JPH0640734A - 板状脆性材料の切断方法 - Google Patents

板状脆性材料の切断方法

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JPH0640734A JP4214717A JP21471792A JPH0640734A JP H0640734 A JPH0640734 A JP H0640734A JP 4214717 A JP4214717 A JP 4214717A JP 21471792 A JP21471792 A JP 21471792A JP H0640734 A JPH0640734 A JP H0640734A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のガラスやセラミックス板を重ねて、こ
れを同時に押圧切断することにより、それぞれの工作物
から希望する複数枚の矩形板や閉曲線で囲まれた円板等
を得る。 【構成】 条痕または、互いに離れた閉曲線を形成する
条痕および分離用条痕または圧痕、を有する板状脆性材
料T1〜Tnを条痕を設けた方の面が同一方向となるよ
うに可撓性シートAを介して、交互に重ね、ほぼ同じ曲
率Rからなる雌形G1と雄形G2の両球面Q1、Q2に
より、前記板状脆性材料Tnをその条痕が雌形G1の球
面Q1と当接可能にして挟持した状態で上記球面間に押
圧荷重Wを加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路、太陽電池の
基板や、圧力計、ガスメータなどの各種計器の目盛盤保
護用のガラス円板のような、多量のガラスやセラミック
ス板の切断加工を必要とする産業分野に係る板状脆性材
料の切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガラス板やセラミックスの切断
は、主として直線に沿って行なわれ、予めダイヤモンド
カッターのような工具で、板の一面に切断すべき線状の
条痕を設け、条痕に沿って曲げモーメントを人力で負荷
することにより行なわれてきた。しかし、この方法では
手間がかかり生産性に乏しかった。そこで、本願出願人
の出願になる特願昭62−293827号では、ガラス
やセラミックスなどの板状脆性材料からなる工作物の一
面に予めダイヤモンドカッターのような工具で切断すべ
き形状の条痕を設け、次にほぼ同じ曲率からなる雌形と
雄形の両球面により、上記工作物をその条痕が雌形の球
面と当接可能にして挟持した状態で上記球面間に押圧荷
重を加え、工作物を各球面に沿って変形させることによ
り、工作物を上記条痕に沿った縦断面で曲げ加工により
切断するようにし生産性を飛躍的に向上させた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法によれば条痕
は直線、曲線にかかわらず加工する板材の一端からもう
一方の端まで続いていれば簡単に切断できるので、長方
形、正方形、三角形、波型のものを簡単に得ることがで
きる。しかし、円形や小判形のような閉曲線で構成され
る形状のものは、切断できても、これを工作物から分離
することが困難であるので、この分離技術の開発が望ま
れていた。本発明はこのような点に鑑み、比較的簡単な
手段により複数のガラスやセラミックス板を重ねて、こ
れを同時に切断することにより、それぞれの工作物から
希望する複数の矩形板や閉曲線で囲まれた円板等の採取
を可能にし、もって切断における生産性に劇的な効果を
もつ切断方法を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラスやセラ
ミックスなどの板状脆性材料からなる複数の工作物の一
面に、それぞれ予めダイヤモンドカッターのような工具
で、切断すべき形状(例えば、矩形や三角形のように直
線で形成される形状、または円形、だ円形また任意の曲
線で形成される形状)を示す条痕を設け、これら工作物
を、条痕を設けた方の面が同一方向となるように可撓性
シートを介して、交互に重ね、次にほぼ同じ曲率からな
る雌形と雄形の両球面により、上記工作物を、その条痕
が雌形の球面側となるようにして、挟持した状態で、球
面間に押圧荷重を負荷して、工作物を球面に沿うように
変形させることにより、上記工作物の曲げによる切断
を、それぞれの工作物の条痕に沿った縦断面で同時に発
生させ、もって上述の矩形板や円板などをそれぞれの工
作物から同時に採取することを特徴とする、板状脆性材
料の切断方法としたものである。
【0005】そして、前記切断すべき形状が円形、だ円
形等の閉曲線で構成される形状の場合は、切断すべき形
状を示す条痕とは離れた位置に別の条痕または圧痕(以
下分離用条痕または圧痕という)を設けることにより、
前記切断方法において、工作物の形状の切断と分離とを
同時に行うことができるようにした。
【0006】
【作用】このように本発明においては、工作物を球面座
で挟持し、可撓性シートを介し工作物を交互に重ね、球
面に沿って変形させているので、可撓性シートに挟まれ
た工作物内には球面の曲率に比例した曲げモーメントが
自動的に誘起し、またその曲げによる引っ張り応力は条
痕を設けた面に発生し、しかも条痕部では引っ張りによ
る応力集中を発生する。したがって上述の球面の曲率半
径も例えば後述するように適当に選べば、工作物の切断
は、予め設けておいた条痕に沿ったすべての縦断面でほ
とんど同時に、しかも確実に行われる。
【0007】そして、前記切断すべき形状が円形、だ円
形等の閉曲線で構成される形状である場合は、まず閉曲
線の条痕に沿って切断が発生し、ついで分離用条痕また
は圧痕に沿って切断するが、その切断は最初に発生した
切断面まで進行し、そこで停止する。これにより、一度
の工程で閉曲線で囲まれた形状でも切断分離が確実に行
われる。
【0008】
【実施例】以下、添付した図面を参照して本発明の一実
施例について説明する。図1のG1、G2は雌形と雄形
の球面Q1、Q2をもつアクリル樹脂(略称PMMA)
製の加圧板で、両球面の曲率半径はいずれもRである。
T1〜Tnはそれぞれ工作物で、その一面にはいずれも
切断すべき形状を示す条痕がダイヤモンドカッターのよ
うな工具で設けてあり、またAはアクリル樹脂製のシー
ト、Sは鋼製の圧縮板である。図1は上記複数の工作物
を、それぞれ条痕を設けた面が雌形の球面Q1側となる
ようにしてシートAを介して交互に重ね、これを両球面
Q1、Q2により挟持した状態を示す。
【0009】図2、図3に工作物T(一辺がaである正
方形板)に設ける条痕例を示す。図2に示す条痕Nは、
工作物Tの切断により16枚の正方形板(一辺がa/
4)を、また図3に示す条痕Naは、工作物Tの切断に
より9枚の円板(直径Da)をそれぞれ採取しようとす
るものである。なお図3には分離用条痕Nbを条痕Na
から間隙δだけ離れた位置に設けている。これは工作物
の切断を最初に条痕Naで、次に分離用Nbで発生さ
せ、もって条痕Naで切断した円板を自動的に工作物か
ら分離するためである。この分離用条痕Naと同様な効
果は、ビツカース硬度計などによる圧痕を分離用条痕N
bのほぼ中央位置に設けても可能である。尚、条痕Na
で円板切断後、分離用条痕Nbを入れ、切離しのための
切断を行なってもよい。その場合は間隙δ=0でも良
い。
【0010】上述の図1に示す状態のもとで、押圧荷重
Wを鋼球Bを介して圧縮板Sに負荷すれば、工作物T
1、T2、…Tnは可撓性シートAを介し球面Q1、Q
2に沿うように変形するので、すべての工作物には球面
の曲率に比例した曲げモーメントを自動的に誘起し、そ
の曲げによる引張応力は条痕を設けた方の面に発生し、
しかも条痕部では引張による応力集中を発生する。これ
故に、本切断法では球面の曲率を適当な値に選べば、押
圧荷重を負荷するだけで、上記複数の工作物は、曲げに
よりそれぞれの条痕に沿った縦断面で同時に切断され
る。
【0011】本発明による切断では、球面の曲率半径R
の選定には、次式で示すものを目安とした。 R1<R<R2 (1) ここでR1、R2は条痕をもたない工作物と条痕をもっ
た工作物が曲げ破壊するときの曲率半径の限界値であっ
て、工作物の厚さをh、その材料の引張強さをσb 、ヤ
ング率をEとすれば、 R1=(1/3)×(E/σb )×h (2) R2=(α/2)×(E/σb )×h (3) ここにαは条痕部の応力集中係数である。
【0012】(1)式で示すようにR>R1であるの
で、工作物の切断は決して条痕以外のところでは起こら
ないし、またR<R2であるので、工作物の切断はすべ
て条痕に沿った縦断面で起こることとなる。これ故に図
1にT1〜Tnで示す複数の工作物から、それぞれ図
2、図3に条痕N、Naで示す複数の正方形板または円
板を同時に採取することができる。
【0013】以上、本発明により、複数の工作物を同時
に切断する実施例について述べたが、これは1枚の工作
物を切断する場合においても同様である。本切断法で重
要なことは、工作物が球面に沿って変形するか、否かで
あって、この変形が可能なかぎり、複数の工作物はその
枚数にかかわらず同時に切断することができる。しかし
変形が困難な場合には、切断すべき工作物の枚数を減ず
る必要のあることはいうまでもない。なお、図1に示す
アクリル樹脂製のシートAは、押圧荷重Wを重ねられた
工作物のそれぞれに確実に伝達させるためのものであ
り、かつ、工作物の切断時に発生した微細な破片と、条
痕N、Naで切断した複数の正方形板や円板をそれぞれ
の工作物について処理するためのものである。
【0014】(実験例)実験例として、ソーダガラス板
の切断について述べる。この材料のヤング率Eと引張強
さσb はそれぞれ次の値となる。 E≒7000kgf/mm2 、 σb ≒5.0kgf/
mm2 実験では、切断すべき形状の条痕は普通のガラス切りで
設けた。またこの条痕の応力集中係数はα≒4.5であ
った。
【0015】(実験例I)工作物の厚さはh=1mmで
一辺がa=100mmの正方形板である。実験では6枚
の工作物の一面に、それぞれ図2に示すような工作物を
16等分する条痕Nを設け、これを重ねて本切断法によ
り96枚の正方形板(一辺が25mm)の採取を試み
た。実験に用いた球面の曲率半径はR=2000mmで
ある。その結果、6枚の工作物はすべて条痕に沿った縦
断面で切断され、希望する96枚の正方形板は同時に採
取された。前述の(2)式と(3)式からR1、R2を
求めてみると R1≒470mm、 R2≒3200mm となり、実験に用いた球面の曲率R=2000mmは
(1)式を満足する。
【0016】(実験例II)工作物は前例のものと同じ
である。実験では6枚の工作物の一面に、それぞれ図3
に示すような9個の円形をした条痕Naを設け、これを
重ねて本切断法により54枚の円板(直径Da=30m
m)の採取を試みた。実験に用いた球面の曲率半径は前
例のものと同じで、R=2000mmであり、また条痕
Naで切断した円板を自動的に工作物から分離するた
め、ここではビツカース硬度計による圧痕を11kgf
の荷重下で各円板間のほぼ中央位置に設けた。その結
果、6枚の工作物はすべて期待したように切断され、希
望する54枚の円板は同時に採取された。
【0017】(実験例III)工作物は厚さがh=4m
mで一辺がa=100mmの正方形板である。ここでは
1枚の工作物から円板と小判板をそれぞれ採取した実験
例を示す。図4、図5に示すように、工作物Tの一面に
はそれぞれ切断すべき形状の円形および小判形の条痕N
aのほかに4本の分離用条痕Nbを予め設けておく。条
痕Naと分離用条痕Nbは交わらず、両者間には間隔δ
を設けているので、工作物の切断はまず条痕Naで起こ
り、次いで分離用条痕Nbで起こる。このため条痕Na
で切断した円板や小判板は自動的に工作物から分離され
る。実験では曲率半径がR=8000mmの球面を用
い、また条痕Naと分離用条痕Nbの間隔はδ=2mm
とした。その結果は、工作物は期待したように切断さ
れ、希望する円板と小判板を採取できた。なお実験に用
いた球面のR=8000mmは(1)式を満足すること
はいうまでもない。
【0018】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による切
断方法では、ガラスやセラミックスなどの板状ぜい性材
料からなる工作物の一面に切断すべき形状の条痕を設
け、これを重ねて球面に沿って変形するだけの簡単な手
段により、複数の工作物から、それぞれ希望する複数の
正方形板や円板を同時に切断することができた。これに
加えて本切断方法においては、可撓性シートを工作物の
間に設けたことにより切断分離した部材の処理を1枚の
工作物ごとに行い、このため取扱が容易になり、さら
に、分離用条痕や圧痕を設けることにより複雑な形状の
切断分離が一度に行えるようになった。したがって本発
明の切断方法は、例えば集積回路や太陽電池の基板のよ
うに、また圧力計やガスメータなど各種計器の目盛盤保
護用のガラス円板のように、多量のガラスやセラミック
ス板の切断加工を必要とする産業分野では、その生産性
の向上に劇的な効果を奏することができるものとなっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断方法を実施する装置の一実施例を
示す説明図である。
【図2】本発明において正方形を得る場合の工作物に付
す条痕を示す図である。(a)はその平面図である。
(b)は(a)の側面図である。
【図3】本発明において円板を得る場合の工作物に付す
条痕を示す平面図である。
【図4】本発明において大きな円板を得る場合の工作物
に付す条痕を示す平面図である。
【図5】本発明において小判板を得る場合の工作物に付
す条痕を示す平面図である。
【符号の説明】
A 可撓性シート B 鋼球 G1 雌形の球面をもつ加圧板 G2 雄形の球面をもつ加圧板 N、Na 条痕 Nb 条痕または圧痕 Q1 雌形の球面 Q2 雄形の球面 R 球面の曲率半径 S 圧縮板 T、T1〜Tn 工作物 δ 間隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスを含む板状脆性材料の一面
    に予めダイヤモンドカッターを含む工具で切断すべき形
    状の条痕を設け次にほぼ同じ曲率からなる雌形と雄形の
    両球面により、上記板状脆性材料をその条痕が雌形の球
    面と当接可能にして挟持した状態で上記球面間に押圧荷
    重を加え、板状脆性材料を各球面に沿って変形させるこ
    とにより、板状脆性材料を上記条痕に沿った縦断面で曲
    げ加工により切断する方法において、前記板状脆性材料
    は条痕を設けた方の面が同一方向となるように可撓性シ
    ートを介して、交互に重ねることを特徴とした板状脆性
    材料の切断方法。
  2. 【請求項2】 セラミックスを含む板状脆性材料の一面
    に予めダイヤモンドカッターを含む工具で切断すべき形
    状の条痕を設け次にほぼ同じ曲率からなる雌形と雄形の
    両球面により、上記板状脆性材料をその条痕が雌形の球
    面と当接可能にして挟持した状態で上記球面間に押圧荷
    重を加え、板状脆性材料を各球面に沿って変形させるこ
    とにより、板状脆性材料を上記条痕に沿った縦断面で曲
    げ加工により切断する方法において、前記板状脆性材料
    に互いに離れた閉曲線を形成する条痕を設け、閉曲線を
    形成する条痕とは離れた位置に別の条痕または圧痕を設
    けることを特徴とした板状脆性材料の切断方法。
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