JPH0643676B2 - 印刷用の塗工紙 - Google Patents

印刷用の塗工紙

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JPH0643676B2
JPH0643676B2 JP26649290A JP26649290A JPH0643676B2 JP H0643676 B2 JPH0643676 B2 JP H0643676B2 JP 26649290 A JP26649290 A JP 26649290A JP 26649290 A JP26649290 A JP 26649290A JP H0643676 B2 JPH0643676 B2 JP H0643676B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば、ポスター,ちらし,雑誌等の用紙と
して使用される印刷用の塗工紙に関する。
[従来の技術] 近年、印刷用紙には次第に薄いものが利用されるように
なっており、軽量で、印刷適性が良好で、不透明度の高
い用紙が望まれているが、通常、紙の坪量が80g/m2
下の軽量紙になると印刷不透明度が低くなるため、印刷
に付された紙の裏面から印刷インキが透けて見えるいわ
ゆる「裏ぬけ」現象が発生する。
したがって、印刷用紙の薄物化を進める上においては、
印刷不透明度を高めることが重要な要素になっている。
印刷用紙における「裏ぬけ」防止の技術、すなわち、印
刷不透明度を高める技術として、例えば、特公昭54−
2284号公報には、合成繊維が配合されている基紙に
対して塗工層を形成した塗工紙が、また、特公昭58−
81694号公報には、填料が多量に添加されている基
紙に対して塗工層を形成した塗工紙が説明されている。
さらに、特開昭59−204662号公報には、特定の
粒度分布の微細炭酸カルシウムを含有する塗工剤による
塗工紙が、印刷不透明度が改良されている塗工紙として
説明されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、前述の合成繊維が配合されている基紙を利用
する塗工紙は、紙の再利用を計るという点において好適
でないだけでなく、焼却の際の燃焼エネルギーが上がる
という欠点をも有する。
また、填料が多量に添加されている基紙を利用する塗工
紙は、基紙中に内填されている大量の填料によって、紙
の剛性が低下するという欠点を有する。
さらに、特開昭59−204662号公報に説明されて
いる紙の印刷不透明度の改良方法は、塗工紙における塗
工層用の顔料として従来から知られている微細粒径の無
機質顔料が配合されている塗工剤を使用するるもので、
その光沢度や不透明度については優れた性質が得られる
ものの、印刷不透明度に関しては十分な改良がなされ得
ないことが確認されている。
顔料が添加されている塗工層を具備する所謂塗工紙の場
合には、該塗工層の存在によって紙の不透明度が著しく
改良されるにも拘らず、印刷不透明度についての十分な
改良がなされ得ないのは、塗工紙への印刷によって塗工
層中に印刷インキが浸透し、この印刷インキ中のビヒク
ルが塗工層中の顔料を包囲してしまうために、顔料と空
気との間での光の散乱作用に基づく不透明性が得られな
くなることに起因するものと考えられる。
本発明は、塗工紙の表面層をなす塗工層のほかに、基紙
に対して直接形成されている特別の構成の下塗り塗工層
を存在させることによって、十分な印刷不透明度の改良
がなされている、すなわち、印刷後においても、塗工層
の高度の光散乱能力が維持されている塗工紙を提供する
ことを課題とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の印刷用の塗工紙は、基紙に対して直接形成され
ている下塗り塗工層と、該下塗り塗工層上に形成されて
いる上塗り塗工層とを具備するものである。
本第1の発明の印刷用の塗工紙は、基紙に対して直接形
成されている下塗り塗工層が、顔料100重量部に対し
てバインダー用樹脂(固形分)10〜30重量部に含有
し、しかも、顔料中の20〜80重量%が酸化チタンか
らなる塗工剤により、顔料に換算して3〜8g/m2の塗工
層として形成されており、また、上塗り塗工層が、顔料
100重量部に対してバインダー用樹脂(固形分)10
〜30重量部を含有し、しかも、酸化チタンが顔料中の
20重量%未満とされている塗工剤により、10〜25
g(固形分)/mの塗工層として形成されている。
また、本第2の発明の印刷用の塗工紙は、前述の本第1
の発明の印刷用の塗工紙の構成において、基紙として、
脱墨古紙パルプを含有する再生紙を利用する。
前記構成からなる本発明の印刷用の塗工紙において、下
塗り層が直接形成される基紙には、通常の印刷用の塗工
紙を得る際に利用される一般の基紙、例えば、米坪40
〜100g/m2程度の上質紙や中質紙が利用される。
また、本第2の発明の印刷用の塗工紙においては、脱墨
古紙パルプを含有する米坪40〜100g/m2程度の再生
紙が基紙として利用される。
基紙に対して直接形成されている下塗り塗工層は、印刷
不透明度を向上させるためのものであり、また、上塗り
塗工層は、印刷インキを受容する層としての機能を果た
すものである。
これらの下塗り塗工層と上塗り塗工層との形成には、一
般の塗工紙における塗工層の形成の場合と同様に、顔料
100重量部に対してバインダー用樹脂(固形分)10
〜30重量部を含有する固形分40〜70重量%程度の
水系の塗工剤が利用され、該塗工剤の塗布,乾燥によっ
て、下塗り塗工層と上塗り塗工層とが形成される。
バインダー用樹脂には、例えば、澱粉,澱粉誘導体,ポ
リビニルアルコール,変性ポリビニルアルコール,カゼ
イン等による水溶性の樹脂や、例えば、スチレン・ブタ
ジエン共重合体ラテックス,スチレン・アクリル系共重
合体ラテックス,ブタジエン・アクリル系共重合体ラテ
ックス,酢酸ビニル・アクリル系共重合体ラテックス等
による水分散性の樹脂等が利用される。
基紙に対して直接塗工される下塗り塗工層は、顔料10
0重量部に対してバインダー用樹脂(固形分)10〜3
0重量部を含有しており、しかも、該顔料中の20〜8
0重量%が酸化チタンによって占められている塗工剤に
より、顔料に換算して3〜8g/m2の塗工層として形成さ
れる。
この顔料中の一成分として配合される酸化チタンは、ル
チル型あるいはアナターゼ型のいずれであっても良く、
平均粒径が0.1〜5μ程度のものが好適である。
下塗り塗工層中の顔料には、先の酸化チタン以外に、例
えば、クレー,炭酸カルシウム,サチンホワイト,タル
ク,硫酸バリウム,酸化亜鉛,水酸化アルミニウム,非
晶質シリカ等の無機質顔料や、ポリスチレン系,ポリメ
タクリル酸エステル系,ポリアミド系等の有機質顔料が
利用される。
下塗り塗工層の塗工層が、顔料に換算して3g/m2未満に
なると、基紙の凹凸による塗布斑が発生し、下塗り塗工
層によって奏される印刷不透明度の高い部分と低い部分
との差が顕著になるため、均一な品質の印刷用紙が得ら
れなくなる。
また、下塗り塗工層における塗工層が、顔料に換算して
8g/m2を超えることは、下塗り塗工層によって奏される
印刷不透明度の改良の点から無意味であるだけでなく、
印刷用紙の重量増加に繋る。
さらに、下塗り塗工層における顔料中の酸化チタンの量
が20%未満になると、均一な塗工層として形成される
必要最低限の塗工層の場合に、印刷不透明度の改良が十
分でなくなり、また、下塗り塗工層における顔料中の酸
化チタンの量が80重量%を超えることは、印刷不透明
度の向上の度合いに比較して非経済的である。
上塗り塗工層は、塗工層10〜25g(固形成分) /m
塗工層として形成され、該塗工層における顔料には、有
機質及び無機質のいずれもが使用し得る。
なお、上塗り塗工層中の顔料として酸化チタンを利用す
ることは何ら差し支えないが、本発明においては、高価
な酸化チタンを有効利用することにより、印刷不透明度
が改良されている塗工紙を廉価に供給するという目的か
ら、酸化チタンは塗工剤中の顔料の20重量%未満に抑
えられる。
なお、上塗り塗工層における顔料には、前述のクレー,
炭酸カルシウム,サチンホワイト,タルク,硫酸バリウ
ム,酸化亜鉛,水酸化アルミニウム,非晶質シリカ等の
無機質系、あるいは、ポリスチレン系,ポリメタクリル
酸エステル系,ポリアミド系等の有機質系の顔料が利用
される。
上塗り塗工層における塗工量が、10g(固形分) /m
満の場合には、上塗り塗工層による印刷インキの受容能
力が不足し、用紙の表面に適用された印刷インキが下塗
り塗工層の全体に亙って浸透するようになるため、下塗
り塗工層による印刷不透明度の改良の作用が果たされな
くなる。
また、上塗り塗工層における塗工量が、25g(固形分)
/mを超えることは、上塗り塗工層によって奏されるイ
ンキの受容能の点から無意味であり、また、印刷用紙の
重量増加にも繋る。
下塗り塗工層と上塗り塗工層との形成は、オンマシンで
も、あるいは、オフマシンでも良く、その塗工方法につ
いての制限は特になく、一般的には、下塗り塗工層の形
成には、ブレードコーター,ロールコーター等が、ま
た、上塗り塗工層の形成には、ブレードコーター,ロー
ルコーター,エアナイフコーター等が利用される。
[作 用] 本発明の印刷用の塗工紙は、基紙に対して直接形成され
ている下塗り塗工層と、該下塗り塗工層上に形成されて
いる上塗り塗工層との二重塗工層を具備するものであ
り、下塗り塗工層が、顔料100重量部に対してバイン
ダー用樹脂(固形分)10〜30重量部を含有し、しか
も、該顔料中の20〜80重量%が酸化チタンからなる
塗工剤によって、顔料に換算して3〜8g/m2の塗工層と
して形成されており、また、上塗り塗工層が、顔料10
0重量部に対してバインダー用樹脂(固形分)10〜3
0重量部を含有し、かつ、酸化チタンが該顔料中の20
重量%未満に抑えられている塗工剤により、10〜25
g(固形分) /mの塗工層として形成されている。
前述の下塗り塗工層と上塗り塗工層との二重の塗工層を
具備する本発明の印刷用の塗工紙において、上塗り塗工
層は印刷インキを受容し、かつ、印刷インキが下塗り塗
工層の全体に亙って浸透するのを防止する作用を果た
し、これらの作用により、下塗り塗工層によって奏され
る紙の印刷不透明度の向上作用の保護が計られる。
すなわち、本発明の印刷用の塗工紙に対して所定の印刷
が付されると、印刷インキは上塗り塗工層で受容される
ため、下塗り塗工層の全体に亙つて印刷インキが浸透し
てゆくようなことが無くなり、下塗り塗工層中の印刷イ
ンキの浸透の影響を受けなかった顔料、特に酸化チタン
の存在が、印刷不透明度に対して極めて優れた作用を奏
する。
また、本第2の発明の脱墨古紙パルプを含有する基紙を
利用するものである。
これは、資源の有効利用の必要性から近年印刷用紙の分
野にまで古紙パルプを含有する紙の開発が進められてお
り、脱墨処理に付された白色度の高い脱墨古紙パルプが
配合されている再生処理紙は勿論のこと、該再生処理紙
からなる基紙に対して塗工層を形成した塗工紙は、古紙
パルプ中のインキの残存により表面が青っぽくくすんだ
状態になって、所謂くすみを呈するのに対して、本第2
の発明の印刷用の塗工紙においては、紙の表面の前述の
くすみが全くなくなり、しかも、印刷不透明度の向上に
関しては、バージンパルプによる基紙を利用したものと
比較して略同等か、あるいは、より優れた作用が得られ
る。
なお、脱墨処理パルプが配合されている再生処理紙を基
紙とする従来の中質系塗工紙における前述のくすみが改
良されない限りにおいて、中質系塗工紙をバージンパル
プによる基紙を利用した上質系の塗工紙に置き換えるこ
とが不可能であることからすれば、本第2の発明の印刷
用の塗工紙は、資源の再利用の点において極めて有効で
ある。
[実施例] 以下、本発明の印刷用の塗工紙の具体的な構成を製造実
施例に基づいて説明する。
実施例1〜3・比較例1〜2 米坪量45g/m2の上質紙からなる基紙に対して、後記第
1表中の所定欄に記載されている顔料100重量部と、
スチレン・ブタジエンラテックス(固形分)14重量部
と、澱粉(固形分)4重量部とを含有する固形分濃度5
2重量%の水系塗工剤を、テストコーター(ゲートロー
ルコーター)で、後記第1表中の所定欄に記載されてい
る顔料に換算した塗工量でもって塗布,乾燥し、下塗り
塗工層を形成する前段工程と、該下塗り塗工層上に、下
記の組成を固形分とする固形分濃度62重量%の上塗り
塗工用の塗工剤を、同じくテストコーター(ブレードコ
ーター)で、固形分20g/m2に塗布,乾燥することによ
って上塗り塗工層を形成する後段工程とにより、本発明
の実施例品たる印刷用の塗工紙と、比較のための塗工紙
とを得た。
なお、下塗り塗工層の形成に利用されている顔料は、 酸化チタン…………平均粒径0.3μ カオリン …………平均粒径0.7μ 炭酸カルシウム……平均粒径1.1μ である。
上塗り塗工剤中の固形分 (1)顔 料 …………………100重量部 カオリン(平均粒径0.7μ)…………80重量部 軽質炭酸カルシウム (平均粒経0.6μ)…………20重量部 (2)バインダー用樹脂………………20重量部 スチレン・ブタジエンラテックス…………15重量部 澱 粉……………… 5重量部 実施例4〜7・比較例3〜5 米坪量45g/m2の中質紙[脱墨古紙パルプ50重量%を
含有する再生紙]からなる基紙に対して、後記第1表中
の所定欄に記載されている顔料100重量部と、スチレ
ン・ブタジエンラテックス(固形分)14重量部と、澱
粉(固形分)4重量部とを含有する固形分濃度52重量
%の水系塗工剤を、テストコーター(ゲートロールコー
ター)で、後記第1表中の所定欄に記載されている顔料
に換算した塗工量でもって塗布,乾燥し、下塗り塗工層
を形成する前段工程と、該下塗り塗工層上に、前記実施
例1における対応する手順と同一の手順によって上塗り
塗工層 を形成する後段工程とによって、本発明の実施
例品及び比較のための印刷用の塗工紙を得た。
なお、下塗り塗工層の形成に利用されている顔料は、 酸化チタン…… 平均粒径0.3μ カオリン …… 平均粒径0.7μ 炭酸カルシウム……平均粒径1.1μ である。
「実 験」 実施例及び比較例によって得られた各印刷用の塗工紙に
ついての白色度、不透明度、及び、印刷不透明度につい
ての評価を、以下に説明する方法に準じて行なった。
白色度 JIS P 8123に従って測定した。
不透明度 JIS P 8138に従って測定した。
印刷不透明度 印刷用の塗工紙の裏面の白色度Xと、 該塗工紙の表面にオフセット用のインキによる黒色のベ
タ刷りを行なった後の裏面の白色度Xとを測定し、
(X2/X)×100(%)でもって、印刷不透明度を
表示した。
なお、印刷不透明度は、その数値が高いものほど裏ぬけ
に対する改良性が高いことを意味している。
以上の結果を、基紙として再生紙を利用した場合の塗工
紙の表面のくすみの程度と共に、第1表に示す。
なお、第1表中において、基紙として再生紙を利用した
場合の塗工紙のくすみ評価の欄は、 〇………くすみが全く無い □………くすみがほとんど無い △………ほんの少しのくすみがある ×………くすみがある を表示する。
「効 果」 本発明の印刷用の塗工紙は、前記実施例の結果から明ら
かなように、価格の高い酸化チタンによる極めて効果的
な印刷不透度の向上作用が、塗工層の表面に適用される
印刷インキによって妨害されることがなく、しかも、酸
化チタンが必要最小限の範囲で利用されているので、印
刷不透明度の良好な印刷用の塗工紙が安価に供給され
る。
また、本第2の発明の印刷用の塗工紙は、脱墨古紙パル
プを含有する所謂再生紙を利用するものであり、しか
も、従来の再生紙を基紙とする塗工紙の特有のくすみの
問題も同時に解消されるため、上質系塗工紙の範疇の品
質を具備する塗工紙が再生紙によって得られることか
ら、資源の再利用の点において極めて有効である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙に対して直接形成されている下塗り塗
    工層と、該下塗り塗工層上に形成されている上塗り塗工
    層とを有する二重塗工紙からなる印刷用の塗工紙におい
    て、下塗り塗工層が、顔料100重量部に対してバイン
    ダー用樹脂(固形分)10〜30重量部を含有し、しか
    も、顔料中の20〜80重量%が酸化チタンからなる塗
    工剤により、顔料に換算して3〜8g/m2の塗工層として
    形成されており、また、上塗り塗工層が、顔料100重
    量部に対してバインダー用樹脂(固形分)10〜30重
    量部を含有し、しかも、酸化チタンが顔料中の20重量
    %未満とされている塗工剤により、10〜25g(固形
    分) /mの塗工層として形成されていることを特徴とす
    る印刷用の塗工紙。
  2. 【請求項2】基紙が脱墨古紙パルプを含有する再生紙か
    らなる特許請求の範囲第1項記載の印刷用の塗工紙。
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大江礼三郎翻訳監修「紙およびパルプ製紙の化学と技術第4巻」(S60−2−20)中外産業調査会P.41−51

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