JPH06340577A - 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 - Google Patents
13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法Info
- Publication number
- JPH06340577A JPH06340577A JP5065734A JP6573493A JPH06340577A JP H06340577 A JPH06340577 A JP H06340577A JP 5065734 A JP5065734 A JP 5065734A JP 6573493 A JP6573493 A JP 6573493A JP H06340577 A JPH06340577 A JP H06340577A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- labeled
- acid
- icosapentaenoic acid
- icosapentaenoic
- yeast extract
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 13C標識化率が95%以上の13C標識イコサ
ペンタエン酸の提供を目的とする。 【構成】 13C標識率95%以上である13C標識酵母エ
キス又は該酵母エキスと13C標識有機化合物とを含む培
地を用いてイコサペンタエン酸生産菌を培養し、培養菌
体は13C標識イコサペンタエン酸を得る。 【効果】 13C標識酵母エキスを培地に用いることによ
って、イコサペンタエン酸生産菌の増殖率を高めること
ができ、13C標識化率が95%以上の13C標識イコサペ
ンタエン酸を効率良く生産することができる。
ペンタエン酸の提供を目的とする。 【構成】 13C標識率95%以上である13C標識酵母エ
キス又は該酵母エキスと13C標識有機化合物とを含む培
地を用いてイコサペンタエン酸生産菌を培養し、培養菌
体は13C標識イコサペンタエン酸を得る。 【効果】 13C標識酵母エキスを培地に用いることによ
って、イコサペンタエン酸生産菌の増殖率を高めること
ができ、13C標識化率が95%以上の13C標識イコサペ
ンタエン酸を効率良く生産することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は13C標識イコサペンタエ
ン酸とその誘導体に関するものである。13C標識イコサ
ペンタエン酸は安全な標識化合物として医学、薬学、生
理学、生化学などにおけるトレーサ実験等に極めて有用
である。
ン酸とその誘導体に関するものである。13C標識イコサ
ペンタエン酸は安全な標識化合物として医学、薬学、生
理学、生化学などにおけるトレーサ実験等に極めて有用
である。
【0002】
【従来の技術】イコサペンタエン酸はn−3の高度不飽
和脂肪酸としてn−6の高度不飽和脂肪酸由来のイコサ
ノイドに拮抗して血小板凝集抑制作用、血中脂質低下作
用、抗炎症作用、抗腫瘍作用等の薬理作用を示し、体の
ホメオスタシスに重要であることが認められている。こ
のような作用を有しているイコサペンタエン酸は主に細
胞膜リン脂質や脂肪組織中に存在しており、ミトコンド
リアやペルオキシゾームのβ酸化分解系に入ってアセチ
ルCoAまで分解されるか、鎖長延長と不飽和化を受け
同じn−3のドコサヘキサエン酸に変換される等の代謝
を受ける。最近ではペルオキシゾームの長鎖脂肪酸のβ
酸化分解活性測定が疾患の診断にも使用される可能性も
示唆されている。
和脂肪酸としてn−6の高度不飽和脂肪酸由来のイコサ
ノイドに拮抗して血小板凝集抑制作用、血中脂質低下作
用、抗炎症作用、抗腫瘍作用等の薬理作用を示し、体の
ホメオスタシスに重要であることが認められている。こ
のような作用を有しているイコサペンタエン酸は主に細
胞膜リン脂質や脂肪組織中に存在しており、ミトコンド
リアやペルオキシゾームのβ酸化分解系に入ってアセチ
ルCoAまで分解されるか、鎖長延長と不飽和化を受け
同じn−3のドコサヘキサエン酸に変換される等の代謝
を受ける。最近ではペルオキシゾームの長鎖脂肪酸のβ
酸化分解活性測定が疾患の診断にも使用される可能性も
示唆されている。
【0003】このような代謝系が必要に応じて正常に働
くことが人の健康にとって必要であるので、イコサペン
タエン酸のインビボ(in vivo)における代謝を直接調
べることは重要な意義を持つ。このためイコサペンタエ
ン酸を同位体で標識しておく必要がある。しかしなが
ら、現在得られているイコサペンタエン酸の標識化合物
は、1位の炭素が炭素14(14C)に置換された放射性
同位体標識であり、β酸化分解系の代謝は原理的にトレ
ーサーできない。また、人のインビボ(in vivo)実験
では放射性同位体は危険を伴い日本では法律で禁止され
ている。従って、人体を危険に晒すことのない安定同位
体でユニフォーマルに標識されたイコサペンタエン酸の
提供が望まれている。さらにその他の高級脂肪酸に関し
ても同様の理由により安定同位体ユニフォーム標識化合
物が必要とされている。
くことが人の健康にとって必要であるので、イコサペン
タエン酸のインビボ(in vivo)における代謝を直接調
べることは重要な意義を持つ。このためイコサペンタエ
ン酸を同位体で標識しておく必要がある。しかしなが
ら、現在得られているイコサペンタエン酸の標識化合物
は、1位の炭素が炭素14(14C)に置換された放射性
同位体標識であり、β酸化分解系の代謝は原理的にトレ
ーサーできない。また、人のインビボ(in vivo)実験
では放射性同位体は危険を伴い日本では法律で禁止され
ている。従って、人体を危険に晒すことのない安定同位
体でユニフォーマルに標識されたイコサペンタエン酸の
提供が望まれている。さらにその他の高級脂肪酸に関し
ても同様の理由により安定同位体ユニフォーム標識化合
物が必要とされている。
【0004】一方、多くの生物の脂肪酸合成経路は主に
アセチル−CoA又はアセチル−ACPをプライマーと
してマロニル−CoA又はマロニル−ACPの縮合によ
って脂肪酸鎖が延びて行くことが知られており(生化学
実験講座9 脂質の代謝 東京化学同人1975)、安
定同位体標識酢酸ナトリウムを培地に添加することによ
って生成した重水素(2D)又は13C標識オレイン酸が
立体化学の研究に用いられている(K.Arai et.al. J.A
m.Chem.Soc. 1989, 111,3391-3399.)。この事は重水素
標識及び/又は13C標識高級脂肪酸の調整が重水素中及
び/又は13C標識酢酸ナトリウム含有培地で生物を生育
させることによって可能であることを示している。さら
に、13Cの12Cに対する同位体効果は、重水素の水素に
対する同位体効果に比べて小さいので、一般に13C標識
化合物の方が重水素標識化合物よりもトレーサー実験の
結果はより正確であるといえる。
アセチル−CoA又はアセチル−ACPをプライマーと
してマロニル−CoA又はマロニル−ACPの縮合によ
って脂肪酸鎖が延びて行くことが知られており(生化学
実験講座9 脂質の代謝 東京化学同人1975)、安
定同位体標識酢酸ナトリウムを培地に添加することによ
って生成した重水素(2D)又は13C標識オレイン酸が
立体化学の研究に用いられている(K.Arai et.al. J.A
m.Chem.Soc. 1989, 111,3391-3399.)。この事は重水素
標識及び/又は13C標識高級脂肪酸の調整が重水素中及
び/又は13C標識酢酸ナトリウム含有培地で生物を生育
させることによって可能であることを示している。さら
に、13Cの12Cに対する同位体効果は、重水素の水素に
対する同位体効果に比べて小さいので、一般に13C標識
化合物の方が重水素標識化合物よりもトレーサー実験の
結果はより正確であるといえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、13C
標識酢酸ナトリウムを含有する培地で生物を生育させる
ことによって13C標識高級脂肪酸の生産が可能であり、
適宜なイコサペンタエン酸産生菌を用いることによって
13C標識イコサペンタエン酸の生産も可能であるが、従
来の13C標識高級脂肪酸の製造方法にあっては、一般に
用いる培地に13C標識酢酸ナトリウムを添加しているの
で、培養した微生物等から得られる13C標識高級脂肪酸
の全炭素原子に占める13C原子の存在比(以下、13C標
識化率という)は多くても50%程度であり、それより
高い13C標識化率を得るべく培地中の炭素源に占める13
C標識酢酸ナトリウムの割合を多くすると、イコサペン
タエン酸を生産する微生物の増殖が低下してしまうため
に、13C標識化率が90%以上の13C標識イコサペンタ
エン酸の生産は事実上不可能であった。
標識酢酸ナトリウムを含有する培地で生物を生育させる
ことによって13C標識高級脂肪酸の生産が可能であり、
適宜なイコサペンタエン酸産生菌を用いることによって
13C標識イコサペンタエン酸の生産も可能であるが、従
来の13C標識高級脂肪酸の製造方法にあっては、一般に
用いる培地に13C標識酢酸ナトリウムを添加しているの
で、培養した微生物等から得られる13C標識高級脂肪酸
の全炭素原子に占める13C原子の存在比(以下、13C標
識化率という)は多くても50%程度であり、それより
高い13C標識化率を得るべく培地中の炭素源に占める13
C標識酢酸ナトリウムの割合を多くすると、イコサペン
タエン酸を生産する微生物の増殖が低下してしまうため
に、13C標識化率が90%以上の13C標識イコサペンタ
エン酸の生産は事実上不可能であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、有益な薬理作用を有するイコサペンタ
エン酸の人体のインビボ(in vivo)実験を含めた広範
囲な代謝実験および代謝能力の測定等に極めて有用な、
高い13C標識化率で標識された13C標識イコサペンタエ
ン酸またはそのエステル等の誘導体を提供することにあ
る。
で、その目的は、有益な薬理作用を有するイコサペンタ
エン酸の人体のインビボ(in vivo)実験を含めた広範
囲な代謝実験および代謝能力の測定等に極めて有用な、
高い13C標識化率で標識された13C標識イコサペンタエ
ン酸またはそのエステル等の誘導体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る13C標識イ
コサペンタエン酸は、全炭素原子に占める13C原子の存
在比が95%以上であることを特徴としている。また本
発明においては該13C標識イコサペンタエン酸の誘導体
も包含している。
コサペンタエン酸は、全炭素原子に占める13C原子の存
在比が95%以上であることを特徴としている。また本
発明においては該13C標識イコサペンタエン酸の誘導体
も包含している。
【0008】また本発明に係る13C標識イコサペンタエ
ン酸の製造方法は、全炭素原子に占める13C原子の存在
比が95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エ
キスと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサ
ペンタエン酸産生菌を培養し、ついで該培養菌体から13
C標識イコサペンタエン酸またはその誘導体を分離する
ことを特徴としている。
ン酸の製造方法は、全炭素原子に占める13C原子の存在
比が95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エ
キスと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサ
ペンタエン酸産生菌を培養し、ついで該培養菌体から13
C標識イコサペンタエン酸またはその誘導体を分離する
ことを特徴としている。
【0009】本発明に係る13C標識イコサペンタエン酸
は、13C標識化率が95%以上あることを特徴としてい
る。この13C標識イコサペンタエン酸における炭素以外
の構成元素である酸素と水素については特に限定され
ず、通常の酸素(16O)や水素1H)であるが、これら
を安定同位体である重水素,17O,18Oで標識すること
も可能である。
は、13C標識化率が95%以上あることを特徴としてい
る。この13C標識イコサペンタエン酸における炭素以外
の構成元素である酸素と水素については特に限定され
ず、通常の酸素(16O)や水素1H)であるが、これら
を安定同位体である重水素,17O,18Oで標識すること
も可能である。
【0010】また本発明においては13C標識イコサペン
タエン酸の誘導体も包含している。その誘導体として
は、13C標識イコサペンタエン酸のメチルエステルやエ
チルエステル等の低級アルコールとのエステル、高級ア
ルコールとのエステル、グリセリンとのエステル、グリ
コールとのエステル、ステロールとのエステル、糖アル
コールとのエステル等のエステル類、酸塩化物、Na塩
やK塩等が挙げられる。
タエン酸の誘導体も包含している。その誘導体として
は、13C標識イコサペンタエン酸のメチルエステルやエ
チルエステル等の低級アルコールとのエステル、高級ア
ルコールとのエステル、グリセリンとのエステル、グリ
コールとのエステル、ステロールとのエステル、糖アル
コールとのエステル等のエステル類、酸塩化物、Na塩
やK塩等が挙げられる。
【0011】また本発明に係る13C標識イコサペンタエ
ン酸の製造方法において用いられる微生物としては、イ
コサペンタエン酸を生産する微生物であればどのような
微生物でも良い。例えばイコサペンタエン酸産生海洋細
菌であるシーワネラ・ピュートリファシエンス SCR
C−2874(FERMBP−1625)、アルテロモ
ナス・ピュートリファシエンス SCRC−2871
(FERMBP−1624)、シュードモナス・ピュー
トリファシエンス SCRC−2878(FERMBP
−1623)等、イコサペンタエン酸の前駆体を添加し
た培地或いは低温で培養した場合のアラキドン酸産生糸
状菌である、モルティエレラ・アルピナ(IFO 85
68)などが挙げられる。
ン酸の製造方法において用いられる微生物としては、イ
コサペンタエン酸を生産する微生物であればどのような
微生物でも良い。例えばイコサペンタエン酸産生海洋細
菌であるシーワネラ・ピュートリファシエンス SCR
C−2874(FERMBP−1625)、アルテロモ
ナス・ピュートリファシエンス SCRC−2871
(FERMBP−1624)、シュードモナス・ピュー
トリファシエンス SCRC−2878(FERMBP
−1623)等、イコサペンタエン酸の前駆体を添加し
た培地或いは低温で培養した場合のアラキドン酸産生糸
状菌である、モルティエレラ・アルピナ(IFO 85
68)などが挙げられる。
【0012】これらイコサペンタエン酸を産生する微生
物の培地としては、13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物を用いることができる。13C標
識酵母エキスは13C標識有機化合物を炭素源として培地
で酵母を培養することにより得られるもので、13C標識
化率が95%以上のものも得られる。13C標識有機化合
物としては、直接或いは代謝生産物として間接的に脂肪
酸合成に関与する化合物であればいずれでもよくそれら
の化合物は市販品として容易に入手可能であり、例え
ば、酢酸ナトリウム、キシロース、グルコース等の糖
類、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸が使用でき
る。培養は、例えば、海洋細菌では13C標識アミノ酸混
合物1重量%、13C標識酵母エキス0.5重量%を1/
2濃度の人工海水に溶解した培地(pH7.0)や、13
C標識酵母エキス1重量%を1/2濃度の人工海水に溶
解した培地(pH7.0)が用いられる。
物の培地としては、13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物を用いることができる。13C標
識酵母エキスは13C標識有機化合物を炭素源として培地
で酵母を培養することにより得られるもので、13C標識
化率が95%以上のものも得られる。13C標識有機化合
物としては、直接或いは代謝生産物として間接的に脂肪
酸合成に関与する化合物であればいずれでもよくそれら
の化合物は市販品として容易に入手可能であり、例え
ば、酢酸ナトリウム、キシロース、グルコース等の糖
類、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸が使用でき
る。培養は、例えば、海洋細菌では13C標識アミノ酸混
合物1重量%、13C標識酵母エキス0.5重量%を1/
2濃度の人工海水に溶解した培地(pH7.0)や、13
C標識酵母エキス1重量%を1/2濃度の人工海水に溶
解した培地(pH7.0)が用いられる。
【0013】このような培地で培養された菌体を凍結乾
燥後、常法により塩酸メタノールあるいはナトリウムメ
チラート等でメチルエステル化またはエチルエステル化
すると、菌体中のあらゆる脂肪酸誘導体の脂肪酸組成を
GC−MSで分析できる。また、湿菌体あるいは乾燥菌
体を適当な有機溶剤等を用いて抽出し、シリカゲルTL
Cにて脂質を分画した後、各々の脂質の構成脂肪酸を同
様にして分析できる。上述の方法により培養した本発明
の脂肪酸の13C標識化率は、ほぼ100%である。上述
の方法によりエステル化された13C標識イコサペンタエ
ン酸は常法にしたがって、ケン化およびそれに引き続く
酸性化によって遊離型に誘導できる。またこの13C標識
イコサペンタエン酸は必要に応じて種々のアルコールと
のエステル化などを行うことによって種々の誘導体を合
成することができる。13C標識イコサペンタエン酸は常
法に従い逆相PLCおよび硝酸銀処理シリカゲルや硝酸
銀処理シリカゲルTLCを組み合わせることによって、
同時に生成する高度不飽和脂肪酸から各々を単離でき
る。
燥後、常法により塩酸メタノールあるいはナトリウムメ
チラート等でメチルエステル化またはエチルエステル化
すると、菌体中のあらゆる脂肪酸誘導体の脂肪酸組成を
GC−MSで分析できる。また、湿菌体あるいは乾燥菌
体を適当な有機溶剤等を用いて抽出し、シリカゲルTL
Cにて脂質を分画した後、各々の脂質の構成脂肪酸を同
様にして分析できる。上述の方法により培養した本発明
の脂肪酸の13C標識化率は、ほぼ100%である。上述
の方法によりエステル化された13C標識イコサペンタエ
ン酸は常法にしたがって、ケン化およびそれに引き続く
酸性化によって遊離型に誘導できる。またこの13C標識
イコサペンタエン酸は必要に応じて種々のアルコールと
のエステル化などを行うことによって種々の誘導体を合
成することができる。13C標識イコサペンタエン酸は常
法に従い逆相PLCおよび硝酸銀処理シリカゲルや硝酸
銀処理シリカゲルTLCを組み合わせることによって、
同時に生成する高度不飽和脂肪酸から各々を単離でき
る。
【0014】
【実施例】1/2濃度の人工海水に13C標識酵母エキス
1重量%を溶解した培地50mlに、イコサペンタエン
酸産生海洋細菌のシーワネラ・ピュートリファシエンス
(FERMBP−1625)を植菌し、10℃の温度下
で振とう培養した。対数増殖期後期で集菌し、分離した
培養菌体に凍結乾燥を行い、84mgの乾燥菌体を得
た。この菌体を6mlの塩酸メタノールに懸濁し、80
℃、1時間加熱した後、n-ヘキサンで抽出し、約15
mgの脂肪酸メチルエステル混合物を得た。抽出した脂
肪酸メチルエステル混合物を硝酸銀処理シリカゲルTL
Cで精製し、約200μgのイコサペンタエン酸メチル
エステルを得た。得られたイコサペンタエン酸メチルエ
ステルをGC−MSで分析した。その分析結果を図1に
示した。その結果、13Cで標識していない天然のイコサ
ペンタエン酸メチルエステルの場合、親イオンのM/Z
は316であるのに対し、本例で得られたイコサペンタ
エン酸メチルエステル(13C標識イコサペンタエン酸メ
チルエステル)の親イオンのM/Zは336に唯一のピ
ークが見られた。この結果13C標識化率は99%以上と
見積もられた。
1重量%を溶解した培地50mlに、イコサペンタエン
酸産生海洋細菌のシーワネラ・ピュートリファシエンス
(FERMBP−1625)を植菌し、10℃の温度下
で振とう培養した。対数増殖期後期で集菌し、分離した
培養菌体に凍結乾燥を行い、84mgの乾燥菌体を得
た。この菌体を6mlの塩酸メタノールに懸濁し、80
℃、1時間加熱した後、n-ヘキサンで抽出し、約15
mgの脂肪酸メチルエステル混合物を得た。抽出した脂
肪酸メチルエステル混合物を硝酸銀処理シリカゲルTL
Cで精製し、約200μgのイコサペンタエン酸メチル
エステルを得た。得られたイコサペンタエン酸メチルエ
ステルをGC−MSで分析した。その分析結果を図1に
示した。その結果、13Cで標識していない天然のイコサ
ペンタエン酸メチルエステルの場合、親イオンのM/Z
は316であるのに対し、本例で得られたイコサペンタ
エン酸メチルエステル(13C標識イコサペンタエン酸メ
チルエステル)の親イオンのM/Zは336に唯一のピ
ークが見られた。この結果13C標識化率は99%以上と
見積もられた。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る13C
標識イコサペンタエン酸は、13C標識化率が95%以上
あるものなので、人体を危険に晒すことなく安全に使用
でき、標識化率が高いことによって核磁気共鳴スペクト
ル法やGC−MS法などにより高精度で検出することが
できる。また高い標識化率でユニフォーマルに標識され
ているので、人体のインビボ(in vivo)実験を含めた
広範囲な代謝実験および代謝能力についても高精度で測
定が可能となる。
標識イコサペンタエン酸は、13C標識化率が95%以上
あるものなので、人体を危険に晒すことなく安全に使用
でき、標識化率が高いことによって核磁気共鳴スペクト
ル法やGC−MS法などにより高精度で検出することが
できる。また高い標識化率でユニフォーマルに標識され
ているので、人体のインビボ(in vivo)実験を含めた
広範囲な代謝実験および代謝能力についても高精度で測
定が可能となる。
【0016】また本発明に係る製造方法では、13C標識
率95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサペ
ンタエン酸生産菌を培養することにより、従来法では不
可能であった13C標識化率が95%以上の13C標識イコ
サペンタエン酸の生産が可能となる。しかも、13C標識
酵母エキスを培地に用いることによって、イコサペンタ
エン酸生産菌の増殖率を高めることができ、13C標識化
率が95%以上の13C標識イコサペンタエン酸を効率良
く生産することができる。
率95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサペ
ンタエン酸生産菌を培養することにより、従来法では不
可能であった13C標識化率が95%以上の13C標識イコ
サペンタエン酸の生産が可能となる。しかも、13C標識
酵母エキスを培地に用いることによって、イコサペンタ
エン酸生産菌の増殖率を高めることができ、13C標識化
率が95%以上の13C標識イコサペンタエン酸を効率良
く生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で製造した13C標識イコサペン
タエン酸メチルエステルのマススペクトルである。
タエン酸メチルエステルのマススペクトルである。
Claims (2)
- 【請求項1】 全炭素原子に占める13C原子の存在比が
95%以上であることを特徴とする13C標識イコサペン
タエン酸とその誘導体。 - 【請求項2】 全炭素原子に占める13C原子の存在比が
95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エキス
と13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサペン
タエン酸産生菌を培養し、ついで該培養菌体から13C標
識イコサペンタエン酸またはその誘導体を分離すること
を特徴とする13C標識イコサペンタエン酸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5065734A JPH06340577A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5065734A JPH06340577A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06340577A true JPH06340577A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=13295553
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5065734A Withdrawn JPH06340577A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06340577A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013099365A (ja) * | 2000-01-19 | 2013-05-23 | Dsm Ip Assets Bv | 無溶媒抽出プロセス |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP5065734A patent/JPH06340577A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013099365A (ja) * | 2000-01-19 | 2013-05-23 | Dsm Ip Assets Bv | 無溶媒抽出プロセス |
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