JPH0651799A - 音声メッセージ符号化装置と復号化装置とを同期化させる方法 - Google Patents

音声メッセージ符号化装置と復号化装置とを同期化させる方法

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JPH0651799A
JPH0651799A JP15813093A JP15813093A JPH0651799A JP H0651799 A JPH0651799 A JP H0651799A JP 15813093 A JP15813093 A JP 15813093A JP 15813093 A JP15813093 A JP 15813093A JP H0651799 A JPH0651799 A JP H0651799A
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David Anderton
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御情報と音声情報との正確で効率的な抽出
ができる符号化装置と復号化装置との間の同期システム
を提供すること。 【構成】本発明の 音声メッセージ符号化装置と音声メ
ッセージ復号化装置とを同期化させる方法は、符号化音
声メッセージを符号化情報の順序付きフレームに区分す
るステップと、音声メッセージ内の前記符号化情報の第
1を開始する前に、前記メッセージの開始を指示する為
に、リセットヘッダフレームを挿入するステップと、S
番目の符号化情報ヘッダ毎の後に、継続ヘッダフレーム
を挿入するステップとからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声の符号化および復
号化に関し、特に、蓄積伝送のための音声信号のデジタ
ル符号化、および、音声信号を再生するためのデジタル
信号の復号化に関する。更に、音声メッセージシステム
の符号化情報の同期化に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル信号プロセッサ(DSP)素子
の性能対価格比の劇的上昇と結びついた音声符号化にお
ける最近の進歩は、音声蓄積交換システム、または、音
声メッセージ送信システムのような音声処理システムに
おける圧縮音声の聴覚品質を著しく改善した。このよう
な音声処理システムの典型的な適用は、AT&Tテクノ
ロジー、1990年、5巻4号に掲載されたエス・ラン
グネカー(S.Rangnekar)およびエム・ホッ
サイン(M.Hossain)の「AT&T音声メール
サービス」、および、ニューヨーク・タイムズ、199
2年5月3日付のエイ・ラミレッツ(A.Ramire
z)の「音声メールの果実から、依然伸びつづけるオー
ク」に記載されている。
【0003】音声メッセージ送信システムに使用される
音声符号化器は、音声波形を表現するのに必要なビット
数を減らすための音声圧縮を行う。音声符号化は、遠い
場所に音声メッセージを伝送するのに使用しなければな
らないビットの数を減らすことにより、または、将来、
音声メッセージを回復するのに蓄積しなければならない
ビットの数を減らすことにより、音声メッセージ送信に
適用されている。このようなシステム内の復号化器は、
原音声信号の再生を可能とするような方法で蓄積され、
または、伝送された符号化音声信号を伸張する相補的機
能を与える。伝送に最適な音声符号化器の顕著な性質
は、低ビット速度、高聴覚品質、低遅延、多重符号化
(タンデム化)に対する堅牢さ、ビット誤りに対する堅
牢さ、実施の低コストであることである。他方、音声メ
ッセージ送信に最適な符号化器は、同一低ビット速度、
高聴覚品質、多重符号化(タンデム化)に対する堅牢
さ、および、実施の低コストを強調するが、耐混合符号
化(変換符号化)性も有する。
【0004】これらの相違は、音声メッセージ送信にお
いて、音声が後の回復のために大量記憶媒体を使用する
ことにより、符号化され蓄積されるために生じる。符号
化または復号化における数100ミリ秒までの遅延は、
音声メッセージ送信システムの使用者には、識別されえ
ない。しかし、伝送業務におけるこのような大きな遅延
は、エコー消去に対して多大の困難を引起すとともに、
双方向実時間会話の自然なやりとりを中断する虞があ
る。また、信頼性の高い大量記憶媒体は、多くの現代伝
送施設において見られるビット誤りよりも数倍低いビッ
ト誤り率を達成する。このため、ビット誤りに対する堅
牢さは、音声メッセージ送信システムにとって第一の関
心事ではない。
【0005】従来技術にかかる音声蓄積システムは、一
般的に、国際電信電話諮問委員会(CCITT)G.7
21標準32kb/s適応差分パルス符号変調方式音声
符号化器またはAT&T技術ジャーナル65巻、5号1
986年9月/10月、65巻、5号23〜33ページ
に掲載された、ジェイ・ジー・ジョーセンハンス(J.
G.Josenhans)、ジェイ・エフ・リンチ
(J.F.Lynch)、ジュニア,エム・アール・ロ
ジャーズ(Jr.,M.R.Rogers)、アール・
アール・ロシンスキー(R.R.Rosinski)、
および、ダブリュー・ピー・ヴァンダーメ(W.P.V
anDame)の「報告:音声処理適用業務標準」に記
載された16kb/sサブバンド符号化器(SBC)を
使用している。サブバンド符号化器のより一般化された
諸点は、例えば、エヌ・エス・ジェイヤント(N.S.
Jayant)およびピー・ノル(P.Noll)の
「波形基準デジタル符号化と音声および画像への適
用」、および、1977年9月13日付で、アール・イ
ー・クロシーレ(R.E.Crochiere)その他
の者に対して発行された米国特許第4,048,443
号に記載されている。
【0006】32kb/s適応差分パルス符号変調方式
(ADPCM)は、非常に良い音声品質を生じるが、そ
のビット速度は、望ましい速度より大きい。他方、16
kb/sサブバンド符号化器は、上記ビット速度の1/
2の速度を有し、従来システムにおいて、コストと性能
との間の理由のあるトレードオフを提供しているが、音
声符号化およびデジタル信号プロセッサ技術の最近の進
歩は、サブバンド符号化器を多くの現適用業務に適さな
いものとした。特に、新しい音声符号化器は、聴覚品質
およびタンデム化/変換符号化性能に関連して、サブバ
ンド符号化器よりも優れていることが多い。この様な新
しい符号化器の典型は、いわゆる符号励振形線形予測符
号化器(CELP)であり、これは、例えば、ジェイ−
エッチチェン(J−H Chen)により1989年1
月17日付で出願され、現在放棄されている米国特許出
願第07/298451号、ジェイ−エッチ チェンに
より1991年9月10日付で出願され本件出願人に譲
渡された米国特許出願第07/757,168号、ジェ
イ−エッチ チェンその他の者により1992年2月1
8日付で出願され本件出願人に譲渡された米国特許出願
第07/837,509号、および、ジェイ−エッチ
チェンその他の者により1992年2月18日付で出願
され本件出願人に譲渡された米国特許出願第07/83
7,522号に開示されている。関連する符号化器およ
び復号化器は、プロク グローベコム(Proc.GL
OBECOM)の1237〜1241頁(1989年1
1月)に掲載されたジェイ−エッチ チェンの「16k
b/sの堅牢な低遅延符号励振形線形音声符号化器、プ
ロク イカッスプ(Proc.ICASSP)の453
〜456頁(1990年4月)に掲載されたジェイ−エ
ッチ チェンの「2ミリ秒未満の一方向遅延を伴う高品
質16kb/s音声符号化」、プロク イカッスプの1
81〜184頁(1990年4月)に掲載されたジェイ
−エッチ チェン、エム・ジェイ・メルヒナ−(M.
J.Melchner)、アール・ブイ・コックス
(R.V.Cox)およびディ・オー・ボウカー(D.
O.Bowker)の「16kb/s低遅延符号励振形
線形音声符号化器の実時間実施形態」に記載されてい
る。16kb/s低遅延符号励振形線形予測標準システ
ム候補のこれ以上の説明は、1991年11月11〜2
2日のスイス、ジュネーブでの会議において国際電信電
話諮問委員会研究グルームXVに提出された標題「16
kb/s音声符号化に関する勧告案」の書類(以下、国
際電信電話諮問委員会標準案という)に掲載されてい
る。上記国際電信電話諮問委員会標準案に記載された型
のシステムは、以下、低遅延符号励振形線形予測システ
ムという。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複雑
な計算が軽減された高品質な音声メッセージ符号化およ
び復号化方法を提供することである。更に、制御情報と
音声情報との正確で効率的な抽出ができる符号化装置と
復号化装置との間の同期システムを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】複数個の標本順列のそれ
ぞれを処理する音声メッセージ符号化および復号化方法
において、複数個のコードベクトルのそれぞれを後向き
適応利得制御器内で利得制御し、上記コードベクトルの
それぞれが対応する指標によって識別される利得調整ス
テップと、複数個のフィルタパラメタにより特徴付けら
れた合成フィルタ内で、上記利得調整されたコードベク
トルのそれぞれをろ波することにより、対応するコード
ベクトル候補を生成するステップと、上記入力標本順列
に応答して、上記合成フィルタのパラメタを調整するス
テップと、逐次標本順列を上記コードベクトル候補のそ
れぞれと比較するステップと、(i)上記順列のそれぞ
れに対して最短距離を有するコードベクトル候補の指標
と、(ii)上記合成フィルタのパラメタを出力するステ
ップとからなることを特徴とする。
【0009】音声メッセージ送信システムを含めて、本
発明の代表的実施例にかかる音声蓄積伝送システムは、
従来の音声処理システムに対して、聴覚品質とコストと
において顕著な利得を達成する。本発明にかかる幾つか
の実施例は、特に、音声蓄積適用業務に適しており、国
際電信電話諮問委員会(伝送用)標準に一致した用途に
主として適するシステムと対照されるべきであるが、本
発明の実施例では、適切な伝送業務にも用いられる。
【0010】本発明の代表的実施例は、音声メッセージ
送信符号化器として公知である。16kb/sの実施例
によれば、音声メッセージ送信符号化器は、16kb/
s低遅延符号励振形線形予測または32kb/s AD
PCM(国際電信電話諮問委員会 G.721)に比す
べき音声品質を生じ、タンデム符号化中に良好な性能を
発揮する。また、音声メッセージ送信符号化器は、音声
メッセージ送信産業または音声メール産業において使用
される他の音声符号化器による混合符号化(変換符号
化)(例えば、ADPCM,CVSD等)の品質低下を
最小限とする。重要なことは、16kb/s音声メッセ
ージ送信符号化器アルゴリズムの複数の符号化器・復号
化器実施対は、プログラム制御に基づく1個のみのAT
&Tデジタル信号プロセッ32Cを使用して実施できる
ことである。
【0011】一般的に、異なった時間と空間の下で動作
している符号化装置と復号化装置との間に同期システム
を提供する為に、音声サンプルのシーケンスを、フレー
ムにグループ分けし、蓄積または伝送された符号化シー
ケンス内にフレーム境界を、同期化ヘッダに対する基準
により、規定する。ある種のの同期化ヘッダは、現在広
く使用されている音声メッセージシステムと互換性があ
る。更に、同期化プロトコルは、有用で一貫したフレー
ム同期機能を実行する際、この種の同期化ヘッダを採用
するのが好ましい。
【0012】伝送用、蓄積用のオーバヘッドを減少する
為に、本発明は、各圧縮音声メッセージ用に、符号化装
置で、リセット同期化ヘッダと、圧縮メッセージの各S
番目毎の終わりに、継続ヘッダとを挿入する。本実施例
では、Sは4である。復号化装置の同期化機能は、元の
同期化情報以外編集メッセージを含む為に、より複雑で
あるが、本発明の方法により比較的簡単に実行できる。
【0013】
【実施例】
1.音声メッセージ送信符号化器の概要 図1の実施例において示された音声メッセージ送信符号
化器は、符号化器の複雑さを軽減し16kb/sで高音
声品質を達成するように特別に設計された予測符号化器
である。この予測符号化器は、励振コードブック101
から励振列を利得基準化器102を通し、ついで、長期
合成フィルタ103および短期合成フィルタ104を通
すことにより、図1中のリード100に合成音声を生じ
る。両合成フィルタは、図1に示されているように、そ
れぞれ、帰還ループ内において長期予測器または短期予
測器を含む適応全極フィルタである。音声メッセージ送
信符号化器は、入力音声標本が110の入力であるとき
に、これら入力音声標本をフレーム毎に符号化する。各
フレームについて、音声メッセージ送信符号化器は、リ
ード110の入力音声と合成音声との聴覚重み付き2乗
平均誤差が最小化される最良予測器、最良利得および最
良励振を発見しようと、上記誤差は、比較器115内で
確定され、聴覚重み付けフィルタ120内で重み付けさ
れる。最小化は、励振コードブック101内の励振ベク
トルに対する結果に基づいて、ブロック125により表
示される通りに決定される。
【0014】長期合成フィルタ103は、説明の便宜の
ため、発声音声のため、基本ピッチ周期またはその倍数
に対応する長大遅延を伴う3タイプ予測器である。この
ために、上記長大遅延は、ピッチ遅れといわれることも
ある。上記のような長期予測器は、その主要機能が発声
音声におけるピッチ周期性を利用することであるので、
ピッチ予測器といわれることも多い。短期合成フィルタ
104は、説明のため、10次予測器である。短期合成
フィルタ104は、代表的な場合として、2.4kb/
s以下で動作する周知の線形予測符号化ボコーダ内で最
初に使用されたので、線形予測符号化予測器いわれるこ
とがある。
【0015】長期予測器および短期予測器は、それぞ
れ、分析量子化要素130および135内で一定速度で
更新される。各更新時に、新しい予測器パラメタが符号
化され、要素137内で多重化され符号化された後、チ
ャネル/蓄積要素140へ伝送される。説明を容易とす
るため、伝送の用語は、(1)通信チャネルを通じて復
号化器へビットストリームを伝送するか、(2)復号化
器による後の回復のため記憶媒体(例えば、コンピュー
タディスク)内にビットストリームを蓄積することを意
味するのに使用される。長期合成フィルタ103および
短期合成フィルタ104のパラメタの更新に対して、利
得基準化器102により与えられた励振利得は、予め量
子化された励振に埋込まれた利得情報を使用することに
より、後向き利得アダプタ145内で更新される。
【0016】上記励振ベクトル量子化(VQ)コードブ
ック101は、説明のため、32個の線形独立コードブ
ックベクトル(すなわち、コードベクトル)からなる表
を格納している。上記32個の励振コードベクトルのう
ち各ベクトルの正負符号を決定する追加ビットにより、
コードブック101は、各4標本励振ベクトルの候補と
して機能する64個のコードベクトルからなる等価物を
与える。したがって、総数6ビットは、量子化された各
励振ベクトルを特定するのに使用される。したがって、
励振情報は、6/4=1.5ビット/標本=12kbi
t/s(例示として、8kHz標本化が仮定される)で
符号化される。長期予測器情報および短期予測器情報
(副情報ともいう)は、0.5ビット/標本すなわち4
kbit/sの速度で符号化される。
【0017】以下、図1に示された符号化器の例示とし
てのデータ編成について説明する。
【0018】必要により、μ則パルス符号変調(PC
M)から均一パルス符号変調へ変換した後、入力音声標
本は、適宜、緩衝装置に入れられ、192個の連続した
入力音声標本(8kHz標本化率で24ミリ秒の音声に
対応する)からなるフレームに区分される。各入力音声
フレームについて、符号化器は、まず、図1に示された
分析量子化要素135内で入力音声に線形予測分析(す
なわち、線形予測符号化分析)を行うことにより、新し
い反射係数集合を生じる。これらの反射係数は、以下に
詳述するように、適宜、量子化され、44ビットに符号
化される。ついで、192標本音声フレームは、さら
に、各48個の音声フレーム(6ミリ秒)からなる4個
のサブフレームに分割される。量子化された反射係数
は、各サブフレームについて線形補間され、線形予測符
号化予測器係数に変換される。ついで、10次極零重み
付けフィルタが、各サブフレームについて、補間された
線形予測符号化予測器係数に基づいて生成される。
【0019】各サブフレームについて、補間された線形
予測符号化予測器が線形予測符号化予測残差を生じるた
めに使用される。線形予測符号化予測残差は、ピッチ推
定器により、ピッチ予測器の大容量遅延(すなわち、ピ
ッチ遅れ)を決定するために使用されるとともに、ピッ
チ予測器の3個のタップ重みを決定するため、ピッチ予
測器係数ベクトル量子化器により使用される。ピッチ遅
れは、例示として、7ビットに符号化され、3個のタッ
プは、例示として、6ビットにベクトル量子化される。
線形予測符号化予測器(1フレーム毎に符号化し伝送す
る)と異なり、ピッチ予測器は、サブフレーム毎に量子
化され、符号化され、伝送される。したがって、各19
2標本フレームについて、図1に示された実施例中の副
情報に対して総数44+4×(7+6)=96ビットが
割当てられる。
【0020】2個の予測器が量子化され符号化される
と、各48標本サブフレームは、さらに、各4標本長さ
の12個の音声ベクトルに分割される。各4標本音声ベ
クトルについて、符号化器は、64個の可能励振ベクト
ルのそれぞれを図1に示された利得基準化器および2個
の合成フィルタ(予測器長期合成フィルタ103および
短期合成フィルタ104、それぞれ加算器を有する)に
通す。結果として生じた64個の合成音声ベクトル候補
から、および、聴覚重み付けフィルタ120の助けによ
り、符号化器は、入力信号ベクトルに関連して、周波数
重み付き2乗平均誤差を最小にする合成音声ベクトルを
識別する。最良合成音声ベクトル候補を生じる最良コー
ドベクトルの6ビットコードブック指標が復号化器へ伝
送される。ついで、最良コードベクトルは、次の信号ベ
クトルの符号化の準備において、正しいフィルタメモリ
を設定するため、利得基準化器および合成フィルタに通
される。励振利得は、予め量子化され利得基準化された
励振ベクトルに埋め込まれた利得情報に基づく後向き適
応アルゴリズムにより、ベクトル毎に1回更新される。
励振励振ベクトル量子化出力ビットストリームと副情報
ビットストリームとは、5節で詳述されるように、図1
に示された要素137内で一緒に多重化され、出力13
8(記憶媒体を介して直接または間接に)により、チヤ
ネル/蓄積要素140により示された音声メッセージ送
信符号化復号化器へ伝送される。
【0021】2.音声メッセージ送信符号化復号化器の
概要 符号化の階段と同様に、復号化もフレーム毎基準で行わ
れる。音声メッセージ送信符号化復号化器は、入力15
0に音声メッセージ送信符号化されたビットからなる完
全なフレームを受信または回復すると、まず、副情報ビ
ットと励振ビットとを図1に示された分離化復号化要素
155内で分離する。ついで、分離化復号化要素155
は、反射係数を復号化し、線形補間することにより、各
サブフレームについて補間された線形予測符号化予測器
を得る。ついで、得られた予測器情報は、短期予測器1
75に供給される。ピッチ遅れ、および、ピッチ予測器
の3個のタップも、各サブフレームについて復号化され
長期予測器170に供給される。ついで、復号化器は、
表探索を使用して励振コードブック160から、伝送さ
れた励振コードベクトルを抽出する。ついで、抽出され
た励振コードベクトル(順に配列された)は、図1に示
された利得調整ユニット165と2個の合成フィレタ1
70および175とに通されることにより、リード18
0に復号化された音声標本を生じる。ついで、復号化さ
れた音声標本は、線形パルス符号変調書式からμ則パル
ス符号変調符号復号化器(CODEC)内でのD/A変
換に適したμ則パルス符号変調書式に変換される。
【0022】3.音声メッセージ送信符号化器の動作 図2は、音声メッセージ送信符号化器の詳細なブロック
線図である。図2に示された符号化器は、論理的に、図
1に示された符号化器と同等のものであるが、図2に示
されたシステム構成は、幾つかの適用業務のための実施
形態において、計算効率が高いことを示す。
【0023】以下の詳細な説明において、 1. 記載される各変数について、kは、標本化指標で
あり、標本は、125μsの時間間隔で採られる。 2. 定められた信号内の4個の連続した標本からなる
群は、信号のベクトルと呼ばれる。 3. nは、標本指標kと異なるベクトル指標を指すの
に使用される。 4. fは、フレーム指標を指すのに使用される。
【0024】音声メッセージ送信符号化器は、主として
音声を符号化するのに使用されるので、以下の記載にお
いて、入力信号は、例えば、デュアルトーン多周波(D
TMF)トーンを信号として伝送する通信に使用される
多周波トーンのような非音声信号を含めて、音声である
(非音声信号であることができるが)と仮定される。図
2に示されたシステム内の種々の機能ブロックは、その
機能が符号化プロセスにおいて行われる順序とほぼ同一
の順序で以下記載される。
【0025】3.1 入力パルス符号変調書式変換1 この入力ブロック1は、入力64kbit/s μ則パ
ルス符号変調信号SO(k)を、当業者に周知の均一パ
ルス符号変調信号SU (k)に変換する。
【0026】3.2 フレーム緩衝記憶装置2 本ブロックは、sU (192f+1),sU (192f
+2),sU (192f+3),…,sU (192f+
264)(ただし、fは、フレーム指標)と名づけられ
た264個の連続した音声標本を含む緩衝装置である。
フレーム緩衝装置内の最初の192個の音声標本は、現
フレームと呼ばれる。フレーム緩衝装置内の後の72個
の標本は、次フレームの最初の72個の標本(または、
最初の1個と1/2サブフレーム)である。これら72
個の標本は、線形予測符号化分析のために使用されるハ
ミング窓が現フレームの中央に置かれていないが、現フ
レームの4番目のサブフレームの中央に置かれるのが有
利なので、現フレームの符号化に必要である。これは、
反射係数が現フレームの最初の3個のサブフレームのた
めに線形補間されうるように、なされる。
【0027】符号化器が一のフレームの符号化を完了
し、次フレームの符号化の準備が整う毎に、フレーム緩
衝装置は、緩衝装置内容を192個の標本(最古の標本
は、装置外へ移動される)づつ移動し、ついで、空位置
を次フレームの192個の新線形パルス符号変調音声標
本によって充填する。例えば、符号化器の始動後の最初
のフレームは、フレーム0(f=0)と指定される。フ
レーム緩衝装置2は、フレーム0を符号化する一方、s
U (1),sU (2),…sU (264)を格納する。
次フレームは、フレーム1と指定され、フレーム緩衝装
置は、フレーム1を符号化する一方、sU (193),
sU (194),…sU (456)を格納する。以下、
同様。
【0028】3.3 線形予測符号化予測器分析、量子
化および補間3 本ブロックは、現フレームの反射係数を導出し、量子化
し、符号化する。また、サブフレーム毎に1回、反射係
数は、前フレームの反射係数により補間され、線形予測
符号化予測器係数に変換される。符号化器初期化(リセ
ット)に続く最初のフレームについての補間は、補間を
行うための前フレームの反射係数が存在しないので、禁
止される。線形予測符号化ブロック(図2中のブロック
3)は、図4において展開されている。以下、図4を参
照して、上記線形予測符号化ブロックを詳細に説明す
る。
【0029】ハミング窓モジュール(図4中のブロック
61)は、192ポイントのハミング窓をフレーム緩衝
装置に蓄積された最後の192標本に適用する。換言す
れば、ハミング窓の出力(すなわち、窓重み付き音声)
は、ws(1),ws(2),…ws(192)と名付
けられる。ついで、重み付き標本は、以下の等式(1)
にしたがって、計算される。
【数1】
【0030】自己相関算出モジュール(ブロック62)
は、以下の等式(2)に基づいて自己相関係数R
(0),R(1),R(2),…,R(10)を算出す
るために、上記窓重み付き音声標本を使用する。
【数2】
【0031】後のレビンソン−ダービィン(Levin
son−Durbin)再帰での潜在的に間違った条件
付けを避けるために、R(0),R(1),R(2),
…R(10)に基づくパワースペクトル密度のスペクト
ルダイナミックレンジが制御される。これを達成する容
易な方法は、白色雑音訂正による方法である。原則とし
て、少量の白色雑音は、自己相関係数を算出する前に、
{ws(k)}順列に加えられる。これは、白色雑音で
スペクトルの谷を満し、それによって、スペクトルダイ
ナミックレンジを狭め、不適当な条件付けを軽減する。
しかし、このような演算は実際には、僅かな%だけR
(0)の値を増加することと数学的に等価である。白色
雑音モジュール(ブロック63)は、係数WだけR
(0)を僅かに増加することにより、上記機能を行う。
【数3】
【0032】この演算は、符号化器内でのみ行われるの
で、音声メッセージ符号化器の種々の実施形態には、符
号化器の実施形態の操作互換性に影響を与えることな
く、種々の白色雑音係数を使用することができる。した
がって、固定少数点実施形態は、例えば、より良い条件
付けのため、より大きな白色雑音係数を使用してもよ
い。他方、浮動小数点実施形態は、白色雑音訂正から生
じるスペクトル歪みを少なくするため、より小さい白色
雑音係数を使用してもよい。32ビット浮動小数点実施
形態のために提案される白色雑音係数値は、1+1/2
56である。この(1+1/256)の値は、平均音声
パワーより低い24dBレベルで白色雑音を加えること
に対応する。これは、多過ぎる白色雑音訂正は、線形予
測符号化器合成フィルタ(線形予測符号化器スペクトル
と呼ばれることもある)の周波数応答を顕著に歪め、そ
のため、符号化器性能は低下するので、最大の妥当の白
色雑音係数値と考えられる。
【0033】周知のレビンソン−ダービィン再帰モジュ
ール(ブロック64)は、1次から10次まで、予測器
係数を再帰的に算出する。i次予測器のj番目の係数を
aj(i) とし、i番目の反射係数をki とする。これに
より、再帰手順は、以下の式(4a)〜式(4e)の通
りに特定されうる。
【数4】
【0034】等式(4b)〜(4e)は、i=1,2,
…,10に対して再帰的に値が決定され、最終解は、式
(4f)で与えられる。波記号付a0 =1と定義する
と、10次予測器誤差フィルタ(逆フィルタと呼ばれる
こともある)は、上記の伝達関式(4g)を有する。ま
た、対応する10次線形予測器は、上記の伝達関式(4
h)で定義される。
【0035】帯域幅拡大モジュール(ブロック65)
は、対応する線形予測符号化器合成フィルタの10個の
極がγ=0.9941の一定の定数だけ原点の方へ径方
向へ基準化されるように、量器化されていない線形予測
符号化器予測器係式(数4(f)内の波記号付きai )
を基準化する。これは、線形予測符号化器スペクトルの
ピークの帯域幅を約15Hzだけ拡大することに対応す
る。このような演算は、線形予測符号化器スペクトル内
の極めて鋭いピークによって引起される符号化音声内の
時たまの甲高い音を避けるのに有用である。帯域幅拡大
演算は、以下の式(5)で定義される。
【数5】
【0036】式(5)中、γ=0.9941である。次
のステップは、帯域幅が拡大された線形予測符号化器予
測器係数を量子化のため反射係数へ変換することである
(ブロック66で行われる)。これは、標準再帰手順に
より行われ、10次から1次へ戻る。山記号付kmをm
番目の反射係数とし、山記号付ai (m) をm次予測器の
i番目の係数とする。再帰は、以下の様になる。m=1
0,9,8,…,1について、以下の2個の式(6a)
および(6b)の数値を求める。
【数6】
【0037】ついで、結果として生じた10個の反射係
数は、反射係数量子化モジュール(ブロック67)によ
り量子化され、44ビットに符号化される。ビット割当
ては、第1から第10までの反射係数について、6,
6,5,5,4,4,4,4,3,3ビットとなる(1
0個のスカラー量子化器を使用して)。10個のスカラ
ー量子化器の各スカラー量子化器は、これと関連する予
め算出され格納された2個の表を有する。第1表は、量
子化器出力レベルを格納し、第2表は、隣合う量子化器
出力レベル(すなわち、隣合う量子化器セル間の境界
値)を格納する。10個の量子化器のそれぞれについ
て、2個の表は、アークサイン変換された反射係数を指
図データとして使用する最適不均一量子化器をまず設計
し、ついで、サイン関数を適用して、アークサイン定義
域量子化器出力レベルとセル境界とを正規反射係数定義
域に逆変換することにより、有利な方法で得られる。2
個の反射係数量子化器データ群のそれぞれのための、例
示としての、表は、表2および3に与えられている。
【0038】表の使用は、各反射係数について通常のア
ークサイン変換計算と対照して理解されるはずである。
したがって、目標とする値に対して最小値を有する量子
化レベルを決定するため、反射係数が量子化器レベルと
比較されるアークサイン変換定義域へ反射係数を変換す
ることは、本発明の実施態様によれば回避される。同様
に、サイン変換を使用して、選択された量子化レベルを
反射係数定義域へ逆変換することも回避される。
【0039】代りに、使用された量子化技術は、表2お
よび3に現われたタイプの表(量子化器出力レベルと、
隣合う量子化器レベル間の境界レベル(すなわち、しき
い値)とを表わす)の創製を準備する。
【0040】符号化期間中、10個の反射係数のそれぞ
れは、その個別の量子化器セル境界表の全要素と直接比
較されることにより、量子化器セルへ写像される。最適
セルが識別されると、セル指標は、出力レベル表内の対
応する量子化器出力レベルを探索するのに使用される。
また、量子化器セル境界表内の各項目との逐次比較より
も、量子化過程を加速するため2進樹探索を使用するこ
とができる。
【0041】例えば、6ビット量子化器は、64個の表
示レベルと63個の量子化器セル境界を有する。セル境
界を逐次探索するよりも、反射係数が上半部に存在する
か下半部に存在するかを決定するため、まず、32個の
境界を比較することができる。反射係数が下半部に存在
すると仮定すると、続いて、下半部の中間境界(16番
目の境界)と比較し、6番目の比較が終了するまで、こ
のユニットと同様に続行する。これにより、反射係数が
存在するセルを告知するはずである。これは、逐次探索
における63個の最悪の場合よりも相当速い。
【0042】上述された量子化方法は、アークサイン量
子化器と同一の最適性を達成するため、厳格に遂行され
るべきである。一般的に、量子化器出力レベル表のみを
使用し、より一般的な、距離算出および最小化方法を使
用するときは、他の量子化器出力が得られるはずであ
る。これは、量子化器セル境界内の項目が隣合う量子化
器出力レベル間の中点でないためである。
【0043】全10個の反射係数が量子化され、44ビ
ットに符号化されると、結果として生じた44ビット
は、44ビットが符号化されたピッチ予測器と励振情報
とにより多重化される出力ビットストリームマルチプレ
クサに送給される。48個の音声標本からなる各サブフ
レーム(6ms)について、反射係数補間モジュール
(ブロック68)は、現フレームの量子化された反射係
数と前フレームの量子化された反射係数との間で線形補
間を行う。反射係数は、4番目のサブフレームの中央に
配置されたハミング窓を使用して得られるので、各フレ
ームの最初の3個のサブフレームについて、反射係数を
補間するだけでよい。バー記号付km と波記号付km と
を前フレームと現フレームのm番目の量子化された反射
係数とし、km (j)をj番目のサブフレームのための
補間されたm番目の反射係数とする。このとき、km
(j)は、以下の式(7)の通り算出される。
【数7】
【0044】補間は、符号化器初期化(リセット)に続
く最初のフレームについては禁止される。最終ステップ
は、各サブフレームについて補間された反射係数を対応
する線形予測符号化器予測器係数に変換するため、ブロ
ック69を使用することである。これも、公知の再帰手
順により行われる。が、このとき、再帰は、1次から1
0次の方へ行われる。表記を簡単にするため、サブフレ
ーム指標jを落し、m番目の反射係数をkm と名づけ
る。また、ai (m) をm次線形予測符号化器予測器のi
番目の係数とする。これにより、再帰は、以下の様にな
る。a0 (0) を1と定義したとき、m=1,2,…,1
0について、以下の等式に従うai (m) の数値を求め
る。
【数8】
【0045】最終解は、式(9)で与えられる。
【数9】
【0046】結果として生じたai は、現サブフレーム
について、量子化され補間された線形予測符号化器予測
器係数である。これらの係数は、ピッチ予測器分析量子
化モジュール、聴覚重み付けフィルタ更新モジュール、
線形予測符号化器合成フィルタおよびインパルス応答ベ
クトル計算器に送給される。
【0047】量子化され補間された線形予測符号化器係
数に基づいて、線形予測符号化器逆フィルタの伝達関数
を以下の式(10)の通り定義しうる。
【数10】
【0048】また、対応する線形予測符号化器は、以下
の式(11)の伝達関数により定義される。
【数11】
【0049】線形予測符号化器合成フィルタは、以下の
式(12)で示された伝達関数を有する。
【数12】
【0050】3.4 ピッチ分析量子化、4 図2にピッチ予測器分析量子化ブロック4は、ピッチ遅
れを抽出し、これを7ビットに符号化する。ついで、ベ
クトルは、3個のピッチ予測器タップを量子化し6ビッ
トに符号化する。このブロックの動作は、各サブフレー
ムについて1回行われる。このブロック(図2中のブロ
ック4)は、図5で詳細に説明されている。以下、図5
中の各ブロックについて、詳しく説明する。
【0051】現サブフレームの48個の入力音声標本
(フレーム緩衝装置から出力された)は、まず、等式
(10)で定義された線形予測符号化器逆フィルタ(ブ
ロック72)に通される。これにより、48個の線形予
測符号化器予測残差標本からなるサブフレームが生じ
る。
【数13】
【0052】ついで、これら48個の残差標本は、線形
予測符号化器予測残差緩衝装置73内のサブフレームを
占有する。
【0053】線形予測符号化器予測残差緩衝装置(ブロ
ック73)は、169個の標本を格納する。最後の48
個の標本は、上記のようにして得られた(量子化されて
いない)線形予測符号化器予測残差標本からなる現サブ
フレームである。しかし、最初の121個の標本d(−
120),d(−119),…,d(0)は、図5中の
1サブフレーム遅延ブロック71により表示されている
通り、前サブフレームの量子化された線形予測符号化器
予測残差標本により占有される(量子化された線形予測
符号化器予測残差は、線形予測符号化器合成フィルタへ
の入力として定義される)。前サブフレームを占有する
ために量子化された線形予測符号化器残差を使用する理
由は、この占有が符号化過程中にピッチ予測器が見るも
のであることである。したがって、量子化された線形予
測符号化器残差を使用してピッチ遅れ、および、3個の
ピッチ予測器タップを生じることが意味あるものとな
る。他方、量子化された線形予測符号化器残差は、現サ
ブフレームについて今だ入手不能なので、容易に理解で
きるように、線形予測符号化器残差緩衝装置の現サブフ
レームを占有するために、上記量子化された線形予測符
号化器残差を使用することができない。したがって、現
サブフレームについて量子化されていない線形予測符号
化器残差を使用しなければならない。
【0054】この混合線形予測符号化器残差緩衝装置が
ロードされると、ピッチ遅れ抽出符号化モジュール(ブ
ロック74)は、ピッチ予測器のピッチ遅れを決定する
ため、量子化されていない線形予測符号化器残差を使用
する。妥当な性能を有する種々のピッチ抽出アルゴリズ
ムが使用できるが、以下、有利なことが判明し、実施が
複雑でない効率的なピッチ抽出アルゴリズムについて説
明する。
【0055】この効率的なピッチ抽出アルゴリズムは、
以下の通り動作する。まず、線形予測符号化器残差の現
サブフレームは、上記の式(13a)で表わされる形を
有する3次楕円フィルタによって低域通過ろ波される
(例えば、1kHzしゃ断周波数)。
【0056】ついで、4対1で間引き標本化される(す
なわち、係数4によりダウン標本化される)。これによ
り、バー記号付d(1),d(2),…,d(12)と
名付けられた12個の低域通過ろ波され間引き標本化さ
れた線形予測符号化器残差標本が生じる。これらの線形
予測符号化器残差標本は、間引き標本化された線形予測
符号化器残差標本の現サブフレーム(12個の標本から
なる)内に格納される。これら12個の標本の前に、緩
衝装置内に間引き標本化された複数の線形予測符号化器
残差標本からなる前サブフレームを移動させることによ
り得られる30個の標本、バー記号付d(−29),d
(−28),…,d(0)が存在する。これにより、間
引き標本化された線形予測符号化器残差標本のi番目の
相互相関は、(20〜120個の標本から生じるピッチ
遅れに対応する)時間遅れi=5,6,7,…,30に
対して、以下の式(14)の通り算出される。
【数14】
【0057】ついで、26個の算出相互相関値からなる
最大値を与える遅れτが定義される。この遅れτは、間
引き標本化された残差定義域内の遅れなので、初期未間
引き標本化残差定義域内に最大相関を生じる対応する遅
れは、4τ−3と4τ+3との間に存在するべきであ
る。ついで、初期時間分解能を得るため、未間引き標本
化線形予測符号化器残差が使用され、7個の遅れi=4
τ−3,4τ−2,…4τ+3について未間引き標本化
線形予測符号化器残差の相互相関を以下の式(15)の
通り算出する。
【数15】
【0058】7個の可能な遅れのうち、最大相互相関C
(p)を生じる遅れpは、ピッチ予測器で使用される出
力ピッチ遅れである。このようにして得られたピッチ遅
れは、真基本ピッチ周期の倍数となり得るが、これは、
ピッチ予測器がピッチ遅れとしてのピッチ周期の倍数を
伴って好調に動作し続けるので、重要ではない。
【0059】例示の具体例によれば、101個の可能な
ピッチ周期(20〜120個)しか存在しないので、こ
のピッチ遅れを歪みなしに符号化するのに7ビットで十
分である。7個のピッチ遅れ符号化ビットは、サブフレ
ーム毎に1回、出力ビットストリームマルチプレクサに
送給される。
【0060】ピッチ遅れ(20〜120)は、ピッチ予
測器タップベクトル量子化モジュール(ブロック75)
に送給される。このモジュールは、3個のピッチ予測器
タップを量子化し、64項目を含む励振ベクトル量子化
コードブックを使用して、6ビットに符号化される。励
振ベクトル量子化コードブック探索の歪み基準は、3個
のタップ自体のより完全な2乗平均誤差よりも開ループ
ピッチ予測残差のエネルギである。残差エネルギ基準
は、係数の2乗平均誤差(MSE)基準よりも優れたピ
ッチ予測利得を与える。しかし、高速探索法が使用され
なければ、残差エネルギ基準は、正常な場合、励振ベク
トル量子化コードブック探索よりも、はるかに複雑とな
る。以下、音声メッセージ符号化器で使用される高速探
索法の原理について説明する。
【0061】b1 ,b2 およびb3 を3個のピッチ予測
器タップとし、pを上記の方法で決定されたピッチ遅れ
とする。これにより、3タップピッチ予測器は、以下の
式(16)で表わされる伝達関数を有する。
【数16】
【0062】開ループチップ予測残差のエネルギは、以
下の式(17)で表わされる。
【数17】
【0063】Dは、以下の式(21)のように表現する
ことができる。
【数18】
【0064】(肩字Tは、ベクトルまたは行列式の転置
行列を示す)したがって、Dを最小化することは、CT
y(すなわち、2個の9次元ベクトルの内積)を最大化
することと同等である。6ビットコードブック内の64
個のピッチ予測器タップ集合候補のそれぞれについて、
これと関連する9次元ベクトルyが存在する。64個の
有りうる9次元yベクトルを予め算出し格納することが
できる。これにより、ピッチ予測器タップのためのコー
ドブック探索において、まず、9次元ベクトルCが算出
される。ついで、64個の格納yベクトルについて64
個の内積が算出され、最大内積を有するyベクトルが識
別される。ついで、yベクトルの最初の3個の元に0.
5を乗じることにより、量子化された3個の予測器タッ
プが得られる。このコードベクトルyの6ビット指標
は、サブフレーム毎に1回、出力ビットストリームマル
チプレクサに送給される。
【0065】3.5 聴覚重み付けフィルタ係数更新モ
ジュール 図2中の聴覚重み付け行進ブロック5は、以下の3個の
等式(24)〜(26)に従って、サブフレーム毎に1
回、聴覚重み付けフィルタ係数を算出し更新する。
【数19】
【0066】式(25)および(26)中、ai は、量
子化され補間された線形予測符号化器予測器係数であ
る。聴覚重み付けフィルタは、例示として、等式(2
4)中の伝達関数W(z)で定義された10次の極零フ
ィルタである。分器分母多項式の係数は、等式(25)
および式(26)に定義されているように、線形予測符
号化器予測器係数について帯域幅拡大を行うことにより
得られる。γ1 およびγ2 の代表的値は、それぞれ、
0.9および0.4である。算出された係数は、3個の
聴覚重み付けフィルタ(ブロック6,10および24)
およびインパルス応答ベクトル計算器(ブロック12)
に送給される。
【0067】線形予測符号化器、ピッチ予測器および聴
覚重み付けフィルタのフレーム毎更新またはサブフレー
ム毎更新までは、全て説明した。次のステップで、各サ
ブフレーム内の12個の4次元励振ベクトルのベクトル
毎符号化を説明する。
【0068】3.6 聴覚重み付けフィルタ 同一係数を有するが他と異なるフィルタメモリを備えた
図2中の3個の聴覚重み付けフィルタ(ブロック6,1
0および24)が存在する。まず、ブロック6について
説明する。図2によれば、現入力音声ベクトルs(n)
は、聴覚重み付けフィルタ(ブロック6)に通され、重
み付き音声ベクトルv(n)となる。聴覚重み付けフィ
ルタの係数は、時間的に変動するので、直接形IIデジ
タルフィルタ構成は、もはや、直接Iデジタルフィルタ
構成と等価ではない。したがって、入力音声ベクトルs
(n)は、まず、聴覚重み付けフィルタの有限長インパ
ルス応答(IIR)部によってろ波されるべきである。
また、初期化(リセット)時を除いて、ブロック6のフ
ィルタメモリ(すなわち、内部状態変数、または、フィ
ルタの遅延ユニット内に保持された値)は、いずれの時
にも0にリセットされるべきでない。他方、他の2個の
聴覚重み付けフィルタ(ブロック10および24)のメ
モリは、後述する特殊な取扱いを必要とする。
【0069】3.7 ピッチ合成フィルタ 図2には、同一の係数を有し他と異なるフィルタメモリ
を備えた2個のピッチ合成フィルタ(ブロック8および
22)が示されている。これらは、帰還分岐内に3タッ
プピッチ予測器を備えた帰還ループからなる、可変次数
全極フィルタである。このフィルタの伝達関数は、以下
の式(27)で表わされる。
【数20】
【0070】式(27)中、P1 (Z)は、等式(1
6)で定義された3タップピッチ予測器の伝達関数であ
る。ろ波およびフィルタメモリ更新は、後述する特殊な
取扱いを必要とする。
【0071】3.8 線形予測符号化器合成フィルタ 図2に示されているように、同一係数を有し他と異なる
フィルタメモリを備えた2個の線形予測符号化器合成フ
ィルタ(ブロック9および23)が設けられている。こ
れらの線形予測符号化器合成フィルタは、帰還分岐(図
1参照)内に10次線形予測符号化器を備えた帰還ルー
プからなる10次全極フィルタである。これらのフィル
タの伝達関数は、以下の式(28)により定義される。
【数21】
【0072】式(28)中、P2 (Z)およびA(Z)
は、それぞれ、等式(10)および(11)で定義され
た線形予測符号化器および線形予測符号化器逆フィルタ
の伝達関数である。ろ波およびフィルタメモリ更新は、
以下に述べる特殊な取扱いを必要とする。
【0073】3.9 零入力応答ベクトル算出 計算効率の高い励起励振ベクトル量子化コードブック探
索を行うために、重み付け合成フィルタ(ピッチ合成フ
ィルタ、線形予測符号化器合成フィルタおよび聴覚重み
付けフィルタからなる縦続フィルタ)の出力ベクトルを
2個の成分(すなわち、零入力応答(ZIR)ベクトル
と零状態応答(ZSR)ベクトル)に分解することが必
要である。零入力応答ベクトルは、ブロック8(非零フ
ィルタメモリを有しない)の入力端に零信号が入力され
る下方一のフィルタ分岐(ブロック8、9,および1
0)により算出される。零状態応答ベクトルは、零フィ
ルタ状態(フィルタメモリ)を有し、励振がブロック2
2の入力端に入力された量子化され利得基準化される上
方位置のフィルタ分岐(ブロック22,23および2
4)により算出される。2個のフィルタ分岐間の3個の
フィルタメモリ制御ユニットは、そこで、上方位置(零
状態応答)分岐のフィルタメモリを0にリセットし、下
方位置(零入力応答)分岐のフィルタメモリを更新す
る。零入力応答ベクトルおよび零状態応答ベクトルの輪
は、上方位置フィルタ分岐がフィルタメモリリセット端
子を有しないときは、上方位置フィルタ分岐の出力ベク
トルと同一となる。
【0074】符号化過程において、零入力応答ベクトル
がまず算出され、ついで、励振ベクトル量子化コードブ
ック探索が行われ、ついで、零状態応答ベクトル算出と
フィルタメモリ更新とが行われる。この順序で、上記タ
スクを説明するのが自然の手順である。したがって、本
節では、零入力応答ベクトル算出のみを説明し、零状態
応答ベクトル算出およびフィルタメモリ更新の説明は、
以下の節に延期する。
【0075】現零入力応答ベクトルr(n)を算出する
ため、ノード7において零入力信号を入力する。また、
零入力応答分岐内の3個のフィルタ(ブロック8,9お
よび10)をして、いずれの標本についても、前ベクト
ルについてなされたメモリ更新の後のフィルタメモリが
残されている4標本(1個のベクトル)についてリング
を形成させる。これは、零信号がノード7において入力
された4標本についてのろ波を継続することを意味す
る。結果として生じたブロック10の出力は、所望の零
入力応答ベクトルr(n)である。
【0076】フィルタ9および10のメモリは、一般的
非零である(初期化後を除いて)。したがって、ノード
7からのフィルタ入力が0であっても、出力ベクトルr
(n)も、一般的に、非零である。見掛け上、このベク
トルr(n)は、利得基準化された前励振ベクトルe
(n−1),e(n−2),….に対する3個のフィル
タの応答である。このベクトルは、時刻(n−1)まで
のフィルタメモリと関連する非強制的応答を表わす。
【0077】3.10 励振ベクトル量子化目標ベクト
ル算出11 本ブロックは、励振ベクトル量子化コードブック探索目
標ベクトルx(n)を得るため、重み付き音声ベクトル
v(n)から零入力応答ベクトルr(n)を減算する。
【0078】後向き利得アダプタ20は、全ベクトル時
間指標nについて、励振利得σ(n)を更新する。励振
利得σ(n)は、選択された励振ベクトルy(n)を基
準化するために使用される基準化係数である。本ブロッ
クは、選択された励振コードブック指標を入力とみな
し、出力として励振利得σ(n)を生じる。本機能ブロ
ックは、対数利得定義域内で適応1次線形予測を使用す
ることにより、利得e(n−1)に基づいて利得e
(n)を予測しようとする。明細書中、ベクトルの利得
は、ベクトルの2乗平均平方根値(RMS)として定義
され、対数利得は、2乗平均平方根値のdBレベルであ
る。後向きベクトル利得アダプタ20の詳細は、図6に
示されている。
【0079】図6を参照すれば判るように、j(n)
は、時刻nについて選択された勝利の5ビット励振形状
コードブック指標を示すとする。この場合、1ベクトル
遅延ユニット81は、前励振ベクトルy(n−1)の指
標であるj(n−1)を利用できるものとする。この指
標j(n−1)により、励振形状コードブック対数利得
表(ブロック82)は、y(n−1)の2乗平均平方根
値のdB値を探索するのに表探索を行う。この表は、便
宜上、まず、32個の形状コードベクトルのそれぞれの
2乗平均平方根値を算出することにより得られる。つい
で、底が10の対数をとり、その結果に20を乗ずる。
【0080】σe (n−1)およびσy (n−1)をそ
れぞれe(n−1)およびy(n−1)の2乗平均平方
根値とする。また、これらσe (n−1)およびσy
(n−1)のdB値を以下の式(29)および式(3
0)で表わすものとする。
【0081】
【数22】
【0082】また、以下の式(31)で表わされるよう
に定義する。
【数23】
【0083】定義により、利得基準化された励振ベクト
ル(n−1)は、以下の式(32)で与えられる。
【数24】
【0084】したがって、以下の式(33)または式
(34)が得られる。
【数25】
【0085】したがって、e(n−1)の2乗平均平方
根のdB値(または、対数利得)は、前対数利得g(n
−1)および前励振コードベクトルy(n−1)の対数
利得gy (n−1)の和である。
【0086】形状コードベクトル対数利得表82は、g
y (n−1)を発生させ、1ベクトル遅延ユニット83
は、前対数利得g(n−1)を利用可能とする。つい
で、加算器84は、2個の期間を加算してge (n−
1)、すなわち、前利得基準化励振ベクトルe(n−
1)の対数利得を得る。
【0087】図6によれば、32dBの対数利得オフセ
ット値は、対数利得オフセット値保持器85に格納され
ている。この値は、入力音声がμ則符号化されており、
飽和値より小さい−22dBのレベルを有すると仮定す
ると、発声された音声の期間中のdB単位の平均励振利
得レベルとほぼ等しいことを意味する。加算器86は、
上記32dB対数オフセット値を減算する。ついで、結
果として生じたオフセット除去対数利得δ(n−1)
は、対数線形予測器91に送給される。オフセット除去
対数利得δ(n−1)は、再帰形窓付けモジュール87
にも送給され、対数利得線形予測器91の係数を更新す
る。
【0088】再帰形窓付けモジュール87は、標本毎に
動作する。再帰形窓付けモジュール87は、一連の遅延
ユニットを経てδ(n−1)を供給し、i=0,1につ
いて、積δ(n−1)δ(n−1−i)を算出する。つ
いで、結果として生じた複数の積項は、2個の固定係数
フィルタ(各項について1個のフィルタ)に供給され、
i番目のフィルタの出力は、i番目の自己相関係数Rg
(i)である。上記2個の固定係数フィルタは、その出
力として、自己相関係数を算出するので、再帰形自己相
関フィルタと呼ぶ。
【0089】これら2個の再帰形自己相関フィルタのそ
れぞれは、3個の縦続接続された1次フィルタからな
る。最初の2段は、以下の数式で表わされる伝達関数を
有する同一の全極フィルタである。 1/[1ーα2ー1]、ただし、α=0.94
【0090】また、第3段は、下記数式で表わされる伝
達関数を有する極零フィルタである。 [B(0,1)+B(1,1)zー1]/[1ーα
2ー1] ただし、 B(0,i)=(i+1)αi B(1,i)=ー(iー1)αi+2
【0091】Mij(k)を時刻tにおけるi番目の再帰
形自己相関フィルタのj番目の1次部のフィルタ状態変
式(メモリ)とする。また、ar =α2 を全極部の係数
とする。2個の再帰形自己相関フィルタの全状態変数
は、符号化器始動(リセット)において0に初期化され
る。再帰形窓付けモジュールは、以下の式(35a)〜
(35d)に示す再帰に従って、i番目の自己相関係数
R(i)を算出する。
【数26】
【0092】初期化に続く最初のサブフレームを除い
て、サブフレーム毎に1回、利得予測器係数が更新され
る。最初のサブフレームについて、予測器係数の初期値
(1)が使用される。各サブフレームは、12個のベク
トルを含むので、サブフレーム内の最初値を処理すると
き(自己関連係数が必要とされるとき)を除いて、2個
のフィルタの全零部と関連する2個の乗加算を行わない
ことにより、計算を節約することができる。換言すれ
ば、等式(35d)は、12個の音声ベクトル毎に1
回、値が求められる。しかし、等式(35a)〜(35
c)を使用して、各音声ベクトルの3個の全極部のフィ
ルタメモリを更新する必要は、ない。
【0093】2個の自己相関係数Rg(i),i=0,
1が算出されると、図6中のブロック88,89および
90を使用して、1次対数利得予測器係数が算出され、
量子化される。音声メッセージ符号化器の実時間実施形
態によれば、後述する単一の動作により、3個のブロッ
ク88,89および90が実行される。これら3個のブ
ロックは、それぞれ、図6に示されており、理解を容易
とするため、以下、それぞれ検討される。
【0094】対数利得係数を算出する前に、対数利得予
測器係数計算器(ブロック88)は、まず、(1+1/
256)の白色雑音係数をRg (0)に適用する。すな
わち、以下の式(36)によって表わされる。
【数27】
【0095】浮動小数点実施形態でさえも、操作互換
性、(インタオペラビリティ)を確保するために257
/256の白色雑音相関係数を使用する必要がある。こ
れにより、1次対数予測器係数は、以下の式(37)の
通り算出される。
【数28】
【0096】ついで、帯域幅拡大モジュール89は、以
下の式(38)の値を求める。
【数29】
【0097】帯域幅拡大は、後向きベクトル利得アダプ
タ(図2中のブロック20)がチャネル誤りに対する符
号化器堅牢性を増強するのに重要なステップである。乗
数値0.9は、単なる例示である。他の具体例において
は、他の値が有用であった。
【0098】ついで、対数利得予測器係数量子化モジュ
ール90は、代表的な場合として、標準的な方法で対数
利得予測量子化器レベル表を使用して、波記号付α1 を
量子化する。量子化は、符号化および伝送が第1目的で
なく、むしろ、符号化器と復号化器との間の利得予測器
の誤追跡が起きる確率を減らし、デジタル信号プロセッ
サの実施形態を簡単にするのが目的である。
【0099】ブロック88,89および90の機能を上
述したので、以下、一の動作において、これらのブロッ
クを具体化する具体化手続について説明する。代表的デ
ジタル信号プロセッサ内での除算の具体化は、乗算より
も、多くの命令サイクルを必要とするので、等式(3
7)に明記された除算は、最良の方法で回避される。こ
れは、等式(36)〜(38)を組合わせることにより
なされ、以下の等式(39)を得る。
【数30】
【0100】Bi を対数利得予測器係数量子化器のi番
目の量子化器セル境界(すなわち、決定しきい値)とす
る。波記号付α1 (数39の左の記号を表す)の量子化
は、標準的な場合、いずれの波記号付量子化器セルα1
が内在するかを決定するため、波記号付α1 を複数のB
i と比較することにより行われる。しかし、波記号付α
1 とBi との比較は、Rg (1)を1.115Bi Rg
(0)と直接比較することと同等である。したがって、
ブロック88,89および90の機能を一の動作で行う
ことができ、等式(37)中の除算は、回避される。こ
の手順により、効率は、(基準化された)係数量子化器
セル境界表として、Bi よりも1.115Bi を格納す
ることにより、最良の方法で達成される。
【0101】波記号付α1 の量子化版(α1 と名付けら
れる)は、各サブフレームについて1回、対数利得線形
予測器91の係数を更新する。また、この係数更新は、
全てのサブフレームの最初の音声ベクトルについて生じ
る。更新は、符号化器初期化(リセット)後の最初のサ
ブフレームの間、禁止されされる。1次対数利得線形予
測器91は、δ(n−1)に基づいてδ(n)を予測し
ようとする。δ(n)の予測版(山記号付δ(n)と名
付けられる)は、以下の式(40)で与えられる。
【数31】
【0102】山記号付δ(n)が対数利得線形予測器9
1によって生成された後、ブロック85内に格納された
32dBの対数オフセット値が加算される。ついで、対
数利得リミッタは、生じた対数利得値を検査し、この値
が不合理なほど大きいか小さいときは、この値の切落し
を行う。切落しの下限および上限は、それぞれ、0dB
および60dBに設定される。利得リミッタは、線形定
義域内の利得が1〜1000であるのを保証する。
【0103】対数線形出力は、現対数利得g(n)であ
る。この対数利得値は、遅延ユニット83に供給され
る。ついで、逆対数計算器94は、以下の等式(40
a)を使用して、対数利得g(n)を線形利得σ(n)
に逆変換する。σ(n)=10g(n)/20
【0104】3.12 励振コードブック探索モジュー
ル 図2に示されているように、ブロック12〜ブロック1
8は、共動してコードブック探索モジュール100を形
成する。このモジュールは、励振ベクトル量子化ベクト
ルコードブック(ブロック19)内の64個のコードベ
クトル候補を探索し、聴覚重み付き2乗平均誤差距離に
関連して入力音声ベクトルに最も近い量子化音声ベクト
ルを生成するコードベクトルの指標を識別する。
【0105】励振コードブックは、64個の4次元コー
ドベクトルを格納する。6個のコードブック指標ビット
は、1個の符号ビットと5個の形状ビットとからなる。
換言すれば、32個の線形独立形状コードベクトルを格
納する5ビット形状コードブックと、正負符号ビットが
0か1かによって、+1か−1の正負符号乗数が存在す
る。この正負符号ビットは、コードブック探索の複雑さ
を倍加することなく、コードブックサイズを効果的に倍
加する。正負符号ビットは、6ビットコードブックを4
次元ベクトル空間の原点に対して対称とする。したがっ
て、6ビット励振コードブック内の各コードベクトル
は、コードブック内の一のコードベクトルでもある原点
に対して鏡像を有する。5ビット形状コードブックは、
例えば、指図過程において記録音声資料を使用する指図
形コードブックであるのが効果的である。
【0106】コードブック探索手順を詳細に説明する前
に、まず、有利なコードブック探索法の一般的面を簡単
に説明する。
【0107】3.12.1 励振コードブック探索の概
要 原則として、コードブック探索モジュールは、現励振利
得σ(n)によって64個の候補コードベクトルのそれ
ぞれを基準化し、ついで、結果として生じた64個のベ
クトルを一時に1個づつピッチ合成フィルタF1
(z)、LPC合成フィルタF2 (z)および聴覚重み
付けフィルタW(z)からなる縦続フィルタに通す。フ
ィルタメモリは、コードブック探索モジュールが縦続フ
ィルタ(伝達関数H(z)=F1 (z)F2 (z)W
(z))に新しいコードベクトルを供給する毎に、0に
リセットされる。
【0108】励振ベクトル量子化コードベクトルのこの
タイプの零状態ろ波は、行列ベクトル乗算との関係で表
現されうる。yj を5ビット形状コードブック内のj番
目のコードベクトルとし、gi を1ビット正負符号乗数
コードブック(g0 =+1およびg1 =−1)内のi番
目の正負符号乗数とする。{h(k)}は、縦続フィル
タH(z)のインパルス応答順列を示すとする。この場
合、コードブック指標iおよびjで特定されたコードベ
クトルが縦続フィルタH(z)に供給されたときは、フ
ィルタ出力は、以下の式(41)および(42)のよう
に表現することができる。
【数32】
【0109】コードブック探索モジュールは、以下の式
(43)で表わされるように、以下の2乗平均誤差(M
SE)歪みを最小にする指標iおよびjの最良の組合わ
せを探索する。
【数33】
【0110】式(43)中、山記号付x(n)=x
(n)/σ(n)は、利得正規化されたベクトル量子化
目標ベクトルであり、記号式‖x‖は、ベクトルxのユ
ークリッドノルムを意味する。項を展開すると式(4
4)が得られる。
【数34】
【0111】gi 2 =1並びに‖山記号付x(n)‖2
およびσ2 (n)の値は、コードブック探索中一定なの
で、Dを最小とすることは、以下の式(45)で表わさ
れる最小化と同等である。
【数35】
【0112】Ej は、実際には、j番目のろ波された形
状コードベクトルのエネルギであって、励振ベクトル量
子化目標ベクトル、波記号付x(n)に依存しない。ま
た、形状コードベクトルyj は一定であり、行列Hは、
縦続フィルタH(z)(各サブフレームについて一定で
ある)のみに依存する。したがって、Ej も各サブフレ
ームについて一定である。この観察に基づいて全フィル
タが各サブフレームの始めに更新されたときは、32個
のエネルギ項Ej ,j=0,1,2,…,31(32個
の形状コードベクトルに対応する)を算出し格納するこ
とができる。ついで、サブフレーム内の12個の励振ベ
クトルのコードブック探索のため、これらのエネルギ項
を使用することができる。エネルギ項Ej を予め算出す
ることによりコードブック探索の複雑さを軽減する。
【0113】与えられた形状コードブック指標jについ
て、等式(45)で定義された歪み項は、正負符号項g
i が内積項pT (n)yj と同一正負符号を有するよう
に選択されたとき、最小となる。したがって、各形状コ
ードブック探索のための最良正負符号ビットは、内積p
T (n)yj の正負符号により決定される。したがっ
て、コードブック探索において、j=0,1,2,…,
31について等式(45)の数値を求め、形状指標j
(n)と山記号付Dを最小とする、対応する正負指標i
(n)を選択する。最良指標iとjとが識別されると、
これらの指標は、連結され、コードブック探索モジュー
ルの出力(単一の6ビット励振コードブック指標)を形
成する。
【0114】3.12.2 励振コードブック探索モジ
ュールの動作 コードブック探索の原理について上述したので、以下、
コードブックモジュール100の動作について説明す
る。図2を参照のこと。LPC合成フィルタと聴覚重み
付けフィルタの係数が各サブフレームの始めにおいて更
新される毎に、インパルス応答ベクトル計算器12は、
縦続フィルタF2 (z)W(z)のインパルスの最初の
4個の標本を計算する。ただし、ピッチ合成フィルタの
ピッチ遅れは、少なくとも20標本となり、そのため、
F1 (z)は、20番目の標本の前ではH(z)のイン
パルス応答に影響を及ぼすことができないので、ここで
は、省略される。インパルス応答ベクトルを算出するた
め、まず、縦続フィルタF2(z)W(z)のメモリ
は、0に設定され、ついで、縦続フィルタは、入力列
{1,0,0,0}により励振される。縦続フィルタの
対応する4個の出力標本は、h(0),h(1),…,
h(3)となり、所望のインパルス応答ベクトルを構成
する。インパルス応答ベクトルは、サブフレーム毎に1
回、算出される。
【0115】ついで、形状コードベクトル繰込みモジュ
ール13は、32個のベクトルHyj (ただし、j=
0,1,2,…,31)を算出する。換言すれば、モジ
ュール13は、各形状コードベクトルyj (ただし、j
=0,1,2,…,31)にインパルス応答順列h
(0),h(1),…,h(3)を繰込む。繰込みは、
最初の4個の標本についてのみ行われる。ついで、結果
として生じた32個のベクトルのエネルギは、等式(4
7)に従って、エネルギ表計算器14により算出され格
納される。ベクトルのエネルギは、ベクトルの全ての元
の2乗の合計として定義される。
【0116】ブロック12,13および14内の計算
は、サブフレーム毎に1回のみ行われる。他方、コード
ブック探索モジュール100内の他のブロックは、各4
次元音声ベクトルについて計算を行う。
【0117】励振ベクトル量子化目標ベクトル正規化モ
ジュール15は、利得正規化された励振ベクトル量子化
目標ベクトル山記号付x(n)=x(n)/σ(n)を
計算する。デジタル信号プロセッサの具体化において
は、まず、1/σ(n)を算出し、ついで、x(n)の
各元に1/σ(n)を乗じるのが、より効率的である。
【0118】ついで、時間反転繰込みモジュール16
は、ベクトルp(n)=2HT ・山記号付x(n)を算
出する。この演算は、まず、山記号付x(n)の全ての
元の順序を逆転し、ついで、生じたベクトルにインパル
ス応答ベクトルを繰込み、ついで、再び、出力の元の順
序を逆転することと同等である(これにより、時間反転
繰込みと名付けられる)。
【0119】Ej 表が予め算出され格納され、ベクトル
p(n)が算出されると、誤差計算器17およびコード
ブック指標選択器18は、共動して、以下の効率的なコ
ードブック探索アルゴリズムを実行する。
【0120】1. 山記号付Dminを、音声メッセー
ジ送信符号化器を具体化した目標機械によって表わされ
うる最大数に初期化する。 2. 形状コードブック指標j=0を設定する。 3. 内積Pj =pT (n)yj を算出する。 4. Pj <0のときは、ステップ6に進む。その他の
場合は、山記号付D=−Pj +Ej を算出し、ステップ
5へ進む。 5. 山記号付D≧山記号付Dminのときは、ステッ
プ8に進む。その他の場合は、山記号付Dmin=山記
号付D,i(n)=0,およびj(n)=jと設定す
る。 6. 山記号付D=Pj +Ej を算出し、ステップ7へ
進む。 7. 山記号付D≧山記号付Dminのときは、ステッ
プ8に進む。その他の場合は、山記号付Dmin=山記
号付D,i(n)=1,およびj(n)=jと設定す
る。 8. j<31のときは、j=j+1と設定し、ステッ
プ3へ進む。その他の場合は、ステップ9へ進む。 9. 最適形状指標i(n)と最適利得指標j(n)と
を結合し、結果として生じた出力を出力ビットストリー
ムマルチプレクサに送給する。
【0121】3.13 零状態応答ベクトル計算とフィ
ルタメモリ更新 現ベクトルについて励振コードベクトル探索がなされた
後、選択されたコードベクトルは、零状態応答ベクトル
(図2中のブロック8,9および10内のフィルタメモ
リを更新するのに使用される)を得るのに使用される。
【0122】まず、以下の式(48)で表わされる、対
応する量子化された励振コードベクトルを抽出するた
め、励振ベクトル量子化コードベクトル(ブロック1
9)に供給される。
【数36】
【0123】ついで、利得基準化ユニット(ブロック2
1)は、上記量子化された励振コードベクトルを現励振
利得σ(n)によって基準化する。結果として生じた量
子化利得基準化励振ベクトルは、e(n)=σ(n)y
(n)(等式(32))として算出される。零状態応答
ベクトルを算出するため、3個のフィルタメモリ制御ユ
ニット(ブロック25,26および27)は、まず、ブ
ロック22,23および24内のフィルタメモリを0に
リセットする。ついで、縦続フィルタ(ブロック22,
23および24)が量子化利得基準化励振ベクトルe
(n)をろ波するため使用される。e(n)は、4標本
だけの長さであり、フィルタは、零メモリを有するの
で、ブロック22のろ波動作のみがそのフィルタメモリ
内へe(n)の元の移動を含む。また、フィルタ23お
よび24の乗加算の数は、それぞれ、4標本期間におい
て0〜3回となる。これは、フィルタメモリが0でない
とすれば、必要となるはずの標本毎に30回の乗加算と
いう複雑さと比較して、かなり簡単である。
【0124】フィルタ22,23および24によるe
(n)のろ波は、これら3個のフィルタのそれぞれのフ
ィルタメモリの最初に4個の非零元を生成する。つい
で、フィルタメモリ制御ユニット(ブロック25)は、
ブロック22の最初の4個の非零フィルタメモリ元を受
入れ、これらの元を1個づつブロック8の対応する4個
のフィルタメモリ元に加える。この点で、ブロック8,
9および10のフィルタメモリは、零入力応答ベクトル
r(n)を生じるため以前に行われたろ波動作の後まで
残されたものである。同様に、フィルタメモリ制御ユニ
ット(ブロック26)は、ブロック23の最初の4個の
非零フィルタメモリ元を受入れ、これらの元をブロック
9の対応するフィルタメモリ元に加える。また、フィル
タメモリ制御ユニット3(ブロック27)は、ブロック
24の最初の4個の非零フィルタメモリ元を受入れ、こ
れらの元をブロック10の対応するフィルタメモリ元に
加える。これにより、効果として、零状態応答がフィル
タ8,9および10の零入力応答に加えられ、フィルタ
メモリ更新動作が完了する。フィルタ8,9および10
内に結果として生じたフィルタメモリは、次の音声ベク
トル符号化時に零入力応答ベクトルを算出するのに使用
される。
【0125】フィルタメモリ更新後は、線形予測符号化
器合成フィルタ(ブロック9)のメモリの最初の4個の
元は、復号化器出力(量子化された)音声ベクトルsq
(n)の元と正確に同一である。したがって、符号化器
内で、フィルタメモリ更新動作の副産物として、量子化
された音声が得られる。
【0126】これにより、ベクトル毎符号化過程の最後
のステップが完了する。ついで、符号化器は、フレーム
緩衝装置から次の音声ベクトルs(n+1)を受入れ、
これを同一の方法で符号化する。これにより、ベクトル
毎符号化過程は、現フレーム内の全48個の音声ベクト
ルが符号化されるまで、繰返される。ついで、符号化器
は、後続のフレームの期間中、全フレーム毎符号化過程
を繰返す。
【0127】3.14 出力ビットストリームマルチプ
レクサ 各192標本フレームの期間中、出力ビットストリーム
マルチプレクサブロック28は、5節でより完全に記載
されるように、44個の反射係数符号化ビット、(13
×4)個のピッチ予測器符号化ビットおよび(4×4
8)個の励振符号化ビットを特別フレーム書式に多重化
する。
【0128】4.音声メッセージ送信符号化復号化器の
動作 図3は、音声メッセージ送信符号化復号化器の詳細なブ
ロック線図である。各ブロックの機能に関する説明は、
以下の分節において与えられる。
【0129】4.1 入力ビットストリームデマルチプ
レクサ41 本ブロックは、入力40に現われた入力ビットストリー
ムを緩衝し、ビットフレーム境界を見出し、符号化され
た3種のデータ(すなわち、反射係数、ピッチ予測器パ
ラメタ、および、5節に記載されたビットフレーム書式
に従う励振ベクトル)を分離する。
【0130】4.2 反射係数復号化器42 本ブロックは、入力ビットストリームデマルチプレクサ
から44個の反射係数符号化ビットを受入れ、10個の
反射係数について、10個のビット群に分離し、つい
で、量子化反射係数を得るため、表2に示されたタイプ
の反射係数量子化器出力レベル表を使用して、表探索を
実行する。
【0131】4.3 反射係数補間モジュール43 このブロックは、節3.3において説明されている(等
式(7)参照)。
【0132】4.4 線形予測符号化予測器係数変換モ
ジュール44 本ブロックの機能は、節3.3に記載されている(等式
(8)および(9)参照)。結果として生じた線形予測
符号化予測器係数は、2個の線形予測符号化合成フィル
タ(ブロック50および52)に送給され、サブフレー
ム毎に1回、これらフィルタの係数を更新する。
【0133】4.5 ピッチ予測器復号化器45 本ブロックは、入力ビットストリームデマルチプレクサ
から13個のピッチ予測器符号化ビットからなる4個の
集合(各フレームの4個のサブフレームについて)を受
入れる。ついで、本ブロックは、各サブフレームについ
て、7個のピッチ遅れ符号化ビットと6個のピッチ予測
器タップ符号化ビットに分離し、各サブフレームについ
て、ピッチ遅れを算出し、3個のピッチ予測器タップを
復号化する。3個のピッチ予測器タップは、ピッチ予測
器タップ励振ベクトル量子化コードブック表での番地に
おいて対応する9次元コードベクトルの最初の3個の元
を抽出するため、上記の番地として6個のピッチ予測器
タップ符号化ビットを使用して復号化され、ついで、一
の実施例によれば、上記3個の元に0.5を乗じる。復
号化ピッチ遅れと復号化ピッチ予測器タップとは、2個
のピッチ合成フィルタ(ブロック49および51)に送
給される。
【0134】4.6 後向きベクトル利得アダプタ46 本ブロックは、節3.11に記載されている。
【0135】4.7 励振ベクトル量子化コードブック
47 本ブロックは、音声メッセージ送信符号化器内のコード
ブック19と同一の励振ベクトル量子化コードブック
(形状コードブックおよび正負符号乗数コードブックを
含む)を格納する。現フレーム内の48個のベクトルの
それぞれについて、本ブロックは、入力ビットストリー
ムデマルチプレクサ41から、対応する6ビット励振コ
ードブック指標を得て、この6ビット励振コードブック
指標を使用して、表検索を行うことにより、音声メッセ
ージ送信符号化器内で選択された励振コードベクトルy
(n)を抽出する。
【0136】4.8 利得基準化ユニット48 本ブロックの機能は、3.13節において記載されたブ
ロック21と同一のものである。本ブロックは、e
(n)=σ(n)y(n)として利得基準化励振ベクト
ルを算出する。
【0137】4.9 ピッチ合成フィルタおよび線形予
測符号化合成フィルタ ピッチ合成フィルタ49および51と線形予測符号化合
成フィルタ50および52とは、音声メッセージ送信符
号化器内の相補物と同一の伝達関数を有する(無誤り伝
送と仮定して)。上記フィルタ49,50,51,52
は、利得基準化励振ベクトルe(n)をろ波することに
より、復号化音声ベクトルsd(n)を生成する。切捨
て数値誤差が重要でないときは、理論的に言えば、e
(n)を、ピッチ合成フィルタと線形予測符号化合成フ
ィルタとからなる簡単な縦続フィルタに通すことによ
り、復号化された音声ベクトルを生成することができ
る。数学的に同等であるが算術的に他と異なる方法で復
号化器ろ波動作を実行すれば、有限精度効果のため、復
号化された音声が摂動されることになる虞がある。復号
化時の切捨て誤差の累積を回避するため、復号化器がs
q(n)を得るため符号化器内で使用される手続を正確
に繰返すことが強く勧められる。換言すれば、復号化器
も、符号化器内で行われたように、零入力応答と零状態
応答の和としてsd(n)を算出すべきである。
【0138】これは、図3中の復号化器に示されてい
る。図3に示されているように、ブロック49〜54
は、符号化器内のブロック8,9,22,23,25お
よび26の正確なコピーであることが有利である。これ
らのブロックの機能は、3節に記載されている。
【0139】4.10 出力パルス符号変調書式変換 本ブロックは、復号化音声ベクトルsd(n)の4個の
元を、対応する4個のμ則パルス符号変調標本に変換
し、これら4個のμ則パルス符号変調標本を125μs
時間間隔で逐次出力する。これにより、復号化過程が完
了する。
【0140】5.圧縮データ書式 5.1 フレーム構成 音声メッセージ送信符号化器は、例示として、192個
のμ則標本(192バイト)を圧縮データフレーム(4
8バイト)に圧縮するブロック符号化器である。192
個の入力標本からなる各ブロックについて、音声メッセ
ージ送信符号化器は、12バイトの副情報と36バイト
の励振情報とを生成する。本節において、圧縮データフ
レームを生成するために副情報と励振情報とが組立てら
れる方法を説明する。
【0141】副情報は、長期予測フィルタおよび短期予
測フィルタのパラメタを制御する。音声メッセージ送信
符号化器において、長期予測器は、ブロック毎(48標
本毎)に4回更新され、短期予測器は、ブロック毎(1
92標本毎)に1回更新される。長期予測器のパラメタ
は、ピッチ遅れ(期間)と3個のフィルタ係式(タップ
重み)からなる集合からなる。フィルタタップは、ベク
トルとして符号化される。音声メッセージ送信符号化器
は、ピッチ遅れを20と120との間の整数に制限す
る。圧縮データフレーム内に蓄積するため、ピッチ遅れ
は、正負符号なし7ビット2進整数に写像される。音声
メッセージ送信符号化器によりピッチ遅れに課された制
限は、0×0から0×13(0〜19)に至るおよび、
0×79から0×7f(120〜127)に至る符号化
された遅れが許容されないことを意味する。音声メッセ
ージ送信符号化器は、各48標本サブフレームのピッチ
フィルタを特定するため、6ビットを割当てている。し
たがって、総計26=64個の項目がピッチフィルタ励
振ベクトル量子化コードブック内に存在する。ピッチフ
ィルタ係数は、コードブック内の、選択されたフィルタ
の指標と等価の6ビット正負符号なし2進数として符号
化される。この議論のため、4個のサブフレームについ
て算出されたピッチ遅れは、PL [0],PL [1],
…,PL [3]と名付けられ、ピッチフィルタ指標は、
PF [0],PF [1],…,PF [3]と名付けられ
る。
【0142】短期予測器によって生成された副情報は、
量子化された10個の反射係数からなる。各反射係数
は、該係数に対して最適化された特有の非均一スカラー
コードブックを使用して量子化される。短期予測器副情
報は、10個のスカラーコードブックのそれぞれの出力
レベルを正負符号なし2進整数に写像することにより、
符号化される。B個のビットが割当てられたスカラーコ
ードブックについて、コードブックの項目は、最小から
最大へと配列され、正負符号なし2進整数がコードブッ
ク指標として、各項目に関連付けられる。したがって、
整数0は、最低量子化器レベルとして写像され、整数2
B −1は、最大量子化器レベルとして写像される。以下
の議論において、符号化された10個の反射係数は、r
c[1]、rc[2],…,rc[10]と名付けられ
る。各反射係数の量子化のために割当てられたビットの
数は、表1に列挙されている。
【表1】
【0143】例示としての各音声メッセージ送信符号化
器フレームは、48個の励振ベクトルを定義する36バ
イトの励振情報を含む。励振ベクトルは、音声メッセー
ジを再構成するため、逆長期予測器フィルタと逆短期予
測器フィルタとに入力される。6ビットが各励振ベクト
ルに割当てられ、5ビットが形状に割当てられ、1ビッ
トが利得に割当てられる。形状成分は、32個の項目を
含む形状コードブックに索引を付ける0〜31の範囲の
正負符号なし整数である。1ビットが利得に割当てられ
るので、利得元は、励振ベクトルの代数符号を簡単に特
定する。2進法の0は、正の代数符号を指示し、2進法
の1は、負の代数符号を指示する。各励振ベクトルは、
6ビットの正負符号なし2進数によって特定される。
【0144】フレーム内の励振ベクトル順列をv
[0],v[1],…,v[47]と名付ける。音声メ
ッセージ送信符号化器により生成された2進データは、
伝送と蓄積とのために、図8に示された順序でバイト順
列としてパックされる。符号化された2進化量の最下位
ビットがまずパックされる。
【0145】音声メッセージ送信符号化器符号化された
データは、図9に示されている。図9に示されているよ
うに、48バイトの2進データは、12個の3バイト語
が後続する3個の4バイト語からなる順列に配列されて
いる。副情報は、最初の3個の4バイト語(プリアンブ
ル)を占有し、励振情報は、残りの12個の3バイト語
(本体)を占有する。符号化された副情報量のそれぞれ
は、プリアンブル内の1個の4バイト語内に格納されて
いる(すなわち、いずれのビットフィールドも一の語か
ら次の語へ折返さない)。また、フレーム本体内の3バ
イト語のそれぞれは、3個の符号化励振ベクトルを含
む。
【0146】フレーム境界は、同期ヘッダにより確定さ
れる。一の現存の標準メッセージ書式は、以下の形式の
同期ヘッダを特定する。すなわち、0×AA 0×FF
NL(Nは、データ書式を一つ特定する8ビットのタ
グを示す。L(これも、8ビットの量である)は、ヘッ
ダに後続する制御フィールドの長さである。
【0147】音声メッセージ送信符号化器の符号化され
たデータフレームは、励振情報と副情報との混合情報を
含む。フレームの復号化は、フレーム内のデータの正し
い解釈による。復号化器内で、フレーム境界の誤追跡
は、音声品質のいずれかの測度に悪影響を及ぼし、メッ
セージを理解できなくする虞がある。したがって、本発
明を適用したシステムに使用される同期プロトコルの主
目的は、フレーム境界の不明瞭でない識別を行うことで
ある。基本構成において考慮された他の目的を以下に列
挙する。
【0148】1) 現行標準との互換性を維持するこ
と。 2) 同期ヘッダにより消費されるオーバヘッドを最小
にすること。 3) 符号化音声メッセージ内のランダム点で開始する
復号化器の同期に必要な最長時間を最小にすること。 5) 符号化器または復号化器に不必要な処理タスクを
負担させるのを回避するため、同期プロトコルの複雑さ
を最小にすること。 6) 記憶媒体の信頼性が高く、いずれの誤り訂正方法
も蓄積伝送に使用されると仮定して、復号化時の誤追跡
の確率を最小とすること。
【0149】現行標準との互換性は、音声メール網のよ
うな適用業務での操作互換性にとって重要である。この
ような互換性(少なくとも一つの広く使用されている適
用業務に対して)は、オーバヘッド情報(同期ヘッダ)
が符号化データストリーム内に注入されること、およ
び、これらのヘッダが形式0×AA 0×FF N L
(ただし、Nは、符号化書式を特定する唯一の符号であ
り、Lは、任意制御フィールドの長さ(2バイト語単位
で)である。
【0150】一のヘッダを挿入することにより4バイト
のオーバヘッドを負荷する。ヘッダが各音声メッセージ
送信符号化器フレームの始まりに挿入されたときは、オ
ーバヘッドは、圧縮データ率を2.2kB/s増大させ
る。オーバヘッド率は、各フレームよりもヘッダ挿入回
数を減らすことにより最小とすることができる。しか
し、ヘッダ間のフレームの数を増大させることは、圧縮
音声メッセージ内のランダム点からの同期に必要な時間
間隔を長くすることになる。したがって、オーバヘッド
を最小にする必要と同期遅れとの間の均衡が達成されな
ければならない。同様に、目的(4)と(5)との間で
均衡を取らなければならない。ヘッダが音声メッセージ
送信符号化器フレーム内に生じるのを禁止されたとき
は、フレーム境界の誤識別の確率は、0である(ビット
誤りのない音声メッセージについて)。しかし、データ
フレーム内のヘッダの禁止は、必ずしも常に可能でない
強制を必要とする。ビット操作戦略(例えば、ビット詰
め)は、重要な処理用資源を消費し、バイト境界を乱し
て、後縁孤立ビットなしにディスクにメッセージを格納
するのに困難を生じる。幾つかのシステムに使用される
データ操作戦略は、ヘッダのランダム生起を予防するた
め、符号化されたデータを変更する。このような予防戦
略は、音声メッセージ送信符号化器内では魅力的でな
い。種々のクラスの符号化されたデータ(励振情報に対
する副情報等)における摂動効果は、種々の条件下で数
値が求められる必要がある。また、隣合う2進パターン
が最近接−近接サブバンド励振に対応する帯域分割符号
化(SBC)と違って、上記のような特性は、いずれ
も、音声メッセージ送信符号化器内の励振コードブック
またはピッチコードブックによって禁止されない。した
がって、再構成された音声波形に及ぼす効果を最小とす
るため、圧縮データを乱す方法は、明らかでない。
【0151】上述した目的と考察とに基づいて、以下の
同期化ヘッダ構成が音声メッセージ送信符号化器につい
て選択された。 1) 同期ヘッダは、0×AA 0×FF 0×40
{0×00,0×01}である。 2) ヘッダ0×AA 0×FF 0×40 0×01
には、2バイトの長さの制御フィールドが後続する。制
御フィールド内の0×00 0×01の値は、符号化器
状態のリセットを特定する。制御フィールドの他の値
は、当業者であれば、気づくように、他の制御関数のた
めに留保される。 3) 制御語0×00 0×01が後続するリセットヘ
ッダ0×AA 0×FF0×40 0×01は、符号化
器初期(またはリセット)状態から開始することによっ
て生成された圧縮メッセージに先行しなければならな
い。 4) 0×AA 0×FF 0×40 0×00の形式
の後続のヘッダは、4番目のフレーム毎の終りにおいて
よりも以上の回数で音声メッセージ送信符号化器フレー
ム間に導入されなければならない。 5) 制限なしに、複数のヘッダが音声メッセージ送信
符号化器フレーム間に導入されうる。しかし、いずれの
ヘッダも音声メッセージ送信符号化器フレーム内に導入
されえない。 6) いずれのビット操作またはデータ摂動も、音声メ
ッセージ送信符号化器フレーム内にヘッダが生じるのを
防止するためには実行されない。
【0152】音声メッセージ送信符号化器フレーム内で
のヘッダの生起の防止が欠けているが、ヘッダパターン
(0×AA 0×FF 0×40 0×00および0×
AA0×FF 0×40 0×01)がいずれか可能な
音声メッセージ送信符号化器フレームの始め(最初の4
バイト)から区別できることは、不可欠である。これ
は、プロトコルのみがヘッダ間の最長時間間隔を特定
し、隣合う音声メッセージ送信符号化器フレーム間に複
数のヘッダが出現することを防止しないので特に重要で
ある。ヘッダ密度のあいまいさの受入れは、音声メッセ
ージが伝送または蓄積前に編集されうる音声メール産業
においては、重要である。代表的シナリオによれば、電
話加入者は、メッセージを録音し、ついで、このメッセ
ージを編集のため再戻し、メッセージ内の一のランダム
点において元メッセージの始まり全部を再録音する。メ
ッセージ内へのヘッダの導入に関する厳格な仕様は、重
要なオーバヘッドロードとなる、全フレームの前に1個
のヘッダまたは厳密接点(編集の開始にかかわらず、符
号化器/復号化器またはファイルの後処理により、ヘッ
ダ密度が調整される不必要な複雑さを追加的に生じる
点)を必要とする。フレームプリアンブルは、音声メッ
セージ送信符号化器フレームの始めにおけるヘッダの生
起を防止するため、ピッチ遅れ情報の公称冗長性を利用
する。圧縮データフレームがヘッダ0×AA 0×FF
0×40 {0×00,0×01}から始まるとき
は、最初のピッチ遅れPL [0]は、126の非許容値
を有することになる。したがって、ビット誤り、また
は、フレーム指示誤りによってなまることのない圧縮デ
ータフレームは、ヘッダパターンから始まることがな
い。この結果、復号化器は、ヘッダとデータフレームと
を区別することができる。
【0153】5.2 同期プロトコル 本節において、音声メッセージ送信符号化器および音声
メッセージ送信符号化復号化器を同期するのに必要なプ
ロトコルを定義する。プロトコルの簡単な記載は、以下
の定義によって容易となる。圧縮データストリーム(符
号化器出力/復号化器入力)内のバイト順列を以下の式
(49)で表わす。
【数37】
【0154】式(49)中、圧縮メッセージの長さは、
Nバイトである。同期プロトコルを説明するのに使用さ
れる状態図において、kは、圧縮バイト順列の指標とし
て使用される。すなわち、kは、処理されるべき、スト
リーム内の次のバイトを指示する。
【0155】指標iは、圧縮バイト順列内のデータフレ
ームF[i]を計数する。バイト順列bkは、以下の数
式で表わされ、Hで指示されたヘッダによって区切られ
たデータフレーム集合からなる。 F[i]i=0 M-1
【0156】リセット制御語0×00 0×01が後続
する0×AA 0×FF 0×400×01の形式のヘ
ッダは、リセットヘッダと称せられ、Hrで表わす。他
のヘッダ(0×AA 0×FF 0×40 0×00)
は、Hcで表わされ、続きヘッダと称せられる。符号L
hは、制御フィールドを含む圧縮バイトストリーム内で
検出された最近のヘッダが存在するときは、そのバイト
長さを示す。リセットヘッダ(Hr)について、Lh=
6であり、続きヘッダ(Hc)についてLh=4であ
る。
【0157】i番目のデータフレームF[i]は、以下
の式(50)で示された48バイトの配列と見ることが
できる。
【数38】
【0158】同期プロトコルの説明の便宜上、他の2個
の作用ベクトルを定義する。最初の作用ベクトルは、圧
縮データストリームとして以下の式(51)で示された
6バイトを含む。
【数39】
【0159】次の作用ベクトルは、圧縮データストリー
ムとして以下の式(52)で示された48バイトを含
む。
【数40】
【0160】ベクトルV[k]は、ヘッダ候補(任意の
制御フィールドを含む)である。以下の式(61)で示
される論理命題は、ベクトルがいずれかのタイプのヘッ
ダを含むときは、真である。
【数41】
【0161】より正式には、式(53)または式(5
4)が成立するときは、上記論理命題は、真である。
【数42】
【0162】最後に、符号Iは、集合{1,2,3,
4}内の整数を指示する。
【0163】6.2.1 同期プロトコル−−符号化器
用規則 符号化器について、同期プロトコルは、2,3の要求を
行う。 1) 各圧縮音声メッセージの始めにリセットヘッダH
rを導入すること。 2) 4番目毎の圧縮データフレームの終りに続きヘッ
ダHcを導入すること。 符号化器の動作は、図10に示された状態機械によって
より完全に説明される。状態図によれば、状態遷移を刺
激する条件は、定幅フォントで書かれる。他方、状態遷
移の結果として実行される演算は、イタリック体で書か
れる。
【0164】符号化器は、遊び、初期および稼動の3個
の状態を有する。休止状態の符号化器は、符号化を開始
するように命令されるまで、遊び状態にある。遊び状態
から初期状態への遷移は、コマンドに基づいて実行さ
れ、以下の動作を行う。 ・ 符号化器がリセットされる。 ・ リセットヘッダが圧縮バイトストリームに付加され
る。 ・ フレーム(i)指標とバイトストリーム(k)指標
とが初期化される。 初期状態中に1回、符号化器は、最初の圧縮フレーム
(F[0])を出力する。初期状態中に、平均を取るべ
き前係数が存在しないので反射係数の補間が禁止され
る。符号化がコマンドによって終了されない限り、初期
状態から稼動状態への無条件遷移が行われる。初期から
稼働への状態遷移は、以下の演算により達成される。 ・ 出力バイトストリームにF[0]を追加する。 ・ フレーム指標を増分する(i=i+1)。 ・ バイト指標を更新する(k=k+48)。
【0165】符号化器は、コマンドにより遊び状態へ戻
るように命令されない限り、稼働状態のままである。稼
働状態にある符号化器の動作は、以下の通り要約され
る。 ・ 出力バイトストリームに現フレームを追加する。 ・ フレーム指標を増分する(i=i+1)。 ・ バイト指標を更新する(k=k+48)。 ・ iが4で割切れるときは、続きヘッダHcを出力バ
イトストリームに追加し、これにより、バイトの計数を
更新する。
【0166】6.2.2 同期プロトコル…復号化器の
ための規則 復号化器は、フレーム境界を画定するのでなく検出しな
ければならないので、同期プロトコルは、符号化器より
も復号化器に多く要求する。復号化器の動作は、図11
に示された状態機械によって制御される。圧縮バイトス
トリームを復号する状態制御器の動作は以下の様に行わ
れる。まず、復号化器は、2個のヘッダが整数(2と4
との間)個の圧縮データフレームによって分離された状
態で見出されるまで、バイトストリームの始めのヘッダ
を見出すことにより、または、バイトストリーム全体を
走査することにより、同期を達成する。同期が達成され
ると、圧縮データフレームは、復号化器により展開され
る。状態制御器は、各フレーム間に1個以上のヘッダを
捜索する。そして、ヘッダを検出することなく、4個の
フレームが復号されたときは、状態制御器は、同期が失
われたものと仮定し、同期を再度獲得するため、走査手
順に戻る。
【0167】復号化器の動作は、遊びとして開始され
る。復号化器は、動作開始のコマンドを受けると遊び状
態から抜ける。圧縮データストリームの最初の4バイト
は、ヘッダとして検査される。ヘッダが見出されたとき
は、復号化器は、(同期−1)状態へ遷移する。その他
のときは、復号化器は、(探索−1)状態に入る。バイ
ト指標kとフレーム指標iとは、いずれの初期遷移が生
じたかにかかわらず初期化され、復号化器は、ファイル
の始めで検出されるヘッダの型式にかかわらず(同期−
1)状態へ入ったことにより、リセットされる。正常動
作によれば、圧縮データストリームは、リセットヘッダ
(Hr)から始まるべきである。したがって、復号化器
をリセットすることにより、該復号化器の初期状態は、
圧縮メッセージを生じた復号化器の初期状態に強制的に
一致させられる。他方、データストリームが続きヘッダ
(Hc)ではじまったきは、符号化器の初期状態は、認
められない。また、符号化器状態に関する優先順位情報
が存在しないときは、妥当なフォールバックがリセット
状態から復号を開始することになる。
【0168】ヘッダが圧縮データストリームの始めに見
出されないときは、復号化器入力端内でのデータフレー
ムとの同期は、保証されえない。そのため、復号化器
は、整数個の圧縮データフレームによって分離された入
力ファイル内に2個のヘッダを配置することにより同期
を達成するように求める。復号化器は、ヘッダが入力ス
トリーム内で検出されるまで、(探索−1)状態のまま
である。ヘッダが入力ストリーム内で検出されることに
より、(探索−2)状態に強制的に遷移される。バイト
カウンタdは、この遷移が行われると、クリアされる。
バイト計数kは、復号化器が入力ストリームを走査して
最初のヘッダを探索するにつれて、増分されなければな
らない。(探索−2)状態において、復号化器は、次の
ヘッダが見出されるまで、入力ストリーム全体を走査す
る。走査時に、バイト指標kとバイト計数dとは、増分
される。次のヘッダが見出されると、バイト計数kは、
検査される。バイト計数dが48,49,144または
192に等しいときは、入力ストリーム内に見出された
最後の2個のヘッダは、整数個のデータフレームによっ
て分離され、同期が達成される。復号化器は、(探索−
2)から(探索−1)へ遷移し、それにより、復号化器
状態をリセットし、バイト指標kを更新する。次のヘッ
ダが前ヘッダに対して許容オフセットで見出されないと
きは、復号化器は、(探索−2)状態のままであり、そ
れにより、バイト計数dをリセットし、バイト指標kを
更新する。
【0169】復号化器は、データフレームが検出される
まで、(同期−1)状態のままである。プロトコルは、
入力ストリーム内に隣合うヘッダを受入れるので、上記
状態への遷移は、ヘッダが検出されたことを意味するに
もかかわらず、復号化器は、ヘッダを検査し続ける。連
続したヘッダが検出されたときは、復号化器は、(同期
−1)状態のままであり、これにより、バイト指標kを
更新する。データフレームが見出されると、復号化器
は、このデータフレームを処理し、(同期−2)状態へ
遷移する。(同期−1)状態にあるとき、反射係数の補
間は、禁止される。同期障害が存在しないときは、復号
化器は、遊び状態から(同期−1)状態へ、ついで、
(同期−2)状態へ遷移し、補間が禁止された状態で処
理された第1フレームは、同様に補間が禁止された状態
で復号化器により生成された第1フレームと対応する。
バイト指標kとフレーム指標iとは、この遷移により更
新される。
【0170】正常動作状態の復号化器は、復号が終了す
るまで、(同期−2)状態のままである。この状態にお
いて、復号化器は、データフレーム間でヘッダを検査す
る。ヘッダが検出されないとき、および、ヘッダカウン
タjが4より小さいときは、復号化器は、入力ストリー
ムから新しいフレームを抽出し、バイト指標k、フレー
ム指標iおよびヘッダカウンタjを更新する。ヘッダカ
ウンタが4に等しいときは、ヘッダは、最長の特定時間
間隔内で検出されていず、同期は、すでに、失われてい
る。これにより、復号化器は、(探索−1)状態へ遷移
し、バイト指標kを増分する。続きヘッダが見出された
ときは、復号化器は、バイト指標kを更新し、ヘッダカ
ウンタjをリセットする。リセットカウンタが検出され
たときは、復号化器は、(同期−1)状態へ戻り、バイ
ト指標kを更新する。いずれかの復号化器状態から遊び
状態への遷移は、コマンドにより生じうる。これらの遷
移は、一層明瞭とするため、状態図から省略されてい
る。
【0171】正常動作によれば、復号化器は、遊び状態
から(同期−1)へ、ついで、(同期−2)へ遷移し、
復号化器動作が完了するまで、(同期−2)状態のまま
である。しかし、復号化器が圧縮音声メッセージ内のラ
ンダム点から圧縮音声メッセージを処理しなければなら
ない実際的応用業務が存在する。このような場合、同期
は、整数個のフレームによって分割された入力ストリー
ム内に2個のヘッダを配置することにより達成されなけ
ればならない。同期は、入力ファイル内に1個のヘッダ
を配置することにより達成されうる。しかし、プロトコ
ルは、データフレーム内に複数個のヘッダが生じること
を排除しないので、1個のヘッダによる同期は、はるか
に高い誤同期の機会を防止する。また、圧縮されたファ
イルは、蓄積時または伝送中分割してもよい。したがっ
て、復号化器は、ヘッダが同期障害損失を迅速に検出す
るよう常時監視するべきである。
【0172】詳述された例示としての実施例は、本発明
の及ぶ多くの特徴および技術の単なる1個の適用例と理
解されるべきである。同様に、上述された多くのシステ
ム要素および方法のステップは、例示として記載された
システムおよび方法での使用と異なる有用性(個別に、
および、組合わせて)を有する。特に、当業者であれ
ば、気づくように、標本化率およびコードベクトル長さ
のような種々のシステムパラメタ値は、本発明の適用例
において変化する。
【表2】
【表3】
【0173】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な計算が軽減され
た高品質な音声メッセージ送信符号化および復号化が行
われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる符号化器・復号化器
対の代表的実施例の全体ブロック線図である。
【図2】図1に示されたタイプの符号化器の詳細ブロッ
ク線図の一部であり、同符号化器の詳細ブロック線図の
他の部分である図12と図13のように組み合わせるこ
とにより、符号化器の全体が構成される。
【図3】図2に示されたタイプの復号化器の詳細ブロッ
ク線図である。
【図4】図1に示されたシステム内で行われる動作のフ
ローチャートである。
【図5】図1に示されたシステムの予測器分析および量
子化要素の詳細ブロック線図である。
【図6】図1に示された代表的実施例に使用される後向
き利得アダプタのブロック線図である。
【図7】図1に示された実施例に使用された符号化励振
情報の代表的書式の模式図である。
【図8】図1に示されたシステムでの符号化および復号
に使用された圧縮データフレームの代表的パッキング順
序を示す模式図である。
【図9】図1に示されたシステムにおいて説明のため使
用された一のデータフレームの模式図である。
【図10】図1に示されたシステム内の符号化器の動作
の諸相を理解するのに有用な符号化器状態制御線図であ
る。
【図11】図1に示されたシステム内の復号化器の動作
の諸相を理解するのに有用な復号化器状態制御線図であ
る。
【図12】図1に示されたタイプの符号化器の詳細ブロ
ック線図の一部であり、同符号化器の詳細ブロック線図
の他の一部である図2と図13のように組み合わせるこ
とにより、符号化器の全体が構成される。
【図13】図2と図12との組み合わせ方法を示す図で
ある。
【符号の説明】
101: 励振ベクトル量子化コードブック 102: 利得基準化器 103: 長期合成フィルタ 104: 短期合成フィルタ 115: 比較器 120: 聴覚重み付けフィルタ 130: ピッチ予測分析量子化器 135: 線形予測分析量子化器 140: チャネル/蓄積要素 145: 後向き利得アダプタ 155: 分離化復号化器 160: 励振ベクトルコードブック 165: 利得基準化器 170: 長期予測器 175: 短期予測器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声メッセージ符号化装置と音声メッ
    セージ復号化装置とを同期化させる方法において、 蓄積伝送用に、符号化音声メッセージを符号化情報の順
    序付きフレームに区分するステップと、 音声メッセージ内の前記符号化情報の第1を開始する前
    に、前記メッセージの開始を指示する為に、リセットヘ
    ッダフレームを挿入するステップと、 S番目の符号化情報ヘッダ毎の後に、継続ヘッダフレー
    ムを挿入するステップとからなることを特徴とする音声
    メッセージ符号化装置と復号化装置とを同期化させる方
    法。
  2. 【請求項2】 符号化情報の入力シーケンス内の前記リ
    セットヘッダフレームを識別するステップと、 前記継続ヘッダフレームを識別するステップと、 前記継続ヘッダフレームが、先行するリセットヘッダフ
    レームまたは継続ヘッダフレームの以降のS個以下のフ
    レームに出現するという条件を満足するか否かを決定す
    るステップと、 前記条件を満足した場合、前記符号化情報の復号化を実
    行するステップとを更に有することを特徴とする請求項
    1の方法。
  3. 【請求項3】 S=4であることを特徴とする請求項1
    または2の方法。
JP15813093A 1992-06-04 1993-06-04 音声メッセージ符号化装置と復号化装置とを同期化させる方法 Pending JPH0651799A (ja)

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US893294 1992-06-04

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EP0573215A2 (en) 1993-12-08

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