JPH0636441B2 - 基板上に超伝導酸化物層を製造する方法 - Google Patents

基板上に超伝導酸化物層を製造する方法

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JPH0636441B2
JPH0636441B2 JP63236691A JP23669188A JPH0636441B2 JP H0636441 B2 JPH0636441 B2 JP H0636441B2 JP 63236691 A JP63236691 A JP 63236691A JP 23669188 A JP23669188 A JP 23669188A JP H0636441 B2 JPH0636441 B2 JP H0636441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は基板上に超伝導金属酸化膜を製造する方法に関
する。
[従来技術の説明] (La、Ba)銅酸化物(cuprate)での超伝導性の最
近の発見は世界的な研究活動を引き起こし、それにより
比較的高い超伝導転移温度Tを有する他の金属酸化物
が非常な勢いで発見された。特に、YBaCu
は約90KのTを有しうることが発見された(例えば19
87年のフィジカル・レビュー・レターズ(Physical Rev
iew Letters)第58巻第1676頁のアール・ジェー・カバ
(R.J.Cava)らの文献を参照)。
今日までの研究により、2種類の高いT酸化物超伝導
物質の存在が確認されている。
第1種類は公称化学式La2-XCuO4−εを有
し、Mは1種あるいはそれ以上のBa、Sr、あるいは
Caのような2価金属を表わす。この第1種類のものは
約40Kまでの転移温度を有することがわかった。
第2種類の金属酸化物伝導物質は公称化学式Ba2-Y
(M1-X M′1+Y Cu9−δを有し、M及び
M′はY、Eu、Nd、Sm、Gd、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Lu、La、Sc、Sr、あるいはこ
れらの化合物から選ばれる。典型的には、0≦X≦1、
0≦Y≦1、及び1<δ<3である(例えば1987年のフ
ィジカル・レビュー・レターズ第58巻第18号第1888頁の
デー・ダブリュー・マーフィ(D.W.Murphy)らの文献を
参照)。ここでは、第1種の化合物をLa銅酸化物系、
第2種のものをBa銅酸化物系と呼ぶ。多くのBa銅酸
化物系のものは液体窒素の沸点77K以上のTを有す
る。
Ba銅酸化物系の典型例はYBaCu、EuB
Cu、及びLa1.51.5 Cuである
(ここで、酸化物超伝導物質の化学式は単なる近似であ
り、偏差は許容されうる。例えばYBaCu
最適酸素含量は7ではなく約6.9 であることがしばしば
である)。
最近、Ba銅酸化物系の少なくとも1つの成分にフッ素
を混入すると、比較的高い転移温度を有する超伝導物質
を生成できると報告されている(1987年のフィジカル・
レビュー・レターズ第58巻第2579頁のエス・アール・オ
ブシンスキー(S.R.Ovshinky)らの文献を参照)。
新しい高T酸化物超伝導体の多くの応用が提案され、
また提案された応用の多くは基板上での超伝導材料の薄
膜(例えば厚さが約5μm以下)の形成を必要とする。
この様な応用の典型例は電子デバイス、チップあるいは
装置間の超伝導相互接続と、ジョセフソン接合やSQU
IDsのような超伝導素子である。
超伝導酸化膜は、反応性(例えば酸素を含む)環境での
蒸着やスパッタリング、酸化物ターゲットからのスパッ
タリング、及び金属を含む溶液のスピンオンを含む多く
の技術によって製造されている。例えば1987年 4月23日
カルフォルニアのアナハイム(Anaheim,California)で
開かれた1987年材料研究学会春季大会 (1987 Spring Me
eting of the Materials Research Society)(1987 材
料研究学会、ピッツバーグ・ピー・エー(Pittsburgh,P
A,))のプロシーディング・オブ・シンポジューム・エ
ス(Proceedings of Symposium S)の第81頁のアール・
エッチ・コウ(R.H.Koch)らの文献“高温超伝導体の概
要”(Extended Abstracts High Temperature Supercon
ductOrs);同じくプロシーディング・オブ・シンポジ
ューム・エスの第169 頁のアール・エッチ・ハモンド
(R.H.Hammond)らの文献;1987年のフィジカル・レビ
ュー・レターズ第58巻第2684頁のピー・チャウドハリ
(P.Chaudhari)らの文献を参照のこと(酸素大気中で
イットリウム、バリウム及び銅を蒸着し、できた酸素を
含む膜を850 ℃から910 ℃の温度でアニーリングす
る)。また1987年のネーチャ(Nature)第326 巻第857 頁
のアール・イー・ソメク(R.E.Somekh)らの文献を参照
のこと(1050℃に保持されたサファイヤ基板上にCu、
BaO及びY源からのスパッタリングを行い、次
に500 ℃で酸素中でアニールする)。上述プロシーディ
ング・オブ・シンポジューム・エスの第85頁のエム・モ
リワキ(M.Moriwaki)らの文献ではスパッタリングによ
る膜の生成について述べられているが、詳細なプロセス
は与えられていない。スピンオン技術は1987年 4月10日
にシー・イー・ライス(C.E.Rice)らの米国特許出願番
号第037,264 号の“超伝導酸化物層を製造する方法及び
このような層からなる装置”に示されている。別に成長
技術(IIA属元素のフッ化物からなるソースを含む多数
のソースを用いる)は1987年 8月25日にアール・イー・
ホワード(R.E.Howard)らの米国特許出願番号第089,29
6 号の“頑丈な超伝導体”に示されている。
上述の全ての技術は超伝導酸化膜を製造するのに成功し
ているが、従来の技術は典型的にいくつかの欠点を持
つ。例えば、反応性スパッタリング技術は比較的遅く、
また酸素含量が未知である成長材料の密度の不確定性に
よって制御が困難になるという問題を引き起こす。また
酸化物ターゲットからのスパッタリングも制御するのが
困難である。これは、就中、ターゲット表面、例えばB
a、が連続的に減少するという事実によるものである。
一方、スピンオン技術によって厚さ約1μm以上の酸化
膜を作るのはしばしば困難である。さらに超伝導酸化膜
をパターニングするいくつかの従来の技術はしばしば膜
の超伝導特性の劣化をもたらす。
超伝導酸化膜の潜在的な技術的重要性からみれば、簡単
に制御でき、比較的速くそのような膜を形成でき、また
比較的厚い膜を含む比較的平坦な膜を形成できる方法が
強く望まれる。本明細書はこのような方法を開示する。
また、膜の超伝導特性の劣化をもたらさない金属酸化膜
をパターニングする方法も開示する。
[発明の概要] 超伝導金属酸化膜を含む構造を形成する本発明の方法
は、適当な基板を提供するステップと、実質的に酸素を
含まない(フッ素のような他の反応性成分も含まない)
金属層を前記基板上に成長させるステップと、次に少な
くともこの金属層の一部を、酸素を含む雰囲気中で、こ
の金属層から超伝導金属酸化膜が形成されるに十分な時
間、加熱するステップと、からなる。本発明の方法は、
Laの銅酸化物及び/またはBa銅酸化物超伝導体膜を
製造するのに有利に用いられるだけではなく、別の高T
物質が発見されれば、その様な高T金属酸化膜の製
造にも利用できる。
基板は酸化膜への悪影響(poisoning)を実質上避ける
ように選ばれる。ここで“悪影響(poisoning)”いう
用語は、膜の超伝導特性の実質上の劣化(例えば、転移
温度T、転移幅、臨海電流などの劣化)をもたらす膜
と基板との相互作用を意味する。
形成された金属層の全成分は、形成される酸化膜の金属
成分に実質的に対応する。つまり金属元素(M、M′、
M″、…)は、酸化膜[構成は(MM′x′M″x″
…)Oy′]と実質的に同じ比率(x:x′:
x″:…)で前記金属層の中に存在する。ここでRは金
属成長ステップに続いて前記層に導入される随意的な反
応性元素、例えばフッ素である。
金属層は層の成分が実質上よく混合されるように成長さ
れることが望ましい。なぜならば、この様なよく混合さ
れた(つまり、実質上均質な)層は酸化によって比較的
平坦な超伝導膜を生成できるからであり、逆に金属層が
不均一であると、より粗い超伝導膜が形成され勝ちだか
らである。
実施例における熱処理は、焼成(firing)条件(温度及
び時間を含む)を比較的平坦できめの細かい酸化膜がで
きるように選択した第1の焼成ステップと、焼成条件
(温度、時間及び冷却条件を含む)を所望の超伝導特性
を有する酸化膜ができるように選択した第2の焼成ステ
ップとからなる。第2の温度での焼成は膜のグレイン成
長をもたらす。第2焼成温度はしばしば第1焼成温度よ
り高い(しかしそうである必要はない。)。
多くの場合、超伝導膜はパターン化された膜である。本
発明の実施例では、第1焼成ステップの後であって第2
焼成ステップの前に膜のパターニングが行なわれる。こ
れによって、比較的高いパターン鮮明度が得られ、また
酸化膜の超伝導特性の劣化(これはしばしば膜の熱処理
が終了した後のパターニングによる)が実質上避けら
る。
第1及び第2の焼成ステップの間にパターニングステッ
プを狭んだ上記の2段階の熱処理は、従来の膜成長方法
(例えば反応性雰囲気での成長)にも有利に利用できる
と期待される。
[実施例の説明] これからの説明は主に公称化学式YBaCu
Ba銅酸化物に関するが、本発明の方法の応用を制限す
る意味ではない。第1図は本発明のプロセスの典型的な
実施例を概略的に示す。
本発明の超伝導酸化膜は、サファイア、立方酸化ジルコ
ニウム(cubic zirconia)、MgO、SrTiO、B
0.075 Sr0.925 TiO0.3 、あるいはシリコンのよ
うな第1材料からなる基板であって、その上に第2材料
層(一般にバッファ層と呼ばれる)を有する複合基板を
含む様々な基板(例えば単結晶安定化イットリウム酸化
ジルコニウム)上に形成されうる。このバッファ層は第
1材料の上の超伝導酸化膜との相互作用を防ぐあるいは
少なくとも減少させる働きをする。典型的なバッファ層
はAg及び/またはNbからなる。また先に反応した
(犠牲的に形成された)超伝導酸化膜もバッファ層とし
て十分使えることがわかった。
上述したように、バッファ層は単一材料のみからなる必
要はなく、例えば、1987年 9月 9日に出願されたエム・
ガービッチとアール・レビ(M.Gurvitch and R.Levy)
の米国特許出願番号第094,573 号の“超伝導相互接続を
有する半導体素子”で述べられたような複合バッファ層
の利用が望ましい。ここで考慮する基板/超伝導体間の
相互作用は、基板材料の超伝導体への拡散と、超伝導体
の1つあるいはそれ以上の成分の基板への拡散と、基板
と超伝導体成分間の化学反応とである。
バッファ層の厚さの最小値は、しばしば下地である基板
材料の組成及び/またはその上の超伝導酸化物の組成の
関数である。例えば、ZrOあるいはMgO上の30nm
のNbあるいはAgは、その上のYBaCu
への悪影響を本質的に除去できることがわかった。
適当な基板を用意した後、本発明の方法の重要なステッ
プは、基板上に実質上酸素を含まない金属膜(フッ素の
ような他の反応性成分も含まず、アルゴンのような不活
性成分は含んでもよい)を成長させるステップである。
但し、膜の中には形成されるべき超伝導酸化膜に存在す
るものと同じ割合の様々な金属が存在する。例えば、も
し超伝導酸化膜が組成YBaCuを有するな
ら、Y、BaとCuは基本的にはそれぞれ1:2:3の
原子比率で存在する。成長したままの金属層は完全に均
質である必要はないが、例えば各層が実質上1種のみの
元素からなる多数の層から構成されうる。さらにこの様
な層状構造の層は比較的薄く(約10nm以下)、そのため
に熱処理の間に実質的に完全な均質性を急速に達成でき
る。比較的厚い(約10nm以上)層の利用はしばしば偏折
を起こし、従って膜は悪い超伝導特性と構造を有する。
実質上酸素を含まない金属膜は例えばスパッタリングあ
るいは蒸着のような適当な技術によって形成されうる。
本発明の方法は、不活性気体、例えばアルゴンガス雰囲
気中でのマグネトロンスパッタリングである。成長は個
々の金属源、例えば別々のY、Ba及びCuターゲット
を用いる3つのマグネットロン源から、あるいは少なく
とも原理的には1つの合金源(alloy source)からでき
る。勿論、中間な場合も可能である。例えば、1つはY
ターゲットからなり、もう1つはBaCu合金ター
ゲットからなる2つのマグネトロン源を用いて金属膜を
成長するのが有利であることがわかった。これは、この
合金物は純Baのターゲットより酸化または水和されに
くく、より有効なプリスパッタリングターゲットクリー
ニングができるからである。
本発明の方法の重要な利点は金属膜の成長が簡単にしか
も正確に制御できる点である。これは少なくとも一部
は、金属成長の密度がよく知られており、また成長期間
では一定であるという事実によるもので、これに対し
て、従来の酸素を含む成長の密度はわかっておらず、し
かも成長期間で一定にならない可能性がある。従って本
発明の方法では標準のプログラマブルな成長モニターを
使用でき、成長物の組成の、従って酸化膜のより良い制
御を達成できる。さらに本発明の方法における成長速度
は簡単にしかも確実に制御でき、また比較的広い範囲で
可変である。これはソース物質が成長の間に酸化されな
いからである。
典型的には、キャッピング層によって、成長したままの
金属膜を保護するのが望ましいことがわかった。例え
ば、もしキャッピング層の成長後、空気にさらす前に酸
化イットリウム保護層が形成されるように、純酸素(あ
るいは、もっと一般にドライ酸素を含む雰囲気)に入れ
れば、YBaCu膜上に成長した薄い(例えば6n
m)Y層がYBaCuを劣化から保護することがわ
かった。このような保護層なしに空気にさらすことは加
水分解反応を起こし、これが酸化と共に金属膜の荒れ及
び分晶をもたらす。これに対して、本発明の酸化イット
リウムでカバーされた金属膜は典型的には湿った空気に
数分間さらしても平坦さを保つ。 化学量論的に酸素を
含まない金属膜の成長の次には、適当な超伝導酸化物が
形成されるように、基板はその上の金属膜と共に酸素を
含む環境で熱処理される。例えば、全組成YBaCu
の金属膜は、約95Kまでの、典型的には77Kより高い
を有する公称化学式YBaCuの(公称ペ
ロブスカイト構造の)結晶状酸化膜に変換される。(こ
こでTは抵抗が通常状態の推測抵抗(extrapolated no
rmal state resistance)の50%まで下がる温度であ
る。) 熱処理は典型的には常圧酸素の中で行われる。但し、O
と他のガス(一般にはアルゴンのような不活性ガス、
フッ素のような反応性ガスも可能)の混合ガスを含む高
圧あるいは低圧環境での熱処理も不可能ではない。1分
から10時間の間、800 −1000℃の温度に材料を保つ通常
の熱処理に続いて、約400 ℃あるいはそれ以下の温度ま
で比較的ゆっくりとした冷却する。YBaCu
膜では、約800 ℃以下の熱処理は所望の結晶構造をもた
らさず、また約1000℃を超える熱処理はしばしば膜に悪
影響を与える。(異なる組成の膜には異なる温度での熱
処理が必要とされるであろう。)必要な熱処理時間は典
型的には用いられる温度の関数で、低い温度では、長い
時間を必要とすることは当業者には公知である。一般
に、ある温度に対する熱処理の適当な時間を決定するに
はわずかな実験で十分である。
従来の熱処理は本発明の実施例で用いられることができ
るが、(比較的平坦で、きめの細かな酸化膜をもたらす
ように選択された温度と時間での)第1焼成ステップ
と、(所望の酸素含量、結晶構造及び超伝導特性を生じ
るように選択された温度と時間での)最終第2焼成ステ
ップとからなる熱処理は従来の熱処理に比べて重要な利
点を有することがわかった。特に、酸化膜が第1焼成ス
テップの後、かつ第2焼成ステップの前にパターン化さ
れるとき、このような多ステップ焼成は有利である。こ
れは、第1焼成ステップでできたきめの細かな膜は、完
全に焼成された膜に比べて、水和分解や他の環境による
劣化効果に対する耐性がより強いからである。さらに
“第1焼成ステップ”の膜はより小さい粒子サイズを有
するから、完全に熱処理された膜に比べて、より確実に
精度良くパターン化できる。
第1焼成温度を第2焼成温度より低くなるように選ぶ
(例えばYBaCu膜ではそれぞれ800 −850
℃と850 −1000℃)ことが有利であることがわかった
が、この選択は必須条件ではない。場合によっては第2
焼成温度を第1焼成温度と等しいあるいはそれより低い
ように選ぶことが望まれるかも知れない。その様な場合
には、第2焼成温度での処理時間は比較的長い。機能的
な必須条件は、第1焼成温度での処理が平坦で、比較的
粒の細かな酸化膜(劣化に比較的強い)をもたらし、次
の熱処理が所望の組成、構造及び超伝導特性を有する超
伝導酸化膜をもたらすことである。
発明の実施例では、パターン化された超伝導酸化膜は、
酸素を含む雰囲気中での酸素を含まない金属膜の第1焼
成ステップと、これによってえられたきめの細かな酸化
膜を適当なプロセスでパターニングするステップと、酸
素を含む雰囲気中でのパターン化された酸化膜の完全焼
成ステップとからなる処理によって形成される。例えば
YBaCu膜(厚さ1μm、Nbバッファ層を有す
るZrO基板上に成長されたもの)は、常圧O中に
800 ℃で約5分間焼成され、次にO中で炉中冷却され
た。できた酸化膜は実質上平坦で、光沢があり、約 0.5
μm以下の典型粒子サイズを有し、比較的広い転移を示
したが、典型的に超伝導性を示した。従来のリングラフ
ィック処理及び約 0.01 Nの硝酸あるいは酢酸でのエッ
チングの後、パターン化された膜はO中で900 −1000
℃の温度で熱処理され、典型的にはその温度に数分間保
たれ、次にO中でゆっくり冷却された。このようにし
て形成されたパターン化された酸化膜は、約3μm以上
の平均粒子サイズを有し、超伝導性、鋭い転移、及び約
80KのTを示した。
第1図に示されるように、パターニングする前の第1温
度の焼成ステップはオプションであり、酸素を含む雰囲
気中での熱処理の前の成長したままの金属膜のパターニ
ングステップは考慮される。
本発明の熱処理ステップ及びパターニングステップの手
順は広い応用を有すると思われる。すなわち、基本的に
は、超伝導酸化膜を形成するのに有用な任意の成長技
術、例えば酸化物源からのスパッタリングあるいは蒸
着、酸素を含む雰囲気中でのスパッタリングあるいは、
蒸着、及びスピンオンなど、と有利に組合わすことがで
きる。
超伝導酸化膜の形成の後、所望の構造を得るために、従
来の方法の処理を続けることができる。このような処理
は超伝導層に電極を形成するための手段を提供すること
からなる。しかし、当業者に公知であるように、超伝導
膜の全部あるいは一部に更に材料層(例えば保護コーテ
ィング層、また絶縁あるいは金属層も可能)を形成する
ステップからなることもできる。このような応用例は前
述の米国特許出願番号第094,573 号に議論されている。
[実施例1] 超伝導YBaCu膜はAgバッファ層を有する
ZrO基板上に形成された。基板表面は磨かれ、1:
1のHNOの水溶液でエッチングされ、た後、アセト
ン及びメタノールの中で超音波洗浄され、窒素を吹きつ
けて乾燥された。その後に、基板は処理された表面を露
出して真空チャンバーのサンプルホルダーに入れられ
た。
この真空チャンバーは、それぞれAg、Y及びBa
合金用の3つのDCマグネトロンスパッタリングソ
ースを含み、回転基板テーブルを有する。チャンバーを
約10-7Torr(約1.4 ×10-5Pa)まで排気した後、この
チャンバーはアルゴンで再充填された(約1.5 ×10-2To
rrあるいは2.1 Pa)。ターゲットは合金ターゲットの
電圧と電流が安定になるまでプリスパッタリングによっ
て浄化され、この時サンプルを保護するために、シャッ
ターは閉じられた。従来の水晶膜厚モニターはBa
(4.75gm/cm)の重量平均密度でプログラミング
され、またBaCuからの成長速度は1.55nm/sec
にセットされた。同様に、Yの成長速度は0.26nm/sec
に、Agの成長速度は1nm /sec にセットされた。Yソ
ースとBaCuソースを共に止めた後、基板テーブ
ルの回転が始められ(18rpm)、この時全てのシャッタ
ーが開けられ、100nm のAgが成長した。次にAgソー
スが止められ、シャッターが閉じられ、前に設定された
他の2つのソースの電圧と電流レベルが再設定された。
シャッターを開け、18rpm でテーブルを回転させること
で、厚さ1μmのYBaCu膜が成長した。上述の
条件で最も厚い個々の層(BaCu)は1nm以下の
厚さであった。こうして金属膜の成分は親密に混合され
た。所望の厚さの膜が得られた後、BaCuソース
は止められるが、約5nmのYを成長するためにYの成長
はさらに約48秒続けられた。Yソースを止めた後、チャ
ンバーは純Oに10分間解放された。これによって、安
定な酸化イットリウム保護層が形成された。チャンバー
を開けた後、サンプルは従来の管状炉に移された。この
サンプルは250 ℃で3分間保たれた後、970 ℃まで急速
に加熱され、この温度で5分間保持された後、炉は室温
まで冷却された(典型的には約6時間)。上述の熱処理
は全て流動Oの中で行われた。できた酸化膜は超伝導
性で、比較的鋭い転移及び1−5μmの組織を有する。
[実施例2] 実施例1の手順に続いて、カバーされたYBaCu
膜を成長させた。金属膜を有する基板を管状炉に移した
後、サンプルは純Oの中で約800 ℃まで加熱され、こ
の条件で5分間保持された後、Oの中で炉中冷却され
た。できた酸化膜は黒くて光沢があり、比較的きめの細
かい構造(平均粒子サイズは約 0.5μm以下)を有し、
通常の処理条件では安定で、(比較的広い転移範囲を有
するものの)超伝導性であった。次に厚さ1μmの従来
のフォトレジスト層が酸化膜上に形成され、このレジス
トは従来の方法でマスクを通して露光され、従来の方法
で現像された。次に膜の保護されていない部分はサンプ
ル0.01N硝酸の中に侵すことによって除去され、幅約20
μmのラインからなるパターン化された膜が形成され
た。残っているフォトレジストを取除いた後、サンプル
は管状炉に入れられ、純Oの中で970 ℃まで加熱さ
れ、この条件で5分間保持された後、炉はOの中で室
温まで冷却された。できた超伝導膜は1−5μmの組織
を有し、比較的鋭い転移及び約80KのTを示した。
[実施例3] パターン化された超伝導膜は実質上実施例2と同じ様に
形成された。但し、膜はY、BaとCuの3つの電子ビ
ームソースからの従来の反応性蒸着によって形成され
た。できた膜は実施例2の膜と同様な特性を示した。
[実施例4] パターン化された超伝導膜は実質上実施例2と同じよう
に形成された。但し、基板テーブルの回転速度は約0.9r
pmのみで、比較的厚いYとBaCuの膜(それぞれ
約2と12nm)を形成し、この金属膜は、均一性を達成す
るためにOの中で800 ℃で30分間アニールされた。で
きた超伝導膜は比較的ラフであった。
[実施例5] YBaCu膜は実質上実施例1と同じように形成さ
れた。但し、酸化イットリウム保護層は形成しなかっ
た。大気中に置くと金属膜は著しい外観の変化を示した
(前の光沢ある膜が黒くなる)。実施例1で述べられた
ような膜の熱処理は劣化した超伝導特性及び組織の膜を
もたらした。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のプロセスの典型的な実施例のブロック
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−289725(JP,A) 特開 昭63−289726(JP,A) Appl.Phys.Lett,.51 〔11〕(14 Sep 1987) PP.858 −860 電子情報通信学会技術研究報告SCE87 −19,87〔137〕(1987) PP.43−48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を提供するステップと、該基板上に材
    料層を堆積させるステップと、該材料層が超伝導金属酸
    化物層に変化するように酸素を含む雰囲気中で前記材料
    層を熱処理するステップとを備え、基板上に超伝導酸化
    物層を製造する方法において、 前記基板上に堆積した前記材料層は、反応性の非金属層
    成分を実質的に含まない金属層であり、前記超伝導金属
    酸化物層の全ての金属成分を本質的に含み、 比較的平坦で、きめの細かい金属酸化物層が得られるよ
    うに、前記金属層を酸素を含む雰囲気中で熱処理する第
    1の熱処理ステップと、 前記きめの細かい金属酸化物層をパターニングするパタ
    ーニングステップと、 前記超伝導金属酸化物層が得られるように、パターン化
    された前記きめの細かい金属酸化物層を酸素を含む雰囲
    気中で熱処理する第2の熱処理ステップと、 を有することを特徴とする、基板上に超伝導酸化物層を
    製造する方法。
  2. 【請求項2】前記基板は第1基板材料とその上の第2材
    料バッファ層とからなる複合基板であることを特徴とす
    る請求項1に記載の基板上に超伝導酸化物層を製造する
    方法。
  3. 【請求項3】前記金属層はその成分が実質上混合される
    ように堆積されることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の基板上に超伝導酸化物層を製造する方法。
  4. 【請求項4】前記金属層は多数の副金属層(metal strat
    a)からなり、任意の副金属層の成分はそれに隣接する層
    の成分と異なり、前記副金属層の厚さは約10nmを超えな
    いことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の基板上に超伝導酸化物層を製造する方法。
  5. 【請求項5】前記第1の熱処理ステップを行う前に該金
    属層の上に保護層が形成され、これによって周囲の大気
    との接触による前記金属層の劣化を少なくとも実質上減
    少させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載の基板上に超伝導酸化物層を製造する方
    法。
  6. 【請求項6】前記金属層は公称化学式YBa2Cu3を有
    し、前記超伝導金属酸化物層は公称化学式YBa2Cu3
    7を有し、前記保護層は本質的にイットリウムと酸素
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の基板上に超伝
    導酸化物層を製造する方法。
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