JPH0640267B2 - 楽音信号用ディジタルフィルタ装置 - Google Patents

楽音信号用ディジタルフィルタ装置

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JPH0640267B2
JPH0640267B2 JP62211235A JP21123587A JPH0640267B2 JP H0640267 B2 JPH0640267 B2 JP H0640267B2 JP 62211235 A JP62211235 A JP 62211235A JP 21123587 A JP21123587 A JP 21123587A JP H0640267 B2 JPH0640267 B2 JP H0640267B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子楽器や楽音信号発生装置その他楽音信
号処理装置において使用されるディジタルフィルタ装置
に関する。
〔従来の技術〕
ディジタルフィルタには有限インパルス応用フィルタ
(以下FIRフィルタという)と無限インパルス対応フ
ィルタ(以下、IIRフィルタという)とがある。FI
Rフィルタは、所望のフィルタ特性を得るためのフィル
タ係数の設定が比較的容易であり、使いやすいという利
点があるが、インパルス応答数が信号遅延段数に限られ
るため、信号遅延段数がIIRフィルタに比べて多くな
り、回路構成が大規模になりがちである。
従来のFIRフィルタの基本構成は、第8図のようであ
る。ここで、x(n)は任意のn番目のサンプル点のデ
ィジタル楽音波形サンプル値データであり、該FIRフ
ィルタの入力信号である。z-1は単位時間遅れ要素であ
り、1サンプリング周期の時間遅れを設定する遅延回路
からなる。従って、x(n−1)はn−1番目のサンプル
点のディジタル楽音波形サンプル値データであり、x
(n−N+1)はn−N+1番目のサンプル点のディジタ
ル楽音波形サンプル値データである。Nはインパルス応
答の持続時間であり、該FIRフィルタの次数に相当す
る。h(0)〜h(N−1)はN次のフィルタ係数である。
演算系列OPは、乗算要素と加算要素とからなる。各フ
ィルタ係数h(0)〜h(N−1)が入力された三角形のブ
ロックは乗算要素であり、遅延要素で遅延された各サン
プル点のデータx(n)〜x(n−N+1)に対して夫々に
対応するフィルタ係数h(0)〜h(N−1)を乗算する。
乗算出力が入力された+記号を付したブロックは加算要
素であり、各乗算出力を加算合計し、出力信号y(n)を
得る。
このように、従来のFIRフィルタは1系列の遅延系列
に対して1系列の演算系列しか有していなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来のディジタルフィルタは1系列の遅延系列に対して
1系列の演算系列しか有していなかったため、1つのデ
ィジタルフィルタにつき1つのフィルタ特性しか実現で
きなかった。また、多峰フィルタ特性など複雑な特性を
雑限するには、遅延段数をかなり多くしなければなら
ず、回路構成を複雑にしていた。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、複雑なフ
ィルタ特性や複数のフィルタ特性を簡単な構成により容
易に実現し得るようにした楽音信号用ディジタルフィル
タ装置を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る楽音信号用ディジタルフィルタ装置は、
ディジタル楽音信号を入力し、順次遅延する複数段の遅
延回路と、前記遅延回路の各遅延出力段の出力信号を各
系列で共通に入力すると共に、各系列毎に個別のフィル
タ係数組を夫々入力し、前記各遅延出力段に対応する次
数のフィルタ係数を各遅延出力段の出力信号に夫々乗算
して各系列毎に個別に有限インパルス応答型フィルタ演
算を夫々行う複数の演算系列とを具えたことを特徴とす
るものである。これを図によって示すと、第1図のよう
であり、複数(m個)の演算系列OP1〜OPmの各々
は第8図の演算系列OPと同様に構成されているが、各
演算系列OP1〜OPmに与えられるフィルタ係数組h
1(0)〜h1(N−1),…,hm(0)〜hm(N−1)は夫々
の系列毎に個別のものである。
〔作用〕
演算系列が複数系列設けられており、これに対して、複
数段の遅延回路は1系列だけ設けられている。遅延回路
の各遅延出力段の出力信号が各演算系列に共通に入力さ
れる一方、フィルタ係数に関しては各演算係列毎に個別
のフィルタ係数組が夫々入力される。各演算系列では、
各々に固有のフィルタ係数組を用いて、各遅延出力段に
対応する次数のフィルタ係数を各遅延出力段の出力信号
に夫々乗算して各系列毎に個別に固有の有限インパルス
応答型フィルタ演算を夫々行う。
従って、遅延回路は1系列だけであっても、各演算系列
毎に個別のフィルタ特性を実現するフィルタ演算を夫々
行うことができる。これにより、複数の異なるフィルタ
特性を簡単に実現することができる。また、各演算系列
のフィルタ特性を組合せることにより複雑なフィルタ特
性も簡単に実現することができる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例を詳細に
説明しよう。
第2図はこの発明に係るディジタルフィルタ装置を適用
した電子楽器の一実施例を示すもので、鍵盤10は発生
すべき楽音の音高を指定するための複数の鍵を具備して
おり、押鍵検出回路11は鍵盤10で押圧された鍵を検
出し、該押圧鍵を示すキーコードKCと押鍵又は離鍵を
示すキーオン信号KONを出力する。鍵タッチ検出装置
12は、鍵盤10で押圧された鍵に加えられたタッチを
検出するものであり、イニシャルタッチあるいはアフタ
ータッチのどちらかを検出するものであってもよい。音
色選択装置13は発生すべき楽音の音色を選択する操作
子群から成るものである。
トーンジェネレータ14は、押鍵検出回路11から与え
られたキーコードKC及びキーオン信号KONに基づき
ディジタル楽音信号を発生するものであり、説明の簡単
化のために、単音発生型であるとする。トーンジェネレ
ータ14における楽音信号発生方式はどのようなものを
用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高に対応し
て変化するアドレスデータに応じて波形メモリに記憶し
た楽音波形サンプル値データを順次読み出す方式(メモ
リ読出し方式)、あるいは上記アドレスデータを位相角
パラメータデータとして所定の周波数変調演算を実行し
て楽音波形サンプル値データを求める方式(FM方
式)、あるいは上記アドレスデータを位相角パラメータ
データとして所定の振幅変調演算を実行して楽音波形サ
ンプル値データを求める方式(AM方式)、など公知の
どのような方式を用いてもよい。また、メモリ読出し方
式を採用する場合、波形メモリに記憶する楽音波形は1
周期波形のみであってもよいが、複数周期波形である方
が音質の向上が図れるので好ましい。複数周期波形を波
形メモリに記憶しこれを読み出す方式は、例えば特開昭
52−121313号に示されたように発音開始から終
了までの全波形を記憶しこれを1回読み出す方式、ある
いは特開昭58−142396号に示されたようにアタ
ック部の複数周期波形と持続部の1又は複数周期波形を
記憶し、アタック部の波形を1回読み出した後持続部の
波形を繰返し読み出す方式、あるいは特開昭60−14
7793号に示されたように離散的にサンプリングした
複数の波形を記憶し、読み出すべき波形を時間的に順次
切換えて指定し、指定された波形を繰返し読み出す方
式、など種々の方式が公知であり、これらを適宜採用し
てよい。
トーンジェネレータ14から発生されたディジタル楽音
信号はディジタルフィルタ回路15に入力される。ディ
ジタルフィルタ回路15から出力されたディジタル楽音
波形サンプル値データはディジタル/アナログ変換器1
6でアナログの楽音信号に変換され、サウンドシステム
17を介して発音される。
ディジタルフィルタ回路15は、そこで設定されている
フィルタ特性に従ってトーンジェネレータ14から出力
されたディジタル楽音信号に対してフィルタ演算を行
い、音色設定やその他の制御を施す。このフィルタ特性
は、様々な音色設定・制御因子に従って設定されるよう
になっている。例えば、音色選択装置13で選択された
音色種類に応じたフィルタ特性設定を行なうために音色
選択装置13の出力TCがディジタルフィルタ回路15
に与えられ、そして、鍵タッチに応じたフィルタ特性設
定を行なうために鍵タッチ検出装置12の出力TDが、
音高(又は音域)に応じたフィルタ特性設定を行なうた
めにキーコードKCが、押鍵後の時間経過に応じたフィ
ルタ特性設定を行なうためにキーオン信号KONが、演
奏者の手動操作に応じたフィルタ特性設定を行なうため
に操作子18の出力が、夫々ディジタルフィルタ回路1
5に与えられる。
ディジタルフィルタ回路15の具体例を示すと第3図の
ようである。トーンジェネレータ14から出力されたデ
ィジタル楽音信号を入力し、順次遅延する複数段の遅延
回路19と、遅延回路19の各遅延出力段の出力信号を
各系列で共通に入力すると共に、各系列毎に個別のフィ
ルタ係数組h1(0)〜h1(N−1),…,hm(0)〜hm
(N−1)を夫々入力し、各遅延出力段に対応する次数の
フィルタ係数を各遅延出力段の出力信号に夫々乗算して
各系列毎に個別に有限インパルス応答型フィルタ演算を
夫々行う複数の演算系列OP1〜OPmとを具えてい
る。有限インパルス応答型フィルタ演算を行う各演算系
列OP1〜OPmの各々は第1図の演算系列OP1〜O
Pmと同様に構成されている。フィルタ係数発生回路2
0は、様々な音色設定・制御因子に応じて、各系列毎の
個別のフィルタ係数組h1(0)〜h1(N−1),…,hm
(0)〜hm(N−1)を夫々発生するもので、音色選択装
置13の出力TC、鍵タッチ検出装置12の出力TD、
キーコードKC、キーオン信号KON、操作子18の出
力などを音色設定・制御因子データとして入力し、これ
らに基づき各系列毎の個別のフィルタ係数組を夫々発生
する。
各演算系列OP1〜OPmの出力は、出力回路21に夫
々入力されると共に、一方では加算器22で合成されて
から出力回路21に入力される。出力回路21は、各演
算系列OP1〜OPmの出力と加算器22の出力を選択
・合成して出力するものである。音色選択信号TC及び
選択スイッチ24の出力が出力制御回路23に与えら
れ、選択された音色種類あるいは選択スイッチ24の操
作に応じて、選択・合成を制御する信号を出力制御回路
23から出力し、この出力制御回路23の出力により出
力回路21における選択・合成を制御する。
各演算系列OP1〜OPmの個別の出力は、共通の入力
楽音信号を夫々異なる複数のフィルタ特性でフィルタし
たものに夫々対応している。従って、1系列の遅延回路
19を用いるだけで複数m個の異なるフィルタ特性を実
現することができる。出力回路21でこれらm個の異な
るフィルタ特性の出力信号を適宜選択するようにするこ
とができる。
加算器22の出力は、各演算系列OP1〜OPmにおけ
るフィルタ特性を合成した1つの複雑なフィルタ特性に
従って入力楽音信号をフィルタしたものに対応してい
る。例えば、各演算系列OP1〜OP4で夫々中心周波
数が異なる単峰のフォルマントフィルタ特性を実現し、
これらを合成すれば、第4図に示すように、多峰フォル
マントからなる複雑なフィルタ特性を実現することがで
きる。多峰フォルマントからなる複雑なフィルタ特性を
1系列のディジタルフィルタで実現しようとすると、遅
延段数をかなり多くしなければならず、しかもフィルタ
係数の設定が面倒であるが、本実施例によればそのよう
なことはない。加算器22の出力は出力回路21で適宜
選択するようにすることができる。
出力回路21における選択・合成の態様はどのようなも
のでもよい。例えば、第1のモードと第2のモードの何
れかに応じて選択を行なうようにし、第1のモードのと
きは、各演算系列OP1〜OPmの個別の出力をパラレ
ルに選択出力し、第2のモードのときは、加算器22の
出力を選択出力するようにすることができる。また、各
演算系列OP1〜OPmの個別の出力のうち、任意の複
数の出力を選択し、これを合成して出力するようにして
もよい。更に、各演算系列OP1〜OPmの個別の出力
のうち、任意の2つ(または3以上であってもよい)の
出力を選択し、これを適宜の補間関数に従って補間合成
して出力するようにしてもよい。
出力回路21を補間回路によって構成する場合の一例を
第5図に示す。各演算系列OP1〜OPmの個別の出力
を選択回路25に入力し、出力制御回路23からの信号
により、各演算系列OP1〜OPmの個別の出力のうち
任意の2つの出力を選択する。選択した出力のうち一方
をF1、他方をF2で示す。F1の信号を乗算器26
に、F2の信号を乗算器27に、夫々入力する。乗算器
26には補間関数IP1が、27には補間関数IP2が
夫々入力される。この補間関数IP1,IP2は、フィ
ルタ係数発生回路20に関連して、音色選択装置13の
出力TC、鍵タッチ検出装置12の出力TD、キーコー
ドKC、キーオン信号KON発生後の時間経過、操作子
18の出力など、各音色設定・制御因子に応じて発生す
るようにするとよい。乗算器26及び27において、F
1及びF2の信号が補間関数IP1,IP2に応じた比
率でレベル制御され、これらが加算器28で加算合成さ
れる。補間関数IP1,IP2の一例を示すと第6図の
ようである。横軸のパラメータは上述の音色設定・制御
因子である。一例として、F1として選択された信号に
施されたフィルタ特性が第7図(a)のようであり、F
2として選択された信号に施されたフィルタ特性が第7
図(b)のようであるとすると、両フィルタ特性を通過
した信号を、パラメータの現在値に対応する補間関数I
P1,IP2の値に応じた比率で補間することになり、
実質的に両フィルタ特性を補間したフィルタ特性に従っ
てフィルタを施した信号と同様の信号を得ることができ
る。
なお、上記実施例では、各演算系列OP1〜OPmにお
ける次数は0次からN−1次までの合計Nとしている
が、すべての系列が同じ次数Nである必要はなく、適宜
異なっていてよい。
勿論、単音発生型の電子楽器若しくは楽音発生装置に限
らず、複音発生型の電子楽器若しくは楽音発生装置にお
いてもこの発明を適用することができるのは勿論であ
る。
〔発明の効果〕
以上の通り、この発明によれば、1系列の遅延回路に対
して複数の演算系列を設けたので、遅延回路は1系列だ
けであっても、各演算系列毎に個別のフィルタ特性を実
現するフィルタ演算を夫々行うことができ、これによ
り、複数の異なるフィルタ特性を簡単な構成により実現
することができると共に、各演算系列のフィルタ特性を
組合せることにより複雑なフィルタ特性も簡単に実現す
ることができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るディジタルフィルタ装置の概要
を示すブロック図、 第2図はこの発明に係るディジタルフィルタ装置を適用
した電子楽器の一実施例を示すブロック図、 第3図は第2図におけるディジタルフィルタ回路の一例
を示すブロック図、 第4図は複数の演算系列のフィルタ特性を組合せること
により実現するフィルタ特性の一例を示す図、 第5図は第3図における出力回路を補間回路によって構
成した一例を示すブロック図、 第6図は補間関数の一例を示す図、 第7図(a),(b)は補間の対象となる2つの信号に対応
するフィルタ特性の一例を示す図、 第8図は有限インパルス対応フィルタの基本構成を示す
ブロック図、である。 10;鍵盤、11;押鍵検出回路、12;鍵タッチ検出
装置、13;音色選択装置、14;トーンジェネレー
タ、15;ディジタルフィルタ回路、19;遅延回路、
OP,OP1〜OPm;演算系列、20;フィルタ係数
発生回路、21;出力回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル楽音信号を入力し、順次遅延す
    る複数段の遅延回路と、 前記遅延回路の各遅延出力段の出力信号を各系列で共通
    に入力すると共に、各系列毎に個別のフィルタ係数組を
    夫々入力し、前記各遅延出力段に対応する次数のフィル
    タ係数を各遅延出力段の出力信号に夫々乗算して各系列
    毎に個別に有限インパルス応答型フィルタ演算を夫々行
    う複数の演算系列と を具えたことを特徴とする楽音信号用ディジタルフィル
    タ装置。
JP62211235A 1987-08-27 1987-08-27 楽音信号用ディジタルフィルタ装置 Expired - Fee Related JPH0640267B2 (ja)

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