JPH0653443B2 - 耐久性の改良された空気入りタイヤ - Google Patents

耐久性の改良された空気入りタイヤ

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JPH0653443B2
JPH0653443B2 JP24184184A JP24184184A JPH0653443B2 JP H0653443 B2 JPH0653443 B2 JP H0653443B2 JP 24184184 A JP24184184 A JP 24184184A JP 24184184 A JP24184184 A JP 24184184A JP H0653443 B2 JPH0653443 B2 JP H0653443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は空気入りタイヤ、例えば、ビードワイヤの回り
をゴムシートで被覆してビードの変形を少なくした耐久
性の改良された空気入りタイヤに関する。
(従来の技術) 従来の空気入りタイヤのビードの回りは薄いゴムシート
で被覆されているのみであり、加硫時には、ビード部は
ブラダーで押され、かつ、未加硫タイヤの変形のために
カーカスプライからも引きずられる。このため、加硫タ
イヤのビードは未加硫のビードの形状から大きく変形
し、また、ビードの位置が設計目標からずれてしまう。
これにより、タイヤをリム組してもリムとの嵌合に不具
合を生じたり、ビード部の外周部に異常な摩擦摩耗を起
こしたり、特にはチューブレスタイプのタイヤの場合は
空気洩れの原因にもなるという問題点がある。
従来の空気入りタイヤとしては、例えば、第3図に示す
ようなものがある。第3図において、31は従来の空気入
りタイヤであり、空気入りタイヤ31はビードワイヤ32を
有するビード部33と、ビード部33で折り返され、ビード
ワイヤ32に係止されたカーカスプライ35と、カーカスプ
ライ35の外周部に位置するベルト36と、ベルト36の外周
部に位置するトレッド37とを有している。ビード部33の
ビードワイヤ32は未加硫時は六角形状であるが加硫時の
加圧加熱のために、六角形が大きく変形しているという
問題点がある。
(発明の目的) そこで、本発明は、上記欠点を改良するため、ミクロな
短繊維を含む短繊維補強ゴム組成物を充分に配向させ、
しかも短繊維の配向方向を有するゴムでビード回りを被
覆して、加硫時のゴムの流れを極力抑えてビードの形状
およびビードの配置位置を加硫後に設計の通りになるよ
うにして、ビード部の耐久性の改良された空気入りタイ
ヤを提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明に係る耐久性の改良された空気入りタイヤは、ビ
ード部に位置するビードワイヤと、多数のコードが平行
に配置されたゴム引きコード層から成り、両端部がビー
ド部で折り返してビードワイヤに係止されたカーカスプ
ライとビードワイヤの放射方向外面に配置されたスティ
フナーと、を有する空気入りタイヤにおいて、ビードワ
イヤとビードワイヤの周囲にあるスティフナーおよびカ
ーカスプライとの間に平均径1μm以下、平均長さLと
平均径Dの比(L/D)が8以上である短繊維を5重量
部以上含有するゴム組成物から成るゴム補強層を備え、
該ゴム補強層の短繊維が、アミド基を有する熱可塑性ポ
リマーから成っており、フェノールホルムアルデヒド系
の縮合物を介してゴムの部分とグラフトしていることを
特徴とする。また、前記ゴム補強層の短繊維の配向方向
とビードワイヤの配列方向が同じであることが好まし
い。
本発明において、短繊維の平均径を1μm以下に限定し
たのは、次のような理由による。本来、短繊維に歪(応
力)がかかった場合、短繊維の両末端に大きな剪断応力
がかかり、その剪断応力によって、短繊維の両末端から
亀裂が発生、成長して短繊維補強ゴム組成物に特有の大
きなクリープを生じる傾向が強かった。その剪断応力
は、短繊維の形状に大きく依存していることが分かって
おり、当然のことながら短繊維が小さければ小さい程、
短繊維の両末端にかかる歪も小さくなるので剪断愛力も
小さくなる。短繊維が小さくなれば短繊維1個当たりの
補強効果も小さくなるが個数が多くなるので全体として
見れば、短繊維が入ることによって耐疲労性、特に繰り
返し歪を受けた後のクリープが大きくなるのを防ぐこと
ができる。さらにまた、短繊維補強の目的である高い弾
性率、優れた耐カット性、および本発明に利用している
高い異方性を発現させることが出来るのである。
前記の短繊維補強のメリットを出せるためには、アスペ
クト比(L/D)が8以上であることが必要であり、こ
のアスペクト比を8以上に保って短繊維の両末端にかか
る剪断応力を問題にならないレベルまで下げるには、短
繊維の平均径を1μm以下にしなければならない。
本発明に於いて、短繊維の量を5重量部以上に限定した
理由は、5重量部よりも少ないと本発明の目的である短
繊維補強の効果が期待出来ないからである。本発明で
は、後述するように短繊維を極力配向させ、その配向方
向とビードワイヤの方向と同じにすることによって、ゴ
ム流れの少ないタイヤを得ることが可能となる。
本発明に於いて、ビードワイヤの配列方向と短繊維補強
ゴム中の短繊維の配向方向とは同じとするのが好ましい
が、これは同じとした方が短繊維補強の効果が最も発揮
出来るからである。
本発明に於いては、加硫後の短繊維補強ゴムに於いて短
繊維の配列方向に引っ張った50%歪時の弾性率M1と、
短繊維の配列方向と直角の方向に引っ張った50%歪時の
弾性率M2の比(M1/M2)が2.5 以上であることが
好ましいが、このことは短繊維の配向の程度を示してお
り、この程度に配向させた短繊維を含有する短繊維補強
ゴム組成物を前述したようにビードワイヤの配列方向と
短繊維補強ゴム中の短繊維の配列方向とは同じ方向にし
た時に最も大きな効果を生み出す。
本発明に於いて、前記短繊維の材料を、アミド基を有す
る熱可塑性ポリマーに限定した理由は、アミド基を有す
るポリマーが結晶し易く、かつ結晶の配向が比較的容易
で球晶等を作り難いので短繊維の耐疲労性が優れている
為である。また、アミド基を有するポリマーの結晶融点
は通常200 ℃以上であり、耐熱性の点からも問題がない
からである。さらに、補強ゴム層の短繊維とゴムの部分
がフェノールホルムアルデヒド系の縮合物を介してグラ
フトしていることを限定した理由は、短繊維とゴム部分
との接着強度を増加させることによって短繊維補強ゴム
の耐疲労性を向上させることができるからである。
以下、実施例でより詳細に説明する。
(実施例1) 実施例1では本発明の空気入りタイヤが従来のタイヤに
比べて、耐久性に於いて著しく改良されていることを示
す。
(1) 強化ゴム組成物の製法 温度、150 ℃でロータの回転数、100rpmに調節したOO
Cバンバリーミキサー(神戸製鋼製)の中に、100 ℃の
ムーニー粘度が25である天然ゴム1400g、及びN−(3
−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−
N′−フェニル−P−フェニレンジアミン〔ノクラック
G−1、大内新興製〕14gを投入し、1分間素練した。
次いで、6−ナイロン(商品名:1030B、宇部興産
(株)製、融点221 ℃、分子量30000)700gを投入し、7
分間混練りした。この間にバンバリーミキサー内の温度
は232 ℃まで上昇し、6−ナイロンは溶融した。次い
で、ノボラック型フェノールホルムアルデヒド初期縮合
物(明和化成(株)製、商品名550PL)30gを投入
し、7分間混練りした後、ヘキサメチレンテトラミン3
gを投入し、2.5 分間混練りして(この間バンバリーミ
キサーの打身の温度は230 ℃)グラフト反応させた後、
バンバリーミキサーの下方に落下し取り出した。
次いで、得られた混練り物は、ノズルの内径2mm、長さ
と内径との比(L/D)が2の円形ダイを有する30mmφ
押出機(池貝社製)を用いて、ダイ設定温度235 ℃で紐
状に押出し、押出物を0℃冷却水で冷却固化し、つい
で、ガイドロールを経てボビンにドラフト比9で35m/
分の速度で巻き取った。この巻取物を一昼夜室温で真空
乾燥し、付着水を除いた後、この巻き取り物約500 本を
束ねてシート状(厚さ2mm、巾150 mm)として、このシ
ート状物をロール間隙0.2 mm、温度60℃の一対の圧延ロ
ールで約10倍にロール圧延して、短繊維で強化した強化
ゴム組成物(試料1)を得た。
(2) 短繊維補強ゴムおよびゴム補強層の製法 前記の強化ゴム組成物は表1に示すような配合成分と配
合比率で配合され、温度70℃、ロータの回転数70r.p.m
に調節したOCCバンバリーミキサー(神戸製鋼製)で
混練りして短繊維補強ゴムより成るガム組成物1を作成
した。また、比較のために、強化ゴム組成物を含まない
配合成分と配合比率を用い、他は同じ製法によってゴム
組成物2およびゴム組成物3を作成した。さらにこれら
のゴム組成物1乃至ゴム組成物3は通常のゴムロールを
用いて所定の厚さのゴムシートから成るゴム補強層に作
成された。ゴム組成物1は短繊維を所定量だけ含有して
いるのでゴムロールの引出し方向に短繊維が配向した本
発明のゴム補強層ができる。
(a)液状IRはクラレイソプレンケミカル(株)製L
IR−50である。
(b)ノボラック型カシュー変性フェノール樹脂はフェ
ノール100 重量部に対してカシュー油40重量部で変性し
たノボラック型フェノール樹脂である。
(c)老化防止剤は大内新興化学工業(株)製ノクラッ
ク810 −NAである。
(d)Nobsは大内新興化学工業(株)製ノクセラー
MSA−Gである。
(e)短繊維の量(重量部)は試料1の中の短繊維の量
をゴム組成中のゴム、100 重量部当りに含まれている短
繊維の量で示したものである。
(3) タイヤの構造 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図は本発明の空気入りタイヤを示す図
である。
まず、構成を説明すると、本発明に係る空気入りタイヤ
1は第2図に示すようにビード部2に位置するビードワ
イヤ3と、多数のコードが平行に配置されたゴム引きコ
ード層から成り、両端部5aがビード部2で折り返して
ビードワイヤ3に係止されたカーカスプライ5と、ビー
ドワイヤ3の放射方向外面に愛知されたスティフナー6
とを有する。ビードワイヤ3とビードワイヤ3の周囲に
あるスティフナー6との間およびビードワイヤ3とカー
カスプライ5との間にはゴム補強層7が設けられる。こ
のゴム補強層7は平均径1μm以下、平均長さLと平均
径Dの引(L/D)が8以上である短繊維を5重量部以
上含有するゴム組成物からなっている。ゴム補強層の短
繊維の配向方向とビードワイヤ3の配列方向(すなわ
ち、円周方向)は同じである。また、ゴム補強層の短繊
維はアミド基を有する熱可塑性ポリマーから成ってお
り、ゴムの部分とフェノールホルムアルデヒド系の縮合
物を介してグラフトしている。
(4) タイヤの製造と性能試験結果(作用) タイヤの製造は通常の方法によって行われた、即ち、未
加硫の部材としてビードワイヤ3と、スティフナー6、
ゴム引きコード層(カーカスプライ5)、4層のベルト
層、トレッド、サイドウォールおよび短繊維を含有し、
所定の量配向した所定厚さ(例えば0.2 〜3.0mm )のゴ
ムシートからなるゴム補強層を準備する。次いで、ゴム
補強層はビードワイヤ3を中心にして、その周囲に所定
の厚さでビードワイヤの全円周に亘って張り付け径20mm
の円形状のゴム補強層を有するビードとした。次いで、
これら準備された部材は所定のタイヤ成形機を用いて、
所定の順序で、張り付けて所謂グリーンケースを製造す
る。次いで、加硫機中で加圧、加熱して加硫された製品
タイヤ(実施例1)を製造する。
この際、グリーンケースは加硫機の中で加圧、加熱され
るが、グリーンケースの外径はタイヤモールドの外径よ
りわずかに小さい、また、グリーンケースはタイヤの放
射内側から加圧され、タイヤの内側およびタイヤモール
ドの高温により加熱される。これによりグリーンケース
のゴムが軟化し、かつグリーンケースの外径が大きくな
るように変形する。この際、ビード部においては、ビー
ドワイヤ3の周囲のカーカスプライ5がタイヤの外側よ
り内側に僅か移動し、ビードワイヤを変形しようとする
力が加わる。しかしながら、ビードワイヤの周囲には、
本発明の短繊維がビードワイヤの配列方向に配向したゴ
ム補強層が所定の厚さで設けられている。したがって、
ビードワイヤを変形しようとする応力は異方性を有する
ゴム補強層の内部およびその近傍のゴムで緩和され、か
つこれらの剪断歪は緩和される。このため、ビードワイ
ヤの変形および近傍の変形も極めて僅かとなり、設計目
標通りのビード部形状を有する空気入りタイヤができ
る。タイヤサイズは295 /75R 22.5のチューブレスラジ
アルタイヤである。
また、短繊維を含有しないゴムシート層を用いて、実施
例1の場合と同様にして比較例のタイヤを製造する。
これらの実施例および比較例のタイヤは所定の方向でビ
ード耐久試験(表2中にビード耐久テストとして示して
ある)され、かつ解剖試験(表2中に形状の乱れとして
示している)が実施された(以下、この2つの試験を単
に、性能試験という)。
ここに、ビード耐久試験は通常のドラム試験機を用い
て、内圧10kg/cm2、JIS 180%荷重の条件でドラム上を
走行させ、ビード部に故障が発生してタイヤが破壊する
までの走行距離数で評価した。また、解剖試験は所定の
方法で解剖し、ゴム補強層を有するビードおよびその近
傍の形状が設計通りになっているか否かを試験した。試
験結果は表2に示されている。表2において、有はビー
ドが変形していることを示し、(大)および(中)はそ
れぞれビードの変形が大きいおよび中位を意味している
ことを示している。
表2において、実施例1は、形状の乱れもなく、かつ、
ビード耐久試験は29,700kmで比較例1、2とは極めて大
幅に優れている結果を示している。
以上説明したことから、本発明に係る空気入りタイヤが
従来のタイヤに比較してビード回りのゴムの剪断歪が小
さくなりビードの形状およびビードの配置位置の変化が
小さくなり、ビード部の耐久性が極めて大幅に改良され
ているかがわかる。
(実施例2〜4) 実施例2〜4では本発明に使用する短繊維の平均径が1
μm以下に限定されることを示す。
前述の強化ゴム組成物(試料1)の製法に準じで使用す
るナイロン樹脂の粉末の平均粒径を変えた強化ゴム組成
物(試料2〜6)が製造された。試料1〜6の短繊維の
平均径と物性を表4に示してある。
(a)グラフト率の測定及び算出は下記によって行っ
た。
実施例1で得られた強化ゴム組成物2gをベンゼン200
mlの中に室温で添加し、強化ゴム組成物中のゴム分を
溶解させ、得られたスラリーを室温で遠心分離して溶液
部分と沈澱部分とに分けた。沈澱部分について前記の操
作を7回繰り返し行った後、沈澱部分を乾燥してナイロ
ン繊維を得た。このナイロ繊維をフェノールとオルソジ
クロルベンゼンの1:3(重量比)の混合溶媒に溶解さ
せ、水素原子核Hを用いいる核磁気共鳴スペクトル(N
MR)で分析(内部標準:テトラメチルシラン)し、N
MRチャートから天然ゴムに起因するメチル基及びメチ
レン基、6−ナイロンに起因するCO基に隣接したメチ
レン基、NH基に隣接したメチレン基及び他の3個のメ
チレン基の各々のピークについて、切取り面積法により
6−ナイロンと天然ゴムとのモル比を求めて、グラフト
率を算出した。また前記のナイロン繊維の形状を繊維約
200 本について1万倍の倍率で走査型電子顕微鏡を用い
て測定した。繊維は断面が円形の極めて細い短繊維であ
った。試料3は短繊維の平均径が1.1 μmで本発明の平
均形の限界1μmを超えたものであるまた、表4によっ
て得られた強化ゴム組成物(試料2〜6)を用いて、
(実施例1〜5)の(2)短繊維補強ゴムおよびゴムシー
ト層の製法に準じでゴム組成物4〜8を製造し、さら
に、各ゴム組成物を用いて、それぞれ補強層を製造し
た。ここに、ゴム組成物4〜8の配合成分は表5に示さ
れており、ゴム組成物5は、試料3を用いており、短繊
維の平均形1.0 μm超えたゴム組成物である。
次に、表6に示すように、前述のゴム組成物4〜8の補
強層を用いて、実施例2〜4および比較例5、6のタイ
ヤが前述した(実施例1)のタイヤ製造に準じて製造さ
れ、次いで、性能試験が実施された。性能試験結果が表
6に示されている。
表6に於いて、実施例2〜4は共に短繊維の平均形1μ
m以下の表4中の試料2、試料4および試料6を用いて
おり、このタイヤの性能試験の結果は極めて良い結果を
示している。
一方、比較例3のタイヤはゴム組成物に短繊維の平均径
が1.0 μmを超えたゴム組成物5を用いており、性能試
験の結果は走行距離が低く、かつ形状の乱れもあり短繊
維補強ゴムの効果が小さい。すなわち、短繊維の平均径
が1μmを超えるとゴムの補強効果が少ない。以上説明
したことから、短繊維の平均径は1μm以下に限定され
る。
また、比較例4のタイヤには、表4の試料5が用いられ
ており、短繊維の平均径は0.2 μmであり、1μm以下
ではあるが、アスペクト比は7.8 のものが用いられてい
る。この場合、表6の比較例4の補強効果が十分でな
い。このことから、短繊維のアスペクト比(L/D)は
8以上であることが必要である。
(実施例5、6) 実施例5、6では、短繊維補強ゴム中の短繊維の量が5
重量部以上に限定されることを示す。
短繊維補強ゴム中の短繊維の量が5重量部以上になるよ
う、前述の強化ゴム組成物(試料1)を用い、かつ、表
7の配合成分によって、実施例1と同様にゴム組成物9
〜11が製造された。短繊維の量(重量部)はゴム組成物
9では3、ゴム組成物10および11では、それぞれ5、20
重量部である。これらゴム組成物を用いて、ビードバン
ドルの直径18mmのものを造り他は実施例1と同様にし
て、表8の実施例5、6および比較例5、6のタイヤが
実施例1と同様にして製造された。比較例5、6のタイ
ヤはゴムの流れが大きく形状の乱れもあり、かつ、耐久
試験の結果も極めて悪い。このことから、短繊維の量は
5重量部以上が必要であることがわかる。
なお、特開昭57−10632号公報で開示されるis
o−ポリプロピレン短繊維を本発明の本質的要件の「高
い異方性」を出すようにアレンジすれば充分に使用可能
である。又、特公昭57−4527号公報、特公昭57
−4530号公報、特公昭57−30662号公報で開
示されたsyn−1、2−ポリブタジエン短繊維につい
ても同様に使用可能である。しかしながら、最も好まし
いのは、本発明に用いたナイロン短繊維である。
また、本発明は前記実施例によって縛られるものではな
く、有機繊維をベルトに使用したラジアルタイヤ、ベル
トを有したバイアスタイヤ(ベルテッドバイアスタイ
ヤ)およびバイアスタイヤ等に使用可能であるし、乗用
車用タイヤのみならず、大型タイヤにもまた適用可能で
ある。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、結晶し易くかつ
結晶配向が比較的容易で球晶等を作り難いアミド基を有
する熱可塑性ポリマーからなるミクロな短繊維をフェノ
ールホルムアルデヒド系樹脂の縮合物を介してゴム部分
とグラフトするようにした短繊維補強ゴム組成物を、ビ
ードワイヤの周囲とスティフナーおよびカーカスプライ
との間にゴム補強層として配置しているので、補強ゴム
層の耐疲労性を十分に確保しつつ、加硫時のゴムの変化
を極めて少なくしてビードの形状およびビードの配置位
置を加硫後に設計の通りになるようにできる。また、こ
の短繊維補強ゴムと通常のコーティングゴムを組合わせ
ることにより相乗効果的にビードワイヤの周囲の変化も
少なくするという効果があり、これらの効果によりタイ
ヤの耐久性能を著しく改良した空気入りタイヤを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1、2図は本発明に係る空気入りタイヤの一実施例を
示すものであり、第1図はその断面図、第2図はビード
部の一部拡大断面図である。第3図は従来の空気入りタ
イヤの断面図である。 1……空気入りタイヤ、 2……ビード部、 3……ビードワイヤ、 5……カーカスプライ、 5a……両端部、 6……スティフナー、 7……ゴム補強層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビード部に位置するビードワイヤと、多数
    のコードが平行に配置されたゴム引きコード層から成
    り、両端部がビード部で折り返してビードワイヤに係止
    されたカーカスプライと、ビードワイヤの放射方向外面
    に配置されたスティフナーと、を有する空気入りタイヤ
    において、ビードワイヤとビードワイヤの周囲にあるス
    ティフナーおよびカーカスプライとの間に平均径1μm
    以下、平均長さLと平均径Dの比(L/D)が8以上で
    ある短繊維を5重量部以上含有するゴム組成物から成る
    ゴム補強層を備え、該ゴム補強層の短繊維が、アミド基
    を有する熱可塑性ポリマーから成っており、フェノール
    ホルムアルデヒド系の縮合物を介してゴムの部分とグラ
    フトしていることを特徴とする耐久性の改良された空気
    入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記ゴム補強層の短繊維の配向方向とビー
    ドワイヤの配列方向が同じであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の耐久性の改良された空気入りタ
    イヤ。
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