JPH063743B2 - ナトリウム−硫黄電池の製造方法 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池の製造方法

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JPH063743B2
JPH063743B2 JP60070062A JP7006285A JPH063743B2 JP H063743 B2 JPH063743 B2 JP H063743B2 JP 60070062 A JP60070062 A JP 60070062A JP 7006285 A JP7006285 A JP 7006285A JP H063743 B2 JPH063743 B2 JP H063743B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、不純物の除去をはかつてなるナトリウム−硫
黄電池の製造方法に関する。
〔発明の背景〕
従来のナトリウム−硫黄電池の具体的な構造例を特公昭
55−21432に従い第4図に示す。この電池は陰極活物
質1とて溶融ナトリウム、陽極活物質2として溶融硫黄
(又は、硫黄と多硫化ナトリウム)を使用し、電解質と
してはナトリウムイオンに対し電導性を有する固体電解
質3を用いている。この固体電解質3はガラスまたはセ
ラミツクスにより構成できるが、酸化アルミニウムと酸
化ナトリウムが分子内に含まれる形の所謂β″−アルミ
ナ(あるいはβ−アルミナ)が有効である。これはβ″
−アルミナがナトリウムイオンの伝導性に優れているた
めであり、現在開発中のナトリウム−硫黄電池の大部分
はこれを電解質としていると言える。またβ″−アルミ
ナは電子伝導性を持たないため、陰極と陽極とを分離す
るセパレータとしての役目も合せて果している。
陽極活物質である硫黄は電子伝導性がないため電気化学
反応に伴なう電子の授受を助ける目的で、該陽極活物質
2は、補助導電材4(例えば繊維状にしたグラフアイト
やカーボンなど)に含浸し、プレス化して正極合体11
として使用する。電池製作時に陽極活物質を含浸した補
助導電材を電池容器内に装着する。作動は陽極活物質2
を溶融して使用するため、300℃以上の高温下で行わ
せる。
更に第4図において、5は陽極容器、6は陰極容器、7
は固体電解質を周縁部で保持するα−アルミナ製の絶縁
枠、8はステンレス製の締め付けバンド、9は絶縁パッ
キン、10は正極合体11の作動時の熱膨張を吸収する
ための突起を示す。
充放電反応は、 であり、従つて電池全体としては次の如くになる。
このようなナトリウム−硫黄電池は電解質が固体であ
り、陽極活物質が溶融液状であるため、特定的に以下の
ような特徴がある。
(i) 充放電時に副反応がないので自己放電がなく、充
電された容量全部を放電することができる。
(ii) 理論エネルギー密度が高く、従来の鉛蓄電池では
30〜50Wh/kg(理論値180Wh/kg)であるの
に対し、その数倍の値(理論値780Wh/kg)が可能
と考えられる。
(iii) 活物質として使用されるナトリウムと硫黄は電
気化学当量が極めて小さく、かつ資源的にも豊富で安価
であるため、省資源、省エネルギーに役立つ。
以上のようにナトリウム−硫黄電池は多くの利点を有す
るため、将来の電力貯蔵システムとして有望視されてい
る。
しかしながら、この電池にも以下のような問題点があ
る。
(i) 電池構成材および活物質中に含まれる不純物例え
ば、水やカルシウム、カリウムなどの濃度が数10ppm
以上に高まると、固体電解質の破損原因となり、電池の
寿命を短縮する。
(ii) 主に陽極構成に起因するものであるが、円滑な充
放電が困難な場合がある。
第1の問題点は、電池構成材に付着した不純物の除去が
不充分であつたり、電池組立の工程上、やむを得ず混入
したり、あるいは電池活物質中に存在する不純物のため
に引き起こされる問題である。
第2の問題は、陽極活物質である硫黄が不良導体である
ために発生するものである。例えば充電時には固体電解
質表面に硫黄が析出し充電困難となる。この対策とし
て、第5図に示すごとく、固体電解質12Aと、硫黄を
含浸させたグラフアイトフエルトから成る正極活物質1
2との間に、α−アルミナ等の絶縁性の多孔薄膜13を
設ける方法がある(特開昭47−9520)。該陽極構造で
は、固体電解質12Aの近傍に絶縁性の多孔薄膜13が
あるために充電反応は固体電解質12Aから離れたグラ
フアイトフエルト層で進行する。尚、12Bは負極活物
質(Na)である。
従つて充電反応で生成する絶縁性の硫黄が、固体電解質
12Aの表面に析出することはなく、回復充電が円滑に
なる。しかし、この方法では、絶縁性の多孔薄膜13の
ため、初放電時に内部抵抗が大きくなり、端子電圧が極
端に低下し、放電困難となる。この欠点を改善するため
実際の電池では絶縁性の多孔薄膜の一部を良導体の補助
導電材に置きかえている。一部を良導体におきかえる
と、電流密度が良導体部分で局所的に高まり、固体電解
質12Aの寿命を短かくする原因となる。
従つて、(i),(ii)の問題点を解決した充放電特性が良
好で長寿命のナトリウム−硫黄電池の開発が望まれてい
る。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、従来のナトリウム−硫黄電池の欠点で
ある固体電解質破損による電池寿命の低下、および初期
放電と回復充電特性が困難である問題点を解決したナト
リウム−硫黄電池の製造方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明者らは、固体電解質の破損原因が電池内に不純
物、特に水やカルシウム,カリウムなどの濃度に依存す
ることに着目し、かつ初期放電が困難なのは固体電解質
に隣接した絶縁性の多孔薄膜にあることに着目して、本
発明に至つたものである。
即ち本発明においては、電池の陽極側に電池活物質、特
に高純度のナトリウムを流通し、洗浄して電池内に含ま
れる不必要な不純物を除去する。不純物除去後、硫黄を
充填して電池を形成する。
またこの方法を実施すると、固体電解質に隣接した絶縁
性の多孔薄膜の表面に多硫化ナトリウムの電導層を形成
できるので、充放電特性を改善したナトリウム−硫黄電
池がえられる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。図示
のナトリウム−硫黄電池は円筒形状をなし、具体的には
次のような構成になつている。陽極側は、ナトリウムイ
オンが通過可能な固体電解質14を境にして、ナトリウ
ムからなる陰極活物質15が内部に充填される。陽極側
は固体電解質14の外周に高抵抗のα−アルミナの多孔
性薄膜あるいはガラス繊維からなる高抵抗補助導電材1
6及びその外周にはグラフアイトフエルトからなる低抵
抗な補助導電材17とより構成した。電池の陽極容器1
8には、電池活物質の流入管19と流出管20を設け
た。
この構成のもとで陽極側の電池構成時には、まず高純度
に精製されたナトリウムを流入管19から注入し、流出
管20へ流出させた。使用したナトリウムは各不純物元
素濃度にして5ppm以下の高純度なものである。ナトリ
ウムは化学的に活性であるため、電池構成材である固体
電解質14や補助導電材17、電池容器などの表面に付
着した水分や空気中の酸素などと容易に反応しこれらの
不純物を除去できる。またカリウムやカルシウムなども
ナトリウム中に溶融し、流出管20へと運ばれ、電池内
から除去できる。酸素に例をとつてナトリウムによる洗
浄効果を測定したところ、第1回目の洗浄ナトリウム中
の酸素濃度は約30ppmであつたのに対し、第3回目の
洗浄ナトリウム中の酸素濃度は、注入ナトリウムの純度
にほぼ等しい5ppm以下になつた。なお、1回の洗浄ナ
トリウム量は、電池容器の容積にとつた。ナトリウムで
の洗浄終了後、流入管19から高純度なアルゴンガスを
吹き込み、ナトリウムをドレインした。このとき高抵抗
と低抵抗の補助導電材16,17や固体電解質14に
は、表面に付着したナトリウム(懸垂ナトリウムと呼
ぶ)とメツシユの交点に付着したナトリウム(楔状ナト
リウムと呼ぶ)とが残る。これらのナトリウム量は、電
池容積の数%に相当する。ナトリウムの残留した電池容
器に蒸気状態の硫黄を流入管19から徐々に供給する。
この硫黄流入段階では流出管20は埋め殺しておく。電
池内では残留ナトリウムが硫黄と反応し、多硫化ナトリ
ウムとなる。従つて陽極内の固体電解質14、高抵抗補
助導電材16、低抵抗補助導電材17、陽極容器18の
各々の表面に導電性の高い多硫化ナトリウムが形成さ
れ、周囲に硫黄層が形成される。従つて固体電解質14
から陽極容器18内壁に至る導電性が良好となり、高抵
抗補助導電材16の部分での放電初期の導電性を向上で
きる。本発明の放電特性を第2図に示す。本発明では従
来法に比べ放電初期から高い電圧が得られている。これ
は本発明では従来法に比べ内部抵抗を低減できるためで
ある。
従つて本発明によれば、電池内に含まれる電池反応に不
必要な不純物、特に水カルシウム、カリウムなどを5pp
m以下に除去でき、固体電解質の破損を防止できる。さ
らにナトリウムで陽極部を洗浄することによつて、陽極
部の内部抵抗を低減でき電池の充放電特性を改善でき
る。
本発明の実施例では、洗浄にナトリウムを用いたが、多
硫化ナトリウムを用いても、本発明の効果を損うもので
ない。また電池内の洗浄のみを考えれば、ナトリウムの
替りに硫黄を用いることも可能である。
尚、硫黄の供給が終れば、流入管19は不用となり、取
り去るか埋め殺しとする。
第3図は本発明の他の実施例を示すもので、第1図に示
した流入管19と流出管20を第3図に示すごとく、流
入管21、流出管22として一箇所にまとめたものであ
る。陽極部の洗浄方法は第1図の場合とほぼ同様である
が、第3図の構造では電池容器本体の溶接箇所が少なく
なるばかりでなく電池容器外周部に突起物がなくなるた
め、集合電池を製作する観点から有効となる。
さらに第3図の実施例の構造を簡略化することが可能で
ある。すなわち流入管あるいは流出管どちらか一方を削
除する。例えば流入管を削除するとこの構造では洗浄方
法をかえる必要がある。まずナトリウム注入前に陽極容
器内を減圧し補助導電材全体の濡す。この時、陽極容器
の上部、第3図中23にはガス層を形成する。次に上記
ガス層に流出管からガス圧を加えガス層の圧力の高めた
後、流出管のガス圧を減少させると、ナトリウムが陽極
容器から流出する。同様の方法を繰返すことによつて電
池容器内の洗浄が可能となる。なおナトリウムの流出に
あたつては、ガス層を加圧する替りに、流出管内を減圧
して、重力落下によりナトリウムを流出させることも可
能である。
以上の実施例では、ナトリウムを洗浄剤として使用した
が、他の電池活物質(硫黄、多硫化ナトリウムNa2Sx
を使用しても効果はある。
〔発明の効果〕 本発明によれば、電池内に含まれる電池反応に不必要な
不純物を除去できると共に、陽極側の固体電解質と高抵
抗補助導電材の表面に導電性の高い多硫化ナトリウムが
生成できるので、電池寿命を延長しかつ充放電特性を良
好にする効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例図の説明図、第2図は効果の比
較図、第3図は本発明の他の実施例の説明図、第4図及
び第5図は従来例図である。 15…陰極活物質、16…高抵抗補助導電材、17…低
抵抗補助導電材、14…固体電解質、18…陽極容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下屋敷 重広 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−137974(JP,A) 特公 昭56−16506(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウムイオンが通過可能な固体電解質
    と、該固体電解質を挾んで一方側に設けられたナトリウ
    ムを必須成分とする陰極活物質と、固体電解質を挾んだ
    他方側に設けられた硫黄又は多硫化ナトリウムを必須成
    分とする陽極活物質とより成るナトリウム−硫黄電流に
    おいて、陽極活物質形成前に陽極部を電池活物質で洗浄
    させ、該洗浄終了後陽極活物質を形成させてなるナトリ
    ウム−硫黄電池の製造方法。
  2. 【請求項2】上記電池活物質は、ナトリウムとする特許
    請求の範囲第1項記載のナトリウム−硫黄電池の製造方
    法。
  3. 【請求項3】上記ナトリウムは、蒸気状態で陽極部に流
    入させてなる特許請求の範囲第2項記載のナトリウム−
    硫黄電池の製造方法。
  4. 【請求項4】上記洗浄終了後の陽極活物質の形成は、蒸
    気状態で硫黄(又は硫化ナトリウム)を陽極内に供給し
    て形成させてなる特許請求の範囲第1項又は第2項又は
    第3項記載のナトリウム−硫黄電池の製造方法。
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JPH0353464A (ja) * 1989-07-21 1991-03-07 Tokyo Electric Power Co Inc:The ナトリウム―硫黄電池およびその製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5616506B2 (ja) 2013-10-10 2014-10-29 京楽産業.株式会社 遊技機

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