JPH0643189A - 電流測定器 - Google Patents

電流測定器

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JPH0643189A
JPH0643189A JP4239489A JP23948992A JPH0643189A JP H0643189 A JPH0643189 A JP H0643189A JP 4239489 A JP4239489 A JP 4239489A JP 23948992 A JP23948992 A JP 23948992A JP H0643189 A JPH0643189 A JP H0643189A
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JP
Japan
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coil
axis
split
bus bar
busbar
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JP4239489A
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English (en)
Inventor
Shinzo Ogura
新三 小倉
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 母線の電流をコイルの誘起電圧により測定す
る際の高測定精度の電流測定器を得る。 【構成】 円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数巻回し
てなる分割コイル41 〜412を構成している。これらの
分割コイル41 〜412の巻線の巻き終わり近傍には電圧
調整用端子91 〜912が設けられている。さらに、これ
らの分割コイル41 〜412は、母線1の軸心に対して垂
直な平面上に、中心軸が母線1の軸心を中心とした円の
接線と同一となるように、母線の軸心を中心として同一
距離に等間隔に配設され、かつ直列に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、母線に流れる電流を
コイルの誘起電圧により測定する電流測定器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図12は例えば電気工学ハンドブック
(電気学会:昭和57年10月30日再版)に示された
従来の電流測定器の一例を示す正面図、図13は図12
のXIIIーXIII線に沿った断面図、図14は図12の従来
の電流測定器の巻線状態を示す正面図、図15は図14
における他母線による誘起電圧を示した特性図である。
【0003】これらの図において、1は電流測定対象の
電流が流れる母線、2は母線1の外周を囲む円環形状の
絶縁性の巻心、3は巻心2に巻かれたコイル、3a、3
bはそれぞれコイル3のコイル端子であり、このコイル
端子3a、3bの電圧を測定して母線1に流れる電流を
計測する。また、11は電流測定器近傍に設けられた他
母線である。
【0004】つぎに、上記従来の電流測定器の動作につ
いて説明する。母線1に流れる電流Iによってコイル3
内には磁界Hが発生する。この電流Iと磁界Hおよび磁
束密度Bとの関係は、下記の(式1)で表される。 I=∫H・dL=∫(B/μ0)・dL ・・・(式1)
【0005】母線1に流れる電流Iを角周波数ωの正弦
波交流とし、コイル3の母線周方向微小長さをΔL、そ
の間の巻数をN、コイル3の磁界Hと鎖交する鎖交断面
積をS、コイル3に鎖交する磁束をФ、真空の透磁率を
μ0、誘起電圧をeとすると、上記(式1)から I=Σ{Ф・ΔL/(μ0・S)} |I|=ΔL・Σ{e/(N・μ0・S・ω)} ・・・(式2) が得られる。
【0006】N/ΔLは周方向の巻線密度nであり、こ
れが一定で、鎖交断面積が周方向で一定とし、コイル端
子3a、3b間の誘起電圧をEとすると、 |I|=E/(n・μ0・S・ω)} ・・・(式3) となり、コイル3の誘起電圧Eにより、母線1に流れる
電流を測定できる。
【0007】また、図15は横軸を電流測定器の円周方
向位置θとし、縦軸を図14における他母線11のみの
電流測定器の円周方向単位長当たりの誘起電圧Et とし
た特性を示したものである。巻線密度および鎖交断面積
が一定である場合、プラス側誘起電圧+Et とマイナス
側誘起電圧−Et の総和は零となり、他母線11に流れ
ている電流による電流測定器の測定誤差は発生しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の電流測定器は以
上のように構成されているので、母線周方向に対し等巻
線密度で巻き、母線1が発生する磁束を鎖交するコイル
の鎖交断面積が母線1の周方向に対し同一である場合、
母線1以外の他母線11に流れる電流が発生する磁界に
影響されずに、母線1に流れる電流を正確に測定でき
る。
【0009】しかし、製作誤差により等巻線密度および
等鎖交断面積とはならない。製作誤差は次のようなこと
により発生する。長い距離に巻線を巻くため、また内径
側と外径側とは巻線密度が異なるため、円周方向の巻線
密度nが均一にならない。また、内径側と外径側とは巻
線密度が異なるために多層巻コイルの場合、層間絶縁を
設けても、上層の巻線を巻くときの力により鎖交断面積
が変化する。さらに、巻心2は円環状であり、そのため
断面形状は製作の容易性から矩形状である。このため、
巻線を巻く時に巻心2に密着しにくく、磁束の鎖交断面
積Sが均一でなくなる。
【0010】これらのために、(式2)から(式3)を
導く条件である等巻線密度、等磁束鎖交断面積になら
ず、測定誤差が生じやすい。また、コイル製作後に誘起
電圧Eが所定電圧になりにくく、コイル3の最上層部を
巻き戻し、所定電圧になる巻数を等間隔になるように巻
き、所定電圧になるかを電圧測定することが必要で、こ
のように、所定の誘起電圧を得るために、コイル製作後
に巻き戻し、再巻があるため、製作が困難であり、誘起
電圧の調整時間が多く掛かるという課題があった。
【0011】また、電流測定器が大きくなると巻心2が
大きくなり、大きな巻心2を用いてコイル3を巻くため
に、大きな巻線機が必要となるという課題もあった。
【0012】さらに、他母線11に流れる電流による誘
起電圧は巻線密度、磁束鎖交断面積のばらつきにより図
15に示す単位長当たりの誘起電圧Et から少しずれ、
プラス側誘起電圧+Et とマイナス側誘起電圧−Et
総和は零とならず測定誤差が生じる。
【0013】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、巻線密度および鎖交断面積が均
一に製作でき、誤差が生じない測定精度の高い電流測定
器、ならびに所定電圧を容易に得ることができる電流測
定器を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る電流測定器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起
電圧により母線に流れる電流を測定する電流測定器であ
って、上記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定
巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、母線の軸心
に対して垂直な平面上に、分割コイルの中心軸が母線の
軸心を中心とした円の接線と同一となるように、母線の
軸心を中心として同一距離に等間隔に配設し、かつ、複
数個の分割コイルを直列接続して構成しているものであ
る。
【0015】また、この発明の請求項2に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
前記母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、
前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で
巻回してなる少なくとも12個以上の分割コイルを、前
記母線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイル
の中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一
となるように、前記母線の軸心を中心として同一距離に
等間隔に配設し、かつ、複数個の前記分割コイルを直列
接続して構成しているものである。
【0016】また、この発明の請求項3に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、上記
コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回
してなり、巻線の巻終わり近傍に電圧調整用端子が設け
られた複数個の分割コイルを、母線の軸心に対して垂直
な平面上に、分割コイルの中心軸が母線の軸心を中心と
した円の接線と同一となるように、母線の軸心を中心と
して同一距離に等間隔に配設し、かつ、複数個の分割コ
イルを直列接続して構成しているものである。
【0017】また、この発明の請求項4に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器にであって、上
記コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心
軸が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れ、かつ、直列に接続された、円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを備
え、さらに1ターンを形成しないように構成された磁気
シールドがコイルを包囲して設けられているものであ
る。
【0018】また、この発明の請求項5に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、上記
コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心軸
が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れた、第1の円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻
回してなる複数個の分割コイルと、分割コイルが配設さ
れた平面上に、中心軸が母線の軸心を中心とした円の接
線と同一となるように、母線の軸心を中心として同一距
離に等間隔に配設された、外径が第1の円柱状巻心より
小さな第2の円柱状巻心の外周面に巻線を分割コイルの
巻数より少ない巻数で巻回してなる、分割コイルと同個
数の電圧調整用コイルとを備えるものである。
【0019】また、この発明の請求項6に係る電流測定
器は、互いに平行に配置されている複数母線内の被測定
母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により被測定
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、上記
コイルは、被測定母線の軸心に対して垂直な平面上に、
中心軸が被測定母線の軸心を中心とした円の接線と同一
となるように、被測定母線の軸心を中心として同一距離
に等間隔に配設された、第1の円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルと、複
数母線の配置されている平面に対し、直角方向の、分割
コイルが配設された平面上に位置する分割コイルに設け
られた、外径が第1の円柱状巻心より小さな第2の円柱
状巻心の外周面に巻線を前記分割コイルの巻数より少な
い巻数で巻回してなる電圧調整用コイルとを備えるもの
である。
【0020】また、この発明の請求項7に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、上記
コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心軸
が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れ、かつ、直列に接続された、円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを備
え、さらに少なくとも1個の分割コイルは、複数個の分
割コイルが配設された平面上で母線の軸心方向に移動可
能に配設されているものである。
【0021】また、この発明の請求項8に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
前記母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、
前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で
巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線の軸心に
対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心軸が前記
母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるように、
前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に、か
つ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電圧が平
均値より大きい分割コイルと平均値より小さい分割コイ
ルとを交互に配設するとともに、複数個の前記分割コイ
ルを直列接続して構成しているものである。
【0022】また、この発明の請求項9に係る電流測定
器は、被測定母線の近傍に他母線が配設されていて、前
記被測定母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧によ
り前記被測定母線に流れる電流を測定する電流測定器で
あって、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所
定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線
の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心
軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となる
ように、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔
に、かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電
圧が平均値に最も近い分割コイルを前記他母線の近傍に
配設するとともに、複数個の前記分割コイルを直列接続
して構成しているものである。
【0023】また、この発明の請求項10に係る電流測
定器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧によ
り前記母線に流れる電流を測定する電流測定器におい
て、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻
数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線の軸
心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心軸が
前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に、
かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電圧が
等しい分割コイルを対向位置に配設するとともに、複数
個の前記分割コイルを直列接続して構成しているもので
ある。
【0024】
【作用】この発明の請求項1に係る電流測定器において
は、コイルが、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で
巻回してなる複数個の分割コイルを、母線の軸心に対し
て垂直な平面上に、分割コイルの中心軸が母線の軸心を
中心とした円の接線と同一となるように、母線の軸心を
中心として同一距離に等間隔に配設し、かつ、複数個の
分割コイルを直列接続して構成されているので、各分割
コイルの巻数を一定とでき、母線に近い側と遠い側との
コイルの巻線密度を同一にでき、そして、各分割コイル
の巻線密度および鎖交断面積を同一にでき、コイルに誘
起される誘起電圧の調整量が低減され、測定誤差の低減
が図られる。さらに、分割コイルが小型となり、小型の
巻線機で分割コイルを巻くことができる。
【0025】また、この発明の請求項2に係る電流測定
器においては、前期分割コイルを、少なくとも12個以
上で構成することにより、母線と同心位置に電流測定器
を設け、かつ母線から所定距離離れた箇所に他母線が設
けられている場合に、分割コイルの母線からの等距離取
り付け誤差、母線周方向均等配置誤差等を考慮して誤差
の極めて少ない高測定精度が得られる。
【0026】また、この発明の請求項3に係る電流測定
器においては、コイルを構成する分割コイルの巻線の巻
終わり近傍に電圧調整用端子が設けられているので、コ
イルに誘起される誘起電圧が所定電圧に対して大きい場
合には、分割コイルの直列接続に電圧調整用端子を用い
ることにより、分割コイルに誘起される誘起電圧を低減
し、コイルの誘起電圧を所定電圧に調整できる。
【0027】また、この発明の請求項4に係る電流測定
器においては、1ターンを形成しないように構成された
磁気シールドにより複数個の分割コイルからなるコイル
を包囲しているので、測定する母線以外の母線に流れる
電流からの磁束の影響が低減され、測定誤差を低減でき
る。
【0028】また、この発明の請求項5に係る電流測定
器においては、第1の円柱状巻心の外周面に巻線を所定
巻数で巻回してなる複数個の分割コイルと、外径が第1
の円柱状巻心より小さな第2の円柱状巻心の外周面に巻
線を分割コイルの巻数より少ない巻数で巻回してなる分
割コイルと同個数の電圧調整用コイルとからコイルを構
成しているので、電圧調整用コイルに誘起される誘起電
圧は小さくなり、最低調整電圧を大幅に少なくでき、コ
イルの誘起電圧を所定電圧に高精度で調整できる。
【0029】また、この発明の請求項6に係る電流測定
器においては、第1の円柱状巻心の外周面に巻線を所定
巻数で巻回してなる複数個の分割コイルと、複数母線の
配置されている平面に対し、直角方向の、分割コイルが
配設された平面上に位置する分割コイルに設けられ、外
径が第1の円柱状巻心より小さな第2の円柱状巻心の外
周面に巻線を分割コイルの巻数より少ない巻数で巻回し
てなる電圧調整用コイルとからコイルを構成しているの
で、複数母線の配置されている平面に対し、直角方向
の、分割コイルが配設された平面上に位置する分割コイ
ルおよび電圧調整用コイルには、被測定母線以外の母線
に流れる電流により発生する磁束がほぼ直角に鎖交する
ことになり、誘起電圧はほとんど誘起されず、被測定母
線に流れる電流により誘起される誘起電圧のみを確実に
調整できる。
【0030】また、この発明の請求項7に係る電流測定
器においては、コイルを構成する複数個の分割コイルの
少なくとも1個の分割コイルを、複数個の分割コイルが
配設された平面上で母線の軸心方向に移動可能に配設す
ることにより、電圧調整手段を設けることなく、分割コ
イルを母線の軸心方向に移動させて、該分割コイルに誘
起される誘起電圧を増減させ、コイルの誘起電圧を所定
電圧に調整できる。
【0031】また、この発明の請求項8に係る電流測定
器においては、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との
差電圧が平均値より大きい分割コイルと平均値より小さ
い分割コイルとを交互に配設することにより、各分割コ
イルの巻線密度および鎖交断面積のばらつきによる誘起
電圧のばらつきを近傍の分割コイル相互で補償し測定誤
差を少なくする。
【0032】また、この発明の請求項9に係る電流測定
器においては、他母線が近傍に配設されている被測定母
線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により前記被測
定母線に流れる電流を測定する際に、各分割コイルの誘
起電圧と基準電圧との差電圧が平均値に最も近い分割コ
イルを前記他母線の近傍に配設することにより、他母線
による測定誤差は他母線に最も近い分割コイルが最も大
きいから、他母線による誘起電圧を少なくして測定誤差
を少なくする。
【0033】また、この発明の請求項10に係る電流測
定器においては、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧と
の差電圧が等しい分割コイルを対向位置に配設すること
により、逆位相となる他母線に最も近い分割コイルと他
母線に最も遠い分割コイルの差電圧を同程度にして他母
線による誘起電圧を相殺して測定誤差を少なくする。
【0034】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.この実施例1は、請求項1ないし3に係る電
流測定器の一実施例である。図1はこの発明の実施例1
を示す電流測定器の正面図、図2は図1のIIーII線に沿
った断面図、図3はこの発明の実施例1の電流測定器の
巻線状態を示す正面図である。
【0035】これらの図において、図12ないし図14
に示した従来の電流測定器と同一または相当部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。図において、41
〜412はそれぞれ円柱状巻心5の外周面に巻線6を所定
巻数で巻回した分割コイルであり、7は分割コイル41
〜412を取り付けるリング状平板の分割コイル固定枠、
8は分割コイル41 〜412を分割コイル固定枠7に取り
付ける取付具である。
【0036】ここで、分割コイル固定枠7および分割コ
イル41 〜412は母線1に対し同心位置に設けられてい
る。また、分割コイル41 〜412は、周方向に対し均一
に配設されるとともに、円柱状の分割コイル41 〜412
の中心軸が母線1を軸とした円の接線と同一となるよう
に配設されている。さらに、このように配設された分割
コイル41 〜412は巻線6を直列に接続され、コイル端
子p、qを電圧測定用端子としている。また、分割コイ
ル41 〜412の巻線6の巻き終わり近傍にはそれぞれ電
圧調整用端子としての引き出し線91 〜912が設けられ
ている。
【0037】次に、前記実施例1の動作について説明す
る。母線1に流れる電流Iによって分割コイル41 〜4
12内に磁界Hが発生し、コイル端子p、q間に誘起電圧
Eが誘起される。この誘起電圧Eを測定して、母線1に
流れる電流Iが測定される。
【0038】このように構成された電流測定器では、分
割コイル4〜412間に巻線6が巻いていない箇所があ
るものの、各分割コイル4〜412は同一巻数であるた
めに、母線1の周方向に対し等巻線密度となる。また、
円柱状巻心5は円柱状であるので、巻線6を円柱状巻心
5に密着して巻くことができ、各円柱状巻心5は円柱状
で同一寸法であるので、母線1に近い側と遠い側との巻
線密度を等しくでき、そして母線1が発生する磁束を鎖
交する鎖交断面積が同一となる。このため、測定誤差を
少なくすることができる。
【0039】また、図3において、母線1に所定電流を
流し、コイル端子p、q間の誘起電圧Eが所定電圧より
大きい場合には、例えば分割コイル4〜412の巻数よ
り1ターン少なくした引き出し線91〜912に接続替え
を行い、各分割コイル4〜412に誘起される誘起電圧
を小さくし、コイル端子p、q間の誘起電圧Eを低減さ
せて、誘起電圧を調整できる。
【0040】この接続替えにより、誘起電圧が所定電圧
より少なくなった場合には、巻線密度の変化を少なくす
るために、分割コイル4〜412の一個おきの引き出し
線、例えば引き出し線91 、93 、95 、97 、99
11を接続する、または、向かい合わせしている分割コ
イル、例えば分割コイル4と47 との引き出し線91
と97 のみを接続する等により、誘起電圧を調整でき
る。
【0041】次に、分割コイルの分割数と誤差との関係
を調べるために二次元の計算を行った。解析形状は、図
4に示すように、無限長の母線1と同心位置に分割コイ
ル4〜412および分割コイル固定枠7からなる中心半
径r0 の電流測定器10を設け、母線1からD離れた箇
所に無限長の他母線11を設けている。1つのコイルに
誘起する電圧eは次式で求められる。 e=2・π・f・d・∫2・10-7・I/r・dL [積分範囲:L=a2〜a1] =4・π・10-7・d・I・f・{log(a2)−log(a1)} ・・・(式4)
【0042】ここで、πは角周波数、fは電源周波数、
dは分割コイル4〜412の奥行き長、rは巻線と母線
中心との距離、a1は母線に近い巻線と母線との距離、
a2はもう一つの巻線と母線との距離、Iは母線に流れ
る電流を示している。
【0043】分割コイルを形成している各分割コイル4
〜412に(式4)を適用し、それぞれの電圧を加算し
て電流測定器10の誘起電圧Eを求める。電流測定対象
の母線1により発生する誘起電圧に対する他母線11に
より発生する電圧の比(パーセント)である誤差ηと、
分割コイルの分割数Mとの関係を図5に示す。
【0044】図5から理解されるように、母線1、11
間が近付くと測定誤差が大きくなる。一般に、各母線同
一箇所に電流測定器10を設置することから、最も母線
間が近付く場合は、電流測定器10の半径r0 に対する
母線間距離Dの比k(=D/r0 )が2となるときであ
る。図5の結果から、k=2のときの測定誤差は分割数
Mが12のときはほぼ零であり、さらに母線間距離Dが
近くなったときでも(k=1.5)、測定誤差は0.4
パーセントである。電流測定器10の誤差は一般に1パ
ーセント以内にする必要があり、分割コイルの分割コイ
ル固定枠7への母線からの等距離取り付け誤差、母線周
方向均等配置誤差等を考慮すると、分割コイルの分割数
Mは12個以上必要となる。
【0045】このように、前記実施例1によれば、円柱
状の円柱状巻心5の外周面に巻線6を巻回することか
ら、巻線6が円柱状巻心5に密着し、鎖交断面積を均一
にすることができる。また、多層巻の場合でも、巻線密
度が同一であるため、巻く時の力で鎖交断面積が変化し
ない。そのため、誘起電圧の調整が少なく、誤差の少な
い高測定精度が得られる。
【0046】また、コイルを分割コイル4〜412で構
成しているので、巻線6を小型の巻線機で巻回すること
ができ、コイルの作製が容易となる。
【0047】また、分割コイル4〜412の巻線6の巻
終わり近傍に引き出し線91 〜912を設けているので、
分割コイル4〜412の巻線6を直列接続する際に引き
出し線91 〜912に接続替えすることにより、コイル端
子p、q間の誘起電圧を調整でき、誤差を変化させずに
誘起電圧を所定電圧に容易に調整できる。さらに、この
誘起電圧の調整は、誤差試験時に同時に行えることか
ら、誘起電圧の調整時間および誤差試験時間を大幅に短
縮できる。
【0048】なお、前記実施例1では、巻心を円柱状巻
心5として用いているが、円筒状の巻心であっても、同
様の効果を奏する。
【0049】実施例2.この実施例2は、請求項4に係
る電流測定器の一実施例である。この実施例2では、図
6に示すように、分割コイル4〜412を包囲するよう
に、良導体で形成されたシールド12a、12bからな
る磁気シールドを設けている。そして、母線1に対し等
距離に設置する分割コイル固定枠をシールド12aと兼
用し、シールド12bをシールド12aに片持ちで取り
付け、磁気シールドが1ターンを形成しないようにして
いる。なお、他の構成は前記実施例1と同様に構成して
いる。
【0050】前記実施例2によれば、分割コイル4
12を包囲するように配設されたシールド12a、12
bからなる電磁シールドが、電流測定対象となる母線1
以外の母線等に流れる電流からの磁束の影響を阻止し、
測定誤差を低減し、測定精度の高精度化を図ることがで
きる。
【0051】実施例3.この実施例3は、請求項4に係
る電流測定器の他の実施例である。前記実施例2では、
磁気シールドを構成するシールド12bをシールド12
aに片持ちで取り付けるものとしているが、この実施例
3では、シールド12bをシールド12aに絶縁体を介
して取り付け、磁気シールドが1ターンを形成しないよ
うにすることにより、前記実施例2と同様の効果を奏す
る。
【0052】実施例4.この実施例4は、請求項5に係
る電流測定器の一実施例である。図7はこの発明の実施
例4を示す電流測定器の正面図であり、図において、1
1 〜1312はそれぞれ電圧調整用コイルである。
【0053】前記実施例4では、分割コイル4〜412
の円柱状巻心5(第1の円柱状巻心)よりも小さい径の
円柱状巻心(第2の円柱状巻心)に、分割コイル4
12の巻数より少ない巻数で巻線を巻回して電圧調整用
コイル131 〜1312を構成し、その中心軸が母線1を
軸とした円の接線と同一となるように、分割コイル4
〜412の側端部にそれぞれ配設し、分割コイル4〜4
12と電圧調整用コイル131 〜1312とをそれぞれ母線
1の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設してい
る。さらに、分割コイル4〜412と電圧調整用コイル
131 〜1312とを直列に接続して電流測定器を構成し
ている。
【0054】ここで、前記実施例1において電圧調整用
端子として分割コイル4〜412に設けられている引き
出し線91 〜912は、電圧調整用コイル131 〜1312
に設けている。なお、他の構成は、前記実施例1と同様
の構成としている。
【0055】前記実施例4では、コイルに誘起される誘
起電圧の電圧調整の際には、分割コイル4〜412に比
べて誘起電圧の少ない電圧調整用コイル131 〜1312
に設けられた引き出し線91 〜912に接続替えを行い、
各電圧調整用コイル131 〜1312に誘起される誘起電
圧を小さくして、コイル端子p、q間の誘起電圧Eを低
減させている。
【0056】前記実施例4によれば、引き出し線91
12が設けられた誘起電圧の少ない電圧調整用コイル1
1 〜1312と分岐コイル4〜412とを直列接続して
いるので、コイルに誘起される誘起電圧の最低調整電圧
が分割コイルの1ターン分であった前記実施例1に比
べ、最低調整電圧を大幅に小さくでき、誘起電圧を高精
度で調整することができる。
【0057】実施例5.この実施例5は、請求項5に係
る電流測定器の他の実施例である。前記実施例4では、
引き出し線91 〜912が設けられた誘起電圧の少ない電
圧調整用コイル131 〜1312と分岐コイル4〜412
とを直列接続して電流測定器を構成し、引き出し線91
〜912に接続替えを行い、コイルに誘起される誘起電圧
を調整するものとしているが、この実施例5では、直列
接続された分岐コイル4〜412と、引き出し線91
12が設けられた誘起電圧の少ない電圧調整用コイル1
1 〜1312とから電流測定器を構成し、電圧調整コイ
ル131 〜1312に接続替えを行い、さらには引き出し
線91 〜912に接続替えを行い、コイルに誘起される誘
起電圧を調整することにより、前記実施例4と同様の効
果を奏する。
【0058】なお、前記実施例4、5では、分割コイル
〜412の側端部に電圧調整用コイル131〜1312
を配設するものとしているが、電圧調整用コイル131
〜1312の設置位置は分割コイル4〜412の側端部に
限らず、その中心軸が母線1を軸とした円の接線と同一
となるように配設されていればよく、例えば分割コイル
〜412の円柱状巻心5を円筒状の巻心に変え、その
中に配設してもよい。さらに、前記実施例2、3に示す
ように、分割コイル4〜412および電圧調整用コイル
131〜1312を包囲するように磁気シールドを配設し
てもよい。
【0059】実施例6.この実施例6は、請求項6に係
る電流測定器の一実施例である。前記実施例4では、分
割コイル4〜412にそれぞれ電圧調整用コイル131
〜1312を配設するものとしているが、この実施例6で
は、対向する一対の分割コイル、例えば分割コイル4
4 、410にのみ電圧調整用コイル134 、1310を配設
するものとしている。
【0060】ここで、分割コイル44 、410は、図7で
X軸に複数の母線が並んでいる場合、つまり複数の母線
が一平面に平行に並んで配置されている場合に、被測定
母線である母線1の位置でその平面に直角方向に位置す
る分割コイルである。
【0061】前記実施例6では、一部分に電圧調整用コ
イル13、1310を配設しているので等巻線密度とな
らないが、他母線に流れる電流により発生する磁束が電
圧調整用コイル13、1310に対し直角で鎖交するた
め、他母線に流れる電流による誘起電圧がほとんど発生
しない。このため、被測定母線である母線1に流れる電
流により誘起される誘起電圧のみを、電圧調整用コイル
13、1310で調整することができる。
【0062】このように、前記実施例6によれば、電圧
調整用コイルの設置個数を大幅に削減することができる
とともに、誤差を変えることなく誘起電圧を調整するこ
とができる。
【0063】実施例7.この実施例7は、請求項6に係
る電流測定器の他の実施例である。前記実施例6では、
複数の母線が一平面に平行に並んで配置された場合に、
被測定母線位置でその平面に直角方向に位置する一対の
分割コイルに電圧調整用コイルを配設するものとしてい
るが、この実施例7では、図7において、被測定母線位
置でその平面に直角方向に位置する分割コイルの一方の
分割コイル、例えば分割コイル44 に電圧調整用コイル
134 を配設するものとしている。
【0064】前記実施例7によれば、一対の分割コイル
に電圧調整用コイルを配設した前記実施例6に比べ、約
1/2の調整幅が得られ、誘起電圧の調整を行うことが
できるとともに、より電圧調整用コイルの設置個数を削
減することができる。
【0065】実施例8.この実施例8は、請求項7に係
る電流測定器の一実施例である。図8はこの発明の実施
例8を示す電流測定器の平面図、図9は図8のIXーIX線
に沿った断面図であり、図において、14は分割コイル
取付板、15は分割コイル固定枠7に母線1の軸心方向
に、つまり径方向に設けられたスリットであり、本実施
例7では、分割コイル4、410を取り付ける分割コイ
ル固定枠7の位置にそれぞれスリット15が設けられて
いる。16は目盛りである。
【0066】前記実施例8では、分割コイル4、410
を分割コイル取付板14に取り付け、この分割コイル取
付板14をスリット15に摺動可能に取り付けている。
ここで、分割コイル4、410は、図7でX軸に複数の
母線が並んでいる場合、つまり複数の母線が一平面に平
行に並んで配置されている場合に、被測定母線である母
線1の位置でその平面に直角方向に位置する分割コイル
である。
【0067】前記実施例8では、被測定母線である母線
1に流れる電流により誘起される誘起電圧が所定電圧と
ずれた場合には、分割コイル4、410をスリット15
に沿って径方向に摺動して、分割コイル4、410と母
線1との距離を増減し、分割コイル4、410に誘起さ
れる誘起電圧を増減して、コイルの誘起電圧を調整する
ことができ、電圧調整用コイル等を不要とすることがで
きる。
【0068】また、目盛り16により分割コイル4
10の調整位置を把握できる。
【0069】さらに、他母線に流れる電流により発生す
る磁束が分割コイル4、410に対し直角で鎖交するた
め、この分割コイル4、410には他母線に流れる電流
による誘起電圧がほとんど発生しない。このため、誤差
を変えることなく、母線1に流れる電流により誘起され
る誘起電圧のみを確実に調整できる。
【0070】なお、前記実施例8では、複数の母線が一
平面に平行に並んで配置されている場合に、被測定母線
である母線1の位置でその平面に直角方向に位置する一
対の分割コイル4、410を、径方向に摺動可能に配設
しているが、分割コイル4、410の一方の分割コイル
のみを径方向に摺動可能に配設してもよい。さらに、母
線1のみを考慮すればよい場合には、複数個の分割コイ
ル4〜412の少なくとも1つの分割コイルを径方向に
摺動可能に配設すれば、誘起電圧の調整ができる。
【0071】実施例9.この実施例は、請求項8に係る
電流測定器の一実施例である。図10はこの発明の実施
例9に係り、図3に示す各分割コイル4〜412の配置
を決定するために、各分割コイル4〜412の基準コイ
ルとの差電圧を計測する構成図である。図において、1
7は基準コイル、18は磁束発生用コイルであり、この
磁束発生用コイル18内で同じ磁束が発生している箇所
に分割コイル4(各分割コイル4〜412)と基準コイ
ル17を設け、前記磁束発生用コイル18に電源供給す
る。
【0072】そして、前記分割コイル4(各分割コイル
〜412)と基準コイル17とに発生する誘起電圧の
差電圧Ed を計測し、それら各分割コイル4〜412
基準コイル17との差電圧Ed の算術平均値で与えられ
る平均電圧Ea より大きい分割コイルと小さい分割コイ
ルとを、図3において交互に配置する。
【0073】図11はその計測結果と各分割コイル4
〜412の配置関係を示すもので、対向して設けられる分
割コイルは差電圧Ed が近いものとする。なお、基準コ
イル17としては分割コイル4〜412のいずれかを使
用しても良い。また、磁束発生用コイル18を用いるこ
となく、図1において母線1に電流を流すことにより発
生する誘起電圧を計測し、これに基づいて差電圧Ed
求め、平均電圧Ea より大きい分割コイルと小さい分割
コイルとを交互に配置するようにしても良い。
【0074】上述した実施例9によれば、分割コイル間
に巻線が巻いていない箇所があるものの、分割コイル4
〜412は同一巻数であるため、母線1周方向に対し等
巻線密度となる。また、各分巻コイルの巻線密度および
鎖交断面積のばらつきによる各分巻コイルの誘起電圧の
ばらつきを、基準コイル17との差電圧が大きい分割コ
イルと小さい分割コイルを組み合わせ、近傍の分割コイ
ル相互で補償し、測定誤差を少なくすることができる。
【0075】実施例10.この実施例10は、請求項9
に係るもので、前記実施例9に係る電流測定器の他の実
施例である。この実施例10では、図4に示すごとく、
母線1の近傍に他母線11がある場合を想定したもの
で、他母線11による誘起電圧は他母線11に最も大き
い分割コイルが最も大きいから、このように母線1の近
傍に他母線11がある場合には、基準コイル17との差
電圧が平均電圧Ea に最も近い分割コイルを他母線11
に近い箇所に設けることにより、測定誤差を少なくする
ことができる。
【0076】実施例11.この実施例11は、請求項1
0に係るもので、前記実施例9に係る電流測定器の他の
実施例である。この実施例でも母線1の近傍に他母線1
1がある場合を想定する。他母線11による誘起電圧は
他母線11に最も近い分割コイルが大きいが、他母線1
1に最も遠い分割コイルは他母線11に最も近い分割コ
イルが発生する誘起電圧の逆位相となり、逆位相を発生
する分割コイルでは最も大きい電圧を発生する。従っ
て、他母線11に最も近い分割コイルと他母線11に最
も遠い分割コイルの差電圧を同程度のものを設けること
により、他母線11による誘起電圧は相殺されて測定誤
差を少なくすることができる。
【0077】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0078】この発明の請求項1に係る電流測定器は、
母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により母線に
流れる電流を測定する電流測定器であって、前記コイル
は、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回してな
る複数個の分割コイルを、母線の軸心に対して垂直な平
面上に、分割コイルの中心軸が母線の軸心を中心とした
円の接線と同一となるように、母線の軸心を中心として
同一距離に等間隔に配設し、かつ、複数個の分割コイル
を直列接続して構成しているので、各分割コイルの巻数
を一定とでき、母線に近い側と遠い側とのコイルの巻線
密度を同一とでき、そして、各分割コイルの巻線密度お
よび鎖交断面積を同一にでき、コイルに誘起される誘起
電圧の調整量が低減され、測定誤差の低減が図られる。
さらに、小型の巻線機が使用でき、コイルの作製が容易
となる。
【0079】また、この発明の請求項2に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
前記母線に流れる電流を測定する電流測定器において、
前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で
巻回してなる少なくとも12個以上の分割コイルを、前
記母線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイル
の中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一
となるように、前記母線の軸心を中心として同一距離に
等間隔に配設し、かつ、複数個の前記分割コイルを直列
接続して構成しているので、母線と同心位置に電流測定
器を設け、かつ母線から所定距離離れた箇所に他母線が
設けられている場合に、分割コイルの母線からの等距離
取り付け誤差、母線周方向均等配置誤差等を考慮して誤
差の極めて少ない高測定精度が得られる。
【0080】また、この発明の請求項3に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、前記
コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回
してなり、巻線の巻終わり近傍に電圧調整用端子が設け
られた複数個の分割コイルを、母線の軸心に対して垂直
な平面上に、分割コイルの中心軸が母線の軸心を中心と
した円の接線と同一となるように、母線の軸心を中心と
して同一距離に等間隔に配設し、かつ、複数個の分割コ
イルを直列接続して構成しているので、分割コイルの直
列接続に電圧調整用端子を用いて、コイルの誘起電圧を
所定電圧に調整できる。
【0081】また、この発明の請求項4に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器にであって、前
記コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心
軸が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れ、かつ、直列に接続された、円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを備
え、さらに1ターンを形成しないように構成された磁気
シールドがコイルを包囲して設けられているので、測定
する母線以外の母線に流れる電流からの磁束の影響が低
減され、測定誤差を低減できる。
【0082】また、この発明の請求項5に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、前記
コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心軸
が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れた、第1の円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻
回してなる複数個の分割コイルと、分割コイルが配設さ
れた平面上に、中心軸が母線の軸心を中心とした円の接
線と同一となるように、母線の軸心を中心として同一距
離に等間隔に配設された、外径が第1の円柱状巻心より
小さな第2の円柱状巻心の外周面に巻線を分割コイルの
巻数より少ない巻数で巻回してなる、分割コイルと同個
数の電圧調整用コイルとを備えているので、電圧調整用
コイルに誘起される誘起電圧が小さく、最低調整電圧を
大幅に少なくでき、コイルの誘起電圧を所定電圧に高精
度で調整できる。
【0083】また、この発明の請求項6に係る電流測定
器は、互いに平行に配置されている複数母線内の被測定
母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により被測定
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、前記
コイルは、被測定母線の軸心に対して垂直な平面上に、
中心軸が被測定母線の軸心を中心とした円の接線と同一
となるように、被測定母線の軸心を中心として同一距離
に等間隔に配設された、第1の円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルと、複
数母線の配置されている平面に対し、直角方向の、分割
コイルが配設された平面上に位置する分割コイルに設け
られた、外径が第1の円柱状巻心より小さな第2の円柱
状巻心の外周面に巻線を前記分割コイルの巻数より少な
い巻数で巻回してなる電圧調整用コイルとを備えている
ので、電圧調整用コイルには被測定母線以外の母線に流
れる電流による誘起電圧が殆ど誘起されず、被測定母線
に流れる電流により誘起される誘起電圧のみを確実に調
整できる。
【0084】また、この発明の請求項7に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
母線に流れる電流を測定する電流測定器であって、前記
コイルは、母線の軸心に対して垂直な平面上に、中心軸
が母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配設さ
れ、かつ、直列に接続された、円柱状巻心の外周面に巻
線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを備
え、さらに少なくとも1個の分割コイルは、複数個の分
割コイルが配設された平面上で母線の軸心方向に移動可
能に配設されているので、電圧調整用コイル等の調整手
段を必要とせず、簡便にコイルの誘起電圧を調整でき
る。
【0085】また、この発明の請求項8に係る電流測定
器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧により
前記母線に流れる電流を測定する電流測定器において、
前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で
巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線の軸心に
対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心軸が前記
母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるように、
前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に、か
つ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電圧が平
均値より大きい分割コイルと平均値より小さい分割コイ
ルとを交互に配設するとともに、複数個の前記分割コイ
ルを直列接続して構成しているので、各分割コイルの巻
線密度および鎖交断面積のばらつきによる誘起電圧のば
らつきを近傍の分割コイル相互で補償し測定誤差を少な
くすることができる。
【0086】また、この発明の請求項9に係る電流測定
器は、他母線が近傍に配設されている被測定母線の外周
に配設されたコイルの誘起電圧により前記被測定母線に
流れる電流を測定する電流測定器において、前記コイル
は、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回してな
る複数個の分割コイルを、前記母線の軸心に対して垂直
な平面上に、前記分割コイルの中心軸が前記母線の軸心
を中心とした円の接線と同一となるように、前記母線の
軸心を中心として同一距離に等間隔に、かつ、各分割コ
イルの誘起電圧と基準電圧との差電圧が平均値に最も近
い分割コイルを前記他母線の近傍に配設するとともに、
複数個の前記分割コイルを直列接続して構成しているの
で、他母線による測定誤差は他母線に最も近い分割コイ
ルが最も大きいから、他母線による誘起電圧を少なくし
て測定誤差を少なくすることができる。
【0087】さらに、この発明の請求項10に係る電流
測定器は、母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧に
より前記母線に流れる電流を測定する電流測定器におい
て、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻
数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線の軸
心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心軸が
前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
に、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に、
かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電圧が
等しい分割コイルを対向位置に配設するとともに、複数
個の前記分割コイルを直列接続して構成しているので、
逆位相となる他母線に最も近い分割コイルと他母線に最
も遠い分割コイルの差電圧を同程度にして他母線による
誘起電圧を相殺して測定誤差を少なくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す電流測定器の正面図
である。
【図2】図1のIIーII線に沿った断面図である。
【図3】この発明の実施例1を示す電流測定器の巻線状
態の正面図である。
【図4】この発明の電流測定器の分割コイルの分割数と
誤差との関係を計算するための配置図である。
【図5】この発明の電流測定器の分割コイルの分割数と
誤差との関係を表すグラフである。
【図6】この発明の実施例3を示す電流測定器の要部断
面図である。
【図7】この発明の実施例4を示す電流測定器の正面図
である。
【図8】この発明の実施例8を示す電流測定器の正面図
である。
【図9】図8のIXーIX線に沿った断面図である。
【図10】この発明の実施例9を説明するための分割コ
イルの誘起電圧測定器の構成図である。
【図11】図10により測定される分割コイルの差電圧
特性図である。
【図12】従来の電流測定器の一例を示す正面図であ
る。
【図13】図12のXIII ーXIII 線に沿った断面図であ
る。
【図14】従来の電流測定器の巻線状態を示す正面図で
ある。
【図15】従来の電流測定器の他母線による単位長当た
りの誘起電圧特性図である。
【符号の説明】
1 母線 4〜412 分割コイル 5 円柱状巻心 6 巻線 91 〜912 引き出し線(電圧調整用端子) 11 他母線 12a、12b シールド(磁気シールド) 131 〜1312 電圧調整用コイル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所
    定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線
    の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心
    軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となる
    ように、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔
    に配設し、かつ、複数個の前記分割コイルを直列接続し
    て構成していることを特徴とする電流測定器。
  2. 【請求項2】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所
    定巻数で巻回してなる少なくとも12個以上の分割コイ
    ルを、前記母線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分
    割コイルの中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接
    線と同一となるように、前記母線の軸心を中心として同
    一距離に等間隔に配設し、かつ、複数個の前記分割コイ
    ルを直列接続して構成していることを特徴とする電流測
    定器。
  3. 【請求項3】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所
    定巻数で巻回してなり、前記巻線の巻終わり近傍に電圧
    調整用端子が設けられた複数個の分割コイルを、前記母
    線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中
    心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一とな
    るように、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間
    隔に配設し、かつ、複数個の前記分割コイルを直列接続
    して構成していることを特徴とする電流測定器。
  4. 【請求項4】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、前記母線の軸心に対して垂直な
    平面上に、中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接
    線と同一となるように、前記母線の軸心を中心として同
    一距離に等間隔に配設され、かつ、直列に接続された、
    円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回してなる複
    数個の分割コイルを備え、さらに1ターンを形成しない
    ように構成された磁気シールドが前記コイルを包囲して
    設けられていることを特徴とする電流測定器。
  5. 【請求項5】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、前記母線の軸心に対して垂直な
    平面上に、中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接
    線と同一となるように、前記母線の軸心を中心として同
    一距離に等間隔に配設された、第1の円柱状巻心の外周
    面に巻線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイル
    と、前記分割コイルが配設された平面上に、中心軸が前
    記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となるよう
    に、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔に配
    設された、外径が前記第1の円柱状巻心より小さな第2
    の円柱状巻心の外周面に巻線を前記分割コイルの巻数よ
    り少ない巻数で巻回してなる、前記分割コイルと同個数
    の電圧調整用コイルとを備えたことを特徴とする電流測
    定器。
  6. 【請求項6】 互いに平行に配置されている複数母線内
    の被測定母線の外周に配設されたコイルの誘起電圧によ
    り前記被測定母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、前記被測定母線の軸心に対して
    垂直な平面上に、中心軸が前記被測定母線の軸心を中心
    とした円の接線と同一となるように、前記被測定母線の
    軸心を中心として同一距離に等間隔に配設された、第1
    の円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回してなる
    複数個の分割コイルと、前記複数母線の配置されている
    平面に対し、直角方向の、前記分割コイルが配設された
    平面上に位置する前記分割コイルに設けられた、外径が
    前記第1の円柱状巻心より小さな第2の円柱状巻心の外
    周面に巻線を前記分割コイルの巻数より少ない巻数で巻
    回してなる電圧調整用コイルとを備えたことを特徴とす
    る電流測定器。
  7. 【請求項7】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、前記母線の軸心に対して垂直な
    平面上に、中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接
    線と同一となるように、前記母線の軸心を中心として同
    一距離に等間隔に配設され、かつ、直列に接続された、
    円柱状巻心の外周面に巻線を所定巻数で巻回してなる複
    数個の分割コイルを備え、さらに少なくとも1個の前記
    分割コイルは、複数個の前記分割コイルが配設された平
    面上で前記母線の軸心方向に移動可能に配設されている
    ことを特徴とする電流測定器。
  8. 【請求項8】 母線の外周に配設されたコイルの誘起電
    圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器に
    おいて、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を所
    定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母線
    の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中心
    軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一となる
    ように、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間隔
    に、かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差電
    圧が平均値より大きい分割コイルと平均値より小さい分
    割コイルとを交互に配設するとともに、複数個の前記分
    割コイルを直列接続して構成していることを特徴とする
    電流測定器。
  9. 【請求項9】 被測定母線の近傍に他母線が配設されて
    いて、前記被測定母線の外周に配設されたコイルの誘起
    電圧により前記被測定母線に流れる電流を測定する電流
    測定器において、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に
    巻線を所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、
    前記母線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイ
    ルの中心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同
    一となるように、前記母線の軸心を中心として同一距離
    に等間隔に、かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧
    との差電圧が平均値に最も近い分割コイルを前記他母線
    の近傍に配設するとともに、複数個の前記分割コイルを
    直列接続して構成していることを特徴とする電流測定
    器。
  10. 【請求項10】 母線の外周に配設されたコイルの誘起
    電圧により前記母線に流れる電流を測定する電流測定器
    において、前記コイルは、円柱状巻心の外周面に巻線を
    所定巻数で巻回してなる複数個の分割コイルを、前記母
    線の軸心に対して垂直な平面上に、前記分割コイルの中
    心軸が前記母線の軸心を中心とした円の接線と同一とな
    るように、前記母線の軸心を中心として同一距離に等間
    隔に、かつ、各分割コイルの誘起電圧と基準電圧との差
    電圧が等しい分割コイルを対向位置に配設するととも
    に、複数個の前記分割コイルを直列接続して構成してい
    ることを特徴とする電流測定器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001079869A1 (en) * 2000-04-17 2001-10-25 Suparules Limited Current measurement device
JP2011022102A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Hioki Ee Corp 電流センサおよび電流センサの製造方法
JP2024132286A (ja) * 2023-03-17 2024-09-30 株式会社京三製作所 電圧電流検出装置及び電力計

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