a に連通されている。
【0046】プランジャ78には、ディスクバルブ77の背
面側に当接する押圧部材88が連結されており、プランジ
ャ78が背圧室79a から受ける圧力によりディスクバルブ
77を閉弁方向に押圧するようになっており、この押圧に
よりディスクバルブ77の開弁圧を調整する開弁圧調整機
構を形成している。
【0047】縮み側減衰力調整機構67は、通路部材64の
側壁に有底筒状のバルブケース89の底部が結合されてお
り、バルブケース89の開口部に有底筒状のプラグ90が螺
着されてバルブケース89内にバルブ室89a が形成されて
いる。バルブケース89の底部には、シリンダ49の下端部
付近の側壁に設けられた通路91および通路部材64の側壁
に設けられた通路92を介してバルブ室89a とシリンダ下
室49b とを連通させるバルブ通路93およびガイド孔94が
設けられている。さらに、バルブケース89の底部には、
通路部材64の側壁に設けられた通路95を介してバルブ室
89a を環状通路52に連通させる連通路96が設けられてい
る。
【0048】バルブケース89の底部の内側には、バルブ
通路93のシリンダ下室49b 側からバルブ室89a 側への油
液の流通のみを許容して減衰力を発生させる弁体として
ディスクバルブ97が設けられている。ガイド孔94には、
プランジャ98の先端側の小径部が摺動可能に嵌合され、
このプランジャ98の基端側の大径部はプラグ90に設けら
れたガイド穴99に摺動可能に嵌合されており、ガイド穴
99内に背圧室99a が形成されている。プランジャ98に
は、その軸心に沿って背圧通路100 が貫通されており、
背圧通路100 にはオリフィス101 が設けられている。そ
して、オリフィス101 によって背圧通路100 へ流れる油
液を減圧して後述するリリーフ弁102 の負担が小さくな
るようにしている。
【0049】プラグ90には、背圧室99a 内の圧力をリリ
ーフするリリーフ弁102 が設けられている。リリーフ弁
102 は、プラグ90の開口部に比例ソレノイド103 が取付
けられてプラグ90内に形成されたリリーフ室104 と背圧
室99a とを連通させる連通路105 を比例ソレノイド103
に連結されたニードル106 によって開閉するニードル弁
である。比例ソレノイド103 は、ニードル106 を通電電
流に応じた力で閉弁方向に付勢してリリーフ弁102 のリ
リーフ圧力を調整するようになっている。リリーフ室10
4 は、リリーフ通路107 によってバルブ室89a に連通さ
れている。
【0050】プランジャ98には、ディスクバルブ97の背
面側に当接する押圧部材108 が連結されており、プラン
ジャ98が背圧室99a から受ける圧力によりディスクバル
ブ97を閉弁方向に押圧するようになっており、この押圧
によりディスクバルブ97の開弁圧を調整する開弁圧調整
機構を形成している。
【0051】以上のように構成した第2実施例の作用に
ついて次に説明する。
【0052】ピストンロッド55の伸び行程時には、ピス
トン54の摺動によってシリンダ上室49a 側の油液が通路
73、環状通路52を通り、さらに、伸び側減衰力調整機構
66の通路70、バルブ通路71、バルブ室68a 、連通路76、
通路74、通路75を通ってシリンダ下室49b 側へ流れる。
そして、シリンダ上室49a 側の油液の圧力によりディス
クバルブ77が開弁してバルブ通路71の通路面積を調整す
ることによって減衰力が発生する。このとき、ディスク
バルブ77は、押圧部材88により閉弁方向に押圧されるの
で、この押圧荷重に比例した減衰力が発生する。一方、
縮み側減衰調整機構67では、シリンダ上室49a 側の圧力
によってディスクバルブ97およびリリーフ弁102 が閉じ
るので油液が流通しない。
【0053】押圧部材88による押圧荷重は、シリンダ上
室49a 側の油液がプランジャ78の背圧通路80を介して背
圧室79a に伝わり、背圧室79a 内の油液の圧力がプラン
ジャ78の大径部の受圧面に作用することによって生じ
る。このとき、背圧室79a の圧力がリリーフ弁82の設定
圧を越えるとリリーフ弁82が開き背圧室79a の油液がリ
リーフ室84へリリーフされ、リリーフ通路87を通ってシ
リンダ下室49b 側のバルブ室68a へ流れるので、背圧室
79a の圧力はリリーフ弁82によって任意に設定すること
ができる。したがって、比例ソレノイド83への通電電流
によりニードル86の付勢力を調整してリリーフ弁82のリ
リーフ圧力を設定することにより減衰力を直接制御する
ことができ、シリンダ上室49a の圧力に応じてディスク
バルブ77の開度が変化してピストン速度にかかわらず所
定の減衰力が発生する。
【0054】なお、シリンダ上室49a の圧力が所定以上
となった場合には、ピストン54のディスクバルブ62が開
いてシリンダ上室49a の油液が伸び側通路60を通って直
接シリンダ下室49b へ流れることにより減衰力が発生す
る。
【0055】ピストンロッド55の縮み行程時には、ピス
トン54の摺動によってシリンダ下室49b 側の油液が通路
91を通り、縮み側減衰力調整機構67の通路92、バルブ通
路93、バルブ室89a 、連通路96、通路95、環状通路52、
通路73を通ってシリンダ上室49a へ流れる。そして、シ
リンダ下室49b 側の油液の圧力によりディスクバルブ97
が開弁してバルブ通路93の通路面積を調整することによ
って減衰力が発生する。このとき、ディスクバルブ97
は、押圧部材108 により閉弁方向に押圧されるので、こ
の押圧荷重に比例した減衰力が発生する。一方、伸び側
減衰調整機構66では、シリンダ下室49b 側の圧力によっ
てディスクバルブ77およびリリーフ弁82が閉じるので油
液が流通しない。
【0056】押圧部材108 による押圧荷重は、シリンダ
下室49b 側の油液がプランジャ98の背圧通路100 を介し
て背圧室99a に伝わり、背圧室99a 内の油液の圧力がプ
ランジャ98の大径部の受圧面に作用することによって生
じる。このとき、背圧室99aの圧力がリリーフ弁102 の
設定圧を越えるとリリーフ弁102 が開き背圧室99a の油
液がリリーフ室104 へリリーフされ、リリーフ通路107
を通ってシリンダ上室49a 側のバルブ室89a へ流れるの
で、背圧室99a の圧力はリリーフ弁102 によって任意に
設定することができる。したがって、比例ソレノイド10
3 への通電電流によりニードル106 の付勢力を調整して
リリーフ弁102 のリリーフ圧力を設定することにより減
衰力を直接制御することができ、シリンダ下室49b の圧
力に応じてディスクバルブ97の開度が変化してピストン
速度にかかわらず所定の減衰力が発生する。
【0057】、なお、シリンダ下室49b の圧力が所定以
上となった場合には、ピストン54のディスクバルブ63が
開いてシリンダ下室49b の油液が縮み側通路61を通って
直接シリンダ上室49a へ流れることにより減衰力が発生
する。
【0058】このように、比例ソレノイド83,103 への
通電電流によりリリーフ弁87,102のリリーフ圧を調整
することにより、伸び側と縮み側の減衰力をそれぞれピ
ストン速度にかかわらず直接制御することができる。
【0059】次に、上記第2実施例の減衰力調整式油圧
緩衝器48を適用した自動車のサスペンション制御装置の
制御について図5ないし図7を用いて説明する。なお、
以下に説明する制御の基本理論は、本出願人が出願した
特願平5−2148号に示した内容と同様である。
【0060】図5に示すように、当該自動車の車体に設
けられた上下方向の加速度を測定する加速度センサから
の加速度信号Aをブロックで積分して車体の上下方向
の速度Vを算出し、ブロックでこの速度VにゲインK
を乗じて目標減衰力Fを算出する。ここで、目標減衰力
Fは、車体が上方へ移動しているとき正の値とし、下方
へ移動しているとき負の値とする。そして、ブロック
で目標減衰力Fに対応する伸び側の比例ソレノイド83へ
の通電電流I1を算出し、また、ブロックで目標減衰力
Fに対応する縮み側の比例ソレノイド103 への通電電流
I2を算出する。このとき、ブロックでは、目標減衰力
Fが正のとき目標減衰力Fに応じた電流I1を算出し、負
のとき電流I1=0とする。また、ブロックでは、目標
減衰力Fが負のとき目標減衰力Fに応じた電流I2を算出
し、正のとき電流I2=0とする。
【0061】このようにして、車体の上下方向の速度に
応じて減衰力調整式油圧緩衝器48の伸び側減衰力調整機
構66または縮み側減衰力調整機構67の一方で目標減衰力
Fを発生させるとともに他方の減衰力を小さくすること
により、前記基本理論に基づいて車体の振動を効果的に
抑えることができる。
【0062】さらに、図6に示すように、上記図5に示
すものに加えて、ブロックで加速度信号Aに対して高
速フーリエ変換を行い所定周波数領域のスペクトルのレ
ベル値Eを算出し、ブロックでレベル値Eに対して不
感帯を有する関数を乗じて減衰力補正値Zを算出し、こ
の減衰力補正値Zをブロック,が出力する電流I1
I2に加える。
【0063】ここで、ブロックで算出するスペクトル
の所定周波数領域を当該自動車のばね下共振点(10〜
15Hz程度)に設定することにより、レベル値Eの大き
さにに基づいて車輪の接地性の低下やサスペンション装
置のフルストロークの原因となる悪路等の路面状況を判
定することができるので、このような路面状況に応じて
減衰力調整式油圧緩衝器48の伸び側、縮み側双方の減衰
力を適宜増減させることにより、ばね下制振不足を解消
することができる。
【0064】次に、図7を用いて上記サスペンション制
御装置のフェール発生時の制御について説明する。図7
に示すように、図5または図6に示すもの(図7では図
5に対するもののみを図示する)に加えてブロック
で、サスペンション制御装置の各センサ(図7では加速
度についてのみ図示する)の異常信号対してブロック
の制御ゲインK=0とし、さらに、減衰力調整式油圧緩
衝器48が伸び側、縮み側共に当該自動車の操縦安定性を
充分確保できる減衰力を発生するように比例ソレノイド
83, 103への通電電流I1,I2を出力する。
【0065】このようにして、フェール発生時において
も、比例ソレノイド83, 103へ所定の通電電流I1,I2
供給することにより、伸び側、縮み側共に充分な減衰力
を得ることができ操縦安定性を損なうことがない。
【0066】なお、本実施例の制御では、通電電流I1
I2=0のとき減衰力調整式油圧緩衝器48の減衰力が最小
となるが、リリーフ弁82,102 のニードル86,106 に対
してばね等により閉弁方向に初期荷重を付与して比例ソ
レノイド83, 103への通電電流I1,I2=0のとき所定の
減衰力が発生するようにすることにより、フェール発生
時にブロックの制御ゲインK=0とするだけで、ばね
により所定のリリーフ圧が得られ充分な減衰力を得るこ
とができる。このようにした場合、通常の制御におい
て、フェール発生時よりも小さな減衰力が必要なときは
通電電流I1,I2の向きを反対にして比例ソレノイド83,
103によってニードル86,106 を開弁方向へ付勢するよ
うにすればよい。
【0067】次に、本発明の第3実施例について図8を
用いて説明する。第3実施例は、図3に示す減衰力調整
式油圧緩衝器48に対して、伸び側減衰力調整機構67およ
び縮み側減衰力調整機構68が異なる以外は同様であるの
で、以下、第2実施例のものと同様の部材には同一の番
号を用いて異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0068】図8に示すように、通路部材64の側面部に
は、入口通路112 (後述)がシリンダ上室49a 側に連通
され、出口通路113 (後述)がシリンダ下室49b 側に連
通されて伸び側連通路を構成する伸び側の減衰力調整機
構109 が設けられている。また、通路部材64の反対側の
側面部には、シリンダ上室49a とシリンダ下室49b とを
連通させると縮み側の連通路を構成する縮み側の減衰力
調整機構(図示せず)が設けられているが、この縮み側
の減衰力調整機構は、入口通路がシリンダ下室49b 側に
連通され、出口通路がシリンダ上室49a 側に連通されて
いること以外は伸び側の減衰力調整機構 109と同様の構
造であるから、以下、伸び側の減衰力調整機構について
のみ詳細に説明する。
【0069】減衰力調整機構109 は、通路部材64の側壁
に有底筒状のバルブケース 110の底部が結合されてお
り、バルブケース 110の開口部内に比例ソレノイド 111
の円筒状の嵌合部 111a が嵌合、螺着されてバルブケー
ス 110内にバルブ室 110a が形成されている。バルブケ
ース 110の底部には、バルブ室 110a を通路部材64の通
路70と通路74にそれぞれ連通させる入口通路 112と出口
通路 113が設けられている。
【0070】バルブケース110 の底部の内側には、環状
のバルブシート114 が形成されており、バルブシート11
4 には、入口通路112 側からバルブ室110a側への油液の
流通のみを許容して減衰力を発生させ、その反対方向の
流通を阻止する弁体として環状のディスクバルブ115 が
着座されている。ディスクバルブ115 は、複数のディス
クを積層したものであり、ディスクガイド116 によって
外周部が支持されて位置決めされている。
【0071】比例ソレノイド111 の嵌合部111a内には、
ガイド孔117aを有する略円筒状のガイド部材117 が嵌合
されており、ガイド孔117aには、開弁圧調整機構を形成
する有底筒状のプランジャ118 が摺動可能に嵌装されて
いる。プランジャ118 の底部は、ディスクバルブ115 の
内周縁部に当接されている。ガイド孔117aの開口部に
は、弁座部材119 が取付けられており、弁座部材119 に
よってガイド孔117a内のプランジャ118 の背面側に背圧
室120 が形成されている。ガイド部材117 および弁座部
材119 によってリリーフ室121 が形成されており、ガイ
ド部材117 には、バルブ室110aとリリーフ室121 とを連
通させるリリーフ通路122 が設けられている。プランジ
ャ118 の底部には入口通路112 と背圧室120 とを連通さ
せる背圧通路としてオリフィス123 が設けられている。
そして、このオリフィス123 によって背圧室120 への油
液の圧力を減圧して、後述するリリーフ弁の負担が小さ
くなるようにしている。プランジャ118 と弁座部材119
の間には、プランジャ118 をディスクバルブ115 側へ付
勢するばね124 が介装されている。
【0072】弁座部材119 には、背圧室120 とリリーフ
室121 とを連通させる弁孔125 が設けられており、弁孔
125 には、比例ソレノイド111 の作動ロッド(図示せ
ず)に連結されたニードル126 の先端部が挿入されてい
る。そして、弁孔125 およびニードル126 によって背圧
室120 内の圧力をリリーフするリリーフ弁127 が構成さ
れており、比例ソレノイド111 は、ニードル126 を通電
電流に応じた力で閉弁方向に付勢してリリーフ圧力を調
整するようになっている。
【0073】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。
【0074】第2実施例と同様に、ピストンロッド55の
伸び行程時には、シリンダ上室49a側の油液が通路70を
通り減衰力調整機構109 の入口通路112 に流入する。入
口通路112 から流入した油液は、ディスクバルブ116 を
開いてバルブ室110a内へ流入し、出口通路113 を通り、
通路74を介してシリンダ下室49b 側へ流れる。そして、
シリンダ上室49a 側の圧力によってディスクバルブ116
が撓んでバルブシート114 との間に隙間が生じ、この隙
間の通路面積に応じて減衰力が発生する。このとき、デ
ィスクバルブ116 は、プランジャ118 によってバルブシ
ート114 に押圧されるので、この押圧荷重によって開弁
圧が調整され、押圧荷重に比例した減衰力が発生する。
【0075】プランジャ118 の押圧荷重は、シリンダ上
室49a 側の油液の圧力がプランジャ118 のオリフィス12
3 によって背圧室120 へ伝わり、この背圧室120 内の油
液の圧力とばね124 の弾性力によって生じる。このと
き、背圧室120 内の圧力がリリーフ弁127 の設定圧を越
えるとリリーフ弁127 が開き背圧室120 の油液がリリー
フ室121 へリリーフされ、リリーフ通路122 を通ってバ
ルブ室110aへ流れるので、背圧室120 の圧力はリリーフ
弁127 によって任意に設定することができる。したがっ
て、比例ソレノイド111 への通電電流によりニードル12
6 の付勢力を調整してリリーフ弁127 のリリーフ圧力を
設定することにより減衰力を直接制御することができ、
シリンダ上室49a の圧力に応じてディスクバルブ115 の
開度が変化してピストン速度にかかわらず所定の減衰力
が発生する。
【0076】また、ばね124 の弾性力により、プランジ
ャ118 をディスクバルブ115 に常時押圧させているの
で、プランジャ118 およびディスクバルブ115 のガタツ
キを防止することができ、さらに、断線等により比例ソ
レノイド111 が作動しない場合でも所定の最低減衰力を
確保することができる。
【0077】ディスクバルブ115 は、図に示すように、
複数のディスクを重ね合わせたものを用いることによ
り、各ディスク間の摩擦によって撓みに対して適度な減
衰力を作用させることができ、ディスクバルブ 115の発
振を防止することができる。
【0078】一方、ピストンロッド55の縮み行程時に
は、シリンダ下室49b 側の油液の圧力によってディスク
バルブ115 およびリリーフ弁127 が閉じるので、減衰力
調整機構109 には油液が流通せず、シリンダ下室49b 側
の油液が縮み側の減衰力調整機構を通ってシリンダ上室
49a 側へ流れることにより、上記と同様にしてピストン
速度にかかわらず所定の減衰力が発生する。
【0079】したがって、上記第2実施例のものと同様
に、伸び側の減衰力調整機構109 の比例ソレノイド111
および縮み側の減衰力調整機構の比例ソレノイドへの通
電電流に応じてリリーフ圧を調整することにより、伸び
側と縮み側の減衰力をそれぞれピストン速度にかかわら
ず直接制御することができる。
【0080】
【発明の効果】本発明の減衰力調整式油圧緩衝器によれ
ば、ピストンロッドの伸びまたは縮み行程時、リリーフ
弁のリリーフ圧力を調整し、この調整に応じて背圧室の
圧力が変化して、背圧室の圧力と連通路の圧力に応じて
弁体の開度が決定されるので、ピストン速度にかかわら
ず直接制御することができる。その結果、サスペンショ
ン制御装置に適用した場合、ピストン速度にかかわらず
減衰力を直接制御することができるのでピストン速度を
検出する必要がなくコントローラの負担を軽減すること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の減衰力調整式油圧緩衝器
の回路図である。
【図2】図1の装置のリリーフ弁の他の実施例である電
磁式比例制御弁の正面の縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の減衰力調整式油圧緩衝器
の正面の縦断面図である。
【図4】図1の装置に図2の電磁式比例制御弁を組合せ
た場合の減衰力特性を示す図である。
【図5】図3の減衰力調整式油圧緩衝器を適用したサス
ペンション制御装置のコントローラによる制御の一例を
示すブロック図である。
【図6】図3の減衰力調整式油圧緩衝器を適用したサス
ペンション制御装置のコントローラによる制御の他の例
を示すブロック図である。
【図7】図5のコントローラによる制御においてフェー
ル発生時の制御の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3実施例の減衰力調整式油圧緩衝器
の減衰力調整機構の縦断面図である。
【符号の説明】
1 減衰力調整式油圧緩衝器 2 シリンダ 2a シリンダ上室 2b シリンダ下室 3 ピストン 4 ピストンロッド 12 伸び側連通路 13 縮み側連通路 17,26 ポペット(弁体) 18,27 背圧室 20,29 背圧通路 22,31 リリーフ弁 48 減衰力調整式油圧緩衝器 49 シリンダ 49a シリンダ上室 49b シリンダ下室 54 ピストン 55 ピストンロッド 66 伸び側減衰力調整機構(連通路) 67 縮み側減衰力調整機構(連通路) 77,97 ディスクバルブ(弁体) 79a,99a 背圧室 80,100 背圧通路 82,102 リリーフ弁 109 減衰力調整機構(連通路) 115 ディスクバルブ(弁体) 120 背圧室 123 オリフィス 127 リリーフ弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装され前記シリンダ内を2室に画成
    するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が
    前記シリンダの外部まで延ばされたピストンロッドと、
    前記2室間を連通し減衰力を発生する減衰力発生機構と
    を有する油圧緩衝器において、前記シリンダ内の一方の
    室と他方の室とを連通する連通路と、該連通路に設けら
    れ、一方向の流れにより開弁し減衰力を発生する弁体
    と、該弁体より上流側とオリフィスを介して連通する背
    圧室を有し該背圧室の圧力に応じて前記弁体の開弁圧を
    変化させる開弁圧調整機構と、該背圧室と前記弁体の下
    流側とを連通し前記背圧室の圧力を調整可能とするリリ
    ーフ弁とを備えていることを特徴とする減衰力調整式油
    圧緩衝器。
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