JPH06344740A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JPH06344740A
JPH06344740A JP13214093A JP13214093A JPH06344740A JP H06344740 A JPH06344740 A JP H06344740A JP 13214093 A JP13214093 A JP 13214093A JP 13214093 A JP13214093 A JP 13214093A JP H06344740 A JPH06344740 A JP H06344740A
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JP
Japan
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wheel
characteristic
damping force
suspension device
vehicle
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Application number
JP13214093A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kawamoto
雅之 川本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は衝撃吸収特性が変更可能な車両のサ
スペンション装置に関し、衝撃吸収特性を変更すること
でタイヤ及びブッシュの特性変動に起因するサスペンシ
ョン特性の変動を相殺することを目的とする。 【構成】 車輪の回転速度に応じた周期のパルス信号か
らなる車輪速信号を一定時間毎に読み込み、周波数解析
を実行して車輪速の変動周波数f0 を検出する(ステッ
プ100〜104)。f0 を車輪の前後振動の共振周期
として捕らえ、車輪の前後方向位置を拘束するブッシュ
とタイヤの弾性をf0 と車輪の質量mとから算出し、基
準値との硬度比較を行う(ステップ106〜110)。
基準値より硬い場合はアブソーバの減衰力をソフトに、
軟らかい場合はそれを補うため減衰力をハードに設定す
る(ステップ112〜116)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のサスペンンション
装置に係り、特に車輪の特性やリンク部材を連結するブ
ッシュの特性に応じて衝撃吸収特性を可変とする車両の
サスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の走行特性は、その車両の搭載され
るサスペンション装置の特性に大きく影響され、その特
性如何によって高速安定性や乗り心地が大きく相違した
ものとなる。すなわち、サスペンション装置の衝撃吸収
特性が軟らかく設定されているほど、路面の凹凸吸収に
優れ、乗り心地が良好となり、衝撃吸収特性が硬く設定
されているほど、車両の姿勢が安定して高速時の安定性
に優れるとされている。
【0003】従って、サスペンション装置の特性を単一
のものとして設定する場合には、車両に要求される特性
等を考慮したうえで、両者の調和点として衝撃吸収特性
を設定することになり、何れかの特性を優先しなければ
ならない場合が生じ、サスペンション装置の衝撃吸収特
性を適宜変更設定できる構成であれば、より高い水準で
乗り心地と操安性とを両立できることになる。
【0004】このような要求に応えるため、サスペンシ
ョン装置の衝撃吸収部材を構成するスプリングやショッ
クアブソーバについて、その衝撃吸収特性、すなわちバ
ネ定数や減衰力を可変とするサスペンション装置が開発
され、近年では広く普及するに至っている。
【0005】ところで、これらのサスペンション装置
は、車両の挙動を監視して、乗り心地を優先すべきか操
安性を優先すべきかを判断して適宜衝撃吸収特性を切り
換えるものである。例えば、中定速で定常運転がされて
いる場合には、その特性を軟らかく設定し、また高速走
行時やコーナー旋回時においては、その特性を硬く設定
する如きである。
【0006】これに対して特開平2−175403号公
報には、各車輪の空気圧を検出して、その空気圧に基づ
いて各車輪に連結される衝撃吸収部材の特性を変更する
サスペンション装置が開示されている。
【0007】上記したサスペンション装置が、車両の挙
動変化に着目してその特性を制御しているのに対して、
車輪の空気圧の偏りがステアリング特性に影響を与える
ことに着目し、その特性の変動を積極的にサスペンショ
ン装置で補償しようとするものである。つまり、車輪の
空気圧が低下して、車輪の緩衝機能が大きく発揮される
状況においては、その車輪に連結されるサスペンション
装置の設定を硬くして、空気圧変化による特性変化を相
殺するものである。
【0008】従って、このサスペンション装置を備える
車両においては、走行状態に応じて適宜サスペンション
装置の衝撃吸収特性が切り替わることにより高い水準で
乗り心地と操安性とが両立されることに加えて、各車輪
の空気圧に偏りが生じた場合には、輪荷重が適宜適切に
分配され、常時適切なステアリング特性が維持されるこ
とになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されたサスペンション装置は、各車輪の空気圧
を基にステアリング特性の変動を監視するものである。
つまり、車輪を構成するタイヤの特性や、サスペンショ
ン装置の各リンク部材を連結するブッシュの特性の変化
については何らの注意も払われていないものである。
【0010】一方、サスペンション装置のバネ下におけ
る特性変化は、車輪の空気圧変化と同様にタイヤの特性
やブッシュの特性に大きな影響を受け、それらが経時変
化したり、タイヤが交換された場合には、大きく車両の
走行特性が変化することが知られている。
【0011】つまり、上記公報に記載されたサスペンシ
ョン装置においてサスペンション装置の特性切替えの基
準として検出している車輪の空気圧は、サスペンション
装置のバネ下の特性を変化させる要素のうち一部に過ぎ
ず、かかる構成によっては、精度良くバネ下特性の補償
をすることができない場合があった。
【0012】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、サスペンション装置のバネ下特性の代用特性値
である車輪前後方向の共振周波数に基づいて、衝撃吸収
部材の特性を制御することにより上記の課題を解決し得
る車両のサスペンション装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の目的を達
成する車両のサスペンション装置の原理構成図を示す。
すなわち、上記の目的は、図1に示すように車輪1に連
結される衝撃吸収部材の特性を変更することにより衝撃
吸収特性を可変とする特性変更手段2を備える車両のサ
スペンション装置において、車両走行時に前記車輪1の
該車両との間に生じる水平方向の振動の共振周波数を検
出する共振周波数検出手段3と、該共振周波数検出手段
3の検出結果に基づいて、前記共振周波数が高いほど衝
撃吸収特性を軟らかくすべく前記特性変更手段2を制御
する特性制御手段4とを有する車両のサスペンション装
置により達成される。
【0014】
【作用】車両が走行する際には、前記車輪1は、サスペ
ンション装置の機能に基づいて上下方向に振動すると共
に、前記車輪1を構成するタイヤの回転方向の弾性変形
やサスペンション装置の各リンク部材を連結するブッシ
ュの弾性変形により前記車両に対して水平方向にも振動
する。
【0015】つまり、前記車輪1は、その水平方向につ
いては、タイヤやブッシュ等の弾性部材に支持された振
動系に保持されていることになる。従って、車両に対し
て水な方向の振動は、車輪の質量とタイヤやブッシュの
弾性係数によって決定される固有の周波数帯で共振する
ことになる。
【0016】ここで、車輪の質量は、タイヤのサイズ等
によって決まる値であり、車両にほぼ固有の値である。
従って、走行時に前記車輪1に発生している前後方向の
振動の共振周波数を検出すれば、サスペンション装置の
バネ下特性を形成するタイヤやブッシュの弾性係数を算
出することが可能である。
【0017】ところで、本発明に係る車両のサスペンシ
ョン装置において、前記共振周波数検出手段3は、前記
車輪1に発生する水平方向の振動の共振周波数を検出す
る。従って、前記共振周波数検出手段3の検出結果は、
タイヤやブッシュの弾性によって決定されるバネ下特性
が比較的硬い場合には、共振周波数として比較的高い周
波数を検出し、逆の場合は比較的低い周波数を検出する
ことになる。
【0018】また、前記特性制御手段4は、このように
して検出した共振周波数が高いほど、すなわち、サスペ
ンション装置のバネ下特性が硬いほど、前1衝撃吸収部
材の衝撃吸収特性を軟らかく設定すべく前記特性変更手
段2を制御する。この結果、サスペンション装置のバネ
下特性は、前記衝撃吸収部材の特性に相殺されることに
なる。
【0019】
【実施例】図2は、本発明の一実施例であるサスペンシ
ョン装置を搭載した車両の斜視透視図を示す。
【0020】同図において符号11〜14は、サスペン
ション装置の衝撃吸収部材であるコイルスプリングを示
す。また、コイルスプリング11〜14の中心軸に沿っ
て挿入されるショックアブソーバ15〜18は、その機
構上衝撃吸収部材として機能すると共に前記した特性変
更手段2を実現する部材である。
【0021】すなわち、これらのコイルスプリング11
〜14及びショックアブソーバ15〜18は、車両10
の左右前輪FL,FR及び左右後輪RL,RRを、他の
リンク部材(図示せず)と共に車体20に連結し、それ
ぞれ長手方向に伸縮して各車輪と車体20との間に生ず
る衝撃を吸収する。
【0022】ここで、ショックアブソーバ15〜18
は、以下に示す如き構成によりその伸縮抵抗を、すなわ
ち減衰力を、外部からの遠隔操作によって変更できる構
成である。また、各リンク部材は、車輪FL,FR,R
L,RRが上下(ショックアブソーバ15〜18を伸縮
させる方向)にのみ変位し、前後左右、各モーメント方
向に対しては適当な剛性を確保することを目的としてブ
ッシュを介して車体20及び車輪FL,FR,RL,R
Rと連結している。
【0023】図3は、コイルスプリング11及びショッ
クアブソーバ15の構成を表す正面断面図を示してい
る。以下、その構成及び動作について簡単に説明する。
【0024】同図において符号21は、ショックアブソ
ーバ15の本体に相当するアブソーバケース21を示
す。アブソーバケース21の一端は車輪FLに連結さ
れ、その内部にはアブソーバケース21内を摺動するピ
ストン22、ピストンに連結されるピストンロッド23
が挿入されている。
【0025】また、コイルスプリング11は、ピストン
ロッド23の上端に固定されたアッパサポート24と、
アブソーバケース21に固定されたロアサポート25と
の間に支持され、アッパサポート24とロアサポート2
5とを離間させる方向に付勢力を発揮する。ここで、ア
ッパサポート24は、適当な固定部材を介して車体20
に固定される部材である。
【0026】一方、アブソーバケース21の内部には、
作動油が充填されており、ピストン22には、作動油を
流通し得るオリフィス(図示せず)が設けられている。
従って、ピストン22がアブソーバケース21内を摺動
するにあたっては、そのオリフィスの開口面積に対応し
た流通抵抗がピストンロッド23に伝達されることにな
る。
【0027】ところで、本実施例のショックアブソーバ
15においては、このオリフィスの開口面積が可変とさ
れている。すなわち、ピストンロッド23の中心に沿っ
て挿入されたシャフト26の下端がオリフィスの開口面
積を可変とするバルブに連結され、シャフト26の上端
がアクチュエータ27に連結されている。そして、アク
チュエータ27を駆動することにより、ピストン22に
形成されるオリフィスの開口面積を可変とするものであ
る。
【0028】従って、アクチュエータ27を適宜駆動す
ればピストン22が摺動する際の摺動抵抗、すなわちシ
ョックアブソーバ15が発揮する減衰力を変更すること
が可能となり、ショックアブソーバ15によって前記し
た特性変更手段2が実現されるものである。
【0029】また、本実施例のサスペンション装置にお
いては、図2に示すように車輪FLに対応して車輪速セ
ンサ30が設けられている。この車輪速センサ30は、
車輪FLと共に回転し、外周面に永久磁石を備えるロー
タ30aと、ロータ30aの外周面から僅かに離間した
位置に配設されるピックアップ30bから構成され、例
えば48パルス/回転のパルス信号を発生するセンサで
あり、前記した共振周波数検出手段3の構成要素であ
る。
【0030】Gセンサ31は、車両10に発生した加速
度に応じた電気信号を発生するセンサである。尚、この
Gセンサ31は、前後方向の加速度を検出する前後Gセ
ンサ31aと、上下方向の加速度を検出する上下Gセン
サ31bとから構成されている。
【0031】また、ステアリングセンサ32は、例えば
2組のフォトカプラ32aと、ステアリング33と共に
回転するスリット板32bとで構成され、位相のずれた
2系統のパルス信号を発生するセンサである。
【0032】ここで、2系統のパルス信号を発生してい
るのは、ステアリング33の順方向回転と逆方向回転と
の区別を可能とするためである。従って、かかる構成に
よれば、回転方向を判別して、かつ発生したパルスの数
をカウントすることとすれば、ステアリング33の回転
角を検出することが可能となる。
【0033】ところで、上記した車輪速センサ30、G
センサ31及びステアリングセンサ33は、前記した共
振周波数検出手段3の一部及び特性制御手段4を構成す
る電子制御装置40に接続され、それぞれ検出した信号
を供給している。また、電子制御装置40は、その内部
で適当な演算処理を行い、その演算結果を各ショックア
ブソーバ15〜18のアクチュエータ27へ供給してい
る。
【0034】以下、電子制御装置40の構成について説
明すると共に、本実施例のサスペンション装置の動作に
ついて詳細に説明する。
【0035】図4は、電子制御装置40の第1の構成例
を表すブロック構成図を示す。同図に示す電子制御装置
40においては、車輪速センサ30と共振周波数検出ブ
ロック41とで前記した共振周波数検出手段3を実現
し、剛性判定ブロック42とアクチュエータ制御ブロッ
ク43とで前記した特性制御手段4を実現するものであ
る。
【0036】すなわち、図4に示す電子制御装置40
は、車輪速センサ30から出力されるパルス信号を基に
車輪FLに発生する前後方向の振動の共振周波数f0 を
検出し、そのf0 に基づいてサスペンション装置のバネ
下特性を推定し、その推定結果に基づいてアクチュエー
タ27を制御する構成である。
【0037】以下、簡単に車輪速センサ30の出力信号
からバネ下特性を推定する原理について説明する。
【0038】図5は、車輪FLが走行中に受ける前後方
向の拘束力を模式的に表した図であり、図中k1 は、車
輪FLを保持するリンク部材等に配設されたブッシュの
弾性係数を、またk2 は、車輪FLを構成するタイヤの
回転方向のモーメントに対する弾性係数を表したもので
ある。
【0039】すなわち、上記したように車輪FLは、シ
ョックアブソーバ15や各リンク部材によって上下方向
にのみ変位可能に支持されており、その前後方向には、
ブッシュによる拘束力が作用している。また、車輪FL
のタイヤと路面との間に適切な摩擦が存在している場合
は路面からも拘束を受けることとなり、タイヤがスリッ
プしないことを前提とすれば、図5に示すようにタイヤ
の回転方向のモーメントに対する弾性力がその拘束力と
なる。
【0040】従って、車輪FLの質量をmとすると、車
輪FLは、その前後方向に対して、弾性係数k1 ,k2
のバネ材に支持された質量mの物体と同様の動作を示す
ことになる。このため、車両10が走行するに際して車
輪FLに振動が伝達されると、この車輪FLは、車両1
0の前後方向に、k1 ,k2 ,mによって決まる共振周
波数で共振するものとなる。
【0041】そして、車両10の走行時において車輪F
Lがこのように振動すると、その振動に伴って車輪速は
僅かながら周期的な変動を示す。この結果、車輪速セン
サ30から48パルス/回転の割合で出力されるパスル
信号には、その共振周波数に同期した周期変動が重畳さ
れることになる。
【0042】ところで、この際に発生するパルス信号の
周期的変動は、上記したようにk1,k2 ,mに固有の
周波数帯にピークを有し、図6に示すように40Hzの近
傍に発生することが知られている。従って、40Hz近傍
を中心にパルス信号の周波数解析を行えば、ブッシュの
弾性係数k1 ,タイヤの弾性係数k2 ,車輪FLの質量
mに固有の共振周波数を検出することが可能である。
【0043】そして、車輪FLの質量mがほとんど変化
しないことに鑑みれば、基準となる周波数(図6中、実
線で示す曲線)と検出された共振周波数とを比較するこ
とにより、ブッシュ及びタイヤの弾性係数k1 ,k2 の
合成値が、基準の状態に対して硬いか(図6中、破線で
示す曲線)軟らかいか(図6中、一点鎖線で示す曲線)
を判断することが可能である。
【0044】一方、サスペンション装置のバネ下の特性
は、ブッシュの特性とタイヤの特性とで決定され、それ
以外の要素で大きく変動することはない。従って、上記
したk1 とk2 との合成値は、サスペンション装置のバ
ネ下特性を的確に代用表示していることになる。
【0045】上記図4に示す電子制御装置40におい
て、車輪速センサ30の出力信号に基づいてサスペンシ
ョン装置のバネ下特性を推定しているのは、かかる特性
に着目したものであり、車輪FLの水平方向の振動のう
ち前後方向の振動に基づいて共振周波数を検出しようと
するものである。
【0046】以下、図7に示すアクチュエータ制御ルー
チンのフローチャートに沿って、電子制御装置40の実
行する処理の内容について説明する。尚、図7に示すフ
ローチャートは、電子制御装置40をマイクロコンピュ
ータを用いて構成した際に実行されるルーチン処理のフ
ローチャートである。また、このルーチン処理は、所定
時間毎に実行される定期割り込みルーチンである。
【0047】図7に示すアクチュエータ制御ルーチンが
起動すると、ステップ100において先ず車輪速センサ
30から発せられるパルス信号を取り込む。上記原理に
基づいて車輪FLの振動周期を検出するためである。そ
して、ステップ102において前回の処理時において演
算した車輪速と今回演算した車輪速との差を車輪速の変
化量として演算する。
【0048】この場合、ステップ102において演算さ
れた変化量は、本ルーチンが起動される一定周期毎の車
輪速変化量を表すことになり、FFT(Fast Fourier T
ransform)等の周波数成分解析を実行することにより
(ステップ104)、サスペンション装置のバネ下部、
すなわち車輪FLの前後方向振動の共振周波数f0 が検
出できることになる(ステップ106)。
【0049】このようにして、上記ステップ100〜1
08は、図4における共振周波数検出ブロック41を、
すなわち前記した共振周波数検出手段3を実現してい
る。
【0050】尚、本ルーチンにおいては、上記したよう
に車輪速センサ30から発せられるパルス信号にFFT
処理を施して共振周波数f0 を検出する構成を採用して
いるが、周波数解析の手法としてはこれに限るものでは
ない。
【0051】すなわち、図8に示すような40Hz近傍を
中心とする多段のバンドパスフィルタf1 〜fn により
フィルタバンクを、ハードウェア的に、またはソフトウ
ェア的に構成し、フィルタ通過後の信号強度から共振周
波数f0 を検出する構成としてもよい。かかる構成によ
れば、FFTを実行する装置に比べて構成を簡略化する
ことができ、より安価に実現することが可能である。
【0052】このようにして車輪FLの前後方向共振周
波数f0 を検出したら、ステップ108へ進み、f0 を
基にしてタイヤとブッシュで形成されるサスペンション
装置のバネ下硬度を算出する。タイヤやブッシュの特性
の変化を判断する基礎とするためである。尚、上記した
ように共振周波数f0 はブッシュ及びタイヤの弾性係数
k1 ,k2 に固有の値であり、バネ下硬度の算出は、f
0 を逆算することにより容易に行うことができる。
【0053】ステップ110では、算出されたタイヤと
ブッシュの硬度が、所定の水準と比べて硬いか否かの判
別を行う。バネ下の硬度が硬ければ、その硬度をバネ上
で相殺するためショックアブソーバ15の減衰力を軟ら
かく設定し、また、バネ下の硬度が軟らかければ、反対
に減衰力を硬く設定する必要があるからである。尚、上
記ステップ108、110は、図4における剛性判定ブ
ロック42を構成している。
【0054】そして、タイヤとブッシュの硬度判定の結
果に基づいて、それぞれステップ112またはステップ
114に進み、ショックアブソーバ15に要求される減
衰力の要求値を所定の“ソフト”または“ハード”値に
設定し、続くステップ116において設定した減衰力を
実現すべくアクチュエータ27を駆動して今回の処理を
終了する。
【0055】尚、上記ステップ112〜116は、図4
におけるアクチュエータ制御ブロック43に相当し、上
記ステップ108、110と共に、前記した特性制御手
段4を実現するステップである。
【0056】このように、本ルーチンが実行される場
合、サスペンション装置のバネ下特性を司るタイヤやブ
ッシュの硬度が変化すると、その特性の変化を相殺すべ
くショックアブソーバ15の減衰力が切り換えられる。
従って、タイヤ交換に伴ってその特性が変化した場合、
及び経時変化によりタイヤやブッシュの弾性特性が変化
した場合においても、サスペンション装置として常に最
適な状態が維持できることになる。
【0057】図9は、電子制御装置40の第2の例の構
成を表すブロック構成図を示す。尚、同図において上記
図4と同一の構成部分については、同一の符号を付して
その説明を省略する。
【0058】同図に示す電子制御装置40は、車両10
の挙動を検出すべく配設された前後Gセンサとステアリ
ングセンサ32とが検出した結果に基づいて、車両の走
行状態に適した減衰力を設定すべくアクチュエータを駆
動するもので、剛性判定ブロック42で判定したバネ下
特性を学習値として用いる点に特徴を有している。
【0059】すなわち、図9に示す減衰力設定ブロック
44は、前後Gセンサ31a及びステアリングセンサ3
2の検出信号に基づいて車両10が定常状態にあること
を検出した場合には、乗り心地を優先したベースの減衰
力を設定する。また、前後Gセンサ31aやステアリン
グセンサ32により、大きなノーズリフトまたはノーズ
ダイブが発生する程度に激しい加減速が検出された場
合、または大きなロールが発生する程度にステアリング
が切られたことが検出された場合には、車両10の姿勢
変化を抑制することを目的として、硬めの減衰力を設定
する。
【0060】アクチュエータ制御ブロック45は、減衰
力設定ブロック44で設定されたされた減衰力を、現実
にショックアブソーバ15において実現させるべくアク
チュエータ27を制御するブロックである。
【0061】また、学習値演算ブロック46は、剛性判
定ブロック42の判定結果を基に、タイヤやブッシュの
硬さ、すなわちサスペンション装置のバネ下特性を代用
表示する学習値を演算する。そして、上記した減衰力設
定ブロック44では、この学習値を基にしてベースの減
衰力や減衰力の硬軟切替え感度を決定する。
【0062】以下、図10〜図13を参照して、図9に
示す電子制御装置40の行う処理内容について更に詳細
に説明する。
【0063】図10は、電子制御装置40を構成するマ
イクロコンピュータにおいて、共振周波数検出ブロック
41、剛性判定ブロック42及び学習値演算ブロック4
6を実現すべく実行される学習値演算ルーチンのフロー
チャートを示す。尚、本ルーチンにおいてステップ10
0〜110については、上記図7に示すアクチュエータ
制御ルーチンと同一であるためその説明を省略する。
【0064】本ルーチンが起動すると、ステップ100
〜110が実行され、車輪FLを構成するタイヤの剛性
と車輪FLを支持するブッシュの硬度が、所定の水準よ
り硬いか否かが判別される。ここで、共振周波数f0 を
基に算出した硬度が所定の水準より硬いと判別された場
合は、ステップ200へ進んで学習値を増加して今回の
処理を終了する。
【0065】そして、再度本ルーチンが起動した際に、
まだ共振周波数f0 が所定水準を越える硬度を示してい
る場合は、ステップ200において更に学習値が増加さ
れることになる。
【0066】一方、ステップ110においてタイヤやブ
ッシュの硬度が硬くないと判別された場合は、ステップ
202へ進んでその硬度が所定の水準より軟らかくない
かを判別する。ここで、実測した硬度がその基準となる
水準より硬い場合は、学習値を増減する必要がないため
何らの処理も行うことなくそのまま今回の処理を終了す
る。
【0067】これに対して、ステップ202においてタ
イヤ等の硬度が基準の水準を下回っていることが判別さ
れた場合は、その状態を学習値に反映させるべくステッ
プ204へ進んで学習値を減少して今回の処理を終了す
る。以後、学習値は、本ルーチンの起動毎にタイヤ等の
硬度に適合した値に書換えられることとなり、その値は
常にサスペンション装置のバネ下特性を適切に代用表示
することになる。
【0068】図11は、このようにして演算した学習値
を基にして、ショックアブソーバ15の減衰力を適切に
制御すべく実行されるルーチン処理のフローチャートを
示しす。尚、本ルーチンは、上記図4における減衰力設
定ブロック44と、アクチュエータ制御ブロック45と
を実現するブロックである。
【0069】図11に示すルーチンが起動すると、先ず
ステップ300において学習値の読み込みが行われる。
サスペンション装置のバネ下特性をバネ上の特性、すな
わちショックアブソーバ15の減衰力によって補償する
ためには、バネ下特性を検出することが前提となるから
である。
【0070】次に、ステップ302においては、読み込
んだ学習値に基づいてベースとなる減衰力の設定を行
う。本ルーチンにおいては、図12の如く予め設定され
たマップを参照して、ベースの減衰力を6段階に切り換
える構成を採用している。従って、学習値が大きいほ
ど、すなわちバネ下の剛性が高いほどベースとなる減衰
力は段階的に小さな値に設定されることになる。
【0071】このようにしてベースとなる減衰力の設定
を行ったら、ステップ304において車両の挙動検出、
すなわち前後Gセンサ31a及びステアリングセンサ3
2の出力信号を基にした加速度検出及びステアリング切
れ角の検出を行う。この検出値を基にして、乗り心地を
優先するべきか走行安定性を優先するべきかを判定する
ためである。
【0072】すなわち、車両10が定常運転を行ってい
る場合は、車両姿勢について特別な配慮を払う必要はな
く、乗り心地を優先するべきである。これに対して、車
両10が急加速、または急減速して前後加速度センサ3
1aが大きな加速度を検出している場合は、ノーズリフ
トまたはノーズダイブ等の発生が予想され、操安性に優
れた姿勢を維持するためには、サスペンション装置の衝
撃吸収特性を硬く設定することが有利である。同様に、
ステアリング33が大きく切られた際に、発生するロー
ルを抑制するためにも、サスペンション装置の衝撃吸収
特性は硬い方が有利である。
【0073】従って、前後Gセンサ31aやステアリン
グセンサ32の出力信号により、車両10が定常運転を
行っていることが検出された場合にはショックアブソー
バ15の減衰力を軟らかく、また、上記の如き大きな挙
動変化が検出された際にはその減衰力を硬く切り換える
こととすれば、車両10の運転状態に応じた適切なサス
ペンション特性を維持することが可能となる。
【0074】ところで、車両10が安定した車両姿勢を
維持するために要求されるショックアブソーバ15の減
衰力特性は、バネ下特性によって変動する相対的なもの
である。つまり、バネ下が比較的柔らかければ、僅かな
挙動変化に対抗するためにもショックアブソーバ15は
ある程度硬いことが要求され、また、バネ下に高い剛性
が確保されている場合は、ショックアブソーバ15が比
較的軟らかく設定されていても少々の挙動変化には十分
対抗することが可能である。
【0075】このため、本ルーチンにおいては、図13
に示すようにタイヤやブッシュの硬度に応じて切り換え
判定幅を可変とし、バネ下が硬いほどより大きく挙動が
変化しない限り減衰力を切り換えない構成としている。
【0076】図11におけるステップ306では、上記
ステップ300において読み込んだ学習値を基にしてか
かる処理を実行し、かつ検出された車両の挙動変化が、
設定された切替え判定幅を越えているか否かの判別を行
っている。
【0077】そして、減衰力を切り換える必要がないと
判別された場合はステップ308へ進んで減衰力要求値
としてベースの減衰力を設定し、また減衰力を切り換え
る必要があると判別された場合は、ステップ310へ進
んでベース値に所定値αを加えた減衰力を減衰力要求値
として設定する。
【0078】以後、共にステップ312へ進み、ショッ
クアブソーバ15において要求される減衰力を実現すべ
くピストン22内に設けられたオリフィスの開口面積を
適当に変更するためアクチュエータ27を制御した後今
回の処理を終了する。
【0079】尚、本ルーチンにおいては、上記ステップ
300〜310により図9における減衰力設定ブロック
44を実現し、ステップ312によってアクチュエータ
制御ブロック45を実現している。そして、これらのブ
ロック44、45は、剛性判定ブロック42及び学習値
演算ブロック46と共に、前記した特性制御手段4を構
成している。
【0080】このように、電子制御装置40が本ルーチ
ンを実行する場合、サスペンション装置のバネ下特性は
学習値として認識され、上記図7に示すルーチンを実行
する場合に比べてより実情に沿った減衰力制御が実現可
能であり、車両の走行状態及びタイヤやブッシュの特性
を考慮して常時適切な特性を発揮するサスンペンション
装置が実現されることになる。
【0081】尚、サスペンション装置の特性を変更すべ
きか否かを判断する基準としては、上記したバネ下特性
や前後方向加速度、ステアアリング切れ角の他、例えば
車速や上下方向または横方向加速度、オートマチック車
両におけるレンジ切替え等種々の要素が存在する。
【0082】このように、多くの要素を考慮する場合に
は、図14に示す電子制御装置40の如く、多種の入力
値をメンバーシップ関数として取り込み、ファジー制御
によって減衰力制御を行う構成としてもよい。
【0083】例えば、図14に示す電子制御装置40に
おいては、ブロック47がバネ下の前後方向共振周波数
f0 に基づく減衰力要求値を設定し、ブロック48が車
速に基づく減衰力要求値を、また、ブロック49が上下
方向加速度に基づく減衰力要求値を設定する。
【0084】そして、減衰力演算ブロック50におい
て、これら各種の要素を基に設定された減衰力要求値に
所定の重み付けがなされ、最適な値として演算された減
衰力を実現すべく、アクチュエータ制御ブロック45に
よりアクチュエータ27が駆動されるものである。
【0085】この場合、ブロック47においては、f0
が大きいほどバネ下の剛性が高く、従って、バネ上に剛
性が要求されないことから、f0 が大きくなるに従って
減衰力要求値が減少する関数を設定している。また、ブ
ロック48においては、高速走行中であるほど車両10
の安定性が要求されることに鑑みて、車速が高いほど減
衰力要求値が増加する関数を設定している。
【0086】また、ブロック49については、車両10
に伝わる上下方向の加速度が大きい場合、すなわち、路
面の凹凸が激しく車体20に伝達されている場合は、サ
スペンション装置に対してより柔軟に衝撃を吸収するこ
とが要求されることから、上下方向加速度が大きい場合
ほど減衰力要求値が減少する関数を設定している。
【0087】このように、図14に示す電子制御装置4
0によれば、サスペンション装置の特性を決定する多種
の要素を的確に考慮したうえで、車両10の姿勢の安定
化による操安性の向上と、車両10に伝達される衝撃緩
和による乗り心地の向上とを高い次元で両立することが
でき、車両の走行特性を画期的に改善することが可能と
なる。
【0088】尚、上記した実施例においては、サスペン
ション装置の特性をショックアブソーバの減衰力によっ
て可変とする構成に限定しているが、衝撃吸収部材の特
性を可変とすることができるものであればよく、例えば
コイルスプリング11〜14に相当するバネ材のバネ定
数を変更することによりサスペンション特性を可変とす
るものにあっては、バネ定数を制御する構成としてもよ
い。更に、サスペンションアームを車体20に取り付け
るサスペンションブッシュの硬軟特性を変更可能なもの
にあっては、サスペンションブッシュの硬軟特性を制御
する構成としてもよい。
【0089】また、上記実施例においては、車輪速セン
サ30を車輪FLに対応して設け、その検出値を基にし
て全てのショックアブソーバ15〜18の減衰力を制御
する構成としているが、適宜複数の車輪に、例えば4輪
全てに車輪速センサ30を配設し、検出された車輪速の
平均値を基準として、または最大値若しくは最小値を基
準として減衰力を制御し、または対応する車輪速センサ
30の検出値を基に各ショックアブソーバ15〜18を
独立に制御する構成としてもよい。
【0090】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、サスペンシ
ョン装置の構成要素であるリンク部材を連結するブッシ
ュ、及び車輪の構成要素であるタイヤの特性によって変
動するサスペンション装置のバネ下特性を検出すること
ができ、更にサスペンション装置の構成要素である衝撃
吸収部材の特性を変更することにより、バネ下特性の変
動を相殺することができる。
【0091】このため、本発明に係る車両のサスペンシ
ョン装置によれば、タイヤの交換やブッシュ等の経時変
化によってバネ下の特性が変動しても、その影響が表面
上現れることがなく、常に適切なサスペンション特性を
維持することができるという特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のサスペンション装置の原理
図である。
【図2】本発明の一実施例であるサスペンション装置を
搭載した車両の斜視透視図である。
【図3】本実施例のサスペンション装置の構成要素であ
るショックアブソーバ及びコイルスプリングの構成を表
す正面断面図である。
【図4】本実施例の電子制御装置の第1の例を表すブロ
ック構成図である。
【図5】本発明の原理を説明するための図である。
【図6】走行中の車輪に発生する前後方向の振動強度特
性を合わす図である。
【図7】本実施例の電子制御装置が実行するアクチュエ
ータ制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図8】本実施例装置に適用可能なフィルタバンクの構
成例である。
【図9】本実施例の電子制御装置の第2の例を表すブロ
ック構成図である。
【図10】本実施例の電子制御装置が実行する学習値演
算ルーチンの一例のフローチャートである。
【図11】本実施例の電子制御装置が実行するアクチュ
エータ駆動ルーチンの他の例のフローチャートである。
【図12】上記アクチュエータ駆動ルーチンにおいて用
いるマップ(その1)である。
【図13】上記アクチュエータ駆動ルーチンにおいて用
いるマップ(その2)である。
【図14】本実施例の電子制御装置の第3の例を表すブ
ロック構成図である。
【符号の説明】
1,FL,FR,RL,RR 車輪 2 特性変更手段 3 共振周波数検出手段 4 特性制御手段 10 車両 11〜14 ショックアブソーバ 15〜18 コイルスプリング 22 ピストン 26 シャフト 27 クチュエータ 30 車輪速センサ 31 Gセンサ 32 ステアリングセンサ 40 電子制御装置 41 共振周波数検出ブロック 42 剛性判定ブロック 43,45 アクチュエータ制御ブロック 44 減衰力設定ブロック 46 学習値演算ブロック 47,48,49 減衰力要求値設定ブロック 50 減衰力演算ブロック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪に連結される衝撃吸収部材の特性を
    変更することにより衝撃吸収特性を可変とする特性変更
    手段を備える車両のサスペンション装置において、 車両走行時に前記車輪の該車両との間に生じる水平方向
    の振動の共振周波数を検出する共振周波数検出手段と、 該共振周波数検出手段の検出結果に基づいて、前記共振
    周波数が高いほど衝撃吸収特性を軟らかくすべく前記特
    性変更手段を制御する特性制御手段とを有することを特
    徴とする車両のサスペンション装置。
JP13214093A 1993-06-02 1993-06-02 車両のサスペンション装置 Pending JPH06344740A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016027631A1 (ja) * 2014-08-19 2016-02-25 カヤバ工業株式会社 信号処理装置、信号処理方法、サスペンション制御装置およびサスペンション制御方法
WO2025253942A1 (ja) * 2024-06-06 2025-12-11 Thk株式会社 サスペンション装置の制御方法、サスペンション装置の制御装置及びサスペンション装置の制御システム

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