JPH0639609B2 - 溶銑の鋳床脱硫方法 - Google Patents

溶銑の鋳床脱硫方法

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JPH0639609B2
JPH0639609B2 JP33127489A JP33127489A JPH0639609B2 JP H0639609 B2 JPH0639609 B2 JP H0639609B2 JP 33127489 A JP33127489 A JP 33127489A JP 33127489 A JP33127489 A JP 33127489A JP H0639609 B2 JPH0639609 B2 JP H0639609B2
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武 内山
幹治 武田
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、高炉等の冶金炉の鋳床における溶銑の脱硫方
法に関するものである。
<従来の技術> 一般に、CaO/SiO2=1.15〜1.25、(CaO+MgO)/(SiO
2+Al2O3)=0.95〜1.05、Al2O315%前後の高炉スラ
グには、脱硫能があり、高炉内溶銑の脱硫率は90〜95%
であることが知られている{日本鉄鋼協会編、鉄鋼便覧
II、p272〜p274、丸善(1980)}。高炉スラグの組成
をCaO−SiO2−Al2O3の3元系状態図上に示すと第2図の
ようになる。
しかしながら、このような組成の脱硫剤を製造するには
脱硫反応に直接寄与する石灰粉にスラグの流動性、密度
調整のためSiO2源(珪石粉など)とAl2O3源を混合する
必要があるが、SiO2源、Al2O3源は高価であり、脱硫コ
ストが高いという問題点があった。
また、脱硫反応に直接寄与しないSiO2、Al2O3が入って
いるために、その分の顕熱により溶銑温度低下幅がCaO
主体の脱硫剤よりも大きかった。
さらに、高炉鋳床の溶銑樋で脱硫処理する場合、脱硫ス
ラグを溶銑と共にトピードカー中に入れると、受銑量の
低下、トピードカーの汚染などの問題が生ずるために、
事前に溶銑と脱硫スラグを分離する必要がある。しかし
ながらこのような組成の脱硫スラグは融点が高く(14
00℃)、溶銑温度も低下していて、高炉スラグほどの量
がないために、大気にさらされている脱硫スラグ表面
や、溶銑と分離した後の脱硫スラグは直ちに固化してし
まい、うまく除滓することができないという問題点もあ
った。
一方、高炉スラグに近い組成物を精錬関係に使用する発
明としては特公昭57−45998号公報に開示された
技術があるが、これは高炉スラグを軟化する目的でスラ
グ融点の低い組成範囲を示したものであり、本発明に係
る脱硫剤として用いる技術とは基本的に異なる技術であ
る。
<発明が解決しようとする課題> 従来の高炉スラグ系の脱硫剤を高炉鋳床の溶銑樋で用い
ると、溶銑温度の低下、脱硫スラグの固化のため自然排
滓ができないという問題があったので、本発明はその問
題を解決した高炉鋳床での脱硫技術を提供するためにな
されたものである。
<課題を解決するための手段> 本発明は、CaO−SiO2−Al2O3 3元系に換算したとき
に重量比で、CaO 40〜57%、SiO2 30%以上、Al2O3
100−(CaO+SiO2)%、である組成物と、該組成物100
%に対しCが5〜20%と、不可避的不純物と、からなる
脱硫剤を用い、かつ脱硫剤投入位置から1m以上離れた
下流位置で酸素ガスを吹き付けることを特徴とする溶銑
の鋳床脱硫方法で、かつ脱硫剤がフライアッシュと石
灰粉との混合物であることを特徴とする前項記載の溶
銑の鋳床脱硫方法である。
<作 用> 溶銑温度低下の問題及び脱硫スラグの融点が高く、自然
排滓できない問題の解決方法について示す。
本発明者らは、スラグ中にCを混入させ、これを脱硫剤
として有効に活用することを考えた。すなわち、本発明
によれば、前記脱硫剤の投入位置から1m以上離れた下
流の位置に酸素ガスを吹き付けることによって、脱硫ス
ラグ中のCが2次燃焼して、この燃焼熱が溶銑及び脱硫
スラグに着熱し、溶銑温度を上昇させるとともに、脱硫
スラグの温度も上昇させて、脱硫スラグの流動性を向上
させることができる。
酸素ガスを吹き付ける位置を脱硫剤投入位置から1m以
上離す理由は、脱硫反応が還元反応であり、反応界面で
の酸素濃度が低い方が反応が促進され、主な反応サイト
である脱硫剤投入位置から1m以内で酸素ガスを吹き付
けると脱硫反応が阻害されるからである。
脱硫剤の組成を数値限定した理由を説明する。
脱硫剤をCaO−SiO2−Al2O33元系に換算した時のCaOが4
0%以下であると、脱硫能が低下するとともに、同一のC
aO(脱硫主剤)原単位下では相対的に副剤(SiO2、Al2O
3)の含有量が増し、溶銑温度低下を防ぐことができな
くなり、一方、57%を超えると脱硫スラグの活動性が悪
化し、自然排滓ができなくなるとともに、流動性の悪化
に伴い、溶銑とその上に浮上しているスラグ間のパーマ
ネントコンタクト反応が阻害され脱硫率も低下するから
である。
SiO2が30%以下であると、スラグの流動性が悪化し、自
然排滓ができなくなるため、30%以上と限定した。
Cが5%以下であると、スラグの昇温効果が十分でな
く、また20%以上では昇温効果が飽和してくるので、5
〜20%とした。
フライアッシュは石炭火力発電時に出る灰である。電気
集塵機等で捕集されたものは平均粒子径10〜50μmと細
かく、脱硫剤として用いる際には粉砕の必要がない。成
分はSiO240〜75%、Al2O310〜40%、CaO0〜20%、Fe2O
31〜5%、C10〜30%であり、石炭種によって大きく
異なる。またCの含有率は燃焼方法によって異なり、低
酸素燃焼によってC含有率は高くなる。
フライアッシュを脱硫剤として用いるのは、フライアッ
シュはSiO2/Al2O3≒1〜3であり、高炉スラグのSiO2
/Al2O3≒2.6を内包し、複数の石炭種のフライアッシュ
を混合すれば目標に合うSiO2/Al2O3を得ることがで
き、これにCaO源として石灰粉を混合すれば、請求範囲
を示した組成の脱硫剤を得ることができるためである。
このようにして、高価なSiO2源、Al2O3源を現在有効利
用がなされていない安価なフライアッシュによってまか
なえば脱硫処理コストは大幅に低減することができる。
第1表に石灰粉、珪石粉、アルミナ粉、カーボンを混合
して製造した脱硫剤単価とフライアッシュと石灰粉を混
合して製造した脱硫剤単価の比較表を示すが、フライア
ッシュ利用の脱硫剤が明らかに安価である。
次に特許の請求範囲に記載の数値限定の根拠となる試験
例を示す。
第3図には酸素ガス吹き付け位置と脱硫剤投入位置間の
距離とΔS(%)の関係を示した。1mよりも距離が小
さいと反応界面での酸素濃度が上昇するために脱硫反応
が阻害され、ΔSは小さくなっている。このため酸素吹
き付け位置は脱硫剤投入位置から1m以上離した方がよ
い。
第4図、第5図にはAl2O3/SiO2=0.1、0.33で、CaO−A
l2O3−SiO23元系に換算した時のCaO濃度を変化させた
時の試験例を示す。後工程を考慮するとΔS≧0.02%が
必要であるから、これを満足するには、それぞれCaO=4
3〜57、40〜54%が好適範囲となる。Al2O3/SiO2の値に
よって多少異なるが、CaO=40〜57%であれば良好な脱
硫反応が得られる。
また、第2図に示したように、CaO≧57%、あるいはSiO
2≦30%ではスラグの融点が上昇し、スラグ流動性の悪
化が起こり、スラグの自然排滓が困難となる。また、流
動性が悪化するとスラグと溶銑間のパーマネントコンタ
クト反応も阻害される結果となり脱硫反応も阻害され
る。
<実施例> 第1図は本発明の一実施例を示す。第1図は溶銑温度低
下ΔHMT(=処理前溶銑温度−処理後溶銑温度)及び
溶銑中S濃度低下(=処理前S濃度−処理後S濃度)と
脱硫剤のCaO原単位(kg−CaO/t−p)との関係を示し
た特性図である。また比較例もともにこの特性図に示し
た。この時の実験条件を第2表に示した。
第1図に示したように本発明ではスラグ中のCを酸素ガ
スによって燃焼させたので、その燃焼熱によって溶銑温
度の低下(ΔHMT)は小さくなった。またスラグの温
度上昇によりスラグ流動性が良くなり、スラグ中のCに
よる脱酸効果によって脱硫量も大きくなった。また、本
発明では自然排滓ができたが、比較例では自然排滓はで
きなかった。
<発明の効果> 本発明は、脱硫剤中にCを混合させ、酸素吹きによって
このCを燃焼させて昇温を行ったために、 溶銑温度低下の防止、 自然排滓が可能となる、 という効果がある。また脱硫剤組成物に安価なフライア
ッシュを用いれば、 脱硫コストの低減、 という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明と比較例とのCaO原単位とΔS、ΔH
MTとの関係を示した特性図、第2図は、本発明に係る
3元系組成をCaO−SiO2−Al2O3の3元系状態図上に示し
た図、第3図は、酸素ガス吹き付け位置の好適範囲を示
した特性図、第4図、第5図は、脱硫剤中CaO濃度の好
適範囲を示した特性図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CaO−SiO2−Al2O3 3元系に換算したとき
    に重量比で、 CaO 40〜57%、 SiO2 30%以上、 Al2O3 100−(CaO+SiO2)%、 である組成物と、該組成物100%に対しCが5〜20%
    と、不可避的不純物と、からなる脱硫剤を用い、かつ脱
    硫剤投入位置から1m以上離れた下流位置で酸素ガスを
    吹き付けることを特徴とする溶銑の鋳床脱硫方法。
  2. 【請求項2】脱硫剤がフライアッシュと石灰粉との混合
    物であることを特徴とする請求項1記載の溶銑の鋳床脱
    硫方法。
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JP5074063B2 (ja) * 2007-03-20 2012-11-14 Jfeスチール株式会社 脱硫剤及び溶融鉄の脱硫処理方法
JP5074064B2 (ja) * 2007-03-20 2012-11-14 Jfeミネラル株式会社 脱硫剤の製造方法
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