JPH0654742B2 - 多極異方性樹脂磁石の製造方法 - Google Patents

多極異方性樹脂磁石の製造方法

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JPH0654742B2 JP7546286A JP7546286A JPH0654742B2 JP H0654742 B2 JPH0654742 B2 JP H0654742B2 JP 7546286 A JP7546286 A JP 7546286A JP 7546286 A JP7546286 A JP 7546286A JP H0654742 B2 JPH0654742 B2 JP H0654742B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は異方性樹脂磁石の製造方法に関し、特に異方性
樹脂磁石の深部まで、多極異方性配向が容易に行える異
方性樹脂磁石の製造方法に関す。
〔従来の技術〕
従来、多極異方性配向された樹脂磁石は、磁性粉と高分
子材料を混練し磁性粉を配向させることなく成形した等
方性の樹脂成形品に多極着磁する方法や、成形時にN,
S2極の磁場により磁性粉をラジアル異方性又はアキシ
ャル異方性に配向させた異方性樹脂成形品に多極着磁す
る方法により作成されたものがほとんどであった。着磁
の容易性を考慮すると、後者のようにあらかじめ樹脂成
形品にラジアル又はアキシャル異方性配向させている方
が好ましい。
上記のラジアル又はアキシャル異方性樹脂成形品を得る
には、第2-1 図に断面図を示すように、N,S2極を対
向させた空間(キャビティー)において樹脂を成形すれ
ばよい。この方法は、成形品のキャビティーに充分な配
向磁場をかけることが可能な為、配向度は95%以上のも
のが得られるという利点があり、さらに、磁気特性を良
くするために磁性粉含有量を多くし流動配向性が悪くな
ったものにも内部深くまで成形配向させることが可能で
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしラジアル又はアキシャル異方性配向成形品を多極
に着時する場合には、着磁に使用する磁気の磁路6(第
2-2 図中の6)が、成形品内部の1部において、磁性粉
のもつ磁化容易軸(磁性粉の磁化され易い方向)と90゜
の方向を向いてしまう為に、配向度そのものは高いが配
向方向が1部異なるために、磁気がその部分において規
制されてしまい磁気性能が材料の持っている性能として
はかなり低い所で使用しなければならないという大きな
原理的問題点があった。
上記問題点を解決する方法として、最近、着磁の際に使
用される磁気回路と類似の形状にあらかじめ多極異方性
配向している樹脂成形品に着磁を施すという方法が用い
られている。この方法は、例えば第3-1 図に断面図を示
すように、N,S極を交互にかけているキャビティー中
で成形品を作成するものである。
この方法で得られた樹脂成形品は、着磁に使用される磁
気回路と配向方向が一致しているものの、多極に配向磁
場を発生させるためのN,S極構造が対向磁極とならな
いために、前記のラジアル異方性配向、アキシャル異方
性配向の場合に使用させるギャップ間パーミアンスに比
較して、この方法では漏洩パーミアンスだけによって発
生する磁場を用いて配向させねばならず、配向用の磁場
としては対向磁極(ラジアル異方性配向、アキシャル異
方性配向)の場合と比較して数分の1〜数十分の1にな
ってしまうという原理的な欠点があった、又配向そのも
のの深さも、対向磁極の様に成形品の半径方向または厚
み方向には磁束がほとんど通らないために、多極になれ
ばなるほど表面層のみでしか磁束が通らず、表面層のみ
しか配向が起こらなくなってしまい、他の大部分は等方
性になっているままであり、磁気特性の向上に寄与しな
い所が大部分をしめていた。さらに多極の場合N,Sの
磁極間の距離が近くなるため磁束がキャビティーを通ら
ず磁極間で直接リークしてしまうことによる配向磁場そ
のものの低下との相乗効果によって非常に効率が低下し
てしまっていた。
また、その為に、ラジアル異方性配向、アキシャル異方
性配向では問題なく使用できていた磁性粉の含有量の多
い高性能材料等は流動配向性が悪いため、多極成形配向
においてはほとんど配向せず、使用できないという大き
な原理的欠点があった。
このように、多極異方性配向成形方法を用いても、磁性
粉含有量の少い磁気特性の低いものしか使用できないこ
とから、ラジアル異方性配向やアキシャル異方性配向で
磁性粉含有量の多い高性能材料を配向させたものと結果
的には大差がなくなってしまっていた。
〔発明の目的〕
本発明は上記従来の問題点に鑑み成されたものであり、
その目的は、磁気性能を充分に発揮できる多極異方性配
向されている部分を有する樹脂磁石の製造方法、特に表
面層だけでなく内部深くまで多極異方性配向されている
樹脂磁石の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、磁性粉を含む樹脂磁石の組成物を
筒状のキャビティー内で溶融状態に保ちつつ該キャビテ
ィーに磁場をかけることにより該磁性粉を異方性配向さ
せる工程を含む多極異方性樹脂磁石の製造方法であっ
て、異方性配向させる工程として、該キャティーの内外
周側からラジアル又はアキシャル異方性配向磁場をかけ
磁性粉をラジアル又はアキシャル異方性配向させる工程
と、続いて該キャビティーの外周側から多極異方性配方
磁場をかけ磁性粉の一部を多極異方性配方させる工程と
を含む多極異方性樹脂磁石の製造方法によって達成され
る。
本発明の多極異方性樹脂磁石の製造方法について第1-1
図〜第1-4 図を用いて説明する。
第1-1 図〜第1-3 図はそれぞれ、金型キャビティー内の
成形品と配方磁極の関係等を示す模式図である。
第1-1 図〜第1-3 図において、1はラジアル異方性配向
用のN極,2はラジアル異方性配向用のS極、3は成形
品(又はキャビティー)、4はフェライト磁性粉、5は
ラジアル異方性配向用の磁束の流れ、7はラジアル異方
性配向磁場発生コイル、8は脱磁用コイル、9は交互に
N、S極をかける多極異方性配向用のパルス磁界用のコ
イルであり、10は多極異方性配向用磁場である。
また第1-4 図においてはaはラジアル異方性配向用の電
流波形を表すグラフ、bは高周波減衰脱磁用電流波形を
表すグラフ、cはパルス磁界による多極異方性配向用電
流波形を表すグラフである。
本発明の多極異方性樹脂磁石の製造方法の一態様として
は、まず第1-1 図に断面図を示すような金型の、ラジア
ル異方性配方用のN極1、ラジアル異方性配方用のS極
2のあいだの空間(キャビティー)において、磁性粉と
高分子材料との混合物を、磁性粉が容易に向きを変える
ことができるような溶融状態にしておいて、ラジアル異
方性配向用コイル7に第1-4 図のaに波形を示すような
直流電流を流す。このコイルによって発生した磁束はラ
ジアル異方性配向磁極N極1を通って成形品3内部を通
って第1-2 図に示すようなラジアル異方性配向用磁束の
流れ5となってラジアル異方性配向用磁極S極2へ流れ
て閉ループとなる。
このとき、成形品内部では第1-2 図に示すように磁性粉
(例えばフェライト磁性粉)がラジアル方向へ配列す
る。キャビティー内に樹脂磁石の材料を溶融状態で存在
せしめるのと、コイルに電流を流す順番は上記に限ら
ず、コイルに電流を流しキャビティーに磁場を発生させ
ているところへ、樹脂磁石の材料を射出してもよく、こ
の場合は、材料及び磁場の条件等にもよるが射出、配向
の工程は約0.5 秒〜 1秒で完了する。
次にラジアル異方性配向用電流を切って第1-4 図のbに
波形を示すような脱磁電流を流す。この脱磁電流は、フ
ェライト磁性粉の向きを変化させないためにできるだけ
高い周波数応答の電流を使用する。例えばラジアル配向
用コイルに比較して脱磁用コイルは、ターン数を減らす
ことによってコイルのインダクタンスを低下させ逆方向
パルス磁界を短いパルス幅でかければよく、1/1000〜1/
10000 秒で脱磁できる。
次にキャビティーに第1-4 図に波形を示すようなパルス
電流cを第1-3 図のパルス磁界発生用コイル9に流すこ
とにより多極異方性配向用磁場10を発生させる。これに
より今までラジアル方向二配向していた磁性粉にうち、
この多極異方性配向用磁場10の強くかかった部分にある
ものは第1-3 図に示す様に向きを変えて多極異方性配向
となり、多極異方性配向用磁場10の弱いところはラジア
ル異方性配向のまま残る。
以上の様にして2回、配向させた後、冷却固化させるこ
とにより多極異方性配向された部分のある異方性配向樹
脂磁石が得られる。
脱磁用磁場を発生させる方法としては上記のような方法
に限らずパルス磁界発生用コイル9に1/10000 秒程度の
短いパルス幅の磁界をかけて必要な部分だけを脱磁し
て、その後に配向用のパルス幅の広い1/100 〜1/10000
秒程度のパルス磁界をかけても可能である。
また、キャビティー内に溶融状態の磁性粉混入高分子材
料を存在せしめる方法としては、射出成形法、トランス
ファー法、ホットプレス法、反応成形法等が使用でき
る。
本発明の異方性樹脂磁石の製造方法により製造される異
方性樹脂磁石の組成物は、磁性粉とバインダーを主成分
としており、その他、滑剤等が添加される。
磁性粉としては、フェライト系やサマリウムコバルト系
等の希土類金属系等が使用できるが、着磁のためのエネ
ルギーが少なくてすむフェライトが好適に使用される。
使用される具体的なフェライトとしてはストロンチウム
フェライトやバリウムフェライト等が挙げられる。
バインダーとしてはポリアミドやポリブチレンテレフタ
レートやポリフェニレンサルファイド等の従来公知の任
意の樹脂磁石用のバインダー材料が使用される。磁性粉
の配合割合は樹脂磁石の組成物の重量に対しておよそ70
wt% 〜90wt% の範囲である。
滑剤としては、ステアリン酸金属塩やビスアミド系等が
使用され、又表面処理剤としてはシラン系、チタネート
系等のものが使用される。
本発明の異方性樹脂磁石の製造方法においては、ラジア
ル又はアキシャル異方性配向させた次に多極異方性配向
用磁場をかけるため、成形品の奥深くまで多極異方性配
向用磁場が誘導される。これは多極異方性配向用磁場が
ラジアル異方性配向させた磁性粉と磁気連鎖を起こし奥
深くまで磁場がとどきやすくなるからである。
また、上記のように磁場が効率よくかかり磁性粉を配向
させる力が大きいため、磁性粉を多く含んである高性能
材料を使用することもできる様になり、さらに高性能な
プラスチックマグネットが得られるようになった。
〔発明の効果〕
本発明の異方性樹脂磁石の製造方法においては 等方性を残さず磁石全体が異方性配向されているので
磁気効率がよい、 多極異方性配向が、少ないエネルギーで磁気的に効率
よく行える、 樹脂磁石の深部まで多極異方性配向されるので性能の
よい異方性樹脂磁石が得られる、 高性能にするために磁性粉含有量を多くした流動性の
悪い材料に対しても配向が容易に行える等の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1-1 図は本発明による多極異方性成形配向用金型の模
式断面図であり、第1-2 図は本発明によるラジアル異方
性配向用磁場をかけた状態での磁束の流れと配向の様子
を表す模式図であり、第1-3 図は脱磁した後に多極異方
性配向磁場をかけたときの磁束の流れと配向の様子を表
す模式図であり、第1-4 は、各コイルに流す励磁用電流
波形を表すグラフであり、 第2-1 図及び第2-2 図は、従来例のラジアル異方性配向
成形による金型磁極部及び成形品の模式図であり、 第3-1 図及び第3-2 図は、従来例の多極異方成形配向に
よる金型磁極部及び成形品の模式図である。 1:ラジアル異方性配向用のN極 2:ラジアル異方性配向用のS極 3:成形品 4:フェライト磁性粉 5:ラジアル異方性配向用の磁束の流れ 6:多極異方着磁用磁路(実際に使用される磁束の流
れ) 7:ラジアル異方性配向磁場発生コイル 8:脱磁用コイル 9:多極異方性配向用のパルス磁界用のコイル 10:多極異方性配向用磁場10 a:ラジアル異方性配向用の電流波形を表すグラフ b:脱磁用パルス電流波形を表すグラフ c:パルス磁界による多極異方性配向用電流波形を表す
グラフ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粉を含む樹脂磁石の組成物を筒状のキ
    ャビティー内で溶融状態に保ちつつ該キャビティーに磁
    場をかけることにより該磁性粉を異方性配向させる工程
    を含む多極異方性樹脂磁石の製造方法であって、異方性
    配向させる工程として、該キャビティーの内外周側から
    ラジアル又はアキシャル異方性配向磁場をかけ磁性粉を
    ラジアル又はアキシャル異方性配向させる工程と、続い
    て該キャビティーの外周側から多極異方性配方磁場をか
    け磁性粉の一部を多極異方性配方させる工程とを含むこ
    とを特徴とする多極異方性樹脂磁石の製造方法。
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