JPH0643041A - 測定装置 - Google Patents

測定装置

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JPH0643041A
JPH0643041A JP4201142A JP20114292A JPH0643041A JP H0643041 A JPH0643041 A JP H0643041A JP 4201142 A JP4201142 A JP 4201142A JP 20114292 A JP20114292 A JP 20114292A JP H0643041 A JPH0643041 A JP H0643041A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、光ファイバ,光ファイバを含むシ
ースなどの測定部以外の部分に当該光ファイバとは熱伝
達率の異なる物質を覆うだけで容易に基準位置信号等を
得ることができ、位置分解能の向上にも大きく寄与する
ことになる。 【構成】 光ファイバ13に光信号を入射し、この光フ
ァイバ内部の後方散乱光の時間および信号レベルから温
度,湿度,温度分布界面等を測定する測定装置におい
て、光フアィバまたは光ファイバを内装するシース25
の所要とする部分に測定部を設けるとともに、それらの
測定部16以外の必要な部分に熱不良伝達包囲部17を
設けて基準位置の信号を得るようにした測定装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定領域に配置され
た光ファイバ内の一端である入射端から光信号を入射
し、他端側に向かう光ファイバ内のあらゆる場所から入
射端に戻ってくる後方散乱光を解析して前記被測定領域
内の任意の場所の温度,湿度或いは温度分布等を測定す
る測定装置に係わり、特に測定場所の位置分解能を改善
する測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光ファイバを用いた温度計に
は、OTDR(Optical Time DomainReflectometry)
形温度計とOFDR(Optical Frequency Domain Re
flect-ometry)形温度計とがある。これら両温度計はラ
マン(Raman )散乱方式とレイリー(Rayleigh)散乱方
式とが用いられているが、これら両方式の違いは、ラマ
ン散乱は散乱波長が発射光と異なり、一方、レイリー散
乱は散乱波長が発射光と同一波長であることが大きな違
いとなる。ここでは、温度計としてOTDR形温度計を
用い、かつ、温度の測定感度が高いラマン散乱方式を用
いた例について説明する。このOTDR形温度計は、光
ファイバ中のラマン散乱を用いた温度測定と光パルス反
射法を用いた位置測定という2つの原理から成り立って
いる。
【0003】ところで、ラマン散乱は、物質に入射した
光子が分子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝突
を起こすことにより、入射光とは異なる波長の光が散乱
される物理現象である。ラマン散乱光には入射光に対し
て長波長側にずれるもの(ストークス光)と短波長側に
ずれるもの(反ストークス光)との2種類があり、これ
らの間には、入射光の波長をλ、ストークス光の波長を
λS 、反ストークス光の波長をλA とすると、次のよう
な関係になっている。 ν=(1/λ)−(1/λS ) ν=(1/λ)+(1/λA
【0004】ここで、νは波数である。波数は物質の性
質で決まる量であり、ラマンシフトと呼ばれている。ラ
マン散乱光の強度は温度に依存する。温度Tにおける反
ストークス光とストークス光の比をR(T)とすると、
次の関係が成り立つ。 R(T)=(λS /λA 4 exp (−hcν/kT)
【0005】ここで、hはプランク定数、cは光速、k
はボルツマン定数である。ラマン散乱では、反ストーク
ス光の散乱強度が温度に対して大きく変化することが知
られており、これを温度測定に利用している。一方、O
TDR法は、光ファイバの一端からパルス光を入射し、
光ファイバの媒質中で逆散乱されて戻ってくる成分の時
間を測定することにより距離を測定する。従って、以上
述べた2つの方法を組合わせることにより、温度分布測
定が可能となるものである。
【0006】このラマン散乱は、空気やガスの環境下に
おいてその環境内の微小物質や種々の分子等の影響を受
けるために、温度測定に利用するのが難しいと考えられ
ていたが、その後、光ファイバの製造および技術上の発
展に伴い、その光ファイバの種々の利用法が研究され,
その一環として温度計の利用についても研究開発が進め
られてきた。特に、光ファイバは空気やガスの環境と異
なって固定されたファイバ成分のみが存在するのみであ
るので、徐々にではあるが温度計測に適することが分か
ってきた。このOTDRは高速パルスを用いて温度計測
を行うのに対し、OFDRでは周波数変調された光を用
いた温度計測を行うものである。
【0007】しかし、現在、このラマン散乱方式を適用
した代表機種であるOTDR形温度計では、光ファイバ
の検温部の位置分解能長さLtが20m、最低測定温度
Tbが5°C、最高測定温度Tcが150°C、最大測
定長さLmax が1km(1GHzで0.1mに相当する
ので、0.1m程度の分解能が限界)等を有する測定範
囲にあるが、学会その他の状況から将来的にはLtが
0.5m、Tbが−50°C、Tcが500〜600°
C、Lmax が10km程度まで改善されるものと考えら
れている。なお、レイリー散乱方式を用いてもよく、こ
れらの散乱方式を含め、OTDR形温度計と呼ぶことと
する。
【0008】従って、現状においては、Lt>20mで
あることから点の温度を測定することが難しく、光ファ
イバにそった温度分布を測定する程度の研究しかなされ
ていない。しかも、長い光ファイバ上の各点からの後方
散乱光は微弱であり、かつ、これにノイズが混入されて
いるので、光信号を数千〜数万回にわたって繰り返し発
射し、得られる後方散乱光を平均化してノイズを除去
し、所要とする信号を測定するごとく構成されている
が、忠実度のよい測定は非常に難しい。
【0009】また、OTDRは、本来位置を検出する機
能をもったものであるが、光源から光ファイバの入射端
へ光信号を入射し、この光信号の入射によって光ファイ
バ内で発生するラマン散乱のうち前記入射端方向に向か
う後方散乱光が戻ってくるまでの時間からその温度検知
位置を計測するごとく構成されているが、光ファイバを
構成する微細な成分の違いや構成等により、光ファイバ
を外側から長さ計で温度検知位置までの長さを計測した
場合と異なることが多い。その上、OTDRの検温部で
ある光ファイバは、取付場所になじんで柔軟に形が変化
するため、光ファイバの長さを光ファイバの外側から測
定することも非常に難しいという問題がある。
【0010】そこで、本発明者は、光ファイバの各所に
基準用信号印加手段を設け、当該基準用信号印加手段に
相当する光ファイバの部分から散乱してくる後方散乱光
の伝送時間を測定し、これによって光ファイバの実際の
測定部分の位置を測定する測定装置を開発するに至った
(特願昭63−326149号)。
【0011】この測定装置の意図するところは、例えば
図25(a)に示すように光ファイバ1の測定部2以外
の部分に溶接部3を設けるとか、或いは同図(b)に示
すように測定部2以外の部分に強い屈曲部4を設けるこ
とにより、溶接部3或いは屈曲部4での微小な減衰特性
(図25のc)を利用しながら位置を知る方法である。
【0012】また、他の方法は、図26(a)に示すよ
うに光ファイバ1の測定部2以外の部分に基準温度検出
部5を形成するとともに、この基準温度検出部5に基準
温度印加手段(図示せず)にて基準温度を付与する方法
であり、これは例えば同図(b)に示すように、光ファ
イバ1の測定部2を炉内に配置する一方、測定部2以外
の部分である炉外導出部分を基準温度検出部5とし、基
準温度を印加するごときである。さらに、図26(c)
は、光ファイバ1の測定部2以外の部分に電気ヒータま
たはスチームヒータ等の基準温度印加手段6を設置して
所定温度に加温するものであり、このとき同図(d)の
ような温度特性が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、以上のような
光ファイバ1の測定部以外の部分に基準温度印加手段6
を設置すれば、光パルスの入射による後方散乱光の検出
レベルが変化するので、基準温度印加手段6の相当部分
の光ファイバ1の位置(基準位置)を知ることができ、
この基準位置から相対的に測定部の設置場所およびその
温度を測定することができる。
【0014】しかし、例えば図25(a)のように光フ
ァイバ1の多数の個所を溶接する,言わば溶接部マーカ
方式の場合には光の減衰が無視できず、溶接部3を作る
にも相当な手間がかかる。また、同図(b)の場合に
も、同様に減衰が無視できず、しかも光ファイバ1の折
損にも注意を要することから、振動や温度変化の激しい
場所には適用できない。
【0015】次に、図26(a)の場合には、光ファイ
バ1の基準温度検出部5ごとに基準温度印加手段を設置
するので、高精度な温度測定には有効であるが、実際上
かかる基準温度印加手段は位置精度を上げるだけのもの
であり、非常に贅沢で高価なシステムとなる。さらに、
同図(c)の場合には光ファイバ1の測定部以外の部分
を基準温度印加手段6で加温するために、電気やスチー
ム配管の引き込みが必要であり、余計なコストがかかっ
てしまう問題がある。
【0016】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、光ファイバなどの測定部以外の部分に当該光ファイ
バとは熱伝達率の異なる物質で覆うだけで容易に基準位
置信号を得、位置分解能の向上に寄与する測定装置を提
供することを目的とする。
【0017】また、本発明の他の目的は、光ファイバな
どの測定部または基準位置マーカ部の高感度化を図るた
めに束を形成するが、このとき捩れを生ぜずに束を形成
可能にし、よって位置分解能の向上を図り、また測定部
または基準位置マーカ部を簡単に作りつつ被測定領域の
測定点に配置する測定装置を提供することにある。
【0018】さらに、本発明の他の目的は、実使用前に
測定上必要な既知データを容易に取得できるようにする
一方、一定の目安の下に迅速に光ファイバの例えば測定
部となる束を形成し、被測定領域の測定点に配置可能と
する測定装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1〜4に対応する
発明は上記課題を解決するために、光源からの光信号を
光ファイバの入射端へ入射し、この光信号の入射によっ
て光ファイバ内から発生するラマン散乱のうち前記入射
端方向に向かう後方散乱光の戻ってくるまでの時間と戻
ってきた信号の強さとに基づいて被測定領域の温度,湿
度または温度分布等を測定する測定装置において、
【0020】前記光ファイバまたは光ファイバを内装す
るシースの所要とする部分を温度,湿度または温度分布
等の測定部とする一方、この測定部以外の適宜な部分ま
たは複数の測定部のうち任意の測定部に、前記光ファイ
バ,前記シース等とは熱伝達率の異なる物質を直接また
は中空媒体の状態で覆う熱伝達異種物質包囲部或いは熱
良伝達接触部を設け、被測定部の温度変動或いは温度変
化を与えた時に発生する前記測定部と熱伝達の異なる物
質で覆われた部分の測定部との間の温度差を利用して基
準位置信号を得る測定装置である。
【0021】そして、熱伝達異種物質である熱不良伝達
包囲部にあっては、例えばプラスチックスまたは断熱材
などの熱不良伝達体、中空媒体等を用いるものとし、ま
た当該熱不良伝達包囲部の長さまたは相隣接する複数の
熱不良伝達包囲部の間隔を変えることにより、予め定め
た特定の意味(例えば代表基準位置など)をもつ基準位
置信号を得るようにしたものである。
【0022】また、請求項5,6に対応する発明は、光
源からの光信号を光ファイバの入射端へ入射し、この光
信号の入射によって光ファイバ内から発生するラマン散
乱のうち前記入射端方向に向かう後方散乱光の戻ってく
るまでの時間と戻ってきた信号の強さとに基づいて被測
定領域の温度,湿度または温度分布等を測定する測定装
置にあって、前記光ファイバまたは光ファイバを内装す
るシースの所要とする部分に光ファイバのUターン部を
形成し、このUターン部の中心からほぼ等距離部分どう
しを近接するように添わせ少くとも1ターン以上巻回し
た束またはボビンを利用して巻回した束を形成し、これ
ら束を測定部とし、または当該束の層間に熱不良伝達体
を介在し、或いは当該束を熱不良伝達体で包囲して基準
位置信号を得る構成とする。
【0023】なお、前記ボビンにあっては、ボビン巻芯
に光ファイバのUターン溝部を形成し、光ファイバまた
は光ファイバを内装するシースに形成したUターン部を
掛け止め可能とするものである。
【0024】さらに、請求項7に対応する発明は、光フ
ァイバまたは光ファイバを内装するシースの所要とする
部分に、予め機械的距離および光学的に位置計測を行う
ための色,文字,数字,絵その他の符号または磁気塗料
被膜を付し、前記機械的距離および光学的な位置計測を
行った後に前記符号または磁気塗料被膜を目安に所定巻
回数の束からなる測定部を形成し、または当該束を熱不
良伝導体で覆うことにより基準位置信号を得るようにし
た測定装置である。
【0025】
【作用】従って、請求項1〜4に対応する発明は以上の
ような手段を講じたことにより、光ファイバまたは光フ
ァイバを内装するシースの測定部以外の必要な部分を熱
伝達率の異なる熱不良伝達体で覆ってなる熱不良伝達包
囲部を設ければ、被測定領域の温度が変化したとき、或
いは温度変化を与えたとき光ファイバまたはシースの測
定部と熱不良伝達包囲部に相当する光ファイバ部分との
温度差が生ずるので、この温度差によって後方散乱光の
検出レベルが変化し、これによって熱不良包囲部に相当
する光ファイバ部分,つまり基準位置を知ることがで
き、ひいては光ファイバの測定部の設置個所およびその
個所の温度を測定できる。
【0026】次に、請求項5,6に対応する発明は、光
ファイバまたは光ファイバを内装するシースの所要とす
る部分,例えば測定部分となるべきところに光ファイバ
のUターン部を形成するとともに、このUターン部の中
心からほぼ等距離部分どうしを接近するように添わせ巻
回して束とすれば、光ファイバの巻回部の巻き始めと巻
き終り部が等温となり、Uターン部の前後の温度分布は
Uターン点を対象点として対象になる。この等温と対象
条件を用いて測定結果を補正すれば、著しく測定精度を
高めることができ、しかも捩れを発生させずに光ファイ
バを束ねることが可能となり、光ファイバの測定部を作
って被測定領域の各測定点に設置するのが非常に容易に
なる。
【0027】しかも、光ファイバ等のUターン部分をボ
ビンに巻くとき、予めボビンの巻芯にUターン溝部を形
成しておけば、光ファイバ等のUターン部分をボビンの
Uターン溝部に掛けるだけで固定することが可能とな
り、非常に迅速に束を形成できる。
【0028】さらに、請求項7に対応する発明は、予め
機械的距離および光学的に位置計測を行うために、光フ
ァイバまたは光ファイバを内装するシースの所要とする
部分に色,文字,数字,絵その他の符号または磁気塗料
被膜を付しているので、この状態で機械的距離および光
学的な位置計測できるだけでなく、その符号または磁気
塗料被膜を目安にして測定部となるべき束を形成でき、
または当該束を形成した後、熱不良伝達体により覆うこ
とにより基準位置信号を得ることができる。
【0029】
【実施例】先ず、本発明装置を説明するためのベースと
なるOTDRを用いた温度計の測定原理について図1な
いし図3を参照して説明する。
【0030】今、例えば図1に示すように、光パルスを
発生するレーザ発振装置や発光ダイオード等の光源11
から光パルスSを発生し、ビームスプリッタ12(ビー
ムスプリッタと同様な機能を発揮するデバイス例えば光
分岐等も含めてビームスプリッタと呼ぶ)を通して光フ
ァイバ13の入射端に入射すると、この光ファイバ13
内で光パルスSの伝送伝達位置例えばt1 ,……,t
n-1 ,tn から、 ν=(1/λ)−(1/λS ) ν=(1/λ)+(1/λA ) なる周波数のラマン散乱が次々に生じ、それによって各
位置t1 ,…,tn-1 ,tn から後方散乱光が光ファイ
バ入射端側へ戻ってきて前記ビームスプリッタ12で反
射或いは分岐され、信号処理装置14に導入される。
【0031】そこで、この信号処理装置14において
は、光パルスS発生後、各位置t1 ,…,tn-1 ,tn
から散乱されてくる後方散乱光の強度である温度T1 ,
…Tn-1 ,Tn を検出し、仮にT1 =T2 =……=Tn-
1 =Tn なる関係にあるとき、遠い位置にある温度程伝
送による損失が大きいために信号レベルが小さくなる。
すなわち、信号処理装置14による測定結果は図2のよ
うになる。なお、信号処理装置14から光源11へ光パ
ルス発射命令を出しているので、本実施例ではこの発射
命令と光ファイバ13内から散乱して戻ってくる後方散
乱光とをそれぞれ処理可能な電気信号に変換し、発射命
令時刻を基準として後方散乱光の戻ってくる時間を計測
し、その計測時間軸上で後方散乱光の強度を計測し、か
つ、光ファイバ内の光速を既知として演算し、測定位置
およびその測定位置での後方散乱光の強度から温度を測
定する。
【0032】すなわち、この測定原理は、光パルスSの
発生後、光ファイバ13内から返ってくるまでの時間を
測定しどこの位置で起こったラマン散乱であるかを知る
方法であって、比較的長い光ファイバに有効である。
【0033】一方、OFDRでは、AC連続波(変調
波)を用いる場合には同様にAC波形の光信号と光ファ
イバ内から戻ってくるAC波形の光信号との位相ずれか
らどの位置でラマン散乱が起きたかを知る方法であっ
て、この場合には比較的短い光ファイバであっても正確
に測定できる。何れの場合にも後方散乱光の大きさから
温度を測定する。この後方散乱光には光源11から発生
した光パルスSの波長λの他、λA ,λS 等が混在して
いるので、信号処理装置14内の特性フィルタ或いは分
波器によってλA ,λS を分離し、温度計測を行う。λ
A は温度に対して感度が高く、λS は温度に対して感度
が低いので、λA /λS のごとく割算を行ない、λS
光源や伝送路の変動を補償するのに用いる。このような
補償を行うことにより、光源の光量変化、伝送路の損失
変化等の影響を大きく受けることがなく、λA を用いた
高感度の温度測定を行うことができる。一方、位置を検
出する温度にもλA ,λS を活用することが望ましい。
なお、光信号を発生する光源と検出器とを兼ねる素子を
用いる場合にはビームスプリッタは不要である。
【0034】次に、図3は特に信号処理装置14の一具
体例を示す図である。すなわち、この信号処理装置14
は、シーケンスプログラムに基づいて種々の指令を出力
するCPU141を有し、このCPU141から動作指
令を受けて光源11から波長λの光パルスを例えば2個
のプリズムで構成されたビームスプリッタ12を介して
光ファイバ13へ入射すると、この光ファイバ13内部
で発生するラマン散乱のうち光入射端側に戻ってくる波
長λ,λA ,λS 等を含んだ後方散乱光が特性フィルタ
或いは分波器142に入射してくる。
【0035】なお、142が特性フィルタの場合にはそ
れぞれ一方の波長λA 或いはλS を通すフィルタが用い
られ、前述のごとくλA で温度計測を行い、λS で光源
や伝送路の変動を検出するごとくし、例えばλA /λS
を温度に対応した補償されたプロセス量にする。或いは
λA ,λS の双方を通すフィルタを用い、λA ,λS
温度信号として用いる。
【0036】一方、142が分波器の場合は、λA ,λ
S なる波長の光に分離した後、後続の光−電気変換器1
43,144でそれぞれ電気信号に変換される。そし
て、光−電気変換器144で変換された電気信号,つま
りラマン散乱に起因した信号は直接またはスイッチ回路
145を通って高速時系列処理手段146に送られ、こ
こでCPU141から光源11への動作指令出力に同期
して入力されるタイミング信号に基づいて時間(位置)
の計測およびその時間に対する温度に相当する信号強度
を計測し内蔵するメモリに順次保存していく。147は
高速時系列処理手段146に記憶されているデータおよ
び必要に応じて被測定領域の例えば温度発信源等をマッ
プ化したファイル148のデータを用いて所望とするデ
ータ処理を行うデータ処理部である。
【0037】ところで、この種のOTDRを用いた温度
計としての測定装置は、例えば図4に示すように光ファ
イバ13を被測定領域15内に平面的、かつ、一筆書き
となるように所定の順序で蛇行状をなすように敷設し、
さらにその端部を折り返して直交する方向に蛇行状をな
すように敷設し、いわゆる光ファイバ13を網目状に配
列すれば、その光ファイバ13の各交叉部分,つまり測
定点から温度,湿度,温度分布界面等を測定できる。従
って、光ファイバ13の各交叉部分を測定部16,…と
呼ぶ。湿度の測定は、乾球,湿球を設け、乾球と湿球の
温度を計測することによって測定する界面は、界面の上
下の温度差或いは発熱ファイバを用い、界面の上下の熱
伝達率の違いに起因する温度差を用いて測定する。
【0038】しかして、光パルスは、超高速度で伝送す
るので位置,温度等の分解能を上げるためには電子回路
の高級化は不可欠であり、技術的に消化して完全な普及
までに未だそれ相当の期間を要するが、温度,湿度,温
度分布等のプロセス測定量を感度よく、しかも、位置分
解能を上げるためには、光ファイバ13の温度,位置の
測定部分には光ファイバ13を複数ターンにわたって巻
回して配置すれば、その要求に少しづつ近づいてくる。
つまり、光ファイバ13について、必要個所のみはわ
せ、温度,位置等の測定個所のところで光ファイバ13
の束を作ってマトリックス配置や立体的な座標の如く配
置すれば、光ファイバ13の測定となるべき部分が長く
なり、得られた後方散乱光を平均化すれば、測定感度,
分解能が上げることができる。
【0039】しかし、実際上は配置するに容易な長さを
設定し、著しく全長が長い場合には複数分割し、少くと
も分割した光ファイバを1単位として光ファイバ13を
切断せずに、一筆書きの状態でボビンなどに巻き込みつ
つ束を作ってマトリックス配置や立体的な座標配置とす
ることは前記1単位と言えども非常に難しいことであ
る。必ず、光ファイバ13に捩れが発生し、光学的な特
性が変化し、実用性に乏しくなる。次に、以上のような
測定原理を適用した本発明装置の実施例について説明す
る。先ず、請求項1ないし4に対応する発明の実施例に
ついて図4ないし図11を参照して説明する。
【0040】図4は本発明装置の一実施例を示す図であ
る。この測定装置は、光ファイバ13を被測定領域15
内に平面的、かつ、一筆書きとなるように所定の順序で
蛇行状をなすように敷設し、さらにその端部を折り返し
て直交する方向に蛇行状をなすように敷設し、いわゆる
光ファイバ13を網目状に配列し、当該光ファイバ13
の各交叉部分を温度等を測定する測定部16,…とす
る。
【0041】そして、光ファイバ13の基準位置を示す
マーカとしては、光ファイバ13の測定部以外の適宜な
個所,例えばX方向およびY方向の両交叉部間の全部ま
たは必要な部分に例えばプラスチック等の熱不良伝達体
で覆ってなる熱不良伝達包囲部17(A),17
(B),……を設けることにより、光ファイバ13の該
当部分の基準位置信号を得るようにした構成である。
【0042】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、予め熱不良伝達包囲部17(A),17(B),…
…によって覆われている光ファイバ13の位置(既知位
置)を把握しておき、この状態で被測定領域15の温度
を急速に上昇させたとき、被測定領域15の温度上昇に
対し、該当する光ファイバ13の熱不良伝達体分の温度
上昇が遅れる。その結果、光ファイバ13への光の照射
後、光ファイバ13内から反射されてくる後方散乱光の
受信レベルは図5のようになる。つまり、受信時間およ
び温度上昇の遅れ受信信号レベルの凹みと、前記既知位
置とから熱不良伝達包囲部17,17の基準位置A,B
を正確に知ることが可能であり、かつ、基準位置を知れ
ば、この基準位置から光ファイバ13の測定部16,1
6,…の位置および温度を容易に把握できる。しかも、
従来のように溶接部や基準温度印加手段を設けずに、基
準位置を知ることができる。
【0043】次に、図6は同じく本発明装置の他の実施
例を示す図である。この装置は、タンク20内の例えば
壁上下方向に図4のように蛇行状で直交するごとく光フ
ァイバ13を配置する。このとき、タンク20内の光フ
ァイバ13は、ステンレス製シース内に装着する。そし
て、この光ファイバ13の測定部以外の所要とする部分
またはステンレス製シースの該当部分を熱不良伝達体を
覆うことにより、熱不良伝達包囲部17,…を形成す
る。また、タンク20内の所要とする位置には加熱蒸気
を送り込むための熱交換器21が設けられている。
【0044】この状態においてタンク20内にプロセス
流体を導入するとともに、熱交換器21に加熱蒸気を送
り込んでプロセス流体を加熱した後、その加熱流体を外
部に導くが、このとき、光ファイバ13の測定部16,
…によってタンク内の温度を測定するとともに、光ファ
イバ13の該当する熱不良伝達体部分から得られる基準
位置に基づいて光ファイバ13の各測定部16,…の各
設置個所を知ることができ、これによってタンク内の温
度分布を求めることができる。22は攪拌機である。
【0045】なお、光ファイバ13上の基準とすべき位
置に多数の熱不良伝達包囲部17,…を設けたとき、そ
の熱不良伝達包囲部17,…の位置が分らなくなる場合
があるので、例えば図7(a)のように代表的な基準位
置とすべき光ファイバ13等の該当個所に比較的長い熱
不良伝達包囲部17a,17aを設けることにより、代
表基準位置AA,BBとし、その他の部分の基準位置に
は例えば図4のような基準位置17(A),17
(B),…を設けるとか、或いは図7(b)に示すごと
く相隣接する複数の熱不良伝達包囲部17,…の数や間
隔を変えることにより、予め定めた特定の意味,例えば
代表基準位置であることの意味をもたせてもよい。
【0046】従って、以上のような構成にすれば、従来
のようにタンク内部の光ファイバ13の基準位置とすべ
き部分をタンク外部に導出して基準点とすることがな
く、正確に基準位置を知ることができる。
【0047】なお、上記実施例の熱不良伝達体としてプ
ラスチックスを上げたが、さらに断熱効率を上げる場合
には断熱材を用いればよい。この断熱材には、一般に多
孔質の組織を有するものが多く、そのうち、無機質物質
では石綿,ガラス綿,微粉鉱物,断熱レンガなどがあ
り、一方、有機質物質では各種繊維,コルク材,発泡プ
ラスチックスなどがある。さらに、有機・無機複合体と
しては、例えば断熱性微粉鉱物や短繊維を分散したプラ
スチックス成型体などがある。
【0048】その他、熱不良伝達体としては、金属や非
金属等による中空体を用いてもよい。図8はかかる中空
型熱不良伝達体を用いた熱不良伝達包囲部17bを例を
示す図である。すなわち、図8(a)は光ファイバ13
を内装するシース25上の所要とする個所に例えばステ
ンレスやプラスチック等からなる中空型熱不良伝達包囲
部26を装着している。
【0049】このとき、中空型熱不良伝達包囲部26の
内部には例えば断熱効果をもつ媒体を充填すれば断熱効
率がよくなる。例えば媒体としては、例えばガスを含む
気体,液体,固体或いは混合体,真空状態の何れでもよ
い。また、中空型熱不良伝達包囲部26は、同図(b)
に示すようにシース25上側の所要とする個所に筒体2
5aとその両側に位置するように内部を鏡面化した湾曲
状蓋体26b,26bを配置し、この筒体26aに蓋体
26b,26bを溶接,接着,溶着等で接合し、中空状
に形成してもよい。
【0050】この熱の伝達は伝導,輻射および対流の三
者を有効に利用しながら熱伝達を遅らすことになる。そ
のうち、真空の場合にはガスのようなガス体を伝わる伝
導,対流などの作用はなく、輻射のみとなる。熱が中空
型熱不良伝達包囲部26の外側を伝わる伝導はあるが、
中空型熱不良伝達包囲部26中央部までの熱の伝達時間
は非常に長くかかる。一方、ガス入りの場合には伝導,
輻射,対流はあるが、熱液体が直接シース25に当たる
場合と比較すると著しく遅くなる。
【0051】次に、図9は温度の検出感度を上げるため
に光ファイバ13の各測定部16,16,…を複数回に
わたって巻回部を構成した図である。なお、この巻回部
をもった測定部16a,16a,…は平面的,立体的ま
たはランダムな形で配置するものとする。
【0052】そして、本発明装置は、以上のような配置
構成をもつ光ファイバ13についても、それら巻回部を
もった測定部16以外の部分に熱不良伝達包囲部17を
設け、基準位置を得るものである。
【0053】また、図10に示すように、巻回部をもっ
た測定部16a,…のうち任意の測定部を選択して熱不
良伝達包囲部17を設けることにより基準位置を得るよ
うにしてもよい。この場合には当該測定部16aは非測
定部となる。
【0054】なお、上記実施例では、光ファイバ13の
測定部16a,16b,…に直接巻回部を形成したが、
例えば光ファイバ13がシース25内に内装されている
場合には、シースごと巻回部を形成するものとする。こ
のとき、例えば図11に示すごとく各光ファイバ巻回部
をそれぞれステンレスシース容器25aで囲むようにす
れば、熱遅延容器部と熱伝達の良好な非容器部とからな
るが、このとき非容器部分を基準位置とし、熱遅延容器
部分を逆に測定部としてもよいものである。
【0055】次に、請求項5,6に係わる発明の実施例
について図12ないし図20を参照して説明する。この
発明の基本とするところは、光ファイバ13の所要とす
る部分に光ファイバのUターン部を形成し、当該Uター
ン部を少なくとも1回以上巻回して束とすることにより
検出感度を上げ、かつ、捩れを発生せずに巻回すること
にある。
【0056】先ず、図12はタンク31内の被測定領域
32の所要個所に光ファイバ13の多数の測定部33を
配置するが、このとき光ファイバ13を内装してなるシ
ース25ごとボビン34に巻回し、かつ、光ファイバ1
3を一筆書きのごとく無接続で捩れなしの状態で巻回す
るものである。但し、無接続部が極端に長くなる場合は
作業性を考慮して十分長い複数個に分割し、据付後接続
するごとくする。分割した十分に長い光ファイバ内では
前述無接続で捩れなしを達成する。
【0057】通常、光ファイバ13を配線する場合、図
13(a)に示すごとく光ファイバ13の必要な個所に
たるみ部35を形成した後、当該ボビン35に同図
(b)に示すように一方向巻きで巻き付けるか、或いは
光ファイバ13を配線しながら必要な個所でボビン34
に同図(b)に示すように一方向巻きで巻き付けて固定
し、引き続き、必要な測定個所まで配線し、同様にボビ
ン34に一方向巻きで巻き付けて固定等をし、図12に
示すように多数の測定部33,…を作っていく。しか
し、この場合には光ファイバ13に捩れが発生する。
【0058】そこで、本発明装置においては、光ファイ
バ13または光ファイバ13を含むシース25に束を作
成するとき、図14(a)に示すように電気分野で通常
行われている無誘導巻き的な方法を取り入れて光ファイ
バ13自体またはボビン34に束を作るようにすれば、
捩れが発生せず、かつ、特別な治具を用いずに作業を進
めることができ、しかも、Uターン部35の先端中央か
らほぼ等距離部分どうしが近接して巻回されているの
で、かかる束を展開すると、同図(b)に示すごとくU
ターン部35の先端中央を対象中心にし、その両側の同
一距離を表すa−a′、b−b′部分がほぼ等しい温度
に設定されていることになる。そして、このように光フ
ァイバ13の配置を取ったとき、測定時間に対する測定
温度特性は同図(c)のような関係になっている。ゆえ
に、得られた温度信号を用いてデータ処理を行うとき、
a=a′、b=b′、……、n=n′の関係の下にデー
タ処理を行えば、データ上にノイズ等のふらつきが生じ
ていても、容易に補正することが可能である。
【0059】つまり、a=a′、b=b′、……、n=
n′なる関係にあると言うことは、互いに接近状態にあ
ることを意味し、このため物理的な測定値は同一となる
はずであり、仮に同一とならない場合には測定回数を多
くして平均化するとか、或いは光パルスの幅を広くする
などし、ノイズの影響を少なくすることもできる。
【0060】なお、光ファイバ13のUターン部35
は、図15に示すごとく光ファイバ13とは異なる熱伝
導率の物質を介在し、或いは熱伝導率の異なる物質によ
り熱不良伝達包囲部36を設けるようにすれば、Uター
ン部35の始端し終端とを接近した状態を保持しながら
1ターン巻きの束とすることができる。
【0061】次に、図16はボビンについて改良を加え
た図である。つまり、ボビン34の巻芯34aに光ファ
イバ13のたるみ部35を引っかけるためのUターン溝
部34bを形成し、光ファイバ13のたるみ部35をU
ターン溝部34bに引っかけて巻芯34aに巻き付ける
ようにすれば、形の崩れない最適なUターン部を作るこ
とができ、Uターン部の迅速な固定化が可能であり、ボ
ビンに対する巻回作業を円滑に進行でき、しかも捩れ等
の機械的影響を発生させずにたるみ部だけ、または所要
回数分だけ巻回することができる。
【0062】さらに、図17は光ファイバ13をボビン
34に巻回して基準位置を得るための一例を示す図であ
る。つまり、光ファイバ13または光ファイバ13を含
むシース25の所要とする部分をボビン34に巻回する
とき、図17に示すように例えばボビン34を断熱部材
で成型する一方、光ファイバ13のたるみ部35をボビ
ン34に巻付けていくとき、層間にシート状の断熱部材
37を入れながら巻付けることにより、ボビン34の中
に巻き込まれている部分を熱的に緩慢化することができ
る。
【0063】このような構成にすれば、同図(b)に示
すごとく温度特性に位置判別のための温度緩慢部38が
現れるので、この温度緩慢部38を基準位置として光フ
ァイバ13の測定部33の位置を知ることができる。
【0064】図18は光ファイバのたるみ部35の巻付
け方法の他の実施例を示す図である。この実施例は、ボ
ビン34の巻芯34aに光ファイバ13のたるみ部35
の基部(根元部分)より巻始め、最後にたるみ先端とな
るUターン35aで巻き終ると言った巻き方をし、その
Uターン部35aをボビン34の最外周に接着剤やひも
等を用いて固定する方法であり、この場合も前述同様に
断熱部材37を介在する場合もある。この巻付け方法に
よれば、例えばUターン先端中心部を被測定領域32の
温度と同一になり、基準位置を示す信号を特定するのに
役立てることができる。
【0065】次に、図19は光ファイバ13のUターン
部35aを固定する専用部材を示す図である。上記実施
例では、光ファイバ13のたるみ部35先端のUターン
部35aをボビン34に設けたUターン溝部34bなど
に引っかけるようにしたが、図19のようにUターン溝
部41aをもつ専用の固定部材41を採用し、光ファイ
バ13に小さいUターン部35aを形成し、この小さい
Uターン部35aを固定部材41のUターン溝部41a
にひっかけ、ボビン34の最外周またはその近傍に取り
付けてもよい。このような構成にすれば、光ファイバ1
3の所要とする部分に確実にUターン部35aを形成す
ることができる。
【0066】さらに、図20はボビンの他の構造例を示
す図である。このボビン構造は、径の異なる2つのボビ
ン34A,34Bを連結し、これら径の異なるボビン3
4A,34Bに無誘導的な巻き方を行うものである。具
体的には、光ファイバ13のたるみ部35の根元側を大
きい径のボビン34Aに巻き付ける一方、たるみ部35
の先端であるUターン部34aを小さい径のボビン34
Bに巻き付けるとともに、この小径ボビン34B側を断
熱部材37で覆うことにより、基準位置を得るようにし
たものである。このようなボビン構造のものは、同図
(c)に示すように大径ボビン34A側に該当するたる
み部側の温度信号をフラットにする場合に有効である。
【0067】なお、上記実施例では、光ファイバ13の
たるみ部35をボビン34に巻回する例について述べた
が、例えばボビンなしで巻き治具に巻いた後、当該治具
を取り外して光ファイバ13の巻き束とし、接着剤等を
用いて固めるようにしてもよい。次に、請求項7に係わ
る発明の実施例について図21ないし図24を参照して
説明する。
【0068】一般に、従来の測定装置は、予め被測定領
域の各測定点に対応する光フアイバの所要個所に束を作
り、これら各束を1つずつ加熱或いは機械的歪みを与え
た後、その各束の機械的な距離と実際に光を入射して光
学的に測定した距離とをメモリ或いは計算機周辺のメモ
リ或いはメモリカードディスク等に記憶する。
【0069】しかる後、被測定領域の各測定点に光ファ
イバの各束を順次分散配置した後、各束を1つずつ加熱
或いは機械的な歪等を与えた状態とし、実際に光を入射
してOTDR等の温度計で各束の光学的な距離を読取
り、この読取り距離と既知距離とを比較しながら基準位
置を求めるものである。
【0070】これに対して、本発明装置は、光ファイバ
の束を作る代りに光ファイバの所要部分に、外部から目
で見える色,文字,数字,絵その他の符号等を付し、或
いは磁気塗料被膜を施した後、その符号等までの機械的
距離と光学的に測定した距離との関係をメモリに記憶し
ておく。この状態において外部から見える符号等または
磁気センサ等を頼りに、光ファイバの測定部となる符号
等や磁気塗料被膜部分を束とするか、或いは当該符号等
や磁気塗料被膜部分以外の部分を測定部とすべき束を作
り、OTDR温度計を実現することにある。
【0071】図21はその具体例を示す図である。すな
わち、本発明装置は、同図(a)に示すごとく光ファイ
バ上に例えば等間隔ごと或いは被測定領域の測定点と対
応するように塗料等を用いて所定長さの着色部41を形
成する。この着色部41には特に黒色や青色等で着色す
れば、熱吸収効率が改善できるので、温度計としての特
性向上に大きく寄与する。
【0072】しかる後、以上のような着色部41を有す
る光ファイバ13において、同図(b)に示すように当
該着色部41を束とし、光ファイバ13の各測定部42
として利用する。なお、この測定部42は予め光学的に
校正されている。なお、図22は着色部以外の部分を束
とした例を示す。
【0073】次に、図23は着色の代りに文字や記号を
施した例を示す図である。この図は光ファイバ13上ま
たは光ファイバ13のシース25上の所要部分に例えば
1000mm相当の距離にわたってコイルマークなどの符
号を施したものである。従って、この場合にはコイルマ
ークを中心に±500mmを用いて束を作ることになる。
なお、表示約束に従えば、点状または線状のマークであ
ってもよい。
【0074】さらに、図24は光ファイバ上に磁気塗料
を施した図である。つまり、この実施例は、コイルマー
クの代りに光ファイバ13上に磁気塗料,磁気テープ等
の磁気体41aを施し、その上側からシース25を被せ
たものである。
【0075】このような構成によれば、シース25の外
側から磁気検出器で磁気記録部分を読み取って機械的距
離を知り、かつ、光ファイバ13に測定部を形成するた
めの束を作ることができる。
【0076】なお、シース25がプラッスチックスの場
合には磁気の代りに金属蒸着や金属薄テープ等の導電体
を施しておけば、シース25の外側から静電容量変化を
とらえて機械的距離を知り、かつ、光ファイバ13に束
を作ることができる。また、誘電体を塗布しておけば、
マイクロウェーブ等の高周波検出も可能であり、シース
25から多少離れても符号等を検出できる。
【0077】なお、上記実施例では、温度,温度分布の
測定を想定して説明したが、湿度の測定の場合でも同様
の要領で測定できる。その他、本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。
【0079】先ず、請求項1〜4の発明によれば、光フ
ァイバ,光ファイバを含むシースなどの測定部以外の部
分に当該光ファイバとは熱伝達率の異なる物質を覆うだ
けで容易に基準位置信号等を得ることができ、位置分解
能の向上にも大きく寄与する測定装置を提供できる。
【0080】次に、請求項5,6の発明は、光ファイバ
の所要とする部分に束を形成することにより検出感度を
上げることができ、しかも光ファイバに捩れを発生させ
ずに簡単に束を作ることができ、このため被測定領域の
測定点に光ファイバの測定部を配置する作業が容易とな
る。
【0081】さらに、請求項7の発明は、実使用前に光
フアィバに束を作ることなく一定の目安の下に測定上必
要な既知データを容易に取得でき、しかも当該目安に基
づいて光ファイバに迅速に束を作ることができ、被測定
領域の測定点に光ファイバの測定部を配置する作業が容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる測定装置の基本構成を示す図。
【図2】図1に示す測定装置の動作を説明するタイムチ
ャート。
【図3】測定装置における信号処理装置の一実施例を示
す構成図。
【図4】被測定領域に光ファイバの測定部を網目状に配
置した本発明に係わる測定装置の一実施例を示す図。
【図5】図3の網目状測定部以外の部分に熱不良伝達包
囲部を設けたときの温度特性図。
【図6】タンク内の被測定領域に光ファイバの測定部を
網目状に配置した図。
【図7】光ファイバの所定位置に一定の関係を持たせて
基準位置を表す熱不良伝達包囲部を設けた図。
【図8】光ファイバに中空型熱不良伝達包囲部を設けた
図。
【図9】光ファイバの測定部に束を形成するとともに、
当該測定部以外の必要な個所に熱不良伝達包囲部を設け
た図。
【図10】光ファイバの測定部に束を形成するととも
に、必要な束に熱不良伝達包囲部を設けた図。
【図11】光ファイバに形成した束をシース容器に内装
した図。
【図12】タンク内の被測定領域内にボビンを用いて光
ファイバの束を作り測定点に配置した図。
【図13】光ファイバの測定部に束を作るときの従来の
一般的な巻き方を説明する図。
【図14】本発明による光ファイバの束を形成するとき
の巻き方を説明する図。
【図15】光ファイバのたるみ部先端のUターン部に熱
不良伝達包囲部を設けた図。
【図16】光ファイバのたるみ部先端のUターン部を固
定し易くしたボビン構造を示す図。
【図17】光ファイバのたるみ部をボビンに巻回すると
き、層間に断熱部材を介在した図。
【図18】光ファイバのたるみ部をボビンに巻回すると
きの巻順を示す図。
【図19】光ファイバのたるみ部先端のUターン部を固
定するための専用固定部材を示す図。
【図20】径の異なる2のボビンを連結したボビンの構
造図。
【図21】光ファイバの所要とする部分に符号等を付し
た後、その符号等の部分を束にした図。
【図22】図20とは逆に符号等以外の部分に束を作っ
た図。
【図23】光ファイバの所要とする部分にコイル状の符
号を付した図。
【図24】光ファイバの所要とする部分に磁気記録を行
った後、シースを被せた図。
【図25】従来の光ファイバの所要とする部分を基準位
置とするための構成図。
【図26】従来の光ファイバの所要とする部分を基準位
置とするための構成図。
【符号の説明】
11…光源、12…ビームスプリッタ、13…光ファイ
バ、14…信号処理装置、15…被測定領域、16,1
6a…測定部、17,17a…熱不良伝達包囲部、25
…シース、25…シース容器、26…中空型熱不良伝達
包囲部、33…測定部、34…ボビン、34a…Uター
ン溝部、35…たるみ部、36…熱不良伝達包囲部、3
7…断熱部材、41…固定部材、41a…Uターン溝
部、41…着色部、42…測定部。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 ところで、ラマン散乱は、物質に入射し
た光子が分子振動の光学モードと相互作用し、非弾性衝
突を起こすことにより、入射光とは異なる波長の光が散
乱される物理現象である。ラマン散乱光には入射光に対
して長波長側にずれるもの(ストークス光)と短波長側
にずれるもの(反ストークス光)との2種類があり、こ
れらの間には、入射光の波長をλ、ストークス光の波長
をλS 、反ストークス光の波長をλA とすると、次のよ
うな関係になっている。 ν=(1/λ)−(1/λS ) ν=(1/λ)+(1/λA
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 今、例えば図1に示すように、光パルス
を発生するレーザ発振装置や発光ダイオード等の光源1
1から光パルスSを発生し、ビームスプリッタ12(ビ
ームスプリッタと同様な機能を発揮するデバイス例えば
光分岐等も含めてビームスプリッタと呼ぶ)を通して光
ファイバ13の入射端に入射すると、この光ファイバ1
3内で光パルスSの伝送伝達位置例えばt1 ,……,t
n-1 ,tn から、 ν=(1/λ)−(1/λS ) ν=(1/λ)+(1/λA ) なる周波数のラマン散乱が次々に生じ、それによって各
位置t1 ,…,tn-1 ,tn から後方散乱光が光ファイ
バ入射端側へ戻ってきて前記ビームスプリッタ12で反
射或いは分岐され、信号処理装置14に導入される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光信号を光ファイバの入射端
    へ入射し、この光信号の入射によって光ファイバ内から
    発生するラマン散乱のうち前記入射端方向に向かう後方
    散乱光の戻ってくるまでの時間と戻ってきた信号の強さ
    とに基づいて被測定領域の温度,湿度または温度分布等
    を測定する測定装置において、 前記光ファイバまたは光ファイバを内装するシースの所
    要とする部分を温度,湿度または温度分布等の測定部と
    する一方、この測定部以外の適宜な部分または複数の測
    定部のうち任意の測定部に、前記光ファイバ,前記シー
    ス等とは熱伝達率の異なる物質を直接または中空媒体の
    状態で覆う熱伝達異種物質包囲部或いは熱良伝達接触部
    を設け、被測定部の温度変動或いは温度変化を与えた時
    に発生する前記測定部と熱伝達の異なる物質で覆われた
    部分の測定部との間の温度差を利用して基準位置信号を
    得ることを特徴とする測定装置。
  2. 【請求項2】 熱伝達異種物質である熱不良伝達包囲部
    は、プラスチックス、断熱材等の熱不良伝達体を用いる
    ものである請求項1記載の測定装置。
  3. 【請求項3】 熱伝達異種物質である熱良伝達包囲部或
    いは熱良伝達接触部は、放熱フィン、冷温体(冷却水の
    通った冷却管、温度の低い部分につながっている構造体
    等)等の熱良伝達体を用いるものである請求項1記載の
    測定装置。
  4. 【請求項4】 熱不良伝達包囲部は、当該熱不良伝達包
    囲部の長さまたは相隣接する複数の熱不良伝達包囲部の
    間隔を変えることにより、予め定めた特定の意味をもつ
    基準位置信号を得るようにした請求項1記載の測定装
    置。
  5. 【請求項5】 光源からの光信号を光ファイバの入射端
    へ入射し、この光信号の入射によって光ファイバ内から
    発生するラマン散乱のうち前記入射端方向に向かう後方
    散乱光の戻ってくるまでの時間と戻ってきた信号の強さ
    とに基づいて被測定領域の温度,湿度または温度分布等
    を測定する測定装置において、 前記光ファイバまたは光ファイバを内装するシースの所
    要とする部分にたるみ部を形成し、このたるみ部先端で
    ある光ファイバのUターン部の中心からほぼ等距離部分
    どうしを近接するように添わせ少くとも1ターン以上巻
    回した束またはボビンを利用して巻回した束を形成し、
    これら束を測定部とし、または当該束の層間に熱不良伝
    達体を介在し、或いは当該束を熱不良伝達体で包囲して
    基準位置信号を得ることを特徴とする測定装置。
  6. 【請求項6】 ボビンは、ボビン巻芯に光ファイバのU
    ターン溝部を形成し、前記光ファイバまたは光ファイバ
    を内装するシースに形成する前記Uターン部を設けたこ
    とを特徴とする請求項5記載の測定装置。
  7. 【請求項7】 光源からの光信号を光ファイバの入射端
    へ入射し、この光信号の入射によって光ファイバ内から
    発生するラマン散乱のうち前記入射端方向に向かう後方
    散乱光の戻ってくるまでの時間と戻ってきた信号の強さ
    とに基づいて被測定領域の温度,湿度または温度分布等
    を測定する測定装置において、 前記光ファイバまたは光ファイバを内装するシースの所
    要とする部分に、予め機械的距離および光学的に位置計
    測を行うための色,文字,数字,絵その他の符号または
    磁気塗料被膜を付し、前記機械的距離および光学的な位
    置計測を行った後に前記符号または磁気塗料被膜を目安
    に所定巻回数の束からなる測定部を形成し、または当該
    束を熱不良伝達体で覆うことにより基準位置信号を得る
    ようにしたことを特徴とする測定装置。
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