JPH0646178B2 - 懸濁液の凝集状態検知方法 - Google Patents

懸濁液の凝集状態検知方法

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JPH0646178B2
JPH0646178B2 JP62089224A JP8922487A JPH0646178B2 JP H0646178 B2 JPH0646178 B2 JP H0646178B2 JP 62089224 A JP62089224 A JP 62089224A JP 8922487 A JP8922487 A JP 8922487A JP H0646178 B2 JPH0646178 B2 JP H0646178B2
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信二 山本
潔 鈴木
満 今井
睦雄 中島
千秋 五十嵐
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荏原インフイルコ株式会社
株式会社荏原総合研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、懸濁液の凝集状態検知方法に関し、特に、発
光装置に対して攪拌領域中の懸濁液を介し受光装置を配
置して受光しつつ、懸濁液に対し急速攪拌しながら凝集
剤を注入したのちの緩速攪拌通の平坦化した受光光量か
ら懸濁液と凝集剤との混合液の凝集状態を検知しあるい
は懸濁液に対し急速攪拌しながら凝集剤を注入したのち
の緩速攪拌中の平坦化した受光光量と攪拌停止後の受光
光量とから懸濁液と凝集剤との混合液の凝集状態を検知
してなる凝集状態検知方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種の懸濁液の凝集状態検知方法としては、上
水,工業用水,下水,産業廃液などの懸濁液を適当量だ
け採取し、複数のビーカに等量ずつ分配し、凝集剤をそ
の注入率を変化させてそれぞれのビーカに注入したのち
に攪拌静置し、試験者の目視観察および経験によって凝
集状態を検知するものが、提案されていた。
[解決すべき問題点] しかしながら、従来の懸濁液の凝集状態検知方法では、
試験者の目視観察および経験によって凝集状態を検知し
ていたので、(i) 試験者によって検知結果に相違が生じ
てしまう欠点があり、また(ii)検知に多大の時間を要す
る欠点もあった。
そこで、本発明は、これらの欠点を除去するために、発
光装置に対して攪拌領域中の懸濁液を介し受光装置を配
置して受光しつつ、懸濁液に対し急速攪拌しながら凝集
剤を注入したのちの緩速攪拌中の平坦化した受光光量か
ら懸濁液と凝集剤との混合液の凝集状態を検知しあるい
は懸濁液に対し急速攪拌しながら凝集剤を注入したのち
の緩速攪拌中の平坦化した受光光量と攪拌停止後の受光
光量とから懸濁液と凝集剤との混合液の凝集状態を検知
してなる凝集状態検知方法を、提供せんとするものであ
る。
(2) 発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、 「(a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
3の工程と、 (d) 少なくとも第3の工程に際して前記混合液を介して
発光装置より受光装置に与えられた受光光量を測定する
ための第4の工程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
の受光光量の変動周期および第3の工程における攪拌速
度から凝集体の数を算出しかつ第4の工程で測定された
受光光量が平坦化したときの受光光量の変動幅から凝集
体の径を算出することにより、混合液の凝集状態を検知
するための第5の工程と を備えてなることを特徴とする懸濁液の凝集状態検知方
法」 である。
また、本発明により提供される問題点の他の解決手段
は、 「(a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
3の工程と、 (d) 少なくとも第3の工程に際して前記混合液を介して
発光装置より受光装置に与えられた受光光量を測定する
ための第4の工程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したの
ち、前記混合液の攪拌を停止するための第5の工程と、 (f) 第5の工程に際して前記混合液を介して発光装置よ
り受光装置に与えられた受光光量を測定するための第6
の工程と、 (g) 第6の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
の受光光量から凝集体が沈澱されたのちの上澄水濁度を
算出しかつ第5の工程で攪拌を停止したときから第6の
工程で測定された受光光量が平坦化するまでの経過時間
から凝集体の沈降速度を算出しかつ第4の工程で測定さ
れた受光光量が平坦化したときの受光光量の変動周期お
よび第3の工程における攪拌速度から凝集体の数を算出
しかつ第4の工程で測定された受光光量が平坦化したと
きの受光光量の変動幅から凝集体の径を算出することに
より、混合液の凝集状態を検知するための第7の工程と を備えてなることを特徴とする懸濁液の凝集状態検知方
法」 である。
[作用] 本発明にかかる懸濁液の凝集状態検知方法は、攪拌中の
懸濁液に凝集剤を注入したのち、懸濁液の攪拌速度を低
下せしめ、かつ懸濁液と凝集剤との混合液を介して発光
装置より受光装置に対して与えられた受光光量を測定
し、その受光光量が平坦化したときの受光光量の変調周
期および懸濁液の低下された攪拌速度から凝集体の数を
算出しかつその受光光量が平坦化したときの受光光量の
変動幅から凝集体の径を算出することにより前記混合液
の凝集状態を検知する作用をなしており、試験者の目視
観察ならびに経験を排除する作用をなし、ひいては検知
結果を指標化する作用ならびに検知結果を短時間で提供
する作用をなす。
また、本発明にかかる他の懸濁液の凝集状態検知方法
は、攪拌中の懸濁液に凝集剤を注入したのち、懸濁液の
攪拌速度を低下せしめ、かつ懸濁液と凝集剤との混合液
を介して発光装置より受光装置に対して与えられた受光
光量を測定し、その受光光量が平坦化したのち前記受光
光量を測定しつつ前記混合液の攪拌を停止し、その受光
光量が平坦化したときの受光光量の変動周期および懸濁
液の低下された撹拌速度から凝集体の数を算出しかつそ
の受光光量が平坦化したときの受光光量の受光光量の変
動幅から凝集体の径を算出しかつ第4の工程で測定され
た受光光量が平坦化したときの受光光量から凝集体が沈
澱されたのちの上澄水濁度を算出しかつ第5の工程で攪
拌を停止したときから第6の工程で測定された受光光量
が平坦化するまでの経過時間から凝集体の沈降速度を算
出しかつ第6の工程で測定された受光光量が平坦化した
ときの受光光量の変動周期および第3の工程における攪
拌速度から凝集体の数を算出しかつ第6の工程で測定さ
れた受光光量が平坦化したときの受光光量の変動幅から
凝集体の径を算出することにより前記混合液の凝集状態
を検知する作用をなしており、試験者の目視観察ならび
に経験を排除する作用,検知結果を指標化する作用なら
びに検知結果を短時間で提供する作用に加え、検知項目
を増加して検知結果の精度を向上せしめる作用をなす。
[実施例] 次に、本発明にかかる懸濁液の凝集状態検知方法につい
て、その好ましい実施例を挙げ、添付図面を参照しつ
つ、具体的に説明する。
(添付図面の説明) 第1図は、本発明にかかる懸濁液の凝集状態検知方法の
一実施例を実行するための検知装置を示す断面図であ
る。
第2図は、第1図に示した検知装置によって本発明にか
かる懸濁液の凝集状態検知方法の一実施例を実行した場
合の受光光量Iの時間的変化を示すグラフ図である。
第3図は、第2図に示したのグラフ図より求めた凝集体
の径d,数n,体積Vおよび有効密度ρと凝集剤の注入
率WA1との間の関係を示すグラフ図である。
第4図は、第2図に示したのグラフ図より求めた上澄水
濁度τ,凝集体の沈降速度Sおよび有効密度ρと凝集剤
の注入率WA1との間の関係を示すグラフ図である。
(検知装置) まず、第1図を参照しつつ、本発明にかかる懸濁液の凝
集状態検知方法の一実施例を実行するための検知装置に
ついて、その構成をおよび作用を詳細に説明する。
10は、回分式の攪拌槽で、適宜の容量(たとえば1の
容量)を有しており、懸濁液と凝集剤との混合液11が収
容されている。
12は、攪拌槽10内に配設された攪拌羽根で、攪拌槽10の
下方に配置された駆動手段(たとえば電動モータ)14 の
出力軸16の自由端部に適宜に装着されている。
18は、リード線19によって適宜の電源(図示せず)に接続
された発光装置であって、攪拌槽10の側面に配設されて
おり、蛍光ランプ,タングステンランプ,ハロゲンラン
プ,発光ダイオード,レーザ発光手段などの適宜の光源
によって発生された光を適宜の光学系(たとえばスリッ
ト)を介して平行光線束として攪拌槽10内の混合液11に
供給している。
20は、フォトトランジスタ,フォトダイオード,Cd
S,CCDなどの適宜の光電変換素子を受光手段として
包有している受光装置であって、攪拌槽10の側面に配設
されており、発光装置18により平行光線束として供給さ
れた光を混合液11を介し受光している。受光装置20は、
発光装置18によって与えられた光が混合液11中の凝集体
(すなわちフロック)17 によって散乱あるいは遮断され
るので、散乱光あるいは減衰された透過光を受光してい
る。受光装置20は、透過光を受光するために発光装置18
に対し対向せしめてもよく、また散乱光を受光するため
に発光装置18からの平行光線束に対し所定の角度をもっ
て配置せしめてもよい。加えて、透過光および散乱光を
受光するために、2つの受光装置20を配置してもよい。
説明を簡潔とするために以下、受光装置20は、発光装置
18に対して対向されているものとする。また、第1図で
は、発光装置18および受光装置20が一組だけ配置されて
いるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発
光装置18および受光装置20を複数組配置してもよい。発
光装置18および受光装置20は、特に同一水平面上に配設
されておれば、凝集体すなわちフロック17の沈降状態を
測定するために好都合である。
22は、受光装置20にリード線21を介して接続された測定
装置であって、受光装置20の受光した光量(以下“受光
光量”という)Iを測定している。加えて、測定装置22
は、測定した受光光量Iから凝集剤の注入前の受光光量
Ii(τ)と攪拌羽根12による緩速攪拌に伴なって平坦化
したときの受光光量Iの変動幅(すなわち所定値ILお
よびIH間の差分)△Iおよび変動周期Fとを求めて出
力しており、所望によっては更に攪拌羽根12による緩速
撹拌の停止後に平坦化したときの受光光量If(τ)と攪
拌羽根12による緩速攪拌の停止時から受光光量Iが平坦
化するまでの経過時間Tとを求めて出力してもよい。
24は、一端部が開閉弁25を介して攪拌槽10に開口された
懸濁液の供給管であって、他端部が懸濁液(たとえば上
水,工業用水,下水,産業廃液など)の供給源(図示せ
ず)に連通されている。
26は、凝集剤供給源28に一端部が連通された凝集剤供給
管であって、他端部が開閉弁27を介して攪拌槽10に開口
されている。
30は、排水管であって、一端部が攪拌槽10の底部に開口
され、かつ他端部が開口弁32を介して適宜の貯留槽(図
示せず)などに開口されており、攪拌槽10から検知済の
混合液11を排除する。
34は、暗箱であって、少なくとも攪拌槽10,発光装置18
および受光装置20を収容しており、外光の影響を除去し
ている。
36は、駆動手段14と測定装置22と開閉弁25,27とに接続
された演算装置であって、駆動手段14から攪拌羽根12の
周速υが与えられており、測定装置22から受光光量Ii
(τ)と受光光量Iの変動幅△Iおよび変動周期Fとが与
えられ所望によって受光光量If(τ)と経過時間Tとが
併せて与えられており、開閉弁25, 27から懸濁液の供給
量Mおよび凝集剤の供給量Nが与えられている。演算装
置36は、凝集体(すなわちフロック)17 の凝集状態を判
断するパラメータを算出している。
すなわち、演算装置36は、受光光量Iの変動幅△I(ボ
ルト)と定数αとを用いて凝集体(すなわちフロック)17
の径d(cm)を d=α△I と算出し、受光光量Iの変動周期F(秒)とを攪拌羽根12
の周速υ(m/秒)と定数βを用いて凝集体(すなわちフロ
ック)17 の数n(1/cm3)を と算出し、凝集体(すなわちフロック)17 の径d(cm)お
よび数n(1/cm3)と定数εとを用いて凝集体(すなわちフ
ロック)17 の体積V(cm3)を V=εd3n と算出し、受光光量Ii(τ) (ボルト)より求めた懸濁
液の浮遊物の初期濃度WSS(mg/)と供給量M,Nより
求めた凝集剤の注入率WA1(mg/)と凝集体17の径d(c
m)および数n(1/cm3)と定数γと凝集剤に固有の係数a
とを用いて凝集体(すなわちフロック)17 の有効密度ρ
(g/cm3)を と算出しており、更に所望によっては、経過時間Tと定
数δとを用いて凝集体(すなわちフロック)17 の沈降速
度S(cm/分)を と算出し、受光光量If(τ)と定数λとを用いて凝集体
(すなわちフロック)17 の沈降したのちの上澄水濁度τ
(度)を τ=λIf(τ) と算出している。ここで、演算装置36の算出したパラメ
ータと凝集体(すなわちフロック)17 の実際の凝集状態
との関係は、径dあるいは数n,体積V,有効密度ρ,
沈降速度S,上澄水濁度τの順で緊密となっているの
で、凝集体(すなわちフロック)17 の凝集状態を精密に
検知することが所望であれば後者のパラメータを利用す
ればよく、更にその凝集状態を一層精密に検知すること
が所望であれば複数のパラメータを組合せて利用すれば
よい。
(凝集状態検知方法) 次いで、第1図ないし第4図を参照しつつ、本発明にか
かる懸濁液の凝集状態検知方法を、第1図に示した検知
装置の作用とともに、詳細に説明する。
開閉弁32を開放し、排水管30を介して攪拌槽10内に残留
する混合液11を排除したのち、開閉弁32を閉鎖する。
開閉弁25を所定時間だけ開放し、供給管24を介して懸濁
液の供給源(図示せず)から、所定量M(たとえば1)の
懸濁液を攪拌槽10内に供給する。
攪拌槽10内への懸濁液の供給が完了すると、時刻t1に
おいて、駆動手段(たとえば電動モータ)14 により攪拌
羽根12が急速回転すなわち高速度で回転され始める。
そののち、時刻t2において開閉弁27を所定時間だけ開
放することにより、所定量の凝集剤が、凝集剤供給源28
から凝集剤供給管26を介して攪拌槽10に対し注入され
る。凝集剤としては、ポリアルミニウムクロライドなど
の既知の凝集剤を、所望に応じて使用すればよい。
攪拌羽根12の急速回転の開始に先立って、発光装置18,
受光装置20および測定装置22が始動されており、攪拌槽
10内の懸濁液を介して透過光の受光光量Iが測定され、
演算装置36に与えられている。
時刻t2すなわち凝集剤が供給される時刻までの受光光
量Iは、懸濁液に含有されている浮遊物の初期濃度WSS
に対応して一定値Ii(τ)となっている。時刻t2にお
いて凝集剤が所定量Nだけ注入されると、混合液11内で
凝集体(すなわちフロック)17 が徐々に凝集され、かつ
混合液11が攪拌槽10内で急速に攪拌移動されているの
で、受光装置20の受光光量Iが緩慢に増大する。
時刻t3において、攪拌羽根12が緩速回転(すなわち低
速度)で回転され始めると、更に混合液11内で凝集体(す
なわちフロック)17 が形成されてその径dが増大し、か
つ混合液11が攪拌槽10内で緩速に攪拌移動されているの
で、受光装置20の受光光量Iが小刻みに増減しながら全
体として増大する。
時刻t4に達すると、混合液11内で凝集体(すなわちフ
ロック)17 が十分に凝集されその径dが変化しなくな
り、かつ混合液11が攪拌槽10内で緩速に攪拌移動されて
いるので、受光装置20の受光光量Iが平坦化し凝集体
(すなわちフロック)17 の通過に伴なって所定量ILお
よびIH間で周期的に変動するようになる。
更に、時刻t5において、攪拌羽根12の回転を停止して
攪拌を停止せしめると、混合液11内で形成された凝集体
(すなわちフロック)17 が沈降を開始するので、受光装
置20の受光光量Iが小刻みに増減しつつ、時刻t6にお
いてほぼ一定の値If(τ)に達する。時刻t6以降で
は、混合液11中の凝集体(すなわちフロック)17 がもは
や沈降しないので、受光光量Iは一定の値If(τ)を維
持する。
たとえば、1の真水にカオリン25mgを添加したカオリ
ン懸濁液を用い、かつ凝集剤としてポリアルミニウムク
ロライドを15mg/の注入率となるように注入した場合
の受光装置20による受光光量Iを測定装置22で測定した
ところ、第2図のとおりであった。
そののち、演算装置36が、上述したところによって凝集
体(すなわちフロック)17 の径d,数n,体積Vおよび
有効密度ρを算出し、更に所望によってその沈降速度S
および上澄水濁度τを併せて算出する。演算装置36の算
出したこれらのパラメータにより、上述したごとく凝集
体(すなわちフロック)17 の凝集状態を検知できる。
この根拠を、更に具体的に説明する。すなわち、たとえ
ば1の真水に25mgのカオリンを添加したカオリン懸濁
液を使用して、上述の測定ならびに演算を反復するごと
に、凝集体(すなわちフロック)17 の径d,数n,体積
Vおよび有効密度ρを算出し、凝集剤の注入率WA1に対
してプロットしたところ、第3図が得られた。
同様に、前記のカオリン懸濁液を使用して、上述の測定
ならびに演算を反復するごとに凝集体(すなわちフロッ
ク)17 の有効密度ρおよび沈降速度Sと上澄水濁度τと
を算出し、凝集剤の注入率WA1に対してプロットしたと
ころ、第4図が得られた。
第3図および第4図から明らかなように、凝集剤の注入
率WA1の変化に伴なって、凝集体(すなわちフロック)17
の径d,数n,体積V,有効密度ρおよび沈降速度S
と上澄水濁度τとが変化している。詳述すれば、凝集剤
の注入率WA1が所定値(ここでは30mg/)以上になる
と、凝集体(すなわちフロック)17 の数nがあまり変化
しないが、その径dおよび体積Vが比較的に大きくなっ
て有効密度ρが低下しており、不安定な凝集体(すなわ
ちフロック)17 が形成されているものと判断できる。ま
た、凝集剤の注入率WA1がその所定値以上になると、凝
集体(すなわちフロック)17 の沈降速度Sあるいは凝集
体(すなわちフロック)17 の沈降後の上澄水濁度τがあ
まり変化しない。ひいては、凝集剤の注入率A1がその所
定値以上となっても、凝集剤の注入量が増大するに比し
凝集体(すなわちフロック)17 の凝集沈澱量を増加でき
ないものと判断でき、好ましくない。
これに対し、凝集剤の注入率WA1がその所定値よりも大
幅に小さくなると、凝集体(すなわちフロック)17 の数
nが極端に大きくなり、その径dおよび体積Vも極端に
小さくなって有効密度ρが増大しており、比較的に安定
な凝集体(すなわちフロック)17 が形成されているもの
と判断できる。しかしながら、このときは、凝集体(す
なわちフロック)17 の沈降速度Sが小さく、凝集体(す
なわちフロック)17 の沈降後の上澄水濁度τが大きい。
ひいては、凝集剤の注入率WA1がその所定値よりも大幅
に小さくなると、凝集剤の注入量を削減することはでき
ても凝集体(すなわちフロック)17 を効率良く沈澱除去
できないものと判断でき、好ましくない。
したがって、このときの所定値を凝集剤の注入率とすれ
ば、凝集剤の注入量を削減しかつ懸濁液中の浮遊物の凝
集沈澱量を比較的に大きな値に維持できるので、懸濁液
中の浮遊物を効率良く凝集沈澱せしめ除去できる。
(3) 発明の効果 上述より明らかなように、本発明にかかる懸濁液の凝集
状態検知方法は、 (a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
3の工程と、 (d) 少なくとも第3の工程に際して前記混合液を介して
発光装置より受光装置に与えられた受光光量を測定する
ための第4の工程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
の受光光量の変動周期および第3の工程における攪拌速
度から凝集体の数を算出しかつ第4の工程で測定された
受光光量が平坦化したときの受光光量の変動幅から凝集
体の径を算出することにより、混合液の凝集状態を検知
するための第5の工程と を備えてなるので、 (i) 試験者の目視観察ならびに経験を排除できる効果 を有し、ひいては (ii) 検知結果を指標化できる効果 ならびに (iii) 検知結果を短時間で提供できる効果 を有する。
また、本発明にかかる他の懸濁液の凝集状態検知方法
は、 (a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
3の工程と、 (d) 少なくとも第3の工程に際して前記混合液を介して
発光装置より受光装置に与えられた受光光量を測定する
ための第4の工程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したの
ち、前記混合液の攪拌を停止するための第5の工程と、 (f) 第5の工程に際して前記混合液を介して発光装置よ
り受光装置に与えられた受光光量を測定するための第6
の工程と、 (g) 第6の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
の受光光量から凝集体が沈澱されたのちの上澄水濁度を
算出しかつ第5の工程で攪拌を停止したときから第6の
工程で測定された受光光量が平坦化するまでの経過時間
から凝集体の沈降速度を算出しかつ第4の工程で測定さ
れた受光光量が平坦化したときの受光光量の変動周期お
よび第3の工程における攪拌速度から凝集体の数を算出
しかつ第4の工程で測定された受光光量が平坦化したと
きの受光光量の変動幅から凝集体の径を算出することに
より、混合液の凝集状態を検知するための第7の工程と を備えてなるので、上記 (i)〜(iii) の効果に加え (iv) 検知項目を増加して検知結果の精度を向上できる
効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる懸濁液の凝集状態検知方法の一
実施例を実行するための検知装置を示す断面図、第2図
は第1図に示した検知装置によって本発明にかかる懸濁
液の凝集状態検知方法の一実施例を実行した場合の受光
光量の時間的変化を示すグラフ図、第3図は第2図に示
したグラフ図より求めた凝集体の径d,数n,体積Vお
よび有効密度ρと凝集剤の注入率WA1との間の関係を示
すグラフ図、第4図は第2図に示したグラフ図より求め
た上澄水濁度τ,凝集体の沈降速度Sおよび有効密度ρ
と凝集剤の注入率WA1との間の関係を示すグラフ図であ
る。 10……攪拌槽 11……混合液 12……攪拌羽根 14……駆動手段 16……出力軸 18……発光装置 19,21 ……リード線 20……受光装置 22……測定装置 24……供給管 25,27 ……開閉弁 26……凝集剤供給管 28……凝集剤供給源 30……排水管 32……開閉弁 34……暗箱 36……演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 潔 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内 (72)発明者 今井 満 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内 (72)発明者 中島 睦雄 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内 (72)発明者 五十嵐 千秋 神奈川県藤沢市藤沢4720番地 株式会社荏 原総合研究所内 (56)参考文献 実開 昭55−150365(JP,U) 実開 昭60−56258(JP,U)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程
    と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
    の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
    拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
    3の工程と、 (d) 第3の工程に際して混合液を介して発光装置より受
    光装置に与えられた受光光量を測定するための第4の工
    程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
    の受光光量の変動周期および第3の工程における攪拌速
    度から凝集体の数を算出しかつ第4の工程で測定された
    受光光量が平坦化したときの受光光量の変動幅から凝集
    体の径を算出することにより、混合液の凝集状態を検知
    するための第5の工程と を備えてなることを特徴とする懸濁液の凝集状態検知方
    法。
  2. 【請求項2】第5の工程において、更に、凝集体の数お
    よび径から凝集体の体積を算出することにより、混合液
    の凝集状態を検知してなることを特徴とする特許請求の
    範囲第(1) 項記載の懸濁液の凝集状態検知方法。
  3. 【請求項3】第5の工程において、更に、凝集体の数お
    よび径と懸濁液の浮遊物濃度と凝集剤の注入率とから凝
    集体の有効密度を算出することにより、混合液の凝集状
    態を検知してなることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1) 項もしくは第(2) 項記載の懸濁液の凝集状態検知方
    法。
  4. 【請求項4】(a) 懸濁液を攪拌するための第1の工程
    と、 (b) 攪拌中の懸濁液に対し凝集剤を注入するための第2
    の工程と、 (c) 凝集剤の注入ののち第1の工程よりも低下された攪
    拌速度で懸濁液と凝集剤との混合液を攪拌するための第
    3の工程と、 (d) 第3の工程に際して混合液を介して発光装置より受
    光装置に与えられた受光光量を測定するための第4の工
    程と、 (e) 第4の工程で測定された受光光量が平坦化したの
    ち、混合液の攪拌を停止するための第5の工程と、 (f) 第5の工程に際して混合液を介して発光装置より受
    光装置に与えられた受光光量を測定するための第6の工
    程と、 (g) 第6の工程で測定された受光光量が平坦化したとき
    の受光光量から凝集体が沈澱されたのちの上澄水濁度を
    算出しかつ第5の工程で攪拌を停止したときから第6の
    工程で測定された受光光量が平坦化するまでの経過時間
    から凝集体の沈降速度を算出しかつ第4の工程で測定さ
    れた受光光量が平坦化したときの受光光量の変動周期お
    よび第3の工程における攪拌速度から凝集体の数を算出
    しかつ第4の工程で測定された受光光量が平坦化したと
    きの受光光量の変動幅から凝集体の径を算出することに
    より、混合液の凝集状態を検知するための第7の工程と を備えてなることを特徴とする懸濁液の凝集状態検知方
    法。
  5. 【請求項5】第7の工程において、更に、凝集体の数お
    よび径から凝集体の体積を算出することにより、混合液
    の凝集状態を検知してなることを特徴とする特許請求の
    範囲第(4) 項記載の懸濁液の凝集状態検知方法。
  6. 【請求項6】第7の工程において、更に、凝集体の数お
    よび径と懸濁液の浮遊物濃度と凝集剤の注入率とから凝
    集体の有効密度を算出することにより、混合液の凝集状
    態を検知してなることを特徴とする特許請求の範囲第
    (4) 項もしくは第(5) 項記載の懸濁液の凝集状態検知方
    法。
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