JPH0649923A - 粘弾性ダンパ - Google Patents
粘弾性ダンパInfo
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- JPH0649923A JPH0649923A JP4224794A JP22479492A JPH0649923A JP H0649923 A JPH0649923 A JP H0649923A JP 4224794 A JP4224794 A JP 4224794A JP 22479492 A JP22479492 A JP 22479492A JP H0649923 A JPH0649923 A JP H0649923A
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Landscapes
- Building Environments (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】建物の構造強度に影響を与えることなく、任意
の位置で制振する。 【構成】下部鋼管7と上部鋼管9との間に間隙10を形
成し、該間隙10に粘弾性部材からなる制振材11を、
該鋼管7、9を接続する形で充填配設して構成した粘弾
性ダンパ6を、軸ピン51、51を介して構造物1の隣
接する上下の床3、3にピン接続する。上下の鋼管7、
9間に生じた振動エネルギが制振材11の粘弾性変形に
より吸収される形で振動減衰して、床3の揺れが効果的
に抑えられる。
の位置で制振する。 【構成】下部鋼管7と上部鋼管9との間に間隙10を形
成し、該間隙10に粘弾性部材からなる制振材11を、
該鋼管7、9を接続する形で充填配設して構成した粘弾
性ダンパ6を、軸ピン51、51を介して構造物1の隣
接する上下の床3、3にピン接続する。上下の鋼管7、
9間に生じた振動エネルギが制振材11の粘弾性変形に
より吸収される形で振動減衰して、床3の揺れが効果的
に抑えられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に鉄骨造の建物の床
振動を抑えるに好適な粘弾性ダンパに関する。
振動を抑えるに好適な粘弾性ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地震や風等により建物に生じる揺
れを抑えるために各種の制振装置が提案されているが、
こういった制振装置は、地震や風等により建物の構造体
部分が揺れるのを抑えるものが多く、当該建物内部の床
部分等に生じる上下の揺れに対しては、あまり有効に作
用しないものであった。そこで、このような建物内部の
床等に生じる上下振動も、公知の制振装置に用いられる
粘弾性ダンパの粘性により吸収させることが出来れば、
建物に非常に高い制振構造を付与することになり、その
為の手法が様々に勘案されている。
れを抑えるために各種の制振装置が提案されているが、
こういった制振装置は、地震や風等により建物の構造体
部分が揺れるのを抑えるものが多く、当該建物内部の床
部分等に生じる上下の揺れに対しては、あまり有効に作
用しないものであった。そこで、このような建物内部の
床等に生じる上下振動も、公知の制振装置に用いられる
粘弾性ダンパの粘性により吸収させることが出来れば、
建物に非常に高い制振構造を付与することになり、その
為の手法が様々に勘案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
粘弾性ダンパを建物の構造体側に組み込もうとする場合
には、該組み込む部分の構造計算をそれに合わせて別途
に行わなければならないために、非常に煩雑である。従
って、粘弾性ダンパを建物内部の床等に配設される機械
設備や装置或いはその使用目的等にいちいち対応させる
形で構造体側に組み込むことは、緻密な構造計算及びこ
れに伴なう設計修正が要求される為に、その制振効果と
引替に、施工上多くの不利益を生じてしまう、といった
不都合があって、敬遠されていた。そこで本発明は、上
記事情に鑑み、建物の構造強度に影響を与えることな
く、任意の位置に組み込むことが出来る、粘弾性ダンパ
を提供するものである。
粘弾性ダンパを建物の構造体側に組み込もうとする場合
には、該組み込む部分の構造計算をそれに合わせて別途
に行わなければならないために、非常に煩雑である。従
って、粘弾性ダンパを建物内部の床等に配設される機械
設備や装置或いはその使用目的等にいちいち対応させる
形で構造体側に組み込むことは、緻密な構造計算及びこ
れに伴なう設計修正が要求される為に、その制振効果と
引替に、施工上多くの不利益を生じてしまう、といった
不都合があって、敬遠されていた。そこで本発明は、上
記事情に鑑み、建物の構造強度に影響を与えることな
く、任意の位置に組み込むことが出来る、粘弾性ダンパ
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、杆体
(9)、(29)、(39)を有し、前記杆体(9)、
(29)、(39)に管状に形成された支持体(7)、
(27)、(37)を、該杆体(9)、(29)、(3
9)の外周(9b)、(29b)、(39b)を包囲す
る形で設け、前記杆体(9)、(29)、(39)の外
周(9b)、(29b)、(39b)と前記支持体
(7)、(27)、(37)の内周(7a)、(27
a)、(37a)との間にエネルギ吸収領域(10)、
(30)、(40)を形成し、前記エネルギ吸収領域
(10)、(30)、(40)に粘弾性部材からなるエ
ネルギ吸収体(11)を、前記杆体(9)、(29)、
(39)と前記支持体(7)、(27)、(37)を接
続する形で設けて、粘弾性ダンパ(6)、(26)、
(36)が構成される。なお、( )内の番号等は、図
面における対応する要素を示す、便宜的なものであり、
従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるもので
はない。以下の「作用」の欄についても同様である。
(9)、(29)、(39)を有し、前記杆体(9)、
(29)、(39)に管状に形成された支持体(7)、
(27)、(37)を、該杆体(9)、(29)、(3
9)の外周(9b)、(29b)、(39b)を包囲す
る形で設け、前記杆体(9)、(29)、(39)の外
周(9b)、(29b)、(39b)と前記支持体
(7)、(27)、(37)の内周(7a)、(27
a)、(37a)との間にエネルギ吸収領域(10)、
(30)、(40)を形成し、前記エネルギ吸収領域
(10)、(30)、(40)に粘弾性部材からなるエ
ネルギ吸収体(11)を、前記杆体(9)、(29)、
(39)と前記支持体(7)、(27)、(37)を接
続する形で設けて、粘弾性ダンパ(6)、(26)、
(36)が構成される。なお、( )内の番号等は、図
面における対応する要素を示す、便宜的なものであり、
従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるもので
はない。以下の「作用」の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、杆体(9)、
(29)、(39)と支持体(7)、(27)、(3
7)との間で生じる振動は、エネルギ吸収領域(1
0)、(30)、(40)においてエネルギ吸収体(1
1)が粘弾性変形することにより振動エネルギを吸収す
る形で減衰するように作用する。
(29)、(39)と支持体(7)、(27)、(3
7)との間で生じる振動は、エネルギ吸収領域(1
0)、(30)、(40)においてエネルギ吸収体(1
1)が粘弾性変形することにより振動エネルギを吸収す
る形で減衰するように作用する。
【0006】
【実施例】図1は構造物の一例を示す側面図、図2は本
発明による粘弾性ダンパの一実施例を示す断側面図、図
3は図2のIII矢視図、図4は図2に示す粘弾性ダンパ
の別の実施例を示す図、図5は図2に示す粘弾性ダンパ
のさらに別の実施例を示す図、化1は本発明による粘弾
性ダンパの制振材に用いるポリサルファイド変性エポキ
シ樹脂の一例を示す化学式、化2は化1に示すポリサル
ファイド変性エポキシ樹脂中のポリサルファイド骨格の
一例を示す化学式、化3は本発明による粘弾性ダンパの
制振材に用いる末端にメルカプタン基を有するポリサル
ファイド化合物の一例を示す化学式である。
発明による粘弾性ダンパの一実施例を示す断側面図、図
3は図2のIII矢視図、図4は図2に示す粘弾性ダンパ
の別の実施例を示す図、図5は図2に示す粘弾性ダンパ
のさらに別の実施例を示す図、化1は本発明による粘弾
性ダンパの制振材に用いるポリサルファイド変性エポキ
シ樹脂の一例を示す化学式、化2は化1に示すポリサル
ファイド変性エポキシ樹脂中のポリサルファイド骨格の
一例を示す化学式、化3は本発明による粘弾性ダンパの
制振材に用いる末端にメルカプタン基を有するポリサル
ファイド化合物の一例を示す化学式である。
【0007】構造物1は、図1に示すように、所定の間
隔で立設された鉄骨コンクリート造による柱2を有して
おり、各柱2間にはそれ等柱2を接続する形で床3が、
図示されないスラブ等に支持された形で水平方向に展開
して設けられている。図1上下方向に隣接する床3、3
間には、各床3の撓みを防止する中間サポート5が、図
1紙面と交差方向に所定の間隔で立設されており、中間
サポート5は、その図1上下の端部が軸ピン51、51
等を介して、図1上下方向に隣接する床3、3の下面3
b及び上面3aにそれぞれ枢着支持された形の粘弾性ダ
ンパ6により構成されている。
隔で立設された鉄骨コンクリート造による柱2を有して
おり、各柱2間にはそれ等柱2を接続する形で床3が、
図示されないスラブ等に支持された形で水平方向に展開
して設けられている。図1上下方向に隣接する床3、3
間には、各床3の撓みを防止する中間サポート5が、図
1紙面と交差方向に所定の間隔で立設されており、中間
サポート5は、その図1上下の端部が軸ピン51、51
等を介して、図1上下方向に隣接する床3、3の下面3
b及び上面3aにそれぞれ枢着支持された形の粘弾性ダ
ンパ6により構成されている。
【0008】粘弾性ダンパ6は、図2または図3に示す
ように、所定の内径D1をなす形で管状に形成された下
部鋼管7を有しており、下部鋼管7の内部には該鋼管7
の内径D1より小さな外径に形成された上部鋼管9が、
該鋼管9の上端部である図2左部を下部鋼管7の上端即
ち図2左端部から長さL1だけ突出させた形で配設され
て、即ち下部鋼管7は上部鋼管9の外周面9bを包囲す
る形になっている。下部鋼管7と上部鋼管9との間には
間隙10が、該鋼管7の内周面7aと該鋼管9のダンパ
外周面9bとの間に幅T1をなす形で長さL2の環状に
形成されており、間隙10には粘弾性部材からなる制振
材11が、下部鋼管7と上部鋼管9とを接続する形で充
填配設されている。下部鋼管7と上部鋼管9とは該鋼管
7、9の各々に接続されたジョイント管12、13を介
して、一方7が図1下側の床3に、また、他方9が図1
上側の床3に接続装着されており、粘弾性ダンパ6は、
その図2左右方向に示す鋼管9、7の管体軸方向を図1
上下方向である矢印C、D方向に向けた形で、その上下
の鋼管9、7がジョイント管12、13と前記軸ピン5
1、51を介してそれぞれ構造物1の床3、3に対して
ピン接続された形で、前記中間サポート5を構成してい
る。
ように、所定の内径D1をなす形で管状に形成された下
部鋼管7を有しており、下部鋼管7の内部には該鋼管7
の内径D1より小さな外径に形成された上部鋼管9が、
該鋼管9の上端部である図2左部を下部鋼管7の上端即
ち図2左端部から長さL1だけ突出させた形で配設され
て、即ち下部鋼管7は上部鋼管9の外周面9bを包囲す
る形になっている。下部鋼管7と上部鋼管9との間には
間隙10が、該鋼管7の内周面7aと該鋼管9のダンパ
外周面9bとの間に幅T1をなす形で長さL2の環状に
形成されており、間隙10には粘弾性部材からなる制振
材11が、下部鋼管7と上部鋼管9とを接続する形で充
填配設されている。下部鋼管7と上部鋼管9とは該鋼管
7、9の各々に接続されたジョイント管12、13を介
して、一方7が図1下側の床3に、また、他方9が図1
上側の床3に接続装着されており、粘弾性ダンパ6は、
その図2左右方向に示す鋼管9、7の管体軸方向を図1
上下方向である矢印C、D方向に向けた形で、その上下
の鋼管9、7がジョイント管12、13と前記軸ピン5
1、51を介してそれぞれ構造物1の床3、3に対して
ピン接続された形で、前記中間サポート5を構成してい
る。
【0009】ところで、前記制振材11は、変性エポキ
シ樹脂により構成されており、制振材11には、化1及
び化2に示すポリサルファイド変性エポキシ樹脂15が
所定の量だけ含有されている。また、制振材11には、
化3に示す末端にメルカプタン基を有するポリサルファ
イド化合物16が所定の量だけ含有されており、さらに
制振材11にはアミン類17が所定の量だけ含有されて
いる。制振材11は、前記下部鋼管7と上部鋼管9との
間の間隙10に上述した変性エポキシ樹脂を、その液状
化状態において流し込む形で充填して後、これを常温放
置乃至低温加熱して塑性硬化させることにより、幅T1
をなす形の環状に成型されて構成されている。
シ樹脂により構成されており、制振材11には、化1及
び化2に示すポリサルファイド変性エポキシ樹脂15が
所定の量だけ含有されている。また、制振材11には、
化3に示す末端にメルカプタン基を有するポリサルファ
イド化合物16が所定の量だけ含有されており、さらに
制振材11にはアミン類17が所定の量だけ含有されて
いる。制振材11は、前記下部鋼管7と上部鋼管9との
間の間隙10に上述した変性エポキシ樹脂を、その液状
化状態において流し込む形で充填して後、これを常温放
置乃至低温加熱して塑性硬化させることにより、幅T1
をなす形の環状に成型されて構成されている。
【0010】構造物1と粘弾性ダンパ6等は以上のよう
な構成を有しているので、通常の状態、即ち構造物1に
振動が生じていないとみなされる状態では、床3がスラ
ブ等を介して柱2に支持された形で、該床3の重量が構
造物1に強度負担されている。従って、中間サポート5
は床3の重量による静荷重を負担支持することなく、構
造物1中の上下に隣接する床3、3間に介在配置してい
る。そして構造物1の床3上に振動が生じると、これに
より図1上下に隣接する床3、3間には、矢印C、D方
向に相対的な振動が生じるが、この際、上下に隣接する
床3、3間には中間サポート5を構成している粘弾性ダ
ンパ6が、上下の鋼管9、7がジョイント管12、13
と前記軸ピン51、51を介してそれぞれ上下の床3、
3に対してピン接続された形で設けられていることか
ら、当該振動による垂直力がこれ等の鋼管9、7の各々
にその上下から作用する形で、該上下の鋼管9、7間に
矢印C、D方向に相対的な振動が生じる。すると、上下
の鋼管9、7間の間隙10には粘弾性部材からなる制振
材11が、該鋼管9、7を接続する形で充填配設されて
いるので、当該制振材11が該間隙10においてその粘
弾性変形により振動エネルギを吸収する形で振動を速や
かに減衰し、これにより床3の揺れが最小に抑えられ
る。
な構成を有しているので、通常の状態、即ち構造物1に
振動が生じていないとみなされる状態では、床3がスラ
ブ等を介して柱2に支持された形で、該床3の重量が構
造物1に強度負担されている。従って、中間サポート5
は床3の重量による静荷重を負担支持することなく、構
造物1中の上下に隣接する床3、3間に介在配置してい
る。そして構造物1の床3上に振動が生じると、これに
より図1上下に隣接する床3、3間には、矢印C、D方
向に相対的な振動が生じるが、この際、上下に隣接する
床3、3間には中間サポート5を構成している粘弾性ダ
ンパ6が、上下の鋼管9、7がジョイント管12、13
と前記軸ピン51、51を介してそれぞれ上下の床3、
3に対してピン接続された形で設けられていることか
ら、当該振動による垂直力がこれ等の鋼管9、7の各々
にその上下から作用する形で、該上下の鋼管9、7間に
矢印C、D方向に相対的な振動が生じる。すると、上下
の鋼管9、7間の間隙10には粘弾性部材からなる制振
材11が、該鋼管9、7を接続する形で充填配設されて
いるので、当該制振材11が該間隙10においてその粘
弾性変形により振動エネルギを吸収する形で振動を速や
かに減衰し、これにより床3の揺れが最小に抑えられ
る。
【0011】こうして、粘弾性ダンパ6が制振材11の
粘弾性変形により振動エネルギを吸収する際、該制振材
11は、化1及び化2に示すポリサルファイド変性エポ
キシ樹脂15と化3に示す末端にメルカプタン基を有す
るポリサルファイド化合物16とアミン類17がそれぞ
れ所定の量だけ含有された形の変性エポキシ樹脂により
構成されていることから、床3上に生じる振動を最適な
減衰性で抑えることが出来る。即ち、上記制振材11
は、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0.1〜
1.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減衰特性を発現する
ことが実測されており、これにより制振材11は粘弾性
ダンパ6の鋼管7、9間に生じた振動を速やかに減衰さ
せることが出来る。また、粘弾性ダンパ6は、その上下
の鋼管9、7がジョイント管12、13及び軸ピン5
1、51を介してそれぞれ上下の床3、3にピン接続さ
れた形でこれに枢着支持されていることから、当該床3
の振動時には、粘弾性ダンパ6に垂直荷重のみが作用す
る形で、該ダンパ6が構成している中間サポート5には
曲げモーメントが生じることなく、これより、図1紙面
と交差方向に複数並ぶ中間サポート5が床3の撓みを適
格に防止することが出来、従って、床3が大スパン床で
ある場合にもその中間部分が撓んでここに大きな揺れが
生じることはない。さらに、中間サポート5は構造物1
の構造材ではないので、粘弾性ダンパ6が床3の振動に
不適応である場合には、任意にその構成を修正変更する
ことが出来る。なおこうして、粘弾性ダンパ6による床
3の制振構造を修正変更する際に、制振材11は、変性
エポキシ樹脂をその液状化状態において流し込む形で所
定の空間に充填して後、これを常温放置乃至低温加熱し
て塑性硬化させることにより簡単に任意の形状に成型す
ることが出来るので、例えば間隙10の長さL2や幅T
1を調整する形でこれを行えば、床3の構造及びこれに
付帯される設備、装置等に応じた最も適格な制振構造を
構造物1に提供することが可能である。また、制振材1
1は、上述した変性エポキシ樹脂の優れた接着性と耐久
性により、上下の鋼管9、7の振動に対してその両者の
外周面9b、内周面7aと剥離したり或いは疲労劣化す
ることなく、常に良好な状態で繰返し粘弾性変形して、
長期に亙って適格に振動吸収することが出来る。
粘弾性変形により振動エネルギを吸収する際、該制振材
11は、化1及び化2に示すポリサルファイド変性エポ
キシ樹脂15と化3に示す末端にメルカプタン基を有す
るポリサルファイド化合物16とアミン類17がそれぞ
れ所定の量だけ含有された形の変性エポキシ樹脂により
構成されていることから、床3上に生じる振動を最適な
減衰性で抑えることが出来る。即ち、上記制振材11
は、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0.1〜
1.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減衰特性を発現する
ことが実測されており、これにより制振材11は粘弾性
ダンパ6の鋼管7、9間に生じた振動を速やかに減衰さ
せることが出来る。また、粘弾性ダンパ6は、その上下
の鋼管9、7がジョイント管12、13及び軸ピン5
1、51を介してそれぞれ上下の床3、3にピン接続さ
れた形でこれに枢着支持されていることから、当該床3
の振動時には、粘弾性ダンパ6に垂直荷重のみが作用す
る形で、該ダンパ6が構成している中間サポート5には
曲げモーメントが生じることなく、これより、図1紙面
と交差方向に複数並ぶ中間サポート5が床3の撓みを適
格に防止することが出来、従って、床3が大スパン床で
ある場合にもその中間部分が撓んでここに大きな揺れが
生じることはない。さらに、中間サポート5は構造物1
の構造材ではないので、粘弾性ダンパ6が床3の振動に
不適応である場合には、任意にその構成を修正変更する
ことが出来る。なおこうして、粘弾性ダンパ6による床
3の制振構造を修正変更する際に、制振材11は、変性
エポキシ樹脂をその液状化状態において流し込む形で所
定の空間に充填して後、これを常温放置乃至低温加熱し
て塑性硬化させることにより簡単に任意の形状に成型す
ることが出来るので、例えば間隙10の長さL2や幅T
1を調整する形でこれを行えば、床3の構造及びこれに
付帯される設備、装置等に応じた最も適格な制振構造を
構造物1に提供することが可能である。また、制振材1
1は、上述した変性エポキシ樹脂の優れた接着性と耐久
性により、上下の鋼管9、7の振動に対してその両者の
外周面9b、内周面7aと剥離したり或いは疲労劣化す
ることなく、常に良好な状態で繰返し粘弾性変形して、
長期に亙って適格に振動吸収することが出来る。
【0012】なお、上述した実施例においては、粘弾性
ダンパ6が、軸ピン51、51を介して床3、3にピン
接続されて中間サポート5が構成されている例を述べた
が、中間サポート5は図4に示すように、下側の床3に
接続され得る管体27に上側の床3に接続され得る管体
29を嵌装し、その内周面27aと外周面29b間の長
さL2’をなす間隙30に粘弾性部材からなる制振材1
1を、両者27、29を接続する形で充填配設した粘弾
性ダンパ26により構成されていても良く、これによ
り、粘弾性ダンパを構造物1の床3、3間に組込配設す
るのが、極めて簡単になる。さらに、粘弾性ダンパは、
図5に示すように、それぞれが上下の床3、3に接続さ
れ得る形で一対に形成された管体37、37を、両者の
端部37a、37aが所定の間隔L3をなす形で対抗配
置させると共に、該管体37、37を連絡する形でこれ
ら管体37、37内に管体39を嵌装して、その双方の
内周面37a、37aと外周面39b、39bとの間の
間隙40、40にそれぞれ、粘弾性部材からなる制振材
11、11を各管体37、39を接続する形で充填配設
して構成されていても良い。こうして構成された図5に
示す粘弾性ダンパ36は、単に図5左右方向に示す管体
37、39の軸方向に生じる振動を吸収減衰するのみに
留まらず、該ダンパ36に捩り方向の力が作用し得る振
動に対してもその振動減衰効果を発現することができ、
即ちこれにより制振材11の振動減衰性を尚一層有効に
用いることが可能となる。また、粘弾性ダンパ6、2
6、36等の粘弾性ダンパを構成している上部鋼管9、
管体29、39等は、その外周面9b、29b、39b
を包囲する形で管体状に形成された下部鋼管7、管体2
7、37等と、制振材11が充填され得る間隙10、3
0、40をもって接続されることが出来るように構成さ
れていれば良いので、必ずしも鋼管製である必要はな
い。同様に、下部鋼管7、管体27、37等は管体状に
形成されていれば良く、粘弾性ダンパの制振材11を支
持しているこれ等の部材の形状及び長さ更にはその構造
物1に対する接続様態等は任意であり、勿論分割自在に
構成されていても差し支えない。
ダンパ6が、軸ピン51、51を介して床3、3にピン
接続されて中間サポート5が構成されている例を述べた
が、中間サポート5は図4に示すように、下側の床3に
接続され得る管体27に上側の床3に接続され得る管体
29を嵌装し、その内周面27aと外周面29b間の長
さL2’をなす間隙30に粘弾性部材からなる制振材1
1を、両者27、29を接続する形で充填配設した粘弾
性ダンパ26により構成されていても良く、これによ
り、粘弾性ダンパを構造物1の床3、3間に組込配設す
るのが、極めて簡単になる。さらに、粘弾性ダンパは、
図5に示すように、それぞれが上下の床3、3に接続さ
れ得る形で一対に形成された管体37、37を、両者の
端部37a、37aが所定の間隔L3をなす形で対抗配
置させると共に、該管体37、37を連絡する形でこれ
ら管体37、37内に管体39を嵌装して、その双方の
内周面37a、37aと外周面39b、39bとの間の
間隙40、40にそれぞれ、粘弾性部材からなる制振材
11、11を各管体37、39を接続する形で充填配設
して構成されていても良い。こうして構成された図5に
示す粘弾性ダンパ36は、単に図5左右方向に示す管体
37、39の軸方向に生じる振動を吸収減衰するのみに
留まらず、該ダンパ36に捩り方向の力が作用し得る振
動に対してもその振動減衰効果を発現することができ、
即ちこれにより制振材11の振動減衰性を尚一層有効に
用いることが可能となる。また、粘弾性ダンパ6、2
6、36等の粘弾性ダンパを構成している上部鋼管9、
管体29、39等は、その外周面9b、29b、39b
を包囲する形で管体状に形成された下部鋼管7、管体2
7、37等と、制振材11が充填され得る間隙10、3
0、40をもって接続されることが出来るように構成さ
れていれば良いので、必ずしも鋼管製である必要はな
い。同様に、下部鋼管7、管体27、37等は管体状に
形成されていれば良く、粘弾性ダンパの制振材11を支
持しているこれ等の部材の形状及び長さ更にはその構造
物1に対する接続様態等は任意であり、勿論分割自在に
構成されていても差し支えない。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、上
部鋼管9、管体29、39等の杆体を有し、前記杆体に
管状に形成された下部鋼管7、管体27、37等の支持
体を、該杆体の外周面9b、29b、39b等の外周を
包囲する形で設け、前記杆体の外周と前記支持体の内周
面7a、27a、37a等の内周との間に間隙10、3
0、40等のエネルギ吸収領域を形成し、前記エネルギ
吸収領域に粘弾性部材からなる制振材11等のエネルギ
吸収体を、前記杆体と前記支持体を接続する形で設け
て、粘弾性ダンパ6、26、36等の粘弾性ダンパを構
成したので、杆体と支持体との間で生じる振動は、エネ
ルギ吸収領域においてエネルギ吸収体が粘弾性変形する
ことにより振動エネルギを吸収する形で減衰することが
出来る。従って、支持体と杆体を床3、3等の異なる部
分に接続する形で、粘弾性ダンパを構造物1等の建物中
に組み込み配設すれば、当該異なる部分間に生じた振動
を該建物の構造と無縁にして効果的に抑えることが出来
る。当該粘弾性ダンパの制振効果は、如何なる構築物中
にこれを用いても、同様の優れた効果を発揮するが、特
に、鉄骨造の建物の大スパン床の中間サポートとして、
その床振動を抑えるのに本発明による粘弾性ダンパを用
いれば、建物の構造強度に影響を与えることなく任意の
位置に任意の数量の粘弾性ダンパを組み込んで床の撓み
を効果的に抑えることが出来るので、極めて有効な制振
効果を齊すことが可能である。また、本発明による粘弾
性ダンパは、建物の構築時にこれを組み込み配設する形
で用いるに留まらず、既に構築済みで供用中の建物に振
動障害が顕れている場合に、当該建物中に組み込み配設
して振動を抑えることにより、このような障害を解消す
ることが有効に出来るので、建物を精密機械類の設置等
に適した制振環境に改修することも可能である。また、
前記エネルギ吸収体は、ポリサルファイド変性エポキシ
樹脂15と、末端にメルカプタン基を有するポリサルフ
ァイド化合物16と、アミン類17を含有することを特
徴として粘弾性ダンパが構成されると、エネルギ吸収体
が、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0.1〜
1.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減衰特性を発現する
ことが出来る。従って、特に構造物の床等に生じる振動
を最適な減衰性で抑えることが可能となる。そして、エ
ネルギ吸収体はその液状化状態においてエネルギ吸収空
間に充填したものを常温放置或いは低温加熱することに
より塑性固化させる形で、粘弾性ダンパに配設すること
が出来るので、任意の形状に成型することが出来、これ
により粘弾性ダンパを様々な種類の振動に対応させた
り、或いは建物中の一層任意の位置に組み込み配設する
ことが可能となる。また、上述したエネルギ吸収体は、
優れた接着性を長期に亙って維持することが出来るの
で、前記建物の異なる部分間に生じた振動により相対的
に変位する支持体と杆体の内周面と外周面から剥離した
り或いは疲労劣化することなく、常に良好な状態で繰返
し粘弾性変形する形で、長く制振効果を発現し続けるこ
とが出来る。これにより、建物中に組み込まれた粘弾性
ダンパの維持管理が容易になるので、当該ダンパを永久
構造物中に適用するにも好適なものにすることが出来
る。
部鋼管9、管体29、39等の杆体を有し、前記杆体に
管状に形成された下部鋼管7、管体27、37等の支持
体を、該杆体の外周面9b、29b、39b等の外周を
包囲する形で設け、前記杆体の外周と前記支持体の内周
面7a、27a、37a等の内周との間に間隙10、3
0、40等のエネルギ吸収領域を形成し、前記エネルギ
吸収領域に粘弾性部材からなる制振材11等のエネルギ
吸収体を、前記杆体と前記支持体を接続する形で設け
て、粘弾性ダンパ6、26、36等の粘弾性ダンパを構
成したので、杆体と支持体との間で生じる振動は、エネ
ルギ吸収領域においてエネルギ吸収体が粘弾性変形する
ことにより振動エネルギを吸収する形で減衰することが
出来る。従って、支持体と杆体を床3、3等の異なる部
分に接続する形で、粘弾性ダンパを構造物1等の建物中
に組み込み配設すれば、当該異なる部分間に生じた振動
を該建物の構造と無縁にして効果的に抑えることが出来
る。当該粘弾性ダンパの制振効果は、如何なる構築物中
にこれを用いても、同様の優れた効果を発揮するが、特
に、鉄骨造の建物の大スパン床の中間サポートとして、
その床振動を抑えるのに本発明による粘弾性ダンパを用
いれば、建物の構造強度に影響を与えることなく任意の
位置に任意の数量の粘弾性ダンパを組み込んで床の撓み
を効果的に抑えることが出来るので、極めて有効な制振
効果を齊すことが可能である。また、本発明による粘弾
性ダンパは、建物の構築時にこれを組み込み配設する形
で用いるに留まらず、既に構築済みで供用中の建物に振
動障害が顕れている場合に、当該建物中に組み込み配設
して振動を抑えることにより、このような障害を解消す
ることが有効に出来るので、建物を精密機械類の設置等
に適した制振環境に改修することも可能である。また、
前記エネルギ吸収体は、ポリサルファイド変性エポキシ
樹脂15と、末端にメルカプタン基を有するポリサルフ
ァイド化合物16と、アミン類17を含有することを特
徴として粘弾性ダンパが構成されると、エネルギ吸収体
が、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0.1〜
1.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減衰特性を発現する
ことが出来る。従って、特に構造物の床等に生じる振動
を最適な減衰性で抑えることが可能となる。そして、エ
ネルギ吸収体はその液状化状態においてエネルギ吸収空
間に充填したものを常温放置或いは低温加熱することに
より塑性固化させる形で、粘弾性ダンパに配設すること
が出来るので、任意の形状に成型することが出来、これ
により粘弾性ダンパを様々な種類の振動に対応させた
り、或いは建物中の一層任意の位置に組み込み配設する
ことが可能となる。また、上述したエネルギ吸収体は、
優れた接着性を長期に亙って維持することが出来るの
で、前記建物の異なる部分間に生じた振動により相対的
に変位する支持体と杆体の内周面と外周面から剥離した
り或いは疲労劣化することなく、常に良好な状態で繰返
し粘弾性変形する形で、長く制振効果を発現し続けるこ
とが出来る。これにより、建物中に組み込まれた粘弾性
ダンパの維持管理が容易になるので、当該ダンパを永久
構造物中に適用するにも好適なものにすることが出来
る。
【図1】構造物の床支持構造の一例を示す側面図であ
る。
る。
【図2】本発明による粘弾性ダンパの一実施例を示す断
側面図である。
側面図である。
【図3】図2のIII矢視図である。
【図4】図2に示す粘弾性ダンパの別の実施例を示す図
である。
である。
【図5】図2に示す粘弾性ダンパのさらに別の実施例を
示す図である。
示す図である。
【化1】 本発明による粘弾性ダンパの制振材に用いるポリサルフ
ァイド変性エポキシ樹脂の一例を示す化学式である。
ァイド変性エポキシ樹脂の一例を示す化学式である。
【化2】 化1に示すポリサルファイド変性エポキシ樹脂中のポリ
サルファイド骨格の一例を示す化学式である。
サルファイド骨格の一例を示す化学式である。
【化3】 本発明による粘弾性ダンパの制振材に用いる末端にメル
カプタン基を有するポリサルファイド化合物の一例を示
す化学式である。
カプタン基を有するポリサルファイド化合物の一例を示
す化学式である。
6、26、36……粘弾性ダンパ 7……支持体(下部鋼管) 27、37……支持体(管体) 7a、27a、37a……内周(内周面) 9……杆体(上部鋼管) 29、39……杆体(管体) 9b、29b、39b……外周(外周面) 10、30、40……エネルギ吸収空間(間隙) 11……エネルギ吸収体(制振材)
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】こうして、粘弾性ダンパ6が制振材11の
粘弾性変形により振動エネルギを吸収する際、該制振材
11は、化1及び化2に示すポリサルファイド変性エポ
キシ樹脂15と化3に示す末端にメルカプタン基を有す
るポリサルファイド化合物16とアミン類17がそれぞ
れ所定の量だけ含有された形の変性エポキシ樹脂により
構成されていることから、床3上に生じる振動を最適な
減衰性で抑えることが出来る。即ち、上記制振材11
は、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数
0.1〜10.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8
の減衰特性を発現することが実測されており、これによ
り制振材11は粘弾性ダンパ6の鋼管7、9間に生じた
振動を速やかに減衰させることが出来る。また、粘弾性
ダンパ6は、その上下の鋼管9、7がジョイント管1
2、13及び軸ピン51、51を介してそれぞれ上下の
床3、3にピン接続された形でこれに枢着支持されてい
ることから、当該床3の振動時には、粘弾性ダンパ6に
垂直荷重のみが作用する形で、該ダンパ6が構成してい
る中間サポート5には曲げモーメントが生じることな
く、これより、図1紙面と交差方向に複数並ぶ中間サポ
ート5が床3の撓みを適格に防止することが出来、従っ
て、床3が大スパン床である場合にもその中間部分が撓
んでここに大きな揺れが生じることはない。さらに、中
間サポート5は構造物1の構造材ではないので、粘弾性
ダンパ6が床3の振動に不適応である場合には、任意に
その構成を修正変更することが出来る。なおこうして、
粘弾性ダンパ6による床3の制振構造を修正変更する際
に、制振材11は、変性エポキシ樹脂をその液状化状態
において流し込む形で所定の空間に充填して後、これを
常温放置乃至低温加熱して塑性硬化させることにより簡
単に任意の形状に成型することが出来るので、例えば間
隙10の長さL2や幅T1を調整する形でこれを行え
ば、床3の構造及びこれに付帯される設備、装置等に応
じた最も適格な制振構造を構造物1に提供することが可
能である。また、制振材11は、上述した変性エポキシ
樹脂の優れた接着性と耐久性により、上下の鋼管9、7
の振動に対してその両者の外周面9b、内周面7aと剥
離したり或いは疲労劣化することなく、常に良好な状態
で繰返し粘弾性変形して、長期に亙って適格に振動吸収
することが出来る。
粘弾性変形により振動エネルギを吸収する際、該制振材
11は、化1及び化2に示すポリサルファイド変性エポ
キシ樹脂15と化3に示す末端にメルカプタン基を有す
るポリサルファイド化合物16とアミン類17がそれぞ
れ所定の量だけ含有された形の変性エポキシ樹脂により
構成されていることから、床3上に生じる振動を最適な
減衰性で抑えることが出来る。即ち、上記制振材11
は、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数
0.1〜10.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8
の減衰特性を発現することが実測されており、これによ
り制振材11は粘弾性ダンパ6の鋼管7、9間に生じた
振動を速やかに減衰させることが出来る。また、粘弾性
ダンパ6は、その上下の鋼管9、7がジョイント管1
2、13及び軸ピン51、51を介してそれぞれ上下の
床3、3にピン接続された形でこれに枢着支持されてい
ることから、当該床3の振動時には、粘弾性ダンパ6に
垂直荷重のみが作用する形で、該ダンパ6が構成してい
る中間サポート5には曲げモーメントが生じることな
く、これより、図1紙面と交差方向に複数並ぶ中間サポ
ート5が床3の撓みを適格に防止することが出来、従っ
て、床3が大スパン床である場合にもその中間部分が撓
んでここに大きな揺れが生じることはない。さらに、中
間サポート5は構造物1の構造材ではないので、粘弾性
ダンパ6が床3の振動に不適応である場合には、任意に
その構成を修正変更することが出来る。なおこうして、
粘弾性ダンパ6による床3の制振構造を修正変更する際
に、制振材11は、変性エポキシ樹脂をその液状化状態
において流し込む形で所定の空間に充填して後、これを
常温放置乃至低温加熱して塑性硬化させることにより簡
単に任意の形状に成型することが出来るので、例えば間
隙10の長さL2や幅T1を調整する形でこれを行え
ば、床3の構造及びこれに付帯される設備、装置等に応
じた最も適格な制振構造を構造物1に提供することが可
能である。また、制振材11は、上述した変性エポキシ
樹脂の優れた接着性と耐久性により、上下の鋼管9、7
の振動に対してその両者の外周面9b、内周面7aと剥
離したり或いは疲労劣化することなく、常に良好な状態
で繰返し粘弾性変形して、長期に亙って適格に振動吸収
することが出来る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、上
部鋼管9、管体29、39等の杆体を有し、前記杆体に
管状に形成された下部鋼管7、管体27、37等の支持
体を、該杆体の外周面9b、29b、39b等の外周を
包囲する形で設け、前記杆体の外周と前記支持体の内周
面7a、27a、37a等の内周との間に間隙10、3
0、40等のエネルギ吸収領域を形成し、前記エネルギ
吸収領域に粘弾性部材からなる制振材11等のエネルギ
吸収体を、前記杆体と前記支持体を接続する形で設け
て、粘弾性ダンパ6、26、36等の粘弾性ダンパを構
成したので、杆体と支持体との間で生じる振動は、エネ
ルキ吸収領域においてエネルギ吸収体が粘弾性変形する
ことにより振動エネルギを吸収する形で減衰することが
出来る。従って、支持体と杆体を床3、3等の異なる部
分に接続する形で、粘弾性ダンパを構造物1等の建物中
に組み込み配設すれば、当該異なる部分間に生じた振動
を該建物の構造と無縁にして効果的に抑えることが出来
る。当該粘弾性ダンパの制振効果は、如何なる構築物中
にこれを用いても、同様の優れた効果を発揮するが、特
に、鉄骨造の建物の大スパン床の中間サポートとして、
その床振動を抑えるのに本発明による粘弾性ダンパを用
いれば、建物の構造強度に影響を与えることなく任意の
位置に任意の数量の粘弾性ダンパを組み込んで床の撓み
を効果的に抑えることが出来るので、極めて有効な制振
効果を齊すことが可能である。また、本発明による粘弾
性ダンパは、建物の構築時にこれを組み込み配設する形
で用いるに留まらず、既に構築済みで供用中の建物に振
動障害が顕れている場合に、当該建物中に組み込み配設
して振動を抑えることにより、このような障害を解消す
ることが有効に出来るので、建物を精密機械類の設置等
に適した制振環境に改修することも可能である。また、
前記エネルギ吸収体は、ポリサルファイド変性エポキシ
樹脂15と、末端にメルカプタン基を有するポリサルフ
ァイド化合物16と、アミン類17を含有することを特
徴として粘弾性ダンパが構成されると、エネルギ吸収体
が、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0
1〜10.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減
衰特性を発現することが出来る。従って、特に構造物の
床等に生じる振動を最適な減衰性で抑えることが可能と
なる。そして、エネルギ吸収体はその液状化状態におい
てエネルギ吸収空間に充填したものを常温放置或いは低
温加熱することにより塑性固化させる形で、粘弾性ダン
パに配設することが出来るので、任意の形状に成型する
ことが出来、これにより粘弾性ダンパを様々な種類の振
動に対応させたり、或いは建物中の一層任意の位置に組
み込み配設することが可能となる。また、上述したエネ
ルギ吸収体は、優れた接着性を長期に亙って維持するこ
とが出来るので、前記建物の異なる部分間に生じた振動
により相対的に変位する支持体と杆体の内周面と外周面
から剥離したり或いは疲労劣化することなく、常に良好
な状態で繰返し粘弾性変形する形で、長く制振効果を発
現し続けることが出来る。これにより、建物中に組み込
まれた粘弾性ダンパの維持管理が容易になるので、当該
ダンパを永久構造物中に適用するにも好適なものにする
ことが出来る。
部鋼管9、管体29、39等の杆体を有し、前記杆体に
管状に形成された下部鋼管7、管体27、37等の支持
体を、該杆体の外周面9b、29b、39b等の外周を
包囲する形で設け、前記杆体の外周と前記支持体の内周
面7a、27a、37a等の内周との間に間隙10、3
0、40等のエネルギ吸収領域を形成し、前記エネルギ
吸収領域に粘弾性部材からなる制振材11等のエネルギ
吸収体を、前記杆体と前記支持体を接続する形で設け
て、粘弾性ダンパ6、26、36等の粘弾性ダンパを構
成したので、杆体と支持体との間で生じる振動は、エネ
ルキ吸収領域においてエネルギ吸収体が粘弾性変形する
ことにより振動エネルギを吸収する形で減衰することが
出来る。従って、支持体と杆体を床3、3等の異なる部
分に接続する形で、粘弾性ダンパを構造物1等の建物中
に組み込み配設すれば、当該異なる部分間に生じた振動
を該建物の構造と無縁にして効果的に抑えることが出来
る。当該粘弾性ダンパの制振効果は、如何なる構築物中
にこれを用いても、同様の優れた効果を発揮するが、特
に、鉄骨造の建物の大スパン床の中間サポートとして、
その床振動を抑えるのに本発明による粘弾性ダンパを用
いれば、建物の構造強度に影響を与えることなく任意の
位置に任意の数量の粘弾性ダンパを組み込んで床の撓み
を効果的に抑えることが出来るので、極めて有効な制振
効果を齊すことが可能である。また、本発明による粘弾
性ダンパは、建物の構築時にこれを組み込み配設する形
で用いるに留まらず、既に構築済みで供用中の建物に振
動障害が顕れている場合に、当該建物中に組み込み配設
して振動を抑えることにより、このような障害を解消す
ることが有効に出来るので、建物を精密機械類の設置等
に適した制振環境に改修することも可能である。また、
前記エネルギ吸収体は、ポリサルファイド変性エポキシ
樹脂15と、末端にメルカプタン基を有するポリサルフ
ァイド化合物16と、アミン類17を含有することを特
徴として粘弾性ダンパが構成されると、エネルギ吸収体
が、常温即ち10〜30℃の温度下において、周波数0
1〜10.0Hzの振動に対してtanδ≧0.8の減
衰特性を発現することが出来る。従って、特に構造物の
床等に生じる振動を最適な減衰性で抑えることが可能と
なる。そして、エネルギ吸収体はその液状化状態におい
てエネルギ吸収空間に充填したものを常温放置或いは低
温加熱することにより塑性固化させる形で、粘弾性ダン
パに配設することが出来るので、任意の形状に成型する
ことが出来、これにより粘弾性ダンパを様々な種類の振
動に対応させたり、或いは建物中の一層任意の位置に組
み込み配設することが可能となる。また、上述したエネ
ルギ吸収体は、優れた接着性を長期に亙って維持するこ
とが出来るので、前記建物の異なる部分間に生じた振動
により相対的に変位する支持体と杆体の内周面と外周面
から剥離したり或いは疲労劣化することなく、常に良好
な状態で繰返し粘弾性変形する形で、長く制振効果を発
現し続けることが出来る。これにより、建物中に組み込
まれた粘弾性ダンパの維持管理が容易になるので、当該
ダンパを永久構造物中に適用するにも好適なものにする
ことが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 15/02 J 7123−3J (72)発明者 半田 正久 千葉県流山市駒木518番地1号 三井建設 株式会社技術開発本部技術研究所内 (72)発明者 勝畑 勝彦 千葉県市原市千種海岸2番3 東レチオコ ール株式会社千葉工場内 (72)発明者 蔵本 博義 千葉県市原市千種海岸2番3 東レチオコ ール株式会社千葉工場内
Claims (2)
- 【請求項1】杆体を有し、 前記杆体に管状に形成された支持体を、該杆体の外周を
包囲する形で設け、 前記杆体の外周と前記支持体の内周との間にエネルギ吸
収領域を形成し、 前記エネルギ吸収領域に粘弾性部材からなるエネルギ吸
収体を、前記杆体と前記支持体を接続する形で設けて構
成した、粘弾性ダンパ。 - 【請求項2】前記エネルギ吸収体は、ポリサルファイド
変性エポキシ樹脂と、末端にメルカプタン基を有するポ
リサルファイド化合物と、アミン類を含有することを特
徴とする、請求項1記載の粘弾性ダンパ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4224794A JPH0649923A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 粘弾性ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4224794A JPH0649923A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 粘弾性ダンパ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0649923A true JPH0649923A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16819309
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4224794A Pending JPH0649923A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 粘弾性ダンパ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0649923A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-07-31 JP JP4224794A patent/JPH0649923A/ja active Pending
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