JPH0649585A - シリンダライナ用鋳鉄 - Google Patents
シリンダライナ用鋳鉄Info
- Publication number
- JPH0649585A JPH0649585A JP20266792A JP20266792A JPH0649585A JP H0649585 A JPH0649585 A JP H0649585A JP 20266792 A JP20266792 A JP 20266792A JP 20266792 A JP20266792 A JP 20266792A JP H0649585 A JPH0649585 A JP H0649585A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cast iron
- cylinder liner
- resistance
- wear
- high temperature
- Prior art date
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- Pending
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐腐食性および高温耐摩耗性に優れたシリン
ダライナ用鋳鉄を提供する。 【構成】 化学組成が重量%で、C:3.1 〜 3.
5%、 Si:2.0 〜 2.6%、Mn:0.5
〜 1.0%、 P:0.1 〜 0.4%、C
r:0.15〜 0.5%、 Cu:0.5 〜
1.5%、B:0.02〜0.06%、および残部が実
質的にFeで形成されている。
ダライナ用鋳鉄を提供する。 【構成】 化学組成が重量%で、C:3.1 〜 3.
5%、 Si:2.0 〜 2.6%、Mn:0.5
〜 1.0%、 P:0.1 〜 0.4%、C
r:0.15〜 0.5%、 Cu:0.5 〜
1.5%、B:0.02〜0.06%、および残部が実
質的にFeで形成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐腐食摩耗性および高温
耐摩耗性に優れたシリンダライナ用鋳鉄に関する。
耐摩耗性に優れたシリンダライナ用鋳鉄に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のシリンダ内周面に使用される
薄肉シリンダライナは、ピストンリングと摺動し、気密
性を保持しなければならず、ライナ材としては基本的に
耐摩耗性と耐焼付性とが要求される。従来、この目的の
ため、シリンダライナ材として、組織中にA型黒鉛を有
し、耐摩耗性向上元素としてCr,B,P等を含有する
特殊鋳鉄が用いられている。また、ライナの鋳造は、従
来、A型黒鉛を晶出させるため、凝固速度を低くするこ
とができる砂型置注鋳造や砂型遠心力鋳造が適用されて
いたが、特公昭58−36664号公報に開示されてい
るように金型遠心力鋳造によっても製造されるようにな
ってきた。
薄肉シリンダライナは、ピストンリングと摺動し、気密
性を保持しなければならず、ライナ材としては基本的に
耐摩耗性と耐焼付性とが要求される。従来、この目的の
ため、シリンダライナ材として、組織中にA型黒鉛を有
し、耐摩耗性向上元素としてCr,B,P等を含有する
特殊鋳鉄が用いられている。また、ライナの鋳造は、従
来、A型黒鉛を晶出させるため、凝固速度を低くするこ
とができる砂型置注鋳造や砂型遠心力鋳造が適用されて
いたが、特公昭58−36664号公報に開示されてい
るように金型遠心力鋳造によっても製造されるようにな
ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気ガ
ス規制の強化が予定され、またメンテナンスフリー、高
出力化の要望も強く、従来のライナ材では耐腐食摩耗
性、高温耐摩耗性に問題がある。特に、ディーゼル車の
NOx規制対策として、EGR(排ガス循環装置)に排
気ガスを通すと、硫酸を生じ、腐食摩耗が著しくなる。
ス規制の強化が予定され、またメンテナンスフリー、高
出力化の要望も強く、従来のライナ材では耐腐食摩耗
性、高温耐摩耗性に問題がある。特に、ディーゼル車の
NOx規制対策として、EGR(排ガス循環装置)に排
気ガスを通すと、硫酸を生じ、腐食摩耗が著しくなる。
【0004】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、耐腐食摩耗性および高温耐摩耗性に優れたシリンダ
ライナ用鋳鉄を提供することを目的とする。
で、耐腐食摩耗性および高温耐摩耗性に優れたシリンダ
ライナ用鋳鉄を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシリンダライナ
用鋳鉄は、化学組成が重量%で、C:3.1 〜 3.
5%、 Si:2.0 〜 2.6%、Mn:0.5
〜 1.0%、 P:0.1 〜 0.4%、C
r:0.15〜 0.5%、 Cu:0.5 〜
1.5%、B:0.02〜0.06%、および残部が実
質的にFeからなる。
用鋳鉄は、化学組成が重量%で、C:3.1 〜 3.
5%、 Si:2.0 〜 2.6%、Mn:0.5
〜 1.0%、 P:0.1 〜 0.4%、C
r:0.15〜 0.5%、 Cu:0.5 〜
1.5%、B:0.02〜0.06%、および残部が実
質的にFeからなる。
【0006】
【作用】本発明のシリンダライナ用鋳鉄の化学組成は以
下の理由により限定される。単位は重量%である。 C:3.1 〜 3.5% Cは、黒鉛晶出のため及び炭化物形成のために必要であ
り、3.1%未満で黒鉛が晶出し難くなると共に炭化物
量も減少し、耐摩耗性、耐焼付性が低下する。一方、
3.5%を越えると機械性質と耐摩耗性がともに低下す
る。
下の理由により限定される。単位は重量%である。 C:3.1 〜 3.5% Cは、黒鉛晶出のため及び炭化物形成のために必要であ
り、3.1%未満で黒鉛が晶出し難くなると共に炭化物
量も減少し、耐摩耗性、耐焼付性が低下する。一方、
3.5%を越えると機械性質と耐摩耗性がともに低下す
る。
【0007】Si:2.0 〜 2.6% Siは黒鉛を晶出させるために必要で、2.0%未満で
は黒鉛の晶出が困難となり、耐焼付性が低下する。一
方、2.6%を越えるとフエライトを析出しやすく機械
的耐摩耗性、耐焼付性が低下する。 Mn:0.5 〜 1.0% Mnは硬度向上のために添加され、0.5%未満ではそ
の効果が期待できず、一方1.0%を越えると硬度が高
くなり過ぎ、加工性が低下する。
は黒鉛の晶出が困難となり、耐焼付性が低下する。一
方、2.6%を越えるとフエライトを析出しやすく機械
的耐摩耗性、耐焼付性が低下する。 Mn:0.5 〜 1.0% Mnは硬度向上のために添加され、0.5%未満ではそ
の効果が期待できず、一方1.0%を越えると硬度が高
くなり過ぎ、加工性が低下する。
【0008】P:0.1 〜 0.4% Pはリン共晶(ステダイト)を生成させるために必要で
あり、0.1%未満では共晶量が過少で硬度向上効果が
ほとんどなく、一方0.4%を越えると共晶量が過多と
なって脆くなる。 Cr:0.15〜 0.5% Crはクロムカーバイドを生成させ、硬度の向上、耐摩
耗性の向上のために添加され、0.15%未満ではその
効果がほとんどなく、一方0.5%を越えるとカーバイ
ド量が過多となって加工性が低下する。
あり、0.1%未満では共晶量が過少で硬度向上効果が
ほとんどなく、一方0.4%を越えると共晶量が過多と
なって脆くなる。 Cr:0.15〜 0.5% Crはクロムカーバイドを生成させ、硬度の向上、耐摩
耗性の向上のために添加され、0.15%未満ではその
効果がほとんどなく、一方0.5%を越えるとカーバイ
ド量が過多となって加工性が低下する。
【0009】Cu:0.5 〜 1.5% Cuはパーライトの緻密化による基地強度向上および耐
食性向上のために添加され、0.5%未満ではその効果
がほとんどなく、一方1.5%を越えると基地硬度が高
くなり過ぎ、また耐食効果が飽和する。 B:0.02〜0.06% Bはカーバイドの析出を促進する作用をなし、0.02
%未満ではその効果が期待できず、一方0.06%を越
えるとカーバイドの析出が過多となり、硬度が高くなり
過ぎる。
食性向上のために添加され、0.5%未満ではその効果
がほとんどなく、一方1.5%を越えると基地硬度が高
くなり過ぎ、また耐食効果が飽和する。 B:0.02〜0.06% Bはカーバイドの析出を促進する作用をなし、0.02
%未満ではその効果が期待できず、一方0.06%を越
えるとカーバイドの析出が過多となり、硬度が高くなり
過ぎる。
【0010】本発明の鋳鉄は以上の合金成分のほか、残
部が実質的にFeで形成される。尚、Sは材質を脆くす
るので少ない程望ましく、S:0.1%以下に止めてお
くのがよい。
部が実質的にFeで形成される。尚、Sは材質を脆くす
るので少ない程望ましく、S:0.1%以下に止めてお
くのがよい。
【0011】
【実施例】下記表1の化学組成を有する鋳鉄を溶製し、
鋳込温度1400℃、金型回転数1800rpmで金型
遠心力鋳造し、外径90mmΦ、肉厚8mm、長さ18
00mmのライナ素材を得た。尚、鋳造に際し、金型予
熱温度を200℃とし、ウェットスプレーコーティング
により、ケイソウ土を主材とし、水ガラスを粘結材とし
た厚さ0.8mmの塗型が金型内周面に形成された。
鋳込温度1400℃、金型回転数1800rpmで金型
遠心力鋳造し、外径90mmΦ、肉厚8mm、長さ18
00mmのライナ素材を得た。尚、鋳造に際し、金型予
熱温度を200℃とし、ウェットスプレーコーティング
により、ケイソウ土を主材とし、水ガラスを粘結材とし
た厚さ0.8mmの塗型が金型内周面に形成された。
【0012】
【表1】
【0013】上記ライナ素材より、組織観察用試料を採
取し、顕微鏡観察したところ、いずれの試料も組織中に
A型黒鉛の晶出が認められた。また、同素材を切断して
長さ200 mmの円筒状ライナ試料を得、これを仕上加工
して、腐食摩耗試験および高温乾式摩耗試験に供した。
腐食摩耗試験は、科研式摩耗試験機を用い、試料を周速
0.25m/secで軸心回りに回転させ、外表面にP
H=2.0のH2 SO 4 水溶液を1.5cc/minの
条件で滴下し、先端接触部が半径10mmのアールで形
成された加圧部材を2kgの荷重をかけて押し付け、3
時間当りの摩耗量を測定した。前記加圧部材は、17C
r鋼に窒化処理を施したものであり、表面硬度はHv8
00であった。一方、高温乾式摩耗試験は、同試験機を
用い、試料を同条件で回転させ、外表面に初期オイルを
塗布後にふき取り、同加圧部材を6kgの荷重をかけて
4時間当りの摩耗量を測定した。この場合、試料の軸心
に棒状ヒータを挿入して、試料温度を180℃に保持し
た。試験結果を下記表2に示す。
取し、顕微鏡観察したところ、いずれの試料も組織中に
A型黒鉛の晶出が認められた。また、同素材を切断して
長さ200 mmの円筒状ライナ試料を得、これを仕上加工
して、腐食摩耗試験および高温乾式摩耗試験に供した。
腐食摩耗試験は、科研式摩耗試験機を用い、試料を周速
0.25m/secで軸心回りに回転させ、外表面にP
H=2.0のH2 SO 4 水溶液を1.5cc/minの
条件で滴下し、先端接触部が半径10mmのアールで形
成された加圧部材を2kgの荷重をかけて押し付け、3
時間当りの摩耗量を測定した。前記加圧部材は、17C
r鋼に窒化処理を施したものであり、表面硬度はHv8
00であった。一方、高温乾式摩耗試験は、同試験機を
用い、試料を同条件で回転させ、外表面に初期オイルを
塗布後にふき取り、同加圧部材を6kgの荷重をかけて
4時間当りの摩耗量を測定した。この場合、試料の軸心
に棒状ヒータを挿入して、試料温度を180℃に保持し
た。試験結果を下記表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】表2より、本発明の実施例に係るNo.1
〜4は、従来例のNo.5に対して、腐食摩耗量および
高温乾式摩耗量とも、1/2程度以下に減少しているこ
とが認められる。
〜4は、従来例のNo.5に対して、腐食摩耗量および
高温乾式摩耗量とも、1/2程度以下に減少しているこ
とが認められる。
【0016】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のシリンダラ
イナ用鋳鉄は、Cu:0.5〜1.5%を含有した特定
の成分で形成したので、A型黒鉛の晶出により耐焼付性
に優れ、更に優れた耐腐食性および高温耐摩耗性を兼備
したものとなる。
イナ用鋳鉄は、Cu:0.5〜1.5%を含有した特定
の成分で形成したので、A型黒鉛の晶出により耐焼付性
に優れ、更に優れた耐腐食性および高温耐摩耗性を兼備
したものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 彰一 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 化学組成が重量%で、 C:3.1 〜 3.5%、 Si:2.0 〜
2.6%、 Mn:0.5 〜 1.0%、 P:0.1 〜
0.4%、 Cr:0.15〜 0.5%、 Cu:0.5 〜
1.5%、 B:0.02〜0.06%、 および残部が実質的にFeからなることを特徴とするシ
リンダライナ用鋳鉄。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20266792A JPH0649585A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | シリンダライナ用鋳鉄 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20266792A JPH0649585A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | シリンダライナ用鋳鉄 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0649585A true JPH0649585A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16461157
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20266792A Pending JPH0649585A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | シリンダライナ用鋳鉄 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0649585A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105401063A (zh) * | 2015-11-25 | 2016-03-16 | 中原内配集团股份有限公司 | 一种离心铸造生产的铸态可锻铸铁气缸套及其生产工艺 |
| CN108929982A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-12-04 | 江门市本丰精密机械有限公司 | 一种气缸缸套材料 |
| JP2020125505A (ja) * | 2019-02-01 | 2020-08-20 | Tpr株式会社 | 鋳鉄部材、鋳鉄部材を含む複合部材及び鋳鉄部材の製造方法 |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP20266792A patent/JPH0649585A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105401063A (zh) * | 2015-11-25 | 2016-03-16 | 中原内配集团股份有限公司 | 一种离心铸造生产的铸态可锻铸铁气缸套及其生产工艺 |
| CN108929982A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-12-04 | 江门市本丰精密机械有限公司 | 一种气缸缸套材料 |
| JP2020125505A (ja) * | 2019-02-01 | 2020-08-20 | Tpr株式会社 | 鋳鉄部材、鋳鉄部材を含む複合部材及び鋳鉄部材の製造方法 |
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