JPH0635800B2 - トンネルの漏水案内装置 - Google Patents

トンネルの漏水案内装置

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JPH0635800B2
JPH0635800B2 JP63288442A JP28844288A JPH0635800B2 JP H0635800 B2 JPH0635800 B2 JP H0635800B2 JP 63288442 A JP63288442 A JP 63288442A JP 28844288 A JP28844288 A JP 28844288A JP H0635800 B2 JPH0635800 B2 JP H0635800B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冬季、寒冷地において、凍結することがない
トンネルの側壁に取付けられた漏水案内装置に関する。
従来の技術 地山を掘削して設けられた鉄道、自動車道または一般道
路のトンネルの側壁などの構造物において、コンクリー
トの打継部分や、地震または走行車両による振動、ある
いは、コンクリートの伸縮などによつて生じるクラツク
部分から水漏が発生する。これを受けるためにコンクリ
ート壁に沿つて導水樋を取付け、所定の排水溝まで導水
するようにしている。
発明が解決しようとする課題 冬季の寒冷地では外気が氷点下に下るため、前記クラツ
クなどからの漏水は凍結し、つららや側氷を生じる。特
に、これら構造物にとりつけられた導水樋が凍り、つま
つて水が流れなくなり、さらに、前記側氷の発生が進
み、たとえば、構造物が鉄道用トンネルの場合には、ト
ンネル内の壁、軌道、電気設備に障害を与えるととも
に、列車の運転保安上悪影響を及ぼす。このため、除氷
に多大な労力と経費を必要とすることになる。自動車道
または一般道路の場合でも、導水樋が凍結すると、側氷
やつららの生長によつて、自動車の損傷や歩行者への影
響も発生しやすくなる。
本発明は、漏水が凍ることなく、円滑に排出することが
できるようにしたトンネルの漏水案内装置を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、トンネル1の長手方向に延びる一対の上方に
開放した受水樋21を、相互の近接端30寄りが低くな
るように水平面に対して第1角度θの勾配を付してトン
ネル1のコンクリート壁2に固定し、 前記近接端30の下方から漏水を導く導水樋3を配置
し、 この導水樋3は、 コンクリート壁2にトンネル1の長手方向に間隔をあけ
て固定される一対のドレンコーナ7と、 これらのドレンコーナ7間にわたつて、コンクリート壁
2から水路4を形成するように間隔をあけて、ドレンコ
ーナ7に両側部が固定される導水プレート12と、 導水プレート12の水路4側の表面に装着される保温材
18とを有し、 前記水路4内で中空の管5が配置され、 この管5は、直管状の横管部15と、直管状の縦管部1
4とが、第2角度θ1を成して連結された構成を有し、 横管部15は、コンクリート壁2を、そのコンクリート
壁2のほぼ法線方向に貫通し、横管部15の開口端部4
5は、地山6の土中に挿入され、 縦管部14には、その縦管部14の軸線46に直交する
トンネル1の長手方向に延びる直線47上に軸線を有す
る放射孔16が、縦管部14の両側で縦管部14の軸線
46に沿つて間隔をあけて形成され、 縦管部14が水路4内で横管部15から上向きに延びる
ように、第2角度θ1は90度を超える角度に選ばれる
ことを特徴とするトンネルの漏水案内装置である。
作 用 本発明に従えば、一対の上方に開放した受水樋21によ
つて集められた漏水は、近接端30が低くなるように設
けられ、近接端30から導水樋3を経てトンネル1の下
方に案内されて排出され、この導水樋3の水路4内に
は、中空の管5が配置され、その管5の横管部15は、
トンネル1のコンクリート壁2を貫通して地山6の土中
に挿入される。したがつてその地山6の地熱による暖か
い空気は、横管部15から縦管部14に導かれ、この縦
管部14に形成され放射孔16から水路4内に入込む。
したがつて漏水は水路4内で凍結することがない。
実施例 以下、実施例でもつて本発明に係わるトンネルの漏水案
内装置をより具体的に説明する。
第1図は、本発明の一実施例にかかる漏水案内装置をと
りつけた鉄道用トンネルの正面図、第2図は導水樋の水
平断面図、第3図は正面図、第4図は導水樋を設けた箇
所におけるトンネル壁の要部縦断面図、第5図は第4図
の切断面線V−V拡大断面図、第6図は導水樋の斜視
図、第7図は導水樋を設けていない箇所におけるトンネ
ル壁の要部断面図、第8図は受水樋と導水樋との関係を
示す正面図、第9図は第8図の切断線IX−IX断面図
である。
トンネル1では、その長手方向にコンクリート打継部が
あり、この打継部に沿つて第8図の正面図に示すような
上方が開放した受水樋21を設け、打継部からの漏水を
この受水樋21に受ける。受水樋21は、横方向へ所定
長さに設定された左右一対が、互いに近接し、その長さ
方向をトンネル長さ方向に沿わせて設置されている。各
受水樋21は、第9図の縦断面図に示すように、立上り
部22、底部23、仕切部24および取付部25とを有
して、軟質ビニール材で被覆された硬質塩化ビニールか
ら成り、コーキング材26や、ゴム、スポンジなどから
成る弾性止水材27を介して、アンカーボルト28とナ
ツト29によつてコンクリート壁2に固定されている。
一対の受水樋21は、その近接端30側とは反対側端部
を端板31を閉子され、底部23と立上り部22とから
成る受水部32内に滴下した漏水が近接端30側へ流れ
るように、水平面に対し、第1の角度θの勾配が付さ
れ、両落し樋とされる。したがつて、一対の受水樋21
の近接端側へ流れた水は両樋間の隙間から導水樋3内に
導入される。
導水樋3は、次のような構造とされる。第2図および第
3図に示すように、軟質ビニール材で被覆された硬質塩
化ビニール製のドレンコーナ7が、独立発泡体(不連続
気泡を有する発泡体)から成るドレンシーラ8を介して
アンカボルト9とナツト10でコンクリート壁2に固定
されている。これらドレンコーナ7は、コンクリート内
壁面に沿つて縦方向に延設された左右一対から成り、そ
の先端部に対向設置された溝部11に、特殊アクリル変
性樹脂と塩化ビニルとをブレンド成形した導水プレート
12が水密状態に挿入把持される。
ドレンシーラ8は、弾力性があり、水を吸収しないた
め、コンクリート壁2の凹凸面によく対応して密着し、
水を遮断する。
これらドレンコーナ7、導水プレート12は、トンネル
内壁面との間に水路4を形成する。
導水樋3は、必要に応じて、各種規格の導水プレート1
2を使用することにより、幅方向が可変とされるととも
に、長さ方向へは、複数のドレンコーナ7および導水プ
レート12を接続して調整される。この接続に当り、ド
レンコーナ7は、長さ方向に突き合せ状態に配置され
て、アンカボルト9、ナツト10によつて固定される。
導水プレート12は、第6図に示すように、下流側の導
水プレート12aの上部をドレンコーナ7の頂面より上
方に突出させ、この突出部分12bの左右両端部を斜め
に切断し、突出部分12bを外側にして上流側導水プレ
ート12cの下部と重ね合せ、この重ね合わされた隙間
にシリコン系コーキング材を充填して接着される。
導水樋3は、耐寒用として、第2図に示すように、保温
材18を導水プレート12の内側面に装着したものも用
いられる。この保温材18は、たとえば、独立発泡体か
ら成る断熱材19に、約1mm厚のビニールシート20
を貼り合わせたものである。
中空の管5は、1つの導水樋に対して少なくとも1個設
けられ、縦管部14と横管部15とが概ねL型に一体形
成される。管5は、熱伝導性にすぐれた不銹鋼管が用い
られる。縦管部14は、導水樋3の水路4内に上向きに
立ち上り、その上端を解放され、途中に、コンクリート
内壁面に沿い水平方向へ開口された放射孔16が複数個
設けられる。
管5は、1個だけ設けられる場合は、トンネル1の下部
に設けられるが、複数のときはコンクリート内壁面に沿
い水平方向および上下方向に並列配置される。
横管部15は、トンネル1のコンクリート壁2に貫設さ
れた3〜4cm径の管取付孔17に嵌合され、開口端部
が地山6の土中に挿入されている。横管部15には、地
下水で通気が塞がれないよう、必要に応じて適正個所に
排水孔(図示せず)が設けられる。横管部15の土中へ
の挿入長さは80cm以上、好ましくは1mとされる。
このことは次の理由による。すなわち、実測によると、
トンネル1のコンクリート壁2の外周面付近は、コンク
リート内壁面からの外気の影響を受けるが、保温材18
などにより断熱され、放熱カツト率が50%台におさえ
られた最近多用の耐寒トンネル壁では、トンネル1の外
周面から80cm離れた地山ではほとんど外気の影響を
うけることがない。
ここで放熱カツト率は次のように求められる。第7図に
おいて、コンクリート壁2の厚み(m)、コンクリート
壁に装着された断熱材2b,2cの種類や厚み(m)に
より得られる熱伝導率λ1,λ2,λ3,…の逆数の和
によつて表わされる熱通過抵抗R1と、外部空気膜の熱
伝導係数(風速8m/sec)α1=29.3Kcal
/m・Hr・℃の逆数で表わされる熱通過抵抗R2
と、断熱材内部に形成される空洞2aの静止空気(2〜
10cm厚)の熱伝導係数α2=5.4kcal/m
・Hr・℃の逆数で表わされる熱通過抵抗R3との和R
の逆数で示される熱通過率Kを求める。この熱通過率K
の、裸の同一厚みコンクリート壁の熱通過率Kに対す
る百分率を算出し、この算出値を100より減じた残り
%が放熱カツト率となる。
たとえば、第7図(a)において、熱伝導率1.5kc
al/m・Hr・℃を有する厚みt1=63cmのコ
ンクリート壁2に、厚みt2=3cmの内部空洞2aを
介して、熱伝導率0.036kcal/m・Hr・℃
で厚みt3=2cmのネオプレン2bと、熱伝導率0.
13kcal/m・Hr・℃で厚みt4=2cmの合
成ゴム2cとから成る保温材層が形成された全体厚みt
が70cmのトンネルにおける熱通過抵抗Rおよび熱通
過率Kは次式で求められる。
よって、 これに対して、第7図(b)で示すように、裸状態で保
温材層を有しない厚みt0が70cmのコンクリート壁
の熱通過抵抗R0および熱通過率Kは次のようにな
る。
よって この値から放熱カツト率が次のように算出される。
100−37.1=62.9(%) 以上において、作動態様を説明する。
トンネル1内におけるコンクリート打継部分やクラツク
部分からの漏水は、受水樋21から導水樋3内に滴下
し、水路4を流下し、排出溝など定められた場所に排出
される。冬季、たとえば東北地方では、外気が−20℃
に下ることがあるが、地山の地熱は5℃以下になること
はない。したがつて、この地熱は、中空の管5に吸入さ
れ、伝導、対流作用によつて温暖空気に変換され、導水
樋3の水路4内に放射され、水路4を温める。このた
め、水路4内の流水が凍結することがなく、漏水は円滑
に所定の排水溝などへ流下される。特に、中空の管5と
して不銹鋼管が用いられ、かつ、放射孔16はトンネル
内壁面に沿い水平方向に開口されているため、導水樋3
の幅方向全体にわたり、高効率の熱交換作用が行われ
る。不銹鋼管は長期の使用に耐える。
水路4内に配置される中空の管5は、直管状の横管部1
5と、直管状の縦管部14とが、第2の角度θ1を成し
て連結された構成を有する。横管部15は、コンクリー
ト壁2を、そのコンクリート壁2のほぼ法線方向に貫通
し、このことは第4図に示されるとおりである。横管部
15の開口端部45は、地山6の土中に挿入される。縦
管部14に形成される放射孔16は、縦管部14の軸線
46に直交するトンネル1の長手方向(第4図の紙面に
垂直方向、第5図の上下方向)に延びる直線47上に有
し、縦管部14の両側(第5図の上下)で形成される。
この放射孔16は、縦管部14の軸線46に沿つて間隔
をあけて、たとえば第4図の実施例では、一側部に上下
に間隔をあけて3個が示されるように、形成される。
前記第2の角度θ1は、縦管部14が水路4内で横管部
15から上向きに延びるように、90度を超える角度に
選ばれる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、水路4内で中空の管5が
配置され、この管5の直管上の横管部15は、コンクリ
ート壁2を、そのコンクリート壁2のほぼ法線方向に貫
通し、横管部15の開口端部45は、地山6の土中に挿
入されるので、土中の暖められた空気が横管部15から
縦管部14に導かれ、水路4内に放射孔16および縦管
部14の頂部の孔から排出されて、水路4内の温度が上
昇され、漏水の凍結が防がれ、またつららが垂れ下がつ
たりすることが防がれる。
特に本発明によれば、管5の縦管部14には、その縦管
部14の軸線46に沿つて間隔をあけてその縦管部14
の両側に放射孔116が形成されるので、放射孔内に水
路4の空気が入り込み、いわば煙突効果が達成され、縦
管部14内の暖められた空気が上昇して水路4内に排出
されることになり、水路4の温度が常に上昇された状態
に保たれる。
しかも本発明によれば、放射孔16は、縦管部14の軸
線46に直交するトンネル1の長手方向に延びる直線4
7上に軸線を有しており、換言すると、第4図の紙面に
垂直方向に縦管部14の両側に放射孔16が形成され、
また第5図の上下に縦管部14が形成され、したがって
水路4内の冷たい空気が放射孔16を経て縦管部14内
に流込みやすくなり、こうして水路4の温度上昇が促進
される。本発明では、縦管部14には、コンクリート壁
2側または保温材18側には放射孔16は形成されてお
らず、前述のようにトンネル1の長手方向に延びる直線
47上に軸線を有する放射孔16が形成されているの
で、水路4内の空気が、放射孔16内に入り込みやすい
のである。
さらに本発明によれば、管5の横管部15は、コンクリ
ート壁2を、そのコンクリート壁2の法線方向に貫通し
ており、この横管部15と縦管部14とが成す第2の角
度θ1は、縦管部14が水路4内で横管部15から上向
きに延びるように900度を超える角度に選ばれてお
り、したがって横管部15をコンクリート壁2を貫通す
るように取付ける際に、前述のようにほぼ法線方向に管
取付孔17を形成するなどすればよく、施工作業が容易
であり、しかも第1図に明らかなようにトンネル1のコ
ンクリート壁2の内面の形状が、大略的に円形の一部分
を成す構成であるとき、縦管部14の上端部がコンクリ
ート壁2の内面に当接してしまうことが防がれ、これに
よって横管部15を地山6の土中に充分に挿入して地熱
を導き出すことが可能である。
さらに本発明によれば、導水樋3は、コンクリート壁2
に、トンネル1の長手方向(図2の左右方向)に間隔を
あけて固定された一対のドレンコーナ7間にわたつて導
水プレート12の両側部が固定されて、コンクリート壁
2から水路4を形成するように間隔をあけて導水プレー
ト12が設けられるので、ドレンコーナ7の間隔を希望
する値に定めて、その間隔に合うように導水プレート1
2を設ければよく、このようにして導水樋3の大きさを
希望する値に定めることができるという優れた効果が達
成される。
さらに本発明によれば、導水プレート12の水路4側の
表面に保温材18を装着し、水路4の保温を行うととも
に、たとえ仮に保温材18が導水プレート12から離脱
したとしても、トンネル内の人や車の通路にそのような
保温材18が垂れ下がつたり落下する危険が防がれる。
さらに本発明によれば、導水樋3には、一対の上方に開
放した受水樋21からの漏水を、第1の角度θの勾配を
付して導き、それらの相互の近接端30から導水樋3に
漏水を案内するようにし、こうして広い範囲にわたつて
トンネル1内の漏水を排出することができるようにな
り、このような広い範囲における漏水の凍結などを本発
明によつて防ぐことが初めて可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すトンネル正面図、第2
図は導水樋の水平断面図、第3図は導水樋の正面図、第
4は導水樋を設けた箇所におけるトンネル壁の要部縦断
面図、第5図は第4図の切断面線V−V断面図、第6図
は導水樋の要部斜視図、第7図は導水樋を設けていない
箇所におけるトンネル壁の要部縦断面図で(a)は保温
材層を有するもの、(b)は保温材層を有しないもの、
第8図は受水樋と導水樋との関係を示す正面図、第9図
は第8図の切断面線IX−IX断面図である。 1……トンネル、3……導水樋、4……水路、5……
管、6……地山、7、ドレンコーナ、12……導水プレ
ート、16……放射孔、18……保温材、21……受水

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル1の長手方向に延びる一対の上方
    に開放した受水樋21を、相互の近接端30寄りが低く
    なるように水平面に対して第1角度θの勾配を付してト
    ンネル1のコンクリート壁2に固定し、 前記近接端30の下方から漏水を導く導水樋3を配置
    し、 この導水樋3は、 コンクリート壁2にトンネル1の長手方向に間隔をあけ
    て固定される一対のドレンコーナ7と、 これらのドレンコーナ7間にわたつて、コンクリート壁
    2から水路4を形成するように間隔をあけて、ドレンコ
    ーナ7に両側部が固定される導水プレート12と、 導水プレート12の水路4側の表面に装着される保温材
    18とを有し、 前記水路4内で中空の管5が配置され、 この管5は、直管状の横管部15と、直管状の縦管部1
    4とが、第2角度θ1を成して連結された構成を有し、 横管部15は、コンクリート壁2を、そのコンクリート
    壁2のほぼ法線方向に貫通し、横管部15の開口端部4
    5は、地山6の土中に挿入され、 縦管部14には、その縦管部14の軸線46に直交する
    トンネル1の長手方向に延びる直線47上に軸線を有す
    る放射孔16が、縦管部14の両側で縦管部14の軸線
    46に沿つて間隔をあけて形成され、 縦管部14が水路4内で横管部15から上向きに延びる
    ように、第2角度θ1は90度を超える角度に選ばれる
    ことを特徴とするトンネルの漏水案内装置。
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