JPH0644468B2 - 荷電粒子ビーム用スリツト - Google Patents

荷電粒子ビーム用スリツト

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JPH0644468B2
JPH0644468B2 JP2004841A JP484190A JPH0644468B2 JP H0644468 B2 JPH0644468 B2 JP H0644468B2 JP 2004841 A JP2004841 A JP 2004841A JP 484190 A JP484190 A JP 484190A JP H0644468 B2 JPH0644468 B2 JP H0644468B2
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edges
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憲一 井上
紀生 鈴木
清隆 石橋
豊 川田
明男 新井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、半導体産業分野をはじめ医療・バイオ等の分
野において、高エネルギー荷電粒子ビームを用いて微小
領域の物性・組成分析、微細加工等をする装置の対物ス
リットの改良構造に関する。
(従来の技術) 膨大な量の情報をコンピュータで処理する場合、記憶容
量を増大し処理速度を高速化することが求められる。そ
のため、ICの高集積化がLSIからVLSIへ、また
3次元ICへと開発が進められている。これに伴って、
個々の素子やその配線等は極微小化/多層化し、また表
面から極めて浅い領域が使われつつある。このようなI
Cの開発、プロセス研究においては、ミクロな領域にお
ける原子分布の分析が極めて重要であり、そのために
は、高エネルギー(MeV)の集束イオンビームを使っ
た、1μm以下の分解能を持つラザフォード後方散乱法
(RBS)や粒子励起X線法(PIXE)などの分析手
法が有効である。
第4図は高エネルギー荷電粒子(イオン)ビーム装置の
一般的な構成配置の1例を示す。そのイオンビームは次
のように集束して照射される。すなわち、静電型加速器
(a)のイオン源(b)から出て加速器(c)で加速されたイオ
ンビーム(d)は偏向分析電磁石(e)によって所定角度(普
通15°以上)を振ってイオン種・エネルギーを選別さ
れ、対物スリット(f)によって数十μmに絞られたの
ち、2〜5mのドリフト空間を経て、2連または3連の
四重極電磁石レンズ(g)に入り集束され、試料チャンバ
ー(h)内のターゲット(測定試料)(i)上にスポットを結
ぶ、後方散乱されたイオンは検出器(j)で検出される。
(k)は偏向分析電磁石のコイルである。
対物スリット(f)から四重極電磁石レンズ(g)までの距離
を物面距離、同レンズ(g)からターゲット(i)までの距離
を像面距離と呼び、このビーム光学系は、この2つの距
離の比に大約等しい縮小率で対物スリット(f)の口径を
ターゲット(i)上に縮小投影する機能を持つ。ところで
縮小率は大約1/5〜1/30なので、最小ビームスポットと
して1μm径を得るためには、ビームは対物スリット
(f)において5〜30μm径に絞る必要があり、スリッ
トのエッジの移動精度としては1μmが要求される。
従来技術のスリットとしては、ビームの通過する微小な
孔をあけた板を用いるのが簡便であるが、ビーム径を変
更できない。微小領域の局所分析や微細加工の用途で
は、一般的にビームスポットの大きさを任意に変える必
要が生じるから、4方向からくさび型のナイフエッジや
金属円筒型エッジを対向させてスリット幅の変化で通過
ビームの形状を制御する機構がとられる。従来のスリッ
トでは、マイクロメータヘッドなどの精密駆動機構部の
先端にくさび型エッジを取付け、各エッジのマイクロメ
ータヘッドの目盛りから開き幅を推定していた。第5図
(イ)は、マイクロメータヘッドの代りに圧電素子を用
いた電気的駆動調節機構部を持つスリットの1例を正面
図で示す。1対のナイフ型のエッジ(l)または、第5
図(ロ)の縦断側面図に示す1対のくさび型エッジをそ
れぞれフレキシブルジョイント(m)で支えられたアーム
(n)の先端に取り付けて対向させ、それぞれの背後の圧
電素子(p)の印加電圧を調節して矢印で示すイオンビー
ム(q)の通過するくさび型のエッジ(l)間のスリット幅を
設定するようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) (A)前記の従来技術のスリットにおいては、スリット
を完全閉鎖して開き幅ゼロの位置を見付ける時、くさび
型または円筒型エッジの表面平坦度の不完全性(工作精
度上μm程度の凹凸および傾きが存在することは不可
避)から、エッジ同志が接触した状態でも部分的な隙間
があるのでイオンビームが洩れ、ゼロ点がはっきり決ま
らない。ゼロ点が決定できなければ、μmオーダの開き
幅を精度よく設定することは不可能である。また強いて
完全閉鎖状態となるようエッジ同志を接触させる動作を
行なわせると、今度はエッジ先端または高精度駆動機構
部に過剰な負荷がかかり、エッジ先端の変形、駆動機構
部のガタが生ずる原因になる。結局、従来技術では、実
用上、満足にゼロ点を確定できず。従って必要精度の開
き幅の設定、制御が不可能である。
(B)イオンビームのうちスリットのエッジ先端に突当
って発熱する熱量は数W以上と見積られる。エッジは真
空中に置かれるため、この熱はすべてエッジを支えるア
ーム部あるいは柱部に伝達される。従来技術においては
くさび型または円筒型エッジはアーム部および/または
柱部でささえられているので、この部分の熱膨張によっ
て生ずるスリットの開き幅変化は、無視できない量にな
る。事実、従来技術のスリットでは、使用中に数〜十数
μmオーダの変化に起因するイオンビームの電流変化が
観測されている。
(C)従来技術のスリットでは、対向する2つのエッジ
を独立に操作して開き幅を設定する機構であるので、開
き中心を固定したまま任意の開き幅に設定するには、両
側2回の操作を必要とする。またビームと光学系の軸調
整のため開き幅を固定したまま開き中心位置のみを設定
したい場合にも両側2回の操作が必要となり、同様に操
作性が悪い。
(問題点を解決するための手段) 高エネルギー荷電粒子ビーム装置の機能に不利な影響を
もたらす従来技術の対物スリットの問題点は次の(I)
(II)(III)の手段を採り入れた本発明によって合理的に
解決乃至は軽減される。
すなわち、本発明の荷電粒子ビーム用スリットは、全体
的構成としては、高エネルギー荷電粒子ビームを用いて
微小領域の物性・組成分析、微細加工等をする装置に使
用する対物スリットとして、(I)対向してスリット間
隙を形成する1対のくさび型、ナイフ型または円筒型エ
ッジの位置を荷電粒子ビームの上下流方向に、わずかに
ずらせて配置し、(II)前記のスリット間隙を形成するく
さび型、ナイフ型または円筒型のエッジをそれぞれささ
えて精密駆動機構部に結合するアーム部および/または
柱部内に冷却水をエッジ直下まで導いて通過させる冷却
水通路機構を設け、(III)対向する1対のエッジの進退
をそれぞれ精密駆動機構部のステップモータで駆動し、
その制御を開き幅制御部と開き中心位置制御部の2系統
のパルス発生器によって行なうようにしたことを特徴と
する。
(作用) 本発明の前記(I)(II)(III)の各手段はそれぞれの次の作
用により効果をもたらし、それらが相俟って荷電粒子ビ
ームを高精度にまた安定して絞り込むことができ、操作
性に優れたスリットを供給することができる。
(I)対向するエッジがビームの上下流方向の少しずらさ
れて配置されているため開き幅を狭めてゆくと、完全閉
鎖を通り越して、ビーム上流からみてエッジがいくらか
重なるところまで、エッジを接触させることなくスリッ
トを閉じることができる。この余裕によりエッジ表面の
不完全さが幾分あったとしても、通過イオンビームをモ
ニターすることによってゼロ点位置を正確に決定できる
ことになり、従ってその後数μmの開き幅が精度良く設
定できることになる。またこの余裕の存在により、ゼロ
点較正するときにエッジおよび精密駆動機構部に過剰負
荷がかかる危険性は回避される。
(II)エッジへの入熱はその直下に抜熱され、またエッジ
をささえるアーム部および/または柱部分内を冷却水が
循環するので、これら部分では温度勾配はなくなり、熱
膨張の影響によるスリット開き幅の変化は抑制される。
従って開き幅はイオンビーム電流に依存せず、常に安定
状態に保たれることになる。
(III)スリット開き幅および開き中心位置がそれぞれ別
の制御系によってコントロールされ、また1回の操作で
制御目的が達成されるので、非常に操作性がよくなる。
(実施例) 以下、本発明の荷電粒子ビーム用スリットを、第1〜3
図の好適実施側により具体的に説明し、その特質を明ら
かにする。第1図はこの実施例の1対のエッジの構造
を、上部と下部と均等のため下部を代表させて示す縦断
側面図であり、第2図はその1対のエッジの完全閉鎖し
た状態での相対位置関係を示す部分拡大、縦断側面図で
あり、第3図は本発明の荷電粒子ビーム用スリットの制
御系の構成を示す配置結線図である。
第1図に示すように、この実施例では円筒型の上下1対
のエッジ(1)(1)が荷電粒子ビームライン(BL)を挟ん
で開き幅(W)のスリット細隙をその間に形成するように
上下対向させて、ビームライン(BL)と直角の中心軸
線(X)(X)の方向に並進するよう設置されているが、本発
明では、このエッジ(1)(1)の中心軸線(X)(X)はビームラ
イン(BL)の上下流方向に僅かのずれ距離(ε)、例
えば1mmだけ前後にずらせた配置とする。
各円筒型エッジ(1)は、イオン照射による損傷を受けに
くく前方散乱の少ないよう重金属、例えばMでつくら
れ、熱伝導の良い金属、例えばCu製のエッジ保持金具
(2)に保持され、中心軸線(X)方向の柱状のアーム部(3)
または柱部の先端に取付けられている。アーム部(3)は
2重パイプ構造のステンレス鋼製で、真空ダクト壁(4)
を貫通し、貫通部でOリング(5)によりシールされ、か
つ進退をガイドされる。アーム部(3)は大気側で冷却水
入口(6)および同出口(7)につながる冷却水通路機構が内
部に形成されており、入口(6)から流入した冷却水は内
管内を保持金具(2)の方向に往流しそこで折返して外管
内を復流し、出口(7)から流出して循環する。こうして
アーム部(3)はその全長にわたって温度勾配を与えられ
ることなく、エッジ(1)でのイオンビームからの受熱に
よる熱量は効率よく排出され、膨張による長さ変化は起
こらない。
またアーム部(3)は大気側で、ボールねじなどの回転・
並進変換機構(8)を経てカップリング(9)を介してステッ
プモータ(10)に駆動連結され、これらは精密駆動機構部
を構成する。ステップモータ(10)の時計回り方向(cw)の
正転によりエッジ(1)はビームライン(BL)の方向に
前進し、反時計回り方向(ccw)の逆転により反対方
向に後退する。
本発明では、前期のように一方のエッジ(1)は向い合う
エッジと距離(ε)だけずらされているので、第2図に
示すように、両エッジ(1)(1)が前進して接近し、ビーム
ライン(BL)を超えて前後方向に重なる状態に到達さ
せることができ、この状態で両エッジは固体接触で突当
ることはなく、イオンビームの完全閉鎖が実現できるの
で、スリットの開き中心の位置を容易に確定することが
できる。
第3図は、本発明の制御系の構成の1例を示し、上下の
相対するステップモータ(10)の各モータドライバー(11)
(11)はそれぞれ正転用OR素子(12)および逆転用OR素
子(13)を介し4台のパルス発生器(14)に接続され、各パ
ルス発生器1(14)はそれぞれ開き幅開/閉および開き中
心の上/下移動の機能になるよう各操作スイッチ(15)に
和合してつながっている。それらの信号はまた開き幅表
示カウンター(16)および開き中心表示カウンター(17)に
もつながり、それぞれの値を表示する。
この回路系にり4つのスイッチ(15)のうち1つを押すこ
とにより、スリットの調整、設定が簡単に操作できる。
例えば、第3図の上から1番目の開き幅開スイッチ(15)
を押すと、それに連なるパルス発生器(14)からのパルス
は逆転用OR素子を経て上下のモータドライバの逆転
(ccw)に入力され、それによりステップモータ(10)
(10)はステッピング逆転して、エッジ(1)(1)は開き中心
をそのままにして後退して開き幅を開く。同様にして2
番目の開き幅閉スイッチを押すと、上下のステップモー
タはともに正転(cw)して、エッジ(1)(1)は開き中心
をそのまま前進して開き幅を挟める。3番目の開き中心
上げスイッチを押すと、上ステップモータは逆転(cc
w)してそのエッジが上昇し下ステップモータは正転
(cw)してそのエッジじ上昇し、エッジ(1)(1)間の開
き幅はそのまま、開き中心が上方に移行する。4番目の
開き中心下げスイッチを押すと、上ステップモータが正
転してそのエッジが下降し、下ステップモータが逆転し
てそのエッジが下降し、エッジ(1)(1)間の開き幅をその
まま開き中心が下方に移行する。これらの各操作は、上
下の駆動部を交互に操作する必要はなく、一操作で連動
してなされる。
(発明の効果) 以上のように、本発明の荷電粒子ビーム用スリットによ
ると、エッジ表面の形状の不完全さがあったとしても透
過イオンビーム電流をモニターすることによってゼロ点
位置を正確に決定できる。そしてこのゼロ点較正に際し
てエッジおよび精密駆動機構部に過剰負荷がかかる危険
性は回避される。このゼロ点確定の結果として数μmの
開き幅が精度良く調節設定できる。しかもこの開き幅制
御は開き中心の調節設定操作と別個の操作によりなさ
れ、一操作でも各調節設定の目的が達せられるので、両
操作とも操作性が非常に良い。またアーム部の熱膨張に
よる変化は抑制され、開き幅はイオンビーム電流に依存
せず、常に安定した状態に保たれるので、精度の良い測
定を行なうことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好適実施例の荷電粒子ビーム用スリッ
トを下部を代表させ上部を部分省略して示した縦断側面
図、第2図はそのエッジの完全閉鎖状態での部分拡大縦
断側面図、第3図はその制御系の構成の1例を示す配置
結線図、第4図は従来技術の高エネルギー荷電粒子ビー
ム装置の一般的な構成配置を示す図、第5図(イ)は従
来技術のスリットの1例を示す正面図、第5図(ロ)は
そのスリットの1例の部分拡大縦断側面図である。 (1)…円筒型エッジ、(2)…エッジ保持金具、(3)…柱状
アーム部、(4)…真空ダクト壁、(5)…Oリング、(6)…
冷却水入口、(7)…冷却水出口、(8)…回転・並進変換機
構、(9)…カップリング、(10)…ステップモータ、(11)
…モータドライバ、(12)…正転用OR素子、(13)…逆転
用OR素子、(14)…パルス発生器、(15)…操作スイッ
チ、(16)…開き幅表示カウンタ、(17)…開き幅中心表示
カウンタ、(BL)…荷電粒子ビームライン、(w)…開
き幅、(ε)…ずれ距離、(x)…中心軸線、(cw)…時計
回り方向、(ccw)…反対時計回り方向、(a)…静電型加速
器、(b)…イオン源、(c)…加速管、(d)…イオンビー
ム、(e)…偏向分析電磁石、(f)…対物スリット、(g)…
四重極電磁石レンズ、(h)…試料チャンバー、(i)…ター
ゲット、(j)…検出器、(k)…コイル、(l)…エッジ、(m)
…フレキシブルジョイント、(n)…アーム、(p)…圧電素
子、(q)…イオンビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 明男 兵庫県神戸市須磨区中島町2丁目2―4 (56)参考文献 特開 昭64−3948(JP,A) 特開 昭57−50755(JP,A) 特開 昭56−111040(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高エネルギー荷電粒子ビームを用いて微小
    領域の物性・組成分析、微細加工等をする装置に使用す
    る対物スリットとして、 (I)対向してスリット間隙を形成する1対のくさび型、
    ナイフ型または円筒型エッジの位置を、荷電粒子ビーム
    の上下流方向に、わずかにずらせて配置し、 (II)前記のスリット間隙を形成するくさび型、ナイフ型
    または円筒型のエッジをそれぞれささえて精密駆動機構
    部に結合するアーム部および/または柱部内に、冷却水
    をエッジ直下まで導いて通過させる冷却水通路機構を設
    け、 (III)対向する1対のエッジの進退をそれぞれ精密駆動
    機構部のステップモータで駆動し、その制御を開き幅制
    御部と開き中心位置制御部の2系統のパルス発生器によ
    って行なうようにしたことを特徴とする荷電粒子ビーム
    用スリット。
JP2004841A 1989-05-17 1990-01-11 荷電粒子ビーム用スリツト Expired - Lifetime JPH0644468B2 (ja)

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JP2004841A JPH0644468B2 (ja) 1990-01-11 1990-01-11 荷電粒子ビーム用スリツト
US07/524,432 US5063294A (en) 1989-05-17 1990-05-17 Converged ion beam apparatus
EP90109351A EP0398335B1 (en) 1989-05-17 1990-05-17 Converged ion beam apparatus
DE69026751T DE69026751T2 (de) 1989-05-17 1990-05-17 Ionenbündelfokussierungsvorrichtung

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US6501078B1 (en) * 2000-03-16 2002-12-31 Applied Materials, Inc. Ion extraction assembly
CN108387924A (zh) * 2018-03-08 2018-08-10 西北核技术研究所 一种高精度束流能量分析狭缝装置

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