JPH06344577A - ドットプリンタ用印字ワイヤ - Google Patents

ドットプリンタ用印字ワイヤ

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JPH06344577A
JPH06344577A JP13358793A JP13358793A JPH06344577A JP H06344577 A JPH06344577 A JP H06344577A JP 13358793 A JP13358793 A JP 13358793A JP 13358793 A JP13358793 A JP 13358793A JP H06344577 A JPH06344577 A JP H06344577A
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JP
Japan
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wire
printing
printing wire
hardness
toughness
Prior art date
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JP13358793A
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English (en)
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Masayuki Obara
雅之 小原
Koichi Hashimura
興一 橋村
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性、靱性に優れ、かつ軽量であると共
に、耐腐食性に優れたドットプリンタ用印字ワイヤを提
供する。 【構成】 重量比でC:1.4〜2.3%、Cr:1.
0%以下、W:4.0%以上、Mo:3.0%以上、
V:3.0〜6.0%、Co:2.0〜12%を含み、
かつW当量(W%+2Mo%)が12〜25%、残部F
eおよび不可避的不純物よりなる高速度工具鋼を素材と
して、線径が0.1〜0.4mm、硬さがHv800以
上の印字ワイヤを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤ式ドットプリンタ
に使用される印字ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、この種の印字ワイヤとして要
求される材質的特性は下記の3点であると考えられてい
た。 ワイヤの耐摩耗性が高いこと。すなわち、ワイヤ先
端はインクリボンを1億回以上打撃するため、耐摩耗性
が低いと、この先端が早期に摩耗してしまい、印字が不
明瞭となる。また、ワイヤ側面はガイドと摺接するた
め、耐摩耗性が低いと、ワイヤ側面の摩耗が著しく進行
し、ガイドとの隙間増加によって印字精度を低下させる
ことにもなる。 ワイヤの靱性が高いこと。すなわち、ワイヤはガイ
ドによって湾曲されて配置されるため、靱性が低いと、
ワイヤ組入時、印字中に折損し易く、また組入時の作業
が煩雑化する。 ワイヤが軽量であること。すなわち、印字速度を向
上させるためにはワイヤを高速で運動させる必要があ
り、ワイヤ重量が大きいと、この高速化が望めない。
【0003】以上の要求特性を最低限満足するものとし
て、現在印字ワイヤには超硬合金、タングステン、ピア
ノ線、高速度工具鋼が適用されている。なお、このうち
超硬合金は耐摩耗性に優れているが、靱性が乏しく、比
重も大きい。タングステンについても靱性が乏しく、比
重が大きい。このため、この種の印字ワイヤには、ピア
ノ線、高速度工具鋼の適用が主流となってきている。な
かでも、JIS SKH51クラスの高速度工具鋼は超
硬合金やタングステンに比較すると比重が約半分と小さ
く、靱性も高い。しかもHv700〜900の高硬度が
得られ、かつマトリックス中に適量の未固溶炭化物が分
散されているため耐摩耗性にも優れており、ドットプリ
ンタ用印字ワイヤとして多量に使用されている。
【0004】高速度工具鋼には溶製法によるものと、粉
末法により製造されたものとがあるが、粉末法によるほ
うが炭素量や炭化物生成元素を自由に添加操作できるの
で耐摩耗性に優れた高速度工具鋼を得ることができる。
このため、最近では粉末高速度工具鋼が使用されている
例が多いが、細線化するための加工性の問題があるため
に、実用化されている印字ワイヤ用の粉末高速度工具鋼
としては、1.3C−4Cr−6W−5Mo−3V−8
Coまたは2.0C−4Cr−8W−4Mo−6V−6
Co位に限定されている。ところが、ドットプリンタの
より高速化および高寿命化のためには、上記従来の粉末
高速度工具鋼では耐摩耗性がまだ不充分である。
【0005】上記点に鑑み、印字ワイヤの耐摩耗性を向
上させる技術として、例えば特開昭54−54713号
公報に開示されるように、ワイヤ先端部をレーザー照射
等で衝撃焼入する方法、特開昭52−96119号公報
に開示されるように、ワイヤ表面を化学気相メッキ法に
よって硬質化合物で被覆する方法等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記印
字ワイヤの耐摩耗性を向上させようとする従来技術にあ
っては、量産性に乏しく、コストが高くなる問題があ
り、現在に至っても工業的規模での実用化はなされてい
ない。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、
耐摩耗性、靱性に優れ、かつ軽量であるドットプリンタ
用印字ワイヤをより安価に提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者はまず現在使用されている粉末高速度工具
鋼からなる印字ワイヤの先端摩耗状況を観察、調査し、
次の知見を得た。ワイヤ先端はインク中に含まれる顔料
または染料である黒鉛微粒子等の介在による擦れ摩耗に
加え、インク中に含まれる特殊脂肪酸による腐食作用を
受け、これらの相乗作用によって摩耗が著しく進行す
る。したがって、印字ワイヤの耐摩耗性を向上するため
には、印字ワイヤに単に高硬度を付与するのみならず、
耐腐食性を付与する必要がある。
【0008】本発明者は上記知見に基づき更に調査を行
ったところ、マトリックス中に形成されたクロム炭化物
とマトリックスとの電位差により局部電池が形成され、
これによって腐食が著しく進行することを判明した。
【0009】本発明は上記知見に基づきなしたものであ
り、ワイヤ素材の組成、特に炭素含有量と炭化物形成元
素(Cr,W,Mo,V)含有量とに適正化を図り完成
したものである。すなわち、本発明のドットプリンタ用
印字ワイヤは、重量比でC:1.4〜2.3%、Cr:
1.0%以下、W:4.0%以上、Mo:3.0%以
上、V:3.0〜6.0%、Co:2.0〜12%を含
み、かつW当量(W%+2Mo%)が12〜25%、残
部Feおよび不可避的不純物である高速度工具鋼よりな
り、線径が0.1〜0.4mm、硬さがHv800以上
であることを特徴とする。
【0010】上記含有成分は多数の実験によって得られ
た結果に基づき限定したものであるが、その理由は次の
如くである。CはCr、W、Mo、Vと結合して硬い炭
化物を形成すると共に、一部基地中に固溶、再析出して
マトリックスを強化し、耐摩耗性を向上させる効果があ
る。1.4%未満では充分な硬さが得られず、2.3%
を超えると脆くなり靱性が低下すると共に加工性が著し
く劣化する。より好適範囲は1.8〜2.0%である。
【0011】Crは、一部は上記Cと結合して硬いCr
系炭化物を形成し、一部は基地中に固溶して鋼に自硬性
を与え、焼入性を良好にする。また、Crは、耐腐食効
果を有し、Cr含有量が高いほど高い耐腐食性を呈する
と考えられていた。しかし、実験によりCr系炭化物の
存在が却って腐食を促進させることを明らかにした。従
って、Crは全く含有しなくてもよいが、含有する場合
にはCr系炭化物を形成しない程度の含有量とすること
が必要で、数値的には1.0%以下とする。
【0012】WおよびMoは、Crと同様に前記Cと結
合して硬い炭化物を形成するので耐擦れ摩耗効果に有効
である。また、焼戻しによって二次硬化を生じせしめる
ため、マトリックスを硬化し、耐摩耗性を更に向上させ
る効果がある。しかも高温加熱されても硬度低下を防ぐ
効果を併せもつため、アーマチュアとのろう付接合時の
硬度低下を最小限に抑えることができる。上記効果を発
揮させるには、Wが4.0%以上、Moが3.0%以上
必要で、かつW当量(W%+2Mo%)が最低12必要
である。しかし、W、Moの含有量が過剰になると、靱
性、伸線加工性が低下するため、12≦W+2Mo≦2
5とした。
【0013】Vも同様にCと結合して硬い炭化物を形成
する。特にこの炭化物はHv3000程度の硬度を有
し、Cr系炭化物の約2倍の硬度に相当するので、耐擦
れ摩耗効果に有効である。3.0%未満ではその効力が
充分でなく、過剰であると靱性を低下させるので上限を
6.0%とした。
【0014】Coは炭化物を形成しないが、基地中に固
溶してフェライト相の成長を抑制し、硬度低下を防ぐ効
果がある。また、耐腐食性を高める効果、耐熱強さを高
める効果を併せもつ。2.0%未満ではその効果が充分
でなく、12%を超えると脆化を生じて靱性、伸線加工
性が低下する。
【0015】
【作用】上記特定組成比率よりなる高速度工具鋼で形成
された本発明の印字ワイヤは、軽量でかつ靱性に優れる
と共に、使用に耐え得る硬度を有し、しかも優れた耐腐
食効果を有するので、折損し難く、腐食環境下で摩耗作
用を受けても摩耗し難い。従って、長期に亘る使用が可
能で、さらに高速印字が可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
る。粉末法で作製した表1に示す組成比率よりなる線材
を焼鈍と冷間伸線を繰返し行なって0.2mmの線径と
なし、その後焼入れ、焼戻し処理を行ない、40mm毎
に切断して、ドットプリンタ用印字ワイヤを得た。そし
て、上記各印字ワイヤについて耐腐食試験、耐摩耗試験
を行ない、その評価を行った。結果は表1に併せて記
す。
【0017】
【表1】
【0018】上記各試験は次のように行なった。耐腐食
試験は、脂肪酸を30容量%含有するインクを50℃に
加熱し、その中に各印字ワイヤを浸漬して、10日間保
持後に取り出し、浸漬前後の重量を測定し、この値から
1時間当りについての単価面積当りの重量減少量を求め
た。
【0019】耐摩耗試験は、各印字ワイヤをプリンタに
組込んで実際に印字を行ない、1億ドット印字後の各印
字ワイヤの長さ減少量を測定して、ワイヤ先端の摩耗量
を評価した。併せて印字ワイヤの硬度測定結果も記す。
【0020】上記表1においてNo.9、10の線材を
用いた従来例の印字ワイヤは、大略Hv800程度の硬
度を有するものの耐腐食性に劣る。このため、腐食によ
って摩耗が促進され摩耗量が増大したものと思われる。
また、No.6〜8の線材を用いた印字ワイヤは、鋼組
成中C、Crの含有量またはW当量が適量でないため、
耐腐食効果、耐摩耗効果、靱性のいずれかが充分でな
い。なお、No.7の線材を用いた印字ワイヤにあって
は、印字中に折損したため、摩耗量の測定が不能であっ
た。
【0021】これに対し、No.1〜5の線材を用いた
本発明の実施例である印字ワイヤは、印字中折損するこ
となく、良好な耐腐食効果、耐摩耗効果を示している。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば従来
不充分であったドットプリンタ用印字ワイヤの耐腐食
性、耐摩耗性を著しく高めることができ、しかも鋼系で
あるため、軽量かつ高靱性、さらには安価であるといっ
た特徴も有している。このため、高速、長寿命印字ワイ
ヤとして顕著な効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比でC:1.4〜2.3%、Cr:
    1.0%以下、W:4.0%以上、Mo:3.0%以
    上、V:3.0〜6.0%、Co:2.0〜12%を含
    み、かつW当量(W%+2Mo%)が12〜25%、残
    部Feおよび不可避的不純物である高速度工具鋼よりな
    る、線径が0.1〜0.4mm、硬さがHv800以上
    であるドットプリンタ用印字ワイヤ。
  2. 【請求項2】 重量比でC:1.4〜2.3%、W:
    4.0%以上、Mo:3.0%以上、V:3.0〜6.
    0%、Co:2.0〜12%を含み、かつW当量(W%
    +2Mo%)が12〜25%、残部Feおよび不可避的
    不純物である高速度工具鋼よりなる、線径が0.1〜
    0.4mm、硬さがHv800以上であるドットプリン
    タ用印字ワイヤ。
JP13358793A 1993-06-03 1993-06-03 ドットプリンタ用印字ワイヤ Pending JPH06344577A (ja)

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