JPH0645422Y2 - 後輪操舵装置の中立復帰機構 - Google Patents

後輪操舵装置の中立復帰機構

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JPH0645422Y2
JPH0645422Y2 JP69588U JP69588U JPH0645422Y2 JP H0645422 Y2 JPH0645422 Y2 JP H0645422Y2 JP 69588 U JP69588 U JP 69588U JP 69588 U JP69588 U JP 69588U JP H0645422 Y2 JPH0645422 Y2 JP H0645422Y2
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relay rod
housing
male screw
rod
wheel steering
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、後輪を操舵する後輪操舵装置に適用されて、
該後輪操舵装置の一部に異常が発生した場合等に後輪を
強制的に中立状態に復帰させる後輪操舵装置の中立復帰
機構に関する。
[従来技術] この種の装置に関する第1の従来技術としては、例えば
特開昭60-154958号公報に示されるように、左右後輪を
操舵可能に連結するリレーロッドを駆動して同後輪を操
舵制御するパワーシリンダの一側に、前記リレーロッド
を貫通させた中立復帰用のスプリングを設け、当該後輪
操舵装置の正常時にはパワーシリンダの駆動力によりス
プリングの付勢力に抗してリレーロッドを変位させて左
右後輪を操舵するとともに、当該後輪操舵装置の異常時
にはスプリングの付勢力によってリレーロッドを中立位
置に復帰させて左右後輪を中立状態に復帰させるように
したものがある。
また、第2の従来技術としては、例えば特開昭62-59167
号公報に示されるように、前記スプリングに換えてゴム
ブッシュを設け、該ゴムブッシュの弾性力を利用して、
当該後輪操舵装置の異常時に左右後輪を中立状態に復帰
させるようにしたものもある。
[考案が解決しようとする問題点] しかるに、前記第1の従来技術にあっては、リレーロッ
ドを中立位置に復帰させるために、スプリングの付勢力
をリレーロッドが中立位置近傍にある状態でも大きな値
例えば150〜200kg重程度に設定しておく必要があり、ス
プリングとして太くかつ長いものを用いなければならな
い。そのため、該スプリングを含む中立復帰機構が大型
化して、同機構を配設するために広い空間が必要になる
という問題がある。また、スプリングを後輪操舵装置に
組み付ける際には、大きなプリセット荷重例えば150〜2
00kg重程度の荷重をスプリングに付与した状態で同スプ
リングを後輪操舵装置内のリレーロッドの外周上に組み
付けなければならないので、スプリングの組付け及び分
解作業が難しくなるという問題もある。
また、前記第2の従来技術にあっては、ゴムを利用する
関係上、長期間の使用により、ゴムが変質し又は摩耗し
て後輪が正確に中立状態に復帰されなくなるという問題
がある。
本考案は前述の問題に鑑み案出されたもので、その目的
は配設のために広い空間を必要とせず、組付け及び分解
作業が楽で、しかも長期間の使用にも信頼性の高い中立
復帰機構を備えた前後輪操舵車の後輪操舵装置を提供す
ることにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案の構成上の特徴は、
左右後輪を操舵可能に連結するとともにハウジング内に
軸方向に変位可能に組み付けられて軸方向の変位に応じ
て左右後輪を操舵するリレーロッドと、該リレーロッド
を軸方向に駆動するアクチュエータとを有する後輪操舵
装置に適用された中立復帰機構において、前記リレーロ
ッドをトーションバーで構成するとともに、前記リレー
ロッドの両端部外周上に設けられ同一ねじ方向を有する
第1及び第2の雄ねじ部と、前記第1の雄ねじ部にボー
ルを介し又は直接螺合されるとともに前記ハウジングに
回転不能かつ軸方向に変位可能に係合していて基準状態
から同第1の雄ねじ部及び同ハウジングに対する軸方向
一方への各相対変位がそれぞれ規制された第1のナット
部材と、前記第2の雄ねじ部にボールを介し又は直接螺
合されるとともに前記ハウジングに回転不能かつ軸方向
に変位可能に係合していて基準状態から同第2の雄ねじ
部及び同ハウジングに対する軸方向他方への各相対変位
がそれぞれ規制された第2のナット部材とを備えたこと
にある。
[考案の作用] 上記のように構成した本考案においては、アクチュエー
タにより駆動されてリレーロッドが軸方向一方へ変位す
る場合、第1のナット部材はハウジングに対する相対変
位の規制によって基準状態に保たれるので、第1の雄ね
じ部は第1のナット部材内を回転しながらハウジングに
対して前記軸方向一方へ変位する。また、第2のナット
部材は第2の雄ねじ部に対する相対変位の規制により第
2の雄ねじ部の回転を禁止して、第2の雄ねじ部と一体
的にハウジングに対して前記軸方向一方へ変位する。し
たがって、トーションバーにより構成されたリレーロッ
ドには捩れが生じる。次に、この状態で、アクチュエー
タによる前記駆動力を解除すると、リレーロッドの前記
捩れの復元力により、第1の雄ねじ部は前記とは逆方向
に回転しながら軸方向他方へ変位して基準状態に戻る。
また、第2の雄ねじ部には前記第1の雄ねじ部と逆方向
の回転力が作用するが、第2のナット部材の第2の雄ね
じ部に対する軸方向他方への相対的変位が規制されてい
るので、第2の雄ねじ部はその回転が禁止されて第2の
ナット部材と一体的に軸方向他方へ変位して基準状態に
戻る。したがって、リレーロッドはアクチュエータの駆
動力により中立状態から軸方向一方へ変位して左右後輪
を一方へ操舵するとともに、前記駆動力を解除すると同
ロッドはその復元力により中立状態に復帰して同後輪を
中立状態に復帰させる。
一方、アクチュエータにより駆動されてリレーロッドが
軸方向他方へ変位する場合には、第2のナット部材がハ
ウジングに対する相対変位の規制によって基準状態に保
たれるので、第2の雄ねじ部は第2のナット部材内を回
転しながらハウジングに対して前記軸方向他方へ変位す
る。また、第1のナット部材は第1の雄ねじ部に対する
相対変位の規制により第1の雄ねじ部の回転を禁止し
て、第1の雄ねじ部と一体的にハウジングに対して前記
軸方向他方へ変位する。したがって、トーションバーに
より構成されたリレーロッドには捩れが生じる。次に、
この状態で、アクチュエータによる前記駆動力を解除す
ると、リレーロッドの前記捩れの復元力により、第2の
雄ねじ部は前記とは逆方向に回転しながら軸方向一方へ
変位して基準状態に戻る。また、第1の雄ねじ部には前
記第2の雄ねじ部と逆方向の回転力が作用するが、第1
のナット部材の第1の雄ねじ部に対する軸方向一方への
相対的変位が規制されているので、第1の雄ねじ部はそ
の回転が禁止されて第1のナット部材と一体的に軸方向
一方へ変位して基準状態に戻る。したがって、この場合
も、リレーロッドはアクチュエータの駆動力により中立
状態から軸方向他方へ変位して左右後輪を他方へ操舵す
るとともに、前記駆動力を解除すると同ロッドはその復
元力により中立状態に復帰して同後輪を中立状態に復帰
させる。
また、上記本考案による中立復帰機構においては、リレ
ーロッドの外周上に設けられた第1及び第2のねじ部は
同一ねじ方向を有していて、リレーロッドがどちらの軸
方向に変位する場合すなわち左右後輪が左右いずれに操
舵される場合でも、リレーロッドの捩れ方向は同じにな
る。その結果、当該中立復帰機構を有する後輪操舵装置
の組立の際に、リレーロッドを前記捩れの方向と同一な
方向へ捩った状態で同装置内に組み込めば、左右後輪の
中立復帰に対しプリセット荷重が付与されることにな
る。
[考案の効果] 上記作用説明からも理解できるように、本考案によれ
ば、左右後輪を中立状態に付勢する付勢力を得るために
リレーロッドをトーションバーで構成し、かつリレーロ
ッドの両端外周上に第1及び第2のナット部材を組み付
けるのみでよいので、当該後輪操舵装置が大型化するこ
ともなく、同装置の配設のための空間を少なくすること
ができる。また、上記第2の従来技術のようにゴムの変
質及び摩耗の心配もなく、長期間使用しても左右後輪を
正確に中立状態に復帰させることができる。
また、当該後輪操舵装置の組立て及び分解作業において
も、上記プリセット荷重を付与するためには、リレーロ
ッドを単に若干捩じった状態で同装置内へ組み込めばよ
いので、前記組立て及び分解作業が楽になる。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を図面を用いて説明すると、第
3図は本考案に係る前後輪操舵車を概略的に示してい
る。この前後輪操舵車は左右前輪FW1,FW2を操舵する前
輪操舵装置Aと、左右後輪RW1,RW2を左右前輪FW1,FW2の
操舵に連動して操舵する後輪操舵装置Bとを備えてい
る。
前輪操舵装置Aはラックバー11を有する。ラックバー11
はピニオンギヤ12及び操舵軸13を介して操舵ハンドル14
に接続されるとともに、その両端に固定したラックエン
ド11a,11bに揺動可能に接続された左右タイロッド15a,1
5b及び同タイロッド15a,15bに回転可能に接続された左
右ナックルアーム16a,16bを介して左右前輪FW1,FW2を操
舵可能に連結している。操舵軸13の中間には四方弁から
なる制御バルブ17が組付けられ、同バルブ17は操舵軸13
に作用する操舵トルクに応じて油圧ポンプ18から導管P1
を介したパワーシリンダ21への作動油の供給及び同シリ
ンダ21から導管P2を介したリザーバ22への作動油の排出
を制御する。油圧ポンプ18はエンジン23により駆動され
るようになっている。パワーシリンダ21はラックバー11
に固定したピストン21aにより区画された左右油室21b,2
1cを有し、各油室21b,21cに対する作動油の給排に応じ
てラックバー11を軸方向に駆動する。
後輪操舵装置Bは、第1図乃至第3図に示すように、ト
ーションバーにより構成されたリレーロッド24を有す
る。リレーロッド24は第1ハウジング25を貫通するよう
に同ハウジング25に収納され、中央部にてアクチュエー
タとしてのパワーシリンダ26により駆動されるととも
に、両端にて中立復帰機構を構成する第1及び第2のね
じ機構B1,B2により支持されている。また、リレーロッ
ド24は、その両端にて、上記前輪操舵装置Aの場合と同
様に、左右タイロッド27a,27b及び左右ナックルアーム2
8a,28bを介して左右後輪RW1,RW2を操舵可能に連結して
いる。
パワーシリンダ26は第1ハウジング25内に形成されると
ともに、リレーロッド24に固定したピストン26aによっ
て区画された左右油室26b,26cを有しており、各油室26
b,26cに対する作動油の給排に応じてリレーロッド24を
軸方向に駆動する。
第1及び第2のねじ機構B1,B2はシャフト31,32、ナット
部材33,34及び内スプライン部材35,36を主要構成部材と
している。シャフト31,32は、それらの内周上に形成し
たセレーション部31a,32aとリレーロッド24の両端外周
上に形成したセレーション部24a,24bとのセレーション
結合によって同ロッド24にそれぞれ固定され、それらの
外周上には同一ねじ方向、例えばリレーロッド24の右端
から見て右方向の回転に対し同ロッドが左方向(又は右
方向)に変位するような方向の雄ねじ部31b,32bが形成
されている。ナット部材33,34は、それらの内周上に形
成した雌ねじ部33a,34aにて前記雄ねじ部31b,32bに多数
のボール37,38を介してそれぞれ螺合されているととも
に、シャフト31,32の端部に形成した鍔部31c,32cにより
第1図の状態(基準状態)からそれぞれ内側方向への変
位が禁止されるようになっている。また、ナット部材3
3,34の外周部には外スプライン部33b,34bがそれぞれ形
成されており、同スプライン部33b,34bは内スプライン
部材35,36にそれぞれスプライン結合している。内スプ
ライン部材35,36は第1ハウジング25に圧入されて同ハ
ウジング25に固定されている。また、内スプライン部材
35,36の内周上にはストッパリング41,42が固定されてお
り、同リング41,42はナット部材33,34の第1図の状態
(基準状態)からそれぞれ内側方向への変位を禁止して
いる。
なお、前記実施例においては、ナット部材33,34を多数
のボール37,38を介してシャフト31,32にそれぞれ螺合さ
せるようにしたが、該ナット部材33,34の該シャフト31,
32に対する回転がスムーズであれば、該ナット部材33,3
4を直接的に該シャフト31,32に螺合させるようにしても
よい。
第1ハウジング25には第2ハウジング43が載置されてお
り、同ハウジング43内にはパワーシリンダ26に対する作
動油の給排を制御する倣いバルブとしてのスプールバル
ブ44が設けられている。このスプールバルブ44は第2ハ
ウジング43内に軸方向に摺動可能に収容された弁部材と
してのバルブスリーブ44aと同スリーブ44a内に軸方向に
摺動可能に収容された弁部材としてのバルブスプール44
bとからなり、いわゆる四方弁を構成するもので、バル
ブスリーブ44aとバルブスプール44bとの間に相対的な変
位がないとき油圧ポンプ45から導管P3を介して供給ポー
ト44cに供給される作動油を排出ポート44d及び導管P4を
介してリザーバ22に環流させる。また、バルブスプール
44bがバルブスリーブ44aに対して第1図にて右方向に変
位したとき、スプールバルブ44は供給ポート44cに供給
される作動油を流入出ポート44e及び導管P5を介してパ
ワーシリンダ26の左油室26bに供給し、かつ同シリンダ2
6の右油室26bから導管P6を介して流入出ポート44fに供
給される作動油を排出ポート44dに排出する。逆に、バ
ルブスプール44bがバルブスリーブ44aに対して第1図に
て左方向に変位したとき、スプールバルブ44は供給ポー
ト44cに供給される作動油を流入出ポート44f及び導管P6
を介してパワーシリンダ26の右油室26cに供給し、かつ
同シリンダ26の左油室26bから導管P5を介して流入出ポ
ート44eに供給される作動油を排出ポート44dに排出す
る。なお、油圧ポンプ45もエンジン23により駆動される
ようになっている。
スプールバルブ44のバルブスプール44bの一端はロッド4
6の一端にピン47により接続されている。ロッド46は第
2ハウジング43に軸方向に変位可能に支持されるととも
に、スプリング48によって第1図及び第2図の右方向に
付勢されている。また、同ロッド46の他端にはピン51が
固定されており、同ピン51は第2ハウジング43に回転可
能に支持された円盤上のカム部材52の上面に形成した螺
旋状のカム溝52aに摺動可能に嵌合している。カム部材5
2の下部には円形のギヤ52bが一体的に形成されており、
同ギヤ52bには両側にて一対のラックバー53,54が噛合し
ている。ラックバー53,54は第2ハウジング43内に軸方
向に変位可能に収容され、同バー53をそれぞれ貫通させ
るとともにプレロードの付与されたスプリング55,56に
より第2図の左方向に付勢されている。スプリング55,5
6の各一端は第2ハウジング43に固定したストッパ部材5
7,58により支持され、各他端はラックバー53,54の外周
上に摺動可能に組付けたリテーナ61,62により支持され
ている。リテーナ61,62はラックバー53,54の一端に固定
したストッパリング63,64により第2図の状態からラッ
クバー53,54に対する左方向への変位が禁止されるとと
もに、第2ハウジング43に螺着したストッパ部材65,66
により第2図の状態から第2ハウジング43に対する左方
向への変位が禁止されている。ラックバー53,54の他端
には溝53a,54aが形成されており、同溝53a,54aにはプル
ケーブル67,68の一端に固定したピン71,72が嵌合してい
る。プルケーブル67,68は左右前輪FW1,FW2の操舵に連動
してラックバー53,54を第2図の右方向にそれぞれ引く
もので、適宜箇所にて車体に支持されて車両前方に延設
され、その他端は前輪操舵装置Aのラックエンド11a,11
bに接続されている。なお、ピン71,72は溝53a,54aに若
干隙間をもって嵌合されており、ラックバー53,54の中
立状態(第2図の状態)ではケーブル67,68には引張力
が付与されていない。
また、スプールバルブ44のバルブスリーブ44aとリレー
ロッド24とはリンク機構により連結されている。このリ
ンク機構はレバー73と連結部材74とを主要構成部材とし
ている。レバー73の上端はシャフト75に設けたピン75a
により同シャフト75に回転可能に接続されており、同レ
バー73はピン75aを支点として揺動する。シャフト75の
先端は第2ハウジング43に設けた孔43aにて支持される
とともに、その後端部にて第2ハウジング43に螺着され
ている。レバー73の下端はピストン26aの側部中央に形
成した環状溝26a1に嵌合しており、同レバー73はピスト
ン26aの変位に応じて揺動する。
連結部材74はレバー73とバルブスリーブ44aとを連結す
るもので、その基部はバルブスリーブ44aに嵌着されて
いる。連結部材74の先端部には筒部74aが形成され、同
筒部74aにてレバー73を貫通させるとともに、同筒部74a
内周面にレバー73の中間部に形成した断面半円上の凸部
73aの外周面を当接させている。また、連結部材74の内
部には、バルブスプール44b内に形成した油路を排出ポ
ート44dに連通させるための油路が形成されている。
上記のように構成した後輪操舵装置Bを構成するリレー
ロッド24の組付けに際しては、同ロッド24の一端例えば
左端をシャフト31、ボール37、ナット部材33及び内スプ
ライン部材35を介して第1ハウジング25に組付けた後、
リレーロッド24に同ロッド24の右端を左端に向かって例
えば右方向(又は左方向)の捩じりを付与した状態で第
1図の状態になるように、同ロッド24の右端をシャフト
32、ボール38、ナット部材34及び内スプライン部材36を
介して第1ハウジング25に組付けるようにする。かかる
状態では、リレーロッド24は捩じられていて元に戻ろう
とする(シャフト31,32がナット部材33,34に対してそれ
ぞれ外側方向に変位する向きに回転しようとする)が、
鍔部31c,32cとナット部材33,34の内側端部との係合によ
りシャフト31,32のナット部材33,34に対する外側方向へ
の変位が禁止されているので、シャフト31,32とナット
部材33,34との相対回転及びそれに伴う相対的変位が禁
止される。しかも、ナット部材33,34の軸方向の変位は
ストッパリング41,42により規制されているので、シャ
フト31,32に固定されたリレーロッド24は回転不能かつ
変位不能に第1ハウジング25に支持されることになり、
同ロッド24は前記捩じれを維持する。その結果、該捩じ
れに対応した付勢力でリレーロッド24は中立位置に付勢
されることになり、第4図に示すようなプリセットトル
クが同ロッド24に付与される。このように、後輪操舵装
置Bにプリセットトルクを作用させるためには、リレー
ロッド24を単に捩じった状態で第1ハウジング25内に組
み付ければよく、該後輪操舵装置の組立て及び分解作業
が簡単に行える。
次に、前述のようにして組み立てた後輪操舵装置Bを含
む上記実施例の動作を説明するが、最初に操舵ハンドル
14の回動に応じて左右前輪FW1,FW2が操舵されるととも
に該操舵に連動して左右後輪RW1,RW2が操舵される動作
について説明する。操舵ハンドル14が中立位置に保たれ
ている状態を想定すると、ラックバー11は中立状態にあ
って左右前輪FW1,FW2も中立状態にある。かかる状態で
は、プルケーブル67,68には引張力も作用しないので、
ラックバー53,54はスプリング55,56により付勢されて第
2図の状態にある。このとき、カム部材52も基準回転位
置にあって、ロッド46を介して同カム部材52により制御
されるスプールバルブ44は中立状態にあり、同バルブ44
を構成するバルブスリーブ44aとバルブスプール44bとの
間には相対的な変位が存在しないので、油圧ポンプ45か
らスプールバルブ44に供給される作動油はリザーバ22に
環流するのみで、パワーシリンダ26には供給されない。
これにより、パワーシリンダ26はリレーロッド24を駆動
せず、同ロッド24は上述のように第1及び第2ねじ機構
B1,B2により中立位置に保たれるので、左右後輪RW1,RW2
も中立状態にある。この場合、リレーロッド24にはプレ
セットトルクが付与されているので、左右後輪RW1,RW2
に外力が作用してもリレーロッド24は該プリセットトル
クによって中立位置に維持され、同後輪RW1,RW2は安定
して中立状態に保たれる。その結果、当該車両は安定し
て直進走行する。
かかる状態で、操舵ハンドル14が右方向に回動される
と、該操舵ハンドル14の回動は操舵軸13及びピニオン12
を介してラックバー11に伝達され、同バー11は第3図に
て右方向に変位する。このラックバー11の右方向の変位
は左右タイロッド15a,15b及び左右ナックルアーム16a,1
6bを介して左右前輪FW1,FW2に伝達され、同前輪FW1,FW2
は右方向に操舵される。また、かかる左右前輪FW1,FW2
の操舵においては、制御バルブ17が、操舵軸13に作用す
る操舵トルクに応じて、導管P1を介して供給される油圧
ポンプ18からの作動油をパワーシリンダ21の左油室21b
に供給するとともに、同シリンダ21の右油室21cからの
作動油を導管P2を介してリザーバ22へ排出するので、パ
ワーシリンダ21はラックバー11を第1図にて右方向に押
圧することにより前記左右前輪FW1,FW2の操舵を助勢す
る。
一方、前記ラックバー11の右方向の変位はラックエンド
11bを介してプルケーブル68に伝達され、同ケーブル68
がラックバー54を第2図にて右方向に引く。しかし、プ
ルケーブル68の後端に設けたピン72はラックバー54の溝
54aに隙間をもって嵌合されるとともにスプリング56に
はプレロードが付与されているので、ラックバー54は初
期の状態から変位せず、左右後輪RW1,RW2は中立状態に
維持される。(第5図参照) そして、前記ラックバー11の変位がある程度大きくなる
と、スプリング56がストッパリング64及びリテーナ62に
よる第2図右方向の押圧によって圧縮され、ラックバー
54は第2図右方向に変位する。このラックバー54の変位
により、同バー54にギヤ52bにて噛合したカム部材52が
ラックバー53の第2図左方向への変位を伴いながら第2
図にて反時計方向に回転し、この回転に伴いピン51がカ
ム溝52a内を摺動するので、ロッド46は第1図及び第2
図にて右方向に変位する。
このロッド46の右方向の変位はピン47を介してバルブス
プール44bに伝達され、同スプール44bはバルブスリーブ
44aに対して第1図及び第2図にて右方向に変位する。
このバルブスリーブ44aとバルブスプール44bとの相対的
な変位により、スプールバルブ44は油圧ポンプ45から導
管P3を介して供給ポート44cに供給される作動油を流入
出ポート44e及び導管P5を介してパワーシリンダ26の左
油室26bに供給し、かつ同シリンダ26の右油室26cから導
管P6及び流入出ポート44fに供給される作動油を排出ポ
ート44d及び導管P4を介してリザーバ22に排出する。そ
の結果、パワーシリンダ26のピストン26aはリレーロッ
ド24を第1図の右方向に押圧する。
かかる場合、右側のシャフト32は、その右方向への変位
に関しては、鍔部32cとナット部材34の内側端との係合
によりナット部材34に対し回転不能かつ変位不能である
とともに、同ナット部材34は内スプライン部材36に対し
て右方向に変位可能であるので、シャフト32はナット部
材34とともに回転なく右方向に変位する。一方、左側の
シャフト31は、その右方向の変位に関しては、ナット部
材33に対し回転可能かつ変位可能であるとともに、同ナ
ット部材33はストッパリング41により内スプライン部材
36に対して右方向に変位不能であるので、シャフト31は
ボール37を介してナット部材33の内周上をそのねじ方向
に沿って例えば進行方向に向かって右回転(又は左回
転)しながら右方向に変位する。その結果、シャフト3
1,32に固定されたリレーロッド24はその右端部を回転さ
せることなくかつ左端部を前記中立位置にあるときの捩
じれを大きくする向きに回転させながら、前記シャフト
31.32とともに右方向に変位することになる。このよう
にしてリレーロッド24が右方向に変位した結果、該変位
は左右タイロッド27a,27b及び左右ナックルアーム28a,2
8bを介して左右後輪RW1,RW2に伝達され、同後輪RW1,RW2
は左方向すなわち左右前輪FW1,FW2に対して逆相に操舵
される。
また、前記リレーロッド24の変位により、レバー73の下
端部はピストン26aに形成した環状溝26a1の内側壁によ
り第1図の右方向に押圧され、同レバー73はピン75a回
りに第1図にて反時計方向に揺動する。このレバー73の
揺動により、連結部材74が第1図の右方向に変位し、こ
の連結部材74の変位に伴いスプールバルブ44のバルブス
リーブ44aも右方向に変位する。そして、バルブスリー
ブ44aの前記変位により、同スリーブ44aとバルブスプー
ル44bとの相対的変位がなくなると、スプールバルブ44
はパワーシリンダ26に対する前記作動油の給排を停止す
る。これにより、パワーシリンダ26はリレーロッド24の
変位を停止させるので、左右後輪RW1,RW2の前記操舵も
停止する。このようなバルブスプール44bに倣ったリレ
ーロッド24の変位により、左右後輪RW1,RW2は、第5図
に示すように、操舵ハンドル14の操舵角に対応した量だ
け左方向すなわち左右前輪FW1,FW2に対して逆相に操舵
される。なお、かかる左右後輪RW1,RW2の操舵状態にお
いては、前記リレーロッド24の右変位に伴う左端の回転
により、リレーロッド24上の捩じれは前記プリセット状
態以上に大きくなり、同ロッド24に作用するトルクは第
4図のように左右後輪RW1,RW2の左方向への操舵角の増
加に従って大きくなっている。
かかる操舵ハンドル14の右方向への回動状態において、
同ハンドル14の回動操作が解除され又は逆に左方向に回
動されて同ハンドル14が中立状態に復帰すると、左右前
輪FW1,FW2が中立状態に復帰するとともに、ラックバー1
1の右方向の変位によりプルケーブル68に付与されてい
た前記引張力も解除される。この引張力の解除により、
ラックバー54はスプリング56の付勢力により第2図左方
向に変位して中立状態に復帰し、カム部材52はラックバ
ー53の第2図右方向への変位を伴いながら第2図にて時
計方向に回転して中立回転位置に復帰する。このカム部
材52の中立回転位置への復帰により、ピン51はカム溝52
a内を摺動しながら第2図の状態まで変位し、ロッド46
を介してバルブスプール44bが第1図及び第2図の左方
向に変位する。かかる場合には、バルブスリーブ44aと
バルブスプール44bとの相対的な変位は上記場合とは逆
になり、倣いバルブとしてのスプールバルブ44はリレー
ロッド24を第1図の左方向に変位させて同ロッド24を中
立位置に復帰させるようにパワーシリンダ26に対する作
動油の給排を制御するので、同シリンダ26はリレーロッ
ド24を中立位置に復帰させ、左右後輪RW1.RW2が上述し
た中立状態に復帰する。
かかる復帰時においては、リレーロッド24に捩じれトル
クが作用しているので、前記左右後輪RW1,RW2の左操舵
時とは逆に、リレーロッド24はその右端を回転させるこ
となくかつその左端を進行方向に対して右方向(又は左
方向)に回転させながら、左方向に変位して中立位置に
復帰する。その結果、リレーロッド24の捩じれは前記プ
リセットトルクに対応したものとなる。
さらに、操舵ハンドル14が中立状態から左方向に回動さ
れると、左右前輪FW1,FW2は前輪操舵装置Aの上述した
作用と同様にして左方向に操舵される。このとき、ラッ
クバー11は操舵ハンドル14の前記左方向への回動により
第3図の左方向へ変位し、プルケーブル67に引張力が付
与される。この引張力の付与により、ラックバー53が第
2図の右方向に変位するので、カム部材52は第2図にて
時計方向に回転するとともにバルブスプール44bは第1
図及び第2図の左方向に変位する。その結果、スプール
バルブ44は上記操舵ハンドル14の右方向への回動の場合
とは逆に作用し、リレーロッド24がパワーシリンダ26、
レバー73、連結部材74等によって左方向に変位して、左
右後輪RW1,RW2は該リレーロッド24の変位に応じて、左
右タイロッド27a,27b及び左右ナックルアーム28a,28bと
の協働により右方向に操舵される。(第5図参照) かかる場合、上述の左右後輪RW1,RW2の左操舵の場合と
は逆に、左側のシャフト31が、その左方向への変位に関
しては、鍔部31cとナット部材33の内側端との係合によ
りナット部材33に対し回転不能かつ変位不能であるとと
もに、同ナット部材33は内スプライン部材35に対して左
方向に変位可能であるので、シャフト31はナット部材33
とともに回転なく左方向に変位する。一方、右側のシャ
フト32は、その左方向の変位に関しては、ナット部材34
に対し回転可能かつ変位可能であるとともに、同ナット
部材34はストッパリング42により内スプライン部材36に
対して右方向に変位不能であるので、シャフト32はボー
ル37を介してナット部材33の内周上をそのねじ方向に沿
って例えば進行方向に向かって右回転(又は左回転)し
ながら左方向に変位する。その結果、シャフト31,32に
固定されたリレーロッド24はその左端部を回転させるこ
となくかつ右端部を前記中立位置にあるときの捩じれを
大きくする向きに回転させながら、前記シャフト31,32
とともに左方向に変位することになる。これにより、か
かる左右後輪RW1,RW2の右操舵状態においても、前記リ
レーロッド24の左変位に伴う右端の回転により、リレー
ロッド24上の捩じれは上記左右後輪RW1,RW2の左操舵時
と同じになり、同ロッド24に作用するトルクは第4図の
ように左右後輪RW1,RW2の右方向への操舵角の増加に従
って大きくなる。
そして、かかる操舵ハンドル14の左方向への回動状態に
おいて、同ハンドル14の回動操作が解除され又は逆に左
方向に回動されて同ハンドル14が中立状態に復帰する
と、後輪操舵装置Bは上記場合とは逆方向に動作して、
左右後輪RW1,RW2は中立状態に復帰する。
次に、上述のように、左右後輪RW1,RW2が左右に操舵さ
れた状態で、油圧系統等の故障により後輪操舵装置Bに
異常が発生してパワーシリンダ26による駆動力が解除さ
れた場合について説明する。左右後輪RW1,RW2が左方向
に操舵されてリレーロッド24が右方向に変位していれ
ば、リレーロッド24の前記捩じれトルクによって同ロッ
ド24の左端すなわちシャフト31は左から見て左回転(又
は右回転)しようとし、かつ同ロッド24の右端すなわち
シャフト32は右から見て左回転(又は右回転)しようと
する。かかる場合、シャフト31の鍔部31cとナット部材3
3の内側端との係合は解除されていて同シャフト31の同
ナット部材33に対する前記左回転(右回転)は許容され
ているが、シャフト32の鍔部32cとナット部材34の内側
端とは係合していて同シャフト31の同ナット部材33に対
する前記左回転(右回転)は禁止されているので、リレ
ーロッド24の左端すなわちシャフト31は前記左回転(又
は右回転)しながら鍔部31cとナット部材33の内側端と
が係合するまで左方向に変位し、リレーロッド24は中立
位置にて静止する。このリレーロッド24の中立位置への
復帰に伴い、ナット部材34はシャフト32とともに内スプ
ライン部材36の内周上を左方向に摺動して、ストッパリ
ング42によりその変位が停止される位置まで変位する。
また、左右後輪RW1,RW2が右方向に操舵されてリレーロ
ッド24が左方向に変位していれば、リレーロッド24の両
端は、同ロッド24が右方向に変位している前記場合と同
様に、それぞれ内側方向を見て左回転(又は右回転)し
ようとする。かかる場合には、シャフト32の鍔部32cと
ナット部材34の内側端との係合は解除されていて同シャ
フト32の同ナット部材34に対する前記左回転(右回転)
は許容されているが、シャフト31の鍔部31cとナット部
材33の内側端とは係合していて同シャフト31の同ナット
部材33に対する前記左回転(右回転)は禁止されている
ので、リレーロッド24の右端すなわちシャフト32は前記
左回転(又は右回転)しながら鍔部32cとナット部材34
の内側端とが係合するまで右方向に変位し、リレーロッ
ド24は中立位置に復帰する。このリレーロッド24の中立
位置への復帰に伴い、ナット部材33はシャフト31ととも
に内スプライン部材35の内周上を右方向に摺動して、ス
トッパリング41によりその変位が停止される位置まで変
位する。
このように油圧系統等の故障により後輪操舵装置Bに異
常が発生してパワーシリンダ26による駆動力が解除され
た場合には、リレーロッド24が中立位置に復帰し、これ
に伴い左右後輪RW1,RW2も中立状態に復帰されるので、
当該車両の走行安定性が良好となる。
このように上記実施例によれば、リレーロッド24をトー
ションバーにより構成するとともに、リレーロッド24の
両端外周上に第1及び第2のねじ機構を組み付けること
により、左右後輪RW1,RW2を中立状態に付勢する付勢力
を得るようにしたので、該後輪操舵装置が大型化するこ
ともなくなる。
なお、上記実施例においては、前輪操舵装置Aに機械的
に連結されたスプールバルブ44によりパワーシリンダ26
に対する作動油の給排を制御し、同シリンダ26がリレー
ロッド24を駆動して左右後輪RW1,RW2を操舵するように
したが、例えば特開昭62-261575号公報に示されるよう
に、電動モータに連結されたロータリ式の制御バルブに
よりパワーシリンダ26に対する作動油の給排を制御し、
同シリンダ26がリレーロッド24を駆動して左右後輪RW1,
RW2を操舵するようにてもよい。この場合、電動モータ
の回転を電気的に検出した前輪操舵角、車速等の車両の
走行状態に応じて制御するようにするとよい。また、本
願と同一出願人が先に出願した特願昭62-215782号に係
る発明(前後輪操舵車の後輪操舵装置)のように、油圧
力を利用しなくても前記電動モータでリレーロッド24を
駆動可能であれば、前記制御バルブ及びパワーシリンダ
を省略して電動モータで直接的にリレーロッド24を駆動
してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る後輪操舵装置の縦断端
面図、第2図は第1図のII-II線に沿って見た端面図、
第3図は第1図及び第2図の後輪操舵装置を備えた前後
輪操舵車の全体概略図、第4図は第1図のリレーロッド
に発生する捩じれ角の特性図、第5図は第3図の前後輪
操舵車の後輪の操舵特性図である。 符号の説明 A……前輪操舵装置、B……後輪操舵装置、B1,B2……
ねじ機構、FW1,FW2……前輪、RE1,RW2……後輪、11……
ラックバー、14……操舵ハンドル、24……リレーロッ
ド、25,43……ハウジング、26……パワーシリンダ、31,
32……シャフト、33,34……ナット部材、35,36……内ス
プライン部材、37,38……ボール、41,42……ストッパリ
ング、44……スプールバルブ、46……ロッド、52……カ
ム部材、67,68……ケーブル。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右後輪を操舵可能に連結するとともにハ
    ウジング内に軸方向に変位可能に組み付けられて軸方向
    の変位に応じて左右後輪を操舵するリレーロッドと、該
    リレーロッドを軸方向に駆動するアクチュエータとを有
    する後輪操舵装置に適用され、前記リレーロッドをトー
    ションバーで構成するとともに、前記リレーロッドの両
    端部外周上に設けられ同一ねじ方向を有する第1及び第
    2の雄ねじ部と、前記第1の雄ねじ部にボールを介し又
    は直接螺合されるとともに前記ハウジングに回転不能か
    つ軸方向に変位可能に係合していて基準状態から同第1
    の雄ねじ部及び同ハウジングに対する軸方向一方への各
    相対変位がそれぞれ規制された第1のナット部材と、前
    記第2の雄ねじ部にボールを介し又は直接螺合されると
    ともに前記ハウジングに回転不能かつ軸方向に変位可能
    に係合していて基準状態から同第2の雄ねじ部及び同ハ
    ウジングに対する軸方向他方への各相対変位がそれぞれ
    規制された第2のナット部材とを備えたことを特徴とす
    る後輪操舵装置の中立復帰機構。
JP69588U 1988-01-07 1988-01-07 後輪操舵装置の中立復帰機構 Expired - Lifetime JPH0645422Y2 (ja)

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