JPH0645547B2 - 免疫増強剤 - Google Patents
免疫増強剤Info
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- JPH0645547B2 JPH0645547B2 JP1142320A JP14232089A JPH0645547B2 JP H0645547 B2 JPH0645547 B2 JP H0645547B2 JP 1142320 A JP1142320 A JP 1142320A JP 14232089 A JP14232089 A JP 14232089A JP H0645547 B2 JPH0645547 B2 JP H0645547B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アスペルギルス属に属するマイトジェン活性
物質の生産能を有する微生物を培養して得られる培養上
清、或いは、該培養上清を分画して得られる活性画分を
有効成分とする免疫増強剤に関する。
物質の生産能を有する微生物を培養して得られる培養上
清、或いは、該培養上清を分画して得られる活性画分を
有効成分とする免疫増強剤に関する。
技術的背景 病原微生物を始めとして、種々の非自己が生体に侵入し
ようとする場合、生体はそれを排除して自己の恒常性を
維持しようとする機能、すなわち免疫機能を有してい
る。しかし、腫瘍を始めとして各種の疾病罹患時やその
回復時、外科的手術後の回復期、低栄養状態、あるいは
人の老化した段階においては各種の免疫機能、感染防御
機能が著しく低下し、重篤なる感染症、合併症、さらに
は腫瘍の進行や高頻度発生が起きる。
ようとする場合、生体はそれを排除して自己の恒常性を
維持しようとする機能、すなわち免疫機能を有してい
る。しかし、腫瘍を始めとして各種の疾病罹患時やその
回復時、外科的手術後の回復期、低栄養状態、あるいは
人の老化した段階においては各種の免疫機能、感染防御
機能が著しく低下し、重篤なる感染症、合併症、さらに
は腫瘍の進行や高頻度発生が起きる。
このため、従来よりレンチナン、クレスチン、酵母細胞
壁のグルコマンナン等を主体とする多糖類や、BCG、
ピシバニール等の微生物製剤、さらには各種合成ペプチ
ド剤が開発されている。しかしこれらは消化器疾患時に
おける低栄養状態下では必ずしも効果が発現されず、ま
た、製剤によっては治療量として継続投与すると各種の
副作用を呈することも知られている。
壁のグルコマンナン等を主体とする多糖類や、BCG、
ピシバニール等の微生物製剤、さらには各種合成ペプチ
ド剤が開発されている。しかしこれらは消化器疾患時に
おける低栄養状態下では必ずしも効果が発現されず、ま
た、製剤によっては治療量として継続投与すると各種の
副作用を呈することも知られている。
発明が解決しようとする課題 本発明は、上述のような状況に鑑みなされたものであつ
て、工業的な生産が容易であって、副作用がなく安全性
が高く、かつそれ自体が栄養源として利用し得る免疫増
強剤を提供することを課題とする。
て、工業的な生産が容易であって、副作用がなく安全性
が高く、かつそれ自体が栄養源として利用し得る免疫増
強剤を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段 本発明者は、日常の食生活で広く利用されている乳成分
を、それの利用可能な微生物で発酵させた場合に、その
培養上清中に生成される物質について、リンパ球分裂促
進作用(マイトジェン活性)を指標にスクリーニングを
行った結果、市販麹発酵食品から分離したアスペルギル
ス属に属する微生物に乳成分を含む半合成培地中に強い
マイトジェン活性物質を生産する菌株を見出し、本発明
をなすに至つた。
を、それの利用可能な微生物で発酵させた場合に、その
培養上清中に生成される物質について、リンパ球分裂促
進作用(マイトジェン活性)を指標にスクリーニングを
行った結果、市販麹発酵食品から分離したアスペルギル
ス属に属する微生物に乳成分を含む半合成培地中に強い
マイトジェン活性物質を生産する菌株を見出し、本発明
をなすに至つた。
すなわち、本発明の特徴は、アスペルギルス属に属する
マイトジェン活性物質生産菌を、乳成分を含む培地中で
培養した後、菌体を除去して得られる培養上清もしくは
該培養上清を分画して得られる活性画分を有効成分とす
る免疫増強剤にある。
マイトジェン活性物質生産菌を、乳成分を含む培地中で
培養した後、菌体を除去して得られる培養上清もしくは
該培養上清を分画して得られる活性画分を有効成分とす
る免疫増強剤にある。
本発明で利用するアスペルギルス属に属するマイトジェ
ン活性物質生産菌は、市販麹発酵食品から分離されるも
のであって、下記手順に従って培養を行い、その培養上
清についてマイトジェン活性を測定し、その活性の強い
ものを選択することにより得られる。
ン活性物質生産菌は、市販麹発酵食品から分離されるも
のであって、下記手順に従って培養を行い、その培養上
清についてマイトジェン活性を測定し、その活性の強い
ものを選択することにより得られる。
マイトジェン活性測定用試料の調製: 食品由来のアスペルギルス属に属する菌株について、無
脂乳固形分8%、酵母エキス0.3%、グルコース1.0%か
ら成る半合成培地に供試菌の前培養物を1%接種し、27
℃の温度で72時間振盪培養し、培養終了後、菌体を濾別
し、pHを4.6に調整して蛋白質を除いた後、再び pH を
7.0に調整したものを0.2μmのミリポアフィルターで濾
過滅菌してマイトジェン活性測定用の試料とした。な
お、参考としてアスペルギルス属以外の糸状菌について
も同様にしてマイトジェン活性を測定した。
脂乳固形分8%、酵母エキス0.3%、グルコース1.0%か
ら成る半合成培地に供試菌の前培養物を1%接種し、27
℃の温度で72時間振盪培養し、培養終了後、菌体を濾別
し、pHを4.6に調整して蛋白質を除いた後、再び pH を
7.0に調整したものを0.2μmのミリポアフィルターで濾
過滅菌してマイトジェン活性測定用の試料とした。な
お、参考としてアスペルギルス属以外の糸状菌について
も同様にしてマイトジェン活性を測定した。
マイトジェン活性の測定: マイトジェン活性は次のようにして測定した。C3H/He N
マウス脾細胞を採取、洗浄した後、牛胎児血清10%を含
む RPMI 1640 培地に浮遊させた。5×105/ウエルにな
るように96穴マイクロプレートに分注し、これに上記に
より調製した各試料を1/10量づつ添加し、対照ウエルに
はコンカナバリンA(終濃度1μg/ml)、リポポリサ
ッカライド(終濃度100μg/ml)を加え、37℃、48時
間、5%CO2条件下でそれぞれ培養した。培養終了後3-
(4,5-ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジフェニール-2Hテ
トラゾリウムブロマイド(以下、MTTと略記)液10μ
添加し、更に3時間培養、生ずる MTTフォルマザンを E
LISAリーダーを用い 562〜595nmで吸光度を測定した
〔メディカル・イムノロジー、12(3)、411-415(198
6)〕。マイトジェン活性比(S.I.)は次のようにして求め
た。
マウス脾細胞を採取、洗浄した後、牛胎児血清10%を含
む RPMI 1640 培地に浮遊させた。5×105/ウエルにな
るように96穴マイクロプレートに分注し、これに上記に
より調製した各試料を1/10量づつ添加し、対照ウエルに
はコンカナバリンA(終濃度1μg/ml)、リポポリサ
ッカライド(終濃度100μg/ml)を加え、37℃、48時
間、5%CO2条件下でそれぞれ培養した。培養終了後3-
(4,5-ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジフェニール-2Hテ
トラゾリウムブロマイド(以下、MTTと略記)液10μ
添加し、更に3時間培養、生ずる MTTフォルマザンを E
LISAリーダーを用い 562〜595nmで吸光度を測定した
〔メディカル・イムノロジー、12(3)、411-415(198
6)〕。マイトジェン活性比(S.I.)は次のようにして求め
た。
結果は第1表に示すとおりである。
第1表にみられるように、供試微生物中アスペルギルス
属に属する菌株に強いマイトジェン活性が認められた。
属に属する菌株に強いマイトジェン活性が認められた。
上記の強いマイトジェン活性を示すアスペルギルス属に
属する菌株についての菌学的性質を示すと次のとおりで
ある。
属する菌株についての菌学的性質を示すと次のとおりで
ある。
生育 麦芽エキス寒天培地−25℃での生育は速く、5日以内に
直径3〜5cmに達する。基底菌糸層は白色、細毛状、密
で、長い分生子柄の菌糸層を成す。コロニー表面は緑黄
色、裏面は白色を呈し、裏面は平滑で芻襞を呈しない。
直径3〜5cmに達する。基底菌糸層は白色、細毛状、密
で、長い分生子柄の菌糸層を成す。コロニー表面は緑黄
色、裏面は白色を呈し、裏面は平滑で芻襞を呈しない。
ツアペック寒天培地−麦芽エキス寒天培地とほとんど同
じ生育性状を示すが、25℃での生育は麦芽エキス寒天培
地に比較して遅く、分生子の形成も遅れる。
じ生育性状を示すが、25℃での生育は麦芽エキス寒天培
地に比較して遅く、分生子の形成も遅れる。
形態 分生子柄は淡褐色、透明で先端は亜球形の頂のうを成
し、その先端よりフィアライドが一層形成されるが、メ
トレは形成されない。分生子柄は長さ 400〜800μで表
面は粗である。分生子はフィアライド先端より数条ない
し十数条に分かれて放射状に並び、分生子頭を形成す
る。分生子頭は淡い青緑色を呈し、大きさは 100〜200
μである。分生子は5〜6μの球状を呈し、表面は粗状
である。
し、その先端よりフィアライドが一層形成されるが、メ
トレは形成されない。分生子柄は長さ 400〜800μで表
面は粗である。分生子はフィアライド先端より数条ない
し十数条に分かれて放射状に並び、分生子頭を形成す
る。分生子頭は淡い青緑色を呈し、大きさは 100〜200
μである。分生子は5〜6μの球状を呈し、表面は粗状
である。
上記の菌学的性質に基いて、宇田川俊一、椿啓介他著
“菌類図鑑”(講談社 1982年)を参照して分類した結
果、本菌株はアスペルギルス属に属するものと判断され
る。なお、本菌株は、Aspergillussp. EF8株として微
生物工業技術研究所に「微工研寄託第10659号(FERM P-1
0659)」の番号で寄託してある。したがって、本菌株を
以下EF8株と略記する。
“菌類図鑑”(講談社 1982年)を参照して分類した結
果、本菌株はアスペルギルス属に属するものと判断され
る。なお、本菌株は、Aspergillussp. EF8株として微
生物工業技術研究所に「微工研寄託第10659号(FERM P-1
0659)」の番号で寄託してある。したがって、本菌株を
以下EF8株と略記する。
本発明では、アスペルギルス属に属するマイトジェン活
性物質生産菌としてEF8株を利用して、前記有効成分
としての培養上清並びにそれを分画して得られる活性画
分を下記により調製し得る。
性物質生産菌としてEF8株を利用して、前記有効成分
としての培養上清並びにそれを分画して得られる活性画
分を下記により調製し得る。
培養上清の調製 乳成分を含む培地、例えば下記組成の培地にEF8株を
接種し、27℃で72時間程度振盪培養した培養液から菌体
を濾別して得られる。
接種し、27℃で72時間程度振盪培養した培養液から菌体
を濾別して得られる。
培地組成 (重量) 無脂乳固形分 8 % 酵母エキス 0.3% グルコース 1.0% 上記割合の成分を水に溶解し pH を 7.0 に調整した後
殺菌する。
殺菌する。
活性画分の調製: 上述のようにして得られた培養上清を pH 4.6に調整し
て等電点沈澱によって蛋白質を除去した後、下記により
分画を行って活性画分を得る。
て等電点沈澱によって蛋白質を除去した後、下記により
分画を行って活性画分を得る。
(i)ゲル濾過法による分画 上記により培養上清から蛋白質を除去した液をpH 7.0に
調整して凍結乾燥した後、セファデックスG-50カラムで
分画し、カラムボリュウム付近に溶出してくる画分を採
取する。
調整して凍結乾燥した後、セファデックスG-50カラムで
分画し、カラムボリュウム付近に溶出してくる画分を採
取する。
(ii)吸着クロマトグラフィーによる分画 上記除蛋白した濾液を pH 7.0に調整した後、オクタデ
シルシラン逆相カラムを通し、次いでメタノールの50〜
100%濃度で溶出してくる画分を採取する。
シルシラン逆相カラムを通し、次いでメタノールの50〜
100%濃度で溶出してくる画分を採取する。
これらの画分について溶媒を除去した後、凍結乾燥して
得られる物質は下記に示す性状を有する。分子量:12%
濃度のゲルを用いた尿素SDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動およびセファデックス(Sephadex)G-50を用い
たゲル濾過により、約3000と推定される。
得られる物質は下記に示す性状を有する。分子量:12%
濃度のゲルを用いた尿素SDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動およびセファデックス(Sephadex)G-50を用い
たゲル濾過により、約3000と推定される。
溶解性:水および50%メタノールに可溶であるが、エー
テル、クロロホルム、アセトンは不溶。
テル、クロロホルム、アセトンは不溶。
呈色反応:薄層クロマトグラフィーおよび電気泳動にお
ける呈色反応では、硝酸銀染色、クーマシーブリリアン
トブルー染色およびニンヒドリン染色で発色し、PAS
染色では呈色しない。
ける呈色反応では、硝酸銀染色、クーマシーブリリアン
トブルー染色およびニンヒドリン染色で発色し、PAS
染色では呈色しない。
本画分は上記の性状および脂質成分を含まないことか
ら、その主体がペプチドであると言える。
ら、その主体がペプチドであると言える。
次に、本発明に係る上記画分についてアジュバンド活性
および抗腫瘍活性の試験結果を説明する。
および抗腫瘍活性の試験結果を説明する。
アジュバンド活性 上記のオクタデシルシラン逆相カラムに通して得られた
吸着画分(以下EF 8-ODS画分と略記)から凍結乾燥物を
調製し、下記手順に従って試験を行った。因に、アジュ
バンド活性は抗原とともに主体に投与した場合、抗原に
対する免疫応答を非特異的に増強させる能力をいう。
吸着画分(以下EF 8-ODS画分と略記)から凍結乾燥物を
調製し、下記手順に従って試験を行った。因に、アジュ
バンド活性は抗原とともに主体に投与した場合、抗原に
対する免疫応答を非特異的に増強させる能力をいう。
試験方法: BALB/c、雌、6週令マウス、1群16匹に対し抗原として
のジニトロフェニールオボアルブミン(DNP-OVA)100μ
g、無脂乳固形分8%の脱脂乳のオクタデシルシラ逆相
カラム吸着画分(SM-ODS画分)100μg(比較例)、およ
びEF 8-ODS画分100μg(本発明による画分)をフロイ
ント不完全アジュバンド(FIA)と共に腹腔内投与し、10
日後に血清中の抗DNP-OVA IgM抗体価を ELISA法で測定
した。抗体価は37℃、60分間反応後、405nmの吸光度が
0.1以下になる時の血清希釈率で求めた。結果を第2表
に示す。
のジニトロフェニールオボアルブミン(DNP-OVA)100μ
g、無脂乳固形分8%の脱脂乳のオクタデシルシラ逆相
カラム吸着画分(SM-ODS画分)100μg(比較例)、およ
びEF 8-ODS画分100μg(本発明による画分)をフロイ
ント不完全アジュバンド(FIA)と共に腹腔内投与し、10
日後に血清中の抗DNP-OVA IgM抗体価を ELISA法で測定
した。抗体価は37℃、60分間反応後、405nmの吸光度が
0.1以下になる時の血清希釈率で求めた。結果を第2表
に示す。
第2表にみられるように、EF 8-ODS画分を100μg接種
した場合、IgMクラスにおいて明らかに血清抗体応答促
進効果のあることが認められた。この効果は FIA 単独
投与群との間では有意水準5%で、SM-ODS画分投与群と
の間では有意水準1%で有意差が認められた。なお、シ
リーズを変えて行った場合、接種後の時間が経過するに
つれて血清抗体種のクラススイッチの結果としてIgMか
らIgGにおいてこの血清抗体促進効果が認められた。
した場合、IgMクラスにおいて明らかに血清抗体応答促
進効果のあることが認められた。この効果は FIA 単独
投与群との間では有意水準5%で、SM-ODS画分投与群と
の間では有意水準1%で有意差が認められた。なお、シ
リーズを変えて行った場合、接種後の時間が経過するに
つれて血清抗体種のクラススイッチの結果としてIgMか
らIgGにおいてこの血清抗体促進効果が認められた。
抗腫瘍活性 (a) 腹水型腫瘍に対する抑制効果 ICRマウス、雄、6週令、1群8匹に対し、腫瘍接種4
日前、1日前に PBS緩衝液、SM-ODS画分およびEF 8-ODS
画分を各100μgづつ腹腔内に接種した。腫瘍細胞接種
当日Sarcoma180を5×105個腹腔内に接種した。引き続
き1日後から4日間、1日1回、同量の各試料を腹腔内
に接種し、各群の生残曲線をもとめた。結果を第1図に
示す。
日前、1日前に PBS緩衝液、SM-ODS画分およびEF 8-ODS
画分を各100μgづつ腹腔内に接種した。腫瘍細胞接種
当日Sarcoma180を5×105個腹腔内に接種した。引き続
き1日後から4日間、1日1回、同量の各試料を腹腔内
に接種し、各群の生残曲線をもとめた。結果を第1図に
示す。
この図から明らかなように、SM-ODS画分接種群はほとん
ど変わらない生残性を示したのに対し、EF 8-ODS画分接
種群は対照群に比較して著しい生残性の効果が認められ
た。一般に、低分子物質を直接生体に接種した場合、生
体によって速やかなに代謝、分解されることが知られて
いる。しかし、上述の結果のように本EF 8-ODS画分は腹
水型腫瘍における生残性を著しく改善する効果の認めら
れたことから、本発明で用いるEF8株は明らかに免疫
応答の修飾活性物質を培養上清中に生産しているものと
いえる。
ど変わらない生残性を示したのに対し、EF 8-ODS画分接
種群は対照群に比較して著しい生残性の効果が認められ
た。一般に、低分子物質を直接生体に接種した場合、生
体によって速やかなに代謝、分解されることが知られて
いる。しかし、上述の結果のように本EF 8-ODS画分は腹
水型腫瘍における生残性を著しく改善する効果の認めら
れたことから、本発明で用いるEF8株は明らかに免疫
応答の修飾活性物質を培養上清中に生産しているものと
いえる。
(b) 皮下腫瘍に対する抑制効果 BALB/cマウス、雄、6週令、1群8匹を用い、対照群に
は PSB緩衝液100μを、試験群にはSM-ODS画分1000μ
gまたは、EF 8-ODS画分1000μgをMethA細胞1×105
個と同時に背部皮下に接種した。17日後に背部腫瘍を摘
出し、腫瘍生着の有無およびその重量を測定した。繰り
返し3回行った時の生着率を第3表に示した。
は PSB緩衝液100μを、試験群にはSM-ODS画分1000μ
gまたは、EF 8-ODS画分1000μgをMethA細胞1×105
個と同時に背部皮下に接種した。17日後に背部腫瘍を摘
出し、腫瘍生着の有無およびその重量を測定した。繰り
返し3回行った時の生着率を第3表に示した。
EF 8-ODS画分接種群ではMethA細胞は1例(4.2%)しか
生着しなかったのに対し、対照群およびSM-ODS画分接種
群では91.7%が生着した。この結果は、三元表による解
析ならびにブロック間に差がないことから、データをプ
ールした均一性の検定ならびに多重比較を行ったが、0.
5%以下で有意差が認められた。さらに、後二者では増
殖した腫瘤は0.3〜0.8gであったのに対し、EF 8-ODS画
分接種群では0.05g以下とはるかに小さかった。
生着しなかったのに対し、対照群およびSM-ODS画分接種
群では91.7%が生着した。この結果は、三元表による解
析ならびにブロック間に差がないことから、データをプ
ールした均一性の検定ならびに多重比較を行ったが、0.
5%以下で有意差が認められた。さらに、後二者では増
殖した腫瘤は0.3〜0.8gであったのに対し、EF 8-ODS画
分接種群では0.05g以下とはるかに小さかった。
(c) EF 8-ODS画分の腫瘍細胞に対する毒性作用 上述した皮下腫瘍抑制効果はEF 8-ODS画分の腫瘍細胞に
対する細胞毒性に由来するのか否かを確認するために、
以下の方法によって MTT アッセィ系を用いて検討し
た。すなわち、BALB/cマウス腹腔内で継代したMethA細
胞を採取し、試験管内で2代継代した細胞を1×105/
ウエルになるように96穴マイクロプレートに分注した。
各ウエルにSM-ODS画分とEF 8-ODS画分をそれぞれ0.01、
0.1、1.0および10.0mg/mlになるように添加し、5%CO2
条件下で37℃、12時間培養した。その後、1時間MTTア
ッセイを行って、それぞれの細胞障害性を評価した。結
果を第2図に示す。
対する細胞毒性に由来するのか否かを確認するために、
以下の方法によって MTT アッセィ系を用いて検討し
た。すなわち、BALB/cマウス腹腔内で継代したMethA細
胞を採取し、試験管内で2代継代した細胞を1×105/
ウエルになるように96穴マイクロプレートに分注した。
各ウエルにSM-ODS画分とEF 8-ODS画分をそれぞれ0.01、
0.1、1.0および10.0mg/mlになるように添加し、5%CO2
条件下で37℃、12時間培養した。その後、1時間MTTア
ッセイを行って、それぞれの細胞障害性を評価した。結
果を第2図に示す。
本図から明らかなように、SM-ODS画分およびEF 8-ODS画
分ともほとんど細胞障害性を示さなかった。高濃度添加
区分(10mg/ml)では時間の経過につれて細胞障害性が認
められたが、両試料とも同様の傾向を示すことから実際
の抗腫瘍試験において対照群にSM-ODS画分を用いる限り
その抑制効果の判定には何ら影響をおよぼさないものと
いえる。
分ともほとんど細胞障害性を示さなかった。高濃度添加
区分(10mg/ml)では時間の経過につれて細胞障害性が認
められたが、両試料とも同様の傾向を示すことから実際
の抗腫瘍試験において対照群にSM-ODS画分を用いる限り
その抑制効果の判定には何ら影響をおよぼさないものと
いえる。
したがって、前述した腹水腫瘍および皮下腫瘍に対する
EF 8-ODS画分の抑制効果は細胞毒性に由来するものでは
なく、全身系の免疫能が賦活されたことによる効果であ
るといえる。
EF 8-ODS画分の抑制効果は細胞毒性に由来するものでは
なく、全身系の免疫能が賦活されたことによる効果であ
るといえる。
本発明に係る免疫増強剤は経口または非経口的に投与さ
れる。培養上清を有効成分とする場合には培養終了後、
菌体を濾別した上清の pH を 7.0に調整し、必要に応じ
て凍結乾燥したものを調製する。また、培養上清を分画
して得られる活性成分を有効成分とする場合は、培養終
了後、菌体を濾別し、等電点沈澱により蛋白を除去し、
再び pHを 7.0に調整した後、吸着クロマトグラフィに
かけ、メタノール50乃至100%濃度で溶出してくる画分
を採取し、凍結乾燥粉末を調製する。
れる。培養上清を有効成分とする場合には培養終了後、
菌体を濾別した上清の pH を 7.0に調整し、必要に応じ
て凍結乾燥したものを調製する。また、培養上清を分画
して得られる活性成分を有効成分とする場合は、培養終
了後、菌体を濾別し、等電点沈澱により蛋白を除去し、
再び pHを 7.0に調整した後、吸着クロマトグラフィに
かけ、メタノール50乃至100%濃度で溶出してくる画分
を採取し、凍結乾燥粉末を調製する。
これらを経口投与するに当ってはそのままの状態でもよ
く、また、常法に従って錠剤、カプセル、ドリンク剤等
の製剤化して用いる。さらに、この免疫増強剤を各種栄
養剤や通常の食品に混ぜ、免疫機能の低下した罹病者、
病後者、術後者あるいは高齢者に与える事ができる。
く、また、常法に従って錠剤、カプセル、ドリンク剤等
の製剤化して用いる。さらに、この免疫増強剤を各種栄
養剤や通常の食品に混ぜ、免疫機能の低下した罹病者、
病後者、術後者あるいは高齢者に与える事ができる。
投与量は年齢、体重、治療効果、病態等によって異なる
が、通常成人一人当り1回に10〜100mgの範囲で1日1
回から数回経口投与される。
が、通常成人一人当り1回に10〜100mgの範囲で1日1
回から数回経口投与される。
非経口投与のための注射剤としては無菌の注射用蒸留
水、生理食塩水、その他の注射用溶剤に溶解し、1回10
0μg〜10mgの範囲で1日1回乃至数回静脈注射により
投与する。
水、生理食塩水、その他の注射用溶剤に溶解し、1回10
0μg〜10mgの範囲で1日1回乃至数回静脈注射により
投与する。
以下実施例により本発明による免疫増強剤の調製を具体
的に示す。
的に示す。
実施例1 無脂乳固形分8%、酵母エキス0.3%、グルコース1%
から成る半合成培地にアスペルギルスEF 8株の前培養物
を1%接種し、27℃で72時間振盪培養した。培養終了
後、6000rpm、20分間遠心分離により菌体を除去し、培
養上清を得た。等電点沈澱により pH 4.6 で除蛋白後、
再び pH を7.0 に調整し凍結乾燥した。培地10当り凍
結乾燥粉末25gが得られた。
から成る半合成培地にアスペルギルスEF 8株の前培養物
を1%接種し、27℃で72時間振盪培養した。培養終了
後、6000rpm、20分間遠心分離により菌体を除去し、培
養上清を得た。等電点沈澱により pH 4.6 で除蛋白後、
再び pH を7.0 に調整し凍結乾燥した。培地10当り凍
結乾燥粉末25gが得られた。
実施例2 実施例1で得られた凍結乾燥粉末をギ酸緩衝液(pH 6.0)
に溶解し、Sephadex G50カラムでゲル濾過を行った。同
上の緩衝液で溶出し、トータルボリューム付近の画分を
分取し、凍結乾燥を行った。培地10より凍結乾燥粉末
8gが得られた。
に溶解し、Sephadex G50カラムでゲル濾過を行った。同
上の緩衝液で溶出し、トータルボリューム付近の画分を
分取し、凍結乾燥を行った。培地10より凍結乾燥粉末
8gが得られた。
実施例3 実施例1で得られた凍結乾燥粉末を水に溶解しオクタデ
シルシラン逆相カラムに通し、次いでメタノール濃度を
順次高めながら溶出し、メタノール50〜100%濃度で溶
出してくる画分を採取し、凍結乾燥を行った。培地10
より凍結乾燥粉末2gが得られた。
シルシラン逆相カラムに通し、次いでメタノール濃度を
順次高めながら溶出し、メタノール50〜100%濃度で溶
出してくる画分を採取し、凍結乾燥を行った。培地10
より凍結乾燥粉末2gが得られた。
第1図は、本発明に係る有効成分としてのEF 8-ODS画分
の腹水型腫瘍に対する抑制効果を示したものであり、第
2図は、上記画分の細胞毒性作用を示したものである。
の腹水型腫瘍に対する抑制効果を示したものであり、第
2図は、上記画分の細胞毒性作用を示したものである。
Claims (5)
- 【請求項1】アスペルギルス属に属するマイトジェン活
性物質の生産能を有する微生物を、乳成分を含む培地で
培養した後、菌体を除去して得られる培養上清を有効成
分とする免疫増強剤。 - 【請求項2】アスペルギルス属に属するマイトジェン活
性物質の生産能を有する微生物を、乳成分を含む培地で
培養した後、菌体を除去した培養上清を分画して得られ
る活性画分を有効成分とする免疫増強剤。 - 【請求項3】活性画分は、培養上清から蛋白質を除去し
た後、ゲル濾過法により得られるものである請求項(2)
に記載の免疫増強剤。 - 【請求項4】活性画分は、培養上清から蛋白質を除去し
た後、吸着クロマトグラフィに付して得られるものであ
る請求項(2)に記載の免疫増強剤。 - 【請求項5】上記微生物がアスペルギルスspEF8株(微
工研寄託第10659号)である請求項(1)乃至(4)のいずれか
に記載の免疫増強剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1142320A JPH0645547B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 免疫増強剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1142320A JPH0645547B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 免疫増強剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0311021A JPH0311021A (ja) | 1991-01-18 |
| JPH0645547B2 true JPH0645547B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=15312614
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1142320A Expired - Fee Related JPH0645547B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 免疫増強剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0645547B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH073392U (ja) * | 1993-05-31 | 1995-01-20 | 達雄 毛尾 | 頭部連動傾倒座椅子 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5500359A (en) * | 1993-09-27 | 1996-03-19 | Solvay Enzymes, Inc. | Method for producing a therapeautic composition for papillomavirus-induced tumors with aspergillus niger |
-
1989
- 1989-06-05 JP JP1142320A patent/JPH0645547B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH073392U (ja) * | 1993-05-31 | 1995-01-20 | 達雄 毛尾 | 頭部連動傾倒座椅子 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0311021A (ja) | 1991-01-18 |
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