JPH0643589B2 - 石炭ガス化炉 - Google Patents

石炭ガス化炉

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JPH0643589B2
JPH0643589B2 JP60170747A JP17074785A JPH0643589B2 JP H0643589 B2 JPH0643589 B2 JP H0643589B2 JP 60170747 A JP60170747 A JP 60170747A JP 17074785 A JP17074785 A JP 17074785A JP H0643589 B2 JPH0643589 B2 JP H0643589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は石炭ガス化炉に係り、特に反応速度が大きく、
短時間で高ガス化効率を達成しうる噴流層石炭ガス化炉
に関する。
(従来の技術) 従来、石炭のガス化炉には、固定層、流動層、噴流層等
の装置がある。この中で噴流層、石炭灰の融点以上
(1.300℃〜1.600℃)に温度を高めるので、
他の方式に比較し、カーボンのガス化率や、水素
(H)及び一酸化炭素(CO)の収量等を高めやす
く、また、公害性の副生物が少ないことから、合成ガス
及びガスタービン、スチームタービン複合発電用原料ガ
スの製造に好適である。
噴流層には、微粉炭またはチャー(ガスと共に飛散する
カーボン粒子)とガス化剤(酸素、空気スチーム等)を
同じバーナより吹き込む1段方式の装置と、前記のバー
ナに加えて、微粉炭またはチャーだけを単独に吹き込む
バーナを設置する2段方式の装置がある。
石炭ガス化反応は大別すると以下に示す方式で表され
る。
石炭→チャー、H、CO、CO、CH …(1) チャー+O→CO、CO、H …(2) 石炭 +O→CO、CO、H …(3) (1)式は熱分解反応であり、前記した2段方式におい
て微粉炭だけを単独に吹き込むバーナによって起こりや
すい。(1)式と(2)式の反応を明らかに区別して併
発させる方式の代表例としては公知の如く、米国のBI
−GASプロセスがある。また、石炭バーナから石炭と
ガス化剤を同時に供給し、意図的に(1)式と(2)式
とを区別しない(3)式の反応式によるプロセスがあ
り、代表例としてはTexacoプロセス、、Shel
l−Koppersプロセス等がある。
いずれの場合も、カーボンのガス化率(ガスとして生成
するカーボン量の石炭中のカーボン量に対する比率)を
向上するための種々の試みがなされている。その最も代
表的な方法としては、ガスと共に飛散するチャーを回収
して再びガス化炉に戻してガス化する、所謂チャー再循
環方法があるが、この方法は、循環のためのポンプ、バ
ルブ、タンク等の機器類を必要とするため、ガス化プロ
セスを複雑にし、コスト高になる。また、チャーをガス
化炉に供給するためには搬送用ガスを必要とするが、こ
れに使用される窒素(N)、スチーム、CO、生成
ガス等の一部等はガス化反応に寄与せず、これらのガス
をガス化炉に必要以上に供給することは好ましくない。
さらに、循環するチャーの量が多くなるとガス化炉内や
ガス化炉出口から先の配管等の摩耗量が増大する。
そこで、本発明者等はチャーの再循環を省略するか、ま
たは循環量の著しい低減を図ることができる新しい石炭
ガス化法を提案した(例えば特願昭58−47162お
よび特願昭58−50496)。この方法は、第7図に
示すように、微粉炭15と酸化剤16を供給するバーナ
17および19を炉本体13の上段および下段に設置
し、酸化剤16を上段バーナ17には少なく、下段バー
ナ19には多く投入したり(特願昭58−4716
2)、または下段バーナ19の微粉炭を吹き込む仮想円
の径を上段バーナ17の微粉炭を吹込で仮想円のそれよ
りも小さく設定するものである(特願昭58−5049
6)。なお、図中、11は生成ガス、12は生成ガス排
出口、14は断熱材、18はガス化領域、22および2
4は水入口および出口、25は水である。
酸化剤を上述のように上段および下段バーナに配分する
ことによって、下段バーナでは、特に 石炭+O→CO、HO、チャー …(4) 上段バーナでは、特に チャー+CO→2CO …(5) チャー+HO→H+CO …(6) の反応が起こり易くなる。この場合、(4)式に比較
し、(5)および(6)式の反応が遅いため、(5)お
よび(6)式の反応を如何に促進するかがガス化のポイ
ントとなる。下段バーナ19では、(4)式の反応によ
って高温域が生成し、その結果、上段バーナ17におけ
るチャーの反応速度が増大し、ガス化反応が促進され
る。また、この高温域によって、石炭灰(スラグ)20
を溶融させ、スラグ排出口21から路下部の水槽23に
落下せしめる溶融温度を保持させる。さらに、(5)式
および(6)式の反応を促進させるために、バーナの微
粉炭を吹き込む仮想円の径を上述のように規定したこと
により、上段バーナから噴出する活性チャーを炉内に旋
回させながら下方に落下せしめ、チャーの滞留時間を著
しく増大させることができる。
(発明が解決しようとする問題点) これらの方法は、従来技術に比較し、簡単な構造で石炭
のガス化効率を向上することができるが、さらにガス化
効率を高める方法が要望されていた。
本発明の目的は,微粉炭と酸化剤との混合を促進させ、
かつ活性化されたチャーの滞留時間を増大させることに
よりさらにガス化効率の高い多段方式の噴流層石炭ガス
化炉を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 要するに本発明は、微粉炭と酸化剤の混合がよく、かつ
バーナより噴出される噴流の貫通力が小さいバーナを生
成ガスの流れに対して上流に設置し、その下流に微粉炭
と酸化剤の混合がよく、かつバーナより噴出される噴流
の貫通力が大きいバーナを設置することにより、活性の
あるチャーを形成させ、かつチャーの炉内滞留時間を増
大させ、ガス化効率を向上させるものである。すなわ
ち、本発明は、微粉炭ガス化反応領域と、この反応領域
の上端に生成ガス排出口と、前記反応領域の下端にスラ
グ排出口とを備え、かつ前記反応領域に酸化剤および微
粉炭をそれぞれ噴出する酸化剤ノズルおよび石炭ノズル
を有するバーナを2段以上備えた石炭ガス化炉におい
て、最下段以外のバーナは、酸化剤が石炭の噴流に向か
って噴出されるように酸化剤ノズルを配したバーナであ
ることを特徴とする。
本発明において、最下段のバーナは、それ以外のバーナ
よりも貫通力が小さく、酸化剤が石炭ノズルの外周の接
線方向の速度成分をもって噴出されるように酸化剤ノズ
ルを配したバーナであることが好ましい。
また前記各段バーナは、それぞれ前記反応領域中に仮想
した仮想円の接線方向に吹き込むように設置され、かつ
最下段のバーナは、酸化剤が石炭ノズル外周の接線方向
に速度成分をもち、しかもその酸化剤の回転方向が炉内
壁に対し下向きとなるように酸化剤ノズルを配したバー
ナであることが好ましい。
(実施例) 以下、添付図面によって本発明の実施例を説明する。第
1図は、本発明に用いるバーナの一例を示す断面図で、
バーナ本体7の中心には、石炭ノズル1が設置され、石
炭ノズル1から微粉炭および搬送用流体3が炉内に噴出
するようになっており、その外側には、酸素または、空
気のような酸化剤4が通る流路があり、その先端には、
酸化剤ノズル2が設置され、さらにその外側には、バー
ナを冷却するための流路があり、そこに冷却水5および
6が通るようになっている。第2図は、第1図に示すバ
ーナの平面図(II−II視図)、第3図は、第2図におけ
るIII−III断面の詳細図で、これは生成ガスの流れ方向
に対し、下流側に設置するバーナ、すなわち第7図にお
ける上段バーナ17を記載したものである。このバーナ
には、中心の石炭ノズル1の中心軸に向かって酸化剤が
噴出するように、石炭ノズル1と酸化剤ノズル2Aの軸
の成す角度(以下、衝突角と称する)が0゜<α<90
゜になるように孔2Aが穿設されている。すなわち、上
段バーナ17は、酸化剤が石炭に衝突するように噴出さ
せるように構成されている。
第4図は、本発明における下段バーナの一実施例を示す
第2図と同様な平面図であり、また第5図は酸化剤ノズ
ル2Bの軸に沿ったV−V断面の詳細図である。すなわ
ち、第4図に示すバーナは第2図に示す酸素ノズルをバ
ーナの中心軸との長さLを石炭ノズルの径よりも大きく
した構造である。なお、Lが0のときは第2図に示す上
段バーナの構造になり、Lが0でない場合は本発明の下
段バーナに適するバーナの構造になる。石炭ノズル1の
外周の接線と同一平面上で交差するように酸化剤ノズル
2Bが穿設されている。酸化剤は、酸化剤ノズル2Bを
通り、炉内に旋回をしながら噴出される。なお、上記酸
化剤ノズル2Bの孔あきの角度は、第5図に示すように
旋回角β(0゜<β<90゜)と定義され、上述した衝
突角と同じく、以後の説明に用いる。
上述したように、第2図および第3図に示す上段バーナ
は、酸化剤が微粉炭の噴流に衝突するように構成したも
ので、微粉炭と酸化剤との混合は、非常に良好になる。
また石炭バーナの中心軸に交差して酸化剤が噴出される
ため、これらの混合流体は、速度の減衰は小さく、貫通
力が高いものとなる。このバーナをガス化炉の上段バー
ナとして使用すれば、石炭と酸化剤との混合がよいた
め、活性に富むチャーが生成されるのみならず、強い貫
通力を有するため、上述の活性チャーは、炉壁の周囲を
まわりながら落下し、また炉内の滞留時間が長いため、
前述の式(5)および(6)に示すガス化反応が十分行
われる。
一方、第4図および第5図に示す下段バーナは、酸化剤
がノズル2B出口で旋回をしながら噴出するため、バー
ナ出口近傍における微粉炭と酸化剤の場合は非常に良好
になり、さらに微粉炭と酸化剤の混合流体は旋回流であ
るため噴流は半径方向に拡がり、従って、軸方向の速度
の減衰は大きく、この混合された噴流の貫通力は著しく
小さくなる。このバーナを酸化剤の配分の多いガス火炉
の最下段のバーナに用いれば、まず、石炭と酸化剤の混
合がよいため活性したチャーが形成するばかりではな
く、貫通力が小さいため、上段バーナから噴出した活性
チャーの貫通力を低下することはなく、炉下部で高温域
を形成し、(4)式によって、多量のCOおよびH
Oを発生させることができる。
次に、本発明によるバーナを用いたガス化実験の結果を
以下に示す。バーナについては、本発明のバーナと比較
するため、従来のバーナ構造として第6図に示すよう
に、衝突角α=0度および旋回角β=0度のものを用い
た。なお、円形断面のガス化炉において、特願昭58−
50496に記載のように石炭を炉内に仮想した仮想円
の接線方向に吹き込むようにした時、その仮想円の径
は、炉内径の1/2一定とした。また、旋回型のバーナ
(第4図及び第5図記載)については、炉内の旋回方向
との関連にいつても検討した。表1にその試験結果を示
す。
表1からわかるように、まず、比較例1と実施例1を比
較すれば、本発明の第2図に示す酸化剤衝突型のバーナ
を上段バーナとして用いれば、冷ガス効率およびカーボ
ンガス化率共に約5%の向上が現れていることが判る。
また、比較例1と実施例2および3を比較すれば、上段
バーナに加えて本発明の第4図に示す旋回型のバーナを
下段に用いたときにも、従来のバーナを用いた時に比較
しそれぞれ効率が向上していることが判る。なお、仮想
円の回転方向と下段バーナの旋回方向については、炉壁
近傍の流れが下降流となる場合(実施例3)の方が、上
昇流となる場合(実施例2)よりも効率が高いことが判
る。これは、炉壁近傍が下向きとなることによって、上
段バーナで生じた活性チャーが、炉下部の高温域に引き
込まれるようになり、滞留時間の増加と共に、ガス化の
反応速度および反応時間が増加するためと考えられる。
さらに、実施例4では、上段および下段共に本発明のバ
ーナを設置したことにより、相乗効果を生じ、従来と比
較し、ガス化効率およびカーボンガス化率は格段に向上
させることができることが明らかである。
(発明の効果) 本発明によれば、上段バーナより吹き込んだ微粉炭から
活性に富むチャーが形成され、そのチャーが、下段バー
ナより吹き飛んだ微粉炭から前記(4)式によって生成
したHOおよびCOと炉底の高温部で接触し、前記
(5)式および(6)式の反応が、反応速度の大きい状
況でかつ長時間行なわれるので、チャーを完全にガス化
することができ、かつ、カロリーの高いガスを生成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はガス化に用いられるバーナの一実施例を示す断
面図、第2図は、第1図に示すバーナのII−II視図、第
3図は、第2図のバーナのIII−III断面を示す図、第4
図は、本発明に用いるバーナの一実施例を示す断面図、
第5図は、第4図のバーナのV−V視図、第6図は、従
来のバーナの平面図、第7図は、本発明に用いるガス化
炉の構造を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古江 俊樹 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 木田 栄次 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 昭57−76087(JP,A) 特開 昭59−176391(JP,A) 特開 昭59−204686(JP,A) 特開 昭58−194986(JP,A) 特開 昭61−246287(JP,A) 特開 昭61−12790(JP,A) 実開 昭57−74949(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粉炭ガス化反応領域と、この反応領域の
    上端に生成ガス排出口と、前記反応領域の下端にスラグ
    排出口とを備え、かつ前記反応領域に酸化剤および微粉
    炭をそれぞれ噴出する酸化剤ノズルおよび石炭ノズルを
    有するバーナを2段以上備えた石炭ガス化炉において、
    最下段以外のバーナは、酸化剤が石炭の噴流に向かって
    噴出されるように酸化剤ノズルを配したバーナであるこ
    とを特徴とする石炭ガス化炉。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、最下段の
    バーナは、酸化剤が石炭ノズルの外周の接線方向の速度
    成分をもって噴出されるように酸化剤ノズルを配したバ
    ーナであることを特徴とする石炭ガス化炉。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、各段バー
    ナは、それぞれ前記反応領域中に仮想した仮想円の接線
    方向に噴出流を抜き込むように設置され、かつ最下段の
    バーナは、酸化剤が石炭ノズルの外周の接線方向に速度
    成分をもち、しかもその酸化剤の回転方向が炉内壁に対
    し下向きとなるように酸化剤ノズルを配したバーナであ
    ることを特徴とする石炭ガス化炉。
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