JPH0638956B2 - 排水処理構造体の施工方法 - Google Patents

排水処理構造体の施工方法

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JPH0638956B2
JPH0638956B2 JP14375884A JP14375884A JPH0638956B2 JP H0638956 B2 JPH0638956 B2 JP H0638956B2 JP 14375884 A JP14375884 A JP 14375884A JP 14375884 A JP14375884 A JP 14375884A JP H0638956 B2 JPH0638956 B2 JP H0638956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、汚水、生活雑排水等の排水を土壌中に浸潤、
拡散させて、土壌中の微生物の作用により、排水を浄化
処理するための排水処理構造体を、地中に埋設、施工す
る方法に関するものである。
(従来技術) 排水を土壌中に浸潤、拡散させて、浄化させる排水処理
構造体として、本発明者は、先に、吸水性シートの管状
体側面に、吸水性シートからなる複数個の翼片を突出形
成せしめたものを提案した(特公昭56−48230号
公報、実願昭57−60287号(実開昭58−161
696号)、実願昭59−31754号(実公平01−
033196号)。これらの排水処理構造体は、従来、
礫、川砂のような目の粗い層を介して、地中に埋設、施
工していた。また砂濾過型屎尿浄化槽などでも上部を砂
利又は砕石で埋め戻すことが行われていた。(建築基準
法に基づく建設省告示昭和44年5月1日建設省告示第
1726号)。
礫、砕石、砂利、川砂などは、目が粗く、透水性が良い
ため、排水が速やかに地中へ浸潤、浸透していくという
利点を有している反面、地中への浸潤、浸透が速すぎ
て、土壌中の好気性微生物による排水中の有機物の分解
浄化が充分に行われないという問題があることがわかっ
てきた。
(発明の目的) 本発明の目的は、かかる従来の排水処理構造体の施工方
法の問題点を解消し、排水を均等かつ効率よく地中へ浸
潤、浸透させ、土壌中の好気性微生物により、排水中の
有機物を十分満足できる程度に分解浄化させることので
きる排水処理構造体の施工方法を提供することにある。
(発明の構成) 本発明は、吸水性シートの管状体側面に、吸水性シート
からなる複数個の翼片を突出形成せしめた排水処理構造
体を、地中に埋設、施工するに際し、該排水処理構造体
の吸水性シートに接して、1.3〜15cm/時間の浸潤速度
と1.5×10-6cm/秒以上の飽和透水係数を有する土壌層
を形成せしめることを特徴とする排水処理構造体の施工
方法である。
以下、図面により、本発明の施工方法を説明する。
第1図は、排水処理構造体を、本発明の方法により、地
中へ埋設、施工した状態を示す横断面図である。排水処
理構造体は、吸水性シートからなる管状体2の側面に
同じく吸水性シートからなる複数個の翼片3、3′を突
出形成させたものであり、管状体2内には繊維剛毛体4
が充填され、その中央部に透水性パイプ5が配設されて
いる。管状体2の下面外側は、不透水性シート6で覆わ
れている。この不透水性シート6は、排水処理構造体
に供給された汚水が、浄化処理を受けずに、直接、地下
水脈中に流入するのを防止するもので、このような恐れ
がないときは、必ずしもこれを設ける必要はない。
管状体2及び翼片3、3′を構成する吸水性シートとし
ては、通常、厚さ1〜10mm程度の合成繊維不織布が用い
られ、特にポリエステル繊維不織布が好適である。
また、透水性パイプ5としては、合成樹脂製のパイプに
多数の細孔を突設したもの、合成樹脂剛毛繊維を製紐機
で筒状に組み、組紐状壁面を有するパイプとしたもの、
合成樹脂を線状に溶融吐出して筒状に融着させ、多孔壁
面パイプとしたもの等、透水性を有するパイプであれば
任意のものを使用することができる。
本発明において使用される排水処理構造体は、第1図
に示したものに限定されるものではなく、第2図、第3
図に示したように、吸水性シートからなる筒状体2の側
面に、吸水性シートからなる複数個の翼片3、3′を突
出形成させたものであればよく、その他の部分の構造は
任意である。例えば、第2図は、吸水性シート管状体2
の内部に透水性パイプ5を配設した例を、また第3図は
吸水性シート管状体2の内部に繊維剛毛体4を充填した
例を示すものであるが、いずれも本発明における排水処
理構造体に該当する。
かかる排水処理構造体を土地7の中、地下約50cmのと
ころに埋設、施工するが、その際、管状体2及び翼片
3、3′を構成する吸水性シートに接して、特定範囲内
の浸潤速度と飽和透水係数を有する土壌層8を形成せし
めることが必要である。この土壌8の浸潤速度は、1.3
〜15cm/時間、好ましくは、1.4〜5.0cm/時間、飽和透
水係数は1.5×10-6cm/秒以上、好ましくは、3.5×10-6
cm/秒以上である。浸潤速度は、土壌中で排水が微生物
の作用により浄化させる度合に関係し、浸潤速度が大き
すぎると排水中の有機物が微生物によって充分に分解さ
れず、浄化効果が不充分となり、一方、小さすぎると、
排水が土壌中に浸潤、拡散しなくなるため、嫌気性化
し、嫌気性微生物が分泌する粘液で目詰りが生じ、やは
り浄化効果が劣ってくる。また、飽和透水係数は、排水
の処理能力に関係し、この係数が小さすぎると、排水処
理構造体から土壌層8へ浸潤、拡散していく排水の量
が少なくなり、排水処理能力が低下し、実用に供し得な
いものとなってしまう。一方、飽和透水係数が大きすぎ
ると、浸潤速度も大きくなりすぎて、排水の浄化効果が
低下する傾向かあるので、通常は1.0cm/秒以下、特に
5.0×10-2cm/秒以下のものが用いられる。
浸潤速度は、第4図に示した装置によって測定する。第
4図において、11は容量4のメスシリンダー、12はメ
スシリンダー11の上部に設けた栓、13は栓12に貫通させ
た通気管、14は直径100mm、高さ750mmの円筒状ガラスカ
ラム、15はグラスウール、16はメスシリンダー11の底部
からガラスカラム14へ水を供給する導管である。測定に
際しては、ガラスカラム14にサンプル土壌を充填し、メ
スシリンダー11に水を4入れて、温度20±1℃、相対
湿度60±5%の室内に放置し、導管16を経て、水をガラ
スカラム14内のサンプル土壌中に浸潤させる。水が、ガ
ラスカラム14内のサンプル土壌中を浸潤上昇して到達し
た最大距離h(cm)及び最大到達距離まで浸潤するに要
した時間t(時間)を求め、h/t(cm/時間)を以っ
て浸潤速度とする。一方、飽和透水係数は、サンプル土
壌カラムの上方に水を満たして、その水をサンプル土壌
カラム中に流下させ、ダルシー(Darcy)の法則に
基づきK=Q/Aht(Q……水の流量(cc)、
……サンプル土壌カラムの厚さ(cm)、A……サンプル
土壌カラムの断面積(cm2)、h……水面位差(cm)、
t……時間(秒))から求められる。浸潤速度及び飽和
透水係数を、各種土壌について測定した結果を例示すれ
ば、次の通りである。
本発明において、吸水性シートに接する土壌層8として
用いることのできる土壌は、砂土〜シルト質埴土、好ま
しくは壌質砂土〜埴壌土であり、礫は浸潤速度、飽和透
水係数が測定できず、川砂は浸透速度、飽和透水係数共
に大きすぎて不適当である。また、軽埴土は飽和透水係
数が小さすぎ、更に重埴土は浸潤速度、飽和透水係数共
に小さすぎて不適当である。
尚、本発明の土壌層8として、浸潤速度、飽和透水係数
が本発明の範囲内にあるものであれば、クリンカーや、
製紙工程で発生する釜残などの産業廃棄物を用いること
もできる。土壌層8の厚さには、特に限定はないが、通
常10cm以上が採用される。また、土壌層8が排水処理構
造体の吸水性シート表面積の全体を被覆していること
は、必ずしも必要でなく、その一部を被覆するだけで
も、充分本発明の効果を達成することができるが、通常
は、吸水性シート表面積の少なくとも50%を土壌層8で
被覆させるのが望ましい。
(作用) 次に、本発明方法によって埋設、施工した排水処理構造
体の作用について説明する。
排水処理構造体を地中へ埋設した後、該排水処理構造
を構成する管状体2内(第1図に示した排水処理構
造体の例では、管状体2内に配設した透水性パイプ5
内)へ排水を供給する。管状体2(第1図の例では透水
性パイプ5)内へ供給された排水は、管状体2(透水性
パイプ5)内を流れながら、管状体2を構成する吸水性
シート及び翼片3、3′を構成する透水性シートを経て
(第1図の例では、透水性パイプ5から繊維剛毛体4、
管状体2の吸水性シート、翼片3、3′の透水性シート
を経て)、吸水性シートの毛細管現象、サイフォン現象
により、土壌層8中へ排出される。排水は、適当な浸潤
速度、飽和透水係数を有する土壌層8内へ均等に効率よ
く浸潤、拡散しながら、空気を吸込みつつ、好気性微生
物の作用を受け、排水中の有機物が分解され、浄化され
る。かくして、浄化処理された排水は、オープンシステ
ムでそのまま地中に浸透させてもよいし、クローズシス
テムとして集水管で集水し、再使用するようにしてもよ
い。
(実施例) 以下、実施例により、本発明方法を更に詳細に説明す
る。
実施例1〜6、比較例1〜4、 排水処理構造体としては、第1図に示したものを、そ
の底部が地表から50cmのところに位置するように、川砂
からなる地中へ埋設すると共に、排水処理構造体の吸
水性シートに接して、その表面積の全体にわたって、厚
さ10cmの、礫から重埴土までの各種土壌層8を形成させ
た。この場合、排水処理構造体の管状体2は、縦7c
m、横30cmの長方形であって、その内部にポリエステル
剛毛体4が充填されており、中央部に直径6.5cmの透水
性パイプ5が配設されている。翼片3、3′の長さは18
cmであり、管状体2及び翼片3、3′を構成する吸水性
シートは、厚さ5mmのポリエステル繊維不織布、不透水
性シート6はポリエステル長繊維織物に塩化ビニル樹脂
をコーティングしたものであった。また、排水処理構造
の長さは5mであった。
以上のように、地中へ埋設した排水処理構造体の透水
性パイプ5中へは、排水処理構造体の長さは1m当
り、毎時40の一次屎尿排水を間欠的に供給し、浄化処
理を行った。尚、この一次屎尿排水の生物化学的酸素要
求量(BOD)は150mg/、浮遊物質量(SS)は300
mg/、容存酸素量(DO)は0.1ppmであった。
浄化処理した水は、クローズシステムで排水処理構造体
の下方に埋設した集水パイプに集水し、水質を測定す
ると共に、処理可能量を求めた。その結果は、次表に示
す通りであった。
表からも明らかなように、浸潤速度が1.3〜15cm/時
間、飽和透水係数が1.5×10-6cm/秒以上の土壌層を形
成させた実施例1〜6、特に浸潤速度が1.4〜5.0cm/時
間、飽和透水係数が3.5×10-6cm/秒以上の土壌層を形
成させた実施例2〜4では、浄化効果が大きく、処理能
力も大きい。
一方、比較例1、2では浸潤速度が大きすぎて、充分な
浄化処理が行われず、比較例3、4では飽和透水係数が
小さすぎて、排水処理能力が低く、実用的でない。
実施例7 排水処理構造体として、第2図に示したものを浸潤速度
1.7cm/時間、飽和透水係数3.6×10-5cm/秒の砂質埴壌
土からなる地中に、地表から50cmのところへ埋設した。
この場合、排水処理構造体は、直径8cmの透水性パイ
プ5の外側を厚さ5mmのポリエステル繊維不織布で被覆
して管状体2とし、その両側に同じポリエステル繊維不
織布からなる長さ18cmの翼片3、3′を突出形成せしめ
たものであり、排水処理構造体の長さは5mであっ
た。
次いで、排水処理構造体の透水性パイプ5中へ実施例
1と同じ屎尿排水を、実施例1と同一条件で供給し、浄
化処理を行った。
浄化処理された水の水質及び処理可能量は次表の通り
で、優れた浄化効果と処理能力を有していることが明ら
かである。
比較例5 実施例7において、排水処理構造体の吸水性シートに
接して、その表面積の全体にわたって厚ささ50cmの礫か
らなる土壌層を形成させ、その他は、実施例7と同じに
して、排水処理テストを繰返した。
浄化処理された水の水質及び処理可能量は次表の通りで
あり、浄化効果が劣っていることがわかる。
(効果) 本発明方法によって、排水処理構造体を埋設施工する
と、排水が均等かつ効率よく地中へ浸潤、浸透し、排水
中の有機物が土壌中の好気性微生物によって充分に分解
して、極めて優れた排水処理が可能となる。
更に、排水処理能力も大きく、充分実用に耐え得るもの
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法により、排水処理構造体を地中へ
埋設、施工した状態を示す横断面図、第2図及び第3図
は本発明において用いることができる排水処理構造体の
他の例を示す横断面図、第4図は浸潤速度測定装置の縦
断面図である。 ……排水処理構造体、 2……管状体、 3、3′……翼片、 8……土壌層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性シートの管状体側面に、吸水性シー
    トからなる複数個の翼片を突出形成せしめた排水処理構
    造体を、地中に埋設、施工するに際し、該排水処理構造
    体の吸水性シートに接して、1.3〜15cm/時間の浸潤速
    度と、1.5×10-6cm/秒以上の飽和透水係数を有する土
    壌層を形成せしめることを特徴とする排水処理構造体の
    施工方法。
  2. 【請求項2】吸水性シートに接して形成させる土壌層の
    浸潤速度が1.4〜5.0cm/時間、飽和透水係数が3.5×10
    -6cm/秒以上である特許請求の範囲第1項記載の排水処
    理構造体の施工方法。
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