JPH0633185A - 耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の製造方法 - Google Patents
耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の製造方法Info
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- JPH0633185A JPH0633185A JP19424792A JP19424792A JPH0633185A JP H0633185 A JPH0633185 A JP H0633185A JP 19424792 A JP19424792 A JP 19424792A JP 19424792 A JP19424792 A JP 19424792A JP H0633185 A JPH0633185 A JP H0633185A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の
製造方法。 【構成】 マトリックスを構成するFe系基地組織にC
r;1.0〜5.0%、O;0.2%以下、C;0.1
%以下を含有し残部かFeおよび不可避不純物からなる
鉄基合金粉末を用いたので、組織が均一化し耐熱性およ
び耐食性を向上させることができた。また、合金粉末の
O含有量を規制することにより、Cr添加の効果を確保
すると共に、Fe系基地組織はサブゼロ処理によりマル
テンサイト組織またはソルバイト組織としたので、さら
に耐熱性および耐食性が向上した。マトリックスを構成
するFe系基地組織に、炭素粉末0.3〜2.0%と、
Co、NiまたはFeを3〜30%固溶させたので、強
度が向上すると共に優れた耐熱性および耐腐食性が得ら
れた。また、FeMo、FeW、FeCr粉末のうち1
種または2種以上2.0〜20%を混合したので、耐摩
耗性を向上させることができた。
製造方法。 【構成】 マトリックスを構成するFe系基地組織にC
r;1.0〜5.0%、O;0.2%以下、C;0.1
%以下を含有し残部かFeおよび不可避不純物からなる
鉄基合金粉末を用いたので、組織が均一化し耐熱性およ
び耐食性を向上させることができた。また、合金粉末の
O含有量を規制することにより、Cr添加の効果を確保
すると共に、Fe系基地組織はサブゼロ処理によりマル
テンサイト組織またはソルバイト組織としたので、さら
に耐熱性および耐食性が向上した。マトリックスを構成
するFe系基地組織に、炭素粉末0.3〜2.0%と、
Co、NiまたはFeを3〜30%固溶させたので、強
度が向上すると共に優れた耐熱性および耐腐食性が得ら
れた。また、FeMo、FeW、FeCr粉末のうち1
種または2種以上2.0〜20%を混合したので、耐摩
耗性を向上させることができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車内燃機関のバルブ
シート用焼結合金の製造方法に関する。
シート用焼結合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バルブシートは、内燃機関のシリンダー
ヘッドに組み込まれている部材であり、きのこ形のバル
ブのバルブフェースが着座することにより、混合ガスや
燃焼ガスをシールするものである。バルブは燃焼ガス中
で高速で上下運動してバルブシートに着座と離脱を繰り
返すので、バルブシートは耐熱性、耐食性および耐摩耗
性と併せて、相手材であるバルブを摩耗させない相手攻
撃性が要求される。
ヘッドに組み込まれている部材であり、きのこ形のバル
ブのバルブフェースが着座することにより、混合ガスや
燃焼ガスをシールするものである。バルブは燃焼ガス中
で高速で上下運動してバルブシートに着座と離脱を繰り
返すので、バルブシートは耐熱性、耐食性および耐摩耗
性と併せて、相手材であるバルブを摩耗させない相手攻
撃性が要求される。
【0003】従来のバルブシート材料としては、Fe−
C−Co−Ni基材料、Fe−C基材料に耐摩耗性の向
上を狙ってフェロモリブデン(Fe−Mo)、フェロク
ロム(Fe−Cr)等の金属間化合物またはFe−C−
Cr−Mo−V合金等を添加したものが使用されている
(特開昭56−154110号公報)。
C−Co−Ni基材料、Fe−C基材料に耐摩耗性の向
上を狙ってフェロモリブデン(Fe−Mo)、フェロク
ロム(Fe−Cr)等の金属間化合物またはFe−C−
Cr−Mo−V合金等を添加したものが使用されている
(特開昭56−154110号公報)。
【0004】さらに、CrおよびMoを含有するFe−
C基地組織中に、Cr、Mo、V等からなる鉄系硬質粒
子を分散させ耐摩耗性と相手攻撃性を改善した焼結合金
(特開昭60−224762号公報)、Pb合金等を含
浸させたFe−C−Co−Ni系基地組織中にFe−C
−Cr−Mo−V合金からなる硬質粒子を分散させた焼
結合金(特開昭60−251258号公報)が開示され
ている。
C基地組織中に、Cr、Mo、V等からなる鉄系硬質粒
子を分散させ耐摩耗性と相手攻撃性を改善した焼結合金
(特開昭60−224762号公報)、Pb合金等を含
浸させたFe−C−Co−Ni系基地組織中にFe−C
−Cr−Mo−V合金からなる硬質粒子を分散させた焼
結合金(特開昭60−251258号公報)が開示され
ている。
【0005】また、特開昭60−258449号公報に
は、オーステナイト組織、パーライト組織、フェライト
組織の混合組織からなるFe−C−Co−Ni系基地組
織中に、Fe−Mo合金層からなる硬質粒子を均一に分
散し、該硬質粒子を基地組織中に拡散させて強固に結合
したバルブシート用鉄系焼結合金が開示されている。
は、オーステナイト組織、パーライト組織、フェライト
組織の混合組織からなるFe−C−Co−Ni系基地組
織中に、Fe−Mo合金層からなる硬質粒子を均一に分
散し、該硬質粒子を基地組織中に拡散させて強固に結合
したバルブシート用鉄系焼結合金が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然るに、最近は自動車
エンジンにおいて、長寿命化、高出力、高回転化、排出
ガス浄化対策、あるいは燃費向上対策に対する改善要求
が一段と高まっている。このため、自動車エンジンにお
けるエンジンバルブ、バルブシートに対しては、従来に
も増して厳しい使用環境に耐えることが不可避となって
きており、耐熱性、耐摩耗性をより一層向上させると共
に、高温での耐食性を向上させる必要が生じてきてい
る。
エンジンにおいて、長寿命化、高出力、高回転化、排出
ガス浄化対策、あるいは燃費向上対策に対する改善要求
が一段と高まっている。このため、自動車エンジンにお
けるエンジンバルブ、バルブシートに対しては、従来に
も増して厳しい使用環境に耐えることが不可避となって
きており、耐熱性、耐摩耗性をより一層向上させると共
に、高温での耐食性を向上させる必要が生じてきてい
る。
【0007】本発明は、最近の自動車エンジンの高出力
化、燃費の向上等に伴う従来のバルブシート用焼結合金
の高性能化の要請に対応すべく発明されたものであっ
て、耐熱性および耐摩耗性をより一層向上させることの
できるバルブシート用鉄系焼結合金の製造方法を提供す
ることを目的とする。
化、燃費の向上等に伴う従来のバルブシート用焼結合金
の高性能化の要請に対応すべく発明されたものであっ
て、耐熱性および耐摩耗性をより一層向上させることの
できるバルブシート用鉄系焼結合金の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者等は高温
での耐腐食性および耐摩耗性を向上するために、バルブ
シート用鉄系焼結合金材の基地組織の化学成分、組織等
について、鋭意研究を重ねた。その結果、優れた耐熱性
および耐摩耗性を発揮するためには、基地組織が均一で
あることが必要であることを新たに知見した。そこで、
基地組織を鉄基合金粉末をベースとすることにより優れ
た耐熱性および耐摩耗性の得られることを見出した。
での耐腐食性および耐摩耗性を向上するために、バルブ
シート用鉄系焼結合金材の基地組織の化学成分、組織等
について、鋭意研究を重ねた。その結果、優れた耐熱性
および耐摩耗性を発揮するためには、基地組織が均一で
あることが必要であることを新たに知見した。そこで、
基地組織を鉄基合金粉末をベースとすることにより優れ
た耐熱性および耐摩耗性の得られることを見出した。
【0009】また、基地となる鉄基合金の組織について
も研究を重ねたところ、サブゼロ処理によりマルテンサ
イト組織またはソルバイト組織にすることにより優れた
耐摩耗性が得られることを知見した。さらにCo、Ni
またはFeを添加することにより基地組織を固溶強化
し、FeMo、FeW、FeCr等の硬質粒子を分散さ
せることにより耐摩耗性を向させて本発明を完成した。
も研究を重ねたところ、サブゼロ処理によりマルテンサ
イト組織またはソルバイト組織にすることにより優れた
耐摩耗性が得られることを知見した。さらにCo、Ni
またはFeを添加することにより基地組織を固溶強化
し、FeMo、FeW、FeCr等の硬質粒子を分散さ
せることにより耐摩耗性を向させて本発明を完成した。
【0010】本発明の耐摩耗性に優れたバルブシート用
鉄基焼結合金の製造方法は、重量比で、Cr;1.0〜
5.0%、O;0.2%以下、C;0.1%以下を含有
し残部がFeおよび不可避不純物からなる鉄基合金粉末
に、炭素粉末0.3〜2.0%と、Co粉末、Ni粉
末、Fe粉末のうち1種または2種以上3.0〜30%
と、FeMo、FeW、FeCr粉末のうち1種または
2種以上2.0〜20%を混合し、該混合粉を圧縮成形
後、焼結し、該焼結体にサブゼロ処理と焼戻し処理を施
すことを要旨とする。
鉄基焼結合金の製造方法は、重量比で、Cr;1.0〜
5.0%、O;0.2%以下、C;0.1%以下を含有
し残部がFeおよび不可避不純物からなる鉄基合金粉末
に、炭素粉末0.3〜2.0%と、Co粉末、Ni粉
末、Fe粉末のうち1種または2種以上3.0〜30%
と、FeMo、FeW、FeCr粉末のうち1種または
2種以上2.0〜20%を混合し、該混合粉を圧縮成形
後、焼結し、該焼結体にサブゼロ処理と焼戻し処理を施
すことを要旨とする。
【0011】
【作用】マトリックスを構成するFe系基地組織にCr
を含有する鉄基合金粉末を用いたので、組織が均一化し
耐熱性および耐食性を向上させることができた。また、
合金粉末のO含有量を規制することにより、Cr添加の
効果を確保すると共に、Fe系基地組織はサブゼロ処理
によりマルテンサイト組織またはソルバイト組織とした
ので、さらに耐熱性および耐食性が向上した。
を含有する鉄基合金粉末を用いたので、組織が均一化し
耐熱性および耐食性を向上させることができた。また、
合金粉末のO含有量を規制することにより、Cr添加の
効果を確保すると共に、Fe系基地組織はサブゼロ処理
によりマルテンサイト組織またはソルバイト組織とした
ので、さらに耐熱性および耐食性が向上した。
【0012】マトリックスを構成するFe系基地組織
に、Co、NiまたはFeを3〜30%固溶させたの
で、強度が向上すると共に優れた耐熱性および耐腐食性
が得られた。また、FeMo、FeW、FeCr粉末の
うち1種または2種以上2.0〜20%を混合したの
で、耐摩耗性を向上させることができた。
に、Co、NiまたはFeを3〜30%固溶させたの
で、強度が向上すると共に優れた耐熱性および耐腐食性
が得られた。また、FeMo、FeW、FeCr粉末の
うち1種または2種以上2.0〜20%を混合したの
で、耐摩耗性を向上させることができた。
【0013】次に、本発明において焼結合金を構成する
成分の組成範囲等を限定した理由について説明する。先
ず、基地組織を構成する鉄基合金粉末の組成範囲の限定
理由について述べる。 Cr;1.0〜5.0% Crは基地組織の耐熱性および耐食性を向上させるため
に含有させる。Cr含有量が1.0%未満では前記効果
が得られず、5.0%を越えると前記効果の大幅な向上
が見られないだけでなく、粉末としての圧縮性低下によ
り成形体の密度も低下するので、その含有量を1.0〜
5.0%に限定した。
成分の組成範囲等を限定した理由について説明する。先
ず、基地組織を構成する鉄基合金粉末の組成範囲の限定
理由について述べる。 Cr;1.0〜5.0% Crは基地組織の耐熱性および耐食性を向上させるため
に含有させる。Cr含有量が1.0%未満では前記効果
が得られず、5.0%を越えると前記効果の大幅な向上
が見られないだけでなく、粉末としての圧縮性低下によ
り成形体の密度も低下するので、その含有量を1.0〜
5.0%に限定した。
【0014】O;0.2%以下 Oは0.2%を越えて含有されると圧縮性の低下を来す
ばかりでなく、Crと結びつき、Crの効果を妨げるの
で、その上限を0.2%とした。 C;0.1%以下 Cは0.1%を越えて含有されると圧縮性の低下が起こ
るので、その含有量の上限を0.1%とした。
ばかりでなく、Crと結びつき、Crの効果を妨げるの
で、その上限を0.2%とした。 C;0.1%以下 Cは0.1%を越えて含有されると圧縮性の低下が起こ
るので、その含有量の上限を0.1%とした。
【0015】次に、基地組織となる鉄基合金粉末に添加
した合金粉末、硬質粒子粉末等の組成範囲限定理由につ
いて説明する。 炭素粉末;0.3〜2% Cは素地に固溶してこれを強化すると共に、Cr成分と
炭化物を形成して耐摩耗性を向上させる効果があるが、
0.3%未満の添加では前記の効果が得られず、2%を
越えて含有させると粗大なセメンタイトが析出して脆化
が著しくなるので、その含有量は0.3〜2%に限定し
た。
した合金粉末、硬質粒子粉末等の組成範囲限定理由につ
いて説明する。 炭素粉末;0.3〜2% Cは素地に固溶してこれを強化すると共に、Cr成分と
炭化物を形成して耐摩耗性を向上させる効果があるが、
0.3%未満の添加では前記の効果が得られず、2%を
越えて含有させると粗大なセメンタイトが析出して脆化
が著しくなるので、その含有量は0.3〜2%に限定し
た。
【0016】Co粉末、Ni粉末、Fe粉末のうち1種
または2種以上;3.0〜30% これら成分は素地に固溶してこれを強化するとともに、
耐熱性を向上させる効果があるが、3.0%未満では前
記効果が得られず、30%を越えて含有させても、前記
効果のさらなる向上は見られないため、その含有量を
3.0〜30%に限定した。なお、Fe粉末としてはカ
ーボニール鉄を用いると、焼結の促進に寄与し、密度向
上の効果が得られる。
または2種以上;3.0〜30% これら成分は素地に固溶してこれを強化するとともに、
耐熱性を向上させる効果があるが、3.0%未満では前
記効果が得られず、30%を越えて含有させても、前記
効果のさらなる向上は見られないため、その含有量を
3.0〜30%に限定した。なお、Fe粉末としてはカ
ーボニール鉄を用いると、焼結の促進に寄与し、密度向
上の効果が得られる。
【0017】FeMo、FeW、FeCr粉末のうち1
種または2種以上;2.0〜20% Moを60〜70%含有するFe−Mo(Hv600〜
1300)、およびWを75〜85%含有するFe−W
(Hv500〜1000)、Crを60〜70%含有す
るFe−Cr(Hv1100〜1800)は、硬さが高
いためこれらを均一に分散させた場合、硬質粒子として
作用して耐摩耗性を向上させる効果があるが、2%未満
ではその効果が少なく、また20%を越えると、相手バ
ルブ材への攻撃性が大きく相手材を摩耗させることにな
り、加えて被削性の低下を招くため、その分散量を2.
0〜20%とした。
種または2種以上;2.0〜20% Moを60〜70%含有するFe−Mo(Hv600〜
1300)、およびWを75〜85%含有するFe−W
(Hv500〜1000)、Crを60〜70%含有す
るFe−Cr(Hv1100〜1800)は、硬さが高
いためこれらを均一に分散させた場合、硬質粒子として
作用して耐摩耗性を向上させる効果があるが、2%未満
ではその効果が少なく、また20%を越えると、相手バ
ルブ材への攻撃性が大きく相手材を摩耗させることにな
り、加えて被削性の低下を招くため、その分散量を2.
0〜20%とした。
【0018】サブゼロ処理は、オーステナイトが多く存
在した不安定な組織の安定化のため、マルテンサイト変
態を十分に進行させるために実施する。また、焼戻し処
理は、サブゼロ処理において生じたマルテンサイト変態
の歪み取りのために必要である。
在した不安定な組織の安定化のため、マルテンサイト変
態を十分に進行させるために実施する。また、焼戻し処
理は、サブゼロ処理において生じたマルテンサイト変態
の歪み取りのために必要である。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を比較例と対比しつつ説明
し、本発明の効果を明らかにする。原料粉末として、C
r系合金粉末(O;0.2以下、C;0.1以下)、還
元鉄粉、FeCr粉といずれも75μm以下のCo粉
末、Ni粉末、金属間化合物FeMo粉末、金属間化合
物FeW粉末に、さらに粒度25μm以下の天然黒鉛粉
末および潤滑剤ステアリン酸亜鉛粉末を用意し、これら
原料粉末を表1および表2に示した組成になるように配
合し、潤滑剤0.8%を添加した後、混粉装置により混
合を行った。
し、本発明の効果を明らかにする。原料粉末として、C
r系合金粉末(O;0.2以下、C;0.1以下)、還
元鉄粉、FeCr粉といずれも75μm以下のCo粉
末、Ni粉末、金属間化合物FeMo粉末、金属間化合
物FeW粉末に、さらに粒度25μm以下の天然黒鉛粉
末および潤滑剤ステアリン酸亜鉛粉末を用意し、これら
原料粉末を表1および表2に示した組成になるように配
合し、潤滑剤0.8%を添加した後、混粉装置により混
合を行った。
【0020】表1は本発明の実施例であり、表2は比較
例であって、比較例1はCr系合金粉末を用いなかった
もの、比較例2はCo粉末、Ni粉末、Fe粉末の添加
量が2%以下であるもの、比較例3はCo粉末、Ni粉
末、Fe粉末の添加量が20%以上であるもの、比較例
4はFeMo、FeW、FeCr等の硬質粒子の分散量
が2%以下であるもの、比較例5はFeMo、FeW、
FeCr等の硬質粒子の分散量が20%以上であるも
の、比較例6は黒鉛粉末の添加量が0.3%未満である
もの、比較例7は黒鉛粉末の添加量が2.0%を越えた
もの、比較例8はサブゼロ処理を省略したものである。
例であって、比較例1はCr系合金粉末を用いなかった
もの、比較例2はCo粉末、Ni粉末、Fe粉末の添加
量が2%以下であるもの、比較例3はCo粉末、Ni粉
末、Fe粉末の添加量が20%以上であるもの、比較例
4はFeMo、FeW、FeCr等の硬質粒子の分散量
が2%以下であるもの、比較例5はFeMo、FeW、
FeCr等の硬質粒子の分散量が20%以上であるも
の、比較例6は黒鉛粉末の添加量が0.3%未満である
もの、比較例7は黒鉛粉末の添加量が2.0%を越えた
もの、比較例8はサブゼロ処理を省略したものである。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】この混合粉で700MPaの成形圧力によ
り、各種試験片圧粉体を成形した。成形した圧粉体を還
元性雰囲気で1453Kの温度で900秒保持し、焼結
を行った。焼結した各種試験片圧粉体を213Kで18
00秒保持し、サブゼロ処理を行い、その後、773K
で6000秒保持し、焼戻し処理を行った。ただし、実
施例については、焼結後に1000MPaで再圧縮を行
い、比較例8については、サブゼロ処理を省略した。
り、各種試験片圧粉体を成形した。成形した圧粉体を還
元性雰囲気で1453Kの温度で900秒保持し、焼結
を行った。焼結した各種試験片圧粉体を213Kで18
00秒保持し、サブゼロ処理を行い、その後、773K
で6000秒保持し、焼戻し処理を行った。ただし、実
施例については、焼結後に1000MPaで再圧縮を行
い、比較例8については、サブゼロ処理を省略した。
【0024】得られた試験片について、基地組織のマル
テンサイトおよびベイナイトの割合、硬さおよび大越式
摩耗試験による摩耗量を測定した。測定結果は表3に示
した。なお、測定はJPMA(日本粉末冶金工業会規
格)に準じて行った。また、大越摩耗試験条件を以下に
示す。 相手材 S45C すべり速度 0.250mm/sec 摩擦距離 200m 最終荷重 32N
テンサイトおよびベイナイトの割合、硬さおよび大越式
摩耗試験による摩耗量を測定した。測定結果は表3に示
した。なお、測定はJPMA(日本粉末冶金工業会規
格)に準じて行った。また、大越摩耗試験条件を以下に
示す。 相手材 S45C すべり速度 0.250mm/sec 摩擦距離 200m 最終荷重 32N
【0025】
【表3】
【0026】表3に示したように、比較例1はCr系合
金粉末を用いなかったので、マルテンサイト・ベイナイ
ト割合が5%と低く、硬さがHV210であって摩耗量
が5.01mmと耐摩耗性に劣る。比較例2はCo粉
末、Ni粉末、Fe粉末の添加量が2%以下であったの
で硬度がHv435と低く強度が不十分であり、比較例
3はCo粉末、Ni粉末、Fe粉末の添加量が20%以
上であったので、マルテンサイトおよびベイナイトの割
合が52%と少なく摩耗量が3.08mmで耐摩耗性に
劣った。
金粉末を用いなかったので、マルテンサイト・ベイナイ
ト割合が5%と低く、硬さがHV210であって摩耗量
が5.01mmと耐摩耗性に劣る。比較例2はCo粉
末、Ni粉末、Fe粉末の添加量が2%以下であったの
で硬度がHv435と低く強度が不十分であり、比較例
3はCo粉末、Ni粉末、Fe粉末の添加量が20%以
上であったので、マルテンサイトおよびベイナイトの割
合が52%と少なく摩耗量が3.08mmで耐摩耗性に
劣った。
【0027】FeMo、FeW、FeCr等の硬質粒子
の分散量が2%以下である比較例4は、硬さが低く摩耗
量が3.97mmで耐摩耗性に劣り、FeMo、Fe
W、FeCr等の硬質粒子の分散量が20%以上である
比較例5は、硬度は高かったものの同様摩耗量が5.1
5mmと多かった。比較例6は黒鉛粉末の添加量が0.
3%未満であったため、マルテンサイト比率が12%と
少なくて硬度が低く耐摩耗性に劣り、比較例7は黒鉛粉
末の添加量が2.0%を越えたものであったので、硬度
は高かったものの摩耗量が4.95mmで耐摩耗性に劣
った。また、比較例8は他の比較例より摩耗量が少なか
ったが、相手材の摩耗量が他の比較例の倍以上あって、
バルブシート材料としては使用できなかった。
の分散量が2%以下である比較例4は、硬さが低く摩耗
量が3.97mmで耐摩耗性に劣り、FeMo、Fe
W、FeCr等の硬質粒子の分散量が20%以上である
比較例5は、硬度は高かったものの同様摩耗量が5.1
5mmと多かった。比較例6は黒鉛粉末の添加量が0.
3%未満であったため、マルテンサイト比率が12%と
少なくて硬度が低く耐摩耗性に劣り、比較例7は黒鉛粉
末の添加量が2.0%を越えたものであったので、硬度
は高かったものの摩耗量が4.95mmで耐摩耗性に劣
った。また、比較例8は他の比較例より摩耗量が少なか
ったが、相手材の摩耗量が他の比較例の倍以上あって、
バルブシート材料としては使用できなかった。
【0028】これに対して表1の本発明の実施例1〜9
は、マルテンサイトおよびベイナイト割合が73〜88
%であって、硬さがHv460〜565であり、十分な
硬さと強度を有し、摩耗量も2.11〜2.42mmで
あって、耐摩耗性に優れていることが判明し、本発明の
効果が確認された。
は、マルテンサイトおよびベイナイト割合が73〜88
%であって、硬さがHv460〜565であり、十分な
硬さと強度を有し、摩耗量も2.11〜2.42mmで
あって、耐摩耗性に優れていることが判明し、本発明の
効果が確認された。
【0029】
【発明の効果】本発明の耐摩耗性に優れたバルブシート
用鉄基焼結合金の製造方法は、マトリックスを構成する
Fe系基地組織にCr;1.0〜5.0%、O;0.2
%以下、C;0.1%以下を含有し残部かFeおよび不
可避不純物からなる鉄基合金粉末を用いたので、組織が
均一化し耐熱性および耐食性を向上させることができ
た。また、合金粉末のO含有量を規制することにより、
Cr添加の効果を確保すると共に、Fe系基地組織はサ
ブゼロ処理によりマルテンサイト組織またはソルバイト
組織としたので、さらに耐熱性および耐食性が向上し
た。マトリックスを構成するFe系基地組織に、炭素粉
末0.3〜2.0%と、Co、NiまたはFeを3〜3
0%固溶させたので、強度が向上すると共に優れた耐熱
性および耐腐食性が得られた。また、FeMo、Fe
W、FeCr粉末のうち1種または2種以上2.0〜2
0%を混合したので、耐摩耗性を向上させることができ
た。
用鉄基焼結合金の製造方法は、マトリックスを構成する
Fe系基地組織にCr;1.0〜5.0%、O;0.2
%以下、C;0.1%以下を含有し残部かFeおよび不
可避不純物からなる鉄基合金粉末を用いたので、組織が
均一化し耐熱性および耐食性を向上させることができ
た。また、合金粉末のO含有量を規制することにより、
Cr添加の効果を確保すると共に、Fe系基地組織はサ
ブゼロ処理によりマルテンサイト組織またはソルバイト
組織としたので、さらに耐熱性および耐食性が向上し
た。マトリックスを構成するFe系基地組織に、炭素粉
末0.3〜2.0%と、Co、NiまたはFeを3〜3
0%固溶させたので、強度が向上すると共に優れた耐熱
性および耐腐食性が得られた。また、FeMo、Fe
W、FeCr粉末のうち1種または2種以上2.0〜2
0%を混合したので、耐摩耗性を向上させることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/40 (72)発明者 岡島 博司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高橋 義孝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 前島 隆 京都市山科区栗栖野狐塚町5−1 日本粉 末合金株式会社内 (72)発明者 加藤 秀樹 京都市山科区栗栖野狐塚町5−1 日本粉 末合金株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 重量比で、Cr;1.0〜5.0%、
O;0.2%以下、C;0.1%以下を含有し残部がF
eおよび不可避不純物からなる鉄基合金粉末に、炭素粉
末0.3〜2.0%と、Co粉末、Ni粉末、Fe粉末
のうち1種または2種以上3.0〜30%と、FeM
o、FeW、FeCr粉末のうち1種または2種以上
2.0〜20%を混合し、該混合粉を圧縮成形後、焼結
し、該焼結体にサブゼロ処理と焼戻し処理を施すことを
特徴とする耐摩耗性に優れたバルブシート用鉄基焼結合
金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19424792A JPH0633185A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19424792A JPH0633185A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0633185A true JPH0633185A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16321436
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19424792A Pending JPH0633185A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 耐摩耗性に優れたバルブシート用焼結合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0633185A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6733723B2 (en) * | 2002-01-22 | 2004-05-11 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method for producing sintered metal and a rotary compressor flange produced by use of the method |
| JP2007061892A (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Yanmar Co Ltd | 鋳鉄の鋳造方法及びその方法を使用した内燃機関用シリンダヘッドの製造方法 |
| CN117737605A (zh) * | 2023-12-20 | 2024-03-22 | 辽宁通达建材实业有限公司 | 一种1670MPa级抗应力腐蚀管道钢丝 |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP19424792A patent/JPH0633185A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6733723B2 (en) * | 2002-01-22 | 2004-05-11 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method for producing sintered metal and a rotary compressor flange produced by use of the method |
| JP2007061892A (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Yanmar Co Ltd | 鋳鉄の鋳造方法及びその方法を使用した内燃機関用シリンダヘッドの製造方法 |
| CN117737605A (zh) * | 2023-12-20 | 2024-03-22 | 辽宁通达建材实业有限公司 | 一种1670MPa级抗应力腐蚀管道钢丝 |
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