JPH0653059B2 - コルテイシウム属担子菌由来の酵素を用いる清酒の製造方法 - Google Patents
コルテイシウム属担子菌由来の酵素を用いる清酒の製造方法Info
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- JPH0653059B2 JPH0653059B2 JP938886A JP938886A JPH0653059B2 JP H0653059 B2 JPH0653059 B2 JP H0653059B2 JP 938886 A JP938886 A JP 938886A JP 938886 A JP938886 A JP 938886A JP H0653059 B2 JPH0653059 B2 JP H0653059B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は清酒の製造方法に関し、さらに詳しくは米また
は米を含む澱粉から、蒸し操作を行わずに清酒を製造す
る方法に関する。
は米を含む澱粉から、蒸し操作を行わずに清酒を製造す
る方法に関する。
一般的清酒製造においては、蒸し米にアスペルギルス属
等のカビを接種繁殖させて麹を作り、次いでこの麹を添
加した蒸し米に水と酵母を加えて酒母を作り、更に蒸し
米に水と酵母を加えて、低温で糖化とアルコール発酵を
行ない、発酵後これを過して清酒を得るという複雑な
工程が行なわれている。
等のカビを接種繁殖させて麹を作り、次いでこの麹を添
加した蒸し米に水と酵母を加えて酒母を作り、更に蒸し
米に水と酵母を加えて、低温で糖化とアルコール発酵を
行ない、発酵後これを過して清酒を得るという複雑な
工程が行なわれている。
そしてこれらの工程の中で多くのエネルギーを必要とす
る蒸し米製造工程を省略して、生米から清酒を製造しよ
うとする試みがなされている。例えば、アスペルギルス
属あるいはリゾプス属のカビの生産する市販アミラーゼ
剤を生米またはその磨砕物に作用させて清酒を製造しよ
うとするものである(発酵工学雑誌:60巻,77〜8
6頁(1982年)等)。
る蒸し米製造工程を省略して、生米から清酒を製造しよ
うとする試みがなされている。例えば、アスペルギルス
属あるいはリゾプス属のカビの生産する市販アミラーゼ
剤を生米またはその磨砕物に作用させて清酒を製造しよ
うとするものである(発酵工学雑誌:60巻,77〜8
6頁(1982年)等)。
しかしながら、これらの試みにおいては、次のような問
題点があつた。すなわち、生米にアミラーゼを作用させ
る場合は、蒸し米を使用する場合の約3倍の酵素量を必
要とする上、得られた清酒の酒質が従来の蒸し米使用の
場合と異なり、例えばアミノ酸含量が多く、むしろ調味
用酒に適するものであつたり、火入れ後の熟成が速く、
濃色となり、香りは紹興酒様となつてしまう等の問題点
である。
題点があつた。すなわち、生米にアミラーゼを作用させ
る場合は、蒸し米を使用する場合の約3倍の酵素量を必
要とする上、得られた清酒の酒質が従来の蒸し米使用の
場合と異なり、例えばアミノ酸含量が多く、むしろ調味
用酒に適するものであつたり、火入れ後の熟成が速く、
濃色となり、香りは紹興酒様となつてしまう等の問題点
である。
従つて、多くのエネルギーを必要とする蒸し米製造工程
を省略した清酒製造法は未だ見い出されておらず、その
開発が望まれていた。
を省略した清酒製造法は未だ見い出されておらず、その
開発が望まれていた。
本発明者らは、かかる問題点を解決すべく鋭意研究した
結果、コルテイシウム属担子菌の生産する澱粉質分解酵
素が無蒸煮澱粉をよく糖化するだけでなく、これと清酒
酵母を蒸し操作を施さない米または米を含む澱粉に作用
させれば、従来の蒸し米使用によつて得られたものと変
らぬ優れた清酒が得られることを見い出し、本発明を完
成した。
結果、コルテイシウム属担子菌の生産する澱粉質分解酵
素が無蒸煮澱粉をよく糖化するだけでなく、これと清酒
酵母を蒸し操作を施さない米または米を含む澱粉に作用
させれば、従来の蒸し米使用によつて得られたものと変
らぬ優れた清酒が得られることを見い出し、本発明を完
成した。
すなわち本発明は、蒸し操作を施していない米または米
を含む澱粉に、コルテイシウム属担子菌の生産する澱粉
質分解酵素及び清酒酵母を作用させることを特徴とする
清酒の製造方法を提供するものである。
を含む澱粉に、コルテイシウム属担子菌の生産する澱粉
質分解酵素及び清酒酵母を作用させることを特徴とする
清酒の製造方法を提供するものである。
本発明において使用される澱粉質分解酵素を生産するコ
ルテイシウム属担子菌としては、例えば本発明者らによ
つて分離されたコルテイシウム・ロルフシイ(Corticium
rolfsii)AHU-9627を挙げることができるが、コルテイ
シウム属に属し、後述する澱粉質分解酵素を生産する能
力を有する菌株であれば、これに限定されるものではな
い。
ルテイシウム属担子菌としては、例えば本発明者らによ
つて分離されたコルテイシウム・ロルフシイ(Corticium
rolfsii)AHU-9627を挙げることができるが、コルテイ
シウム属に属し、後述する澱粉質分解酵素を生産する能
力を有する菌株であれば、これに限定されるものではな
い。
AHU-9627株は次のような菌学的性質を有する。
(1)各種培地における生育状態 麦芽エキス寒天培地、オートミール寒天培地での生育
は極めて良好で、30℃、7日間の培養でコロニーの直
径が10cm程度に達する。培地表面には羽毛状の白色菌
糸が放射状に生育する。気菌糸の生成もさかんで、9cm
シヤーレ中に300〜500個程度の菌核(Scleroti
a)を形成する。培地表面に近接する主幹をなす菌糸
は、直径4.5〜9.0μmと太く、所々にかすがい連結(Cl
amp connection)を生ずるが、これより分枝して生ずる
菌糸は次第に細くなりかすがい連結はみられない。
は極めて良好で、30℃、7日間の培養でコロニーの直
径が10cm程度に達する。培地表面には羽毛状の白色菌
糸が放射状に生育する。気菌糸の生成もさかんで、9cm
シヤーレ中に300〜500個程度の菌核(Scleroti
a)を形成する。培地表面に近接する主幹をなす菌糸
は、直径4.5〜9.0μmと太く、所々にかすがい連結(Cl
amp connection)を生ずるが、これより分枝して生ずる
菌糸は次第に細くなりかすがい連結はみられない。
菌核は最初茶褐色の色調を呈するが、次第に黒褐色とな
る、表面は平滑で直径は1〜2mmのほぼ球形を示してい
る。
る、表面は平滑で直径は1〜2mmのほぼ球形を示してい
る。
ポテトデキストロース寒天培地での生育は上記2種の
培地に比してかなり劣り、菌糸が放射状に生ずるが気菌
糸および菌核の生成は少ない。
培地に比してかなり劣り、菌糸が放射状に生ずるが気菌
糸および菌核の生成は少ない。
(2)生理的性質 麦芽エキス寒天培地、オートミール寒天培地または0.1
%酵母エキス含有ポテトデキストロース液体培地におけ
る性質を以下に示す。
%酵母エキス含有ポテトデキストロース液体培地におけ
る性質を以下に示す。
生育温度範囲 5〜50℃ 生育至適温度 15〜30℃ 生育pH範囲 1.5〜8.5 生育至適pH 3.0〜6.0 以上の性質のうち、菌核の形成およびその形状、麦芽寒
天平板培養における生育状態、特にその菌糸の性状、
「かすがい連結」(Clamp connection)を形成するこ
と、並びに分離直後には、トマト茎葉のエキス50%を
加えた寒天培地上で担子胞子の形成が認められ、担子器
は太い棍棒形ないし長卵形で、7〜9×4〜5μm、担
子柄は長さ2.5〜4.0μm、担子胞子は卵形ないし太い棍
棒形で先端部が細くなつていた(大きさ4.5〜6.5×3.5
〜4.5μm)等の観察結果に基づき、ケー.エツチ.ド
ムシユ(K.H.Domsch)らの「コンペンデイウム オブ
ソイル フンギイ」,アカデミツク プレス,ロンドン
(Cempendium of Soil Fungi,Academic Press,London(1
980))、北島らの「原色作物病害図説」,第3版,養賢
堂、ジー.エル.バロン(G.L.Barron)の「ザ ジエネ
ラ オブ ハイフオマイセテス フロム ソイル」,ウ
イリアムス アンド ウイルキンス,バルチモア(The
Genera of Hyphomycetes from Soil,Williams & Wilkin
s,Baltimore(1968))、フイトパソロジー(Phytopathol
ogy),51,107〜128(1961)等によつて検索し、本菌株
は、コルテイシウム・ロルフシイ(Corticium rolfsi
i)に属するものであると同定した。
天平板培養における生育状態、特にその菌糸の性状、
「かすがい連結」(Clamp connection)を形成するこ
と、並びに分離直後には、トマト茎葉のエキス50%を
加えた寒天培地上で担子胞子の形成が認められ、担子器
は太い棍棒形ないし長卵形で、7〜9×4〜5μm、担
子柄は長さ2.5〜4.0μm、担子胞子は卵形ないし太い棍
棒形で先端部が細くなつていた(大きさ4.5〜6.5×3.5
〜4.5μm)等の観察結果に基づき、ケー.エツチ.ド
ムシユ(K.H.Domsch)らの「コンペンデイウム オブ
ソイル フンギイ」,アカデミツク プレス,ロンドン
(Cempendium of Soil Fungi,Academic Press,London(1
980))、北島らの「原色作物病害図説」,第3版,養賢
堂、ジー.エル.バロン(G.L.Barron)の「ザ ジエネ
ラ オブ ハイフオマイセテス フロム ソイル」,ウ
イリアムス アンド ウイルキンス,バルチモア(The
Genera of Hyphomycetes from Soil,Williams & Wilkin
s,Baltimore(1968))、フイトパソロジー(Phytopathol
ogy),51,107〜128(1961)等によつて検索し、本菌株
は、コルテイシウム・ロルフシイ(Corticium rolfsi
i)に属するものであると同定した。
なお、本菌株は、トマトの茎から分離されたものである
が、コルテイシウム・ロルフシイは、「コツブコウヤク
タケ」あるいは「白絹病菌」の和名を有し、植物病原菌
の1種で、担子菌類に属する。
が、コルテイシウム・ロルフシイは、「コツブコウヤク
タケ」あるいは「白絹病菌」の和名を有し、植物病原菌
の1種で、担子菌類に属する。
異名同種として、ペリクラリア・ロルフシイ(Pellicul
aria rolfsii),ボトリオバシジウム・ロルフシイ(Bo
tryobasidium rolfsii)、コルテイシウム・セントリフ
ガム(Corticium centrifugum)、アテリア・ロルフシ
イ(Athelia rolfsii)などがあり、また本菌株の不完
成世代はスクレロテイウム・ロルフシイ(Sclerotium r
olfsii)と呼ばれている。
aria rolfsii),ボトリオバシジウム・ロルフシイ(Bo
tryobasidium rolfsii)、コルテイシウム・セントリフ
ガム(Corticium centrifugum)、アテリア・ロルフシ
イ(Athelia rolfsii)などがあり、また本菌株の不完
成世代はスクレロテイウム・ロルフシイ(Sclerotium r
olfsii)と呼ばれている。
コルテイシウム・ロルフシイに属する本菌株に類似の菌
株としてコルテイシウム・ロルフシイIFO4878若しくはI
FO6146が挙げられるが、これらのIFO株と本菌株を形
態的に比較すると以下の点で相違している。
株としてコルテイシウム・ロルフシイIFO4878若しくはI
FO6146が挙げられるが、これらのIFO株と本菌株を形
態的に比較すると以下の点で相違している。
a)本菌株の菌核は小粒であるが、均一な大きさのほぼ
球形を示しているのに対し、IFO株はその大きさに拡
がり(0.8〜3.5mm)があり、変形した球状を示す。
球形を示しているのに対し、IFO株はその大きさに拡
がり(0.8〜3.5mm)があり、変形した球状を示す。
b)本菌株の菌核は9cmシヤーレ中に300〜500個
(平均5〜8個/cm2)程度生成するのに対し、IFO
株は10〜100個(平均0.2〜2個/cm2)と少ない。
(平均5〜8個/cm2)程度生成するのに対し、IFO
株は10〜100個(平均0.2〜2個/cm2)と少ない。
以上の特性より、本菌株は新規な菌株と判断される。従
つて、本発明者は、本菌株を公知菌株と区別するため
に、コルテイシウム・ロルフシイAHU-9627(Corticium r
olfsiiAHU-9627)と命名し、工業技術院微生物工業技術
研究所に受託番号微工研条寄第1033号(FERM
BP−1033)として寄託した。
つて、本発明者は、本菌株を公知菌株と区別するため
に、コルテイシウム・ロルフシイAHU-9627(Corticium r
olfsiiAHU-9627)と命名し、工業技術院微生物工業技術
研究所に受託番号微工研条寄第1033号(FERM
BP−1033)として寄託した。
次に本発明において使用される澱粉質分解酵素(以下本
酵素という)の製造方法およびその酵素学的諸性質を示
す。
酵素という)の製造方法およびその酵素学的諸性質を示
す。
(1)本酵素の製造方法 本酵素を得るには、コルテイシウム属担子菌に属する本
酵素生産菌株を栄養源含有培地に接種し、常法に従つて
培養し、該培養物から採取することにより行われる。
酵素生産菌株を栄養源含有培地に接種し、常法に従つて
培養し、該培養物から採取することにより行われる。
本酵素生産株としては、上記AHU-9627株はもとより、そ
の人工変異株あるいは自然変異株であつても本酵素を生
産する能力を有するものであればすべて本発明に使用す
ることができる。
の人工変異株あるいは自然変異株であつても本酵素を生
産する能力を有するものであればすべて本発明に使用す
ることができる。
上記AHU-9627株の人工変異株は、例えば紫外線照射、コ
バルト60照射、化学変異誘起剤処理等により容易に得
ることができる。
バルト60照射、化学変異誘起剤処理等により容易に得
ることができる。
これらの菌株の培養法としては、通常の担子菌の培養
法、例えば液体培養、固体培養等が用いられる。炭素源
としては、バレイシヨ、キヤツサバ、米その他の無蒸煮
澱粉や液化澱粉;白糖;麩;大豆粉;コーンミール等;
マルトース、ラクトース、シユクロース等の二糖類;グ
ルコース、フラクトース、マンノース等の単糖類;デキ
ストリン等が使用可能である。就中、還元糖が培地中に
20mg/ml以上となると、酵素生産が抑制されるので、
高濃度での還元糖の蓄積の少ない無蒸煮のバレイシヨ澱
粉が好適である。
法、例えば液体培養、固体培養等が用いられる。炭素源
としては、バレイシヨ、キヤツサバ、米その他の無蒸煮
澱粉や液化澱粉;白糖;麩;大豆粉;コーンミール等;
マルトース、ラクトース、シユクロース等の二糖類;グ
ルコース、フラクトース、マンノース等の単糖類;デキ
ストリン等が使用可能である。就中、還元糖が培地中に
20mg/ml以上となると、酵素生産が抑制されるので、
高濃度での還元糖の蓄積の少ない無蒸煮のバレイシヨ澱
粉が好適である。
窒素源としては、コーンステイープリカー(CSL)、
麦芽エキス、カゼイン、肉エキス、ペプトン、無機アン
モニウム塩等が使用可能であるが、粘質物を生成しない
ポリペプトンが特に有効である。
麦芽エキス、カゼイン、肉エキス、ペプトン、無機アン
モニウム塩等が使用可能であるが、粘質物を生成しない
ポリペプトンが特に有効である。
また、KH2PO4、MgSO4、FeSO4、MnSO4、CaCl2、CoCl2、KCl、NaC
l、などの無機塩類や有機微量要素、さらにツイーン4
0、ツイーン80、スパン80等の界面活性剤を必要に
応じて適宜量を加える事ができる。
l、などの無機塩類や有機微量要素、さらにツイーン4
0、ツイーン80、スパン80等の界面活性剤を必要に
応じて適宜量を加える事ができる。
培養は、上記栄養源等を添加した培地にて、15〜30
℃、好ましくは27℃付近で行なわれ、5〜10日間の
培養で十分な酵素の産生が行なわれる。
℃、好ましくは27℃付近で行なわれ、5〜10日間の
培養で十分な酵素の産生が行なわれる。
培養液または抽出液を直接酵素液として用いる事も可能
であるが、培養液、菌体、培養液濃縮物またはこれ
らより硫安、食塩等による塩析;イオン交換クロマトグ
ラフイー;等電点沈殿;溶媒分画;吸着クロマトグラフ
イーなどの精製法の単独又は組合せにより得られた部分
精製、精製標品も用いる事ができる。
であるが、培養液、菌体、培養液濃縮物またはこれ
らより硫安、食塩等による塩析;イオン交換クロマトグ
ラフイー;等電点沈殿;溶媒分画;吸着クロマトグラフ
イーなどの精製法の単独又は組合せにより得られた部分
精製、精製標品も用いる事ができる。
(2)酵素学的諸性質 得られた本酵素は以下のような酵素学的諸性質を有す
る。
る。
作用pH 2.0〜0.7、好適範囲は4.0〜4.5である。生澱粉では4.
0、糊化澱粉では4.5が好適である。
0、糊化澱粉では4.5が好適である。
安定pHは3.0〜7.5、好ましくは4.0〜5.0である。
作用温度 0.05Mの酢酸緩衝液(pH4.5)中での作用温度は50〜
70℃、好ましくは60〜65℃であるが、安定性面を
考慮すると20〜60℃、好ましくは40〜50℃であ
る。
70℃、好ましくは60〜65℃であるが、安定性面を
考慮すると20〜60℃、好ましくは40〜50℃であ
る。
各種無蒸煮澱粉に対する作用 本酵素を米、小麦、サツマイモ、バレイシヨ、ワキシー
コーン、タピオカ、サゴの各澱粉(5%濃度)にpH4.
0、45℃で作用させたところ、澱粉の種類によらず糖
化されているのがみられ、高速液クロによる分析から澱
粉のほとんどがグルコースに転換されている事が確認で
きた。また糊化澱粉糖化活性に対する生澱粉糖化活性の
比は、pH、反応温度で若干異なるが40℃で1.5〜2.5で
ある。
コーン、タピオカ、サゴの各澱粉(5%濃度)にpH4.
0、45℃で作用させたところ、澱粉の種類によらず糖
化されているのがみられ、高速液クロによる分析から澱
粉のほとんどがグルコースに転換されている事が確認で
きた。また糊化澱粉糖化活性に対する生澱粉糖化活性の
比は、pH、反応温度で若干異なるが40℃で1.5〜2.5で
ある。
グルコアミラーゼ活性測定法 0.5%可溶性澱粉、0.05M酢酸緩衝液(pH4.5)の条件で
酵素を作用させる。40℃、30分間の反応により生成
する還元糖をDNS法〔福井作蔵;還元糖の定量法19
頁、東京大学出版会(1971)〕により定量し、本条件下
で1mg/mlのグルコースを生成する酵素量を1単位とし
た。
酵素を作用させる。40℃、30分間の反応により生成
する還元糖をDNS法〔福井作蔵;還元糖の定量法19
頁、東京大学出版会(1971)〕により定量し、本条件下
で1mg/mlのグルコースを生成する酵素量を1単位とし
た。
本発明において本酵素は、培養液、部分精製酵素画分、
精製酵素のいずれも使用できる。また、本酵素生産能力
を有するコルテイシウム属担子菌を直接生米に作用させ
て、該生米上で本酵素を生産させることもできる。就
中、省エネルギー、省力化のためには、部分精製酵素画
分の使用が好ましい。
精製酵素のいずれも使用できる。また、本酵素生産能力
を有するコルテイシウム属担子菌を直接生米に作用させ
て、該生米上で本酵素を生産させることもできる。就
中、省エネルギー、省力化のためには、部分精製酵素画
分の使用が好ましい。
清酒酵母としては、サツカロミセス・セレビシエ(Sacc
haromyces cerevisiae)協会酵母7号、9号、10号等
が使用されるが、一般に清酒製造に用いられているもの
であれば何ら制限されない。該清酒酵母の添加は、別途
培養した酵母菌体を必要量添加する「酵母省略仕込み」
が合理的である。
haromyces cerevisiae)協会酵母7号、9号、10号等
が使用されるが、一般に清酒製造に用いられているもの
であれば何ら制限されない。該清酒酵母の添加は、別途
培養した酵母菌体を必要量添加する「酵母省略仕込み」
が合理的である。
本発明に使用される米を含む澱粉としては、例えば、と
うもろこし、小麦等の穀類澱粉;馬鈴薯、甘薯等の地下
澱粉等を米に配合したものが挙げられる。
うもろこし、小麦等の穀類澱粉;馬鈴薯、甘薯等の地下
澱粉等を米に配合したものが挙げられる。
また本発明方法は、従来清酒製造工程で実施されている
種々の手段、例えば製麺、酒母、段かけ法等にも適用可
能であることはいうまでもない。
種々の手段、例えば製麺、酒母、段かけ法等にも適用可
能であることはいうまでもない。
本発明によれば、米または米を含む澱粉に蒸し操作を施
すことなくコルテイシウム属担子菌の生産する澱粉質分
解酵素および清酒酵母を作用させることによつて優れた
清酒が得られることから、従来法に比較してエネルギー
及び労力を大幅に削減することができた。
すことなくコルテイシウム属担子菌の生産する澱粉質分
解酵素および清酒酵母を作用させることによつて優れた
清酒が得られることから、従来法に比較してエネルギー
及び労力を大幅に削減することができた。
次に実施例および参考例を挙げて本発明を説明する。
参考例 コルテイシウム・ロルフシイ(Corticium rolfsii)AHU-9
627(微工研条寄第1033号)の菌核を0.1%酵母エキ
ス含有ポテトデキストロース寒天培地平板に3個接種す
る。27℃、5日間培養後本プレート2枚を50mlの減
菌水とともにホモジナイズする。生産培地(エキレンオ
キシド別殺菌済バレイシヨ無蒸煮澱粉4%、ポリペプト
ン3%、硝酸アンモニウム0.3%、硫酸マグネシウム0.1
8%、ツイーン80 0.1%、pH6.0)を100ml含む5
00ml坂口フラスコに上記ホモジナイズ菌体を3〜5%
接種し、27℃、7日間培養する。培養液を過して得
られた培養液を限外濃縮、透析して酵素液(44U/
ml)を得た。
627(微工研条寄第1033号)の菌核を0.1%酵母エキ
ス含有ポテトデキストロース寒天培地平板に3個接種す
る。27℃、5日間培養後本プレート2枚を50mlの減
菌水とともにホモジナイズする。生産培地(エキレンオ
キシド別殺菌済バレイシヨ無蒸煮澱粉4%、ポリペプト
ン3%、硝酸アンモニウム0.3%、硫酸マグネシウム0.1
8%、ツイーン80 0.1%、pH6.0)を100ml含む5
00ml坂口フラスコに上記ホモジナイズ菌体を3〜5%
接種し、27℃、7日間培養する。培養液を過して得
られた培養液を限外濃縮、透析して酵素液(44U/
ml)を得た。
実施例1 75%程度精白した米100部を洗浄・浸漬後水切りし
た後乳酸でpH4.5に調整した仕込み水150部を加え、
これに参考例1で得られた酵素液40単位/米gと清酒
醸造用酵母菌体107個以上/醪mlを添加し、15℃前
後の低温で発酵を行つた。発酵経過を炭酸ガス生成量で
巣遺跡した。その結果を第1図に示す。第1図には、比
較のため、市販酵素剤各種を用いて、前記同様に発酵さ
せた場合の結果も併せて示した。
た後乳酸でpH4.5に調整した仕込み水150部を加え、
これに参考例1で得られた酵素液40単位/米gと清酒
醸造用酵母菌体107個以上/醪mlを添加し、15℃前
後の低温で発酵を行つた。発酵経過を炭酸ガス生成量で
巣遺跡した。その結果を第1図に示す。第1図には、比
較のため、市販酵素剤各種を用いて、前記同様に発酵さ
せた場合の結果も併せて示した。
その結果、本酵素を用いたものは、他の酵素剤に比較し
て炭酸ガス生成量の立ち上りが早く、最大の炭酸ガス生
成量を示した。
て炭酸ガス生成量の立ち上りが早く、最大の炭酸ガス生
成量を示した。
炭酸ガス生成量は、澱粉からの糖化が進み生成したグル
コースがエチルアルコールに転換することを示すもので
あつて、炭酸ガス生成量とエチルアルコール生成量とは
比例している。
コースがエチルアルコールに転換することを示すもので
あつて、炭酸ガス生成量とエチルアルコール生成量とは
比例している。
もろみ日数18日後、固形物を遠心分離により除き清澄
液を得た。このようにして得られた清澄液、すなわち清
酒の官能検査を行なつた。
液を得た。このようにして得られた清澄液、すなわち清
酒の官能検査を行なつた。
比較参考のため米麹を使用した従来法(原料米及び酵母
は同一)による清酒も検査に加えた。
は同一)による清酒も検査に加えた。
官能検査の結果を、第1表に示す。官能検査は、熟練し
た▲利▼酒パネル10名により、色調0〜4点、香味0
〜4点、風味0〜12点の20点満点法で評価した。官
能検査の結果、試料1のコルテイシウム ロルイフシー
AHU-9627の酵素剤を用いた清酒が、市販の他の酵素剤を
用いた清酒よりも良い評価であつた。
た▲利▼酒パネル10名により、色調0〜4点、香味0
〜4点、風味0〜12点の20点満点法で評価した。官
能検査の結果、試料1のコルテイシウム ロルイフシー
AHU-9627の酵素剤を用いた清酒が、市販の他の酵素剤を
用いた清酒よりも良い評価であつた。
実施例2 75%精白米(コガネマサリ)400gを15℃、18
時間、水に浸漬する(吸水率28%)。この吸水米(磨
砕等の操作は行わず)にコルテイシウム ロルフシーAH
U-9627の澱粉分解酵素1,600単位および清酒酵母(Sacch
aromyces cerevisiae協会酵母7号)15×109個を
含むpH4.5の仕込水600gを添加する酒母省略仕込で
醸造した。仕込温度は15℃と一定に保ち、仕込後18
日に上槽し、640mlの精成酒が得られ成分の分析値は
以下の通りである。
時間、水に浸漬する(吸水率28%)。この吸水米(磨
砕等の操作は行わず)にコルテイシウム ロルフシーAH
U-9627の澱粉分解酵素1,600単位および清酒酵母(Sacch
aromyces cerevisiae協会酵母7号)15×109個を
含むpH4.5の仕込水600gを添加する酒母省略仕込で
醸造した。仕込温度は15℃と一定に保ち、仕込後18
日に上槽し、640mlの精成酒が得られ成分の分析値は
以下の通りである。
なお、粕量は103.2gであつた。
▲利▼酒の結果では、さわやかで風味の良い清酒であつ
た。
た。
実施例3 75%精白米(コガネマサリ)300gを15℃、18
時間水に浸漬し、水切りした吸水米(吸水率30%)
に、コーンスターチ100gを加え、これに実施例1で
得たコルテイシウム ロルフシイAHU-9627の澱粉分解酵
素1,600単位および清酒酵母(Saccharomyces cerevisia
e協会酵母7号)15×109個を含むpH4.5の仕込水6
00gを添加する酒母省略仕込みで醸造した。仕込温度
は15℃、と一定に保ち、仕込日数20日後に上そう
し、得られた精成酒は650mlで成分の分析値は以下の
通りである。
時間水に浸漬し、水切りした吸水米(吸水率30%)
に、コーンスターチ100gを加え、これに実施例1で
得たコルテイシウム ロルフシイAHU-9627の澱粉分解酵
素1,600単位および清酒酵母(Saccharomyces cerevisia
e協会酵母7号)15×109個を含むpH4.5の仕込水6
00gを添加する酒母省略仕込みで醸造した。仕込温度
は15℃、と一定に保ち、仕込日数20日後に上そう
し、得られた精成酒は650mlで成分の分析値は以下の
通りである。
なお、粕量は101.2gであつた。
また▲利▼酒の結果、製成酒はさわやかですつきりした
風味のある清酒であつた。
風味のある清酒であつた。
実施例4 75%精白米(コガネマサリ)で製麹した麹(Aspergil
lus oryzaeを使用したもの)10gおよび75%精白米
(コガネマサリ)の蒸米(100℃、30分、蒸したも
の)20gに、乳酸でpH3.0にした仕込水40gを混合
し、清酒酵母(協会酵母7号)加え、20℃、5日間培
養して簡易速醸酒を作る。75%精白米(コガネマサ
リ)370gにコルテイシウム ロルフイシーAHU-9627
の澱粉分解酵素1,600単位を含むpH4.5の仕込水(乳酸で
pHを調整する)560gを加えた仕込液に、上記の酵母
を添加し、15℃で醸造した。もろみ日数18日後に上
槽し、製成酒630mlを得た。成分の分析値は、以下の
通りであり、粕量は102gであつた。▲利▼酒の結果
では、まろやかで風味の良い清酒であつた。
lus oryzaeを使用したもの)10gおよび75%精白米
(コガネマサリ)の蒸米(100℃、30分、蒸したも
の)20gに、乳酸でpH3.0にした仕込水40gを混合
し、清酒酵母(協会酵母7号)加え、20℃、5日間培
養して簡易速醸酒を作る。75%精白米(コガネマサ
リ)370gにコルテイシウム ロルフイシーAHU-9627
の澱粉分解酵素1,600単位を含むpH4.5の仕込水(乳酸で
pHを調整する)560gを加えた仕込液に、上記の酵母
を添加し、15℃で醸造した。もろみ日数18日後に上
槽し、製成酒630mlを得た。成分の分析値は、以下の
通りであり、粕量は102gであつた。▲利▼酒の結果
では、まろやかで風味の良い清酒であつた。
第1図は、実施例1において生米に各種の酵素剤を作用
させた場合の炭酸ガス生成量ともろみ日数の関係を示す
図面である。
させた場合の炭酸ガス生成量ともろみ日数の関係を示す
図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】蒸し操作を施していない米または米を含む
澱粉に、コルテイシウム属担子菌の生産する澱粉質分解
酵素及び清酒酵母を作用させることを特徴とする清酒の
製造方法。 - 【請求項2】コルテイシウム属担子菌として、コルテイ
シウム・ロルフシイ(Corticiumrolfsii)AHU-9627〔微
工研条寄第1033号〕を使用する特許請求の範囲第1
項記載の清酒の製造方法。 - 【請求項3】澱粉質分解酵素として、コルティシウム属
担子菌培養液の部分精製酵素画分を使用する特許請求の
範囲第1項または第2項記載の清酒の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP938886A JPH0653059B2 (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | コルテイシウム属担子菌由来の酵素を用いる清酒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP938886A JPH0653059B2 (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | コルテイシウム属担子菌由来の酵素を用いる清酒の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62166876A JPS62166876A (ja) | 1987-07-23 |
| JPH0653059B2 true JPH0653059B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=11719059
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP938886A Expired - Lifetime JPH0653059B2 (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | コルテイシウム属担子菌由来の酵素を用いる清酒の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0653059B2 (ja) |
-
1986
- 1986-01-20 JP JP938886A patent/JPH0653059B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62166876A (ja) | 1987-07-23 |
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