JPH06507143A - 化合物半導体を電気化学的に析出する方法 - Google Patents
化合物半導体を電気化学的に析出する方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
化合物半導体を電気化学的に析出する方法1、発明の分野
本発明は一般に、半導体を電気化学的に析出する方法及びエピタキシャル薄膜単
結晶性化合物半導体の電気化学的形成のための方法に関する。より特定的には、
本発明は、成分元素の原子層を交互に析出することにより半導体の電気化学的析
出を行なう方法に関する。
2、従来の技術
現在、標準的な電着方法の欠点の中には、時としてその畳み込まれた形態から「
カリフラワー」析出物と呼称される無定形又は多結晶性の析出物を形成する傾向
が含まれる。多結晶性材料内の広範な結晶粒界網はその抵抗率を増大させ、再結
合の中心を提供し、従って大部分の利用分野にとって不利益である。電着された
化合物半導体の結晶度を改善することが、これらの化合物の重要な生産技術とし
ての電着の発展における次なる段階である。化合物半導体を製造するための元素
の電着の使用における最新技術の一例は、Kapur etalに交付された米
国特許第4581.108号の中に開示されている。Kapurは元素の交互の
電着及び、基本的に均質な半導体化合物層を形成するためにこれらの元素をひき
つづき加熱することを教示している。直ちに明らかになるように、Kapurは
、標準的に500〜i、oooの原子層といった第1の元素の比較的厚みのある
層を析出させてから、次に切り替えて500〜l、000の第2の元素の原子層
を析出させる。付加的にKapurの半導体材料の実際の形成は、次に400℃
に至るまで層を一段熱処理し元素が内部拡散し結合できるようにすることによっ
て達成される。一段熱処理までは、いかなる化合物形成も起こらない。
Kapurにおいて開示されているもののような先行技術に従った電着方法の欠
点には、個々の元素のバルク相の電着及び電着後に続く一段熱処理の必要性の両
方が関与している。一段熱処理は、化合物を形成するための元素の結合のために
必要とされる。問題は、化合物形成が2つの元素の内部拡散に依存していること
から、析出物全体を通して均質に秩序ある単結晶性析出物を得る上で発生する可
能性がある。一段熱処理段階は、ヘテロ接合素子がその技術で製造される場合に
特に不利である。というのも接合を横断しての拡散が温度と共に増大するからで
ある。
化合物半導体の電着における最新技術のもう1つの例は、Krogeret a
lに交付された米国特許第4.400,244号の中で開示されている。Kro
gerは、化合物半導体が同時析出を通して電着されうることを教示している。
換言すると、単−溶液内で両方の元素を結合させ析出にとって最適な電位を選択
することによって、化学量論的析出物を達成することが可能である。この方法は
、1つの元素の不足電位析出(UPS)を利用する。UPDは、表面上への化合
物の形成により付与されるエネルギー上の利点である。析出物の組成をほぼ1:
1の化学量論に制限するためには、析出のための電位は、バルクCdが形成され
ず又Cdが以前に析出されたTe上にのみ析出するように選択される。T e
O2の濃度はTeの析出が制限段階となるようにCd″2の濃度よりもはるかに
低いものに保たれる。析出されたTeは全て余剰のCd”イオンと定量的に反応
させられる。
この先行技術に基づく電着の欠点は、結果として得られる析出物の構造にある。
化学量論は満足のいくものではあるが、析出物の構造は通常多結晶性できわめて
畳み込んだ形態を有することが多い。このことは一般に、核形成速度及び析出物
の成長に対する制御が欠如している結果としてもたらされるものである。3次元
核が形成され3次元成長及び多結晶性という結果をもたらす。エピタキシャル電
着が望まれ、これらの核の抑制が必要となる。
化合物半導体の応用分野はさまざまである。例えば、これらは光電池、発光表示
、放射線検出器、レーザー及びレーザーウィンドウ、赤外線検出器及びビジコン
撮像装置などで用いられる。化合物半導体は、積層構造に基づ(出現しつつある
電気光学技術において中心的構成要素である。化合物半導体は、さまざまな禁止
帯幅を表示し、い(つかは固体溶液を形成する。これらの固体溶液において化学
量論を制御する能力は、その組成の一関数として禁止帯の幅を変動させる能力を
結果としてもたらす。水銀−カドミウム−テルル化物(MCT)系は、禁止帯幅
工学の重要な例である。
半導体の電着は、潜在的な低コスト、室温生産技術である。化合物半導体電着に
おける全ての先行研究は結果として多結晶性の析出物をもたらした。多結晶性析
出物の形成の主な理由としては4つ挙げられる:すなわち、三次元核形成;秩序
立った基板構造の不在;基板と析出物の間の格子整合の不在;そして基板、溶剤
、反応物及び電解質の汚染である。今日まで、これらの問題は克服されていな化
合物半導体成長のための真空に基づく方法(例えば分子線エピタキシー(MBE
)又は気相エビキタシー(VPE))には、エビキタシャル析出物を得るための
反応物融剤の入念な制御の必要性といった、電着において遭遇したものと同じ問
題のいくつかが関与する。原子層エビキタシー(ALE)は、このような成長パ
ラメータのさほど厳しくない制御を可能にする現在開発中の一群の技術を表わす
。原子層エピタキシーの最新技術の一例は5untola et alに対して
交付された米国特許第4.058,430号に開示されている。ALEに独自な
点は、一度に1原子層の化合物成長である。これらの技術は、ただ1つの反応度
原子層という結果をもたらす表面特異的な自己制限型反応に依存している。反応
物が元素蒸気である場合、基板温度は、化合物形成の結果もたらされた安定性強
化のために第1の原子層が残っている一方でバルク析出物が昇華するような形で
調整される。第1の元素の排出後、第2の元素を用いて同様の手順が行なわれる
。CdTeといった化合物については、Teの原子層の後にCdの原子層が形成
される。薄膜成長は、このサイクルを反復することによって達成される。
発明の要約
本発明は、半導体を電気化学的に析出する方法及びエピタキシャル薄膜単結晶性
化合物半導体の電気化学的形成のための方法である。この方法には、選択された
元素対の単一の原子層の交互の電着が関与している。一度に1元素の単一原子層
に電着を制限することは、一般に不足電位析出(UPD)と呼ばれる不足電圧で
の元素の析出によって容易になる。UPDは、第2の元素上の第1の元素の電着
に必要な電位が、化合物形成がエネルギー的に有利に作用されている場合には第
1の元素それ自体の上に析出するために必要な電位と異なる(下図3)ことにな
るような現象である。従って、元素のための析出電位を入念に選択することによ
り、元素のバルブ析出(自らの上に析出する元素)を排除するまでこのような単
一の原子層を析出することができる。
元素の原子層の定義は、析出元素及びそれが取り込まれつるあらゆる化合物の構
造によって、ならびに基板の表面との関係における化合物の配向によって決定さ
れる。化合物の単一の単層は標準的に、1:1の化合物について、1元素の1原
子層と第2の元素の1原子贋で構成される。かくして1元素の原子層は、化合物
の1/2単層と同じになる。
析出は、第1の元素の原子層が析出する電位で第1の元素を含む溶液に基板を露
呈し、次に第2の元素を含む第2の溶液と第1の溶液を交換し、電位を調整して
第2の元素の原子層が第1の元素の上に析出するようにすることによって、発生
する。第1及び第2の元素のこの交互の析出サイクルは、望まれる厚みの化合物
半導体の層を生成するのに充分な回数だけ反復される。
その最良の実施態様においては、本発明の方法は、一対の元素すなわち、IIB
群から選ばれたものと1JIA群から選ばれたもの又はIIIA群から選ばれた
ものとVA群から選ばれたものを使用する0例えば、金の基板上のテルルとカド
ミウムの交互半分の単層の電気化学析出は、1つの実施態様である。その他の実
施態様としては、亜鉛、カドミウム又は水銀などのIrB群の元素とテルル、セ
レン又は硫黄といったVIA群の元素の電気化学析出の交番が含まれる。付加的
な実施態様としては、ガリウム、アルミニウム又はインジウムといったI[[A
群の元素と砒素、リン、アンチモン又はビスマスといったVA群の元素の交番が
ある。最も一般的な実施態様は、少な(とも1つの元素がTe、Se、S%Ge
%Sn%Pb%As。
sb又はBiという元素の中から選ばれ、もう1つの元素が上に列挙した元素群
のその他の構成元素を含む、第1の元素と還元的に電気析出されて化合物半導体
を形成することのできるあらゆる元素であるようなあらゆる化合物についてのも
のである。
本発明は、両方の元素の同時析出が関与する先行技術又は一段熱処理が後に続(
各々の元素のバルク層の電着が関与するような方法に対する著しい改良である。
同時析出と比較した場合、本発明は、三次元核形成及びその結果生じる多結晶性
析出物の形成を防ぐことから望ましいものである。一段熱処理が後に続くバルク
層の電着に比較すると、本発明は、余剰な段階である上にヘテロ接合のかぶりを
ひき起こす一段熱処理を回避することから先行技術に比べて著しい改良である。
当該方法は同様に、バルク形状で元素が析出された場合に結果としてもたらされ
つる多結晶性を回避することからも、先行技術に対する改良となっている。本発
明以前は、両方の元素を不足電位下で別々に析出でき、その結果単に化合物生成
とこれらの化合物の第1のエピタキシャル電着のみがもたらされるということは
、当業者に知られていなかった。
本発明は、析出物の構造及び組成を自己制限プロセスにより制御できるようにす
るための薄膜化合物半導体の電着に対する原子層エピタキシー(ALE)の応用
を開示している。核形成及び成長の運動学による析出物構造の制御は、一度に1
つの元素の1原子層に反応度を制限することによって防がれる。化合物が形成し
元素のバルク析出物は形成しないような電位が選ばれる。同じ溶液から2つの元
素を同時析出することに付随する問題点としては、適切な濃度で溶液中に両方の
元素を保つためにpH1溶剤及び電解液を調整する必要性、及び析出物のための
適切な化学量論を結果としてもたらすような電位を見出す必要性、がある。当該
技術においては、元素は、同時析出の解決法に付随するこれらの妥協を回避する
別々の溶液から析出される。溶液は、元素のために用いられる溶液組成及び析出
電位が各元素について最適なものとなるように、電位と共に交番される。当該発
明人はこの析出方法を電気化学原子層エピタキシー(ECALE)と呼ぶ。
従って、本発明の目的は、基板上に半導体を電気化学的に析出される方法を提供
することにある。
又、電気化学原子層エピタキシー(ECALE)を用いた元素の原子的に厚い層
を交番させる電着用の方法を提供することも本発明の目的である。
ECALEを用いてエピタキシャル薄膜単結晶性化合物半導体を生産する方法を
提供することも、もう1つの目的である。
さらにもう1つの目的は、より低コストでより効率良く化合物半導体を生産する
方法を提供することにある。
同様にもう1つの目的は、ECALEを用いて化合物半導体の構造化された合金
を生産する方法にある。
又、析出物の成長及び構造を制御するために析出物及び反応物に対する高温(室
温以上)の使用に依存しない薄膜化合物半導体及びその構造化合金の新たな形成
方法を提供することも1つの目的である。
さらにもう1つの目的は、ECALEプロセスによる化合物の電気化学的形成に
おいて、不足電位析出(UPD)と呼ばれるエネルギー面の利点を用いる方法を
提供することにある。
さらに付加的な目的は、化合物形成のためにひき続き一段熱処理に依存しないよ
うな元素の交互電着方法を提供することにある。
さらにもう1つの目的は、元素のバルク析出という結果をもたらさない元素の交
互電着方法を提供することにある。
さらにもう1つの目的は、多結晶性析出物の成長という結果をもたらさない元素
の交互電着方法を提供することにある。
これらの目的及びその他の目的、特徴及び利点は、添付の図面及び表と合わせて
以下の記述を読むことにより、当業者には明白となることだろう。
図面の簡単な説明
図1 (a)は、5 mV/秒の走査速度を用いたIMのH,SO2中の清潔な
多結晶性Au基板についての電流−電位曲線である。
図1 (b)は、Au基板の原子構造の図である。
図2(a)は、5 mV/秒の走査速度を用いた多結晶性Au基板上のTe析出
及びストリッピング(はがし)についての電流−電位曲線である。図中、実線曲
線は、TeoUPD層の析出及びストリッピングを表わし;破線は、バルクTe
析出物の析出及びストリッピングを表わし;点線はバルクTe及び余剰のH+の
HxTe及びH2への還元をそれぞれ表わし、その後に陽極掃引中の−0,75
VでのHzTeからTeへの再酸化を表わしている;又一点鎖線は、H4還元が
存在しないTeからHsTeへの再還元を示す逆陰極掃引を表わす。
図2(b)は、Au基板上の半分単層(1/2ML)Teの原子構造を示す。
図3(a)は、5 mV/秒の走査速度を用いたUPDでTe被覆されたAu基
板上のCdの不足電位析出についての電流−電位曲線である:ここで実線曲線は
、UPDCdの析出及びストリッピングを表わし;破線はCd”アリコートの残
りの析出とそれに続(結果として得られたCd析出物のストリッピングを表わし
;一点鎖線は、TeUPD層のストリッピングを表わす。
図3(b)は、Au基板上の1/2MLCd及び1 / 2 M L T eの
原子構造を示す。
図4(a)は、5 mV/秒の走査速度を用いた以前に析出しなCdの上面上の
余剰Teの析出に続く電流−電位スドリッピング曲線である。
図4(b)は、図3(b)の構造上に析出された図4(a)の余剰Teの図であ
る。
図5(a)は、5 mV/秒の走査速度を用いた可溶性H,Teの還元形成を介
してのバルクTeの除去に続く電流−電位スドリッピング曲線である。なおここ
で実線曲線は、HzTe形成が起こる電位までの陰極掃引及びその後のTLEセ
ルからのH*Teの洗い流しを表わす;一点鎖線は、バルクTeストリッピング
ビークのサイズの減少(図4(a)に比較した)を示す、残りの析出物のストリ
ッピングを表わす。
図5(b)は、余剰Teの除去の後の図4(b)の構造の原子構造の図である。
図6(a)は、 5mV/秒の走査速度を用いた、前に析出されたTe上のCd
の不足電位析出に続く曲線−電位ストリッピング曲線である。
図6(b)は、Au基板上のCdの2つの1/2ML及びTeの2つの1/2M
Lの原子構造の図である。
図7は、ECALEのために用いることのできる薄層電気化学セル構成の図であ
る。
図8は、図1〜6を作成するのに用いられた多結晶性Au薄膜電気化学セルの図
である。
図9は、Au(100)表面上のCdTeの単一層の図である。
好ましい実施態様の詳細記述
ECALEには、1つの化合物を形成するための元素の交互電気化学析出が関与
している。エピタキシャル析出は、自己制限成長を達成するための手段として不
足電位析出(UPD)を用いることによって達成される。ECALEの基本的様
相は、化合物が一度に一原子層の割合で形成されるという点にある。このように
して、1つの成分元素は以前に析出された成分要素上でのみ析出され、バルク析
出は全く起こらない。この選択的析出は、バルク元素自体よりも化合物の方がさ
らに安定している形成熱という化合物形成のエナージェティクスによって容易に
なっている。化合物形成が熱力学的に有利な作用を受けている場合、化合物の1
つの元素が自らの上よりも第2の元素上により容易に析出し、バルク析出物を形
成するようなUPD電位が一般に存在する。ECALE方法による化合物の形成
においては、基礎をなす反応度制御要因は、電極の電位であり、これにより化合
物は電着プロセス中一度に一原子層ずつ自然発生的に形成されうることになる。
一般的方法
本書に記述するECALE方法は、原子層エピタキシー(ALE)の電気化学的
類似物であり、以下にさらに詳述するように、1つの化合物を形成するために、
不足電位での2つの元素の原子層の交互電着を基礎にしている。原子層エピタキ
シーの基本的前提条件は、個々の成分が基板へ別々に送り出され、表面制限を受
けた反応において各元素の単一の原子層のみが一度に基板上に形成されるという
ことにある。基板上に残っている単一原子層を超過する各元素の量は全て、次に
フラッシングされるか又はポンプ出しされる。ECALE方法においてUPDは
、1つの化合物を構成する元素の両方の析出のために用いられる。はとんどの化
合物半導体は、テルル、セレン、硫黄、ゲルマニウム、すす、鉛、砒素、アンチ
モン又はビスマスといった主要族元素及び金属から成る。上述の主要な族元素は
、可溶である酸化種を形成するが、大部分の金属とは異なり、元素の酸化析出及
び酸化UPDに対して敏感に反応するTe”、Se”−1S2−1Ge’−1S
n’−1Pbト、As”−1Sbト及びB13−といった可溶性還元種も同様に
形成する。
UPD現象には、第1の元素の自らの上への析出に必要とされる電位に先立つ(
その下の)電位での第2の元素への第1の元素の析出が関与する。従来、UPD
には、上位貴金属に対する下位貴金属の還元析出が関与する。UPDのための駆
動力は、基板又は析出物の表面化学によって規定される化学量論を伴うバルク元
素との関係においてエネルギー的に有利になっている1つの化合物の形成である
。金属の場合、2次元バイメタル化合物が形成される。この駆動力は同様にその
他のタイプの化合物の形成から来ることも考えられる。UPDは、pt上の水素
波向のような金属上の水素の吸収又は金属上の酸化形成の最初の段階又はハロゲ
ン化物溶液からの金属上のハロゲン析出といったプロセスのことを指す可能性が
ある。
ECALE方法は、各元素又は反応物の原子層の電着のために別々の溶液を用い
るという点で新規である。このようにして、析出速度の物質移動制御を避けるこ
とができる。単一の反応物を含む溶液は、平衡化するのに充分な時間だけ析出物
表面又は基板に露呈される。基板は、バルク析出を排除しながら化合物を形成す
るべ(元素の[JPDが起こる電位において溶液に露呈される。従って、各々の
反応物に対する溶液組成は、溶液内に含まれている成分元素の析出を最適にする
ように選択されつる。
この明細書においては、析出は、例えばnBの成分の1原子層とVIA族の成分
の1原子層が結合されて■族/■族化合物の完全MLを形成しているような原子
層の単位で言及される。呼称又は用語法上原子層というのは、厚みが1原子であ
る全ての層のことを表わしている。これらの層は、さまざまな被度又はバッキン
グ密度(原子数/cm”lを有する可能性がある。完全単層は、基板1 c+s
”あたりの表面原子数に関して定義づけされる。換言すると、1つの完全単層は
、各基板表面原子について1つの析出原子が存在するときに結果としてもたらさ
れる。例えば、CdTeといった化合物の形成においては、Cd又はTeの完全
単層の析出は過剰なものとなり、幾分かバルク形成をもたらし、かくして1原子
厚みを超える。全基板上のCdTeの単一の非再構成層の形成は、Teの単層の
5分の2及びCdの単層の5分の2の被覆度に相応する原子層を必要とすること
になる。図9は、Au (100)上に(v5Xv5)R26,6°単位のセル
を形成するテルル化カドミウムの格子整合した析出を示す、この析出の結果得ら
れた構造を表している。従って、Teの完全単層を析出するとその結果、必要な
ものの2倍以上のTeが得られることになる。呼称又は用語法上、単層というの
は、本発明の化合物半導体に関して用いる場合、交互の元素の2つの連続的に析
出された原子層を表わす。
化合物は、VIA族の原子層とその後に続いてIIB族の原子層を順次析出させ
ることによって形成されつる。1つの溶液を吹き出し第2の溶液が毛管作用によ
って流れ込むことができるようにすることによって溶液が容易に交換されるよう
に、析出のために薄膜電気化学(TLE)セル構成が用いられる(図7)、この
プロセスは「洗い流しくリンス)」と呼ばれる。2つの異なる反応物溶液そして
その間に洗い流し用の精製電解液を使用することにより、元素の同時析出の場合
に存在する複雑さを避けることができ、又一度に単一の反応物種を析出させるこ
とができる。同時析出方法で見られる問題点は、どんな電解液、錯化剤及びpH
値を溶液が有しつるかについての制約条件を課す、溶液中に両方の種を保たなく
てはならない状況に関わるものである。一度に1つの原子層に反応度を制限する
ために、UPDのための析出電位が選択される。このプロセスは、3次元クリス
タライトの形成及び5transki−Krastanov成長を防ぐ。
析出すべく選択された元素に応じてさまざまな電極基板をECALEにおいて使
用することが可能である。電極は、化合物の析出のために用いられる電位におい
て安定なあらゆる材料で構成されていてよい。薄膜製造の分野及びエレクトロニ
クス業界においては、異なる半導体元素に適したさまざまな基板が知られている
。排他的な意味を全くもたない簡単な適正材料のリストの中には、金、銅、銀、
白金、さまざまな化合物半導体、炭素及び卑金属などが含まれる。いくつかの例
においては、粗い金属表面の基板が必要とされ、又平滑な表面が必要とされる場
合もあり、さらには、もう1つの半導体といったような半導体析出物と格子整合
されている基板が必要とされる場合もある。いずれにせよ、基板の性質は、析出
される半導体化合物、望ましい化合物構造及び製造中の結果として得られる素子
の望ましい構造に特定のものである。換言すると、与えられた何らかの半導体化
合物について、最終用途が使用基板を指図することになる。例えば、太陽電池の
場合、多結晶性析出物は許容可能であり、従って比較的粗い基板が適している。
しかしながら、電子等級の半導体薄膜の場合には、格子整合基板及び最新の表面
処理が用いられなくてはならない。
ECALEにおいて使用される特定の材料に関しては、さまざまな溶剤、気体及
び電解液を使用することができる。例えば、水が好ましい溶剤であるものの、関
与する反応物元素に応じて非水系溶剤も望ましいものでありうる。溶液パージン
グ又は反応物溶液を基板へ送り出すために使用される気体は不活性でなくてはな
らず、例えば、窒素及びヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン及びキセノン
といった希ガスを含む。反応物ガスとして用いられる気体には、反応物として用
いられるべく溶剤の中に溶解されうる、H*Te、Hz Se、Hz S、Hs
Ass Hs Sb及びH,Pといった■族及びVl族元素の水素化物が含ま
れる。
反応物元素と共に作用するあらゆる電解質を使用することが可能である。各元素
は異なる溶液から析出されるため、電解質の選択は、どんなpHが望まれるか、
どんな溶剤が用いられるか、そしてどんな電解質が反応物元素と相容性をもつか
によって左右される。例えば、水系溶剤を使用する場合、H” 、Na” 、L
i” 、K”、Rb″″又はCs”″といった陰イオンとのあらゆる硫酸塩、ホ
ウ酸塩、硝酸塩、塩化物臭化物又はヨウ化物塩といった電解質、ならびに特定の
反応物元素と相容性あるその他のさまざまな電解質が使用できるはずである。
本発明のために開発された薄膜電気化学フローセル(TLEフローセル)10は
、薄膜セル31が詳細部を示す目的で拡大された状態で、図7aに示されている
。TLEフローセル10は2つの区分すなわち、溶液フローのライン内に直列に
接続された基準電極コンパートメント32と薄膜セル31を含んでいる。基準電
極コンパートメント32は、基準電極12と補助電極14を含んでいる。
薄層セル31は、ECALE方法による析出が上に起こることになる基板22を
含んでいる。基板22は、クランプ26によってガラスのセル壁24に対し保持
されている。基板22とセル壁24の間の溶液間隙は、厚み約0.002インチ
である。
作動中、基板22と基準電極12の間には電位が適用される。入口18を通して
セル31内に第1の反応物溶液が導入される。第1の反応物溶液は、溶液間隙8
0内に入るにつれて、基板22と接触し、シール34により基板22のまわりに
浸出しないようになっている。シール34は、基板に切り込むナイフェツジであ
ってもよいし或は又テフロンといった密封材料であってもよい。基板22と基準
電極12の間の電位差により、第1の反応物溶液内に含まれている第1の反応物
元素の原子層は基板上に電気化学的に析出させられることになる。第1の反応物
溶液は出口20を介してセルから退出し、基準電極コンパートメント32の中に
入り、基準電極12と接触し、か(して基板22の電位の制御を可能にする。第
1の反応物元素の層が基板上に析出された後、第1の反応物溶液は、精製電解質
溶液の洗い流し又は第2の反応物溶液のいずれかによってセル31の外へ押し出
される。第2の反応物溶液が第1の反応物溶液によって汚染されないように第1
の反応物溶液を除去するためには精製電解質での洗い流しを用いるのが好ましい
。第1の反応物溶液がセル31から押し出された後、第2の反応物元素を含む第
2の反応物溶液が上述の第1の反応物溶液と同じ要領でセル31に導入される。
基板22と基準電極12の間に第2の電位が適用され、第2の反応物元素の原子
層を、基板22上に以前に電着された第1の反応物要素の上面に電着させる。こ
のプロセスは、反応物元素の交互の原子層を析出するべく反応物溶液の間で交番
して何回でも反復させられる。このようにして、1つの化合物を形成するための
不足電位での2つの元素の原子層の交互の電着が達成される。
図7bには、図78に示されている薄層フローセルを内含する自動コンピュータ
制御式の薄層フローセルシステムが図示されている。さまざまな溶液供給系路を
56a−gを通って分配弁58に連結されている溶液タンク56内に、さまざま
な溶液が保存されている。それ自体ATコンパチブルコンピュータ54により制
御されているバルブ制御装置52によって、分配弁58は制御されている。
コンピュータ54は、ポテンシオスタット50を通して同様に析出プロセスを制
御し監視している。コンピュータ54は適切な電位を選択し、ポテンシオスタッ
ト50がこれらの電位を基板22に適用するようにする。次にコンピュータ54
は、望ましい反応物溶液が溶液タンク56から分配弁58を通してセル31内に
移動できるようにする一定の設定値まで分配弁58を移動させるようバルブ制御
装置52に指令する。このようにして、セル31まで望まれるあらゆる順序で多
数の反応物溶液のいずれでも導入することが可能である。例えば、コンピュータ
54はバルブ制御装置52に対して、まず供給系路56bを通して分配弁58を
通り溶液タンク56からセル31まで分配弁58が第1の反応物溶液を通過させ
るように、指令を与えることができる。この第1の反応物溶液内の第1の反応物
元素が基板22上に電着された後、次にコンピュータは、バルブ制御装置52に
対して分配弁58を再度位置づけするよう指令を与える。こうして、第2の反応
物溶液は溶液タンク56から供給系路56e及び分配弁58を通してセル31内
へ移動することができることになる。ここで明白なように、この構成では、反応
物溶液をい(つでも使用することが可能であり、又セル31に対する溶液のどん
な導入順序でも達成することができる。
以下に記述する実験的例で用いられている特定の薄膜電気化学(TLE)セル1
10は、図8aに示されている。ガラスのケーシング131は、指示電極116
を包み込むより小さな内径のより低いセル壁124をもつ細長いパイレックス管
である。アルゴンといった不活性ガス用の入口130により、指示電極116を
とり囲む溶液の薄層はセルコンパートメントからピンホール118を通って強制
押出しされつる。一般に白金製の薄いワイヤ128が指示電極116への電気的
接続を行なっている。
図8bは、ECALEが行なわれる電極コンパートメントを詳細に示すガラスケ
ーシング131の下部部分の拡大図を表わしている。指示電極116は、溶液間
隙180が指示電極116とセル壁124の間に作り出されるように細胞の壁1
24の中に支持されている。溶液間隙180は一般に厚み約0.001インチで
ある。反応物溶液は、ガラスケーシング内のピンホール118を通して溶液間隙
180内へ及びこの間隙から外へ流れる。セルの互いに反対の側に2つのピンホ
ール118が位置づけられている。図8Cは、標準的な電気化学H−セル133
内に収納された図88のTLEセル131を示している。基準電極112及び補
助電極140を含む基準電極コンパートメント132は、10龍の細かいフリッ
ト135を介してTLEコンパートメント134から分離されている。アルゴン
といった不活性ガスのための入口136が、TLEコンパートメント134内に
収納された溶液から溶解酸素をパージできるようにしている。
作動中、TLEセル10について上述したとおり、基準電極112と指示(基板
)電極116の間に電位が作り出される。多数の溶液のためには多数のH−セル
133が用いられる;各々の溶液は異なるH−セル133の中に収納されている
。溶液間隙180を満たすために、TLElloは、ピンホール118が溶液中
に浸漬されるように望ましい溶液を含むHセルの中に置かれる。入口130を通
して高純度の不活性ガスでTLEIIOを加圧すると、ピンホール118を通し
て溶液間隙180内に以前に収納されていた溶液が追い出される。過剰圧力を除
去すると、溶液間隙180は毛管作用によりピンホール118を通して第1の反
応物溶液で満たされることができる。指示(基板)電極116と基準電圧112
の間の電位差は結果として反応物溶液の中に含まれている元素の原子層の析出を
もたらす。析出される量は電位によって決定され、UPD量が結果として得られ
るように選択される。第1の反応物溶液の残りは、次に、入口130を通って高
純度の不活性ガスで再度加圧することにより溶液間隙180から外へ吹き出され
る。溶液は再びピンホール118を通って退出する。TLElloは次に、精製
電解質又は第2の反応物溶液を含む第2のH−セルまで移送される。この溶液は
このとき、TLEIIOを減圧することによって溶液間隙180を満たすことが
できるようになる。溶液間隙180内に第2の反応物溶液がある状態で、第2の
電位が指示(基板)電極116と基準電極112の間に適用され、第2の元素の
原子層が析出される。このとき、溶液は、高純度の不活性ガスでTLEIIOを
加圧することによって除去される。このプロセスは、薄膜化合物を形成するべ(
不足電位で複数の元素の原子層の交互電着を達成するのに望ましい回数だけ反復
される。
図8aに示され以下に記述する実験的例で用いられている薄膜電極キャビティは
約3.0μLの容積を有するが、電極表面積1 cm”あたり約200μL未満
を有するあらゆる低容積キャビティが適切である。このようなキャビティの最良
の容積は約1μm7cm”〜約50 uL 7cm2である。これ以上の容積も
使用できるが、これらは、溶液を無駄にするものであり、基板を大量汚染にさら
す可能性がある。
一般に、電着されるべき2つの元素は、1方は通常金属でもう1方はVA、VI
A又はIV族つまりTe、Se、S、Ge、Sn。
Pb、As、Sb又はBiから選択される。第1の元素は、電着装置を用いて、
特定の量の元素(原子層)が結果として得られるように選ばれた析出電位にて基
板に電着される。第1の元素がひとたび基板上に析出されると、電着装置は微量
の第1の元素を装置から除去するべ(洗い流しされる。次に第1の元素の上に、
電着装置を用いて第2の元素が電着される。析出する第2の要素の量は、析出さ
れた第1の元素の量に相応する。換言すると、第1の元素が215単層だけ析出
されたならば、第2の元素の215単層が析出される。このことは、第2の元素
が第1の元素に対応する部位にのみ付着することから、自然の現象つまり成行き
である。従って、層の被度が第1の要素について析出電位の選択によって決定さ
れた後、連続する各々の層は等価の被覆度を有することになる。第1及び第2の
元素の交互層は、化合物半導体の薄膜のための望ましい厚みの薄膜が達成される
まで析出される。
純度が高くなればなるほど、結果は良くなる。各溶液成分の純度を制御すること
により汚染は最小限におさえられる。高い表面積/低い容積の薄層電気化学セル
(TLE)till成において超高純度の溶剤、ガス、電解質及び反応物を使用
すると、汚染を最小限におさえる助けとなる(図7参照)。TLEの溶液体積対
電極表面積の比がきわめて低い(3μ/cm”)場合、従来の析出構成に比べて
一定の与えられた時間で析出物に露呈される溶液の量は10”〜104低減する
結果となる。溶液体積の減少は、析出物の表面にさらされる汚染物質の量の減少
という結果に直接結びつく。
化合物半導体の電着についてのこれまでの低温度研究は、多結晶性基板について
行なわれてきた0本発明には多結晶性基板も関与しているが、充分に特徴づけさ
れた単結晶性基板が望ましく又エピタキシャル析出が秩序立った格子整合基板上
で最も容易に起こるということは明らかである。本発明を導き出した実験は、C
dTeのECALEに関する電位及び一般的被度を決定するため多結晶性電極を
用いて実施された(図8)。単結晶性薄膜化合物半導体のためには、単結晶性基
板上のCdTeのECALEがより適している。
従って、界面ひずみを防ぎ、秩序ある析出を促すためには、格子整合した単結晶
性基板を入念に選択し、調製し、特徴づけすることが望ましい。
実験例
使用した薄層電気化学セル(TLE)は図8に示すものである。
Au電極は、600号の紙やすりで仕上げた多結晶ロッドであった。
これを、まず、ガス10.火炎中で10−15秒間火炎焼きなましして(すんだ
赤色にまで熱し、次いでただちに3重蒸留した水の中で急冷した。その後、この
電極を約5秒間、濃縮硝酸(Baker AnalyzedReagent )
中でエツチングした。各電気化学的実験の前に、IMのH,So4中での酸化還
元サイクルからなる標準の洗浄手順を実施した。各洗浄サイクルの間、電極空洞
を、酸化および還元の電位において、新鮮なH,So、溶液で10回すすぎ洗浄
した。洗浄サイクルののち、1MのHx So4中、Auについて、図1(a)
に示すものと同等な清浄な電流−電位曲線を得た。すべての電位は、Ag/Ag
C1(LMのNaC1)基準電極を使用して報告した。
カドミウム溶液は、Cd S O4(Alfa ultrapureanhyd
rous 。
Morton Th1okol、99.6%) 、 N a C104(Fis
her 5cientific、Purified、 Cat、 No、536
0−500 )およびHCl 04 (BakerAnalyzed Reag
ent、60〜62%)を使用して製造した。テルル溶液は、Puratron
ic Te0z (Johnson Matthey 、 99.9995%)
およびHCl 04で製造した。実際に使用した溶液の濃度は、1.0mMのC
dSO4+1MのNaC104(pH2,9) 、0.505 mMのT e
Oz +0.10MのHCl0.+1MのNaClO4(pH1,3)およびI
MのN a C104(p H2,5)であった。すべての溶液を製造するため
に、pryolyticallyに3重蒸留した水を使用した。
以下に論じる結果は、析出原子/基板表面原子の比率として報告する。Au基板
表面原子の数は、実際の表面積の測定から得たものである。これは、吸収された
ヨウ素原子の最密構造単層の酸化によって形成されるIO,−の還元に必要とさ
れる電荷の積分によって達成した。ヨウ素原子は、1mMのKI溶液からの清浄
なAuに自発的に吸着して最密構造層を形成する。この方法は、1.29cm2
の値を出した。
AuのTLE空洞の容積は、4.81mMのF e C1m / 1.0 M(
7)H−8O4溶液のアリコートの還元のための電荷を使用して測定した。
計算によると、容積は2.90μLであった。
結果
本発明にはAu電極を選択した。その理由は、IMのH2SO。
中にあるその大きな二重層区域(すなわち、表面特定的なファラf −処理カ起
コラ’l イ0.20オヨび1.05V対Ag/AgCtの間の電位区域(図1
(a)))である。これらの析出物を形成するのにAuが最良の基板であると結
論づけるべきではない。Auは単に、この実験例におけるCdおよびTeの電気
化学的性質を観察するのに好適であるにすぎない。秩序正しく格子整合した単結
晶電極を基板として使用するならば、エピタキシーはより容易になるであろう。
Au(100)単結晶面は、CdTeについて緊密な格子整合性を提供する。界
面でのAu (100) (5X5) R26,6@単位セルの形成は、CdT
eとの0.6%の不整合に至るに過ぎない(図9)。
図1 (a)は、清浄なTLEのポルタンメトリーを示す。この面は、各実験の
前に、純粋なLM(7)H,So4で−0,5Vと+1.4vで交互にすすぐこ
とからなる洗浄サイクルを適用することにより、再現的に得られた。Au電極は
、研磨したのち、使用に先立ち、ガス/酸素火炎中で熱的に焼きなまししした。
図1(b)は、Au基板面の側面図を示す。電極面面積の測定は、あらさ係数を
含め、清浄な電極を1mMのKIのアリコート3個にさらしたときに吸収された
ヨウ素原子の量を定量することによって行った。低エネルギー電子回折およびオ
ージェ電子分光学を利用したAuにおけるヨウ素原子吸着の先の研究は、ヨウ素
が被覆度0.4(すなわち、Au基板原子10個あたりヨウ素原子4個)で(5
X3)単位セルを形成することを示した。したがって、A’u (111)面の
最密構造のI原子層の場合、5.4 XIO”個の工原子がcm2あたり存在す
る。この数と、吸着したヨウ素酸化の積分電荷とを利用して、電極表面積が1.
29cm”であり、あらさ係数1.04(幾何学的表面積に対する実表面積の比
率)に相当することを測定した。
析出法における第一の段階は、AuのTLEの中に、0.5mMのT e Ot
のアリコート(2,90μL)を0.8vですすぎ込むことであった。TeがA
uに析出しているため、初期のTe析出は、その後の層とは相当に異なる。図2
(a)は、Te析出のポルタンメトリーを表す。走査は右から左に進み、0.2
5Vで還元ピークに至り、これは、Au上へのTeの不足電位析出に相当するも
のであった。
電極表面積およびピークに関連する電荷を利用して、Te不足電位析出ピークの
場合に0.49の単層被覆度を計算した。Te析出電流の停止は、表面が覆われ
ているか、すべての利用しつる表面の場所が埋められたかのいずれかを示すとい
うことが公知である。
還元走査を継続すると、バルクTeの析出(すなわち、Teの自らへの析出)に
相当する第二のピークに至った。バルク析出の量は、TLE空洞中に最初から存
在するT e O*の量に限りがあるため、限られたものであり、したがってピ
ークに見える。これら最初二つのピークのもとての電荷は、4電子還元によって
すべてのT e OxアリコートがTe (0)に析出したことに相当する。
最初のピークの後で走査を停止し、純粋な支持電解液中ですすぐことにより、過
剰のT e O*を除去した。この手順により、Teの原子層1枚が基板表面上
に残る。これを図2(b)に示す0図2(a)に実線で示すストリッピング曲線
は、逆方向の走査において見られる。ストリッピング曲線は、CdおよびTeの
析出量を監視する方法として各図に示す。図2(a)の破線は、バルクTeの析
出およびストリッピングに相当する。
図2(a)の負の電位の部分に示す点線は、不足電位析出およびバルクTe析出
の両方ののちに得られた。第一のサイクルは、二つの処理、つまりH′″のH2
への還元およびTeのHxTeへの還元を含む。その後の酸化走査において、H
z Teが酸化されてTeに戻る場合に一つの小さなピークが観察される。電極
がまだ可逆性水素電位よりもかなり低いため、これらの電位では水素は再酸化さ
れない。最初の還元走査において−0,8ボルトまでプロトンが還元されなかっ
たという事実は、Te被覆したAu上の水素形成の場合の、清浄なAuに比較し
てより大きな過電値を実証する。図2(a)に示す第二のサイクルは、薄層空洞
中のpHが第一の還元走査によって大きく高まったため、相当に少ない水素形成
を示す。TeのHgTeへの還元は、−0,82Vで明瞭に見ることができる。
TLEを−0,85Vで純粋な電解液ですすぐならば、HtTeは除去される。
その後の正の走査は、−0,75VでのHgTe酸化を示さないが、Te不足電
位析出酸化のピークは、図2(a)の実線の曲線に等しく、0.55Vで観察さ
れる。これは、Au面上のHiTe形成に対してTeが不足電位析出で安定化さ
れ、過剰の、すなわちバルクTeのみがHgTeに変換されることを示す、した
がって、Au上にTe原子層を得る方法が数多くある。過剰のTentを0.1
5Vで除去してT e Ozを還元する方法や、完全なT e O*アリコート
を一〇、3■で析出させたのち、−0,85Vで過剰のTeをHx T eに還
元し、次いで、純粋な電解液によってHmTeをすすぎ、除去する方法である。
後者の方法における重大な変化は、まず−0,85Vの電極電位をもってTeO
□溶液中ですすぐことである。
その結果、すべてのT e O*がTeに還元され、同時に、過剰の、すなわち
バルクのTeがHz T eにさらに還元される。この後者の方法は、多数のサ
イクルを必要とする薄膜の形成の場合に選択すべき方法である。
Te被覆したAu上のCdの析出は、図3(a)および(b)に示す。広い不足
電位析出プロセスが生じ(>0.5 V) 、これは、この低mMのCd濃度を
使用する場合に自らを二つのピークとして示す。−0,50Vでの最初のピーク
の後で走査を停止すると、0.45の単層被覆度が得られた。これは、Te被覆
度にほぼ等しいものである。次に、−0,68Vで純粋な電解液で洗浄すること
により、過剰のCd”を除去した。この、さらに負のすすぎ電位は、析出したC
dが、Cd”の活性が最小限であるところのすすぎ溶液の中に自発的に溶解しな
いようにするために必要であった。
同じく図3(a)に明らかに見られるものは、析出電位の変動に伴う析出Cd量
の変動性である。異なるピークが異なる面への析出に相当するところの多数の不
足電位析出ピークが、1枚の多結晶基板から生じることができる。電位が高まる
につれてバッキング密度が高まるならば、多数のピークはまた、析出構造におけ
る変化に相当することができる。−〇、 56VでCdおよびTeのほぼ等しい
被覆度が得られたため、析出は−0,56で終了した。
図3(a)の実線は、Cd層のストリッピングを示す。Te不足電位析出のその
後のストリッピングは、一点鎖線で示す。不足電位析出Cd析出は、図3(b)
に、先に析出しなTeの上にある原子層として図示する。Cdを析出すべきとこ
ろの電位を測定する際に最も重要な要因は、バルクCdの形成の防止、ひいては
三次元核生成の防止である。
先に析出したCdおよびTeが0.8■ではストリッピングを受けないため、0
.8■から還元的に走査することによって次のTe層を析出させることはできな
い(図2 (a) )。これら2種の成分を表面に維持するために、電位は−0
,45V未満に維持しなければならない。次のTe層を形成する一つの方法は、
まず、−0,5VでT e O2の完全なアリコートを析出させて不足電位析出
およびバルクTeが得られるようにし、次いでバルクTeを還元して可溶性のH
zTeを形成することを含む。図4(a)は、CdTe被覆したAu電極をT
e O2溶液中−〇、5Vで1回すすいだのちに得られる、図3と同様なストリ
ッピング走査を示す。−0,20Vでの酸化ピークはCdストリッピングに相当
し、0.35Vおよび0.55Vでの二つのピークは、それぞれ、バルクTeお
よび不足電位析出Teのストリッピングに相当する。バルクピークは目盛り範囲
を越えており、この析出が、図2(a)に示す最初の不足電位析出ピークの2倍
を上回るものなることを示す。析出しなTeの量は、TeOxアリコートの濃度
の関数であり、第二のTe原子層ならびにバルクTeを析出させるのに十分なも
のであった。図5(a)にポルタンメトリー的に示し、図5(b)に図示するよ
うに、−0,45Vがらの負の走査は、バルクTeをHz T eに還元し、T
eのみを先に析出したCdと接触した状態に残す。純粋な電解液によって電極を
洗浄すると、すべてのH2Teが除かれた。図5(a)に示すその後のストリッ
ピング走査は、0.35VでのバルクTeの減少を実証する。
図5(b)は、析出した全Teが今や、図2(b)に示す最初に析出した量の倍
であることを示す。
図4および5に示す、Teを析出させたのち、還元的に走査して過剰のTeを還
元して除くことに代る方法は、−0,85VでTe析出を実施することである。
この電位では、先に論じたように、Tentは還元されてまずTeになり、次に
過剰のTeが還元されてさらにHzTeになり、これをTLE空洞がらすすぎ出
して、Cdと接触したTeのみを残すことができる。
第二のCd層は、Cdストリッピングを防ぐのに十分なほど負であり、かつバル
クCd析出を防ぐのに十分なほど正である電位で析出させなければならない。図
6(a)は、−0,60VでのCd不足電位析出の後のストリッピング曲線を示
す。Teビークが図5(a)から変わらないままである間に、Cdビーク区域は
倍加している。
図6(b)は、Au基板上にある2枚の完成したCdTe層を示す。
化合物半導体
化合物半導体は、形を成そうとするその自然の傾向を利用して製造することがで
きる。電気化学的には、不足電位析出はこの傾向の結果である。本発明は、化合
物物質を、一度に原子層1枚づつ、電気化学的に合成することを可能にする。こ
の析出方法は、単層状態を決して越えることがないことにより、三次元核および
結果的に得られる多結晶析出物の形成を防ぐ。電位は、析出物を被覆するのに十
分な析出だけが生じ、バルク元素成長が妨げられるように制御される。連続する
各元素のみが先に析出した元素と合わさり、したがって、それがいずれか1種の
元素の蓄積を防ぐ。その結果、CdとTeとの共析出に見られるCdTe三次元
核形成現象が妨げられる。
電気化学セルの薄層形状は、所与の期間に電極にさらされる溶液の容量を減らし
、これが、汚染を大幅に減らす結果につながる。溶液中に存在する界面活性汚染
物の吸着は、単層の汚染を容易に招(ことができ、これが、十分な量の汚染物が
存在する場合に、エピタキシャル析出を崩壊させるおそれがある。薄層形状はま
た、溶液の急速かつ完全な交換を容易にする。
化合物半導体の単結晶エピタキシャル析出物は、電着によって形成することがで
きる。成分元素の不足電位析出支援交互電着(ECALE)は、これらの析出物
の形成を容易にする。高品質析出物の場合にはTLE形状の析出および単結晶基
板の利用が望ましい。CdTe、CdSおよびCdSeなどの化合物ならびにこ
れらの物質の合金は、ECALE法によって製造することができる。他の物質、
例えば■−■半導体ならびにZnおよびHgのII−Vl化合物もまた、IV
−Vl、n−v、V−VlおよびI−Vl化合物と同様に可能である。
上記の説明および実施例は、本発明者が考慮した本発明の最良の形態を説明する
ためのものに過ぎず、当業者であれば、以下の請求の範囲によって定められる本
発明の真髄から逸脱することなく、変更又は置換を行うことができよう。
電圧対八g/AgCI
電圧対Ag/八gcI
電圧対Ag/八gcI
電圧対Ag/八gcI
Fig、9
手続補正書(方刻
平成6年4月7日
Claims (22)
- 1.半導体を電気化学的に析出する方法であって、(a)基板を用意する工程、 (b)第1反応物質を用意する工程、 (c)第2反応物質を用意する工程、 (d)上記基板上に上記第1反応物質の原子層を析出する工程、(e)上記第1 反応物質の上に上記第2反応物質の原子層を析出する工程、 (f)所望の厚さの化合物半導体が得られるまで工程(d)及び(e)を反復す る工程、 を含む方法。
- 2.上記反応物質の上記各原子層が、最終的に得られる化合物の単一層の半分の 単一層より成る請求の範囲1に記載の方法。
- 3.上記第1反応物質の上記層が、上記第1反応物質の原子層の析出に対応して 選択される電位で、上記基板上に析出される請求の範囲2に記載の方法。
- 4.上記第2反応物質の上記層が、上記第2反応物質の原子層の析出に対応して 選択される電位で、上記第1反応物質上に析出される請求の範囲3に記載の方法 。
- 5.上記第1反応層が金属である、請求の範囲3に記載の方法。
- 6.上記第1反応物質が、IB族、IIB族、IIIA族、IVA族、VIA族 及びVIIA族の元素より成る群から選択される、請求の範囲5に記載の方法。
- 7.上記第2反応物質が、IVA族、VA族及びVIA族の元素より成る群から 選択される、請求の範囲4に記載の方法。
- 8.上記第2反応物質が、テルル、セレン、硫黄、砒素、アンチモン、ビスマス 、ゲルマニウム、スズ及び鉛より成る元素から選択される、請求の範囲7に記載 の方法。
- 9.上記第2反応物質が金属である、請求の範囲4に記載の方法。
- 10.上記第2反応物質が、IB族、IIB族、IIIA族、IVA族、VIA 族及びVIIA族から成る群より選択される、請求の範囲9に記載の方法。
- 11.上記第1反応物質が、IVA族、VA族及びVIA族の元素より成る群か ら選択される、請求の範囲3に記載の方法。
- 12.上記第1反応物質が、テルル、セレン、硫黄、砒素、アンチモン、ビスマ ス、ゲルマニウム、スズ及び鉛より成る元素から選択される、請求の範囲11に 記載の方法。
- 13.上記基板が多結晶質である、請求の範囲1に記載の方法。
- 14.上記基板が単結晶である、請求の範囲1に記載の方法。
- 15.上記基板が、銅、金、銀、プラチナ、化合物半導体、ゲルマニウム、シリ コン、炭素、及びニッケル又はチタンを含む卑金属より成る群から選択される、 請求の範囲1に記載の方法。
- 16.上記反応物質が、上記反応物質の溶媒及び電解質より成る溶液の状態で上 記基板に引渡される、請求の範囲1に記載の方法。
- 17.上記反応物質が、電解質溶液中に溶融された気体として上記基板に引渡さ れる、請求の範囲1に記載の方法。
- 18.基板と、第1反応物質及び第2反応物質の交互の原子層とより成る、エピ タキシャル薄膜半導体。
- 19.請求の範囲1の方法で作られた請求の範囲18に記載の半導体。
- 20.基板と、第1反応物質及び第2反応物質の交互の層とより成る、エピタキ シャル薄膜単結晶半導体。
- 21.請求の範囲1の方法で作られた、請求の範囲20に記載の半導体。
- 22.上記気体が格子整合されている、請求の範囲1に記載の方法。
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