JPH06340577A - 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 - Google Patents

13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法

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JPH06340577A
JPH06340577A JP5065734A JP6573493A JPH06340577A JP H06340577 A JPH06340577 A JP H06340577A JP 5065734 A JP5065734 A JP 5065734A JP 6573493 A JP6573493 A JP 6573493A JP H06340577 A JPH06340577 A JP H06340577A
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JP
Japan
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labeled
acid
icosapentaenoic acid
icosapentaenoic
yeast extract
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Withdrawn
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JP5065734A
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English (en)
Inventor
Munehiro Tejima
宗広 手島
Kazuyoshi Yazawa
一良 矢澤
Kazuo Watabe
和郎 渡部
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Japan Oxygen Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 13C標識化率が95%以上の13C標識イコサ
ペンタエン酸の提供を目的とする。 【構成】 13C標識率95%以上である13C標識酵母エ
キス又は該酵母エキスと13C標識有機化合物とを含む培
地を用いてイコサペンタエン酸生産菌を培養し、培養菌
体は13C標識イコサペンタエン酸を得る。 【効果】 13C標識酵母エキスを培地に用いることによ
って、イコサペンタエン酸生産菌の増殖率を高めること
ができ、13C標識化率が95%以上の13C標識イコサペ
ンタエン酸を効率良く生産することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は13C標識イコサペンタエ
ン酸とその誘導体に関するものである。13C標識イコサ
ペンタエン酸は安全な標識化合物として医学、薬学、生
理学、生化学などにおけるトレーサ実験等に極めて有用
である。
【0002】
【従来の技術】イコサペンタエン酸はn−3の高度不飽
和脂肪酸としてn−6の高度不飽和脂肪酸由来のイコサ
ノイドに拮抗して血小板凝集抑制作用、血中脂質低下作
用、抗炎症作用、抗腫瘍作用等の薬理作用を示し、体の
ホメオスタシスに重要であることが認められている。こ
のような作用を有しているイコサペンタエン酸は主に細
胞膜リン脂質や脂肪組織中に存在しており、ミトコンド
リアやペルオキシゾームのβ酸化分解系に入ってアセチ
ルCoAまで分解されるか、鎖長延長と不飽和化を受け
同じn−3のドコサヘキサエン酸に変換される等の代謝
を受ける。最近ではペルオキシゾームの長鎖脂肪酸のβ
酸化分解活性測定が疾患の診断にも使用される可能性も
示唆されている。
【0003】このような代謝系が必要に応じて正常に働
くことが人の健康にとって必要であるので、イコサペン
タエン酸のインビボ(in vivo)における代謝を直接調
べることは重要な意義を持つ。このためイコサペンタエ
ン酸を同位体で標識しておく必要がある。しかしなが
ら、現在得られているイコサペンタエン酸の標識化合物
は、1位の炭素が炭素14(14C)に置換された放射性
同位体標識であり、β酸化分解系の代謝は原理的にトレ
ーサーできない。また、人のインビボ(in vivo)実験
では放射性同位体は危険を伴い日本では法律で禁止され
ている。従って、人体を危険に晒すことのない安定同位
体でユニフォーマルに標識されたイコサペンタエン酸の
提供が望まれている。さらにその他の高級脂肪酸に関し
ても同様の理由により安定同位体ユニフォーム標識化合
物が必要とされている。
【0004】一方、多くの生物の脂肪酸合成経路は主に
アセチル−CoA又はアセチル−ACPをプライマーと
してマロニル−CoA又はマロニル−ACPの縮合によ
って脂肪酸鎖が延びて行くことが知られており(生化学
実験講座9 脂質の代謝 東京化学同人1975)、安
定同位体標識酢酸ナトリウムを培地に添加することによ
って生成した重水素(2D)又は13C標識オレイン酸が
立体化学の研究に用いられている(K.Arai et.al. J.A
m.Chem.Soc. 1989, 111,3391-3399.)。この事は重水素
標識及び/又は13C標識高級脂肪酸の調整が重水素中及
び/又は13C標識酢酸ナトリウム含有培地で生物を生育
させることによって可能であることを示している。さら
に、13Cの12Cに対する同位体効果は、重水素の水素に
対する同位体効果に比べて小さいので、一般に13C標識
化合物の方が重水素標識化合物よりもトレーサー実験の
結果はより正確であるといえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、13
標識酢酸ナトリウムを含有する培地で生物を生育させる
ことによって13C標識高級脂肪酸の生産が可能であり、
適宜なイコサペンタエン酸産生菌を用いることによって
13C標識イコサペンタエン酸の生産も可能であるが、従
来の13C標識高級脂肪酸の製造方法にあっては、一般に
用いる培地に13C標識酢酸ナトリウムを添加しているの
で、培養した微生物等から得られる13C標識高級脂肪酸
の全炭素原子に占める13C原子の存在比(以下、13C標
識化率という)は多くても50%程度であり、それより
高い13C標識化率を得るべく培地中の炭素源に占める13
C標識酢酸ナトリウムの割合を多くすると、イコサペン
タエン酸を生産する微生物の増殖が低下してしまうため
に、13C標識化率が90%以上の13C標識イコサペンタ
エン酸の生産は事実上不可能であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、有益な薬理作用を有するイコサペンタ
エン酸の人体のインビボ(in vivo)実験を含めた広範
囲な代謝実験および代謝能力の測定等に極めて有用な、
高い13C標識化率で標識された13C標識イコサペンタエ
ン酸またはそのエステル等の誘導体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る13C標識イ
コサペンタエン酸は、全炭素原子に占める13C原子の存
在比が95%以上であることを特徴としている。また本
発明においては該13C標識イコサペンタエン酸の誘導体
も包含している。
【0008】また本発明に係る13C標識イコサペンタエ
ン酸の製造方法は、全炭素原子に占める13C原子の存在
比が95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エ
キスと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサ
ペンタエン酸産生菌を培養し、ついで該培養菌体から13
C標識イコサペンタエン酸またはその誘導体を分離する
ことを特徴としている。
【0009】本発明に係る13C標識イコサペンタエン酸
は、13C標識化率が95%以上あることを特徴としてい
る。この13C標識イコサペンタエン酸における炭素以外
の構成元素である酸素と水素については特に限定され
ず、通常の酸素(16O)や水素1H)であるが、これら
を安定同位体である重水素,17O,18Oで標識すること
も可能である。
【0010】また本発明においては13C標識イコサペン
タエン酸の誘導体も包含している。その誘導体として
は、13C標識イコサペンタエン酸のメチルエステルやエ
チルエステル等の低級アルコールとのエステル、高級ア
ルコールとのエステル、グリセリンとのエステル、グリ
コールとのエステル、ステロールとのエステル、糖アル
コールとのエステル等のエステル類、酸塩化物、Na塩
やK塩等が挙げられる。
【0011】また本発明に係る13C標識イコサペンタエ
ン酸の製造方法において用いられる微生物としては、イ
コサペンタエン酸を生産する微生物であればどのような
微生物でも良い。例えばイコサペンタエン酸産生海洋細
菌であるシーワネラ・ピュートリファシエンス SCR
C−2874(FERMBP−1625)、アルテロモ
ナス・ピュートリファシエンス SCRC−2871
(FERMBP−1624)、シュードモナス・ピュー
トリファシエンス SCRC−2878(FERMBP
−1623)等、イコサペンタエン酸の前駆体を添加し
た培地或いは低温で培養した場合のアラキドン酸産生糸
状菌である、モルティエレラ・アルピナ(IFO 85
68)などが挙げられる。
【0012】これらイコサペンタエン酸を産生する微生
物の培地としては、13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物を用いることができる。13C標
識酵母エキスは13C標識有機化合物を炭素源として培地
で酵母を培養することにより得られるもので、13C標識
化率が95%以上のものも得られる。13C標識有機化合
物としては、直接或いは代謝生産物として間接的に脂肪
酸合成に関与する化合物であればいずれでもよくそれら
の化合物は市販品として容易に入手可能であり、例え
ば、酢酸ナトリウム、キシロース、グルコース等の糖
類、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸が使用でき
る。培養は、例えば、海洋細菌では13C標識アミノ酸混
合物1重量%、13C標識酵母エキス0.5重量%を1/
2濃度の人工海水に溶解した培地(pH7.0)や、13
C標識酵母エキス1重量%を1/2濃度の人工海水に溶
解した培地(pH7.0)が用いられる。
【0013】このような培地で培養された菌体を凍結乾
燥後、常法により塩酸メタノールあるいはナトリウムメ
チラート等でメチルエステル化またはエチルエステル化
すると、菌体中のあらゆる脂肪酸誘導体の脂肪酸組成を
GC−MSで分析できる。また、湿菌体あるいは乾燥菌
体を適当な有機溶剤等を用いて抽出し、シリカゲルTL
Cにて脂質を分画した後、各々の脂質の構成脂肪酸を同
様にして分析できる。上述の方法により培養した本発明
の脂肪酸の13C標識化率は、ほぼ100%である。上述
の方法によりエステル化された13C標識イコサペンタエ
ン酸は常法にしたがって、ケン化およびそれに引き続く
酸性化によって遊離型に誘導できる。またこの13C標識
イコサペンタエン酸は必要に応じて種々のアルコールと
のエステル化などを行うことによって種々の誘導体を合
成することができる。13C標識イコサペンタエン酸は常
法に従い逆相PLCおよび硝酸銀処理シリカゲルや硝酸
銀処理シリカゲルTLCを組み合わせることによって、
同時に生成する高度不飽和脂肪酸から各々を単離でき
る。
【0014】
【実施例】1/2濃度の人工海水に13C標識酵母エキス
1重量%を溶解した培地50mlに、イコサペンタエン
酸産生海洋細菌のシーワネラ・ピュートリファシエンス
(FERMBP−1625)を植菌し、10℃の温度下
で振とう培養した。対数増殖期後期で集菌し、分離した
培養菌体に凍結乾燥を行い、84mgの乾燥菌体を得
た。この菌体を6mlの塩酸メタノールに懸濁し、80
℃、1時間加熱した後、n-ヘキサンで抽出し、約15
mgの脂肪酸メチルエステル混合物を得た。抽出した脂
肪酸メチルエステル混合物を硝酸銀処理シリカゲルTL
Cで精製し、約200μgのイコサペンタエン酸メチル
エステルを得た。得られたイコサペンタエン酸メチルエ
ステルをGC−MSで分析した。その分析結果を図1に
示した。その結果、13Cで標識していない天然のイコサ
ペンタエン酸メチルエステルの場合、親イオンのM/Z
は316であるのに対し、本例で得られたイコサペンタ
エン酸メチルエステル(13C標識イコサペンタエン酸メ
チルエステル)の親イオンのM/Zは336に唯一のピ
ークが見られた。この結果13C標識化率は99%以上と
見積もられた。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る13
標識イコサペンタエン酸は、13C標識化率が95%以上
あるものなので、人体を危険に晒すことなく安全に使用
でき、標識化率が高いことによって核磁気共鳴スペクト
ル法やGC−MS法などにより高精度で検出することが
できる。また高い標識化率でユニフォーマルに標識され
ているので、人体のインビボ(in vivo)実験を含めた
広範囲な代謝実験および代謝能力についても高精度で測
定が可能となる。
【0016】また本発明に係る製造方法では、13C標識
率95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エキ
スと13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサペ
ンタエン酸生産菌を培養することにより、従来法では不
可能であった13C標識化率が95%以上の13C標識イコ
サペンタエン酸の生産が可能となる。しかも、13C標識
酵母エキスを培地に用いることによって、イコサペンタ
エン酸生産菌の増殖率を高めることができ、13C標識化
率が95%以上の13C標識イコサペンタエン酸を効率良
く生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で製造した13C標識イコサペン
タエン酸メチルエステルのマススペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全炭素原子に占める13C原子の存在比が
    95%以上であることを特徴とする13C標識イコサペン
    タエン酸とその誘導体。
  2. 【請求項2】 全炭素原子に占める13C原子の存在比が
    95%以上である13C標識酵母エキス又は該酵母エキス
    13C標識有機化合物とを含む培地を用いてイコサペン
    タエン酸産生菌を培養し、ついで該培養菌体から13C標
    識イコサペンタエン酸またはその誘導体を分離すること
    を特徴とする13C標識イコサペンタエン酸の製造方法。
JP5065734A 1993-03-24 1993-03-24 13c標識イコサペンタエン酸とその誘導体及び製造方法 Withdrawn JPH06340577A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013099365A (ja) * 2000-01-19 2013-05-23 Dsm Ip Assets Bv 無溶媒抽出プロセス

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JP2013099365A (ja) * 2000-01-19 2013-05-23 Dsm Ip Assets Bv 無溶媒抽出プロセス

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