JPH06340679A - 窒化チタンの金属有機前駆物質 - Google Patents

窒化チタンの金属有機前駆物質

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JPH06340679A
JPH06340679A JP5132098A JP13209893A JPH06340679A JP H06340679 A JPH06340679 A JP H06340679A JP 5132098 A JP5132098 A JP 5132098A JP 13209893 A JP13209893 A JP 13209893A JP H06340679 A JPH06340679 A JP H06340679A
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titanium nitride
metal
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titanium
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JP5132098A
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H Winter Charles
エッチ.ウィンター チャールズ
S Ryukebandara Tilak
エス.リューケバンダラ ティラック
H Sheridan Philip
エッチ.シェリダン フィリップ
James W Proscia
ダブリュ.プロスシア ジェームス
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Ford Motor Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体上に窒化チタンの被覆を形成するための
化学蒸着法、又はバルク窒化チタンを製造する熱分解法
で用いることができる金属有機前駆物質及びその製造方
法。 【構成】 式:[Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約
12個の炭素原子を有する一価のアルキル又はアリール
基である)により表わされる金属有機前駆物質。基体の
表面に窒化チタンの被覆を付着させる方法において、
式:[Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭
素原子を有する一価のアルキル又はアリール基である)
の金属有機前駆物質を加熱してガス状前駆物質を形成
し、そして前記ガス状前駆物質を、基体表面上に窒化チ
タンの被覆を付着させるのに充分な温度の基体表面へ送
る、諸工程からなる窒化チタン被覆付着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に窒化物チタンの
金属有機前駆物質に関する。詳しくは、本発明は、窒化
チタンのための化学蒸着及び熱分解に有用な新規な金属
有機前駆物質及びそれらの製造方法に関する。本発明
は、また化学蒸着及び熱分解によって窒化チタンを製造
するための新規な方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】最近、窒化チタン、窒化バナジウム、炭
化珪素、窒化珪素等の如き高級材料を製造するのに金属
有機前駆物質が用いられてきた。これらの高級材料は、
例えば、大気圧化学蒸着(APCVD)、低圧化学蒸着
(LPCVD)、プラズマ促進化学蒸着(PECV
D)、レーザー誘導化学蒸着(LCVD)等の如きよく
知られた被覆方法により透明な嵌込み窓ガラス(gla
zing)、例えばガラス、及び他の基体上に付着され
てきた。これらの高級材料が被覆された嵌込み窓ガラス
は、特に太陽及び赤外線輻射線の透過率を減少させる必
要がある自動車及び建築用途で特に有用である。
【0003】窒化チタンは、例えば、高い融点(2,9
50℃)、大きな硬度〔モース硬度で8〜9〕、優れた
強度、大きな電気伝導度、優れた太陽光及び赤外線反射
性、種々の腐食性雰囲気に対する非反応性の如き幾つか
の望ましい性質を有する特に有用な高級材料である。更
に、それは王水を除き、酸によって実質的な影響を受け
ないが、アルカリ化合物はその分解を起こすことがあ
る。
【0004】窒化チタンを製造する従来の方法は、例え
ば、四塩化チタンの如きチタン源と、例えばアンモニア
の如き窒素源との高温反応を含む。そのような方法は、
ゴルドン(Gordon)による米国特許第4,53
5,000号に記載されている。この化学蒸着法は、よ
く知られたフロート法ガラス製造方法により製造されつ
つあるガラス帯上に窒化チタンの膜を形成するのに用い
られてきた。
【0005】アンモニアとチタン ジアルキルアミドと
を反応させることにより形成された重合体前駆物質の熱
分解により窒化チタンを製造することは知られている。
ブラウン(Brown)G.M.及びマヤ(Maya)
L.による「金属窒化物前駆物質としてのチタン、ジル
コニウム及びニオブのジアルキルアミドのアンモニア分
解生成物」(Ammonolysis Products of the Dialkylamid
es of Titanium, Zirconium, and Niobium as Precurso
rs to Metal Nitrides), Journal of the American Cer
amic Society, Vo. 71 (1988) pp. 78-82 参照。特に、
例えばテトラキス(ジメチルアミド)チタンの如きチタ
ン ジアルキルアミドを液体無水アンモニアと反応させ
て、一般式Ti3(NX2)(NH2)2 N3 (式中、Xはア
ルキル基である)を有するイミド又はニトリド架橋重合
体前駆物質を形成する。然る後、その前駆物質をアンモ
ニア雰囲気中で熱分解して窒化チタンを製造する。熱分
解工程の最初の段階中に、NHX2 及びNH3 が遊離
し、ほぼTi3 N4 の組成を有する化合物を形成する。
約700℃〜800℃の温度で更に窒素が遊離し、それ
によって部分的な結晶質窒化チタンが形成される。
【0006】また、テトラキス(ジメチルアミド)チタ
ンと、液体アンモニア又は第一アミンと反応させること
により形成された重合体前駆物質の熱分解により窒化チ
タンを製造することも知られている。セイファース(S
eyferth)D.及びミガナニ(Miganan
i)G.「プレセラミック重合体経路による窒化チタン
及び炭窒化チタンの製造」(The Preparation of Titani
um Nitride and Titanium Carbonitride by the Precer
amic Polymer Route), Gov. Rep. Announce. Index (U
S) Vol. 88 (1988) 827, 109.参照。この刊行物には、
テトラキス(ジメチルアミド)チタンがn−ブチルアミ
ンの如き第一アミンと反応して重合体前駆物質を形成
し、それをアンモニア流中で熱分解すると、かなり純粋
な窒化チタンを与えることが記載されている。熱分解は
約1,000℃の温度で行われる。
【0007】コウデル(Cowdell)R.T.及び
ホウレス(Fowels)G.W.「遷移金属のアミン
化合物。第VI部.塩化チタン(IV)と或る脂肪族アミン
との反応」(Amine Compounds of the Transition Meta
ls. Part VI. The Reactionof Titanium(IV) Cloride w
ith Some Aliphatic Amines), Journal of the Chemica
l Society (1960) 2522-2566 には、四塩化チタンと幾
つかの第一アミンとの反応が記載されている。この文献
には、アミノ塩基性塩化チタン、TiCl2(NHR)2及
びそれらの対応するアルキルアミン錯体、TiCl2(N
HR)2.2NHRが形成されることが記載されている。
しかし、この文献はそのような化合物を用いて窒化チタ
ンを形成することができることについては示唆していな
い。
【0008】最後に、最近公告された米国特許出願Se
rial No.07/625,180には、四ハロゲ
ン化チタンを少なくとも一種類のジシラザンと反応させ
て窒素含有金属有機前駆物質を形成し、然る後、それを
熱分解してバルク(bulk)窒化チタンを形成するこ
とができることが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】基体上に窒化チタンの
被覆を形成するための化学蒸着法、又はバルク窒化チタ
ンを製造するための熱分解法で単一源の前駆物質として
用いることができる、窒化チタンのための有機金属前駆
物質を製造できることが望ましいであろう。
【0010】上で述べた従来法は、本発明を指針として
収集し、調べたものに過ぎないことに注意しなければな
らない。そのような雑多な従来技術は、本発明によって
与えられる目的意識がなければ集めることはできず、そ
れら引用した従来技術を組合せて考慮しても本発明の教
示がなければ本発明を示唆するものと言うことはできな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明により、窒化チタ
ンのための新規な金属有機前駆物質が驚いたことに発見
された。二量体イミド錯体(complex)として特
徴付けられるその金属有機前駆物質は、一般に式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価アル
キル又はアリール基である)の化合物である。更に、本
発明は、新規な金属有機前駆物質を製造する方法も含
む。
【0012】化学蒸着によって基体の表面に窒化チタン
を適用する方法も目的とする。本発明の方法の一つの態
様では、出発材料として新規な金属有機前駆物質を用い
る。その方法は、 A) 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を加
熱してガス状前駆物質を形成し、そして B) 前記ガス状前駆物質を、基体表面上に窒化チタン
の被覆を付着させるのに充分な温度の基体表面へ送る、
工程を含む。
【0013】本発明の別の態様では、四ハロゲン化チタ
ン及び第一アミンを出発材料として用いる。その方法
は、 A) 四ハロゲン化チタンと第一アルキル又はアリール
アミンとを接触させて金属有機中間体化合物を形成し、 B) 前記金属有機中間体化合物を、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
成するのに充分な温度及び時間加熱し、 C) 前記金属有機前駆物質を加熱してガス状前駆物質
を形成し、そして D) 前記ガス状前駆物質を、基体表面上に窒化チタン
の被覆を付着させるのに充分な温度の基体表面へ送る、
工程からなる。
【0014】最後に本発明は、バルク窒化チタンを製造
するのに有用であり、その方法は、 A) 四ハロゲン化チタンと第一アルキル又はアリール
アミンとを接触させて金属有機中間体化合物を形成し、 B) 前記金属有機中間体化合物を、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
成するのに充分な温度及び時間加熱し、そして C) 前記金属有機前駆物質を、金属有機前駆物質を熱
分解するのに充分な温度及び圧力で加熱する、工程から
なる。
【0015】本発明の新規な組成物及び方法は、特に窒
化チタン被覆太陽光調節自動車及び建築用嵌込み窓ガラ
スを製造するのに非常に適している。
【0016】〔好ましい態様についての詳細な記述〕本
発明は、化学蒸着又は熱分解法で用いられる、窒化チタ
ンのための新規な金属有機前駆物質及びその製造方法に
関する。更に、本発明は、化学蒸着により基体の表面に
窒化チタン被覆を適用する新規な方法、及びバルク窒化
チタンを製造する新規な方法に関する。
【0017】化学蒸着は、一般に加熱された基体の表面
上に金属、金属化合物、又は金属酸化物の被覆を、ガス
状前駆物質混合物をその表面に送って、その表面に隣接
して前記ガス状前駆物質混合物の化学反応を行わせ、そ
の上に被覆を生成させることにより形成することを含ん
でいる。そのような被覆は、よく知られたフロート法ガ
ラス製造法により製造されつつある熱いガラス帯の表面
に適用することができ、赤外線反射性太陽光調節自動車
及び建築用嵌込み窓ガラスを製造することができる。
【0018】本発明は、加熱すると、窒化チタン被覆を
製造するための化学蒸着法で用いられるガス状前駆物質
を形成することができる金属有機前駆物質を含む。その
金属有機前駆物質は、一般式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜12個の炭素原子を有する一価のアル
キル又はアリール基である)により表される二量体イミ
ド錯体である。同じ機能性及び有用性を有する、目的と
する同等の金属有機前駆物質の例には、[Cl2TiN
(t−ブチル)]2 、[Cl2TiN(メチル)]2 、
[Cl2TiN(イソプロピル)]2 、[Cl2TiN(シ
クロヘキシル)]2 、[Cl2TiN(フェニル)]2 、
等及びそれらの混合物が含まれるが、それらに必ずしも
限定されるものではない。好ましい金属有機前駆物質
は、加熱すると窒化チタンのためのガス状前駆物質を形
成することができるものであり、[Cl2TiN(t−ブ
チル)]2 又はテトラクロロジ−μ−t−ブチルイミド
ジチタン(IV)である。
【0019】本発明の金属有機前駆物質は、その金属有
機前駆物質を約25℃〜約500℃の温度に加熱するこ
とにより、基体表面上に窒化チタンを化学蒸着させるた
めのガス状前駆物質に転化させることができる。これら
の温度では、金属有機前駆物質は昇華し、ガス状前駆物
質を形成する。温度範囲は約100℃〜約300℃であ
るのが好ましい。金属有機前駆物質を加熱する工程は、
一般に約10-9mmHg〜約760mmHgの圧力で行
われる。圧力は約0.01mmHg〜約0.1mmHg
であるのが好ましい。これらの温度及び圧力は広い範囲
に亙って変えることができ、ガス状前駆物質の形成を成
功させるのに明確な臨界性があるわけではない。
【0020】本発明の方法の好ましい態様として、窒化
チタンは、よく知られたフロート法ガラス製造方法で製
造されつつあるガラス帯の表面上に付着させる。この方
法はフロートタンク中でガラス基体を形成し、そのよう
にして形成された熱いガラス帯を前進させ続けて処理領
域に送り、そこでガス状前駆物質をそのガラス表面へ送
ることを含んでいる。ガス状前駆物質は窒素の如き不活
性キャリヤーガスによって処理領域へ送るのが便利であ
る。そのような化学蒸着反応物質流を熱いガラス帯の表
面へ送るための装置はよく知られており、本発明の一部
分を形成するものではない。
【0021】一般に、ガス状前駆物質は被覆すべき基体
の熱い表面と接触することにより加熱され、それにより
化学反応を起こしてその上に窒化チタンの被覆を付着す
る。この反応は実質的に瞬間的である。ガス状前駆物質
の反応温度は、一般に約100℃〜約2,000℃の範
囲にある。その温度は約300℃〜約700℃であるの
が好ましい。窒化チタンはこの方法により慣用的ソーダ
・石灰・シリカガラスの処理温度で容易に付着し、その
場合、ガラスの温度は約400℃〜約700℃の範囲に
ある。
【0022】窒化金属被覆は、本発明の方法により基体
上に約20Å〜約50,000Åの厚さに付着させるこ
とができる。太陽光調節自動車及び建築用嵌込み窓ガラ
スを製造するのに適した好ましい厚さ範囲は、約100
Å〜約2,000Åである。そのような被覆は、反応温
度に耐えることができるガラス、セラミック、石英、金
属等(それらに限定されるものではない)を含めた実質
的にどのような基体上にも付着させることができる。好
ましい基体は、フロート法ガラス製造設備により製造さ
れつつあるガラス帯である。そのガラスは、自動車又は
建築用嵌込み窓ガラスを製造するのに有用なものとして
工業的に一般に知られているどのような厚さのものでも
よい。好ましい被覆した嵌込み窓ガラスは、窒化チタン
の膜が表面に付着したガラスからなる。
【0023】別法として、本発明の金属有機前駆物質
は、熱分解によりバルク窒化チタンを製造するのに用い
ることができる。この場合、金属有機前駆物質は約30
0℃〜約1,000℃の温度へ約760mmHgより大
きい圧力で加熱する。熱分解のための温度は約400℃
〜約700℃であるのが好ましい。この熱分解反応中、
配位しているアミン及び他の有機成分がその金属有機前
駆物質から遊離する。熱分解に必要な時間は、数分間か
ら数時間の範囲でよい。当業者には明らかなように、熱
分解反応に必要な温度、圧力、及び時間は、広い範囲に
亙って変えることができ、バルク窒化チタンの製造を成
功させるのに明確な限界を持つものではない。
【0024】本発明の金属有機前駆物質は、四ハロゲン
化チタンと第一アルキル又はアリールアミンとを反応さ
せて金属有機中間体化合物を生成させ、然る後、その金
属有機中間体化合物を、一般式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)を有する金属有機前駆物
質を生成させるのに充分な温度及び時間加熱することに
より製造することができる。
【0025】本発明による金属有機前駆物質を製造する
のに有用な四ハロゲン化チタンは化学分野の当業者によ
く知られており、TiCl4 、TiBr4 、及びTiI
4 が含まれる。好ましい四ハロゲン化チタンは、或る量
の二酸化チタン又はチタン含有鉱石を炭素と共に、それ
らの上に塩素ガス流を通過させながら加熱することによ
り製造することができる四塩化チタンである。四ハロゲ
ン化チタンの製造及び特性についての詳細な点は、カー
ク・オスマー(Kirk-Othmer)のコンサイス・エンサイク
ロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー(Concise
Encyclopedia of Chemical Technology)〔John Wiley &
Sons 、ニューヨーク(1985)〕第1185頁〜第
1186頁に一層完全に記載されている。
【0026】本発明による金属有機前駆物質を製造する
のに有用な第一アルキル及びアリールアミンもよく知ら
れている。そのような第一アミンは、一般式: NH2 R (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)により表される。同じ機
能性及び実用性を有する、考慮される同等の第一アミン
の例には、t−ブチルアミン、メチルアミン、エチルア
ミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、シク
ロヘキシルアミン、アニリン、ナフチルアミン等及びそ
れらの混合物が含まれるが、必ずしもそれらに限定され
るものではない。好ましい第一アミンはt−ブチルアミ
ンである。
【0027】四ハロゲン化チタンと第一アルキル又はア
リールアミンとを一緒に接触させると、一般式: Cl2Ti(NHR)2(NH2 R)x (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基であり、x は0〜2の値である)
を有すると考えられる金属有機中間体化合物を形成す
る。四ハロゲン化チタンと第一アルキル又はアリールア
ミンは、任意に、例えばジクロロメタン、四塩化炭素、
トルエン、ベンゼン、ペンタン、ヘキサン等及びそれら
の混合物の如き溶媒の存在下で接触させてもよい。好ま
しい溶媒はジクロロメタンである。もし存在させた場合
には、その溶媒は反応混合物の約99重量%までを占め
ていてもよい。四ハロゲン化チタンは第一アルキル又は
アリールアミンと実質的にどのような比率で接触させて
もよく、多かれ少なかれ効果的な量の生成物を生ずる結
果になる。四ハロゲン化チタンは、化学量論的に少なく
とも約6当量の第一アミンと接触させるのが好ましい。
反応は一般に約−100℃〜約200℃の広い温度範囲
に亙って行われる。温度は約−80℃〜約25℃である
のが好ましい。
【0028】金属有機中間体化合物の形成に必要な時間
は、数秒から数時間の広い範囲に亙って変えることがで
きる。温度、反応時間、及び反応物濃度は広い範囲に亙
って変えることができ、金属有機中間体化合物の製造を
成功させるのに明確な限界を持つものではないことは当
業者に明らかであろう。
【0029】金属有機中間体化合物は、化学分野の当業
者によく知られた手段により反応混合物から分離し、更
に処理して一般式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
ルキル又はアリール基である)で表される本発明の金属
有機前駆物質を形成する。その金属有機中間体化合物
を、金属有機前駆物質を形成するのに充分な温度及び時
間加熱する。金属有機中間体化合物は、約100℃〜約
500℃の広い限界範囲内の温度に、約数分から数日間
の時間加熱することができる。温度範囲は約180℃〜
約300℃であるのが好ましい。この加熱工程は、約1
0-9mmHg〜約760mmHgの圧力で行うことがで
きる。圧力範囲は約0.01mmHg〜約0.1mmH
gであるのが好ましい。この加熱工程中、配位されてい
たアミン及び他の有機成分は金属有機中間体化合物から
遊離される。この加熱工程のための温度、圧力及び反応
時間は広い範囲に亙って変えることができ、本発明の金
属有機前駆物質の形成を成功させるのに明確な臨界性を
持つものではないことは当業者によって認められるであ
ろう。このやり方で製造された金属有機前駆物質は、上
で述べた化学蒸着により基体上に窒化チタンの被覆を付
着させるのに後で用いることができる。
【0030】
【実施例】四塩化チタンを化学量論的に約6当量のt−
ブチルアミンに、ジクロロメタン(混合物の約90重量
%)の存在下で約−78℃で大気圧下で添加し、約1/
4時間撹拌した。反応により橙色固体金属有機中間体化
合物をヘキサン抽出により生じた(収率約85%)。
【0031】金属有機中間体化合物を約250℃に加熱
し、約10-3mmHgの圧力で約2時間維持し、それに
より金属有機前駆物質、[Cl2TiN(t−ブチル)]
2 を生成した。この物質は、約380原子質量単位の所
に質量分光分析ピークを有することが観察され、テトラ
クロロジ−μ−t−ブチルイミドジチタン(IV)である
ことを示していた。
【0032】金属有機前駆物質を約250℃の温度に約
10-3mmHgの圧力で加熱し、それによりガス状前駆
物質を生成させ、それを約500℃の温度に維持したガ
ラスシートの表面に送った。金色の窒化チタン膜がガラ
スシート表面上に付着した。
【0033】この例は、一般的又は特別に記述した反応
物及び(又は)ここに記載した反応条件を、前の例で用
いたものの代わりに置き換えて繰り返しても同様な成功
を収めることができる。例えば、イソブチル、3−ペン
チル、イソプロピル、及びsec−ブチル、二量体イミ
ド錯体が製造されている。
【0034】上記記述から、当業者は容易に本発明の本
質的特徴を確かめることができ、本発明の本質及び範囲
から離れることなく、種々の用途及び条件に適合させる
ため本発明に種々の変化及び修正を加えることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェームス ダブリュ.プロスシア アメリカ合衆国ミシガン州ディアボーン, グリンドリィ パーク 2223

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質。
  2. 【請求項2】 Rがt−ブチルである請求項1に記載の
    金属有機前駆物質。
  3. 【請求項3】 基体の表面に窒化チタンの被覆を付着さ
    せる方法において、 A) 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を加
    熱してガス状前駆物質を形成し、そして B) 前記ガス状前駆物質を、基体の表面上に窒化チタ
    ンの被覆を付着させるのに充分な温度の基体表面へ送
    る、工程からなる窒化チタン被覆付着方法。
  4. 【請求項4】 Rがt−ブチルである請求項3に記載の
    基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  5. 【請求項5】 金属有機前駆物質を約25℃〜約500
    ℃の温度に加熱する請求項3に記載の基体の表面上に窒
    化チタンの被覆を付着させるための方法。
  6. 【請求項6】 工程Aを約10-9mmHg〜約760m
    mHgの圧力で行う請求項3に記載の基体の表面上に窒
    化チタンの被覆を付着させる方法。
  7. 【請求項7】 ガス状前駆物質を、約100℃〜約2,
    000℃の温度の基体表面へ送る請求項3に記載の基体
    の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  8. 【請求項8】 基体の表面に窒化チタンの被覆を付着さ
    せる方法において、 A) 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を約
    100℃〜約300℃の温度に約0.01mmHg〜約
    0.1mmHgの圧力で加熱してガス状前駆物質を形成
    し、そして B) 前記ガス状前駆物質を約300℃〜約600℃の
    温度の基体表面へ送り、その上に窒化チタンの被覆を付
    着させる、工程からなる窒化チタン被覆付着方法。
  9. 【請求項9】 Rがt−ブチルである請求項8に記載の
    基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  10. 【請求項10】 A) 四ハロゲン化チタンと第一アル
    キル又はアリールアミンとを接触させて金属有機中間体
    化合物を形成し、そして B) 前記金属有機中間体化合物を、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の化合物を生成するのに
    充分な温度及び時間加熱する、工程からなる金属有機前
    駆物質の製造方法。
  11. 【請求項11】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項10に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  12. 【請求項12】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項10に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  13. 【請求項13】 工程Aを溶媒の存在下で行う請求項1
    0に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  14. 【請求項14】 四ハロゲン化チタンを、化学量論的に
    少なくとも約6当量の第一アミンと接触させる請求項1
    0に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  15. 【請求項15】 四ハロゲン化チタンを第一アミンと約
    −100℃〜約200℃の温度で接触させる請求項10
    に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  16. 【請求項16】 金属有機中間体化合物を約100℃〜
    約500℃の温度に加熱する請求項10に記載の金属有
    機前駆物質製造方法。
  17. 【請求項17】 工程Bを約10-9mmHg〜約760
    mmHgの圧力で行う請求項10に記載の金属有機前駆
    物質製造方法。
  18. 【請求項18】 A) 四ハロゲン化チタンと、化学量
    論的に少なくとも約6当量の第一アルキル又はアリール
    アミンとを、任意に溶媒を存在させて、約−80℃〜約
    25℃の温度で接触させて金属有機中間体化合物を形成
    し、そして B) 前記金属有機中間体化合物を、約180℃〜約3
    00℃の温度で約0.01mmHg〜約0.1mmHg
    の圧力で、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
    成するのに充分な時間加熱する、工程からなる金属有機
    前駆物質の製造方法。
  19. 【請求項19】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項18に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  20. 【請求項20】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項18に記載の金属有機前駆物質製造方法。
  21. 【請求項21】 基体の表面上に窒化チタンの被覆を付
    着させる方法において A) 四ハロゲン化チタンと第一アルキル又はアリール
    アミンとを接触させて金属有機中間体化合物を形成し、 B) 前記金属有機中間体化合物を、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
    成するのに充分な温度及び時間加熱し、 C) 前記金属有機前駆物質を加熱してガス状前駆物質
    を形成し、そして D) 前記ガス状前駆物質を、基体表面上に窒化チタン
    の被覆を付着させるのに充分な温度の基体表面へ送る、
    工程からなる窒化チタン被覆付着方法。
  22. 【請求項22】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項21に記載の基体の表面上に窒化チタンの被
    覆を付着させる方法。
  23. 【請求項23】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項21に記載の基体表面上に窒化チタンの被覆を付
    着させる方法。
  24. 【請求項24】 工程Aを溶媒の存在下で行う請求項2
    1に記載の基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させ
    る方法。
  25. 【請求項25】 四ハロゲン化チタンを、化学量論的に
    少なくとも約6当量の第一アミンと接触させる請求項2
    1に記載の基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させ
    る方法。
  26. 【請求項26】 四ハロゲン化チタンを第一アミンと約
    −100℃〜約200℃の温度で接触させる請求項21
    に記載の基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる
    方法。
  27. 【請求項27】 金属有機中間体化合物を約100℃〜
    約500℃の温度に加熱する請求項21に記載の基体の
    表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  28. 【請求項28】 工程Bを約10-9mmHg〜約760
    mmHgの圧力で行う請求項21に記載の基体の表面上
    に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  29. 【請求項29】 Rがt−ブチルである請求項21に記
    載の基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方
    法。
  30. 【請求項30】 金属有機前駆物質を約25℃〜約50
    0℃の温度に加熱する請求項21に記載の基体の表面上
    に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  31. 【請求項31】 工程Cを約10-9mmHg〜約760
    mmHgの圧力で行う請求項21に記載の基体の表面上
    に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  32. 【請求項32】 ガス状前駆物質を、約100℃〜約
    2,000℃の温度の基体表面へ送る請求項21に記載
    の基体の表面上に窒化チタンの被覆を付着させる方法。
  33. 【請求項33】 基体の表面上に窒化チタンの被覆を付
    着させる方法において、 A) 四ハロゲン化チタンと、化学量論的に少なくとも
    約6当量の第一アルキル又はアリールアミンと、任意に
    溶媒を存在させて約−80℃〜約25℃の温度で接触さ
    せて金属有機中間体化合物を形成し、 B) 前記金属有機中間体化合物を約180℃〜約30
    0℃の温度に約0.01mmHg〜約0.1mmHgの
    圧力で、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
    成するのに充分な時間加熱し、 C) 前記金属有機前駆物質を約100℃〜約300℃
    の温度に約0.01mmHg〜約0.1mmHgの圧力
    で加熱してガス状前駆物質を形成し、そして D) 前記ガス状前駆物質を、約300℃〜約600℃
    の温度の基体表面へ送り、その上に窒化チタンの被覆を
    付着させる、工程からなる窒化チタン被覆付着方法。
  34. 【請求項34】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項33に記載の基体の表面上に窒化チタンの被
    覆を付着させる方法。
  35. 【請求項35】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項33に記載の基体表面上に窒化チタンの被覆を付
    着させる方法。
  36. 【請求項36】 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を、
    その金属有機前駆物質を熱分解するのに充分な温度及び
    圧力で加熱することからなるバルク窒化チタンの製造方
    法。
  37. 【請求項37】 Rがt−ブチルである請求項36に記
    載のバルク窒化チタンの製造方法。
  38. 【請求項38】 金属有機前駆物質を約300℃〜約
    1,000℃の温度に加熱する請求項36に記載のバル
    ク窒化チタンの製造方法。
  39. 【請求項39】 熱分解を約760mmHgより大きな
    圧力で行う請求項36に記載のバルク窒化チタンの製造
    方法。
  40. 【請求項40】 式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を約
    400℃〜約700℃の温度へ、約760mmHgより
    大きな圧力で加熱し、金属有機前駆物質を熱分解するこ
    とからなるバルク窒化チタンの製造方法。
  41. 【請求項41】 Rがt−ブチルである請求項40に記
    載のバルク窒化チタンの製造方法。
  42. 【請求項42】 A) 四ハロゲン化チタンと第一アル
    キル又はアリールアミンとを接触させて金属有機中間体
    化合物を形成し、 B) 前記金属有機中間体化合物を、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
    成するのに充分な温度及び時間加熱し、そして C) 前記金属有機前駆物質を、その金属有機前駆物質
    を熱分解するのに充分な温度及び圧力で加熱する、工程
    からなるバルク窒化チタンの製造方法。
  43. 【請求項43】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項42に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  44. 【請求項44】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項42に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  45. 【請求項45】 工程Aを溶媒の存在下で行う請求項4
    2に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  46. 【請求項46】 四ハロゲン化チタンを、化学量論的に
    少なくとも約6当量の第一アミンと接触させる請求項4
    2に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  47. 【請求項47】 四ハロゲン化チタンを第一アミンと約
    −100℃〜約200℃の温度で接触させる請求項42
    に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  48. 【請求項48】 金属有機中間体化合物を約100℃〜
    約500℃の温度に加熱する請求項42に記載のバルク
    窒化チタンの製造方法。
  49. 【請求項49】 工程Bを約10-9mmHg〜約760
    mmHgの圧力で行う請求項42に記載のバルク窒化チ
    タンの製造方法。
  50. 【請求項50】 Rがt−ブチルである請求項42に記
    載のバルク窒化チタンの製造方法。
  51. 【請求項51】 金属有機前駆物質を約300℃〜約
    1,000℃の温度に加熱する請求項42に記載のバル
    ク窒化チタンの製造方法。
  52. 【請求項52】 工程Cを約760mmHgより大きい
    な圧力で行う請求項42に記載バルク窒化チタンの製造
    方法。
  53. 【請求項53】 A) 四ハロゲン化チタンと、化学量
    論的に少なくとも約6当量の第一アルキル又はアリール
    アミンと、任意に溶媒を存在させて、約−80℃〜約2
    5℃の温度で接触させて金属有機中間体化合物を形成
    し、 B) 前記金属有機中間体化合物を約180℃〜約30
    0℃の温度に約0.01mmHg〜約0.1mmHgの
    圧力で、式: [Cl2TiNR]2 (式中、Rは1〜約12個の炭素原子を有する一価のア
    ルキル又はアリール基である)の金属有機前駆物質を生
    成するのに充分な時間加熱し、そして C) 前記金属有機前駆物質を約400℃〜約700℃
    の温度に約760mmHgより大きな圧力で加熱して前
    記金属有機前駆物質を熱分解する、工程からなるバルク
    窒化チタンの製造方法。
  54. 【請求項54】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンで
    ある請求項53に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
  55. 【請求項55】 第一アミンがt−ブチルアミンである
    請求項53に記載のバルク窒化チタンの製造方法。
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