JPH0638775A - 発酵法によるポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

発酵法によるポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及びその誘導体の製造方法

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JPH0638775A
JPH0638775A JP5065978A JP6597893A JPH0638775A JP H0638775 A JPH0638775 A JP H0638775A JP 5065978 A JP5065978 A JP 5065978A JP 6597893 A JP6597893 A JP 6597893A JP H0638775 A JPH0638775 A JP H0638775A
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poly
acid
hydroxybutyric acid
carbon source
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JP5065978A
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Katsuhisa Fukunaga
克久 福永
Naoyuki Harada
直幸 原田
Ryoichi Hasegawa
良一 長谷川
Takashi Harada
隆 原田
Takaki Matsutani
貴己 松谷
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(a)グリコール酸を唯一の炭素源として生育
でき、かつ(b)ショ糖を炭素源、無機態窒素、無機態
リンを含有する好気的水性培地を用いた回分式培養法に
於て細菌の対数増殖期における生育速度が乾燥菌体重量
として1日当り2g/l以上であるという2種の性質を
有するポリ(3−ヒドロキシ酪酸)生産菌を、炭水化物
を炭素源として含む好気的水性培地で培養し、ポリ(3
ーヒドロキシ酪酸)またはその誘導体を効率よく製造す
る。 【効果】本発明の条件を満足する細菌を用いる場合、そ
の細菌の分類学上の属、種によらず短時間の好気的水性
培地でポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及びその誘導体を容
易に製造することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は細菌によるポリ(3−ヒ
ドロキシ酪酸)(以下これをPHBと称す)及びその誘
導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】PHBは細菌のエネルギー蓄積物として
多くの種類の細菌が体内に生合成し蓄積することがブラ
ンドル等(1990年、Adv.Biochem.En
g./Biotechnol.77−93頁)及び土肥
監修の「分解性プラスチックス」(1990年、株式会
社シーエムシー発行)の成書に報告されている。これら
の細菌種の中ではアルカリゲネス・ユウトロファス(A
lcaligeneseutrophus)種、アルカ
リゲネス・レイタス(Al.latus)種が特に有名
であり、PHB誘導体の工業的製法の研究はほとんどこ
の属の細菌に集中している(特開昭57−15039
3、D.E.3,343,576)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしアルカリゲネス
属細菌においては増殖速度、PHB誘導体の含有率の点
で更に改善が望まれている。また種の保存の容易さ、培
養条件の簡略化、コントロールの容易さ、PHBの菌体
からの取り出しの容易さ等の点でも改善が望まれてい
る。さらに遺伝子源としてもアルカリゲネス属以外でP
HB誘導体の高生産能を持つ細菌が求められている。一
例をあげればバチルス属(Bacillus)の中には
PHB,PHB誘導体の高生産能を持つ高増殖菌は知ら
れていないが(チェン等、1991年FEMS Mic
robiology letters84巻、173−
176頁)、バチルス属は内性胞子形成能を有し悪環境
に対し耐性を示すという利点を持ち種の保存の面でその
利用価値は高いといった特徴を有する。この様に細菌類
は各々の属や種によって利用価値の高い特徴を有する場
合があるが、これらの特徴を充分に利用する事ができな
かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの目的に
対して数多くの細菌の培養方法を検索した結果細菌の属
や種によらない一般的なポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及
びその誘導体の効率的発酵生産法を明らかにすることが
でき、多くの細菌の有する特徴を充分利用できる様にな
った。
【0005】即ち本発明は、 (1)(a)グリコール酸を唯一の炭素源として生育す
ることができ、かつ(b)ショ糖を炭素源、無機態窒
素、無機態リンを含有する好気的水性培地を用いた回分
式培養法に於て細菌の対数増殖期における生育速度が乾
燥菌体重量として1日当り2g/l以上であるという2
種の性質を有するポリ(3−ヒドロキシ酪酸)生産菌を
炭水化物を炭素源として含む好気的水性培地で培養し、
ポリ(3ーヒドロキシ酪酸)またはその誘導体を効率よ
く製造する方法、及び (2)(1)に記載の細菌がバチルス属(Bacill
us)、シュウドモナス属(Pseudomonas)
の細菌である(1)に記載の方法を提供する。
【0006】本発明の発酵製造方法について詳細に説明
する。すべて%は重量%である。(a)のグリコール酸
を唯一の炭素源として生育できる細菌とはグリコール酸
を唯一の炭素源として含有する化学合成培地、少なくと
もその寒天培地においてコロニー形成等増殖能力を有す
る細菌を意味する。培地中のグリコール酸の濃度は0.
1−5.0%好ましくは1.0−2.0%とする。通常
は無機態窒素としては硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム等のアンモニウム塩類及び硝酸ナトリウム、アンモ
ニウムなどを用いることが好ましい。培地中の無機態窒
素の濃度は窒素原子として通常は0.01−0.5%と
する。また通常は無機態リンを用いるのが好ましいが、
無機態リンとしてはリン酸ナトリウム塩またはカリウム
塩、アンモニウム塩が用いられ、培地中のリン源の濃度
は0.05−0.4%程度存在していることが望まし
い。培地に含有される他の成分は次の組成が推奨される
が、特に限定されない。 Na+ :0.01−1.0% K+ :0.001−1.0% SO4 -- :0.01−2.0% Mg++ :0.0001−1.0% 寒天培地の場合は寒天1.0−2.0%を含む。 増殖を速めるためカザミノ酸またはその他天然培地成分
を0.001−0.1%程度加えることも可能である。
微量元素としては以下の組成で用いることが望ましいが
特に限定されない。 CaCl2 ・2H2 O :0.00001−0.2% FeSO4 ・7H2 O :0.00005−0.4% CoSO4 :0.00001−0.2% MnSO4 ・7H2 O :0.00001−0.2% ZnSO4 ・7H2 O :0.00001−0.2% NaMoO4 ・2H2 O :0.000001−0.02% CuCl2 ・2H2 O :0.000001−0.1%
【0007】培地pHは通常は6.0−9.0好ましく
は7.0−7.5となるよう水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、アンモニア、塩酸、硫酸等でコントロールす
れば充分である。培養温度は20−40℃好ましくは2
5−37℃とし、好気的に1ー7日培養する。以上の方
法で増殖を認めた細菌をグリコール酸を唯一の炭素源と
して生育することが出来る細菌とする。
【0008】上記特徴を有する細菌を、グリコール酸を
炭素源とする前記(a)の培地においてグリコール酸の
かわりの炭素源としてショ糖好ましくは2−5%、及び
前記したような種類及び量の無機態窒素、無機態リンを
含有する液体培地で慣用の振とう培養をはじめとする回
分式培養により上記培養条件下好気的に2−4日間培養
した時に、対数増殖期における培養物の乾燥菌体重量が
1日当り2g/l以上である細菌を(b)の性質を有す
る細菌とする。
【0009】上記の2種類の特徴を合わせて有するPH
B生産菌を、炭素源として炭水化物を含む通常の好気的
水性培地で培養することによりPHBまたはその誘導体
を効率よく製造することが出来る。本願発明の方法を用
いる場合、使用する細菌は分類学上どの種、属に属して
いてもよく、上記2種類の特徴を兼ね備えていれば充分
であるが、バチルス属(Bacillus)、シュウド
モナス属(Pseudomonas)に属する上記特徴
を有する細菌が好ましい。
【0010】PHB及びその誘導体を発酵製造する培養
方法について以下に示す。炭素源としては糖類や多糖類
例えばショ糖、グルコース、フラクトース及びデンプン
等が用いられるが特にこれらに限定されない。培地中の
炭素源の濃度は培養開始時は1−10%好ましくは2−
4%とし、以後継続的または断続的に炭素源を追加し、
最終的に培養液に対し10−30%追加することが望ま
しい。窒素源としては硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム等のアンモニウム塩類及び硝酸ナトリウム、アンモ
ニウム等の無機態窒素または尿素などを用いることが好
ましい。培地中の無機態窒素または尿素などの濃度は窒
素原子として培養開始時に0.05−0.5%とし、以
後細菌の増殖に従い追加するが、最終的には窒素原子が
枯渇する状態とすることがPHBおよびその誘導体の生
産に適している。特に炭素源量と窒素源量の比が大きく
なるようにすることが望ましい。無機態リンとしてはリ
ン酸ナトリウム塩またはカリウム塩、アンモニウム塩を
用いることが好ましい。培地中の無機態リンの濃度は
0.05−0.2%程度存在していることが望ましい。
培地に含有される他の成分は次の組成が推奨されるが、
特に限定されない。 Na+ :0.01−1.0% K+ :0.001−1.0% SO4 -- :0.01−2.0% Mg++ :0.0001−1.0% 増殖を速めるためカザミノ酸またはその他天然培地成分
を0.001−0.1%程度加えることも可能である。
微量元素としては以下の組成で用いることが望ましいが
特に限定されない。 CaCl2 ・2H2 O :0.00001−0.2% FeSO4 ・7H2 O :0.00005−0.4% CoSO4 :0.00001−0.2% MnSO4 ・7H2 O :0.00001−0.2% ZnSO4 ・7H2 O :0.00001−0.2% NaMoO4 ・2H2 O :0.000001−0.02% CuCl2 ・2H2 O :0.000001−0.1% 培地pHは通常は6.0−9.0好ましくは7.0−
7.5となるよう水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
アンモニア、塩酸、硫酸等でコントロールすれば充分で
ある。培養温度は20−40℃好ましくは25−37℃
である。酸素の供給は空気により行うが、気液接触型の
培養器の場合は容量の0.5−3.0倍量/分とするこ
とが望ましい。発酵製造法としては以上の他、通常の回
分式方法であっても何等差し支えない。
【0011】PHB誘導体の製法としては培養の途中で
炭素源として糖や多糖類以外にプロピオン酸、吉草酸、
3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ酪酸等の低級脂
肪酸、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,
4−ブタンジオール等の低級オキシ脂肪酸等の誘導体を
添加することにより達成される。これらの化合物は細菌
に対し阻害を持つことがあるので、これらに耐性を有す
る変異菌を用いることも可能である。この様にして得ら
れるPHB誘導体としては3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒ
ドロキシ吉草酸の共重合体、3−ヒドロキシ酪酸と4−
ヒドロキシ酪酸の共重合体、あるいは3−ヒドロキシ酪
酸と3−ヒドロシキアルカン酸の共重合対等である。
【0012】この様にして得られたPHB及びその誘導
体は培養終了後、滅菌して粉砕したり酵素や化学薬品等
を組み合わせることにより細胞壁を分解しPHBおよび
その誘導体を菌体外に出し遠心分離や溶媒抽出法により
分離採取することが出来る。ここで用いる酵素としては
塩化リゾチウム、トリプシン、プロテアーゼ、化学薬品
としては、過酸化水素、次亜鉛素酸ソーダ、オゾン等が
用いられる。またポリマーの抽出用の溶媒としては塩化
メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ピリジン、
ジオキサン、エチレンカーボネート、酢酸エチル、アセ
トン、メチルエチルケトン、トルエン等があげられる。
【0013】本発明の方法に用いられる細菌としては例
えば以下の3菌すなわち(1)新規バチルス属(Bac
illus)細菌NKF200、微工研寄託番号128
83号(2)新規シュウドモナス属(Pseudomo
nas)細菌NKF031、微工研寄託番号12933
号および新規バチルス属(Bacillus)細菌NK
F109、微工研寄託番号13426(FERM P−
13426)号が挙げられる。これらはいずれも工業技
術院微生物工業技術研究所に寄託されている。これら3
細菌の特徴を次頁以降表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】上述の菌学的性質をBERGEY’S M
ANUAL of Systematic Bacte
riology Volume 1及び2に従い公知の
菌株とその異同を検討した結果、上記3菌株は以下の通
りであった。
【0016】NKF200菌(微工研寄託番号1288
3号)はグラム染色陽性、好気性−通性嫌気性、内性胞
子有、カタラーゼプラスの桿菌であることからバチルス
属(Bacillus)に属する。また塩化ナトリウム
8%存在下で生育可能、50℃で生育可能、プロピオン
酸利用可能な点は前記文献中のバチルス・リヘニフォル
ミス(B.licheniformis)種の記載内容
と一致する。しかし同定実験に際し対照菌として使用し
たバチルス・リヘニフォルミス(B.lichenif
ormis)種IFO12200菌とは麦芽糖、乳糖、
D−ソルビット、グリセリンからの酸生産が対照菌が陽
性であるのに対しNKF200菌は不明瞭である点から
区別される。以上の点からNKF200菌(微工研寄託
番号12883号)はバチルス・リヘニフォルミス
(B.licheniformis)種に近縁の種と推
定された。
【0017】NKF031菌(微工研寄託番号1293
3号)はグラム染色陰性、運動性を示しべん毛として極
毛を有するカタラーゼプラスの好気的で栄養要求性のな
い桿菌であり、細胞のサイズ等表1記載の特徴から本菌
はシュウドモナス属(Pseudomonas)に属
し、前記文献記載項目中デンプンの加水分解が出来ない
点を除きシュウドモナス・カトレヤ(P.cattle
yae)種と一致する。以上の点から本菌はシュウドモ
ナス・カトレヤ(P.cattleyae)種と近縁の
種と推定された。
【0018】NKF109菌(微工研寄託番号 FER
M P−13426号)はグラム染色陽性、好気性、内
性胞子を有し、カタラーゼ反応陽性の桿菌であることか
らバチルス属(Bacillus)に属する。また細胞
のサイズ、V−P反応陰性、ゼラチン液化、デンプン及
びカゼイン加水分解可能、グルコースから酸を生産する
がガスを生じない等の点は前記文献中のバチルス・メガ
テリウム(B.megaterium)種の記載と一致
する。また同定試験中の塩化ナトリウムに対する耐性、
生育最高温度等は対照菌として使用したバチルス・メガ
テリウム(B.megaterium)種ATCC64
59菌株と同じ結果を示したが、D−マンノースからの
酸生成が対照に用いたバチルス・メガテリウム(M.m
egaterium)ATCC6459菌株は陽性を示
したのに対しNKF109菌は陰性であった。以上の結
果、NKF109菌(微工研寄託番号 FERM P−
13426号)はバチルス・メガテリウム(B.meg
aterium)種に近縁の細菌と推定された。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。 実施例1−2 炭素源としてグリコール酸1%のみを含む寒天平板培地
にNKF200菌(微工研寄託番号12883号)、N
KF031菌(微工研寄託番号12933号)を植菌
し、30℃に維持し静置培養を4日間行った。その結
果、実施した2菌の生育状況は次頁表2に示すようにコ
ロニーを形成した。従って実施した2菌はグリコール酸
を唯一の炭素源として生育することが出来る。 その他培地成分 (NH4 2 SO4 2.60g Na2 HPO4 ・12H2 O 15.00g NaH2 PO4 ・2H2 O 1.00g KCl 0.26g MgSO4 ・7H2 O 0.13g *微量元素溶液 3.25ml 蒸留水 1l *微量元素溶液 CaCl2 ・2H2 O 0.50g FeSO4 ・7H2 O 1.00g CoCl2 ・6H2 O 0.50g MnSO4 ・7H2 O 0.20g ZnSO4 ・7H2 O 0.50g Na2 MoO4 ・2H2 O 0.02g CuCl2 ・2H2 O 0.10g 蒸留水 1l
【0020】
【表2】
【0021】実施例3−4 炭素源としてショ糖4%を含み、これ以外の成分とし
て、実施例1に示したグリコール酸及び寒天以外のその
他培地成分を同じ組成で含有する液体培地20mlを1
00ml用フラスコに仕込みNKF200菌、NKF0
31菌を植菌し30℃に維持し慣用の振とう培養を4日
間行った。培地のpHは定期的に水酸化ナトリウムまた
は塩酸各10%溶液で7.0に調整した。培養後遠心分
離法により培養物を集め乾燥させ乾燥菌体重量を測定
し、メチルエステル化法により乾燥菌体重量当りのPH
B含量を測定した。NKF200菌、NKF031菌を
用いた結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】実施例5−6 実施例3−4において培養48時間後に水酸化ナトリウ
ム10%溶液でpH7.0に調整したプロピオン酸1%
を0.2μmのフィルターにて濾過し追加し培養を更に
2日間合計4日間行った。実施例3−4と全く同様の処
理をし乾燥菌体重量、PHB含量、PHB誘導体含量を
測定した。その結果NKF200菌の場合乾燥菌体重量
は8.0g/l、3−ヒドロキシ酪酸単位の含量が88
モル%、3−ヒドロキシ吉草酸単位が12モル%よりな
る共重合ポリエステル52重量%を含有することが判っ
た。NKF031菌では乾燥菌体重量9.0g/l、で
各々77モル%、23モル%よりなるNKF200菌と
同種の共重合ポリエステル50重量%を含有していた。
【0024】実施例7 以下の組成を持つ培地を調整した。 (NH4 2 SO4 5.00g Na2 HPO4 ・12H2 O 19.50g NaH2 PO4 ・2H2 O 1.00g KCl 0.26g MgSO4 ・7H2 O 0.13g ショ糖 60.00g *微量元素溶液 3.25ml 蒸留水 950ml *微量元素溶液 CaCl2 ・2H2 O 0.50g FeSO4 ・7H2 O 1.00g CoCl2 ・6H2 O 0.50g MnSO4 ・7H2 O 0.20g ZnSO4 ・7H2 O 0.50g Na2 MoO4 ・2H2 O 0.02g CuCl2 ・2H2 O 0.10g 蒸留水 1l 上記培地を容量3lのジャーファーメンターに仕込み1
15℃にて15分間オートクレーブにて滅菌した。ここ
にバチルス属細菌NKF200菌を接種し、37℃で通
気培養を行った。通気量は1.5l/分とした。4時間
後白濁が強くなった。この時より以下の組成のフィード
液を連続的に注入した。尚、28%アンモニア水は0.
2μmのフィルターにて濾過し、その他は115℃で1
5分間オートクレーブ中で滅菌したものをもちいた。 フィード液の組成 Na2 HPO4 ・12H2 O 10.0g 微量元素溶液 4.0ml ショ糖 120.0g 蒸留水 200.0ml 28%アンモニア水 15.0ml
【0025】10時間で注入を終了した後、更に44重
量%ショ糖180gを5時間で注入した。その後温度を
30℃とし、30時間培養した。この間pHは一定して
低下の方向にあり、10%水酸化ナトリウム水溶液にて
pHを6.5−7.5に保った。培養終了後乾燥菌体重
量は52.5g/lでありこの中に含有されるポリ(3
−ヒドロキシ酪酸)の含有量は75%であった。
【0026】培養液を115℃で15分間滅菌した後上
澄みをデカンテーションで除いた。湿菌体に1lの蒸留
水を加え、ここに卵白リゾチームを小スパーテル1杯加
え、pH6.5、25℃で5時間処理し遠心分離により
菌体を集めた。湿菌体を500mlの水に再懸濁して次
亜塩素酸ソーダの12%水溶液を25ml加え15時間
処理した。処理液よりポリ(3−ヒドロキシ酪酸)を遠
心分離により集めた。これを水洗、乾燥し55.1gの
黄白色のポリ(3−ヒドロキシ酪酸)を得た。
【0027】実施例8 実施例4においてショ糖4%を含む好気的水性培地にN
KF031菌を植菌し、培養24時間後に更に4%ショ
糖を追加し、合計4日間の培養を行った。実施例4と全
く同様の処理をし乾燥菌体重量、PHB含有量を測定し
た。その結果乾燥菌体重量は16g/l、乾燥菌体重量
当りのPHB含有量は65%であった。
【0028】NKF109菌(微工研寄託番号 FER
M P−13426号)を用いて実施例1と同様の30
℃4日間静置培養を行った。NKF109菌の生育状況
は表5に示すようにコロニーを形成した。従ってNKF
109菌はグリコール酸を唯一の炭素源として生育する
ことが出来る。
【0029】
【表4】
【0030】実施例9 実施例3と同様対数増殖期の菌体増殖量についての試験
をNKF109菌を用いて行った。その結果NKF10
9菌は培養1日後の乾燥菌体重量が3g/l、2日目の
乾燥菌体重量が7g/lであり対数増殖期にあたる培養
1日目、及び2日目にはそれぞれ1日当り2g/l以上
の増殖を行った。以上の結果を以下表5にまとめた。
【0031】
【表5】
【0032】実施例10 実施例3と同様培養2日目に水酸化ナトリウム10%溶
液でpH7.0に調整したプロピオン酸を0.5%とな
るよう追加しさらに2日間合計四日間の培養を行い乾燥
菌体重量、PHB含量、PHB誘導体含量を測定した。
その結果NKF109菌はの場合乾燥菌体重量6.3g
/l、3−ヒドロキシ酪酸単位の含量が97.9モル
%、3−ヒドロキシ吉草酸単位が2.1モル%よりなる
共重合ポリエステル27.5重量%を含有することが判
った。
【0033】実施例11 実施例7と同様の組成の培地を作成し容量3lのジャー
ファーメンターに仕込み115℃にて15分間オートク
レーブ殺菌した。ここにバチルス属細菌NKF109菌
を接種し、30℃で通気培養を行った。通気量は1.5
l/分とした。9時間後より以下の組成のフィード液を
連続的に注入した。尚、フィード液は115℃で15分
間オートクレーブ中で滅菌したものを用いた。 フィード液の組成 ショ糖 100g (NH4 2 SO4 16g *微量元素溶液 4ml 蒸留水 200ml 尚、微量元素溶液組成は実施例7と同様の組成で行っ
た。
【0034】10時間でフィード液を140ml注入し
た時点でフィード液に更にショ糖80重量%液100m
lを加え、このフィード液を18時間で注入した。その
後11時間培養を継続した。この間10%水酸化ナトリ
ウム水溶液または市販の塩酸溶液を蒸留水で10倍希釈
した塩酸水溶液でpHを6.5−7.5に調整した。培
養終了後乾燥菌体重量は48g/lであり、乾燥菌体中
のポリ(3−ヒドロキシ酪酸)含有率は55%であっ
た。
【0035】比較例1 NKF200菌と近縁と推定されるバチルス・リヘニホ
ルミス(Bacillus licheniformi
s)種IFO12200菌について実施例1と同様にグ
リコール酸資化性を、実施例3と同様にショ糖を唯一の
炭素源として含む好気的水性培地を用いて乾燥菌体重量
及び乾燥菌体重量当りのPHB含有量を測定した。その
結果バチルス・リヘニホルミス(B.lichenif
ormis)種IFO12200菌はグリコール酸を唯
一の炭素源とする寒天培地上でNKF200菌と同様コ
ロニーを形成した。しかし乾燥菌体重量は4日間の培養
で4g/lのみであり、対数増殖期においても1日当り
2g/lを下まわった。また乾燥菌体重量当りのPHB
含有量はごくわずかであった。またチェン等は同種のバ
チルス・リヘニホルミス(B.licheniform
is)種DSM394菌をグルコース栄養培地で培養し
たことを報告しているがこの場合乾燥菌体重量当りのP
HB含有量は21.4%にとどまっている(チェン等、
FEMS Microbiology Letter
s,84巻、1991年)。以上の事より本願発明の条
件を満足しない細菌はたとえ同種または近縁の菌株とい
えどもPHB及びその誘導体の工業的製造には適さない
ことが判った。
【0036】比較例2 NKF109菌に近縁と推定されるバチルス・メガテリ
ウム(Bacillus megaterium)種A
TCC69菌について実施例9と同様にグリコール酸資
化性を、実施例10と同様にショ糖を唯一の炭素源とし
て含む好気的水性培地を用いて乾燥菌体重量及び乾燥菌
体重量当りのPHB含有量を測定した。その結果バチル
ス・メガテリウム(B.megaterium)種AT
CC69種はグリコール酸を唯一の炭素源とする寒天培
地上でNKF109菌と同様コロニーを形成した。しか
しショ糖を唯一の炭素源として含む好気的水性培地では
ごくわずかに増殖したにとどまり、PHB含有量もわず
かであった。以上の事よりNKF109菌に近縁と推定
される菌株においてもPHB及びその誘導体の工業的製
造には適さないことが判った。
【0037】
【発明の効果】本発明の条件を満足する細菌を用いる場
合、その細菌の分類学上の属、種によらず短時間の好気
的水性培地でPHB及びその誘導体を容易に製造するこ
とが出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)グリコール酸を唯一の炭素源として
    生育することができ、かつ(b)ショ糖を炭素源、無機
    態窒素、無機態リンを含有する好気的水性培地を用いた
    回分式培養法に於て細菌の対数増殖期における生育速度
    が乾燥菌体重量として1日当り2g/l以上であるとい
    う2種の性質を有するポリ(3−ヒドロキシ酪酸)生産
    菌を、炭水化物を炭素源として含む好気的水性培地で培
    養し、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)またはその誘導体を
    効率よく製造する方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の細菌がバチルス属(Ba
    cillus)、シュウドモナス属(Pseudomo
    nas)の細菌である特許請求項1に記載の方法。
JP5065978A 1992-05-25 1993-03-03 発酵法によるポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及びその誘導体の製造方法 Pending JPH0638775A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002510747A (ja) * 1998-04-08 2002-04-09 メタボリックス,インコーポレイテッド バイオポリマーの分離および精製のための方法
WO2013015212A1 (ja) 2011-07-22 2013-01-31 東レ株式会社 有機酸の製造方法

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JP2002510747A (ja) * 1998-04-08 2002-04-09 メタボリックス,インコーポレイテッド バイオポリマーの分離および精製のための方法
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