JPH0639385B2 - 新規免疫抗癌剤及びその製法 - Google Patents
新規免疫抗癌剤及びその製法Info
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- JPH0639385B2 JPH0639385B2 JP58067120A JP6712083A JPH0639385B2 JP H0639385 B2 JPH0639385 B2 JP H0639385B2 JP 58067120 A JP58067120 A JP 58067120A JP 6712083 A JP6712083 A JP 6712083A JP H0639385 B2 JPH0639385 B2 JP H0639385B2
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- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は仔牛又は成牛あるいは仔豚又は成豚の胸腺の生
の細胞の細胞膜から分離され且つグルタールアルデヒド
での固定処理により蛋白質変性されてしかもこれにより
免疫抗癌活性が増強された水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質を有効成分とする新規な免疫抗癌剤に
関し、またその製法に関する。
の細胞の細胞膜から分離され且つグルタールアルデヒド
での固定処理により蛋白質変性されてしかもこれにより
免疫抗癌活性が増強された水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質を有効成分とする新規な免疫抗癌剤に
関し、またその製法に関する。
癌の治療剤又は予防剤として癌細胞に対して細胞毒とし
て使用する化学治療剤は従来いろいろのものが提案され
ている。また、癌細胞に対する免疫性を、人を含めて動
物に付与することによつて癌を治療又は予防することも
いろいろと試みられている。例えば、癌細胞をウイルス
で溶解処理して得られる細胞溶解液(viral oncolysat
e)をワクチン(抗原)として動物に注射し、癌細胞に
特有な特殊蛋白質と特異的に反応する抗体を動物生体内
に生成させ、こうして癌細胞に対する免疫性を動物に人
工的に付与することによつて癌の予防又は治療を行うこ
とも試みられている(例えば英国特許第1520200号、米
国特許第4108,983号参照)。
て使用する化学治療剤は従来いろいろのものが提案され
ている。また、癌細胞に対する免疫性を、人を含めて動
物に付与することによつて癌を治療又は予防することも
いろいろと試みられている。例えば、癌細胞をウイルス
で溶解処理して得られる細胞溶解液(viral oncolysat
e)をワクチン(抗原)として動物に注射し、癌細胞に
特有な特殊蛋白質と特異的に反応する抗体を動物生体内
に生成させ、こうして癌細胞に対する免疫性を動物に人
工的に付与することによつて癌の予防又は治療を行うこ
とも試みられている(例えば英国特許第1520200号、米
国特許第4108,983号参照)。
一般に、人工免疫は、生体に侵入した有害な異物に対し
て特異的に作用する抗体が生体内で生成されることによ
つて発現され、この抗体のもつ特異性は人工免疫の付与
に用いた抗原に左右されるから、その用いるべき抗原は
生体内において無害化すべき有害な異物と全く同じ物質
又は極めて類似している物質であることが必要である。
そして、免疫付与に用いる抗原は、生体内において無害
化すべき異物について物質としての同一性又は類似性が
高いほど特異性がより高い抗原であると言える。これら
のことは癌を免疫により予防又は治療しようとする場合
にも言える。
て特異的に作用する抗体が生体内で生成されることによ
つて発現され、この抗体のもつ特異性は人工免疫の付与
に用いた抗原に左右されるから、その用いるべき抗原は
生体内において無害化すべき有害な異物と全く同じ物質
又は極めて類似している物質であることが必要である。
そして、免疫付与に用いる抗原は、生体内において無害
化すべき異物について物質としての同一性又は類似性が
高いほど特異性がより高い抗原であると言える。これら
のことは癌を免疫により予防又は治療しようとする場合
にも言える。
従つて、一般に、免疫には、より特異性の高い抗原を用
いることが望ましく、癌免疫も例外ではない。その意味
で、癌細胞あるいはその構成成分を免疫付与の抗原とし
て用いることが生体内で無害化すべき癌細胞に対して高
い特異性をもつ抗体を生成させ得る点で秀れている(P.
Frost,C.J.Sanderson,Tumor immunoprophylaxis in mic
e using glutaraldehyde-treated syngeneic tumor cel
ls “Cancer Research",35:p.2646−2650(1975))が宿
主を悪液質に導く有害成分の混入が完全に回避できると
はいえない。また癌腫の種類により有効な抗体の特異性
に差が認められること、また常に均一な抗原を量産する
ことがむずかしい。
いることが望ましく、癌免疫も例外ではない。その意味
で、癌細胞あるいはその構成成分を免疫付与の抗原とし
て用いることが生体内で無害化すべき癌細胞に対して高
い特異性をもつ抗体を生成させ得る点で秀れている(P.
Frost,C.J.Sanderson,Tumor immunoprophylaxis in mic
e using glutaraldehyde-treated syngeneic tumor cel
ls “Cancer Research",35:p.2646−2650(1975))が宿
主を悪液質に導く有害成分の混入が完全に回避できると
はいえない。また癌腫の種類により有効な抗体の特異性
に差が認められること、また常に均一な抗原を量産する
ことがむずかしい。
そこで、動物の胎仔の内臓器の細胞は末分化であるのみ
ならず、癌細胞と同じような代謝パターンを示し、例え
ば嫌気解糖系の細胞内酵素の多くを含むこと、さらにあ
る種の癌のように胎仔性(胎仔期)の蛋白質(α−フエ
トプロテインなど)を保持するものがあり、両者の性質
には共通な点が多く存在することに本発明者は着目し
た。胎仔はあくまで生理的であり且つ一定期間(妊娠期
間)后に娩出される点が癌の場合と大きく異なるけれど
も、ある意味では胎仔は生理的な癌ともか考えることが
できる。
ならず、癌細胞と同じような代謝パターンを示し、例え
ば嫌気解糖系の細胞内酵素の多くを含むこと、さらにあ
る種の癌のように胎仔性(胎仔期)の蛋白質(α−フエ
トプロテインなど)を保持するものがあり、両者の性質
には共通な点が多く存在することに本発明者は着目し
た。胎仔はあくまで生理的であり且つ一定期間(妊娠期
間)后に娩出される点が癌の場合と大きく異なるけれど
も、ある意味では胎仔は生理的な癌ともか考えることが
できる。
また、癌細胞が癌細胞である以上は、正常細胞と相違す
るところがあるはずであり、その相違性は癌細胞表面に
何れかの形で表現されているばずであり、そして正常細
胞の表面を構成する蛋白質及び糖蛋白質とは何らかに相
違する蛋白質及び糖蛋白質が癌細胞表面に存在するはず
であり、それは必らず癌細胞特異抗原として認識できる
はずであり、その抗原に特異的な抗体もあるはずであ
る。そのような癌細胞特異抗体を動物生体内に人工免疫
の手法で生成させれば、生体内でその抗体によつて特異
的に癌細胞を攻撃、破壊できるはずである。そこで本発
明者が考えたところによれば、そのような癌細胞特異抗
体を生成させるのに適当な抗原物質を、癌細胞以外の材
料から採取できるとすれば、そのような適当な抗原物質
は癌細胞それ自体から採取される抗原と違つて宿主を悪
液質に導く恐れが無い又は微小であるはずであり、また
そのような抗原物質は癌の免疫療法に極めて有用であ
る。
るところがあるはずであり、その相違性は癌細胞表面に
何れかの形で表現されているばずであり、そして正常細
胞の表面を構成する蛋白質及び糖蛋白質とは何らかに相
違する蛋白質及び糖蛋白質が癌細胞表面に存在するはず
であり、それは必らず癌細胞特異抗原として認識できる
はずであり、その抗原に特異的な抗体もあるはずであ
る。そのような癌細胞特異抗体を動物生体内に人工免疫
の手法で生成させれば、生体内でその抗体によつて特異
的に癌細胞を攻撃、破壊できるはずである。そこで本発
明者が考えたところによれば、そのような癌細胞特異抗
体を生成させるのに適当な抗原物質を、癌細胞以外の材
料から採取できるとすれば、そのような適当な抗原物質
は癌細胞それ自体から採取される抗原と違つて宿主を悪
液質に導く恐れが無い又は微小であるはずであり、また
そのような抗原物質は癌の免疫療法に極めて有用であ
る。
そして、本発明者は、前述したように、哺乳動物胎仔の
内臓器細胞は癌細胞と共通する性質を多くもつことに着
目して胎仔の内臓器の細胞膜の構成成分を、細胞膜の物
質的な基本的構築を可及的に破壊、変質させることなく
採取し、こうして採取した蛋白質及び糖蛋白質又はこれ
らを主成分とする物質を抗原として宿主に投与すること
が癌の免疫治療又は予防に有効な手段であると考えた。
そこで、本発明者は、ブタ,ウシ,ウマ等の哺乳動物胎
仔の内臓器、例えば肝臓,脾臓又は胸腺を取出し、その
臓器としての細胞塊を等脹液中で細胞形態がなくなるま
で機械的に破砕且つホモジナイズし、得られたホモジナ
イズ液(細胞溶解液)を遠心分離して不溶解の固体残渣
と上清液とに分別し、内臓器細胞の細胞膜に由来する水
溶性ないし易水分散性の蛋白質及び等蛋白質、並びに細
胞内容質(原形質及び小器官)に由来する種々な水溶性
ないし易水分散性物質を含有する前記上清液を分取し、
この上清液から細胞膜由来の蛋白質及び糖蛋白質を分離
する意図の下に上清液を水又は等張液に対して透析し、
これによつて低分子量の水溶性物質、例えばアミノ酸,
オリゴペプチド類,塩類を除去し、得られた透析液を凍
結乾燥し、こうして胎仔内臓器細胞の細胞膜の蛋白質及
び糖蛋白質又はこれを主成分とする物質を採取した。
内臓器細胞は癌細胞と共通する性質を多くもつことに着
目して胎仔の内臓器の細胞膜の構成成分を、細胞膜の物
質的な基本的構築を可及的に破壊、変質させることなく
採取し、こうして採取した蛋白質及び糖蛋白質又はこれ
らを主成分とする物質を抗原として宿主に投与すること
が癌の免疫治療又は予防に有効な手段であると考えた。
そこで、本発明者は、ブタ,ウシ,ウマ等の哺乳動物胎
仔の内臓器、例えば肝臓,脾臓又は胸腺を取出し、その
臓器としての細胞塊を等脹液中で細胞形態がなくなるま
で機械的に破砕且つホモジナイズし、得られたホモジナ
イズ液(細胞溶解液)を遠心分離して不溶解の固体残渣
と上清液とに分別し、内臓器細胞の細胞膜に由来する水
溶性ないし易水分散性の蛋白質及び等蛋白質、並びに細
胞内容質(原形質及び小器官)に由来する種々な水溶性
ないし易水分散性物質を含有する前記上清液を分取し、
この上清液から細胞膜由来の蛋白質及び糖蛋白質を分離
する意図の下に上清液を水又は等張液に対して透析し、
これによつて低分子量の水溶性物質、例えばアミノ酸,
オリゴペプチド類,塩類を除去し、得られた透析液を凍
結乾燥し、こうして胎仔内臓器細胞の細胞膜の蛋白質及
び糖蛋白質又はこれを主成分とする物質を採取した。
更に、このようにして得た蛋白質及び糖蛋白質からなる
物質を抗原としてワクチンの形でマウスに皮下注射又は
経口投与してマウスの免疫機序を刺激し、抗原に対応す
る抗体が生成して免疫が確立された期間を経過した後
に、実験腫瘍細胞をマウスに接種し、さらに腫瘍の発生
の経過を対照群と比較しながら観察したところ、上記の
ように胎仔細胞の細胞膜から分離された蛋白質及び糖蛋
白質よりなる物質が免疫抗癌剤として実際に有効である
ことを知見した。
物質を抗原としてワクチンの形でマウスに皮下注射又は
経口投与してマウスの免疫機序を刺激し、抗原に対応す
る抗体が生成して免疫が確立された期間を経過した後
に、実験腫瘍細胞をマウスに接種し、さらに腫瘍の発生
の経過を対照群と比較しながら観察したところ、上記の
ように胎仔細胞の細胞膜から分離された蛋白質及び糖蛋
白質よりなる物質が免疫抗癌剤として実際に有効である
ことを知見した。
また、かゝる分離された蛋白質及び糖蛋白質は、生物組
織固定剤として知られるアルデヒド化合物、好ましくは
グルタールアルデヒドで固定処理されることによる蛋白
質変性を受けさせると、これにより、該固定処理を受け
ないものに比べ、免疫抗癌活性が増強され、しかも体液
性免疫抗原性が実質的に消失されることも知見した。
織固定剤として知られるアルデヒド化合物、好ましくは
グルタールアルデヒドで固定処理されることによる蛋白
質変性を受けさせると、これにより、該固定処理を受け
ないものに比べ、免疫抗癌活性が増強され、しかも体液
性免疫抗原性が実質的に消失されることも知見した。
従つて、先に、本発明者らは哺乳動物胎仔の内臓機の生
の細胞の細胞膜から分離され且つ生物組織固定剤として
知られるアルデヒド化合物で固定処理されることにより
蛋白質変性を受けしかもこれにより免疫抗癌活性を増強
された水溶性ないし易水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を
有効成分として含むことを特徴とする、免疫抗癌剤に係
る発明を完成した(特公平4- 74337号公報明細書参
照)。
の細胞の細胞膜から分離され且つ生物組織固定剤として
知られるアルデヒド化合物で固定処理されることにより
蛋白質変性を受けしかもこれにより免疫抗癌活性を増強
された水溶性ないし易水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を
有効成分として含むことを特徴とする、免疫抗癌剤に係
る発明を完成した(特公平4- 74337号公報明細書参
照)。
上記の先発明における基本着想から転じて、本発明者
は、出生后の哺乳動物の内臓器の生の細胞から細胞膜の
蛋白質及び糖蛋白質又はこれらを主成分とする物質を同
様に採取した場合この物質が免疫抗癌活性を有する可能
性を推定した。
は、出生后の哺乳動物の内臓器の生の細胞から細胞膜の
蛋白質及び糖蛋白質又はこれらを主成分とする物質を同
様に採取した場合この物質が免疫抗癌活性を有する可能
性を推定した。
そして、このようにして出生后の哺乳動物の内臓器の細
胞の細胞膜から得た蛋白質及び糖蛋白質からなる物質を
抗原としてワクチンの形でマウスに皮下注射又は経口投
与してマウスの免疫機序を刺激し、抗原に対応する抗体
が生成して免疫が確立された期間を経過した後に、実験
腫瘍細胞をマウスに接種し、さらに腫瘍の発生の経過を
対照群と比較しながら観察したところ、上記のように出
生后の哺乳動物の内臓器の細胞の細胞膜から分離された
蛋白質及び糖蛋白質よりなる物質も、胎仔内臓器の細胞
の細胞膜から分離されたものと同様に、免疫抗癌剤とし
て実際に有効であることを知見した。
胞の細胞膜から得た蛋白質及び糖蛋白質からなる物質を
抗原としてワクチンの形でマウスに皮下注射又は経口投
与してマウスの免疫機序を刺激し、抗原に対応する抗体
が生成して免疫が確立された期間を経過した後に、実験
腫瘍細胞をマウスに接種し、さらに腫瘍の発生の経過を
対照群と比較しながら観察したところ、上記のように出
生后の哺乳動物の内臓器の細胞の細胞膜から分離された
蛋白質及び糖蛋白質よりなる物質も、胎仔内臓器の細胞
の細胞膜から分離されたものと同様に、免疫抗癌剤とし
て実際に有効であることを知見した。
従つて、出生后の哺乳動物の内臓器でも、それの生の細
胞の細胞膜から分離された水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質を免疫抗癌剤として利用できることが
今回、知見された。
胞の細胞膜から分離された水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質を免疫抗癌剤として利用できることが
今回、知見された。
この場合、出生后の哺乳動物の内臓器の生細胞の細胞膜
からの上記の抗癌剤を製造するのに用いる原料として
は、一般的には、マウス,ラツト,モルモツト,ウサ
ギ,ブタ,ヒツジ,ウシ又はウマの如き哺乳動物の胎仔
の肝臓,腎臓,脾臓,肺臓,胸腺又はリンパ腺の如き内
臓器が使用できる。特に、ウシ,ブタ,ウマの肝臓,脾
臓及び胸腺を使用するのが好ましい。そして、出生后の
哺乳動物の内臓器は新生仔のものが好ましいが、成熟し
た動物の内臓器も使用できる。目的の有効物質を採取す
る操作を簡便にするためには、内臓器内に結合組織,脂
肪組織が未だ十分に発達してないような内臓器を用いる
のが適当である。
からの上記の抗癌剤を製造するのに用いる原料として
は、一般的には、マウス,ラツト,モルモツト,ウサ
ギ,ブタ,ヒツジ,ウシ又はウマの如き哺乳動物の胎仔
の肝臓,腎臓,脾臓,肺臓,胸腺又はリンパ腺の如き内
臓器が使用できる。特に、ウシ,ブタ,ウマの肝臓,脾
臓及び胸腺を使用するのが好ましい。そして、出生后の
哺乳動物の内臓器は新生仔のものが好ましいが、成熟し
た動物の内臓器も使用できる。目的の有効物質を採取す
る操作を簡便にするためには、内臓器内に結合組織,脂
肪組織が未だ十分に発達してないような内臓器を用いる
のが適当である。
上記の如く抗癌剤の有効成分として用いられる蛋白質及
び糖蛋白質は、一般的には次の手法により採取できる。
すなわち、前記の出生后の哺乳動物から内臓器を摘出
し、その生の内臓器から血液,血管,結合組織及び脂肪
組織の部分を可及的に除去した臓器残部の細胞を等張液
と共に細胞形態が無くなるまで破砕且つホモジナイズ
し、得られたホモジナイズ液を遠心分離にかけ、得られ
た上清液を透析膜を通して等張液又は水に対して透析し
て上清液からアミノ酸,低分子量のオリゴペプチド、糖
類及び塩類を除去し、得られた透析液を乾燥又は濃縮す
ることによつて採取できる。
び糖蛋白質は、一般的には次の手法により採取できる。
すなわち、前記の出生后の哺乳動物から内臓器を摘出
し、その生の内臓器から血液,血管,結合組織及び脂肪
組織の部分を可及的に除去した臓器残部の細胞を等張液
と共に細胞形態が無くなるまで破砕且つホモジナイズ
し、得られたホモジナイズ液を遠心分離にかけ、得られ
た上清液を透析膜を通して等張液又は水に対して透析し
て上清液からアミノ酸,低分子量のオリゴペプチド、糖
類及び塩類を除去し、得られた透析液を乾燥又は濃縮す
ることによつて採取できる。
更に具体的に、上記の有効成分物質の採取法を説明する
と、次の通りである。すなわち先ず動物の所要臓器を可
及的に無菌的に摘出し、ヘパリンなど抗血液凝固剤を含
む等張液で十分潅流して血液を除去する。
と、次の通りである。すなわち先ず動物の所要臓器を可
及的に無菌的に摘出し、ヘパリンなど抗血液凝固剤を含
む等張液で十分潅流して血液を除去する。
この際、等張液としては、生理食塩液,ブドウ糖液,庶
糖液PBS,リンゲル液などの塩含有緩衝溶液が使用で
きる。
糖液PBS,リンゲル液などの塩含有緩衝溶液が使用で
きる。
こうして洗浄した内臓器から、血管,血液,結合組織お
よび脂肪組織の部分をナイフにより可及的に除去し、細
切する。
よび脂肪組織の部分をナイフにより可及的に除去し、細
切する。
次に、このようにして得た内臓器細片を3〜5倍の容量
のPBRの如き等張液と混ぜ、ブレンダー,ミキサー,
ホモジナイザー(ガラス,テフロン製など),ポリトロ
ン型破砕器,フレンチプレスなどに入れて破砕及びホモ
ジナイズする。この破砕及びホモジナイズの工程は、可
及的に低温で例えば氷冷下に行うのが好ましく、また内
臓器に含まれる酵素系を不活性化するために等張液中に
0.1〜1%、好ましくは0.5%(重量)のホルムア
ルデヒド又はグルタールアルデヒドを添加しておくのが
好ましい。このホモジナイズ工程に際して用いる等張液
としては、PBSに少量のグルタールアルデヒドおよび
コンカナバリンAを添加して得られる緩衝液を使用する
こともできる。
のPBRの如き等張液と混ぜ、ブレンダー,ミキサー,
ホモジナイザー(ガラス,テフロン製など),ポリトロ
ン型破砕器,フレンチプレスなどに入れて破砕及びホモ
ジナイズする。この破砕及びホモジナイズの工程は、可
及的に低温で例えば氷冷下に行うのが好ましく、また内
臓器に含まれる酵素系を不活性化するために等張液中に
0.1〜1%、好ましくは0.5%(重量)のホルムア
ルデヒド又はグルタールアルデヒドを添加しておくのが
好ましい。このホモジナイズ工程に際して用いる等張液
としては、PBSに少量のグルタールアルデヒドおよび
コンカナバリンAを添加して得られる緩衝液を使用する
こともできる。
上記のようにして得られたホモジナイズ液は、次に、こ
れを1500rpm.2000rpm(300〜600×g)の回転速度で5
〜15分間遠心分離して上清液画分を分取する。
れを1500rpm.2000rpm(300〜600×g)の回転速度で5
〜15分間遠心分離して上清液画分を分取する。
さらに、その上清液を流水あるいはM/100のPBS等
の如き等張液に対して透析する。
の如き等張液に対して透析する。
この際、透析膜としては、市販のセルローズ透析膜、そ
の他各種の限外過膜を使用できる。透析完了后、透析
液中の蛋白量を測定し、例えば波長280mμの紫外部吸
収法、またはビユウレツト法で蛋白量を測定し、必要に
応じて等張液を追加することによつて蛋白量を一定の
値、例えば10〜30mg/mlの蛋白濃度にするのが好ま
しい。
の他各種の限外過膜を使用できる。透析完了后、透析
液中の蛋白量を測定し、例えば波長280mμの紫外部吸
収法、またはビユウレツト法で蛋白量を測定し、必要に
応じて等張液を追加することによつて蛋白量を一定の
値、例えば10〜30mg/mlの蛋白濃度にするのが好ま
しい。
更に、この透析液を凍結保存するか又は凍結乾燥、好ま
しくは凍結真空乾燥する。あるいは、透析液は濃縮し
て、その濃縮液を凍結保存又は凍結乾燥してもよい。こ
の際、各種賦型剤および防腐剤としてのメチロサールな
どを配合してもよい。
しくは凍結真空乾燥する。あるいは、透析液は濃縮し
て、その濃縮液を凍結保存又は凍結乾燥してもよい。こ
の際、各種賦型剤および防腐剤としてのメチロサールな
どを配合してもよい。
上記の手法で出生后の哺乳動物の内臓器の生の細胞の細
胞膜から分離された物質は水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質から実質的に成り、抗癌剤の有効成分
として使用されるが、この有効成分物質は白色粉末又は
黄色を帯びた白色乃至黄橙色の粉末であり、その色調は
原料の臓器により異なる。胸腺,肺臓,肝臓から得たも
のは白色であるが肝臓および脾臓から得たものは淡黄色
乃至淡い黄橙色を呈する。これらの点で、先の発明によ
り哺乳動物胎仔の内臓器から得られた有効物質と性状が
同じである。
胞膜から分離された物質は水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質から実質的に成り、抗癌剤の有効成分
として使用されるが、この有効成分物質は白色粉末又は
黄色を帯びた白色乃至黄橙色の粉末であり、その色調は
原料の臓器により異なる。胸腺,肺臓,肝臓から得たも
のは白色であるが肝臓および脾臓から得たものは淡黄色
乃至淡い黄橙色を呈する。これらの点で、先の発明によ
り哺乳動物胎仔の内臓器から得られた有効物質と性状が
同じである。
上記の有効物質の溶解性をみると、水には極めて溶解又
は分散しやすいが、メタノール,エタノール,アセト
ン,クロロホルムには殆んど溶けない。
は分散しやすいが、メタノール,エタノール,アセト
ン,クロロホルムには殆んど溶けない。
上記の有効成分物質を水に溶解した液は中性であり、そ
のpHは7.2〜7.4で全く刺戟性は認められない。
のpHは7.2〜7.4で全く刺戟性は認められない。
上記の有効成分物質はアンプル又はバイアルビンに入れ
て低温下で保存できるが、前記の透析液の形のまゝアン
プル又はバイアルビン内に分注,密封して凍結保存でき
る。また、透析液を乳糖,シヨ糖,ブドウ糖,マンニト
ール,ソルビトールなどの賦形剤と混合してから、凍結
乾燥することもできる。
て低温下で保存できるが、前記の透析液の形のまゝアン
プル又はバイアルビン内に分注,密封して凍結保存でき
る。また、透析液を乳糖,シヨ糖,ブドウ糖,マンニト
ール,ソルビトールなどの賦形剤と混合してから、凍結
乾燥することもできる。
上記の有効成分物質は、分子量1万以上の蛋白質及び糖
蛋白質よりなると考えられる。これを加水分解すると、
加水分解物中にN−アセチルグルコサミン,N−アセチ
ルガラクトサミン,シアル酸,ガラクトース,マンノー
ス,グルコース,フコースの糖と、各種アミノ酸が検出
された。上記の有効成分物質は、その精確な組成が未だ
精確には不明であるけれども、細胞膜以外の細胞構成物
質例えば、核,ミトコンドリア,小胞体の如き細胞小器
官の物質から由来する成分も不可避的に随伴していると
も考えられる。しかし、現在の分離技術では、細胞から
細胞膜成分を完全に純粋の形で分離することは実際上極
めて困難である。
蛋白質よりなると考えられる。これを加水分解すると、
加水分解物中にN−アセチルグルコサミン,N−アセチ
ルガラクトサミン,シアル酸,ガラクトース,マンノー
ス,グルコース,フコースの糖と、各種アミノ酸が検出
された。上記の有効成分物質は、その精確な組成が未だ
精確には不明であるけれども、細胞膜以外の細胞構成物
質例えば、核,ミトコンドリア,小胞体の如き細胞小器
官の物質から由来する成分も不可避的に随伴していると
も考えられる。しかし、現在の分離技術では、細胞から
細胞膜成分を完全に純粋の形で分離することは実際上極
めて困難である。
上記のとおり前述した手法で分離された蛋白質及び糖蛋
白質よりなる物質は、その精確な組成が未解明であるけ
れども、これを生体に投与すれば癌細胞特異抗体を産生
できる抗原としての生理学的活性を有し、そして免疫抗
癌剤として有効であることが実験上で認められた。
白質よりなる物質は、その精確な組成が未解明であるけ
れども、これを生体に投与すれば癌細胞特異抗体を産生
できる抗原としての生理学的活性を有し、そして免疫抗
癌剤として有効であることが実験上で認められた。
上記のとおり有効成分物質を動物の内臓器の細胞の細胞
膜から採取する過程においては、その細胞膜成分の蛋白
質及び糖蛋白質が共存する酵素系などの作用を受けて変
質することは可及的に避けることが望ましい。その細胞
膜成分の変質を防止するには、従来生物組織の固定剤と
して知られるアルデヒド化合物、例えばホルムアルデヒ
ド,アセトアルデヒド又はグルタールアルデヒドが有効
であることを本発明者は知見した。すなわち、内臓器細
片のホモジネート液を遠心分離して得られた上清液に対
して、1〜6%、好ましくは2〜3%(重量)の濃度に
なる量の該アルデヒド化合物を添加して30〜90分
間、好ましくは50〜60分間低温〜室温で放置する
と、上清液中の蛋白質類は蛋白質変性を受けて固定処理
が達成されるが、更に変質することは防止される。この
ようにアルデヒド固定剤化合物の固定処理を受けた後に
上清液から分離された水溶液ないし易水分散性の蛋白質
及び糖蛋白質は、アルデヒド化合物による変性を多少と
も受けているが、その免疫抗癌活性をアルデヒド固定処
理の無い場合に比べ増強しており、また更に変質せずに
保存できる貯蔵性が向上されていることが認められた。
膜から採取する過程においては、その細胞膜成分の蛋白
質及び糖蛋白質が共存する酵素系などの作用を受けて変
質することは可及的に避けることが望ましい。その細胞
膜成分の変質を防止するには、従来生物組織の固定剤と
して知られるアルデヒド化合物、例えばホルムアルデヒ
ド,アセトアルデヒド又はグルタールアルデヒドが有効
であることを本発明者は知見した。すなわち、内臓器細
片のホモジネート液を遠心分離して得られた上清液に対
して、1〜6%、好ましくは2〜3%(重量)の濃度に
なる量の該アルデヒド化合物を添加して30〜90分
間、好ましくは50〜60分間低温〜室温で放置する
と、上清液中の蛋白質類は蛋白質変性を受けて固定処理
が達成されるが、更に変質することは防止される。この
ようにアルデヒド固定剤化合物の固定処理を受けた後に
上清液から分離された水溶液ないし易水分散性の蛋白質
及び糖蛋白質は、アルデヒド化合物による変性を多少と
も受けているが、その免疫抗癌活性をアルデヒド固定処
理の無い場合に比べ増強しており、また更に変質せずに
保存できる貯蔵性が向上されていることが認められた。
しかしながら、上記のとおり、免疫抗癌活性をもつ蛋白
質類を内臓器の生の細胞の細胞膜から採取するに当って
は、原料入手の容易さから見て、内臓器は牛又は豚のも
のを使用するのが好ましい。使用される内臓器のうちで
も、肝臓は多量のグリコーゲン、血液、等を含み且つ結
合組織が多いこと、また脾臓は多量の血液を含むことか
ら、抗癌活性をもつ蛋白質及び糖蛋白質を純度良く分離
する諸操作が余り効率が良くない上に、最終製品に臓器
色が残る等の若干の難点があることが認められた。
質類を内臓器の生の細胞の細胞膜から採取するに当って
は、原料入手の容易さから見て、内臓器は牛又は豚のも
のを使用するのが好ましい。使用される内臓器のうちで
も、肝臓は多量のグリコーゲン、血液、等を含み且つ結
合組織が多いこと、また脾臓は多量の血液を含むことか
ら、抗癌活性をもつ蛋白質及び糖蛋白質を純度良く分離
する諸操作が余り効率が良くない上に、最終製品に臓器
色が残る等の若干の難点があることが認められた。
他方、使用し得る各種の内臓器のうち、胸腺の場合は、
血液を余り含まず、その実質の組織が乳白色であって脂
肪組織も余り多くないので、目的とする抗癌活性の蛋白
質及び糖蛋白質を純度良く分離する諸操作が他種の内臓
器を使用する場合に比べ比較的に効率良く達成できるこ
とが認められ、また胸腺から得られる最終的な製品の仕
上り色調も白色である点で好ましい。
血液を余り含まず、その実質の組織が乳白色であって脂
肪組織も余り多くないので、目的とする抗癌活性の蛋白
質及び糖蛋白質を純度良く分離する諸操作が他種の内臓
器を使用する場合に比べ比較的に効率良く達成できるこ
とが認められ、また胸腺から得られる最終的な製品の仕
上り色調も白色である点で好ましい。
更にまた、牛又は豚の胸腺の生細胞の細胞膜から上記の
とおり分離された免疫抗癌活性をもつ蛋白質及び糖蛋白
質は、それの免疫抗癌活性がグルタールアルデヒドでの
固定処理により、該固定処理を受け無い場合に比べて、
数段と顕著に増強されるが、その増強の程度がその他の
内臓器、例えば肝臓又は脾臓の細胞の細胞膜から分離さ
れたものをグルタールアルデヒドで固定処理した場合に
得られる免疫抗癌活性の増強よりも優れることが知見さ
れた。例えば、後記の試験例1の結果を示す後記の第1
表において、検討すると、後記の実施例1で仔牛胸腺か
ら分離されたグルタールアルデヒド無処理で得られた製
品の蛋白質粉末は、ザルコーマ180 細胞に対する阻止率
(T/C,%)が 17.10%であるに対して、実施例4で
同じく仔牛胸腺から分離されてグリタールアルデヒド固
定処理を受けた製品の蛋白質粉末は、同様の試験でザル
コーマ180 細胞に対する阻止率(T/C,%)が6.40%
であり、前者に比べ後者が免疫抗癌活性の点で顕著に優
れることが認められる。また後記の第2表について見て
も、成牛の胸腺由来の蛋白質についてグルタールアルデ
ヒド無処理の実施例7の製品の蛋白質粉末と、グルター
ルアルデヒド固定処理を受けた実施例10の製品の蛋白質
粉末とは、ザルコーマ180 細胞の阻止率(T/C,%)
が前者で22.42%、後者が13.45%であり、後者が免疫抗
癌活性を顕著に増強されていることが認められる。
とおり分離された免疫抗癌活性をもつ蛋白質及び糖蛋白
質は、それの免疫抗癌活性がグルタールアルデヒドでの
固定処理により、該固定処理を受け無い場合に比べて、
数段と顕著に増強されるが、その増強の程度がその他の
内臓器、例えば肝臓又は脾臓の細胞の細胞膜から分離さ
れたものをグルタールアルデヒドで固定処理した場合に
得られる免疫抗癌活性の増強よりも優れることが知見さ
れた。例えば、後記の試験例1の結果を示す後記の第1
表において、検討すると、後記の実施例1で仔牛胸腺か
ら分離されたグルタールアルデヒド無処理で得られた製
品の蛋白質粉末は、ザルコーマ180 細胞に対する阻止率
(T/C,%)が 17.10%であるに対して、実施例4で
同じく仔牛胸腺から分離されてグリタールアルデヒド固
定処理を受けた製品の蛋白質粉末は、同様の試験でザル
コーマ180 細胞に対する阻止率(T/C,%)が6.40%
であり、前者に比べ後者が免疫抗癌活性の点で顕著に優
れることが認められる。また後記の第2表について見て
も、成牛の胸腺由来の蛋白質についてグルタールアルデ
ヒド無処理の実施例7の製品の蛋白質粉末と、グルター
ルアルデヒド固定処理を受けた実施例10の製品の蛋白質
粉末とは、ザルコーマ180 細胞の阻止率(T/C,%)
が前者で22.42%、後者が13.45%であり、後者が免疫抗
癌活性を顕著に増強されていることが認められる。
仔牛胸腺の細胞の細胞膜から分離された蛋白質粉末につ
いては、グルタールアルデヒドでの固定処理による免疫
抗癌活性の増強は前述の如くであるが、これと対照的
に、後記の第3表の試験結果について見ると、仔牛の肝
臓又は脾臓の細胞の細胞膜から分離された蛋白質粉末に
ついては、グルタールアルデヒド固定処理を受けなかっ
た実施例2の製品の蛋白質粉末(肝臓由来)と実施例3
の製品の蛋白質粉末(脾臓由来)とは、ザルコーマ180
細胞に対する阻止率(T/C,%)が夫々に26.52%と2
0.94%であるが、グルタールアルデヒド処理を受けた実
施例5の製品の蛋白質粉末(肝臓由来)と実施例6の製
品の蛋白質粉末(脾臓由来)とは、同様に試験したザル
コーマ180 細胞阻止率(T/C,%)が夫々に15.24%
と12.54%である。これらの数値の比較から判るよう
に、仔牛の肝臓又は脾臓由来の蛋白質粉末でも、グルタ
ールアルデヒド処理により、無処理の場合に比べて免疫
抗癌活性の増強を得られるけれども、その増強の程度
は、仔牛胸腺由来の蛋白質粉末をグルタールアルデヒド
で固定処理した場合に比べては劣ることが認められる。
いては、グルタールアルデヒドでの固定処理による免疫
抗癌活性の増強は前述の如くであるが、これと対照的
に、後記の第3表の試験結果について見ると、仔牛の肝
臓又は脾臓の細胞の細胞膜から分離された蛋白質粉末に
ついては、グルタールアルデヒド固定処理を受けなかっ
た実施例2の製品の蛋白質粉末(肝臓由来)と実施例3
の製品の蛋白質粉末(脾臓由来)とは、ザルコーマ180
細胞に対する阻止率(T/C,%)が夫々に26.52%と2
0.94%であるが、グルタールアルデヒド処理を受けた実
施例5の製品の蛋白質粉末(肝臓由来)と実施例6の製
品の蛋白質粉末(脾臓由来)とは、同様に試験したザル
コーマ180 細胞阻止率(T/C,%)が夫々に15.24%
と12.54%である。これらの数値の比較から判るよう
に、仔牛の肝臓又は脾臓由来の蛋白質粉末でも、グルタ
ールアルデヒド処理により、無処理の場合に比べて免疫
抗癌活性の増強を得られるけれども、その増強の程度
は、仔牛胸腺由来の蛋白質粉末をグルタールアルデヒド
で固定処理した場合に比べては劣ることが認められる。
従って、第1の本発明によると、仔牛又は成牛、あるい
は仔豚又は成豚の胸腺の生の細胞の細胞膜から分離され
且つ生物組織固定剤として知られるグルタールアルデヒ
ドで固定処理されることによる蛋白質変性を受けしかも
これにより免疫抗癌活性を増強された水溶性ないし易水
分散性の蛋白質及び糖蛋白質を有効成分として含むこと
を特徴とする、免疫抗癌剤が提供される。
は仔豚又は成豚の胸腺の生の細胞の細胞膜から分離され
且つ生物組織固定剤として知られるグルタールアルデヒ
ドで固定処理されることによる蛋白質変性を受けしかも
これにより免疫抗癌活性を増強された水溶性ないし易水
分散性の蛋白質及び糖蛋白質を有効成分として含むこと
を特徴とする、免疫抗癌剤が提供される。
第1の本発明による抗癌剤の有効成分物質の採取法は、
一般的には、牛又は豚(出生后1ケ月以内の仔牛又は仔
豚が好適である)から可及的に無菌的に胸腺を摘出し、
その生の胸腺から血液,血管,結合組織及び脂肪組織の
部分を可及的に除去した胸腺残部の生の細胞を等張液
(胸腺中の酵素系を不活性するための少量のホルムアル
デヒド又はグルタールアルデヒドを添加されてあるもの
が好ましい)と共に細胞形態が無くなるまで破砕及びホ
モジナイズし、得られたホモジナイズ液を遠心分離にか
け、得られた上清液に、その中の蛋白質及び糖蛋白質の
変質を防止するが蛋白質変性を惹起させこれにより該蛋
白質、糖蛋白質の免疫抗癌活性を増強させるのに足る量
のグルタールアルデヒドを混和して固定処理し、その固
定処理を受けた上清液を透析膜を通して等張液又は水に
対して透析して該上清液からアミノ酸,低分子量のオリ
ゴペプチド,糖類及び塩類並びに使用アルデヒド化合物
を除去し、得られた透析液を乾燥又は濃縮することによ
つて行われる。この採取法の各段階は、本明細書中で前
記説明したとおりの、出生后の哺乳動物の肝臓、脾臓、
腎臓の如き内臓器の細胞の細胞膜から免疫抗癌活性の蛋
白質類としての有効成分物質を分離する夫々対応の段階
と同じ要領で行える。但し、遠心分離された上清液をグ
ルタールアルデヒドで固定処理する段階は、この上清液
にこれと実質的に等容量の量の、グルタールアルデヒド
2〜5%を含むPBS又は他の緩衝液を混和し、氷冷下
又は室温で30〜90分間、好ましくは50〜60分間
放置することによつて実施される。
一般的には、牛又は豚(出生后1ケ月以内の仔牛又は仔
豚が好適である)から可及的に無菌的に胸腺を摘出し、
その生の胸腺から血液,血管,結合組織及び脂肪組織の
部分を可及的に除去した胸腺残部の生の細胞を等張液
(胸腺中の酵素系を不活性するための少量のホルムアル
デヒド又はグルタールアルデヒドを添加されてあるもの
が好ましい)と共に細胞形態が無くなるまで破砕及びホ
モジナイズし、得られたホモジナイズ液を遠心分離にか
け、得られた上清液に、その中の蛋白質及び糖蛋白質の
変質を防止するが蛋白質変性を惹起させこれにより該蛋
白質、糖蛋白質の免疫抗癌活性を増強させるのに足る量
のグルタールアルデヒドを混和して固定処理し、その固
定処理を受けた上清液を透析膜を通して等張液又は水に
対して透析して該上清液からアミノ酸,低分子量のオリ
ゴペプチド,糖類及び塩類並びに使用アルデヒド化合物
を除去し、得られた透析液を乾燥又は濃縮することによ
つて行われる。この採取法の各段階は、本明細書中で前
記説明したとおりの、出生后の哺乳動物の肝臓、脾臓、
腎臓の如き内臓器の細胞の細胞膜から免疫抗癌活性の蛋
白質類としての有効成分物質を分離する夫々対応の段階
と同じ要領で行える。但し、遠心分離された上清液をグ
ルタールアルデヒドで固定処理する段階は、この上清液
にこれと実質的に等容量の量の、グルタールアルデヒド
2〜5%を含むPBS又は他の緩衝液を混和し、氷冷下
又は室温で30〜90分間、好ましくは50〜60分間
放置することによつて実施される。
第1の本発明の抗癌剤における有効成分の蛋白質物質
は、グルタールアルデヒドでの固定処理を受けない以外
は胸腺から同様に採取された有効成分蛋白質物質につい
て前述した理化学的性質と実質的に区別できない性状を
有する。
は、グルタールアルデヒドでの固定処理を受けない以外
は胸腺から同様に採取された有効成分蛋白質物質につい
て前述した理化学的性質と実質的に区別できない性状を
有する。
本発明の免疫抗癌剤は、経口,皮下,皮内,筋肉内又は
腹腔内に投与することができ、ザルコーマ180,ロイ
ケミアL−1210,ロイケミアP−388に有効であること
が確認された。またエールリツヒ,カルシノーマ及びマ
ウス癌細胞Meth-Aに有効であろうと推定されるから、抗
癌スペクトルが広いという利点がある。
腹腔内に投与することができ、ザルコーマ180,ロイ
ケミアL−1210,ロイケミアP−388に有効であること
が確認された。またエールリツヒ,カルシノーマ及びマ
ウス癌細胞Meth-Aに有効であろうと推定されるから、抗
癌スペクトルが広いという利点がある。
さらに、本発明の免疫抗癌剤は、リンパ球を幼若化する
作用をもつと知られるPHA(phytohema-gglutinin
植物性血球凝集素)、及び/又はリンパ球を幼若化する
作用と癌細胞を凝集する作用をもつと知られるコンカナ
バリンA(concanavalin A,PHA の一種)と配合して使
用すると、その抗癌効果を増強できる。
作用をもつと知られるPHA(phytohema-gglutinin
植物性血球凝集素)、及び/又はリンパ球を幼若化する
作用と癌細胞を凝集する作用をもつと知られるコンカナ
バリンA(concanavalin A,PHA の一種)と配合して使
用すると、その抗癌効果を増強できる。
さらに、第2の本発明によれば、仔牛又は成牛、あるい
は仔豚又は成豚の胸腺の生の細胞の細胞膜から水溶性な
いし易水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を採取し、この蛋
白質及び糖蛋白質を生物組織の固定剤として知られるグ
ルタールアルデヒドで固定処理し、更にグルタールアル
デヒドでの該固定処理による蛋白質変性を受けしかもこ
れにより免疫抗癌活性を増強された蛋白質及び糖蛋白質
を免疫抗癌剤として分離することを特徴とする免疫抗癌
剤の製法が提供される。
は仔豚又は成豚の胸腺の生の細胞の細胞膜から水溶性な
いし易水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を採取し、この蛋
白質及び糖蛋白質を生物組織の固定剤として知られるグ
ルタールアルデヒドで固定処理し、更にグルタールアル
デヒドでの該固定処理による蛋白質変性を受けしかもこ
れにより免疫抗癌活性を増強された蛋白質及び糖蛋白質
を免疫抗癌剤として分離することを特徴とする免疫抗癌
剤の製法が提供される。
この第2の本発明の方法は、仔牛又は成牛、あるいは仔
豚又は成豚の生の胸腺から血液,血管,結合組織及び脂
肪組織の部分を可及的に除去した胸腺残部の生の細胞
を、胸腺に含まれる酵素系を不活性するためのホルムア
ルデヒド又はグルタールアルデヒドを添加された等張液
と共に、細胞形態が無くなるまで破砕及びホモジナイズ
し、得られたホモジナイズ液を遠心分離にかけ、得られ
た上清液に、その中の蛋白質及び糖蛋白質の変質を防止
するが蛋白質変性を起こさせる量のグルタールアルデヒ
ドを混和して固定処理し、この固定処理を受けた上清液
を透析膜を通して等張液又は水に対して透析して該上清
液からアミノ酸,低分子量のオリゴペプチド,糖類及び
塩類並びに使用アルデヒド化合物を除去し、得られた透
析液を乾燥又は濃縮し、これによって、水溶性ないし易
水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を主成分とする粉末又は
濃縮液として免疫抗癌剤を得るようにして実施するのが
好適である。
豚又は成豚の生の胸腺から血液,血管,結合組織及び脂
肪組織の部分を可及的に除去した胸腺残部の生の細胞
を、胸腺に含まれる酵素系を不活性するためのホルムア
ルデヒド又はグルタールアルデヒドを添加された等張液
と共に、細胞形態が無くなるまで破砕及びホモジナイズ
し、得られたホモジナイズ液を遠心分離にかけ、得られ
た上清液に、その中の蛋白質及び糖蛋白質の変質を防止
するが蛋白質変性を起こさせる量のグルタールアルデヒ
ドを混和して固定処理し、この固定処理を受けた上清液
を透析膜を通して等張液又は水に対して透析して該上清
液からアミノ酸,低分子量のオリゴペプチド,糖類及び
塩類並びに使用アルデヒド化合物を除去し、得られた透
析液を乾燥又は濃縮し、これによって、水溶性ないし易
水分散性の蛋白質及び糖蛋白質を主成分とする粉末又は
濃縮液として免疫抗癌剤を得るようにして実施するのが
好適である。
次に本発明を実施例及び試験例について具体的に説明す
る。
る。
但し、後記の実施例1〜18のうち、実施例4、実施例1
0、実施例15及び実施例18が本発明により原料として牛
又は豚の胸腺を用い且つグルタールアルデヒド固定処理
を行って抗癌剤を得る部分の実験例について本発明を例
示するが、その他の実施例は本発明によらずに肝臓又は
脾臓を原料として用いるか、あるいは胸腺を用いてもグ
ルタールアルデヒド固定処理を行わない点で参考的な例
である。
0、実施例15及び実施例18が本発明により原料として牛
又は豚の胸腺を用い且つグルタールアルデヒド固定処理
を行って抗癌剤を得る部分の実験例について本発明を例
示するが、その他の実施例は本発明によらずに肝臓又は
脾臓を原料として用いるか、あるいは胸腺を用いてもグ
ルタールアルデヒド固定処理を行わない点で参考的な例
である。
実施例1 (イ) 屠蓄場において屠殺解体された3ケ月令の仔ウシ
(メス,体重約100kg)から可及的に無菌的に実質臓
器、すなわち肝臓,脾臓,および胸腺を摘出し、各臓器
内の血液,血管,結合組織および脂肪組織をできるだけ
取り除いた。
(メス,体重約100kg)から可及的に無菌的に実質臓
器、すなわち肝臓,脾臓,および胸腺を摘出し、各臓器
内の血液,血管,結合組織および脂肪組織をできるだけ
取り除いた。
(ロ) 前記のように処理した仔ウシの胸腺25gをビー
カーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得られた
胸腺の細片に、0.1MPBS(pH7.4)の100mlを加え
てから、ホモジナイザー(Polytoron,Type PT 10-35,K
inematiea 社製)に装入し、氷冷下で10,000rpmの回転
速度で破砕及びホモジナイズした。得られたホモジナイ
ズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(600×g)の
回転速度で10分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈
澱物には、脂肪,血球,結合組織および未粉砕の細胞物
質等の不溶固体分が混入しており、この沈澱物を捨て
た。一方、乳白色を呈した遠心上清液画分の115mlが
とれた。この上清液画分には細胞膜の主要構成成分が含
まれる。
カーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得られた
胸腺の細片に、0.1MPBS(pH7.4)の100mlを加え
てから、ホモジナイザー(Polytoron,Type PT 10-35,K
inematiea 社製)に装入し、氷冷下で10,000rpmの回転
速度で破砕及びホモジナイズした。得られたホモジナイ
ズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(600×g)の
回転速度で10分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈
澱物には、脂肪,血球,結合組織および未粉砕の細胞物
質等の不溶固体分が混入しており、この沈澱物を捨て
た。一方、乳白色を呈した遠心上清液画分の115mlが
とれた。この上清液画分には細胞膜の主要構成成分が含
まれる。
このように調製した試料液115mlをセルローズ透析膜
の袋(商品名Visking膜,米国ビスキング社製)に入れ
て透析した。この透析は外液としての10-3M PBSの中
に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃にて4日間外液を
スターラーで攪拌しながら行い、この間1日に1回外液
を新しいものと交換した。
の袋(商品名Visking膜,米国ビスキング社製)に入れ
て透析した。この透析は外液としての10-3M PBSの中
に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃にて4日間外液を
スターラーで攪拌しながら行い、この間1日に1回外液
を新しいものと交換した。
透析完了した試料液126mlが得られた。この透析液の
蛋白量をビウレツト法によつて測定し、総蛋白量は1
7.24gとなり、原料の胸腺25gから68.96%
の収量で蛋白質類を抽出し得たことになる。この透析液
の蛋白量を10mg/mlの蛋白量を含むように0.1M PBSを
加えて調整した。
蛋白量をビウレツト法によつて測定し、総蛋白量は1
7.24gとなり、原料の胸腺25gから68.96%
の収量で蛋白質類を抽出し得たことになる。この透析液
の蛋白量を10mg/mlの蛋白量を含むように0.1M PBSを
加えて調整した。
上記のように調製した希釈透析液をバイアルビンに5ml
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾
燥を行つた。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性
の粉末(全量17.94g)を得た。
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾
燥を行つた。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性
の粉末(全量17.94g)を得た。
この粉末中の総蛋白(蛋白質+糖蛋白質)の量をビユウ
レツト法で測定すると、962mg/gであつた。また、
この粉末は使用したPBSに由来する塩類を含有した。
レツト法で測定すると、962mg/gであつた。また、
この粉末は使用したPBSに由来する塩類を含有した。
実施例2 実施例1(イ)で前処理した仔ウシの肝臓25gをビーカ
ーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。これに0.1
M PBS(pH7.4)の100mlを加えて、ホモジナイザ
ー(Polytoron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に入
れ、氷冷下に10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナ
イズした。この得られたホモジナイズ液を遠心分離器に
移した后、5℃で2000rpm(600×g)の回転速度で10
分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物には、志
望,血球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の不溶固
体分が混入しており捨てた。また遠心上清液の最上層に
2〜3mm位の厚さに脂肪層が析出していたので、この脂
肪層を取除いて上清液画分を分取した。この上清液画分
は淡い黄赤色を呈した液体103mlであつた。このよう
に調製した試料液103ml全てをセルローズ透析膜の袋
(商品名Visking)に入れて透析した。透析は外液とし
ての10-3M PBSの中に透析膜の袋を吊して5℃にて4
日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、透析中は1
日1回外液を新しいものと交換した。
ーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。これに0.1
M PBS(pH7.4)の100mlを加えて、ホモジナイザ
ー(Polytoron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に入
れ、氷冷下に10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナ
イズした。この得られたホモジナイズ液を遠心分離器に
移した后、5℃で2000rpm(600×g)の回転速度で10
分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物には、志
望,血球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の不溶固
体分が混入しており捨てた。また遠心上清液の最上層に
2〜3mm位の厚さに脂肪層が析出していたので、この脂
肪層を取除いて上清液画分を分取した。この上清液画分
は淡い黄赤色を呈した液体103mlであつた。このよう
に調製した試料液103ml全てをセルローズ透析膜の袋
(商品名Visking)に入れて透析した。透析は外液とし
ての10-3M PBSの中に透析膜の袋を吊して5℃にて4
日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、透析中は1
日1回外液を新しいものと交換した。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1185mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は11.85gとなるから、原料の肝臓組
織25gから47.41%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1185mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は11.85gとなるから、原料の肝臓組
織25gから47.41%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
上記のように調製した希釈透析液をバイアルビンに5ml
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥
を行つた。
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥
を行つた。
抗癌剤物質がやゝ黄白色の水溶性の粉末として得られ
た。全収量12.16g。
た。全収量12.16g。
実施例3 実施例1(イ)で前処理した仔ウシの脾臓25gを実施例
1(ロ)と同様に処理した。免疫剤物質として用いられる
白色の水溶性粉末11.61gが得られた。
1(ロ)と同様に処理した。免疫剤物質として用いられる
白色の水溶性粉末11.61gが得られた。
実施例4 実施例1(イ)と同様にして処理した仔ウシの胸腺25g
をビーカーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得
られた胸腺の細片に、酵素を不活化させるため、グルタ
ールアルデヒドの0.5%を含む0.1 M PBS(pH7.
4)の100mlを加えてから、ホモジナイザー(Polyto
ron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に装入し、氷冷下
で10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズした。
このホモジナイズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rp
m(600×g)の回転速度で10分間遠心分離した。遠心
分離で生じた沈澱物には、脂肪,血球,結合組織および
未破砕の細胞物質等の不溶固体分が混入しているので、
この沈澱物を捨てた。一方、乳白色を呈した遠心上清液
画分の108mlがとれた。この上清液画分には細胞膜の
主要構成成分が含まれる。この上清液に、グルタールア
ルデヒド5%(重量)を含む0.1 M PBSの108mlを加
えて60分間氷冷下に静かに攪拌して固定処理した。こ
のようにグルタールアルデヒドで処理した試料液215
mlをセルローズ透析膜の袋(商品名Visking膜,米国ビ
スキング社製)に入れて透析した。この透析は外液とし
ての10-3M BPSの中に前記の透析膜の袋を懸吊して、
5℃にて4日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、
この間1日に1回外液を新しいものと交換した。
をビーカーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得
られた胸腺の細片に、酵素を不活化させるため、グルタ
ールアルデヒドの0.5%を含む0.1 M PBS(pH7.
4)の100mlを加えてから、ホモジナイザー(Polyto
ron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に装入し、氷冷下
で10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズした。
このホモジナイズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rp
m(600×g)の回転速度で10分間遠心分離した。遠心
分離で生じた沈澱物には、脂肪,血球,結合組織および
未破砕の細胞物質等の不溶固体分が混入しているので、
この沈澱物を捨てた。一方、乳白色を呈した遠心上清液
画分の108mlがとれた。この上清液画分には細胞膜の
主要構成成分が含まれる。この上清液に、グルタールア
ルデヒド5%(重量)を含む0.1 M PBSの108mlを加
えて60分間氷冷下に静かに攪拌して固定処理した。こ
のようにグルタールアルデヒドで処理した試料液215
mlをセルローズ透析膜の袋(商品名Visking膜,米国ビ
スキング社製)に入れて透析した。この透析は外液とし
ての10-3M BPSの中に前記の透析膜の袋を懸吊して、
5℃にて4日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、
この間1日に1回外液を新しいものと交換した。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、10mg/mlの蛋白量を含むよう
に0.1 M PBSを加えて全量を1635mlにした。この希釈し
た透析液の全体中の総蛋白量は16.34gとなり、原
料の胸腺25gから65.34%の収量で蛋白質類を抽
出し得たことになる。
ツト法によつて測定し、10mg/mlの蛋白量を含むよう
に0.1 M PBSを加えて全量を1635mlにした。この希釈し
た透析液の全体中の総蛋白量は16.34gとなり、原
料の胸腺25gから65.34%の収量で蛋白質類を抽
出し得たことになる。
このように調製した試料液をバイアルビンに5mlずつ分
注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾燥を行
つた。本発明の有効成分物質とPBS由来の塩類との混
合物からなる白色の水溶性の結晶状粉末を得た。
注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾燥を行
つた。本発明の有効成分物質とPBS由来の塩類との混
合物からなる白色の水溶性の結晶状粉末を得た。
この粉末中の総蛋白量はビユウレツト法で測定すると9
71mg/mlであつた。
71mg/mlであつた。
実施例5 実施例2で得られた仔ウシの肝臓細胞由来の上清液画分
の100mlに対して、グルタールアルデヒド5%を含む
0.1 M PBSの100mlを加えて60分間氷冷下に静かに
攪拌して固定処理した。このように処理した試料液20
0ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品名Visking)に
入れて透析した。透析は実施例2と同様に行つた。
の100mlに対して、グルタールアルデヒド5%を含む
0.1 M PBSの100mlを加えて60分間氷冷下に静かに
攪拌して固定処理した。このように処理した試料液20
0ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品名Visking)に
入れて透析した。透析は実施例2と同様に行つた。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1189mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は11.89gとなるから、原料の肝臓2
5gから47.54%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1189mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は11.89gとなるから、原料の肝臓2
5gから47.54%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
このように調製した試料液をバイアルビンに5mlずつ分
注して液体窒素中で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥を行
つた。
注して液体窒素中で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥を行
つた。
有効成分物質とPBS由来の塩類との混合物よりなりや
ゝ黄白色の水溶性の結晶状粉末が得られた。収量11.
68g。この粉末の蛋白質含量はビユウレツト法で測定
すると963mg/gであつた。
ゝ黄白色の水溶性の結晶状粉末が得られた。収量11.
68g。この粉末の蛋白質含量はビユウレツト法で測定
すると963mg/gであつた。
実施例6 実施例1(イ)で前処理した仔ウシの脾臓25gを実施例
5と同様の手法でグルタールアルデヒドを用いて処理し
た。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性粉末1
0.23gが得られた。
5と同様の手法でグルタールアルデヒドを用いて処理し
た。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性粉末1
0.23gが得られた。
実施例7 (イ) 屠畜場で屠殺、解体された成牛(去勢オス,体重
約300kg)から可及的に無菌的に各々の実質臓器、す
なわち肝臓,脾臓,胸腺を夫々に摘出し、各臓器内の血
液,血管,結合組織および脂肪組織をできるだけ取り除
いた。
約300kg)から可及的に無菌的に各々の実質臓器、す
なわち肝臓,脾臓,胸腺を夫々に摘出し、各臓器内の血
液,血管,結合組織および脂肪組織をできるだけ取り除
いた。
(ロ) 前記のように処理した成牛の胸腺25gをビーカ
ーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得られた胸
腺の細片に、0.1 M PBS(pH7.4)の100mlを加え
て、ホモジナイザー(Polytoron,Type PT 10-35,Kinem
atiea社製)に装入し、氷冷下で10,000rpmの回転速度で
破砕及びホモジナイズした。得られたホモジナイズ液を
遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(600×g)の回転速
度で10分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物に
は、脂肪,血球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の
不溶固体分が混入しており、この沈澱物を捨てた。一
方、乳白色を呈した遠心上清液画分の107mlがとれ
た。この上清液画分には細胞膜の主要構成成分が含まれ
る。
ーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得られた胸
腺の細片に、0.1 M PBS(pH7.4)の100mlを加え
て、ホモジナイザー(Polytoron,Type PT 10-35,Kinem
atiea社製)に装入し、氷冷下で10,000rpmの回転速度で
破砕及びホモジナイズした。得られたホモジナイズ液を
遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(600×g)の回転速
度で10分間遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物に
は、脂肪,血球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の
不溶固体分が混入しており、この沈澱物を捨てた。一
方、乳白色を呈した遠心上清液画分の107mlがとれ
た。この上清液画分には細胞膜の主要構成成分が含まれ
る。
このように調製した試料液107mlをセルローズ透析膜
の袋(商品名Visking膜,米国ビスキング社製)に入れ
て透析した。この透析は外液としての10-3M PBSの中
に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃にて4日間外液を
スターラーで攪拌しながら行い、この間1日に1回外液
を新しいものと交換した。
の袋(商品名Visking膜,米国ビスキング社製)に入れ
て透析した。この透析は外液としての10-3M PBSの中
に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃にて4日間外液を
スターラーで攪拌しながら行い、この間1日に1回外液
を新しいものと交換した。
透析完了した試料液116mlが得られた。この透析液の
蛋白量をビウレツト法によつて測定し、総蛋白量は6
6.72gとなり、原料の胸腺25gから66.88%
の収量で蛋白質類を抽出し得たことになる。この透析液
の蛋白量を10mg/mlの蛋白量を含むように0.1 M PBS
を加えて調整した。
蛋白量をビウレツト法によつて測定し、総蛋白量は6
6.72gとなり、原料の胸腺25gから66.88%
の収量で蛋白質類を抽出し得たことになる。この透析液
の蛋白量を10mg/mlの蛋白量を含むように0.1 M PBS
を加えて調整した。
上記のように調製した希釈透析をバイアルビンに5mlず
つ分注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾燥
を行つた。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性の
粉末(全量16.49g)を得た。
つ分注して液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾燥
を行つた。免疫剤物質として用いられる白色の水溶性の
粉末(全量16.49g)を得た。
この粉末中の総蛋白(蛋白質+糖蛋白質)の量をビユウ
レツト法で測定すると、963mg/gであつた。また、
この粉末は使用したPBSに由来する塩類を含有した。
レツト法で測定すると、963mg/gであつた。また、
この粉末は使用したPBSに由来する塩類を含有した。
実施例8 実施例7(イ)で前処理した成牛の肝臓25gをビーカー
に取り、ステンレス製ハサミで細切した。これに0.1 M
PBS(pH7.4)の100mlを加えて、ホモジナイザー
(Polytoron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に入れ、
氷冷下に10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズ
した。この得られたホモジナイズ液を遠心分離器に移し
た后、5℃で2000rpm(600×g)の回転速度で10分間
遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物には、細胞,血
球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の不溶固体分が
混入しており捨てた。また遠心上清液の最上層に4〜6
mm位の厚さに脂肪層が析出していたので、この脂肪層を
取除いて上清液画分を分散した。この上清液画分は淡い
黄赤色を呈した液体108mlであつた。このように調製
した試料液108ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品
名Visking)に入れて透析した。透析は外液として10
-3M PBSの中に透析膜の袋を吊して5℃にて4日間外液
をスターラーで攪拌しながら行い、透析中は1日1回外
液を新いしものと交換した。
に取り、ステンレス製ハサミで細切した。これに0.1 M
PBS(pH7.4)の100mlを加えて、ホモジナイザー
(Polytoron,Type PT 10-35,Kinematica社製)に入れ、
氷冷下に10,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズ
した。この得られたホモジナイズ液を遠心分離器に移し
た后、5℃で2000rpm(600×g)の回転速度で10分間
遠心分離した。遠心分離で生じた沈澱物には、細胞,血
球,結合組織および未粉砕の細胞物質等の不溶固体分が
混入しており捨てた。また遠心上清液の最上層に4〜6
mm位の厚さに脂肪層が析出していたので、この脂肪層を
取除いて上清液画分を分散した。この上清液画分は淡い
黄赤色を呈した液体108mlであつた。このように調製
した試料液108ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品
名Visking)に入れて透析した。透析は外液として10
-3M PBSの中に透析膜の袋を吊して5℃にて4日間外液
をスターラーで攪拌しながら行い、透析中は1日1回外
液を新いしものと交換した。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1096mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は10.96gとなるから、原料の肝臓組
織25gから43.84%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1096mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は10.96gとなるから、原料の肝臓組
織25gから43.84%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
上記のように調製した希釈透析液をバイアルビンに5ml
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥
を行つた。
ずつ分注して液体窒素で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥
を行つた。
抗癌剤物質がやゝ黄白色の水溶性の粉末として得られ
た。全収量10.26g。
た。全収量10.26g。
実施例9 実施例7(イ)で前処理した成牛の脾臓25gを実施例7
(ロ)と同様に処理した。免疫剤物質として用いられる白
色の水溶性粉末11.37gが得られた。
(ロ)と同様に処理した。免疫剤物質として用いられる白
色の水溶性粉末11.37gが得られた。
実施例10 実施例7(イ)と同様にして処理した成牛の胸腺25gを
ビーカーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得ら
れた胸腺の細片に、酵素を不活化させるため、グルター
ルアルデヒドの0.5%を含む0.1 M PBS(pH7.4)
の100mlを加えてから、ホモジナイザー(Polytoron,
Type PT 10-35,Kinematica社製)に装入し、氷冷下で1
0,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズした。この
ホモジナイズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(6
00×g)の回転速度で10分間遠心分離した。遠心分離
で生じた沈澱物には、脂肪,血球,結合組織および未粉
砕の細胞物質等の不溶固体分が混入しているので、この
沈澱物を捨てた。一方、乳白色を呈した遠心上清液画分
の111mlがとれた。この上清液画分には細胞膜の主要
構成成分が含まれる。この上清液に、グルタールアルデ
ヒド5%(重量)を含む0.1 M PBSの111mlを加えて
60分間氷冷下に静かに攪拌して固定処理した。このよ
うにグルタールアルデヒドで処理した試料液221mlを
セルローズ透析膜の袋(商品名Visking膜,米国ビスキ
ング社製)に入れて透析した。この透析は外液としての
10-3 M PBSの中に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃
にて4日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、この
間1日に1回外液を新しいものと交換した。
ビーカーに取り、ステンレス製ハサミで細切した。得ら
れた胸腺の細片に、酵素を不活化させるため、グルター
ルアルデヒドの0.5%を含む0.1 M PBS(pH7.4)
の100mlを加えてから、ホモジナイザー(Polytoron,
Type PT 10-35,Kinematica社製)に装入し、氷冷下で1
0,000rpmの回転速度で破砕及びホモジナイズした。この
ホモジナイズ液を遠心分離器に移し、5℃で2000rpm(6
00×g)の回転速度で10分間遠心分離した。遠心分離
で生じた沈澱物には、脂肪,血球,結合組織および未粉
砕の細胞物質等の不溶固体分が混入しているので、この
沈澱物を捨てた。一方、乳白色を呈した遠心上清液画分
の111mlがとれた。この上清液画分には細胞膜の主要
構成成分が含まれる。この上清液に、グルタールアルデ
ヒド5%(重量)を含む0.1 M PBSの111mlを加えて
60分間氷冷下に静かに攪拌して固定処理した。このよ
うにグルタールアルデヒドで処理した試料液221mlを
セルローズ透析膜の袋(商品名Visking膜,米国ビスキ
ング社製)に入れて透析した。この透析は外液としての
10-3 M PBSの中に前記の透析膜の袋を懸吊して、5℃
にて4日間外液をスターラーで攪拌しながら行い、この
間1日に1回外液を新しいものと交換した。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、10mg/mlの蛋白量を含むよう
に0.1 M PBSを加えて全量を1670mlにした。この希釈し
た透析液の全体中の総蛋白量は16.70gとなり、原
料の胸腺25gから66.80%の収量で蛋白質類を抽
出し得たことになる。
ツト法によつて測定し、10mg/mlの蛋白量を含むよう
に0.1 M PBSを加えて全量を1670mlにした。この希釈し
た透析液の全体中の総蛋白量は16.70gとなり、原
料の胸腺25gから66.80%の収量で蛋白質類を抽
出し得たことになる。
前記の液を液体窒素で瞬間凍結したのち、凍結真空乾燥
を行つた。本発明の有効成分物質とPBS由来の塩類との
混合物からなる白色の水溶性の結晶状粉末を得た。
を行つた。本発明の有効成分物質とPBS由来の塩類との
混合物からなる白色の水溶性の結晶状粉末を得た。
この粉末中の総蛋白量はビユウレツト法で測定すると9
68mg/gであつた。
68mg/gであつた。
実施例11 実施例7(イ),(ロ)で得られた成牛の肝臓の細胞由来の上
清液画分の110mlに対して、グルタールアルデヒド5
%を含む0.1 M PBSの110mlを加えて60分間氷冷下
に静かに攪拌して固定処理した。このように処理した試
料液219ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品名Visk
ing)に入れて透析した。透析は実施例7(ロ)と同様に行
つた。
清液画分の110mlに対して、グルタールアルデヒド5
%を含む0.1 M PBSの110mlを加えて60分間氷冷下
に静かに攪拌して固定処理した。このように処理した試
料液219ml全てをセルローズ透析膜の袋(商品名Visk
ing)に入れて透析した。透析は実施例7(ロ)と同様に行
つた。
透析完了した試料液、すなわち透析液の蛋白量をビウレ
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1016mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は10.16gとなるから、原料の肝臓2
5gから40.64%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
ツト法によつて測定し、蛋白量が10mg/mlになるよう
にPBSを加えて全液量を1016mlにした。この希釈した
透析液の総蛋白量は10.16gとなるから、原料の肝臓2
5gから40.64%の収量で蛋白質を抽出し得たこと
に相当する。
前記の希釈透析液をバイアルビンに5mlずつ分注して液
体窒素中で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥を行つた。
体窒素中で瞬間凍結した后、凍結真空乾燥を行つた。
有効成分物質とPBS由来の塩類との混合物よりなりや
ゝ黄白色の水溶性の結晶状粉末が得られた。収量9.8
9g。この粉末の蛋白質含量はビユウレツト法で測定す
ると966mg/gであつた。
ゝ黄白色の水溶性の結晶状粉末が得られた。収量9.8
9g。この粉末の蛋白質含量はビユウレツト法で測定す
ると966mg/gであつた。
実施例12 実施例7(イ)で前処理した成牛の脾臓25gを実施例1
0と同様の手法でグルタールアルデヒドの存在下にホモ
ジナイズし、遠心分離し、得られた上清液を実施例10
と同様の手法でグルタールアルデヒド5%を含む0.1 M
PBSで処理し、更に同様に透析、凍結乾燥した。黄白色
の水溶性粉末の形の抗癌剤物質11.71gが得られ
た。
0と同様の手法でグルタールアルデヒドの存在下にホモ
ジナイズし、遠心分離し、得られた上清液を実施例10
と同様の手法でグルタールアルデヒド5%を含む0.1 M
PBSで処理し、更に同様に透析、凍結乾燥した。黄白色
の水溶性粉末の形の抗癌剤物質11.71gが得られ
た。
実施例13 (イ) 屠畜場において屠殺解体された3週令の仔ブタ
(オス,体重約3kg)から可及的に無菌的に実質臓器、
すなわち肝臓,脾臓,胸腺を摘出し、各臓器内の血液,
血管,結合組織および脂肪組織を可及的に取り除いた。
(オス,体重約3kg)から可及的に無菌的に実質臓器、
すなわち肝臓,脾臓,胸腺を摘出し、各臓器内の血液,
血管,結合組織および脂肪組織を可及的に取り除いた。
(ロ) 前記のように処理した仔ブタの肝臓,脾臓,及び
胸腺を夫々に実施例1(ロ)と同様の手法により処理し
た。夫々に、淡黄白色乃至ベージユ色の水溶性粉末ない
し白色の水溶性粉末として抗癌剤物質が得られた。
胸腺を夫々に実施例1(ロ)と同様の手法により処理し
た。夫々に、淡黄白色乃至ベージユ色の水溶性粉末ない
し白色の水溶性粉末として抗癌剤物質が得られた。
実施例14 実施例13(イ)で前処理した仔ブタの肝臓25gを実施
例2と同様の手法でホモジナイズし、遠心分離し、得ら
れた上清液を実施例10と同様の手法でグルタールアル
デヒド5%を含む0.1 M PBSで処理し、更に同様に透
析、凍結乾燥した。黄白色の水溶性粉末の形の抗癌剤物
質11.25gが得られた。
例2と同様の手法でホモジナイズし、遠心分離し、得ら
れた上清液を実施例10と同様の手法でグルタールアル
デヒド5%を含む0.1 M PBSで処理し、更に同様に透
析、凍結乾燥した。黄白色の水溶性粉末の形の抗癌剤物
質11.25gが得られた。
実施例15 実施例13(イ)で前処理した仔ブタの脾臓25g又は胸
腺25gを実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒドで処理した。夫々に、抗癌剤が白色の水溶性粉末の
形で15.5g又は16.5g得られた。本発明では、
胸腺から得られた前記の水溶性粉末が本発明の抗癌剤の
有効成分物質の例である。
腺25gを実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒドで処理した。夫々に、抗癌剤が白色の水溶性粉末の
形で15.5g又は16.5g得られた。本発明では、
胸腺から得られた前記の水溶性粉末が本発明の抗癌剤の
有効成分物質の例である。
実施例16 (イ) 屠畜場で屠殺解体された成豚(去勢オス,体重約
70kg)から可及的に無菌的に各々の実質臓器、すなわ
ち肝臓,脾臓,胸腺を夫々に摘出し、各臓器内の血液,
血管,結合組織および脂肪組織を可及的に取り除いた。
70kg)から可及的に無菌的に各々の実質臓器、すなわ
ち肝臓,脾臓,胸腺を夫々に摘出し、各臓器内の血液,
血管,結合組織および脂肪組織を可及的に取り除いた。
(ロ) 前記のように処理した成豚の肝臓,脾臓,及び胸
腺を夫々に実施例1(ロ)と同様の手法により処理した。
夫々に、淡黄白色乃至ベージユ色の水溶性粉末ないし白
色の水溶性粉末として抗癌剤物質が得られた。
腺を夫々に実施例1(ロ)と同様の手法により処理した。
夫々に、淡黄白色乃至ベージユ色の水溶性粉末ないし白
色の水溶性粉末として抗癌剤物質が得られた。
実施例17 実施例16(イ)で前処理した成豚の肝臓25gを実施例
2と同様の手法でホモジナイズし、遠心分離し、得られ
た上清液を実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒド5%を含む0.1 M PBSで処理し、更に同様に透析、
凍結乾燥した。黄白色の水溶性粉末の形の抗癌剤物質1
0.82gが得られた。
2と同様の手法でホモジナイズし、遠心分離し、得られ
た上清液を実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒド5%を含む0.1 M PBSで処理し、更に同様に透析、
凍結乾燥した。黄白色の水溶性粉末の形の抗癌剤物質1
0.82gが得られた。
実施例18 実施例16(イ)で前処理した成豚の脾臓25g、又は胸
腺25gを実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒドで処理した。夫々に、抗癌剤が白色の水溶性粉末の
形で14.67g又は16.79g得られた。本例で
は、胸腺から得られた前記の水溶性粉末が本発明の抗癌
剤の有効成分の例である。
腺25gを実施例10と同様の手法でグルタールアルデ
ヒドで処理した。夫々に、抗癌剤が白色の水溶性粉末の
形で14.67g又は16.79g得られた。本例で
は、胸腺から得られた前記の水溶性粉末が本発明の抗癌
剤の有効成分の例である。
試験例1(予防的試験) 先の各実施例1〜18で免疫剤として得られた凍結真空
乾燥粉末を生理食塩水又は蒸留水に溶解して総蛋白含量
が10mg/mlになるような各種のワクチンを調製し、こ
れらワクチンの1mg/3mg(0.1ml〜0.3ml)を供
試動物に皮下注射した。これらワクチンの注射は1週間
間隔で3回投与しワクチン最終注射から1週間后に、す
なわち第1回のワクチン注射から21日目にそれぞれの
供試動物に腫瘍細胞を皮下注射により移植した。試験し
た腫瘍細胞はザルコーマ180,ロイケミアL−1210及
びロイケミアP−388である。
乾燥粉末を生理食塩水又は蒸留水に溶解して総蛋白含量
が10mg/mlになるような各種のワクチンを調製し、こ
れらワクチンの1mg/3mg(0.1ml〜0.3ml)を供
試動物に皮下注射した。これらワクチンの注射は1週間
間隔で3回投与しワクチン最終注射から1週間后に、す
なわち第1回のワクチン注射から21日目にそれぞれの
供試動物に腫瘍細胞を皮下注射により移植した。試験し
た腫瘍細胞はザルコーマ180,ロイケミアL−1210及
びロイケミアP−388である。
ザルコーマ180はこれの1×106個の細胞を被験動
物(ddNマウス,雌,7週令,各群5匹)のそけい部皮
下に移植し、癌細胞移植后3週間目(21日目)に、腫
瘍を摘出し、腫瘍重量を測定し、処理群の腫瘍平均重量
(T)と対象群の腫瘍平均重量(C)を算出し、T/C値(%)
及び制御率(100−T/C%)の値を求め、ワクチン
の癌予防効率の判定を行つた。また、ロイケミアL−12
10は5.5×104個,ロイケミアP−388は5.0×104個
の細胞を被験動物(CDF1マウス,雌,7週令,各群5
匹)のそけい部皮下に移植し、対照群に比較しての処理
群の延命時間を測定して、対照群の値を100%として
T/C(%)の値を算出した。
物(ddNマウス,雌,7週令,各群5匹)のそけい部皮
下に移植し、癌細胞移植后3週間目(21日目)に、腫
瘍を摘出し、腫瘍重量を測定し、処理群の腫瘍平均重量
(T)と対象群の腫瘍平均重量(C)を算出し、T/C値(%)
及び制御率(100−T/C%)の値を求め、ワクチン
の癌予防効率の判定を行つた。また、ロイケミアL−12
10は5.5×104個,ロイケミアP−388は5.0×104個
の細胞を被験動物(CDF1マウス,雌,7週令,各群5
匹)のそけい部皮下に移植し、対照群に比較しての処理
群の延命時間を測定して、対照群の値を100%として
T/C(%)の値を算出した。
例えば、ザルコーマ180接種群についての腫瘍平均重
量は、実施例の製品粉末(仔ウシの胸腺由来の有効成分
物質、グルタールアルデヒド無処理)のワクチン注射群
では0.488g、対照群(ワクチン無投与)では2.
854gであつた。同じく、ザルコーマ180接種群に
ついて、腫瘍平均重量は、実施例4の製品粉末(仔ウシ
の胸腺由来の有効成分物質,グルタールアルデヒド処
理)のワクチン注射群では、0.174g、対照群(ワ
クチン無投与)では、2.719gであつた。
量は、実施例の製品粉末(仔ウシの胸腺由来の有効成分
物質、グルタールアルデヒド無処理)のワクチン注射群
では0.488g、対照群(ワクチン無投与)では2.
854gであつた。同じく、ザルコーマ180接種群に
ついて、腫瘍平均重量は、実施例4の製品粉末(仔ウシ
の胸腺由来の有効成分物質,グルタールアルデヒド処
理)のワクチン注射群では、0.174g、対照群(ワ
クチン無投与)では、2.719gであつた。
試験結果を次の第1表〜第6表に要約して示す。
Claims (3)
- 【請求項1】仔牛又は成牛、あるいは仔豚又は成豚の胸
腺の生の細胞の細胞膜から分離され且つ生物組織固定剤
として知られるグルタールアルデヒドで固定処理される
ことによる蛋白質変性を受けしかもこれにより免疫抗癌
活性を増強された水溶性ないし易水分散性の蛋白質及び
糖蛋白質を有効成分として含むことを特徴とする、免疫
抗癌剤。 - 【請求項2】仔牛又は成牛、あるいは仔豚又は成豚の胸
腺の生の細胞の細胞膜から水溶性ないし易水分散性の蛋
白質及び糖蛋白質を採取し、この蛋白質及び糖蛋白質を
生物組織の固定剤として知られるグルタールアルデヒド
で固定処理し、更にグルタールアルデヒドでの該固定処
理による蛋白質変性を受けしかもこれにより免疫抗癌活
性を増強された蛋白質及び糖蛋白質を免疫抗癌剤として
分離することを特徴とする免疫抗癌剤の製法。 - 【請求項3】仔牛又は成牛、あるいは仔豚又は成豚の生
の胸腺から血液,血管,結合組織及び脂肪組織の部分を
可及的に除去した胸腺残部の生の細胞を、胸腺に含まれ
る酵素系を不活化するためのホルムアルデヒド又はグル
タールアルデヒドを添加された等張液と共に、細胞形態
が無くなるまで破砕及びホモジナイズし、得られたホモ
ジナイズ液を遠心分離にかけ、得られた上清液に、その
中の蛋白質及び糖蛋白質の変質を防止するが蛋白質変性
を起こさせる量のグルタールアルデヒドを混和して固定
処理し、その固定処理を受けた上清液を透析膜を通して
等張液又は水に対して透析して該上清液からアミノ酸,
低分子量のオリゴペプチド,糖類及び塩類並びに使用ア
ルデヒド化合物を除去し、得られた透析液を乾燥又は濃
縮し、これによって、水溶性ないし易水分散性の蛋白質
及び糖蛋白質を主成分とする粉末又は濃縮液として免疫
抗癌剤を得る特許請求の範囲第2項に記載の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58067120A JPH0639385B2 (ja) | 1983-04-18 | 1983-04-18 | 新規免疫抗癌剤及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58067120A JPH0639385B2 (ja) | 1983-04-18 | 1983-04-18 | 新規免疫抗癌剤及びその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59193827A JPS59193827A (ja) | 1984-11-02 |
| JPH0639385B2 true JPH0639385B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=13335717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58067120A Expired - Lifetime JPH0639385B2 (ja) | 1983-04-18 | 1983-04-18 | 新規免疫抗癌剤及びその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0639385B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS49118816A (ja) * | 1973-03-26 | 1974-11-13 | ||
| US4132769A (en) * | 1974-10-30 | 1979-01-02 | Osther Kurt B | Cancer antigen, cancer therapy, and cancer diagnosis |
| JPS54117017A (en) * | 1978-03-02 | 1979-09-11 | Akira Mizutani | Antiitumor agent |
| JPH0474337A (ja) * | 1990-07-16 | 1992-03-09 | Yuuya Kamoshita | タイマ装置 |
-
1983
- 1983-04-18 JP JP58067120A patent/JPH0639385B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59193827A (ja) | 1984-11-02 |
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